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強敵イベント
ここが無限の開拓地

[天威武法の親分]
【シナリオデモ開始】

ハーケン「OK、エブリワン。地上戦艦ツァイト・クロコディール艦長…ハーケン・ブロウニングだ」「艦長とは言っても、今はその戦艦もなくてな。ただの『さすらいの賞金稼ぎ』さ」「俺は元々こちら側…新西暦の世界の人間じゃない」「ん…? いや、生まれはこちら側になるのかな? …少なくとも、故郷と思っている場所は別にある」「いつかゴーホームしたいとは思ってるんだが、なかなかそんな暇がなくてね」「だが、今回の話は懐かしいような、新しいような感じだ。何より、俺の艦長っぷりが見られるのは貴重だぜ」「おっと、ロングトークになっちまった。そろそろ退屈してきたところじゃないか?」「では、ご案内するとしますか。未知なる無限の開拓地のジャーニーへ」

ハーケン「バニシング・トルーパー…ヒュッケバイン?」「ついこの前、ワンダリング・トルーパー…ファントムを捕まえたばかりだってのに、聞き捨てならないネームだな、副長」
ショーン「…ファントム? ああ、ゲシュペンスト・ハーケン…ですな。いやはや、古代兵器にご自分の名を付けるとは」
ハーケン「ロマンがあっていいだろ? 俺たち、『さすらいの賞金稼ぎ団』のシンボルにふさわしいってもんさ」
アシェン「ロマンチスト気取りのキザほどキモい存在はなかなかおらんこってす、艦長」「それになんすか、さすらいの賞金稼ぎ団? センスのかけらもない、薄らダサ寒さです」
シェーン「はっきり言って、すべてにおいて同意ですな」
ハーケン「お前たち…寄ってたかって艦長の俺を何だと思ってるんだ?」「おい、ラミア。このポイズンシスターに、よく言っておいて…」「…ん? ラミアの姿が見えないな」
ショーン「先ほど、黒鉄島に向かいました。掘り出し物があるという情報が入りましたので」
ハーケン「黒鉄島…東方の孤島だったな。あのあたりセーフティなのか?」
アシェン「ウチの備品、ヴァイサーガで行きやがったので、心配ナッスィングでごわすでしょう」
ショーン「それに黒鉄島は誇りある無頼の民の集まり。問題はありますまい」
ハーケン「OK…と言いたいが、嫌な予感がしなくもない。…黒鉄島は近いだろ? さっきの話と、場所が」
ショーン「そうですな。話を戻しましょう。古の時代の凶鳥…ヒュッケバインの存在が確認されました」「最初の目撃地点は…東に位置する島、聖地・レジメン島です」
ハーケン「ホーリープレイス・レジメント…ね。アシェン、データは?」
アシェン「かなり古い情報なので、検索が面倒っすわ。演算処理強化のため、特殊コードを発動します」
ショーン「熱暴走による、一時的な性能のアップですな。さほど複雑なデータ処理ではないと思いますが」
アシェン「コードDTD発動っ! 黙らっしゃい、このエロヒゲ! ボクにまかせときんしゃ~い!」
ハーケン「…これがなければな。おい、アシェン」
アシェン「ん~? 何かな~?」
ハーケン「何かな、じゃない。何のために発動したんだ、お前は」
アシェン「皆まで言わずとも了解ちゃん! え~と、『聖地・レジメン島』だよね~?」「古代のお宝、すんごいエネルギーを集めたりできるっちゅー『秘宝』が保管されてるって!」「そんで最近、『凶鳥戦争』以来、行方不明だったバニシング・トルーパー…ヒュッケバインがその島に出ちゃったんだよね~!」
ハーケン「観光に来た…ってわけじゃないよな?」
アシェン「トーゼン! ヒュッケちゃんはいけないコ! なんかレジメン島を攻撃したらしいよ~?」
ショーン「古の呪われし戦い…我々の文明が大きく後退することになったという戦争が再び…ですか。笑えない話ですな」
ハーケン「だが、それが本当なら、もっとパニックになっててもおかしくないぜ?」
アシェン「それが、攻撃を始めたと思ったら、すぐにどっかに行っちゃったって! メデタシ!」「……以上です」
ハーケン「OK、まさにバニシング・トルーパーだったと。ハッピーエンドってわけだ」
ショーン「そうですな。では、仕事に戻るとしましょう」
ハーケン「ヘイヘイ、ウェイトだ、副長。…悪かったよ、これまでの経緯はわかった。最初の話を聞かせてくれ」「そのヒュッケバイン…レジメン島でのバトル後、この近くに出たんだな?」
ショーン「ええ、我々がよく知っている場所…朽ちた古の戦艦『ネバーランド』付近と聞いております」
アシェン「ネバーランド…」
ハーケン「あの戦争を引き起こしたって言われてる古代の凶鳥に、古代の戦艦遺跡か。そして…」
アシェン「優秀極まりない私と、愚かなる妹…ラミアが発掘された場所でもありましたりしまする」
ハーケン「そうだったな、アンドロイド・ギャルズ。だが、そんな所になぜヒュッケバインは現れた? 今はどうなってる?」
ショーン「こちらでは観測できていませんが…ネバーランドが起動した…との情報もあります」
ハーケン「そいつはサプライズだな。あそこには何度も入ってるが、今までそんなことはなかったぜ?」
アシェン「ヒュッケバインが現れたのは、そのせいでしょうですか? 今もいるとか?」
ショーン「さて、不明ですな。何しろ、確認に行く者などおりますまい」
ハーケン「…だろうな。それこそ、俺達みたいなバウンティ・ハンターの役目ってわけだ」「OK、サブキャプテン。艦を遺跡ネバーランドに寄せてくれ。俺がゲシュペンスト・ハーケンで出る」
ショーン「了解です。地上戦艦ツァイト・クロコディール…目標を『ネバーランド』に設定」
ハーケン「アシェン!」
アシェン「行ってらっしゃいまし、中二病艦長」
ハーケン「お前は俺と来るんだよ!」

