エピローグ
コズミック・イラ71年、9月27日。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦により、
地球・ザフト両軍ともその戦力の大半を喪失。
プラント和平派による停戦の申し入れを受け、
地球連合とプラント政府は
和平のテーブルに付くこととなった。
これに先立って行われたリクレイマーの解散宣言、
またこの半年後に実現した、
木星圏反地球同盟との休戦条約。
これらによって後世、「第一次地球圏争乱」と
称される混乱の時はようやく終わりを告げる。
各陣営の主戦派だった人物が
ほぼ同時に死亡していた事実につき、
クライン派、元連合軍の反乱部隊、
ネルガル重工の私設戦艦らによる
非正規軍の存在を主張する研究者も多いが、
歴史的評価が下されるのは、
おそらく遙か先の話であろう。
ともあれ、
木星圏における優人部隊の無血クーデター、
地下に潜行したブルーコスモスの中核、
ボアザン星の人民革命など、
なお混乱の種子をはらみつつも、
人類は滅亡の危機を逃れ、
束の間の平穏を取り戻したのである・・・
なお、ヤキン・ドゥーエ会戦から3日後、
各国の機関によって、
月における大規模な地震が観測されたという。
現在の月に活動の可能な火山は存在せず、
天文学者らによって
この地震についての様々な議論がなされたが
原因は未だ不明のままである。
そしてまた、少しの時間が流れた・・・
【シナリオエンドデモ開始】
自宅
統夜「カティア、そろそろ準備できたか? 終戦記念式典、午後からだろ」
カティア「すいません、もう少し待ってもらえますか?」
統夜「何だよ、まだ迷ってるのか」
カティア「ええと、やっぱり上着はこれにしたいから、スカーフが・・・。もっと明るい方がいいかしら? でも、靴もあるし・・・」
統夜「いいかげんに決めないと、遅れちゃうぞ。っていうか、いつもそんなに気にしてないじゃないか」
カティア「統夜、ちょっと並んでもらえますか?」
統夜「こうか?」
カティア「ううん・・・やっぱり、姉と弟に見えちゃうかなあ・・・」
統夜「え、何か言った?」
カティア「い、いえ、何でもないです。ほら、一年ぶりにみなさんと会えるんだから、お洒落したいなって。それに、その・・・」
統夜「カティア?」
カティア「そ、それに今日は、シャナ=ミアさんも来るそうですし」
統夜「ああ、そうだね、今じゃあの人、VIPだもんな」
カティア「凄いですよね。フューリー代表で、地球やプラント政府と、受け入れ交渉をはじめ、全て任されてる方ですから。ちゃんとした格好でお会いしないと」
統夜「シャナ=ミアさんと言えば・・・フューリーがさ」
カティア「はい?」
統夜「フューリーが40億年前に地球に生命を運んできた。40億年後、そのフューリーのおかげで、俺とお前が会ったんだ。不思議だよな」
カティア「統夜・・・」
統夜「それが、ちょうど2年前だっけ。あっと言う間だな」
カティア「はい・・・そうですね。何だか不思議です」
統夜「40億年の後の2年、だもんな」
カティア「ええ。それで、こうして・・・あなたと・・・」
統夜「カティア・・・」
カティア「・・・統夜、私、決めました」
統夜「何を?」
カティア「それ、脱いで下さい!」
統夜「な、何い!?」
カティア「初めて会ってから2年も経ってるんですから! 統夜も、もう少し大人っぽい服を着てもいいはずです!」
統夜「な、何だ、そういうことか・・・って、いいよ俺は! このままで!」
カティア「よくありません! そうすれば、私が悩まなくてすむんです、さあ、こっち来て!」
統夜「だああっ! 引っ張るな!」
かなめ「統夜くん、カティアちゃん、迎えにきたわよ・・ってごごごごめん!」
統夜「千鳥さん!?」
カティア「カ、カナメさん!? ごめんって、ち、違うんです、これは・・・!」
宗介「どうした千鳥、異常か!? まさかトラップが!? 姿勢を低くしてその場を動くな!」
かなめ「なな、何でもないの宗介! 入っちゃダメ!」
宗介「・・・何もないぞ千鳥。統夜とカティアが二人でいるだけだ」
さやか「ああ~っ、も、もしかして!」
ボス「二人っきりって、お前ら!」
甲児「何だと!? やいやいやい統夜、てめえ何してやがった!?」
統夜「な、何もしてないよ!」
カティア「そ、そうです! 私はただ、着替えを、その・・・」
メルア「ずるいずるいずるい! カティアちゃんずる~~い!」
フェステニア「カティア・・・あ、あんたって子は・・・まさか、むりやり」
統夜「違う! だから話を聞けって!」
マオ「ちょっと少年少女! いつまで待たせる気?」
クルツ「早くしないと置いてくぜー! それとも電車で行くつもりかあ!?」
さやか「あ、は~い! 今行きま~す!」
ボス「くそっ、運のいい奴!」
甲児「おい統夜、話は後だ、忘れるな! すぐ来いよ!」
統夜「・・・まいったな」
カティア「はい・・・すみません・・・」
統夜「いや、いいけどさ」
カティア「・・・行きましょうか?」
統夜「ああ、行こう。なあ、カティア」
カティア「何ですか?」
統夜「会えて良かったな、俺達」
カティア「・・・はい!」
【シナリオエンドデモ終了】
数え切れない昔からの、
数え切れない巡り合わせの果てに・・・
私達はここにいる・・・
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Super Robot Wars J
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