イベント
目覚め
[竜、舞い降りる時]
【シナリオデモ開始】
シルキー「バイストン・ウェルにはひとつの伝説がある…」「この地に危機が訪れる時、それを治める救世主…聖戦士が現れるという伝説が…」「もう誰も覚えている者もいない…遠い昔の伝説…」「今、再びこのバイストン・ウェルに混乱が起きようとしている」「私は今も信じている。この混乱を治めるため、聖戦士が現れることを…」「これはバイストン・ウェルに新たに刻まれる聖戦士の伝説…。その始まりの物語…」
シオン「レムル…」
レムル「どうでした、シオン?」
シオン「ダメだ…やはりアレは使えない…」
レムル「そうですか…」
シルキー「せっかく戦いが終わったっていうのに、まったくあのショットとかいう奴…!」「とんでもない置き土産を残していってくれたもんよね!」
シオン「あの戦いでショットが起こした爆発で、バイストン・ウェルとガイアが繋がってしまったからな…」「いずれはこんなことになるとは思っていたが…」
シルキー「それでもこんなに早くザイバッハがこのバランバランに宣戦布告をしてくるなんて思わなかったわよ…」
シオン「ザイバッハにはガイメレフと呼ばれる巨大な人型兵器がある」「アレを使えない今、俺たちだけでどこまで戦えるか」
シルキー「だけではないわ。彼らもいるもの…」
シオン「それはそうだが…」
〔歩み寄る足音〕
忍「こっちの修理は終わったぜ。なんとか動かすぐらいならできそうだ」
シルキー「噂をすればね」
沙羅「修理が終わったと言っても、ジェネレーターがイカれちまってるから、断空砲も断空剣も使えない」「本当に動かすぐらいしかできないけどね」
雅人「ムゲ宇宙からここまで直行で跳ばされてきたんだもん。しょうがないよ」
シルキー「あんまり不安になること言わないでよ。あなたたちが頼りなんだから」
雅人「わかってるよ、シルキー」
沙羅「…しかし、私たちがバイストン・ウェルに跳ばされるなんてね」
雅人「しかも、俺たちの知ってる時代から700年後だってさ」「俺たちの世界ではほんの数十年前の話だってのに」
シオン「もしかしたら、この世界がガイアと繋がってしまった時に、地上にも影響があったのかもしれない」
忍「そんなことを今は考えてもしょうがねえさ」「それよりも、目の前に攻めてきてる奴らの話だ」
シオン「ああ、アイツらは歪みを超えて、侵攻を開始してくるはずだ」
〔通信の開く音〕
亮「偵察に出ているアランからだ。どうやら、奴ら動き始めたらしいぜ」
レムル「…わかりました」
シオン(…今の俺たちでやれるのか…)(この一大事に何をしているんだ、俺は…)
ディランドゥ「ハハハハハハ! 燃えろ燃えろぉぉぉー!」「魂の安息の地だかなんだか知らないが、すべて燃やしてしまえ!」
〔爆発音〕
〔画面、フラッシュ〕
沙羅「なんて奴らだい! 手当たり次第に周りの村々まで…!」
シオン「これが奴らのやり方か…!」
ディランドゥ「君たちが悪いんだよ? 大人しく僕らに降伏をしないから」「まあ、バランバランの秘宝を差し出せば、今からでも生命ぐらいは助けてあげてもいいけどね」
レムル「降伏はしません。秘宝はすでに失われたと申し上げたはず」
ディランドゥ「へえ、あくまでもそう言い張るつもりなんだ」「まあ、いいや。その言葉が嘘かどうかは、皆殺しにしてから調べればわかるからね」
忍「そんな真似、俺たちがさせると思うか?」
ディランドゥ「フフ、そんな図体ばかりデカいガラクタでずいぶん強気に出るじゃないか」「でも、そういうのムカつくんだよね。なんなら、君たちから殺してあげてもいいけど?」
忍「なんだと…!」
アラン「挑発に乗るな、藤原。確かに今の状態のダンクーガでは、あの数をまともに相手にすることはできん」
忍「だからって、このまま大人しくやられるわけにはいかねえ!」
アラン「その通りだ。数で劣るのなら頭を潰すのが定石。狙うはあの指揮官ひとりだ」「奴に隙が生まれるまでは耐えろ」
忍「チッ…!」