ハーケン「中は案外キレイだが…確かに動力は生きているらしいな」
アシェン「ヒュッケちゃんの姿も、反応もないようでござりまするが」
ハーケン「ああ、妨害もなく、ずいぶんすんなりと入れた。俺達に恐れをなしてエスケープした…かな? 強い男ってなのは罪なもんだ」
アシェン「キメるのは勝手ですが、これからどうしますか? ウザ艦長」
ハーケン「手ぶらで帰るわけにもいかないだろ? 先に進むだけさ」

ハーケン「このルームもあまり痛んでいないな。だからなのか…おい、こいつはどういうことだ?」
????(アリエイル)「………………」
アシェン「熱源反応。どうやら人間のようです」
ハーケン「ああ、そこそこデカい奴が寝こけてやがる」
????(アリエイル)「…ん…鋼鉄の……「リアル」を…「体感」……」
アシェン「そこのキャッチコピー的なことを言っている人物…身長は160cm程度です。さほど大柄とも思えませんが?」
ハーケン「…そういう意味じゃない」
アシェン「ゲスな意味であれば、85前後と思われます」
ハーケン「………!」「…アシェンよ」
アシェン「はい」
ハーケン「その言葉が聞きたかった」
アシェン「ありがとうございます」「副長の野郎なら、もっと正確な数値を出すでしょうダスが」「で、どうします? 艦長。叩き起こしちまいましょうですか?」
ハーケン「フッ、たまには野蛮なのも悪くない、か。ここは俺のゴールドフィンガーでだな……」
????(アリエイル)「…ん…? あ、あの…」
ハーケン「おっと…起こしちまったか。OK、スリーピングピンク。よく眠れたかい?」
????(アリエイル)「え? あ、はい…初めまして…」
ハーケン「その格好からすると、君は聖地・レジメン島の者か?」
????(アリエイル)「はい、その通りです…。あの…すみません、あなた達は…?」
ハーケン「おっと、紹介が遅れたな。俺はハーケン…ハーケン・ブロウニング。ケチな賞金稼ぎさ」
アシェン「そのケチに忠誠の限りを尽くす超弩級の部下、アシェン・ブレイデルでやんす」
アリエイル「あの…私は、アリエイルです。アリエイル・オーグといいます」
ハーケン「オーグ……? おい、アシェン」
アシェン「データ検索ぅ! アリエイル・オーグ! 聖地・レジメン島に住む、オーグ家の巫女ちゃん!!」
ハーケン「ビンゴだな。ヒュッケバインが襲ったっていうレジメン島…その関係者が偶然ここにいるなんて不自然だ」
アシェン「その通りでございましたりします。では、ねっちりと聞き出してくれようぞよ」
アリエイル「え…!? え? あ、あの! ゼン……!」
????(ゼンガー)「俺を呼んだか! アリエイルオーグ!!」
ハーケン「な、なんだ!? ノット・コールだぜ?」
アリエイル「あ、い、今…お呼びしようと……」
アシェン「早すぎだろう、むしろお前が空気を読め、このイカレモミアゲが」
????(ゼンガー)「……賊か」
アリエイル「ゼンガー少佐! ご無事だったのですね」
ゼンガー「すまぬ、アリエイル。奥まで行き過ぎていた。…だが、もはや心配無用」
アリエイル「少佐…!」
アシェン「知り合いということは…ハメられました、艦長。うまい話のオチなんぞ、大抵はこんなもんでござりましょうです」
ハーケン「ハニー・トラップとはぬかったぜ…。ダディのことを笑えねえ」
ゼンガー「何を言っているのか分からんな。。俺はゼンガー…ゼンガー・ゾンボルトだ」「黒鉄島から、レジメン島の巫女と共に来た」
ハーケン「クロガネ・アイランド…ついさっき、聞いた名前だな」「OK、サプライズ・サムライ。俺は『さすらいの賞金稼ぎ団』のハーケン・ブロウニングさ」
アシェン「妹とは比べ物にならぬほどの文武両道、最優秀部下のアシェン・ブレイデルなのだです」
ゼンガー「…『さすらいの賞金稼ぎ団』。国を持たず、まつろわぬ流浪の民…伝説のハンターたちの末裔か」
ハーケン「ザッツ・ライトだ。あんた達も、凶鳥を追ってきたんだろ?」
ゼンガー「………」
アリエイル「…どうして、そう…思うのですか?」
ハーケン「俺達も、このあたりにMr.ヒュッケが現れたって聞いて来たからさ」
アリエイル「死を告ぐ凶鳥…ヒュッケバインを追って、どうするつもりなのですか…?」
アシェン「我々はバウンティ・ハンターです。獲物がいれば飛び掛かり、掘り出せる物があれば掘り出しまくりまする」
アリエイル「………」
ハーケン「OK、ピンクガール。そんな顔をしちゃ美人が台無しだぜ? ここは俺達と…」
ゼンガー「………………」「…いや、まだお前達が我らにとって、仇成す者であるか否かはわからん」
ハーケン「ヘイ、頑固ザムライ。そりゃないぜ。俺の仕事は、あんたも理解してるだろ?」
ゼンガー「…聖地・レジメン島には恩がある。「巫女」に手を貸すと約束したのでな」
ハーケン「プライド高き無頼の民がそこまで言うには、簡単には信じちゃくれないってことか。どうすりゃいいんだ? ミスター」
ゼンガー「ならば、証を立ててもらおう」
アリエイル「あかし……? 少佐、それは…」
アシェン「酒でもおごればいいんスか?」
ゼンガー「太刀筋は嘘をつかん。……輝きも、翳りも、等しく映し出す」「それに、俺は下戸だ」
ハーケン「こいつは…アレか。納得させろって言うんだろ? あんたを」「そういうのは、俺も嫌いじゃない。…この場でやるかい?」
ゼンガー「ここには黒鉄島の『戦術からくり』で来ている。お前が本物のさすらいの賞金稼ぎ団ならば、発掘兵器パーソナルトルーパーを持つはず」
ハーケン「ああ、とっておきの奴があるぜ。俺の名を付けた、ブラックゴーストがな」
ゼンガー「俺も黒鉄島では『悪を断つ剣』を名乗る者。加減はできんぞ」「あの凶鳥に抗するに足り得るか…見せてもらおう、ハーケン・ブロウニング」「俺の戦術からくり…ダイナミック・ゼネラル・ガーディアンの前で!」
ハーケン「OK、ダイゼンガー…! さすらいの賞金稼ぎの力…確かめてみな!」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

