進撃イベント
希望が導いた想像
[怪物と化した偶像]
【シナリオデモ開始】
浩一「初めて会ったあの時、俺は彼女の生命を救うコトは正しいコトだと思っていた」「だからそのせいであんなコトになるなんて…あの頃の俺は思ってすらいなかったんだ」「だけど今は違う。彼女を放っておけばどうなるかは想像がつく」「だから俺は、彼女を救うために行動する。…それが本当に正しいかどうかはわからない。それでも、自分が正しいと思ったコトを選択する」「なぜなら諦めるコトは…想像の放棄だからだ」
ワコ「気持ちいーい風! 最近は都会の街並みに囲まれていたから、なんだか新鮮!」
スガタ「確かに…少し懐かしくすら感じるな」
タクト「今更だけどさ…僕たちも旅行に付いて来ちゃって良かったの?」「本当は浩一と城崎ちゃんのふたりだけで長崎に来る予定だったんじゃ…」
城崎「ツナシ君が気にするコトないですよ」
浩一「3人共、真来梓の奴に強引に誘われたから来ただけなワケだしさ」
〔走り寄る足音〕
真来梓「さあ、さあ、さあ、早く海に行きましょう! 熱い砂浜が私たちを呼んでますよ!」
城崎「真来梓ちゃん。海に行くのは明日だよ」
真来梓「な、なんですとー!?」
浩一「…ちなみに長崎に来るまでに、何回もそのコトについては伝えていたからな?」
真来梓「うぅむ…海は人を開放的にさせるのと聞いたので、サンプルの観察にはもってこいと思っていましたが、こんな落とし穴が…」「では、今日はこれからどこに向かわれるんですか?」
タクト「今日はキリヤマ重工に顔を出す予定」
浩一「道明寺とシズナに会うってのもあるけど…キリヤマ重工の観察って名目も一応あるんだからな」
城崎「だから私たちは、正装として制服を着ているワケだしね」
真来梓「あー、そう言えばそんな話もしてましたネ」
浩一「ったく…自由気ままだな、この女子マキナ」
ワコ「でも、気前がいいよね、加藤機関もさ」
タクト「臨時アルバイト扱いの僕らの旅行費まで出してくれるなんて」
浩一「あー…。なんかそのお金って、道明寺が自分のポケットマネーから出したらしいよ」
ワコ「え、そうだったの!?」
スガタ「道明寺の奴…そんなこと一言も言っていなかったが…」
浩一「…なーんか、怪しいんだよなァ」「別の人にだけど、前に似たようなコトを…」
〔歩み寄る足音〕
美海「………」
浩一「え…」
美海「…久しぶりだね。早瀬クン」
浩一「く、九条さん…!?」
美海「おいで…ペインキラー」
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕
〔画面、震動〕
浩一「なんで…ペインキラーを呼んだんだよ! 九条さん!」
美海「道明寺クンから聞いてないの? 私が加藤機関を抜けたコトを」
浩一「聞いているよ! けど、俺が聞きたいのはそういうコトじゃなくて…!」
美海「私がここにいる理由は…」「正義を行うためよ」
〔バーニアの噴射音〕
真来梓「ぬおぉ! 私を狙って来たァ!?」
タクト「浩一!」
浩一「チッ…!」「来い! ラインバレル!!」
タクト「アプリボワゼ!」
〔光の放出音〕
〔画面、フラッシュ〕
美海「…!」
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕
タクト「ワコ、スガタ! ふたりを頼むよ!」
スガタ「ああ、任せろ!」
ワコ「う、うん…!」
城崎「浩一クン…」
浩一「俺なら大丈夫だ、城崎…」
城崎「…真来梓ちゃん、私たちは下がろう」「気をつけてね、浩一クン!」
浩一「ああ!」
真来梓「くっ…! 外骨格のラヴたんをおふたりのように呼び出せないのが恨めしい…!」
〔走り去る足音〕
浩一「九条さん、アナタには言いたいコトが山程ある…!」「だから九条さんが聞く耳を持たないって言うなら…! 無理矢理にでも聞いてもらうぞ!」
【シナリオデモ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
タクト「九条さん! どうしてこんなことを!」
美海「さっきも言ったハズよ。私は私の正義を行うためにここにいるって」
浩一「正義のためって…それがどうして俺達を襲うコトになるんだよッ!」
美海「ヒトマキナは人類の敵で、人類を襲う悪なのよ? なら、ヒトマキナである真来梓さんは殺さないと」
タクト「な…!」
浩一「真来梓はヒトマキナじゃなくて、人類の味方をしているコトは、九条さんだって知っているんだろ!?」
美海「裏切りは繰り返されるモノなのよ。ヒトマキナを裏切ったというコトはいずれ人類を裏切るというコト…」
浩一「それは違う、九条さん」
美海「…何が違うと言うの?」
浩一「本当の裏切りっていうのは、自分の心を裏切るコトだ」
タクト真来梓ちゃんは勝手気ままな性格だけど、自分の中の正義は絶対に裏切らない子だよ」
浩一「九条さんの方こそどうなんだ? 自分の心を裏切っていないか?」「それが本当に、九条さんのやりたいコトなのか!」
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕
美海「くっ…!」「やっぱり強いね…早瀬クン。ツナシ君も一緒にいるんじゃ、真来梓さんに近付くコトすら出来なさそう…」「ここは一度、退かせて貰うわ」
浩一「待て、九条さん!」
美海「さっき聞いたわね、早瀬クン…。これが私のやりたいコトなのか、って…」「みんなが殺さない悪を、私が殺す。それが私のやりたいコト…」「そして、やるべきコトよ」
〔バーニアの噴射音〕
浩一「九条さん…」
【シナリオエンドデモ終了】
[会えぬモノ]
【シナリオデモ開始】
〔ハッチの開閉音〕
シズナ「久しぶりやなァ、早瀬! よう分からん空間に行っていたよう言う割には、元気そうやんか!」
浩一「シズナ、久しぶり」「…イズナのコトは聞いたよ。本当に…残念だ。アイツは凄く…良い奴だったからな」
シズナ「…ありがとうな、早瀬」「イズナの奴も、早瀬にそう思われるんは嬉しく思うハズや。イズナは、早瀬を慕っとったからな」
浩一「そうだったのか…」
ワコ「…シズナちゃん。ほんのちょっと、雰囲気変わった?」
シズナ「そうやな…。今まではイズナのコトを、ひとりで背負わなあかんと思うとったけど…」「今は、そうじゃなくても大丈夫って思うとるからな…」
真来梓「…それはもしかして、この場にはいない道明寺隊長さんのコトを言っているのでしょうか?」
シズナ「な…!」
真来梓「もしや道明寺三番隊隊長さんとシズナ三番隊隊員さんは、愛を結んだ仲なのでしょうか!?」
シズナ「あ、愛を結んだ仲ってなんやねん! まだそこまでの関係にはなっていな…」「って! そんなコトわざわざ言うワケないやろ!」
スガタ「ほとんど言っているようなものだな」
タクト「いいねぇ、シズナちゃん。青春だねぇ」
城崎「………」
浩一「どうしたんだ、城崎?」
城崎「うん…その…大したコトじゃないんだけど…」「真来梓ちゃんって、前からこんなに愛とかいう事だったかなって…」
