No.16-1
激闘!ダンナーベース!!・前編
【シナリオデモ開始】
大空魔竜/食堂
ゴオ「ディック! てめえ、よくも!」
ディック「おいおい、ミスター・ゴーダンナー。何をそんなに怒ってるんだい?」
ゴオ「とぼけるな! ルウにコスモダイバーの操縦を教えただろう!」
ディック「ああ、教えたさ。この小さなレディーの願いを叶えてやって、何が悪い?」
ゴオ「余計な事をするんじゃない!」
ルウ「やめて、ゴオ! ディックは悪くない!」「ディックは私のわがままを聞いてくれただけで…」
ゴオ「お前は黙ってろ、ルウ! いいか、ディック。お前が中途半端に操縦なんかを教えるから…」「ルウが勝手に出撃しちまって、ルウ自身はもちろん、俺達全員が命の危険にさらされたんだぞ!」
ディック「ルウにはパイロットの素質がある。それを眠らせておくのは惜しいと思ったんでね…」
ゴオ「そんな事は俺にだってわかってる! だが、操縦を覚える前に身につけなきゃならない事があるだろう!」「強い肉体! 強い心! そういう基本をすっ飛ばして技術を身につけたってダメなんだ!」
ディック「確かにルウの肉体の強さが不足しているのは認めよう…」「だが、彼女のハートは強い。彼女の想いの強さを感じたからこそ、俺は操縦を教える気になったんだ」
ゴオ「なにっ?」
ディック「父親の仇を討ちたいという想いは強い闘争心を生む…」「それさえあれば、どんな敵にも屈する事はない」
ゴオ「馬鹿な事を言うな! 闘争心だけで敵に勝てれば苦労はしねえ!」
ルウ「…………」
ゴオ「よく聞け、ルウ。俺だって、巨神戦争の時に多くの仲間を失った…」「でも俺は、仲間の仇を討つために戦ってるんじゃない」「この前、仇討ちを我慢したお前なら大丈夫だって信じてるが、憎しみだけで戦ってちゃ、いつ死ぬかわからないぞ」「お前が死んだら、父さんだって悲しむだろう。だから、まず強くならなきゃ駄目なんだ」
静流「ゴオの言う通りよ、ルウ。あなたがパイロットになりたいのなら私もゴオも喜んでサポートするわ」「でも、だからって焦っちゃダメ。あなたの心の傷がもう少し癒えたらちゃんとした特訓をしてあげるから…」
ルウ「うん…」
ゴオ「お前の決意はよくわかった…」「だが今は、自分のした事がどれだけみんなに迷惑をかけたかよく反省するんだ。いいな」
ルウ「…わかったわ。ごめんなさい、ゴオ、静流…」「みんなも、迷惑をかけてごめんなさい…」
〔扉の開閉音〕
杏奈「ルウちゃん、ずいぶん落ち込んでたね…」
ゴオ「それだけの事をやらかしたんだ。反省してもらわなきゃ困るさ…」「ディック! お前も二度とルウに操縦を教えるんじゃないぞ!」
ディック「ふん…」
〔扉の開閉音〕
ゴオ「あ、あの野郎…!」
カガリ「どうしたんだ、あの子…? 何か訳ありなのか?」
杏奈「ルウちゃんは、コスモベースのオペレーターだったんです」
カガリ「コスモベースって、確か擬態獣に襲撃されて…」
つばき「全滅したらしいですね。私達は別の世界にいたから詳しくは知らないんですが…」
杏奈「コスモベースが襲撃された時、ルウちゃんとお父さんが…」
カガリ「それで仇を取りたいと言っているのか」
ゴオ「ルウの気持ちもわかるが、仇討ちなんて戦う動機としては最低だからな…」
ヴァン「…仇討ちが最低だと?」
ゴオ「えっ?」
ヴァン「俺はエレナの仇を討つために…カギ爪を殺すために戦ってるんだ。それの何が悪い!」
ジョシュア「仇討ちや復讐なんて意味ありませんよ! 相手を殺したって、心の傷が癒されるわけじゃないんです!」
ヴァン「お前はまだそんな口先だけの理屈を…!」
ゴオ「いや、ジョシュア君の言う通りだ。仇を討った所で、死んでいった者は戻らないし…」「仇討ちのために誰かを傷つけたり、殺したりすれば、そこからまた新たな憎しみが生まれてしまう」
静流「憎しみの連鎖が止まらなくなってしまうわ…」
カガリ「2年前の連合軍とザフトもそうだった。連合軍が核を使い、その報復としてザフトがジェネシスを使い…」「多くの人が犠牲になった。私やキラは、憎しみの連鎖を断ち切るために戦ったんだ」
ゴオ「憎しみは人の心を狂わせ、冷静な判断力を奪ってしまう」
ジョシュア「僕の兄さんは穏やかな人だったのにシノさんを殺されてから、憎しみで人が変わってしまいました…」
ゴオ「憎しみに心を奪われた状態で戦えば、自分の命を縮めるだけでなく、仲間を危険にさらしてしまうかもしれない」「だから、戦う動機としては最低だと言ってるんだ」
リー「弟分のシンの仇を取ろうとして勝手にガイキングで出撃して、みんなに迷惑かけた俺みたいにね…」
ヴァン「…それはお前達の理屈だ! 憎しみが連鎖しようが、他人が迷惑しようが、俺には関係ねえ」「俺は俺の復讐をやり遂げる! この手でカギ爪の野郎をブッ殺す! でないと、気がおさまらねえ…!」「俺の人生だ。俺の未来だ! 俺が俺の勝手にして何が悪い!」
〔扉の開閉音〕
カルメン99「ヴァンの復讐心は筋金入りだから、何を言ってもムダね…」
ダイヤ「ルウちゃん、ヴァンさんみたいな復讐の鬼にならなきゃいいけど…」
ウェンディ「皆さん、ヴァンの事を誤解しないで下さいね。普段はとってもいい人なんです」「ただ、カギ爪の男の事になると人が変わっちゃうから…」
静流「大丈夫よ、ウェンディ。ヴァンが悪い人じゃない事くらい私達だってわかってるから」
ウェンディ「はい…」