ゼンガー「我が名はゼンガー! ゼンガー・ゾンボルト! 悪を断つ剣なり!」
ハーケン「向こうに言えるのが…ウワサの戦術からくりか。とんだジャイアントソードを持ってやがる。相手にとって不足なしってとこか」
ゼンガー「冥府への案内…つかまつる!」
アシェン「力を試すって…ヤる気・満々マンになってませんかです?」
ハーケン「…さてな。だが、もうもうショウダウンはかかったんだ。あとはカードを開くだけさ…!」

ゼンガー「やるな……!」
ハーケン「あんたもな、ビッグサムライ。…で、俺は合格ラインかい?」
ゼンガー「………………」「いいだろう、ハーケン・ブロウニング。峰打ちを使うまでもなかったか」
アリエイル「さすがは黒鉄島の猛者…そこまで考えての…戦いだったのですね」
アシェン「…両刃の出刃包丁で、どうやって峰打ちする気だったんですかね」
ハーケン「OK、クエスチョンガール。やり方を聞いてみたくもあるが、先に話すことが山ほどあるぜ」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ゼンガー「見事だ、ハーケン・ブロウニング。我が戦術からくりを打ち破るとはな」
ハーケン「OK、サムライボス。マジメに発掘作業をしてるってことさ。賞金首を追いかけるだけが仕事じゃなくてな」
アリエイル「古の機械をそれだけ所有しているのに…凶鳥ヒュッケバインを捕らえ、何を成す…つもりなのですか?」
ハーケン「かつて世界を滅ぼしかけた…とも伝わってる『凶鳥戦争』の犯人がうろついてるなんて、ゾッとしないだろ?」
ゼンガー「…その通りだ。現に聖地・レジメン島は襲撃された」
アシェン「ですが、すぐに飛び去ったと聞いとりますが? 仕返しのために追いかけてるんザマスか?」
ハーケン「黒鉄島のエキスパートとバトルカラクリを引き連れて…となると、穏やかじゃないな」
ゼンガー「………………」「…話してもいいのではないか? アリエイル。さすらいの賞金稼ぎ団の力は本物だ」
アシェン「そーそー! しゃべっちゃえばいいじゃん! 恥ずかしがらずに、まろび出しちゃえばさ!」
アリエイル「恥…かもしれませんね。今回の…件は…」
ハーケン「やれやれ…その表情じゃ、色っぽい話は聞けそうにないな」「OK、ワッカヘアー。続きは俺の艦で話そう。橙使われてるオンボロ発掘艦だが、ここよりはマシだ」
アリエイル「ハーケンさん…」
ゼンガー「…アリエイルよ、これも奇縁だろう。かつての『凶鳥戦争』の頃から、世界を渡り歩いていたという、彼らとのな」