ディランドゥ「おや、来ないのかい? それならそれで、こちらから行かせてもらうよ!」
シオン「レムル、君は傷ついた兵や村の人たちを砦まで避難させるんだ!」「俺は戦える者たちを連れて、奴らを引きつける!」
シルキー「無茶よ、シオン! オーラバトラーだってないのに!」
シオン「無茶でもやるしかないだろ! 今の俺には…それぐらいしか…!」
〔レーダー反応〕
雅人「何かがこっちに近づいてくるよ!」
レムル「シオン、アレを…!」
シオン「アレは…竜…?」
バァン「うおおおぉぉぉぉぉー! ディランドゥゥゥーっ!!」
ディランドゥ「! エスカフローネ…!」
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕
ディランドゥ「ぐっ…!」
バァン「チッ…! 浅いか…!」
ディランドゥ「バァン・ファーネル…!」
シオン「竜がガイメレフになった…!? アレはいったい…!」
〔機体の足音〕
〔画面、震動〕
アレン「我々はザイバッハと戦う流浪の騎士団! これより、あなた方に加勢致します!」
レムル「ザイバッハと戦う者…?」
アレン「詳しい話は後です! それよりも今は…!」
アラン「ああ、そうだな!」「敵に混乱が生じている! 仕掛けるなら今だ、藤原!」
忍「言われるまでもねえ! やぁぁぁってやるぜッ!!」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
ディランドゥ「不意打ちとはやってくれるねバァン! でも、あの一撃で僕を討てなかったのは、失敗だったんじゃないかな!?」
バァン「どうかな! ここで貴様を倒せば同じことだ!」
ディランドゥ「言ってくれるねぇ。でも、それでこそだよ、バァン…」「フォルケンの言うことを信じてよかったよ。ここに来れば君たちと会えるって…」「さあ、バァン! せっかくこうして会えたんだ! 最高の殺し合いをしようじゃないか!」
バァン「ディランドゥ!」
アレン「バァンがディランドゥを引きつけてる内に、我々は他のガイメレフを!」
忍「好き放題やってくれた分、借りは返してやるぜ!」
ディランドゥ「ぐっ…!」
バァン「ここまでだな、ディランドゥ!」
ディランドゥ「ク、クククク…! いいや、まだこれからさ!」「どうせ、今日は顔見せみたいなものなんだ! 次に会う時は確実に殺してあげるよ、バァン!」
〔機体の歩行音〕
バァン「待て…!」
アレン「深追いはするな、バァン!」
バァン「くっ…!」
シオン「助かった…のか…。だが、奴らは…」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
レムル「この度は救援に感謝致します。私はレムル・ジルフィード。このバランバランを治める者です」
アレン「私はアレン・シェザール。以前はアストリア王国の騎士を務めておりました」
シオン「アストリアといえば…たしかザイバッハの同盟国だったな…」
アレン「ええ、ですが、私たちは彼らの行いを見過ごせず、国を棄て、抵抗を続けているのです」
レムル「そのような方々がガイアにいらっしゃったとは…」
雅人「…ねえ、ちょっと気になってるんだけどさ。奥にいる女の子って日本の女子高生に見えるんだけど…もしかして…」
ひとみ「ええ…私、地球の人間です! あの、もしかして、皆さんも…」
亮「ああ、俺たちも地上から来た」
ひとみ「やっぱり…! 皆さん、獣戦機隊の人たちですよね! ニュースで見たことがあります!」「嬉しい! まさか、こんな所で地球の人に会えるなんて…!」
沙羅「どうして地球の人間がそっちの世界にいるんだい?」
ひとみ「それは…私にもよくわからなくて…。いつの間にかガイアに来ちゃったっていうか…」
アラン「まるで数十年前にあった、バイストン・ウェルへの召喚事件のような話だな…」
シルキー「………」
ひとみ「皆さんはどうしてここに…? 確かニュースでは宇宙に上がったって言ってた気がしましたけど…」
沙羅「ま、その辺はこっちも色々あってね」