ゴオ「ルウはそっちの道を行くべきじゃない。ルウは俺がこの手で守る…!」
杏奈「ゴオちん、まるでルウちゃんのお父さんみたいな事言うのね」
ゴオ「お、お父さんって…」「…でもまあ、あんな子なら何人いてもいいよな…」
杏奈「うんうん…!」「…って、やだもお、ゴオちんったら! それって、どういう意味よぉ…!」
ミスト(家族愛か…。もし、シェルディアの妹が生きてたら…)(俺も猿渡さんみたいにビシッとキメられるかな…)
シェルディア(ボクは復讐鬼になれなかった…。妹のレムを奪ったあいつらを倒す事よりも未来に生きる道を選んだから…)
〔通信のコール音〕
ダイヤ「ん、何だ!?」
〔通信の開く音〕
ルル「まもなくダンナーベースに到着します。到着したら、皆さん、交代で休息を取って下さい」
杏奈「やったぁ! とうとうダンナーベースに戻ってきたのね!」
ゴオ「久しぶりの我が家か…。何だかホッとするな」
ダイヤ「日本かぁ…。母さんやナオトはどうしてるかな…」
静流「キャプテンに休暇をもらって、実家に戻ってみたら?」
ダイヤ「いや、いいです…」
杏奈「どうして? 今度いつ戻って来るかわからないのよ? 会っといた方がよくない?」
ダイヤ「…俺、父さんを連れて帰るまでは戻らないって決めてるんだ…」「せめて父さんが生きてるって手がかりでもあれば、母さんに報告に行くんだけど…」「まだ何もわかってないし…」
静流「ストイックなのね、ダイヤ君って…」
ダイヤ「ス、ストイックだなんて、そんな…」
ピュリア「ガラにもなく照れてんじゃねえよ! みっともねえな!」
ダイヤ「う、うるせえ! 年上の女の人にほめられたんだ。少しくらい照れたっていいだろ!」
ピュリア「ふん!」
杏奈「あー、早く着かないかなぁ。今晩は、久しぶりにふたりっきりの夜を過ごそうね、ゴ~オちん!」
ゴオ「ば、馬鹿野郎! 人前でそんな事言うんじゃねえ!」「それに、人前でゴオちんはやめろって言っただろ!」
カルメン99「やれやれ、お熱いわねえ…。独り者の方が多いんだから、あんまり見せつけないでよね」
ッローサ「まったくだわ。いくら夫婦でも、艦内の風紀が乱れるような事は謹んでよね!」
ゴオ「も、申し訳ない…」
ダンナーベース/司令室
小波「大空魔竜が到着しました」
影丸「よし、第2格納庫へ着艦するように伝えてくれ」
小波「了解!」
芝草「よし、俺達もそろそろスタンバイするぞ」
森本「はいっ!」
霧子「これでアークエンジェルが戻ってくれば、全員集合ってわけか…」「あっちこっち飛び回って、戦ってばっかりだから、みんなさぞかし疲れてるだろうね…」
影丸「クルー達には、せめて半日、自由時間をやりたい所ですね…」
霧子「働きづめは、精神的にも肉体的にもキツいからね。特にパイロットにとって疲労は命取りになる」「休める時に、しっかり休ませてやらないと…」
〔通信のコール音〕
桃子「アークエンジェルから通信です。まもなくダンナーベースに到着するそうです」
霧子「思ったより早かったね。ベースまで誘導してやんな」
桃子「はい!」
芝草「こりゃまいったな…。まさか同じタイミングで戻って来るとは…」
霧子「予定外だったかい?」
芝草「いえ。もちろん想定はしてましたがね。最悪のケースとして…」
林「仕方ないッスよ、おやっさん。今日は徹夜で働くしかないッス!」
森本「林さんと一緒なら、何日だって徹夜OKッス!」
芝草「ま、しょうがねえか! いいか、てめえら! いっちょ気張って行くぞ!」
林「おーっ!」
〔ドアを開ける音〕
霧子「頼んだよ!」
影丸「…ところで博士。例の件なんですが…」
霧子「その事かい…。気が重いが、伝えないわけにもいかないだろう」「みんなが戻ったら、作戦会議を招集する。ま、労をねぎらうために集まってもらうためだが…」「それが終わったら、ゴオに伝えよう」
影丸「わかりました」
小波「博士。大空魔竜が着艦しました」
霧子「わかった。それじゃ、久しぶりに娘と婿の顔でも見に行こうかね…」
ダンナーベース/格納庫
霧子「…だいたいの事情はわかった。別の星や月面にまで行くなんて、ずいぶん苦労したようだね…」
ゴオ「まったく、大変な目にあいましたよ…」
ローサ「…とは言え、一生かかっても体験できないような事をいくつも体験できたんだから…」「その意味では、喜ぶべきなのかもしれないわね」
ダイヤ「地球人の以外の友達もたくさん増えたしね!」
キラ「でも、今の地球の危機的な状況を考えると、喜んでばかりもいられません」
光司「確かに…」
さやか「ベルリンへ向かう途中、世界各地の様子をこの目で見たけど、ひどい有り様だったわ…」
柳生「こっちも同じよ。何人もの人が戦いの犠牲になったわ…」
影丸「ダリウス軍、邪魔大王国、それに擬態獣…。侵略者の活動が日に日に活発になってきている」
キラ「ここ数十年、鳴りを潜めていたフェストゥムも、また活動し始めてる…」
マリュー「連合軍とザフトの戦いもより一層、激化しているわ…」
カガリ「ユーラシアでは、オーブ軍がアークエンジェルを攻撃しようとしたそうだな…」「許してくれ。私が本国にいれば、ユウナの勝手など許さなかったのに…」
マリュー「カガリさん…」
霧子「そしてもう一つ、侵略者ほどではないが、新たな問題が発生した」
杏奈「新たな問題?」
霧子「メナージュ・ゼロだ」
杏奈「メナージュ・ゼロ?」