ハーケン「よう、戻ったぜ。ショーン副長」
ショーン「おお、ご無事でしたか、艦長。首尾はいかがですかな?」
ハーケン「まあまあ…と言いたいが、ヒュッケバインは見つからず、ちょっとトラブルに巻き込まれた」「……先は長そうだぜ。ああ、これ、お土産だ」
アリエイル「あの…お邪魔…いたします」
ショーン「ほう、あなたは確か…オーグ家の巫女の…」
ゼンガー「一目でそこまで見抜くか。ならば、話が早い」
ショーン「ええ。アリエルさんは、聖地の巫女の試練を一度で踏破なされ、その上容姿端麗…」「レジメン島史上、最年少ミオkであり、さらにスリーサイズはパッド込みで上から85…」
アリエイル「えっ!? ちょ…あの………な、生です…!」
アシェン「…答え方。副長、そこまでわかっていて、スナック感覚でセクハラ行為を働くのはやめろください」
ゼンガー「確かにふざけた物言いだが…情報に誤りはないようだ」
ショーン「なに、情報収集は副長としての務めです。諸外国のデータも含めてね。…黒鉄島のゼンガー・ゾンボルト少佐」
ゼンガー「フッ…なるほど、よい副官がついているな、ハーケン・ブロウニング」
ハーケン「さすが副長…と言いたいところだが、あまりやりすぎると…」
????(マリオン)「間違いなく国際問題になりますわ。自重していただけませんこと?」
ハーケン「そういうことだ、副長。…それにしてもマリオン博士、ラボから出てくるなんて珍しいな」
ゼンガー「この艦のクルーか。ブリッジ要員ではないようだが」
マリオン「お察しの通り。私はマリオン・ラドム…この艦のメカニックですわ」「あなたの戦術からくり…ダンゼイガーは今、修理しております」
ゼンガー「…かたじけない。恩に着る」
アシェン「自分のことを天才科学者だと思っとりますが、ただのマッド・サイエンティストです。マリオン印のおかしな改造をされませぬよう」
マリオン「…次のメンテの時に、誤って分解しますわよ、アシェン」
アシェン「ん~? な~に~?」
ショーン「揃ったようですな」「…先ほどは失礼を、アリエル・オーグ殿。この艦の副長、ショーン・ウェブリーです」
アリエイル「あ、いえ、大丈夫です…」
ハーケン「OK、エイティーファイブ。聞かせてくれ。…聖地・レジメン島で起きたことをさ」
アリエイル「…死を告ぐ凶鳥…ヒュッケバインの目的は、おそらく…いえ、間違いなく秘宝『ファウ・ルケン』だと思います」
ハーケン「シークレット・トレジャー…レジメン島が「聖地」と呼ばれるのは、それがあるから、だったな? アシェン」
アシェン「………………」「うっしゃあ! 検索完了ちゃん! えっとね、『凶鳥戦争』の以前からあった、旧文明の遺産だかなんかで~」「周囲のエネルギーを吸収して、さらに制御までできちゃうって優れモノなんだってさ!」「そんでもって、それを祀って護るのが巫女ちゃんの仕事ってワケ!」「…以上でごんす」
アリエイル「その通りです。凶鳥は、それが無いとわかると…飛び去ったのです」
マリオン「…は? 秘宝が無い…とは、どういう意味ですの?}
アリエイル「ヒュッケバイン来襲の混乱のさなか…ファウ・ルケンは何者かに奪われたのです」
ハーケン「…なんてこった。それで、黒鉄島にSOSをしたってわけか」
ゼンガー「呪われし凶鳥の帰還…それはこの世界にとって由々しき問題だ」
ショーン「ヒュッケバインが秘宝を探しだしたところでそれを討ち、ファウ・ルケンを奪還…なるほど、合理的ですな」
アシェン「それで、ネバーランド付近に現れたヒュッケを追って、あそこで寝てたわけっすか」
アリエイル「お、お恥ずかしい限りです…」
マリオン「ならば、今すぐ提供できる情報がひとつ。黒鉄島の方角に飛び去った、という目撃情報が」
ゼンガー「………!」
ハーケン「…なんだって!? 博士、確かな話か?」
マリオン「機材やら発掘品やらを調達する際に、いつも取引している悪徳行商人からです。情報量さえ払えば、確度は高いですわね」
ハーケン「そういや、別件で黒鉄島に向かったラミアは? 副長、連絡はあったか?」
ショーン「…いえ、未だに。帰還予定時刻を過ぎておりますな…」
アシェン「あのドスケベミドリめが…。どこで油を売っているのか。帰ってきたら、目にもの見せてくれる」
アリエイル「ラミ…? ええと、ドスケ…? どなたかが…黒鉄島にいらっしゃるのですか?」
ハーケン「ウチのクルーだ。別の仕事でパーソナルトルーパーで出たきり、ノー・リターンってわけだ」「…嫌な予感がしやがる」
ゼンガー「…この艦を黒鉄島に向けられるか?」
ショーン「問題ありませんよ、ゼンガー少佐。ですが、凶鳥と遭遇したとして…勝算は?」
ゼンガー「…ある。黒鉄島の主である、あの男ならば」
ハーケン「なるほどな。ファミリーのトップ…クロガネ・アイランドのキングに頼むわけか」「OK、クロガネザムライ。その話、乗ったぜ」「ツァイト・クロコディール、出港だ! 目的地は…黒鉄島! フルスロットルだ!」
ショーン「アイアイサーです! 艦長」
ゼンガー「………………」(黒鉄島の「あれ」が完成していれば、必ずや死を告ぐ凶鳥を墜とす刃となろう)(間に合ってくれ、我が友よ…!)
【シナリオエンドデモ終了】