アレン「彼女は予知能力ともいえる不思議な力を持っていて、我々を導いてくれる」「ここに来たのも、彼女の予知があったからだ」
シオン「予知…?」
ひとみ「ええ…私、夢で見たんです。白い騎士と黒い悪魔みたいなロボットが激しく戦う夢を…」「それでアレンさんにお願いして、ここへ…
シオン「白い騎士と黒い悪魔…!」
アラン「何か思い当たる節があるのか?」
シオン「…いや…」
アレン「私はひとみの見た夢が、彼らが狙うバランバランの秘宝と関わりがあるのではないかと考えています」
雅人「でも、バランバランの秘宝って失われたって話じゃ…」
アラン「…その秘宝とやらが実は失われていないとしたら?」
雅人「え…?」
レムル「シオン…」
シオン「すまない、レムル。これ以上は隠してはおけない…」「それに彼らは俺たちのために生命を懸けて戦ってくれた。彼らであれば…」
レムル「…わかったわ」
アレン「教えてくれ。バランバランの秘宝とはいったいなんなんだ?」
シオン「…オーラバトラー。かつて地上とバイストン・ウェルを混乱に陥れた悪魔の兵器だ」
亮「やはりか…」
忍「お前も気付いてたのかよ?」
亮「ここはバイストン・ウェルだ。想像しない方がおかしい」
雅人「でも、そんな物があるんなら、最初からそれを使って戦えば…!」
シオン「無理なんだ…」
バァン「無理…?」
シオン「ああ…。俺はもう…あの機体を動かすことができないんだ…」
ドルンカーク「ああ、感じるぞ…。運命の高まりを…」
ショット「はい、閣下の思惑通りに…。アレンたちは現れました…」
ドルンカーク「次の手は打ってあるのか?」
ショット「はっ…すでに…」
〔歩み寄る足音〕
ラバーン「………」
ドルンカーク「其奴が此度の鍵を握る者か」
ショット「名はラバーン・ザラマンド。我が運命確変装置によって蘇らせた騎士にございます」
ラバーン「ザイバッハの科学で蘇らせて頂いたこの身。必ず閣下のお役に立てて見せましょう」
ドルンカーク「フフ、楽しみにしておるぞ。輪廻を巡ってもなお引き合う強固な運命の繋がりを…」
【シナリオエンドデモ終了】
[黒き魂]
【シナリオデモ開始】
沙羅「これが…バランバランの秘宝…」
レムル「ええ、この地で代々守られてきた伝説のオーラバトラーです」
シオン「すまない…。本当は戦いが始まる前に話しておくべきだったんだが…」
亮「いや。オーラバトラーの危険性は俺たち、地上人も理解している」「お前たちが慎重になるのも仕方のない話だ」
ひとみ「おばあちゃんに聞いたことがある。たった2機のオーラバトラーの戦いで、新宿で10万人以上の人が死んだって」メルル「10万人…。そんなに危険なんだ、これ…。ガイメレフと似たような見た目してるのに」
アラン「オーラバトラーは搭乗者のオーラによって、その性能が変わったと言われている」「地上に出た後のオーラバトラーはその力が数倍にもなったという話だ」
雅人「この機体、、動かすことはできないって言ってたけど、機体自体は問題なさそうだよね?」
レムル「オーラバトラーは我々コモン人では動かすことはできません。ただひとり聖戦士以外には…」
メルル「聖戦士…?」
レムル「バイストン・ウェルが危機に陥った時に現れるという救世主の呼び名よ。シオンはその聖戦士なの」
シオン「やめてくれ。俺はそんな大それたもんじゃない」「実際、俺はもうこいつを動かすことができないんだからな」
バァン「何があったんだ?」
シオン「…数ヶ月前俺はこれに乗って、もう1機の黒いオーラバトラーと戦った…。ラバーンという男の乗る機体だ」
アレン「ひとみが見たという悪魔のようなオーラバトラーか…」
シオン「俺は訳もわからない中、必死に戦った。レムルを救うため、ラバーンの野望を止めるために…」「その結果多くの仲間がしに、そしてバイストン・ウェルとガイアが繋がるきっかけを招いてしまった」
シルキー「あれはシオンのせいじゃないわ!」
シオン「ショットとかいう男の計画だったことはわかってる」「でも、その発端を開いたのは俺とラバーンのーラの高まりだ…」