影丸「…1ヶ月ほど前、ロシアの海洋油田コーカサスワンが擬態獣の大群に襲撃された」「その時、所属不明のロボットが現れ、たった1機で擬態獣を全滅させてしまった…」
剣児「1機だけで擬態獣の大群をやっつけちまうなんてすげえじゃんか!」
影丸「倒した事実は確かにすごいかもしれん。だが、所属を明らかにせず…」「無許可でロボットによる戦闘行為を行なう事は犯罪行為と見なされる」
剣児「げっ! そうなの?」
霧子「所属不明のロボットはメナージュ・ゼロ…すなわちロボット犯罪者に認定された」「つまり、そのロボットは連合もオーブも関係ない世界的お尋ね者ってわけだ」
影丸「その後、メナージュ・ゼロは、世界各地に出没しては、擬態獣を倒して回っている」
甲児「そいつはなぜ擬態獣を倒して、世界中を回ってるんです?」
影丸「目的は不明だ。今後、もしもメナージュ・ゼロに遭遇するような事があれば…」「直ちに破壊してもらいたい。これもまた世界の平和のためだ」
光司「オッケー! そんな奴はGガンナーで一撃だぜ!」
霧子「…話は以上で終わりだ。みんな、明日の朝までは自由に過ごすといい」「キャプテン・ガリス、ラミアス艦長、それにラ・カンさん。我々は今後の事について話をしましょう」「1時間後に会議室へお集まり願えますか?」
マリュー「わかりました」
ガリス「一時間後に…」
ラ・カン「会議室へおうかがいします」
影丸「では、解散!」
〔自動扉の開閉音〕
桃子「ツワブキ・ダイヤ君はいますか?」
ダイヤ「はい。俺がダイヤですけど…」
桃子「受付に、面会の方がみえてるそうよ」
ダイヤ「面会? 俺にですか?」
桃子「ええ」
ダイヤ「わかりました。すぐに行ってみます! ありがとうございました!」
〔自動扉の開閉音〕
小波「かわいい男の子だねえ。中学生くらいかな?」
桃子「ダイヤ君って、確かガイキングのパイロットだったはずよね?」
小波「あんなかわいい少年がパイロットなんだから、驚きだよねえ…」
桃子「実はね、ほんと言うと、私、パイロット志望なのよね…」
小波「マジで? 私も本当はパイロット志望なんだよ?」
桃子「そうなの?」
小波「杏奈ちゃんやダイヤ君みたいな若い子がパイロットとして頑張ってる姿を見ると、いつか私も…!」「…って気になってくるのよねえ…」
桃子「私達、いつかふたりでパイロットになれるといいね!」
小波「うん! その日が来るまで頑張ろう、モモチー!」
桃子「ええ!」
霧子「ゴオ! ちょっといいかい?」
ゴオ「はい。何です、博士?」
霧子「ちょっと話があるんだ。一緒に地下医務室まで来とくれ…」
ゴオ「はい。わかりました…」
〔自動扉の開閉音〕
杏奈「…あれ? ゴオちんとお母さん、どこに行くんだろ?」「あんな真面目な顔して…何かあったのかしら? ちょっと後をつけてみよっと…」
ダンナーベース/通路
ダイヤ「誰だろう、俺に面かいって…」
ナオト「お~い、ダイヤくーん!」
ダイヤ「ナオト! ナオトじゃないか!」
ナオト「大空魔竜がダンナーベースに戻って来たってニュースでやってたから…」「ダイヤ君が元気かどうか、会いに来たんだよ!」
ダイヤ「ナオト…。ありがとう! 俺はほあ、この通り元気バリバリだぜ!」
ナオト「何だか、またたくましくなったみたいだね…」
ダイヤ「そ、そうかな…?」
ナオト「ダリウス軍とか邪魔大王国とか…あんな恐ろしい奴らを相手に戦ってるんだから…」「さすがにダイヤ君も、苦労してるんじゃないかと思って心配してたんだけど…」
ダイヤ「そりゃあ、奴らとの戦いは大変だけど、俺ひとりで戦ってるわけじゃないからね」「大空魔竜に乗ってから、俺にはすげえ仲間がいっぱいできたんだ」「みんながいるから、俺はこうして元気でいられるし、つらい戦いも乗り越えて来られたんだ」
ナオト「仲間か…。何だかうらやましいな…」「ところで、ダイヤ君。一緒に家に帰らないか?」「おばさん、ダイヤ君の事、すっごく心配してるからさ!」
ダイヤ「…いや。俺は帰らないよ、ナオト…」
ナオト「ええっ!?」
ダンナーベース/医務室
影丸「いいか、ゴオ。気持ちを落ち着けて、この中を見るんだ…」
ゴオ「そんな大げさな。いったい何があるって…」「ああっ! マ、マックス! どうしてあいつがここに!? あいつは5年前に死んだはずじゃ…!」
霧子「この前戦った擬態獣12号を覚えているかい?」
ゴオ「ええ。クラブマリナーに寄生していた擬態獣で…ああっ、そうか!」「やっぱりあのクラブマリナーにはお前が乗ってたのか!」
霧子「そうだ。戦闘の後、回収されたクラブマリナーのコクピットから、マックスが発見されたんだ」「あれ以来、ずっと昏睡状態が続いてる…」
ゴオ「なぜもっと早く教えてくれなかったんです! 俺とあいつは5年前の戦友なんですよ!?」
霧子「教えようにも、お前はずっと留守にしていただろう?」
ゴオ「あ…」
影丸「それに、このマックスが、5年前に行方不明になったマックス本人だという確証がない…」
ゴオ「どういう意味です?」
霧子「体を調べたら、遺伝子レベルで解析不能な部分が存在していたのさ」「この男は、99.9%マックス本人であるが、100%ではない」
影丸「だから結果が判明するまで、お前を含めた所員達に知らせずにおいたんだ」
ゴオ「そ、そんな…。なんてこった…。やっとの思いでダンナーベースに戻ってみたら…」「こんなショッキングな事を待ってたなんて…」
霧子「驚いたり、嘆いたりするのはまだ早いよ」
ゴオ「えっ? まだ何かあるんですか?」