[黒鉄島の穴馬たち]
【シナリオデモ開始】

ハーケン「OK、ウワサのクロガネ・アイランド。こんな奥まで来たのは初めてだぜ」
アリエイル「古来より…多くの武芸者たちが集まる島です。聖地・レジメン島を武力で守らねばならない時…頼りにするのは、この島の方々です」
ハーケン「俺達『さすらいの賞金稼ぎ団』と近いかもな。マイホームがあるか、ないかの違いだ」
アシェン「ですが艦長、のんびりと観光しとる場合ではなかろうもんな雰囲気です」
アリエイル「そうですね…新しい破壊痕があります…もしかしたら、凶鳥が…」
ゼンガー「レーツェル! レーツェル・ファインシュメッカーはいるか!」
レーツェル「戻ったか、我が友よ。…新たなる仲間を連れて凱旋か? 外の地上戦艦は、確か…」
ゼンガー「説明すると長くなる。だが、俺が一つだけ言えることは…『さすらいの賞金稼ぎ団』…信用に足る者達だ」
アリエイル「すいません、レーツェル島首。目的も果たせず、このような帰還に…」
レーツェル「かまわんさ、巫女殿。ゼンガーが認めた者達ならば、信じるだけだ。偉大なハンターたちの末裔…私も名は知っている」「自ら腕を振るって、新たな友人達をもてなしたいところなのだが…そうもいかぬ理由があってな」
ハーケン「ヒュッケバイン…だな? こっちに向かってると聞いて、飛んできたのさ」「…おっと、紹介が遅れたな。俺は『さすらいの賞金稼ぎ団』、地上戦艦ツァイト・クロコディール艦長…」「ハーケン・ブロウニングだ。以後よろしく頼む、アイランド・マスター…ミスター・レーツェル」
レーツェル「こちらこそ、キャプテン・ハーケン。ヒュッケバインの件は…無関係ではないが、ここに直接現れたわけではないのだ」
ハーケン「まあ…そりゃそうか。奴に暴れられたら、こんなダメージで済むはずがないな」
ゼンガー「ならばレーツェル、死を告ぐ凶鳥は…飛び去ったというのだな?」
レーツェル「その通りだ。できれば、我が愛馬にて墜としておきたかったのだがな」
アシェン「愛馬…? 馬に乗ったって、ヒュッケちゃんには勝てっこないと思いまくりますですが」
レーツェル「勝てる。この島の守護神…ゼンガーの駆るダイナミック・ゼネラル・ガーディアン一号機と一体になれる…我が二号機が揃えばな」
ゼンガー「やはり、完成させていたか。ダイゼンガーの…二号機を…!」
レーツェル「待たせたな、友よ。そして巫女殿」
ゼンガー「レーツェルよ…。二号機に込めらた、その魂の名を…俺に聞かせてくれるか」
レーツェル「…戦術からくり・アウセンザイター。一号機との刃馬一体を可能とする…黒き竜巻だ」
ゼンガー「アウセンザイター…いい響きだ」
アリエイル「ああ…まるで…勝利を約束されたような…!」
ハーケン「OK、ソウル・ファミリー。盛り上がってるところ悪いんだが…そいつはどこにあるんだい?」
レーツェル「失礼した。。…残念ながら、この場には無いのだ。今から追わねばならないのでね」
ゼンガー「追う…? 何があったというのだ?」
レーツェル「飛来したヒュッケバインへの対応で、島が混乱状態になった…その隙を突かれ、何者かに乗り込まれてしまったのだ」
アリエイル「そ、そんな…!」
アシェン「あれだけ盛り上げておいて…このスペリメガネが」
レーツェル「今、島の者に探させている。最終調整が終わっていない状態だったのでな。稼働時間はそう長くない」「単機で、この島は出られまい。持ち去られる前に押さえる」
ゼンガー「手を貸すぞ、レーツェル。しかし、お前ほどの男が…不覚を取ったな」
レーツェル「返す言葉もない。あの凶鳥を迎撃すべく、緊急起動した刹那…」「剣を持った青い特機の強襲を受けたのだ。私はコックピットから投げ出されてしまってな。…そこに何者かが入り込んだ」
ハーケン「ソードを持った青い奴…なんてこった」
アリエイル「ハーケンさん、心当たりが…あるのですか?」
ハーケン「…そいつはウチのヴァイサーガだ。中にはラミア・ラヴレス…ウチで発掘したWシリーズの一人が乗っているはずだ」
ゼンガー「我々がネバーランドに行く以前、黒鉄島に向かった仲間がいると言っていたな」
アシェン「悪口言ってごめんちゃいです、ボスワカメ様。…我がダメダメな腐れ妹がご迷惑を」
レーツェル「君もアンドロイド…Wシリーズの一員だったか。…なるほど、高価な発掘兵器の数々…あまり言いたくはないが、君たちの目的とは…」
ハーケン「ウェイトだ。俺達は盗人じゃない。疑われても仕方がないが…ファミリーの不始末は、家長の俺が責任を取る」「あんたの大事なダークホース…俺達で取り戻す。ラミアに何があったかわからないが…本人に謝らせないとな」「信用を取り戻すためには、証って奴が必要だ。そうだろ? ミスター・サムライソード」
ゼンガー「フッ…。その通りだ」
レーツェル「承知した、キャプテン・ハーケン。ならば、頼らせてもらおう」
アリエイル「あっ…島主! 誰かこちらに来ます…!」
トウマ「ダイナミック・ゼネラル・ガーディアンの二号機、捕捉できました! 青いマント剣士も一緒です!」
レーツェル「見つかったか! 了解した! すぐにそちらに向かう!」
アシェン「艦長、やはりラミアが…」
ハーケン「あいつはグラマーで、愛想はないが、聞き分けのいいガールだ。…裏切ったとは考えにくいな」
アシェン「とはいえ、ヴァイサーガの出力であれば、ダイゼンガーサイズなら何とか運べちゃいまする」
ゼンガー「今は往くしかあるまい…! 各員、乗機の準備を怠るな…!」