アレン「その後悔から君は戦いを拒否するようになったと…?」
シオン「そんな格好良いものじゃないさ。俺は単純に怖くなったんだ…」
アレン「怖い…?」
シオン「ああ…。初めて味わったオーラバトラー同士の戦い…」「人を超えた巨大な力のぶつかり合い…そして、その力が再現なく高まっていく感覚…」「あの力の行き着く先に何があるのか。それを考えると…俺はどうしようもなく怖くなるんだ」バァン「それがオーラバトラーを動かせなくなった理由か…」
シオン「ああ…」
忍「だがよ、こうなっちまった以上は逃げてもいられねえんじゃねえのか?」
シルキー「シオン…やぱり無理なの…?」
シオン「………」
レムル「ザイバッハの侵攻を知ってから、シオンはずっとこの機体で戦おうとしていました…」「それでも今日まで動かすことはできなかった。シオンはそれだけの物をあの戦いで見てしまったんです…」
ひとみ「レムルさん…」
バァン「動かない物をアテにしてもしょうがないだろう」「オーラバトラーとやらを動かせないのなら、できるやり方で戦えばいいだけの話だ」
ひとみ「バァン、そんな言い方って…」
バァン「俺はどうすれば今の戦力でザイバッハを倒せるか考えているだけだ」
アレン「確かにバァンの言う通りではある」「次の侵攻に備えて、我々はできる手を打とう。幸い、ディランドゥもあの損傷ではもうしばらく時間が…」
〔爆発音〕
アレン「なんだ…!?」
沙羅「まさかザイバッハの奴らがもう…!?」
アレン「バカな…早過ぎる…!」
シオン「…! なんだ…この嫌な感覚は…! まさか…!」
シルキー「嘘…でしょ…どうして…あの機体が…?」
レムル「誰が乗っているの…?」
シオン「この感覚…! お前なのかラバーン・ザラマンド…!」
ラバーン「フフフフフ、やはり私を感じるか! シオン・ザバ!」
レムル「ラバーンですって…!?」
シオン「何故、お前が…!」
ラバーン「蘇ったのさ! 今一度、貴様と戦うためにな!」
シオン「バカな…! そんなことが…!」
ラバーン「できるのさ! ザイバッハの科学があればな! 現に私は蘇り、ここにいる!」「さあ、シオン! サーバインへ乗れ! そして、私との決着をつけろ!」
シオン「…!」
アレン(サーバイン…あのオーラバトラーの名前か。アレがここにいることも知っているのなら、おぞらくザイバッハも…)ラバーン「何をしている? 何故サーバインに乗ろうとしない?」
シオン「………」
ラバーン「なるほど…。オーラバトラーの力に恐れをなしたか…。少し見ぬ間にずいぶんと腑抜けたものだ…」「ならば、否が応でも乗らねばならぬようにしてくれる! 貴様の仲間たちを殺してな!」
シオン「ラバーン、貴様という奴は…!」
忍「舐めたことぬかしてくれるぜ!」
バァン「シオン、お前たちはさがっていろ! 奴の相手は俺たちがする!」
シオン「気をつけてくれ! 奴は以前戦った時とは何かが違う…!」
ラバーン「フフフフ…この力を試すにはちょうどいい相手だ! 蘇った私の力、存分に味わうがいい!」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
バァン「これで…どうだ…!」
ラバーン「なるほど、異世界のマシンというのも、存外パワーを持っているようだ!」「だが、今の私の敵ではない!」
アレン「何l?」
ラバーン「見るがいい! 運命を味方とした私の力を…!」
〔出力の上昇音〕
〔画面、赤に発光〕
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
ラバーン「はああぁぁぁぁーッ!!」
〔出力の上昇音〕
〔画面、赤にフラッシュ〕
バァン「ぐわああぁぁぁー!」
〔機体の倒れる音〕
〔画面、震動〕
メルル「バァン様…!」
沙羅「な、なんだい…! 今の衝撃波は…!」
シオン「奴のオーラ力が…為せる技なのか…!?」