浩一「そうか? お台場に行く時も、恋人同士のデートスポットの観察が目的で付いて来ていただろ?」
城崎「んー…。前はここまで、他の人に対して深く興味を示さなかったと言うか…」
????(※道明寺)「確かに、ちょっと前までの真来梓は人類を視て、人を視ずって感じだったかもなァ」
浩一「なんだよ、その木を見て森を見ずみたいな言葉…」「…って」
城崎「道明寺クン!」
道明寺「みんな良く来たねェ。ようこそ、キリヤマ重工へ!」
シズナ「なんでアンタが歓迎しているみたいになっとるんや。桐山社長やろ、それを言うんわ」
タクト「いやぁ、道明寺にはそれを言う資格あるよ、シズナちゃん」「道明寺には今回の旅で、だいぶお世話になったみたいだしね」
道明寺「アラ…?」「なんだ早瀬、みんなに言っちゃったの?」
浩一「だってさ、ちゃんとお礼は言っておかないといけないだろ?」
道明寺「いやー、そんなの必要ないってェ」
タクト「いやいや、そんな遠慮しないでって」
浩一「ところで話は変わるんだけど、道明寺。ちょっとこっちに来て欲しいんだ」
道明寺「えー? なになに?」
〔歩き去る足音〕
浩一「道明寺…お前、九条さんが俺たちを襲ってくるって分かってたろ…」
道明寺「あ、バレた…?」
タクト「いくら何でも気前が良すぎだからね…? 裏があるって分かるからね」
浩一「予想してたなら先に言えって、お前…!」
道明寺「いやァ…。警戒してるのが伝わったら、九条さんも襲ってこなくなるかもしれないだろ?」「…真来梓を守る人間が少なくなるこのタイミングなら仕掛けてくると思ったよ」「早瀬…お前だって九条さんに接触したいとは思っていただろ?」
浩一「そりゃあ、確かに接触は出来たけどさ…」
城崎「浩一クン? 何の話をしているんですか?」
浩一「! い、いやァ…道明寺の奴にちょっと…!」
シズナ「怪しいなァ。ふたりで道明寺の首根っこ掴みよって、何の話をしていたんや」
ワコ「まさか…! 早瀬君とタクト君、どちらを選ぶのかって話とか…!?」
浩一「…は?」
シズナ「…!」「元カノと矢島との確執を乗り越えたはええけど、早瀬が離れていた間にツナシと急接近…! そのタイミングで早瀬が帰還ちゅうワケか!?」
ワコ「そう! ふたりの間で揺れ動く道明寺君…!」「道明寺君は、早瀬君とタクト君のどちらを選ぶの!?」
シズナ「いやーん!」
城崎「………」
タクト「………」
スガタ「…そう言えば、矢島は結局来られなかったんだな」
城崎「うん。理沙子ちゃんとの先約があるからって、ふたりとも謝っていたよ」
浩一「まァ、しょうがないよな。この旅行ってかなり急に決まったし…」
シズナ「なんや、早瀬。道明寺だけじゃ飽き足らず、矢島のコトまで…」
浩一「話を蒸し返すなての! 無理矢理にでも話を変えてるコトに気付けよ!」
真来梓「ほほう? 早瀬さんは城崎さんと仲が深いと思いましたが…まさか道明寺隊長さんや矢島さんとも?」
タクト「ああ…! 真来梓ちゃんに新たな知識が植え付けられていく…!?」
城崎「ダメ、真来梓ちゃん…! せめて真来梓ちゃんだけは私の味方でいて!」
浩一(こうして皆と話していると…どうしようもなく分かってしまう)
浩一(※画面オフ)(イズナと九条さん…。あのふたりはもう…ここには居ないんだって…)
〔ハッチの開閉音〕
ギャバン「ここに揃っていたようだな」
浩一「ギャバンさん!? それに…!」
甲児「久しぶりだな、みんな」
鉄也「リンカーン姿のヒトマキナが襲ってきたと聞いたが…どうやら勝ったようだな」
ダイチ「宇宙の方も落ち着いたから、僕たちも戻ってきたよ」
タクト「甲児、鉄也さん、ダイチ!」
アカリ「もちろん、オイラたちもいるぜぇ」
城崎「宇宙での戦いはどうだったんですか? キルトガングが襲って来たって聞きましたケド…」
ワコ「キルトガング…?」
タクト「あ…そっか。ワコたちは宇宙に上がってないから知らないよね」
テッペイ「すべてを話せるわけじゃないけど…僕たちが宇宙であったこと…聞いて欲しいんだ、みんな」
浩一「そうだな…俺たちも話しておかなきゃいけないコトもあるし、まずはそっちの話から聞こうか」
【シナリオデモ終了】
[死を招く地下基地]
【シナリオデモ開始】
ダイチ「そっか…地上の方も大変だったみたいだね」
浩一「ああ…地球に侵攻しに来たヒトマキナを叩くコトには成功したけどな…」
城崎「少し落ち着いたかと思ったら、九条さんが襲ってくるなんてコトにもなったし…」
シズナ「ケド…ヒトマキナの活動が落ち着いている今だからこそ、九条さんをどうにかせなあかん…」
ワコ「うん…そうだよね…」
タクト「………」
スガタ「…それにしても、リビドーを目的に地球へとやって来た機械生命体、キルトガング…か」
真来梓「機械の身体を手に入れたコトで、死への想像を失った存在…」
ダイチ「だからキルトガングは、死や絶望を想像する人間のリビドーを摂取しないと、生きられないんだろうな…」
テッペイ「ごめん…」
アカリ「テッペイ…?」
テッペイ「僕の仲間が…みんなに迷惑をかけてしまって…」
ダイチ「違うよ」
テッペイ「え?」
ダイチ「テッペイの仲間はキルトガングじゃない。僕らだろ?」
テッペイ「ダイチ…」
ギャバン「テッペイは確かに、遙かな過去においてはキルトガングのひとりだったかもしれない」「だが、今は間違いなく人間だ。仲間を守ろうとしてお前がみせた熱い情熱は、人が持つモノだ」
テッペイ「ギャバンさん…」
ダイチ「地球を守るってだけじゃなくて…」「僕たちが正しいと信じる想いのためにも、キルトガングに負けるわけにはいかないな」
浩一「ああ…真夏の言う通りだ」「…なんだかんだ言って、ダイチもキャプテンの貫禄が出てきたんじゃないのか?」
ダイチ「うぇっ…!?」
アカリ「確かに…今のはだいぶキャプテンらしかったよ、ダイチ」
ハナ「さすが、キャプテンだね」
ワコ「キャプテンって?」
テッペイ「キルトガングに対抗するためのチームとしてミッドサマーズナイツが結成されたんだ」
ギャバン「ダイチはミッドサマーズナイツのリーダー…キャプテン・アースに任命されたってわけだ」
ダイチ「ギャ、ギャバンさんまで…」「もう…それって定着ぅ?」
テッペイ「もちろん。アースエンジンを操る、僕らのキャプテンだからね」
ギャバン「定着だな。ハハハハハ」
ダイチ「うー…」「…ほらほらっ! まだ説明が終わっていない話だってあるでしょ!」
道明寺「まだなにかあったのか?」
ジュン「私たちが長崎に来たのには理由があるの」
さやか「実は2日後に長崎でオルゴンエネルギーが活動するのことを感知したって、ハナが言ったの」
ハナ「私はピッツの言葉を伝えただけ」
タクト「ピッツって…ハナちゃんにくっついている小動物のことだよね」
スガタ「気を悪くせずに聞いて欲しいのだが…それは信頼出来る話なのか?」
ギャバン「キルトガングの動きに関するハナの予言は、今のところ百発百中だ」
スガタ(…第1フェーズのように、本人の資質による能力なのか?)