アリエイル「いました…あそこです! 他にも、見たことのない小型機がたくさん…」
ゼンガー「む…。あの外套を羽織った青い特機が、レーツェルを襲ったという…」
アシェン「間違いナッスィン。アホ妹が乗っていたヴァイサーガです。その奥にいる黒いのが…」
レーツェル「そう、あれこそがトロンベ…この荒れ果てた世界を駆ける、一陣の風」
アシェン「…アウセンザイなんとか、じゃなかったのでは?」
レーツェル「どちらでも問題はないのだよ。我が愛馬であることに、変わりはないのだから」
ハーケン「OK、ダブルネーム。よくわからんが、目当ての戦術からくりに間違いないならいいさ」
ゼンガー「二号機に乗っているのは誰だ! 我らの前に姿を見せよ!」
〔歩み寄る足音〕
????(ライ)「………」
ゼンガー「む…若いな。それに、あの服は見覚えがある」
????(ライ)「思った以上に早く戦力を集めたな、レーツェル・ファインシュメッカー」
レーツェル「ほう…どことなく気品のある若者だ。ただの盗人ではあるまい。その服装…SRX共和国の者か」
アリエイル「SRX共和国…。西方の大国…ですね」
アシェン「そんなとこが、こんな東方の島国でドロボーとはセコすぎさ極まりない」
ライ「西も東もない。…凶鳥の羽ばたきが聞こえてしまった今ではな」
レーツェル「なかなか詩的な物言いだ、嫌いではない。…だが、それでは私の戦術からくりを奪う理由にはならん」(もっとも、予測は付くがな)
ハーケン「目的はどうあれ、そっちのブルーナイトは『さすらいの賞金稼ぎ団』の備品なんだ。中身も合わせて、返してもらいたいね」
ライ「なるほど、これほどの物を持つ国がどこかと思えば…納得もいくな」「発掘が困難と言われている古代の機械兵…Wシリーズがパイロットというのもうなずける」
アシェン「それを知っているという事は…やはり、あの緑の駄妹は…」
ハーケン「てめえ……俺のファミリーをどうした」
ライ「心配は無用だ。俺達のチームの一員として役に立ってもらう」
アリエイル「そこまで戦力を増やして…どうするのです!? 戦争でもするおつもりですか!」
ライ「そこまで話す許可は受けていない。俺は課せられた使命を果たすまで…!」
レーツェル(つまり、今の黒鉄島襲撃は、SRX共和国が計画したものということか)
ハーケン「OK、アイスマン。決意はわかった。…だが、使命だなんだは知ったことじゃねえ」
アシェン「バカボイン妹を返してもらうぞ、ライディース・F・ブランシュタイン」
ライ「言ったはずだ、成すべきことを成すと。…俺に出会った不幸を呪うがいい」
レーツェル「その言葉、返させていただく。簡単にこの黒鉄島から出られると思わぬことだ」「ライディース、お前はつけてはならぬ場所に…火をつけてしまったようだからな」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