ラバーン「わかるか、シオン! これが貴様を倒すために得た私の力だ!」「輪廻を経てもなお続く貴様との因縁! それが私にこれだけの力を与えたのだ!」
シオン「因縁…だと…!?」
ラバーン「運命と言っていい! 私と貴様はどうあっても戦いからは逃れられぬ身なのだ!」
シオン「勝手なことを…!」
ラバーン「数日後、私はザイバッハ軍と共に今一度、この砦へ攻め入る!」「仲間を…国を救いたくば、サーバインに乗れ! そして私とこのズワウスを倒してみるがいい!」
シオン「…!」
ラバーン「その時まで、貴様たちの生命は預けておく! さらばだ、シオン・ザバ!」
〔オーラバトラーの飛翔音〕
シオン「ラバーン…ザラマンド…」
ショット「どうだ、ズワウスの調子は?」
ラバーン「ああ、想像以上の力だった。これも運命改変装置とやらのせいか?」
ショット「正確にはその応用だがな。あのシステムを応用することで、貴様のオーラ力は数倍にも跳ね上がった」「おそらくシオン・ザバと戦えば、さらにその力は増すことだろう」
ラバーン「シオン・ザバか…」
ショット「お前たちが再び相まみえる時を楽しみにしているよ」
〔通信の閉じる音〕
ラバーン「ショットめ…勝手に私を蘇らせてぬけぬけと…」「まあ、いい。おかげで私は力を手にした。奴を倒せる程の力を…」(しかし、私と奴の間にそれ程までの因縁があっただろうか?)(だが、私は奴を前にして因縁と口にした…)(この州根は本当に私の物なのか…? これではまるで…)
ディランドゥ「あんたがラバーンか…」
ラバーン「これはディランドゥ殿。何か…?」
ディランドゥ「何かとはずいぶんとぼけたことを…」「前線指揮官である僕を差し置いて、奴らに仕掛けるとはずいぶん勝手な真似をしてくれたじゃないか!」
ラバーン「私はドルンカーク閣下、直々の命令で動いている」「私の行動に関して、貴公の許可を得る必要はないはずだが?」
ディランドゥ「そんなことは知ったことじゃないさ。いいかい、ここは僕の遊び場なんだ。勝手に荒らされるのは気に入らないんだよ」「しかも、せっかくバァンたちを追い詰めたのにトドメも刺さずに帰ってきたそうじゃないか」
ラバーン「トドメを刺しても良かったと?」
ディランドゥ「何…?」
ラバーン「私はシオンの首にしか興味はない。奴の仲間を討つのは…」
ディランドゥ「ク…ククククク…なるほど、そういうことか…」「わざわざ僕の獲物を残しておいてくれたというわけか」「その代わり、そのシオンという男には手を出すなと…?」
ラバーン「………」
ディランドゥ「いいだろう。その話乗ってやるよ」「でも、いいのかい? そのシオンって男はオーラバトラーを動かせないんだろう?」「せっかくの君の気遣いも無駄に終わっちゃうかもしれないよ」
ラバーン「いや…奴は来る…」
ディランドゥ「ふーん、そう言い切れる程、浅からぬ縁ってわけだ」「なら、その時はせいぜい楽しむといいさ。君の果たし合いをね」
ラバーン「………」(この執着が誰の物かわからぬ。だが、それでも構わん)(今は奴との決着が付けられれば、それで…。待っているぞ、シオン・ザバ)
【シナリオエンドデモ終了】
[夜明け前]
【シナリオデモ開始】
シオン「はぁ…はぁ…はぁ…」
シルキー「無理しすぎよ、シオン…。少しは休まないと…」
シオン「そうも言ってられないさ…。ラバーンは俺との戦いを求めてるんだ」「なんとしてもそれまでに、こいつを動かさないと…」
〔歩み寄る足音〕
バァン「作戦会議で、その機体は動かさないと決まったはずだ」
シオン「それは俺がこいつを動かせないから出た結論だろ」「まだ時間はあるんだ。なら、やれることはやっておきたい」
バァン「なぜそうまで戦いに戻ろうとする? お前はオーラバトラーが怖いんじゃないのか?」
シオン「怖いさ…。先日のラバーンの力を見て余計にそう思ったよ」
バァン「なら、何故…?」
シオン「あの力を見たからこそ、俺が止めなくてはと感じたんだ」「でなければ…このバイストン・ウェルは今度こそ取り返しのつかないことになると…」「だけど、俺は…」