霧子「マックスの件は所の口さ。…これからが本題だよ。ついておいで…」
ゴオ「…………」
ダンナーベース/通路
ナオト「もう一つの地球とか、月面とか…ダイヤ君の話はどんどんスケールが大きくなるねえ…」
ダイヤ「何だよ? 俺の言う事が信じられないのかよ?」
ナオト「そんな事ないよ。ヨロイの怪物や大空魔竜が現れた時から…ダイヤ君の言う事は本当なんだって…」「信じるようになったからね」
ダイヤ「じゃあ、それまでは信じてなかったって事か?」
ナオト「あ、いや、それは…」
ダイヤ「あっはっは。冗談だよ。ナオトは俺の事を信じてくれてたからこそ、ずっと俺の友達でいてくれたんだもんな」「それに今だって、母さんと一緒に俺の帰りを待ってくれてる」「ほんと、ナオトには言葉で言い尽くせないくらい、感謝してるよ」
ナオト「ダイヤ君…」
ダイヤ「だから、もう少しだけ俺を信じて待ってて欲しいんだ」「せめて父さんの消息の手がかりを掴むまでは、母さんに合わせる顔がないんだ…」
ナオト「わかった。おばさんには僕から上手く伝えておくよ」
ダイヤ「ありがとう、ナオト」
ナオト「ダイヤ君。今、日本は…ううん、世界中が大変な事になってる」「この危機を救えるのは、ダイヤ君だけなんだ!」
ダイヤ「ああ、わかってる」
ナオト「僕は信じてる。ダイヤ君なら、きっと世界を救ってくれるって! 頑張って、ダイヤ君!」
ダイヤ「ああ! 任せといてくれ! さっきも言った通り、俺は一人で戦ってるわけじゃない」「素晴らしい仲間がいる。だから大丈夫さ!」「そうだ。いつか俺の新しい仲間達をナオトにも紹介するよ!」
ナオト「うん。楽しみにしてるよ!」「…それじゃ、帰るね。会えてよかったよ、ダイヤ君」
ダイヤ「俺もだ…。じゃあな、ナオト!」
ナオト「うん!」
〔扉の開閉音〕
ダイヤ「ほんとにありがとう、ナオト…!」
ダンナーベース/格納庫
ルウ「…ディック」
ディック「やあ、ルウ」
ルウ「さっきはごめんなさい。私のせいで…」
ディック「気にする事はないさ。怒鳴られるのは慣れてるからね」「それより、2回も勝手に出撃したのはバッドチョイスだったな…」「言っただろう? 君にはまだ実戦は無理だって…」
ルウ「そんな事はわかってる! でも私…!」
ディック「そう、その闘志だ。君がその気持ちを忘れない限り、いつかチャンスはやって来る」「2回目の無断出撃で擬態獣と戦わない約束を守ったのもグッドだったぜ」「その心の強さがあれば俺を超えるパイロットになるかもしれない…」
ルウ「ディック…。ロボットの操縦、また教えてくれる?」
ディック「ほとぼりが冷めるまでは無理だな。今度バレたから、また大空魔竜から降ろされちまうからな…」「悪いな、ルウ…」
ルウ「…ううん。私の勝手な行動が原因だから…」(アナ姫様、それにゲイナーさん…。ふたりから見たら、私、きっとまだ立ち直れてないよね…)(みんなに心配かけないためにももっと強くならなくちゃ…!)
ダンナーベース/医務室
ゴオ「こ、これは…! まさか…ミラ!?」
ミラ「?」
ゴオ「生きてたのか、ミラ! 俺だ、ゴオだ! わかるだろ、ミラ! 生きててくれてよかった…!」
ミラ「ひっ…ひいい…」
ゴオ「ミラ…?」
霧子「やめな、ゴオ。今のミラには何を言ってもわからないよ」
ゴオ「どういう事です?」
影丸「見た目は昔のままだが、精神的には生まれたての赤ん坊と同じだ」「5年前の記憶どころか、全ての知識が失われている」
霧子「…と言うより、もっと根本的な疑問すら、答えが出ていない」
ゴオ「…そうだ。あの時ミラは、確かに死んだはず!」
影丸「念のため、いろいろ調べてみた。だが、異常は何一つ認められない」
霧子「クローニングテストも行ったが、結果はシロだった」「つまり彼女の遺伝子に、人為操作された痕跡はなかった」
ゴオ「ミラ、怖がる事はないよ。誰も君を傷つけたりはしないから…」
ミラ「あ…う…」
ゴオ「ミラ…」
〔扉の開閉音〕
杏奈「ちょっとゴオちん! その女は誰よ!」
霧子「あ、杏奈!」
ゴオ「杏奈! お前、どうして!?」
杏奈「ゴオちんとお母さんの様子が変だから、後をつけてきたのよ。そしたら何? この女は!」
霧子「…彼女はミラ・アッカーマン。5年前、ゴオとチームを組んでいたパイロットだ」
杏奈「ゴオちんと…? それって、オクサーに乗ってたって事?」
影丸「そうだ。彼女は5年前、巨神戦争の時に戦死した…と思われていたが…」「先日の擬態獣12号との戦いにおいて、擬態獣の体内から発見されたのだ」
杏奈「擬態獣の中から?」
霧子「ああ、そうだ。それで、ここで保護していたんだよ」
杏奈「だったらコソコソする必要ないじゃない! どうしてゴオちんだけ、こっそり連れてきたのよ!」
霧子「お前のためさ、杏奈」
杏奈「え?」
霧子「ミラはh、原因不明の幼児退行現象をしている。昔、オクサーに乗っていたパイロットのこんな姿を見せたら…」「ショックを受けるんじゃないか。そう思って、隠していたんだよ。そうだろ、ゴオ?」
ゴオ「あ、ああ。その通りだ…」
杏奈「それで様子が変だったのか…」
ミラ「あ…う…」
杏奈「ミラさん…」
霧子「さあ、ミラはこれから検査があるんだ。私達は帰ろう。行くよ、杏奈」
杏奈「あ、はい…」
ゴオ(博士。どうして杏奈に本当の事を話さないんです?)
霧子(お前に、ショックを受けた時の杏奈を受け止める覚悟があるのかい?)