ライ「可能ならば、ダイナミック・ゼネラル・ガーディアンの一号機も手に入れたいところだが…」(二号機の出力が上がらない。黒鉄島の島主の隙を突くためとはいえ…仕掛けが早急過ぎたか)
ハーケン「OK、ジーニアス・パイロット。そこを動くなよ? 弾が外れるからな」
ライ「調整する時間は与えてくれんか。ならば、この青い特機に前へ出てもらおう」
アシェン「…む? 今の挙動は…」
ゼンガー「気づいたか、アシェン。ヴァイサーガ…と言ったな? あの機体の動き…」
アシェン「イエス、モミアゲ野郎。アレはアホ妹が動かしているものじゃないっちゃ」
レーツェル「もしや、パイロットはすでに…?」
ライ「………………」

ライ(くっ、機体が動かん…! これでは少佐に合わす顔がない…!)(だが、今は生き延び…成すべきことを成さねばならん…!)「ダイナミック・ゼネラル・ガーディアン二号機を放棄、黒鉄島を脱出する!」
アリエイル「あっ! ヴァイサーガに…飛び移った…!?」
ライ「Wシリーズのサンプルと、この青い特機だけで良しとするしかるまい…!」
ハーケン「ちっ、野郎…エスケープするつもりか!」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

アリエイル「逃げられて…しまいましたね。島主の二号機は取り戻せましたが…」
アシェン「ヴァイサーガの手に乗って逃げるとは。握りつぶされろ!」
ゼンガー「それはあるまい。あの規則的な挙動…おそらくl無人機だ」「お前達の仲間が乗ったままだったかは…わからんがな」
ハーケン「SRX共和国…俺のファミリーに手を出した落とし前、安く上げるつもりはねえ」「行くぞ、アシェン。奴…いや、奴らを必ず…」
アシェン「アイアイサー、アングリー艦長」
レーツェル「待ちたまえ、キャプテン。…殴り込みでもかけるつもりかな?」
ハーケン「………………」
アリエイル「いくら『さすらいの賞金稼ぎ団』といえども…それでは戦争になってしまいます…!」
ゼンガー「…戦争か。この黒鉄島での狼藉も、元々はそれがあ狙いかもしれん」
レーツェル「もしくは、そうなってもかまわない…と思っているかだな」
アリエイル「SRX共和国が…故意に戦争を起こるよう仕向けている…と?」(もしかしたら、聖地・レジメン島から秘宝ファウ・ケルンを持ち去ったのは…)
レーツェル「我々も、このまま泣き寝入りをするつもりなどない」「だが…事を慎重に運ばねばならぬのも確かだ。そこで提案がある、キャプテン・ハーケン」
ハーケン「何かプランがある…って顔だな。OK、クロガネ・リーダー。…聞かせてもらえるかい?」
レーツェル「ここから南方にある…『リクセント公国』を知っているかね?」
ゼンガー「陸戦闘…公国だと?」
アリエイル「いけない…すごく…野蛮な感じがします…」
アシェン「完全に勘違いしてると思うんですが」
ハーケン「南のリクセント…あそこか。何がある? おい、アシェン。インフォメーションだ」
アシェン「ウィッス! この暗い雰囲気をブッ飛ばすべく、いつもより蒸気多めのDTD発動っ!」「検索、リクセント公国! 12歳の生意気娘、シャイン・ハウゼン王女を国家元首にした貴族の国!」「発掘兵器はほっとんどナッスィン! でも金鉱山が豊富で儲かってっから、別に戦争する必要もないんだよね~」「…そんな国でございますようなのです」
ゼンガー「南のリクセント公国…協力を求める気か? 戦う意思を持たぬ国を巻き込みたくはない」
レーツェル「わかっている、ゼンガー。我らもキャプテンに同行し、説明する。。協力…とは言っても、個人に、だが」
アリエイル「個人とは…どういう意味でしょう?」
レーツェル「リクセントは、かつて妖精が住まう国とも呼ばれた…美しい場所だ」「そのp不可思議な存在のせいかはわからんが…ハウゼン家の王女には、ある「能力」が備わっているという」
ゼンガー「その物言いでは、戦闘能力のことではないようだが」
レーツェル「もっと稀有なものだ。未来を視る力…「予知能力」と言われている」
ハーケン「そいつは…ドえらいスキルだな。なるほど、そいつを使ってもらえれば…」
アリエイル「死を告ぐ凶鳥…ヒュッケバインが、次にどこに現れるか…知ることができる…!」
レーツェル「アシェンの情報の通り、あの国に戦力を呼べる発掘兵器はほとんどない…」
ゼンガー「そうか、凶鳥の復活…そして、それを取り巻く不穏な動き…気が気ではなかろう」
ハーケン「そいつをネタに協力を仰ぎ、対価としてリクセントの不安を取り去る正義のヒーローになろう、もしくは…なれ、と?」「そうすれば、ヒュッケバインに接触してきたSRX共和国の連中とも会える…ってわけだ。締め上げるチャンスはそこか」
アシェン「ヒュッケが秘宝ファウ・ケルンを見つければ、そっちもイタダキかもしれんですのことです」
アリエイル「はい…そうなるのが一番ですが…」
ハーケン「ハッ、調子が良すぎるな。それに、不確定なファクターも多すぎるぜ」
レーツェル「不満かね? キャプテンは好きだと思ったのだがな。…そのような役回りを」
ハーケン「………………」
アシェン「イヤミなほど鋭いですね、このしたり顔メガネめが」
ハーケン「…ふぅ、まったくだ。かなわないぜ、グループを束ねるボスって奴には」「OK、トロンベ・マスター。その提案、『さすらいの賞金稼ぎ団』が受けた」「艦に戻るぞ。目的地は…リクセント公国…!」(ラミア…無事でいてくれよ)