バァン「…以前、俺もお前と同じ様に戦いを恐れたことがある」
シオン「え…?」
バァン「初めて俺とエスカフローネがひとつになった時だ」「殺した人間の意志が俺の中に入ってきて、自分のしていることの残酷さを知り、俺は人を斬れなくなった…」
シオン「…それであんたはどうしたんだ?」
バァン「何もしていない…。ただ、俺の運命を受け入れただけだ」
シオン「受け入れる…?」
バァン「そう…アトランティス人の末裔として、ガイアの未来を救う」「その未知が戦いを避けて通れぬ道だと気付いた時、俺はその業を受け入れると決めた」「そう覚悟を決めた時、俺は再び剣を握っていた…」
シオン「それは…あんたには大層な使命があったから…」
バァン「お前にもあるんじゃないのか。戦わなくてはならない理由が…」
シオン「俺の…戦う理由…」
バァン「俺の母が言っていた。想いは力になると…」「お前が為すべきことのために覚悟を決めた時、お前の想いがその道を拓くはずだ」
シオン「想い…か…」
レムル「シオン…」
ひとみ「心配なんですね、シオンさんのこと…」
レムル「ひとみさん…。教えてほしいことがあるんですが…」
ひとみ「はい…?」
レムル「前に話していた白い騎士と悪魔の夢。その夢では、どちらが勝ったのですか?」
ひとみ「それは…」「もちろん、白い騎士の方ですよ!」
レムル「………」
ひとみ「ダメですよ、あんまり暗い考えをしちゃ! もっと前向きに行かないと!」
レムル「え…?」
ひとみ「ガイアでは人の想いが力になるんです。だから、不安な心があるとそれが現実になっちゃう」「ここはガイアはないけれど、でも、想いの力ってきっとどこでも同じだと思うんです!」
レムル「想いの力ですか…」
ひとみ「ええ、だから信じてあげてください。シオンさんのこと!」「きっと全部うまくいくって!」
レムル「ありがとう、ひとみさん…」
ひとみ「そう、その顔です!」「…まあ、気持ちはわかるんですけどね。バァンなんかも無鉄砲だから、しょっちゅう飛び出して怪我するし」
レムル「ひとみさんにとっては、バァンさんが大切な方なんですね」
ひとみ「ええ…! 違いますよ、あんな奴! ただ無茶ばかりするから心配なだけで!」
レムル「ふふ、意外と素直じゃないんですね」
ひとみ「だから、違うんですってば!」(私が夢で見た、あの戦いの結末…。それは私の夢でしかない…)(レムルさんの想いがあれば、きっと結末は変えられる…。未来はまだ訪れていないのだから…)
忍「あんたはバァンと一緒に行かないのか?」
アレン「ああいうのはあいつに任せておけばいいさ。私には戦の準備がある」「それより、君たちこそ残っていていいのかい? 幻の月の住人である君たちが付き合う義理はないと思うが」
雅人「確かにサーバインを、おたくらの船に乗せて逃げ出すっていう手もあったかと思うけどさ」
忍「そういうのは俺たちのやり方じゃねえんだよ」
アラン「それに勝ち目が薄いと言っても、歩兵の数ではこちらが勝っている」「敵のガイメレフを我々で全て引き受ければ、勝機は生まれる」
アレン「ないに等しい勝機ではあるがな」
忍「だが、ゼロじゃない。なら俺たちはその勝機に懸けるだけだ」
アレン「フ…よくぞ無関係な戦いでそこまで生命を懸けられるものだ」
アラン「あながち無関係というわけでもないさ」
アレン「というと…?」
亮「あのオーラバトラーを造ったショットという男はシオンとラバーンのオーラ力を利用して、地上へ上がろうとした」「ということは、シオンたちもまた、地上へ出てしまう可能性があるということだ」
沙羅「オーラバトラーなんてもんが、また地上に現れたりしたら、それを利用しようとする輩はごまんといるからね」
アラン「ここでズワウスを破壊することは、俺たち地上のためでもあるのさ」
アレン「ひとみの世界のため…か…」「ならば、私にも負けられない理由が増えてしまったようだ」
沙羅「へえ、あんたらそういう関係なのかい?」
アレン「その辺は色々と複雑でね。次の機会にじっくり語らせてもらうよ」