ハナ「…だけど今回は、どこにキルトガングが出てくるのか細かい場所が分からないの」「何じゃ原因があるとは思うんだけど…」
道明寺「しかし、2日後か…。それまでの間にキルトガングがを探せればいいんだが…」
浩一「そのキルトガングが、どういう奴らなのかって情報は?」
ダイチ「…実はそれに関してなんだけど、まだみんなには明かせないんだ」
タクト「どうして?」
アカリ「実はキルトガングの特徴に関する情報って、Globeの上層部にすら渡してない情報なんだよねぇ」
浩一「ハァ!?」
城崎「自分たちの組織の上に渡していないって…」
テッペイ「…Globeも一枚岩じゃない。多くの犠牲を払ってでもキルトガングを滅ぼそうとする…」「そういう派閥が存在しているんだ」
真来梓「この長崎にキルトガングが潜伏しているとして…多くの犠牲を無視する強硬手段を取れば、敵を倒すコトは出来るかもしれませんが…」「それは正義の味方がするコトじゃありません!」
甲児「だからまずは、弓教授と加藤司令に話を通してキルトガング対策の方向性を固めるらしい」
ダイチ「その会議が終わるまでの間、キルトガングの顔、名前、特徴に関する情報はトップシークレット扱いなんだ」
浩一「じゃあ、それまでの間出来るコトはないのか…」
ギャバン「そうでもない」「実はマクーのアジトのひとつが、九州にあるという情報を掴んだんだ」
浩一「マクーのアジトが…!?」
ギャバン「まだ奴らの犯罪は確認出来ていないが、これを放っておけば近隣の住民に被害が出るのは間違いない」
甲児「キルトガングの捕獲とマクーのアジトの潰滅…」「そのサポートのために、俺たちも九州にやって来たってわけなんだ」
タクト「…浩一」
浩一「…ああ」
タクト「なら、僕たちも手伝うよ」
浩一「正義の味方として、目の前の事件を放っておくワケにはいかないからな」
ギャバン「…いいのか?」
タクト「…他のみんなには、迷惑をかけちゃうことになるけど」
スガタ「僕たちのことなら気にするな」
ワコ「うん…誰かが泣くかもしれないことを放っておくなんて、タクト君じゃないもん」
城崎「たまたま来た長崎で、こんな事件が起こるコトも…」「浩一クンが、正義の味方として求められているってコトだと思うから」
浩一「ありがとう、城崎…」「…そういうコトだ、ギャバンさん。加藤司令には話を通しておく」「俺たちも、その作戦に同行させてもらいますよ!」
ギャバン「フッ…頼もしいな、正義の味方」
浩一「ヘヘッ…」
ギャバン「よし! では準備が整い次第、出発するぞ、みんな!」
【シナリオデモ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
タクト「侵入したはいいけど…」
浩一「アジトの周りにいた見張りの兵士以外の姿が見えないな」
ギャバン「油断はするな。何が起こるか分からないぞ」
ダイチ「………」
甲児「ダイチ…ちょっと笑っているのか?」
ダイチ「え、ウソ!? 僕、今笑ったてた!?」
甲児「目は真剣だったけど、口元がほんのちょっと笑っていたな」
ダイチ「なんだろう…。何が起こるかわからないって聞くと…」「ワクワク…って言うと不謹慎だけど、何が来るのかなって…胸が高鳴るって言うか」
鉄也「武者震いのようなものだろうな」
ギャバン「大事の前だからこそ、思わず笑みがこぼれる時はあるさ」
浩一「頼もしいじゃないか。流石はキャプテンだな」
ダイチ「こ、浩一まで…! もー、それって…」「…水の音?」
〔画面、赤にフラッシュ〕
鉄也「! これは…!」
ダブルマン「うぅ…う…」
ギャバン「ダブルマン…!?」
〔歩み寄る足音〕
美海「意外と遅かったわね、みんな…」
浩一「九条さん…!?」
【シナリオエンドデモ終了】
[ふたつの影]
【シナリオデモ開始】
タクト「まさか…これを九条さんがやったって言うのか…!?」
美海「何をそんなに驚いているの? みんなだってマクーのアジトを潰すためにやって来たんでしょ?」「…私の方が、一歩早かったみたいだケド」
浩一「九条さん…。こんなコトは、もう止めるんだ」
美海「どうして? 私は正義を行っているだけよ?」
甲児「何が正義だ! 今のあんたがやってることを、俺は認めねえ!」
鉄也「悪いが…俺たちに付いて来てもらうぞ、九条」
美海「…それはできないわ」「私の正義とみんなの正義は、絶対に相容れないもの」
ギャバン「…仕方が無い。実力行使に出るぞ、みんな!」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
美海「くっ…! やっぱり、みんな強いわね…!」「私にも…その力があれば…」
浩一「これ以上の戦いは無駄なハズだ、九条さん!」
美海「…甘いわね、早瀬クン。ここはマクーのアジトなのよ?」「だから…こういうのもあったりするわ…」
〔軍の警報〕
〔画面、赤に明滅〕
アナウンス(※画面オフ)「自爆装置の起動を確認。爆発まで残り、3分…」
甲児「な…!」
美海「それじゃあね…みんな」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
鉄也「自爆装置だと…!」
ギャバン「マズイな…! 急いでここから脱出するぞ!」
浩一「くっ…!」
タクト「気持ちはわかるけど、浩一…! 今は…!」
浩一「わかっている…! 今は基地から脱出を…」
ダブルマン「逃がすと思っているのか、侵入者め…!」
ギャバン「ダブルマン…!? まだ残っている奴らがいたか!」
ダブルマン「ここから逃げたところで、失態を犯した我々に生命はない…!」「ならば貴様らを道連れにし、この生命をドン・ホラー様に捧げるまでよ!」
タクト「もう30秒が経過している…! これ以上、足止めされたら…!」
ギャバン「…俺と浩一でしんがりを務める! 他のみんなは、後ろを振り向かず走れ!」
ダイチ「ギャバンさん!?」
浩一「…! そういうコトか…!」「みんな! ここは俺とギャバンさんに任せてくれ!」
甲児「…わかった! だけど絶対に生きて戻れよ! 浩一! ギャバンさん!」
ギャバン「ああ、当然だ!」
浩一「安心してくれ。正義の味方は絶対に期待を裏切らない!」
ダイチ「………」
鉄也「真夏! 行くぞ!」
ダイチ「は、はい!」
ダイチ「なんとか脱出できたけど…浩一とギャバンさんは…!」
甲児「………」
〔光の放出音〕
〔画面、フラッシュ〕
ギャバン「ぐっ…! ハァ…! ハァ…ハァ!」
浩一「大丈夫ですか、ギャバンさん!」
甲児「浩一! ギャバンさん!」
〔撃破音〕
〔画面、フラッシュ〕
浩一「ギリギリだったけど…どうにか間に合ったみたいだな」
鉄也「なるほど…ラインバレルの持つ転送能力…オーバーライドを使ったわけだな」
ギャバン「ああ…俺ひとりだけなら、ラインバレルの掌に収まるからな」
ダイチ(あの短時間で…そこまで…)
浩一「でも、転送のフィードバックはかなりきついハズですよ」
ギャバン「なぁに。このぐらい、どうってことはない」「それよりも、全員が無事に脱出できて何よりだ」
甲児「心残りがあるとすれば、九条さんか…」
浩一「………」
美海(きっと今頃、みんは脱出しているハズ…)(たとえイレギュラーが発生しても、ラインバレルの力なら…)
〔歩み寄る足音〕
美海「ハァ…」「誰かしら? 普通の市民はこんなところにやって来ないハズだけど…」
モコ「そう殺意を向けないでくれる? 私たちは、あなたに協力するために来たのよ?」
美海「私に協力だなんてね…」「…何が目的?」
アマラ「あんたの目的と同じだよ」「ヒトマキナ…奴らを殺すことだ」
【シナリオエンドデモ終了】
[選ばれるモノではなく]
【シナリオデモ開始】
道明寺「それじゃあ…九条さんはどうなったか分からないんだな」
浩一「ああ…生きているとは思うケドな…」
ワコ「………」
タクト「…どうしたの、ワコ?」
ワコ「あ…」「う、ううん! なんでもないよ!」
タクト「…僕らが出る前にもそんな顔をしていたよ。九条さんの話題が出た時にね」
ワコ「アハハ…タクト君には敵わないな…」
スガタ「…気にしているのか? 九条のこと」
ワコ「…九条さんって、ファクターのアイドルとして全国ニュースでも放送されるくらい有名な人だったじゃない?」
スガタ「ああ…島のテレビにもニュースで流れていたくらいだしな」