ゴオ(うっ…)
影丸(マックスの件もある。全てを明らかにするのは、真相がわかってからでも遅くないだろう)
ゴオ「…………」
杏奈「どうしたの、ゴオちん…?」
ゴオ「いや、何でもない…」
杏奈「変なの…」
霧子「…………」
ダンナーベース/食堂
シェルディア「ねえねえ、ミスト」
ミスト「何だ?」
シェルディア「ダンナーベースって、ミストが働いてる所なんでしょ?」
ミスト「ああ。まだまだ新人の雑用係だけどね」
シェルディア「ねえ。ボクも一緒に働かせてもらえないかな?」
ミスト「えっ?」
シェルディア「だってボク、ダリウス軍を裏切ったから、行く所がないでしょ?」「ミストと一緒にダンナーベースで働けたらいいな~って…」
ミスト「そうか、それもいいな…。葵博士に頼んでみるか!」
シェルディア「そしたら、また前みたいに一緒に暮らそうよ! 今度は居候じゃなくてさ…」
アンジェリカ「ちょっと待ちなさい。あなた達のプライベートに干渉する気はないけれど…」「そういう話は、公共の場じゃなくて別の所でしてもらえる?」「それに緊張感を欠いてると戦闘中に取り返しのつかないミスをするかもしれないわよ」
シェルディア「どうして? 別にいいじゃん。ちゃんと戦えばいいんでしょ?」
アンジェリカ「あなたみたいに感情に流されやすい人が恋愛にうつつを抜かすようになったら、戦闘どころじゃなくなるんじゃない?」
シェルディア「そ、そんな事ないよ…!」
アンジェリカ「それにミストもパイロットとしてまだまだ未熟なのにもっと未熟な子と一緒にいたら…」「いつまでたっても一人前になれないわよ!?」
ミスト「うっ…言い返す言葉もない…」
アンジェリカ「余計な事を考えるのは一人前になってから。わかった?」
シェルディア「ふーんだ! 偉そうに!」「ねえ、ミスト ダンナーベースの中を案内してよ!」
ミスト「え? あ、ああ…」
シェルディア「じゃ、この先のホールで待ってるね!」
〔扉の開閉音〕
アンジェリカ「ミスト、ちょっといい?」
ミスト「ん?」
アンジェリカ「シェルディアの事、しっかりフォローしてあげてね」
ミスト「えっ?」
アンジェリカ「あの子はあの子なりに頑張ってるんだろうけど…」「正規の訓練を受けた私達から見れば、まだまだ危なっかしいわ」「適切なアドバイスをしてあげればもっと上達すると思うの」
ミスト「ああ、確かにな…」
アンジェリカ「あの子が生き残るためには今、厳しく訓練しておかないとダメだと思うの」「ミスト…あなた、あの子に死んで欲しくないでしょ?」
ミスト「そんなの当然じゃないか!」
アンジェリカ「だったら、ちゃんとあなたがフォローしなきゃダメよ。私だってあの子に死んで欲しくないし…」「あなたが悲しむ顔も見たくないから…」
ミスト「だったらアンジェリカも訓練を手伝ってくれよ。俺よりお前の方が教えるのが上手いだろ」
アンジェリカ「私は嫌われてるみたいだからきっと言う事なんか聞いてくれないわ。でも、あなたの言う事なら聞くでしょ?」
ミスト「うーん…多分」
アンジェリカ「…あの子、明るく振舞ってるけどきっとカラ元気よ」「竜宮島で何があったか知らないけど、あなただってあの子に立ち直らせてもらったんでしょ?」
ミスト「そう見えるか…?」
アンジェリカ「うん。ちょっとイライラしてる感じが無くなってるわよ。…私の取り越し苦労だったかしらね」
ミスト「自分じゃ気づかなかったな…」
アンジェリカ「話がそれちゃったけど、今度はあなたがあの子を支えてあげる番よ。…応援、してるからね」
ミスト「ありがとう。それじゃ、俺は行くよ」
アンジェリカ「うん…」
???
ゴオ「逃げろ、ミラ!」
ミラ「…まだ力は残ってる!」
ゴオ「オクサーはもうだめだ! 俺に任せろ!」
ミラ「ワッ太氏が最後の力で動きを止めるから…その隙にとどめを!」
ゴオ「何をする気だ!」
ミラ「行くわよ、ゴオ! ファイナル・イグニッション!」
〔爆発音〕
ゴオ「ミラーーーーッ!」
〔画面、発光〕
ダンナーベース/ゴオの部屋
ゴオ「はっ! 夢か…」「ミラ…」
ダンナーベース/医務室
ミラ「…マッ…クス…」「…目覚め…なさい…マックス…」「…んっ…」
〔画面、フラッシュ〕
〔光の放射音〕
マックス「!!」
ミラ「…………」
〔人の倒れる音〕
マックス「………」「…ミラ…? ミラ…!」「…ミラ…! お前は俺の物だ…!」
ダンナーベース/司令室
〔警報〕
ゴオ「どうしたんですか!」
甲児「こんな夜中にいったい何があったんです?」
杏奈「ベース中の電気が消えちゃってるわ!」
ミスト「まさか、敵襲ですか!?」
影丸「あわてるな。状況報告!」
桃子「了解!」
小波「補助電源、入ります! メインスクリーン、復旧します!」
〔モニターの開く音〕
マックス「ゴオ、そこにいたか…!」
ゴオ「マ、マックス!」
マックス「ゴオよ。お前はまた俺からミラを奪うつもりか…?」
ゴオ「何を言っている!?」
マックス「とぼけるなよ。全部わかってんだぜ? これを見ろ…。俺のミラだ…」
???(※ミラ)「………」
ゴオ「ミ、ミラ!」
杏奈「ミラさん!」
霧子「マックス! あんたミラをさらって、どうするつもりだい!」
マックス「博士。あんたは黙っててくれ。俺はゴオと話してるんだ…」
霧子「くっ…!」
マックス「ゴオ…。俺はミラを愛していた。だが、彼女は…いや、ミラとお前は…互いに愛し合っていた!」
ゴオ「!!」
杏奈「う、嘘…」
マックス「だが、今のミラは違う。彼女は俺だけの物だ。だから誰にも…誰にも渡しはしない!」
桃子「ああっ! マックスさんはコアガンナーのコクピット内です!」
影丸「何だって!?」
小波「オートセーブ切断! 完全にジャックされました!」
マックス「ミラは俺の物だ! 誰にも渡すものか!」
〔爆発音〕
〔画面、振動〕
ミスト「な、何だ、この揺れは!」