沙羅「なら、まずは次の戦いを生き抜かないとね」
アレン「ああ、必ず…」
ディランドゥ「よく逃げ出さなかったものだ。その勇気だけは褒めてあげるよ」
忍「相変わらずいらつくしゃべり方をする奴だ」
シオン(結局、俺はあの機体を動かすことはできなかった)(だが、それならそれでやれることをやるまでだ)
ディランドゥ「ラバーン、どうやら君の狙い通りにはいかなかったみたいだけど、僕は好きにやらせてもらうよ」「
最中に彼を殺してしまうかもしれないけど、悪く思わないでくれよ」
ラバーン「好きにすればいい。奴は必ず来る…サーバインと共に…」
ディランドゥ「フフ、そうかい」「じゃあ、そろそろ始めるとしようか!」
アレン「来るぞ! 皆、剣を抜け!」
【シナリオデモ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
ディランドゥ「さあ! さあ! もっと必死に抗いなよ! でないと、すぐに死んじゃうよ!」
〔爆発音〕
〔画面、フラッシュ〕
忍「チッ…! 次から次へとしつこい奴らだぜ!」
沙羅「好きなだけ暴れられて…満足だろ…!」
忍「へ、言ってくれるぜ…!」
アレン「敵兵が西へと向かった! 砦の兵は守りを固めろ!」
シオン「みんな…」
バァン「俺は負けない…! 俺の使命を果たす時まで…! 決して…!」
シオン「バァン…」「くっ…俺は…」
〔走り去る足音〕
レムル「シオン…!」
シオン「はぁ…はぁ…はぁ…!」「そうだ…俺にもあるはずなんだ。俺の使命が…」
レムル「シオン…!」
シオン「レムル! シルキー!」
レムル「オーラバトラーに乗るつもりなのね」
シオン「ああ、そのためにここに来た」「なのに、おかしいよな…。まだ身体の震えが止まらないんだ」
レムル「シオン…」
〔衣擦れの音〕
レムル「私はあなたを信じています…。炎の中からシルキーを助けた、あなたを…幾度も私を救ってくれた、あなたを…」「シオン…私はあなたの勇気を信じます…」
シオン「レムル…」
シルキー「私もよ、シオン…。だって、私はあなたが聖戦士だと知っているもの…」
シオン「シルキー…」
レムル「ひとみが言っていました。ガイアでは想いの力が現実になると…」「ならば、私はここでシオンの帰りを待ちます。あなたの勝利を信じて…! だから…!」
シオン「ああ、俺は必ず帰ってくる! だから待っていてくれ!」
レムル「はい…」
シオン「行こう、シルキー!」
シルキー「ええ…!」
〔歩み寄る足音〕
シオン「はぁ…恐れるな、俺の心…」「俺は聖戦士として、お前と戦う! このバイストン・ウェルのために…!」「だから、目覚めてくれ…! サーバイン…!」
〔出力の上昇音〕
〔画面、赤に発光〕
【シナリオエンドデモ終了】
[聖戦士]
【シナリオデモ開始】
ディランドゥ「でやああぁぁぁぁー!」
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕
バァン「がはっ…!」
〔機体の倒れる音〕
〔画面、震動〕
ディランドゥ「フフフフ、どうやらここまでのようだね、バァン!」
バァン「く、くそ…!」
ディランドゥ「寂しがることはないよ! すぐに君の仲間も後を追わせてあげるからね!」「死ね、バァン!」
アレン「バァン…!」
ラバーン「ディランドゥ! 上だ…!」
ディランドゥ「何…!?」
????(※シオン)「はああぁぁぁぁーっ!」
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕
ディランドゥ「ぐっ! コイツ…!」
バァン「そ、その機体は…!」
ラバーン「フフ…フフフフ…! フハハハハハハハハ…! 待っていた…待っていたぞ!」「サーバイン…! シオン・ザバよ…!」
シオン「ああ、決着をつけにきてやったぞ! ラバーン・ザラマンド…!」
忍「あいつ…あのオーラバトラーを動かしたのか…!」
バァン「どうやって…その機体を…」