ワコ「私と同い年くらいの女の子がアイドルをやりながら平和のために戦ってるって本当に凄いな…って憧れていたんだけど…」「なのに今はアイドルも辞めちゃって…自暴自棄みたいに…独りで戦うだなんて…なんか…ショックって言うかさ…」「勝手な話だよね…。九条さんには九条さんの事情があるのに…こんな憧れを押しつけるみたいに…」
タクト「…そんなことないよ。アイドルって、夢を与える存在でしょ?」「ワコの感じたことは、普通のことだと思う」
ワコ「タクト君…」
道明寺「まァ…九条さんがアイドルを引退する前から色んなトコのバッシングで、アイドルとしての勝つ小津は出来なくなっていたみたいだからねェ…」
ダイチ「僕たちは一緒に戦うことで、加藤機関が前みたいな組織じゃないって分かったけど…」
さやか「そうじゃない人たちにとっては、テレビやネットの情報がすべてよね」
真来梓「まったく…なぜ人々はテレビやネットの情報に踊らされてしまうのでしょうか」
シズナ「…アンタも加藤機関が悪の組織だーってテレビの言うとったコト、真に受けてたやんか」
真来梓「そうでした?」
城崎「誰にも理解されないコトとか、思い通りにいかないコト…」「嫌なコトに理不尽なコトも、いくらだってあるもんね…」
浩一「………」
ギャバン「…どうしたみんな。暗い空気になっているぞ」
テッペイ「ギャバンさん…」
ギャバン「気持ちが落ち込めば、いざという時に足を踏み出せなくなる」「やはりこういう時は…身体を動かす訓練に限るな!」
浩一「うそー!?」
ダイチ「うわぁぁぁ…!?」
〔人の倒れる音〕
〔画面、震動〕
ギャバン「まだまだ動きが固いな、浩一」
鉄也「ダイチも足下への注意をもっと払わないと、すくわれてしまうぞ」
甲児「よーし! 次は俺たちの番だな!」
テッペイ「交代するね、ダイチ」
〔歩み寄る足音〕
城崎「お疲れ様、浩一クン。ちゃんと水分を補給してね」
ハナ「ダイチも、これ飲んで」
ダイチ「ありがとう…ハナ」
浩一「ちょっと向こうで休ませてもらうよ…」
〔歩き去る足音〕
浩一「くっそー…。ギャバンさんと剣さんはもちろん、シンドウの奴も容赦ねェ…」
ダイチ「でも、甲児や道明寺…タクトたちは結構ついていけてるよねぇ…」
浩一「まァ…あいつらは昔からの稽古だったり経験とかもあるんだろうな…」
ダイチ「やっぱり…違うな…」
浩一「違うって…何が?」
ダイチ「…何て言うかさ。みんな、凄い人ばっかりだな…って思って」
浩一「凄い人か…」「前に加藤司令が言っていたな。俺は運命の子でも、選ばれし勇者でもない…って」
ダイチ「運命の子に選ばれし勇者か…。他のみんなのイメージにはぴったりだね、それ」「お爺ちゃんから託された甲児とタクトは運命の子って感じがするし、鉄也さんにギャバンさんは…」
浩一「戦うための訓練を積んできた、まさに選ばれし勇者だよな」
ダイチ「あはは、まさにそうだよね」「今日の作戦でもさ、ギャバンさんは冷静な判断をすぐに下せていたし…」「やっぱり…みんなを率いるキャプテンって、ギャバンさんみたいな人がなるんだろうな…」
浩一「…真夏ってさ、普段は前向きな性格なのにキャプテンってのが絡むと途端に後ろ向きだよな」「…もしかして、キャプテンがイヤなのか?」
ダイチ「………」「僕の父さんもさ、キャプテンだったんだ」
浩一「前に言っていた、9年前のキルトガングの侵攻をたった一人で守り切ったっていう…?」
ダイチ「うん…父さんはその生命で、この星を守ったんだ」「でも僕は、父さんのような英雄なんかじゃない。戦いの才能もなければ、訓練を積んでもいない…偶然力を持っただけの普通の高校生…」
浩一「………」
ダイチ「なのにキャプテンを任されて、チームを率いるのはどうすれば正しいのか…どうすればいいのかって、いつも悩んでいるよ…」
浩一「…大事なのは、どうすればいいじゃない。お前が、どうしたいかだ」
ダイチ「…え?」
浩一「でもまァ…真夏の気持ちはわかるよ」「俺も壁かってくらいに凄い人が近くにいるし…俺が消えてた間に九条さんはひとりで離れて、イズナの奴は死んでしまった…」「…自分自身の不甲斐なさが理由で、弱気になりそうなコトはたくさんあるからさ」
ダイチ「そう…だったの? 浩一はいつも、自分が正義の味方なことに自信を持っているように見えるから…てっきり…」
浩一「弱気になりそうになっても、立ち止まるワケにはいかないだろ? 俺がやるべきコトはまだまだたくさんある」「正義の味方としてな」
ダイチ「浩一は…」
浩一「ん?」
ダイチ「…浩一はどうして、正義の味方にこだわるの?」
浩一「そうだな…一番の理由としては俺が正義の味方であるコトを望んでくれる人たちがいるからかな」「後は何よりさ、カッコイイだろ!」
ダイチ「カッコイイ…」
浩一「ああ! 小さい頃から憧れているからな、正義の味方に!」
〔歩み寄る足音〕
道明寺「お前らー。休憩はそこまでだぞー」
タクト「そろそろ僕たちと交代だよ!」
浩一「さーてと…! それじゃあそろそろ、一泡吹かせてやらないとな…!」
ダイチ「………」
〔画面、発光〕
タイヨウ(※画面オフ)「もし父さんが死ぬようなことがあっても…その時は笑って死ぬから」
〔発光、収束〕
ダイチ(そうだ…僕はキャプテンだった父さんを…笑顔でそう言い切ることが出来る父さんを…本当にカッコイイと思ったんだ…)(なのに僕は…いったい、いつから…)
浩一「おーい! さっさと来いよ、キャプテン!」
ダイチ「…!」
テッペイ「みんな待ってるよ、キャプテン!」
ダイチ「…もー、それって定着ぅ?」
【シナリオデモ終了】
[人ならざる想い]
【シナリオデモ開始】
ワコ「美味しかったねぇ、今のお店」
タクト「身体を動かした後だからか、ペロリとお腹に入っちゃった」
城崎「本当はみんなで来られたら良かったんだけどね」
浩一「まァ、しょうがないんじゃないの? 人数が多くなりすぎると、店に迷惑かけるし」
テッペイ「この後はどうする? 昼休憩の終わりまでまだ時間はあるが」
道明寺「そうだなァ…」
モコ「おにーさんたちっ!」
真来梓「む?」
モコ「うちのクレープ、ちょっと食べていかない?」「なぁんだったらぁ…ちょっとサービスしちゃうよ…?」
浩一「サ、サービスって…」
城崎「浩一…クン?」
浩一「城崎…さん!?」
シズナ「絵美ちゃん、目ッ…! 目ッ!」
モコ「アハハ、ちょっとボリューム盛ってあげるくらいだけどね」「うちのクレープは若い子たちに美味しいって評判だよ?」
真来梓「おぉ、そうなのですか!?」
道明寺「せっかくだし、食べていきますか。もう一品くらい、食べたい気はしてたしねェ」
ワコ「おー、スガタ君の選んだ味も美味しそうだね」
スガタ「良かった一口食べるか、ワコ?」
ワコ「え、いいの?」
スガタ「ああ」
ワコ「それじゃあ…」
タクト「ん~! イッツァ、デリシャ~ス! 僕のクレープも美味しいよ、ワコ!」「せっかくだし、食べてみて!」
ワコ「え、え?」
スガタ「ワコ…」
タクト「ワーコ」
ワコ「あ、あはははははは…!」「ど、どっちから食べようかなぁ…!」
シズナ「ええなァ、ワコちゃん。ふたつも選り取り見取りなんて」
道明寺「意外と食い意地張るねェ、シズナも。そんなにたくさん食べたかった?」
シズナ「アホ。そう言うコトやなくてな、どっちを選ぶ~? って状況の…」
道明寺「はい、どーぞ」
シズナ「へ…?」
道明寺「ふたつってワケにはいかないケド、俺のだったら食べていーよ?」
シズナ「う…」「…うん」
浩一「お、お待たせしました…。これ城崎…さんのクレープです」
城崎「ありがとう、浩一クン」
浩一「………」
城崎「? どうしたの、浩一クン?」
浩一「え…!? ああ、いや…!」「なんか前だったら、なかなか機嫌直してくれなかったなって思ってつい遠慮しちゃってさァ…」
城崎「…素直になりましたよぉ、私も」「私がどうしたいって思ってるのか…ちゃんと分かったからね」「これからも浩一クンと同じ物を食べて、同じ景色を見ていきたいって…思ってるから」
浩一「城崎…」「えーと…それじゃあさ…城崎も食べる? 俺のクレープ…」
城崎「…うん、ください」
真来梓(ううむ…やはりクレープはデートなどでの定番のようですな…。そこかしこから愛の気配がビンビンしますぞ…!)(もしも私が、ここに降矢様と一緒に来ていたら…)(…!? 何故私は森次隊長様ではなく降矢様と一緒に来た場合のシミュレーションを!?)(こ、これでは私がまるで降矢様のコトを…!)