小波「コアガンナー、基地内を無差別に攻撃しています!」
静流「マックスが、コアガンナーでベースを破壊しようとしてるんだわ!」
霧子「総員、緊急警戒態勢だ!」
〔ドアを開ける音〕
カガリ「博士! いったい何事だ!」
ラ・カン「敵襲なのですか?」
霧子「いえ、違います。これはダンナーベース内部のトラブルです」
さやか「ベース内部のトラブルですって?」
剣児「おいおい! このひどい衝撃は、トラブルなんて生易しいもんじゃねえだろ!」
影丸「ダンナーベース所属のパイロットがコアガンナーを乗っ取って暴れているんだ!」
リー「乗っ取ったって…反乱でも起こしたんですか?」
霧子「あいつは、ミラをさらって逃げるつもりなのさ!」
ピュリア「ミラって誰だよ? それに、あいつって…」
ゴオ「詳しい説明は後だ! 博士! ゴーダンナーを…」
杏奈「ねえ、本当なの? ゴオちん…」
ゴオ「えっ?」
杏奈「さっきの話、本島なの? ミラさんと愛し合ってたって…答えて、ゴオちん!」
ゴオ「その話も後だ! 今はマックスを止めて、ミラを助けるのが先だ!」
〔爆発音〕
〔画面、振動〕
小波「第2発進口、隔壁大破! ガンナー、ベース外へ出ます!」
〔爆発音〕
〔画面、振動〕
影丸「被害状況は?」
小波「通信システムをやられました! 映像を配送信できません!」
桃子「音声だけなら応急処置で何とか…!」
影丸「急いでくれ!」
霧子「ダンナー、出せるかい?」
ゴオ「俺なら、行けます!」
杏奈「…わ、私は…行きたくない…」
ゴオ「わかった。俺ひとりで行く!」
ミスト(猿渡さん…)
〔ドアを開ける音〕
杏奈「…ゴオちん。どうしてミラさんの事…正直に言ってくれなかったのよ…!」
霧子「杏奈。ゴオは言おうとしたんだ。本当の事を…」「それを止めたのは私だ。すまなかった」
杏奈「どうして…どうしてなの、お母さん!」
霧子「お前に…幸せでいて欲しいから…」
杏奈「ゴオちん、まだあの人の事を…?」
霧子「ないって言ったら嘘だろうね。5年前、あのふたりは愛し合っていた」「ゴオは、ミラが死んだと思って諦めていたのに、生きて再び会えたんだから…」
杏奈「…………」
甲児「博士! そんな話をしてる場合じゃないだろ! 俺達も出撃させてくれ!」
ラ・カン「このままでは、この基地が危険だ」
霧子「あ、ああ。そうだね。総員、出撃! コアガンナーを止めるんだ!」
剣児「了解! 出撃するぜ!」
〔ドアを開ける音〕
杏奈「ゴオちん…どうして…」
【シナリオデモ終了】
サブタイトル
「激闘!ダンナーベース!!・前編」
【戦闘マップ開始】
〔敵ユニット出現〕
マックス「さあ、ミラ…。ふたりの場所へ帰ろう…」
〔味方ユニット出現〕
ゴオ「マックス! 馬鹿な真似はよせ!」
マックス「またお前か! ゴオ!」
ゴオ「ミラを解放するんだ、マックス!」
マックス「黙れ! あの時、お前さえいなければ! ミラがお前を愛していなければ!」「ミラがお前をかばって死ぬ事なんかなかったんだ!」
〔マックス、ゴオへ攻撃〕
[イベント戦闘「ゴオvsマックス」]
ゴオ「うわああああっ!」
マックス「お前のせいだ! お前のせいでミラは…!」
〔味方ユニット出現〕
〈出撃準備〉
甲児「猿渡さん! 何で抵抗しないんだ!」
ミスト「ミラって人を助けたいのはわかりますけど、無抵抗じゃ、猿渡さんが死んじゃいますよ!」
ヴァン「戦えないなら下がってな。他人のケツ拭くつもりはねえが状況が状況が状況だ」
剣児「俺達も一緒に戦うぜ!」
ゴオ「ま、待ってくれ、みんな! あいつは…マックスは俺が説得してみせる!」
ゲイナー「説得って…」
ルージ「これまでの様子からしたら、説得なんか無理に決まってますよ!」
ゴオ「し、しかし…」
影丸「そうだ、ゴオ。マックスの説得は無理だ!」「そこでこれから、強硬手段でミラを救出する!」
ゴオ「強攻手段?」
静流「柴さんの話だと、コアガンナーの背中のジョイントブロックのハッチが開きっぱなしらしいの」
芝草「トン子の奴が閉め忘れたんだ!」
冬子「ごめんなさいっ! おやっさん!」
静流「そこからガンナーに侵入して、内部から奪還するわ!」
サラ「戦闘中のマシンに外から乗り込むって言うの?」
リー「強攻手段にも限度があるぜ! いくら何でもそりゃ無理だ!」
静流「さすがに戦闘中に潜り込む事はできないわ。だから、あなた達にガンナーの動きを止めて欲しいの!」
影丸「破壊しない程度にダメージを与えるんだ! そうすれば動きが止まる!」
静流「そしたら私が突入するわ! できる?」
ゴオ「ミラを助けるためなら何でもやってやる!」「その代わり、ミラを無傷で助け出すんだぞ!」
静流「私を誰だと思ってるの? さっさとガンナーの動きを止めて!」
影丸「その間に我々は、来るまでコアガンナーの足元まで接近しておく!」
甲児「足止めだったらマジンガーの出番だな。なりは小さくても、それなりの食い止め方って奴を見せてやるぜ!」
ボス「頼むぜ、兜ーっ!」
〔甲児、マックスへ接近〕
甲児「こういう作戦は慣れてんだ! 行くぜっ!」
〔甲児、マックスへ攻撃〕
[イベント戦闘「甲児vsマックス」]
甲児「うわああっ!」
ゴオ「甲児君!」
甲児「い、意外とやるじゃねえか、コアガンナーのパイロット…!」
ゴオ「コアガンナーを操縦してるのは5年前、俺と一緒に巨神戦争を戦い抜いた歴戦の勇士だ!」「いくら甲児君でも余裕を持って戦える相手じゃない!」
甲児「そ、そいつを先に言ってくれよ、猿渡さん!」(…確かにあのパイロットは強い。でも、今のミスは相手が原因じゃねえ…)(前のた戦いくらいから感じてたけど、そろそろマジンガーも限界にきてるんだ…)(マードックさんも言ってたけど、このままじゃ戦闘中に突然動けなくなっちまうかもしれねえ…)(だが、とりあえずこの戦闘は騙し騙し使うしかねえか…!)