シオン「俺も覚悟を決めた…。そういうことさ」
バァン「そうか…」
シオン「俺はもう戦いを恐れない! この力も、すべて使いこなしてみせる! それが聖戦士だというなら…!」
〔出力の上昇音〕
〔画面、赤にフラッシュ〕
ラバーン「ぐっ…! この光は…!」
ディランドゥ「あれがバランバランの秘宝か…。味な真似をしてくれるじゃないか!」「やれるんだろうな、ラバーン!?」
ラバーン「無論…!」
〔出力の上昇音〕
〔画面、赤に発光〕
シルキー「ラバーンのオーラ力がシオンのオーラ力と引き合ってる!?」
ラバーン「そうだ! 貴様も感じるだろう、我らの因縁を!」「さあ、応えてみろ! シオン…! 私の魂に…!」
シオン「そんな物、知ったことか!」
ラバーン「何…!?」
シオン「俺はシオン・ザバだ! 他の何者でもない!」「それでも俺とお前の間に争いを招く因縁があるというのなら、その因縁は俺が断つ!」
ラバーン「そうか…貴様にとってはもはやすべては過去の…!」「いいだろう、シオン! 断てるというなら断ってみせよ! このラバーンが受けて立つ!」
シオン「いくぞ…! これが俺の聖戦士としての戦いだ!」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
シオン「終わりだ、ラバーン!」
〔爆発音〕
〔画面、フラッシュ〕
ラバーン「フフフフフ…! 見事だ…シオン…!」「これで私は眠りにつくことが…できる…! ラバーン・ザラマンドとして…」
シオン「ラバーン…貴様…!」
ラバーン「そうだ…私はラバーン・ザラマンド…! ただそれだけの…!」
〔撃破音〕
〔画面、フラッシュ〕
ディランドゥ「あーあ、ここまでか…」「まあ、いいや。奴らを討つチャンスはまたいくらでもある…」
アレン「ザイバッハ軍が撤退していく…」
シルキー「今度こそ、終わったのね…」
シオン「ああ、そうだな…」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
ドルンカーク「私の運命予測では今回の結末は相打ちに終わるはずだった…」「だが、蓋を開けてみればまるで違った結果になった」
ショット「それだけ人の想いの力とやらが強力だったということでしょう」「そう、それはあれだけ強固に結びついた運命でさえ覆してしまう程に…」
ドルンカーク「強き想いは因果を断ち切るか…。ワシの運命の力学も今一度、改めねばならぬやもしれぬ」
ショット「閣下が運命の謎をすべて解き明かす、その時を楽しみにしております」(そして、その時こそ我が身に掛かった呪いを…)「フフ…フフフフフ…」
アレン「この世界に現れたザイバッハ兵は全て歪みの先へと撤退していった。しばらく戻ってくることはないだろう」
シオン「サーバインさえなければ、ここには奴らにとってめぼしい物はないだろうからな」
バァン「シオン、本当に俺たちと来るんだな」
シオン「ここに争いを持ち込まないようにするには、今はそれが一番いいんだ」「どんな戦いが待っていても、俺はもう恐れはしないさ」
バァン「ああ、聖戦士とやらの力…期待させてもらうさ」
レムル「ひとみさん…あなたのおかげで、私は未来を変えることができた」「あなたが予知した未来から…」
ひとみ「バレちゃってたんですね…。でも、それなら私の力じゃないです」「これはきっと、レムルさんの想いが創った未来なんです」
レムル「そう…私の…」
忍「さて、俺たちの機体の積み込みも終わったし、そろそろ行くとしようぜ」「またすぐに奴らは動き出すんだろ」
アレン「ああ、その通りだ。我々に時間はないからな…次の場所へ向かおう…」
レムル「行きましょう、シオン」
シオン「ああ…」(俺はこの世界で使命を果たす。それが聖戦士として俺が生きる意味だ)(お前はここでもう一度眠れ、ラバーン。この魂の安息の地で…)
【シナリオエンドデモ終了】
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