〔歩み寄る足音〕
モコ「どうしたの、おねーさん」
真来梓「む…?」
モコ「なんか、悩んでいる風だけどさ…良かったら、相談に乗るよ…?」
真来梓「クレープ屋さんに相談…ですか?」「しかしそれですと、お店に迷惑をかけてしまううのでは…」
モコ「いいのいの、今はあなたたち以外にお客さんもいないし」
真来梓「むぅ…しかし…」
モコ「…クレープ屋をやっていると、年頃の女の子の相談とか、よく受けるのよねぇ」
真来梓「…!」「ではクレープ屋さんに相談してもよろしいでしょうか!」
モコ「もちろん」「それで…何に悩んでいたの?」
真来梓「その…実はデスネ…」
モコ「ふーん。つまりあなたはその、降矢って人に危ないところを助けられたんだ」「それで助けられた時から、その人のことが気になってるってわけね」
真来梓「そうなのですよぉ! その時に抱いた気持ちが『恋』だなんて言われましたケド…」「私が憧れるのは森次隊長様のような殿方であり、森次様と同じ人種とはとても思えない降矢様に『恋』だとか、そんなコトは断じて否!」
モコ「そこまで言われると逆に気になるわね、その降矢って人がどんな見た目なのか…」
真来梓「そもそも私はヒトマキナなワケで、それが『恋』だなんてコトが、ちゃんちゃらオカシイ話だってワケですよぉ!!」
モコ「………」
真来梓(って…抜かったァ!? 私がヒトマキナであるコトは極秘事項なのに…!)「いえ、その…! 今のは言葉のアヤと言うでござるデスが…!」
モコ「あははは、面白い子ね、あなた」
真来梓「お…おぉ?」
モコ「そうねぇ…私から言えることとしたら…」「あなたはその気持ちが、自分の身体から分泌する作用が引き起こす、ニセモノだと思っている?」「それとも…あなたの心に刺さる甘く切ない気持ちが、真実であって欲しいと願っている?」
真来梓「この気持ちがニセモノか…。真実か…?」
モコ「大切なのは、自分が抱いているのはどっちの気持ちか…ってことじゃないかしら?」
真来梓「私が…どっちの気持ちを…」
モコ「…なーんてね! 適当なことを言っているだけだし、あんま真に受けちゃダメよ!」
真来梓「いえ! 私、感銘を受けました! クレープ屋様の心がこう、ビビッと伝わってきたと言いますか…!」
モコ「…そう」「なら、良かったわ」
浩一(※画面オフ)「おーい! 真来梓! そろそろ戻るぞー!」
真来梓「おっと、もうそんな時間でしたか…」「そうだ…! クレープ屋様のお名前を聞いてもよろしでしょうか!」
モコ「モコよ。ただのモコ」
真来梓「それではモコ様! 是非またどこかで会いましょう!」
〔走り去る足音〕
真来梓(そうです…! 私は私の気持ちを確かめるためにも、もっとあのお方の観察を続けねば…!)(それがきっと、お爺ちゃんの言っていたコトにも繋がるだろうから…!)
〔走り去る足音〕
モコ「………」
アマラ「どうだった? ヒトマキナって奴の印象は?」
モコ「結構、面白い子だったわよ?」「ま…私たちの目的とは相容れないでしょうけど」
アマラ「ふーん?」「なら当初の予定通り、奴らの持つ技術を奪うだけだな」
モコ「人を造り、世界さえも創り直したヒトマキナ…」
アマラ「奴らの技術を奪えば、人間共のリビドーを永久に吸い続けることさえ可能になる…」
【シナリオデモ終了】
[機械ノ獣]
【シナリオデモ開始】
甲児「え…!? 機械獣の大軍が…!?」
弓教授「ああ…滅んだはずの地下帝国の機械獣。その姿が確認された」「しかも日本各地で、突然出現しているらしい」
浩一「なあ…今日って確か…」
タクト「うん…ハナちゃんが言っていた、オルゴンエネルギーが活動する日だけど」
ギャバン「キルトガングがこの混乱の中動いてくるということか…」
鉄也「奴らは無人兵器をハッキングしていた…」「この機械獣の動きそのものが、奴らによる陽動である可能性も高いな…」
テッペイ「………」
〔画面、発光〕
ハナ「…だけど今回は、どこにキルトガングが出てくるのか細かい場所が分からないの」「何か原因があるとは思うんだけど…」
〔画面、発光〕
テッペイ(機械獣の出現とピッツが感知するオルゴンエネルギーの乱れ…。何か関連性があるとでも言うのか…?)
弓教授「そこでだ、現在キリヤマ重工にいるメンバーでキルトガングの動きに注意を払いつつ…」「九州に出現した機械獣の撃退にあたってもらうことになった」
甲児「了解です、弓教授」
弓教授「それと今日の会議で、キルトガングの対策についてもまとめられた」「ひとまず君たちにも、キルトガングについての情報をこの場で公開しよう」
〔通信の開く音〕
シズナ「ふーん、どれどれ…」
城崎「って…この人たち…」
ワコ「昨日のクレープ屋さん…!?」
弓教授「どういうことかね?」
タクト「昨日、昼飯の後に寄ったクレープ屋の店員がこの女の人だったんです!」
ダイチ「ええっ!?」
浩一「あの時、真来梓と何か話している様子だったケド…」
さやか「…それで、その真来梓ちゃんは?」
浩一「!? そう言えば真来梓の姿が見えないぞ!?」
ワコ「真来梓ちゃんなら…ここに来る前にすれ違って、外に出て行く様子を見掛けたけど…」
スガタ「機械獣が出たのに戦闘に出られない愚痴をこぼしながら歩いていたな…」
浩一「まさかアイツ、ふてくされて街に出掛けたのか!?」
城崎「九条さんにも狙わているのに加え…キルトガングも真来梓ちゃんに接触していたみたいなのに…」
タクト「…僕が真来梓ちゃんを探してくるよ」
ワコ「タクト君…!?」
タクト「街中を探すんだったら、ロボットよりも空を飛んでいける僕の方が何かと都合がいいでしょ?」
鉄也「確かに…」
ジュン「それに、機械獣への対応が急務な現状では、真来梓の捜索に割ける人数も限られてしまう…」
弓教授「よし…タクト君。君に真来梓君の捜索をお願いしたい」「我々も人員を動かすが、銀河美少年である君のスピードが今は必要だ」タクト「任せてください、弓教授」
甲児「よし…! 俺たちはその間に、機械獣の撃退を急ごう!」
【シナリオデモ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
真来梓「不甲斐ない…まったくもって不甲斐ない…」「正義の味方である私が事件が起きても、ラヴたんを持って来ていないせいで戦いに参加できないとは…!」「しかし落ち込んでいる暇はありません! この暇な時間を使い…」「もとい、この待機している時間を活かし! 街をパトロールするコトで私も世界の平和に貢献するのです!」
モコ「………」
真来梓「おや、あれは…」「モコ様ではないですか~! こんな所で何をやっているのでございますか~?」
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕
〔画面、震動〕
真来梓「な…!? 機械獣!?」
モコ「今日はちょっとね…あなたに用事があったのよ」
アマラ「もっと言うなら…お前の中にあるヒトマキナの情報を俺たちは欲しいのさ」
真来梓「なん…ですとーッ!?」
アマラ「大人しく付いてくるならよし…。抵抗するつもりなら…!」
真来梓「くっ…!」
タクト「アプリボワゼ…!」「タウバーン!」
〔光の放出音〕
〔画面、フラッシュ〕
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕
アマラ「…っ! 銀河美少年か!?」
真来梓「ツナシさん!」
タクト「どうにか間に合ったー…」「後は任せて、真来梓ちゃん。僕が相手をしている間に、なんとか逃げ…」
????(※美海)「そうはさせないわ…」
タクト「…!」
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕
タクト「ぐっ…!」
美海「今は早瀬クンも、ヒトマキナを守るフィールドを張る人もいない…」「ヒトマキナを殺す絶好の機会…逃がしたりしないわ!」