ゴオ「どうした、甲児君! 頭でも打ったか?」
甲児「い、いや、何でもねえ! さあ、早くミラさんを助け出そうぜ!」
ゴオ「今度はみんなで協力してコアガンナーの動きを止めるぞ!」
ガリス「大空魔竜、アークエンジェルは発進口を塞がれたため発進できない状態にある」
マリュー「よって、私達はドック内部の艦内から指揮を執ります」「機体の修理、補給に関しては周辺の味方機に要請するよりありません。無駄な被弾は抑えるように!」
ガリス「コアガンナーを撃墜しないようにダメージを与え続けるんだ! 総員、攻撃開始!」
〔レーダー反応〕
桃子「ああっ! 博士、複数の擬態獣がベースに接近しています!」
影丸「何だと!?」
〔敵ユニット出現〕
霧子「くっ! マックスの事だけでも大変だっていうのに…」「こうなったら、みんなまとめて片づけちゃいな!」
ミスト「了解! 猿渡さんをサポートします!」
<戦闘開始>
≪味方援軍1出現前≫
<甲児vsマックス>
甲児「やいやいやい! 人質を取って逃げるなんて、男として最低の事だぞ! 男だったら正面から戦いを挑んでこい!」
マックス「ミラは人質ではない。ミラは望んで、俺と一緒に来てくれたんだ! 絶対に渡すもんか!」
≪味方援軍1出現前≫
<ゴオvsマックス>
ゴオ「マックス! こんな意味のない戦いはやめるんだ! 今すぐミラを解放しろ!」
マックス「黙れ! お前はミラを不幸にした。そんな男の言う事など聞けるもんか!」
≪味方援軍1出現前≫
<マックス撃破>
ガリス「な…しまった!?」
ゴオ「ミラッ! ミラァァァァッ!!」
(→ GAME OVER)
<マックスHP10%以下・味方援軍1出現>
光司「よっしゃ! コアガンナーの動きが止まったぜ!」
ゴオ「今だ! 隊長! 静流ッ!」
影丸「静流!」
静流「行きます!」
〔ハッチの開く音〕
静流「そこまでよ! マックス!」
マックス「貴様…」
静流「コアガンナーはもう動かない。あなたの負けよ! ミラは返してもらうわ!」
ゴオ「静流! ミラは無事か!」
静流「ええ。気を失ってるけど、無事よ!」
ゴオ「そうか、よかった…」「さあ、マックス! 潔く負けを認めるんだ!」
マックス「…俺は呪った…自分の弱さを…! 貴様に彼女の運命を委ねてしまった、俺の愚かさを…!」」「あの時、俺だったら…そばにいたのが俺だったら!! 愛する彼女を死なせはしなかった!」
ゴオ「マックス、お前…」
マックス「だから俺は、呼んだんだ!」
ゴオ「呼んだ?」
静流「呼んだって、何を呼んだの!?」
マックス「うおおおおおっ!」
静流「ゴオ! マックスの様子がおかしいわ!」
鏡「こ、このエネルギー反応は!?」
ミリアリア「こちらでも観測しています! コアガンナーが…」
小波「コアガンナーに異常! パワーゲインが急上昇しています!」
ゴオ「何だって!? 静流! ミラと一緒にすぐにそこから脱出するんだ!」
静流「わかったわ!」
〔ハッチの開く音〕
影丸「静流! こっちだ!」
静流「はい! ゴオ! 脱出したわ!」
小波「隊長! 早くそこから離れて下さい! コアガンナーの様子が変なんです!」
影丸「わかった! すぐに後退する!」
マックス「うおおおおおっ!」
〔マックス、回復〕
ゴオ「な、何だ!?」
〔衝撃音〕
マックス「俺はお前達が好きだった。お前達の幸せな数型を見ているだけで、俺はうれしかった」「ゴオよ。お前だから許したんだ。それなのに…それなのに! うおおおおっ!」
〔マックス、活性化〕
マックス「死んで詫びろ! ゴオ!」
ゴオ「うわあああっ!」
〔味方ユニット出現〕
杏奈「ゴオちん!」
〔杏奈、ゴオへ隣接〕
〔マックス、ゴオへ攻撃〕
[イベント戦闘「ゴオvsマックス」]
ゴオ「来てくれたのか、杏奈!」
杏奈「前の彼女って何よ! 突然復活って何よ!」「記憶喪失って何よ! 私に内緒って何よ!」「バカバカバカ! ゴオちんなんか撃たれて死んじゃえ!」
ゴオ「杏奈…」
杏奈「…って思ったけど、体が勝手に動いちゃったんだもん!」「腹が立って、泣きたくなって、頭ん中がぐるぐる回って、もうワケわかんなくて…」「だけど、ミラさんはミラさんだもん。たとえゴオちんの彼女だって、ゴオちんに他に好きな人がいたって…」「この気持ち、今さらなかった事になんかできないよ!」「だからゴオちんを、ミラさんを見殺しにできない!」
ゴオ「ありがとう、杏奈…」
マックス「ゴオ! 俺は貴様を許さない…! 貴様をこの手で…うぐっ! うぐぐ…うがああっ!」
ゴオ「マックス! どうした、通信が切れたぞ! マックス!」
〔画面、フラッシュ〕
〔放電音〕
マックス「彼女を手にしたはずなのに…せっかく呼んだと思ったのに…!」
ゴオ「マックス! 通信機のスイッチを入れるんだ!」
マックス「ゴオよ、お前の顔が…頭から離れない! 死ね! 死んでくれ、ゴオ!」
〔マックス、ゴオへ攻撃〕
[イベント戦闘「ゴオvsマックス」]
ゴオ「マックス! やめるんだ! マーックス!」
マックス「ぐおおおおっ!」
霧子「もはやマックスは正常な判断ができなくなったようだね…」「…やむを得ん。コアガンナーを撃墜するんだ!」
ゴオ「は、博士!」
マリュー「構わないのですか…?」
霧子「これ以上、マックスもコアガンナーも傷つけないためだ」「ウチの奴が迷惑かけてすまない。頼む…!」
マリュー「…わかりました。みんな、聞こえたわね!?」「コアガンナーを戦闘不能にして! ただし、コクピットへの直撃は避けるように!」
剣児「ったく、難しい注文つけてくれるぜ!」
ゲイナー「でも、ここでやらきゃ男じゃない!」
ダイヤ「ゲイナーさんの言う通りだな。やるぜっ!」
ゴオ「すまない、みんな…! 行くぞ、マックス!!」
<ミストvsマックス>
ミスト「あなた、猿渡さんの戦友なんでしょ? 戦友を裏切るような事をして、心が痛まないんですか!」
マックス「裏切ったのはゴオの方が先だ! 裏切り者はゴオだ! 俺は悪くない!」
<カガリvsマックス>
カガリ「お前なあ、少しはさらわれる方の身にもなってみろ!」「どんな事情があるか知らないがそのやり方はほめられたもんじゃないぞ!」