【シナリオエンドデモ終了】
[直観が示す答え]
【シナリオデモ開始】
タクト「ぐっ…!」
美海「あの時とは状況が逆ね、ツナシ君…」「そのヒトマキナを渡してくれるのなら、アナタのコトは見逃すケド…?」
タクト「それはできないな…。真来梓ちゃんは、僕たちの仲間だ」「それに…」
美海「………」
タクト「自分の身可愛さに女の子を売るなんて真似…! 男のすることじゃないだろ!」
真来梓(なぜなのでしょう…)
タクト「ハァ…!」
真来梓(ラヴたんが無いせいで戦えない。そのコトに対する苛立ちは感じると言うのに…)
美海「フッ…!」
真来梓(あの時に感じた…。降矢様に助けられた時の胸のざわめきを、今は感じられません)(どうして…? 降矢様の時と、いったい何が…)
アマラ「こんだけ引きつけられらば…! ヒトマキナがガラ空きになる!」
真来梓「!」
タクト「くっ…! 真来梓ちゃん!」
アマラ「貰った!」
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕
アマラ「ぐああぁぁ!?」
美海「! アナタたちは…!」
道明寺「…どうにか、間に合ったみたいだねェ」
シズナ「まったく…ギリギリやで、道明寺」「おかげでパイロットスーツに着替える暇すらなかったわ」
美海「なんでアナタたちが…!?」「…道明寺クン、イズナちゃん!」
道明寺「…アンタの憑きものを落としにきたんだよ。九条さん」
シズナ「イズナが死んでからアンタときっちり話も出来へんかったからな…」「今日はとことん、話を聞いてもらうで!」
道明寺「そういうワケだ、真来梓。お前のラヴバレルも持ってきた。俺たちと一緒に、戦ってもらうぞ!」
真来梓「どうしてラヴたんを持ってきたのかとか、どうしてふたりがここに来たのかとか尋ねたいコトは山ほどありますが…!」「最初に言っておきますよ! 今日の私はフラストレーションが、かーなーりー溜まっているんです!」「とりあえず! とことん暴れさせてもらいますよ!」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
アマラ「チッ…! たかだか2体増えただけだ…! こっちにはまだまだ機械獣が…!」
シズナ「ナーブクラックを甘くみるなや!」
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕
アマラ「! こっちに攻撃だと…!? 機械獣が!?」
道明寺「さァ…! 最後の仕上げと行こうかねェ!」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
モコ「あのプラグみたいなもので、私たちのハッキングを上書きしたってわけ?」「そんなもん、もう一度ハッキングして命令系統を上書きすれば…」「…! 上書きができない…!?」
シズナ「甘く見るな言うたやろ! 無線にタイムラグがある以上、有線には勝てないっちゅーコトや!」
美海(ディスィーブの能力…バードスの杖がない機械獣には絶大な効果ね…)(なのにみんなの方には行かず、こっちに来たのは…)(道明寺クン…アナタ、私たちが来るタイミングを見計らっていた?」
真来梓「まさか、わざと私のピンチを逃していたと!?」
道明寺「いやいや、そこまでのコトはしてないって。遅れちゃったのは、ディスィーブVの調整がギリギリになったせいだし」
タクト「そこまでのことって…」
道明寺「まァ、真来梓が少数で動けば九条さんが接触するとは思っていたから…」「そのフォローのためにラヴバレルをキリヤマ重工に運んでいたコトは、みんなに黙っていたけどねェ」
タクト「結構ひどくない、それ!?」
真来梓「道明寺隊長さんは極悪人です!」
シズナ「道明寺…あのなァ…目的のために情報を伏せるやり方とか、石神社長に似てきているで」
道明寺「そいつは光栄、とでも返しておくよ」
真来梓「本当に酷いですが…特別に許してあげます」
タクト「九条さんと、話を出来るくらいには持っていけそうだからね」
美海「………」
アマラ「チッ…! 機械獣は潰されたか…!」(ここにある奴は、だがな…。奥の手もまだある…隙をみて逃げ出せれば…)
美海「…確かにここまで状況をひっくり返されたら、最初の目的は果たせないわね」「ケド…もうひとつの目的だけは…!」
モコ「! アマラ!」
アマラ「なっ…!」
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕
アマラ「ぐっ…!」
タクト「仲間割れ…!?」
道明寺「いや、違う…! 恐らく九条さんは、最初から…!」
美海「アナタたちが悪であるコトは最初から分かっていたわ…」「私に接触してきた時に言っていた、『ヒトマキナに恨みがある』…その言葉が嘘であるコトも」「アナタたちは、私の演出に気付かなかったみたいだけどね…」
アマラ「クソッ…!」(足代わりに使っていた機械獣を潰された…! この場から逃げ出すには、コイツの隙を突かなければ…!)
美海「追い詰められた悪の考えるコトは、どうやって目の前の正義から逃げ出すかってコトだけ…」「ケド、想像力のない人が絶望から逃れる術なんてないわ…!」
アマラ「クッ…!」
モコ「アマラッ!」
〔画面、発光〕
モコ(※画面オフ)「逃げて、アマラ…!」
アマラ(※画面オフ)「…! モ…モコォォ!」
〔金属音〕
〔発光、収束〕
モコ「え…?」
真来梓「………」
美海「ふーん、庇うんだ…」「やっぱりヒトマキナは悪ね。同じ悪同士、庇い合うってワケ」
真来梓「…何故、アナタは悪を殺そうとするのですか?」
美海「…決まっているでしょう」「世界には死んだ方がいい人間がたくさんいる。だけど法律や倫理観…そんなモノがあるせいで、悪であっても生き延びている存在がいる」「そんなコト…許されていいワケがない。だから悪を殺す。それが私の正義よ」
真来梓「…アナタの正義は間違っています」「アナタのは正義ではなく、自分の絶望を他人に押しつけて、人殺しをしているだけです!」
美海「…ヒトマキナなんかに、どうして私の正義を否定されなくちゃいけないの」「何も間違ってなんかいないわ! 演出でも嘘なんかでもない! これが…私の正義よ!」
真来梓「…お爺ちゃんは言っていました。人間たちをたくさん視て、どうすれば救えるのか考えなさいって」「絶望で人を殺すアナタを視てわかりました! アナタに人類を救うコトは出来ません!」「何故ならアナタには…! 愛がないからです!」
【シナリオエンドデモ終了】
[選んだモノ]
【シナリオデモ開始】
美海「愛…ですって…?」「なんで人類を救うのに愛なんかが必要なのよ!」
真来梓「何故神るを救うのに愛が必要なのか…。それは…」
道明寺「………」
真来梓「それは…えーと…アレです…」「絶望によって選ばれたー…アレでは…えーと…正義の味方としてー…示せなくてー…」
シズナ「嘘やろ真来梓ちゃん!? あそこまでの啖呵切っておいて、そこがあやふやなん!?」
真来梓「いいえ! 頭ではわかってるんです! ですがなんと言葉にしていいのかが…!」
美海「つまらないハッタリね…。しょせん、ヒトマキナの言うコトなんか…」
タクト「真来梓ちゃんの言いたいこと…。なんとなくわかるよ」
真来梓「! ツナシさん…!」
タクト「…九条さんはアイドルなんだろ?」「たくさんの人に愛されて、たくさんの女の子に憧れられる存在なんだろ」「そんなアイドルが、自分のファンを…。自分に憧れる女の子の夢を、裏切るような真似をしちゃダメだろ!」
美海「…今の私は、アイドルでもなんでもない」「生きなきゃいけない人間のために、死んだ方がいい人間を殺すだけの…」
道明寺「本当にそう思っているのか?」
美海「…何が言いたいの、道明寺クン」
道明寺「九条さん…アンタは早瀬に出会ってからずっと、早瀬に憧れ、付き纏うように依存していた…」「だけどそれは、早瀬の持つラインバレルという『力』そのモノに対して、アンタが執着していただけだ」
美海「それが…どうしたって言うのよ」「そんなの…当然でしょう!? 私の正義を行うには…! 許せない人間を殺すには、力が必要だったの!」
道明寺「アンタだって、ペインキラーという力を手に入れたハズだ」
美海「足りない! 全然足りないわ! 死んだ方がいい人間すべてを殺して、私は人類を救うのッ!」「人類を救える程の力が…! 私には必要なの!」
道明寺「…どうして、そこまでの力を求めるんだ」
美海「どうしてって…! そんなの!」
道明寺「本物の正義の味方(アイドル)になりたいからだろ?」
美海「…ッ!」
道明寺「「世界を変える程の…人類を笑顔にする程の力が欲しかったんだろ?」「アンタはまだ、アイドルになりたいって願っているんだろ!」
美海「そん…なの…! ッ!」「私は…! 許されない罪を犯したのよ! 私に悪意をぶつける観客に、本気の殺意を抱いた!」「そのせいで…! 私のせいで! 殺意に共鳴する力を持つイズナ君に、私が行うハズだった人殺しをさせたのよ!?」
シズナ「だから…イズナを殺したんやろ? 自分の代わりに罪を背負ったイズナを殺すコトで、その罪を背負おうとしたんやろ?」
美海「…私が憎い? シズナちゃん。可愛い弟を殺した女だものね」
シズナ「…ずっとな、ずっと言いたかったコトがあんねん、九条さん」「不幸面すんのもたいがいにしときッ! アンタはイズナが死んだのが、自分ひとりのせいだけや思うとんのかッ!!」
美海「なッ…!」
シズナ「アンタのコトはずっと好きやなかったわ! 辛気臭いし道明寺ともウマが合わんくていっつも衝突して人にも迷惑かけて!」
美海「そ…それは今の話に関係ないでしょ!」
シズナ「でもなァ!」
美海「!」
シズナ「…アンタとウチは仲間なんや。加藤機関の仲間ってだけやない」「ウチもな…シズナに父親を殺させてしまってるんや」
美海「…!」
シズナ「…イズナはなんも悪くないのにその超能力のせいで、父親につらく当たられていたんや」「そんな父親に対して抱いたウチの殺意が、イズナに父親を殺させてしまったんや。なのにアンタは…」「それでもまだ! イズナの死が自分ひとりのせいやと思うとんのかいな!」
美海「だけど…! イズナ君を殺したのは間違いなく私よ!」
シズナ「イズナに頼まれたからやろ! 生まれつきの人殺しである自分を殺してくれって!」
美海「…!」
シズナ「イズナに絶望させたんは、ウチも同罪なんや!」「なのにアンタは勝手にひとりで罪を背負って…! ふざけんなやッ!!」
美海「だったら…」
シズナ「あ?」
美海「だったら! どうしたいいのよ、私は!」「私の罪は消えてなんかくれない! 人殺しの私が行える正義なんて、こんなコトぐらいしか…!」
道明寺「九条さん…」
アマラ「…甘いな!」
美海「!」
〔銃声〕
〔画面、発光〕
真来梓(※画面オフ)「のわっ!? 煙玉!?」
道明寺(※画面オフ)「スモークグレネードか…!」
〔発光、収束〕
タクト「キルトガングが…消えた!」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
真来梓「また新しい機械獣が出て来ました!」
タクト「まだ機械獣を隠していたのか…! 急いで倒さないと、街にも被害が…!」
美海「ハァ!」
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕
タクト「! 九条さん!」
真来梓「私ではなく…機械獣を!?」
美海「これは私の油断が招いた事態…!」「今はヒトナキナではなく…目の前の敵を倒すコトに集中するわ…!」
道明寺「まったく…良くも悪くも、融通の効かない真面目な性格だな…!」
シズナ「ひとりで背負うなっちゅーのが、いくら言うてもわからんのやからな!」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
浩一「キルトガングを逃がした…!?」
道明寺「ああ…! 俺たちのミスのせいだ…! たぶん、すぐにでも奴らは動き始めるハズだ!」
〔通信の開く音〕
アカリ「MMBAS反応あり!」「けど…こいつはヤバいぞ! 何かが邪魔をして場所の特定ができない!」
テッペイ(やはり機械獣の素材が、ジャミングのような働きをしているのか…!?)
ギャバン「キルトガングが機械生命体の身体に移り代わり、この星のリビドーを吸収しに現れるまで、あと数分もないな…」
ジュン「宇宙へのフォローは…!?」
鉄也「日本中に出現した機械獣の対応で、宇宙は手薄になっている…」
さやか「じゃあやっぱり、キルトガング出現の前に奴らが乗るマシンを叩かないと!」
ダイチ「叩こうにも、場所の特定が出来ないんじゃ…!」
浩一「…なら、方法はひとつしかない」
甲児「! どうする気だ、浩一!」
浩一「俺がオーバーライドして…キルトガングを叩く!」
アマロック「ずいぶんと舐めた真似をしてくれたが…! お前らもここまでだ! 地球人!」
浩一「そういうセリフを言うってコトは…典型的な悪役ってコトだな」
アマロック「なにっ…!?」
浩一「お前の侵攻もここまでだ、宇宙人。俺がいる限り、お前を地球には近付けさせない!」
アマロック「地球人ごときが、エンタングルリンクの真似事を…!」「…? イヤ…違う…」「なんだ、お前…。地球人というより、俺たちの方に近いじゃないか…」
浩一「はぁ!? 寝惚けたコト言うなよ!」「どこをどう見れば、俺がお前らと同じに見えるんだ!」
アマロック「ハッ…! 自覚なしか…! まぁ、それならそれでもいい…」「お前の相手はこいつらに任せて…俺は食事を先に済ませるとしよう!」
〔レーダー反応〕
浩一「これは…機械獣!」
ダイチ「! なんだ…!?」
ギャバン「どうした、ダイチ!」
ダイチ「10…50…? いや…もっとだ…!」「キルトガングだけじゃない…! 他にも何かが宇宙から迫っている!」
〔レーダー反応〕
アカリ「おぉっ…!? 今こっちでも掴んだぞ!」「機械獣の大軍が宇宙に出現した! キルトガングの奴らが隠していたのか…!」
甲児「凄いなダイチ…。今、センサーが反応する前に言ってなかったか…?」
テッペイ(ダイチ…君は…)
ダイチ(浩一が捉えきれていない…? 違う…これは…)(アイツが…戦う気がないんだ!)
浩一「さっきからちょこまかと…!」
〔銃声〕
〔画面、フラッシュ〕
アマロック「ハッ…! 無駄だ! この宙域に張り巡らせた機械獣が、俺の身代わりになる!」「お前が俺に攻撃を当てるには、どう足掻いたところで一手足りない!」
浩一「キルトガングも大したコトないな…! さっきから攻撃のひとつもせず、逃げ回っているだけかよ!」
アマロック「くだらん挑発だな…。俺の目的は地球人のリビドーを吸うことだ」「俺の腹を満たした後に、ゆっくりとお前の相手をしてやるよ!」
浩一「ゆっくりと相手をしてやる、か…。今から楽しみだよ…」
アマロック「何がだ? もう地球を守ることを諦めたってことか?」
浩一「お前には、想像力がないってコトだ」
アマロック「ハァ?」
アカリ「マズイな…! 機械獣を囮に使って、キルトガングがどんどん地球に近付いている!」
城崎「浩一クン…!」
ダイチ「アイツが地球にたどり着いたら、大変なことになる…!」(どうする…! どうする…!)(どうすればいいっ…!?)
〔画面、発光〕
浩一(※画面オフ)「…大事なのはmどうすればいいかじゃない。お前が、どうしたいかだ」
〔発光、収束〕
ダイチ「…そうだ」「もう、わかっていたはずなんだ…!」
ハナ「ダイチ…?」
ダイチ(僕は…この地球に住むみんなを守りたい…)(地球を守る…キャプテン・アースになりたいんだ!)