マックス「ミラはこうして欲しいと願っていたからこそ俺を目覚めさせたんだ!」
<ダイヤvsマックス>
ダイヤ「あんただって、自分のしてる事がおかしいってわかってんだろ!? 攻撃をやめてくれ!」
マックス「何もおかしくなどない! 邪魔をするのなら、お前も消す!」
<ロールvsマックス>
ロール「裏切りなんてしちゃいけない! そのつらさは自分でもわかっているでしょう!?」
マックス「だからこそだ! この苦しみをゴオに与えてやる!」
<剣児vsマックス>
剣児「そいつは静流さんのマシンだろ! てめえみたいなむさい男が乗っちゃ、魅力も半減だぜ!」
マックス「マシンなど俺にとっては復讐の道具に過ぎない!」
<杏奈vsマックス>
杏奈「あなたもロボット乗りなら、ゴオちんを苦しめるような事はやめて! 戦いたいなら、正々堂々戦いなさいよ!」
マックス「ゴオはミラを守れなかった。そんな奴はロボット乗り失格だ! だから俺が制裁を加えてやる!」
<ゲイナーvsマックス>
ゲイナー「いい大人が恥ずかしくないんですか!?」
マックス「大人であれば、愛しい人を殺されても黙っていろと言うのか! 俺は認めん!」
<ヴァンvsマックス>
ヴァン「あんたの生き方に文句をつけるつもりはない…。俺だって似たようなもんだしな」
マックス「黙れ! 貴様に何がわかる! 俺はゴオを許さない! 許さないんだ!」
ヴァン「だがよ…。だからってねぐらをぶっ壊されて黙っているほど俺は大人じゃないんだよ!」
<ルージvsマックス>
ルージ「乗っているのが静流さんじゃないだけでこんなに動きが違うなんて!」
マックス「4本足のマシン! 貴様もゴオの仲間かっ!!」
<マックス撃破>
〔マックスに爆発〕
マックス「ゴオ…俺の負けだ…。だが、お前に残された時間も後わずかだ…」
ゴオ「なにっ?」
マックス「お前も、いつかこうなる。俺と同じように…。気をつけろ!」
〔敵ユニット撃破〕
ゴオ「マックス、お前…」
杏奈「ねえ、ゴオちん…。お前もいつかこうなるって、どういう意味かしら…?」
ゴオ「…さあな。俺もいつか戦って死ぬ…そういう事じゃないか?」
杏奈「そうなのかな…」
<敵全滅・勝利条件達成>
霧子「みんな、ご苦労だったね。今日の所はベースに戻ってゆっくり休みな」
ミスト「…ダンナーベース、ひどい有様ですね…」
霧子「ああ。内側からの攻撃なんて、想定してないからね。もろいもんさ…」「明日からは復旧作業で忙しくなるよ。あんたにもたっぷり働いてもらうからね、ミスト」
ミスト「ええ、わかってます」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
ダンナーベース/司令室
霧子「…まさか、味方のロボットに大暴れされるとは、思いもしなかったよ…」
影丸「ええ。全くの予想外でした…」
霧子「被害状況はどうだい?」
桃子「音声回線は復旧しましたが、映像の配送信にはもう少し時間がかかります」
小波「レーダーシステムも、復旧率は6割といった所です」
芝草「基地内各所に甚大なダメージ。特に発進口とカタパルトは、当分使用できませんね」
影丸「今、敵が襲ってきたらどうなる?」
芝草「どうしようもないですね。1機ずつ発進するしかないでしょう…」
霧子「…敵が出てこないように、お祈りするしかないね…」
芝草「とにかく、一刻も早くカタパルトが使えるように修理を急ぎます!」
霧子「頼んだよ。ところで、コアガンナーはどうだい?」
芝草「修理すりゃ、まだまだ戦えますが、だいぶガタが来てるのも確かなんで予備の機体が欲しい所ですね」
霧子「そうかい。だったら新しい機体が必要になるね…」
芝草「まさか、あれを引っぱり出す気ですか、博士!?」
霧子「侵略者の攻撃はますます激しさを増すばかり。多少、難があってもあれを投入するしかないだろう」
影丸「しかし、あれを乗りこなせるパイロットが…」
霧子「杏奈の成長を待とうと思ったが…そんな時間はなさそうだ」「最悪、習うより慣れろで、杏奈にやらせてみるさ」
芝草「大丈夫なんですか?」
霧子「私の娘だ。やってくれるさ」
芝草「じゃあ、そっちの方も準備しておきます」
〔ドアの開閉音〕
甲児「すみません、光子力研究所に戻らせて下さい」
霧子「ええっ? どうしたんだい、突然?」
さやか「もう、甲児君ってば。それじゃ説明不足でしょ?」
甲児「あ、そうか…。マジンガーを調整するために研究所に戻りたいんです」「今のままじゃ、みんなに迷惑をかけちまうんで…」
芝草「シズカさんやマードックさんから話は聞いてるが、そんなに切羽詰った状況になっちまったのか?」
甲児「ええ。今回の戦いでそれを痛感しました…」「それで、俺達だけで光子力研究所に戻ろうと思ったんですよ。みんなまで巻き込めませんからね」
さやか「もちろん、万全の状態になったらすぐに合流します」
霧子「そういう事なら私から特に言う事はないね」
さやか「ありがとうございます、葵博士!」
甲児「そうと決まれば、善は急げだ! 出発の準備をしよう、さやかさん」
霧子「弓教授によろしく伝えておくれ」
さやか「はい! それでは、失礼します!」
〔ドアの開閉音〕
芝草「それじゃ俺も整備に戻ります」
〔ドアの開閉音〕
霧子「ところで、隊長、マックスの件はどうなってる?」
影丸「一命はとりとめたのですが…なぜこのような事態を引き起こしたのか調べるため…」「アスハ代表にお願いして、R2地区にあるオーブの研究施設に移送しました」「ダンナーベースの機材では、専門的な分析は無理ですから…」
霧子「そうか…」
〔通信のコール音〕
桃子「博士、施設から通信が入っています、マックスさんの事で緊急の報告があるそうです」
霧子「…わかった。所長室で聞くから、そっちに回しておくれ」
桃子「了解しました」
霧子「ここは任せたよ、隊長」
影丸「はっ!」
〔ドアの開閉音〕
影丸「マックスの身に何かあったと言うのか? 悪い事でなければいいが…」
【シナリオエンドデモ終了】
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