〔光の放出音〕
〔画面、発光〕
アマロック「そこで見ていろ…! お前の故郷のすべてが、食われていく様をな!」
浩一「…!」
〔光の放出音〕
〔画面、フラッシュ〕
アマロック「な…!」
浩一「まったく…! これ以上ないタイミングでやってくるとは…!」「ナイスな展開じゃないか!」
アマロック「なぜ…! なぜ! お前がここにいるんだ!?」「アースエンジンッ!」
ダイチ「………」
【シナリオエンドデモ終了】
[自分が望む未来]
【シナリオデモ開始】
アマロック「何故だ…! 何故、地球人ごときがエンタングルリンクを使うことが出来る!」「貴様が…ネオテニーだからか!?」
ダイチ「僕は…ただ思っただけだ」
アマロック「なに…?」
ダイチ「僕の大切な人たちが住むこの星を守りたい…」「お前たちキルトガングには、絶対に傷つけさせないって…!」
浩一「だから言っただろ、キルトガング。お前たちには想像力がないって」
アマロック「何故だ…! 何故だ何故だ何故だ!」「何故、エゴブロックを持たぬ不完全な生命でしかないお前たちが…! 俺たちに抗うことが出来るのだ!」
浩一「教えて欲しいか? ネオテニーだとか、エンタングルリンクだとかは関係ない…」「真夏が地球のキャプテンで…!」「俺が正義の味方だからにっ! 決まってるだろうがぁぁっ!!」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
ダイチ「もう知ってはいたんだ…! 希望は、決断によってしか生まれないことを!」
浩一「そうだ、真夏…! 俺たちは選ばれた存在じゃない!」
ダイチ「僕たちは…! 自分の希望を選んだ存在なんだ!」
浩一「さァ、一緒に行くぞ! キャプテン・アース!!」
ダイチ「ああ…! 共に行こう! 正義の味方!!」
浩一「キルトガング! お前に届くための一手がやってきたぞ!」
アマロック「下等な地球人ごときが…!」「永遠の生命を持つ、我ら遊星歯車装置に勝てると思っているのか!」
ダイチ「勝つさ! 僕たちは地球を救うと決めた!」「だから…お前に必ず勝つ!」
アマロック「何故だ…! 何故、地球人ごときに負けるのだぁぁっ!」
〔撃破音〕
〔画面、発光〕
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
〔コックピットの開閉音〕
モコ「! アマラ!」
アマラ「また奴らにやられた…。地球人ごときに…」
モコ「失敗したものはしょうがないわ」「やっぱり今は、他の仲間たちを探す方に集中した方がよさそうね」
アマラ「…パックの奴がまた、地下帝国のアジトを見つけ出せば話は別だがな」「今回で使い切った機械獣の補充はもちろん、マシングッドフェローのパーツの代わりもまた見つけられるかもしれない」」
モコ「そっちは期待せずに待っていましょうか」
アマラ「ああ、そうだ…モコ」「お前が今日、俺を庇うようにした行動なんだが…もう二度とやらないでくれ」
モコ「え…」
アマラ「あり得ないことではあるが…また今日みたいな状況になったら、俺を見捨てろ。俺もそうする」「自分の生命を捨てて誰かを助けるなんて…それじゃあ俺たちがまるで、本当に地球人になったみたいじゃないか」
モコ「ええ…その通りね…」
アマラ「だけどまぁ…一応、礼だけは言っておく。お前は数少ない、俺の仲間だ」「お前も俺が数少ない仲間だから、あんな真似をしてしまったんだろうしな」
モコ「………」「ええ、そうよ…。我ら遊星歯車装置、世界の夢を現す者なんだから…」
〔光の放出音〕
〔画面、フラッシュ〕
浩一「こっちの方も…片付いていたみたいだな」
道明寺「! 早瀬、真夏!」
タクト「宇宙の方は、片付いたみたいだね」
ダイチ「うん。キルトガングは、撃退したよ」
シズナ「それで…こっちに来たんは…」
浩一「ああ…まだ残っている問題があったから…」
〔歩み寄る足音〕
美海「早瀬クン…」
浩一「九条さん…もう、こんなコトは止めて、俺たちのところに帰ってくるんだ」「九条さんのやり方じゃ、今以上に取り返しのつかない結果を招いてしまう」
美海「私は…もう夢も目標も全部失ったの。私の残されたのは、許されない罪だけ…」「悪を殺し続けるコトでしか、私は自分を許せないの!」「なのに…! その正義すらも否定されてしまったら、私は他にどうすればいいの!?」
浩一「どうすればいいかじゃない。大事なのは、自分がどうしたいかだ」
美海「…さっきも言ったでしょう! 私は夢も目標も全部失ったのよ!」
タクト「それでも…やりたいことを見つけるしかないよ、九条さん」
美海「どうしてそう意地悪なコトばかりみんなして言うのよ!」「私がやるべきコトを教えてって言っているだけなの!」
タクト「やりたいこととやるべきことが一致する時、世界の声が聞こえる…」
浩一「本当に自分がやりたいコト…希望が導く答えを想像するんだ」「その想像を一緒に望んでくれる仲間がいて始めて、『やるべきこと』になる」
美海「…っ。わた…しは…」「………」
〔バーニアの噴射音〕
タクト「あ…!」
浩一「九条さん…」
城崎「それじゃあ…九条さんは戻ってこなかったんだね…」
浩一「ああ…」
道明寺「だけど…悪を倒すという目的を持ったまま、ヒトマキナである真来梓との共闘を選べたのは、九条さんにとって変化の兆しだ」「なら今は、その変化を見守るのもいいんじゃないの」
ワコ「九条さん…。いつかはきっと戻ってきてくれるよね」
タクト「うん…時間は掛かるかもしれないけれど…きっと戻ってきてくれるよ」
道明寺(本人が赦されたいと思っていなければ何が救いになるかなんて誰にもわからない…)(自分で答えを見つけるしかないんだよ、九条…)
鉄也「ギャバン…お前のドルギランなら、宇宙に駆けつけることもできたんじゃないのか?」
ギャバン「ここで聞いてくるということは…お前も理由はわかっているようだな」
鉄也「やはり、真夏か」
ギャバン「ああ…これから戦いは更に苛烈さを増す。その時にきっと必要になるのは、俺たち全員の強さだ」
鉄也「真夏を成長させるために、あえて宇宙を手薄にしたか…」「しかし、一歩間違えれば地球の危機だったわけだろう?」
ギャバン「そこは心配してなかったさ。あいつらはふたりとも、地球を守るヒーローだ」
鉄也「フ…」
テッペイ「え…! モールキンが、アマロックを…!?」
真来梓「はい。身を挺して庇っていました」
アカリ「…そんなに驚くようなことなのか? アイツらだって、仲間意識は持っているんだろ?」
テッペイ「…キルトガングは、機械の身体による永遠の生命を手に入れた」「代わりに、死を想像出来なくなった…。仲間の死はもちろん、自分の死でさえ…」「キルトガングの彼らが、そんな行動を取っただなんて…」
甲児「アイツらも人間だった…。それだけなんじゃないのか?」
真来梓「あの時のモコ様には…愛があるように見えました」
テッペイ「………」
ダイチ「テッペイは…アマラやモコにも、戦いを止めて欲しいって思っている?」
テッペイ「…!」
ダイチ「どうなんだ、テッペイ」
テッペイ「…僕は地球を守るって決めた。だけど…かつての仲間である彼らも、僕と同じようにこの星を大切に思ってくれたら…」「もしそうなってくれたら…素晴らしいことだとは思う」
ダイチ「なら…僕らのやることは決まった」「彼らが心を改めるまで、何度でも何度でもこの地球を守る」
テッペイ「うん…」「その通りだ、キャプテン」
ダイチ「ああ…!」
アカリ(おぉ?)
ハナ(今、ダイチ…キャプテンを否定しなかった…)
浩一「ようやく一段落ついたけど…もう明日には東京に戻らないといけないのかァ…」
城崎「こっちにいる間に、長崎の問題を片付けられてよかったね」
浩一「今さらだけどさ…城崎を色んなところに連れていけなくてごめん」
城崎「…しょうがないよ。浩一クンは正義の味方なんだもん」「それにほんのちょっとだったけど…浩一クンとゆっくりと街の中を歩いたり…一緒に食事出来ただけでも私は嬉しかったよ」
浩一「城崎…」「…全部終わったらさ、また長崎に来よう。今度こそさ…ふたりだけで」
城崎「…ヤダ」
浩一「…え!?」
城崎「長崎だけじゃ…ヤダからね」「色んなところ…一緒にふたりで回ろうね?」
浩一「…!」「ああ、もちろん!」
【シナリオエンドデモ終了】
● 進撃イベント「希望が導いた想像」
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