????(ギリアム)「なるほど、ヒュッケバインは黒鉄島に現れたか」
ライ「はい。新型の戦術からくりを奪取しましたが、凶鳥の鹵獲は断念しました」
????(リュウセイ)「その戦術からくりも、結局奪い返されたって? だらしねえな、ライ」
ライ「徒手で戻ったわけではない」
????(アヤ)「ええ、成果はあったわ。『さすらいの賞金稼ぎ団』から、パーソナルトルーパー…そして…」
????(ギリアム)「貴重な人間サイズの発掘兵器…Wシリーズを持ちかえったのは見事だ」
????(ヴィレッタ)「下がっていい、よく体を休めろ、ライディース少尉」
ライ「はっ」
????(リュウセイ)「まったく、教官はライに甘いな」
????(アヤ)「…次は…マイね。マイ? いるんでしょう?」
マイ「はっ、ここに」
????(ギリアム)「黒鉄島での戦果は上々だ。…おまえには、リクセント公国に向かってほしい」
マイ「リクセント…。あそこはたしか…」
????(ギリアム)「そうだ、「それ」を調べてほしい。次に何かあるとすれば…そこだ」
マイ「了解」
〔歩き去る足音〕
????(ギリアム)(これで役者がそろう…場合によっては…これの使い道もある)
ラミア「………………」
????(ギリアム)(フフフ…)
【シナリオエンドデモ終了】


[無限の国のナンブ]
【シナリオデモ開始】

ショーン「艦長、リクセント公国の領内に入りました」
ハーケン「OK、ヒゲダンディー。周囲の状況はどうだい?」
ショーン「はっきり言って、静かなものですな。のどかですし、良い所です」
ゼンガー「お前達はこの国に詳しいようだが、来たことがあるのか?」
アシェン「イエス、ボス。このあたりには、クロスゲートが点在しとりますでゲス」
レーツェル「クロスゲート…かつて異世界とつながっていたという門。その跡地か」
ハーケン「古の昔…それこそ『凶鳥戦争』が起こる前の時代は、ちゃんと運用されていたらしいけどな」
ショーン「今はその跡が、パワースポットのように残っているだけですな。その上に建てられた城などもあるようですが」
アシェン「そこに時々、異世界から珍しい物が流れ着いたりしなかったりで、我々ハイエナがイタダキしたりです」
ゼンガー「異世界からの漂着物…? リクセントに戦力ないという話と矛盾するのではないか?」
ハーケン「落ち着けって、ミスター。古代の兵器を発掘するのとは、ワケが違う」
ショーン「何が漂着するかはわかりませんし、今のところ兵器が現れた…という事例はございませんな」
レーツェル「なるほど、兵器に限定するのであれば、過去の戦争で使用された物を掘り出すのが一番、ということか」
〔ハッチの開閉音〕
マリオン「艦長、よろしいかしら?」
ハーケン「よう、博士。ラボにこもってると思っったら…少し人恋しくでもなったかい?」
マリオン「そんなことはございませんわ。…整備中のゲシュペンスト・ハーケンから、おかしな反応がありました」
アシェン「震え出しちゃったりしましたのか?」
マリオン「エネルギー反応を感知したようなのです。アレが『凶鳥戦争』時代の発掘品であることを考えると…」
レーツェル「もしや、このあたりにあるのか?」
ショーン「正解です、黒鉄島主。先ほど話した、クロスゲートの跡地がございますな」
ハーケン「ピンキープリンセス。ヒュッケの狙いは…レジメン島の秘宝、ファウ・ケルンだったよな?」
アリエイス「はい、間違いないと…思います。何のために…まるでわかりませんが」
ハーケン「何かしら、エネルギーが欲しいのか? ネバーランド付近に現れたのも、あの艦にエネルギー反応があった時だ」
ゼンガー「黒鉄島い現れたのは、戦術からくりを狙って…なのか?」
レーツェル「残念ながら、私のアウセンザイターは、お眼鏡には適わなかったようだが」
アシェン「もしや、黒光りゲッシーがビンビン来てるのは、クロスゲートに反応しまくりんぐで?」
マリオン「艦長の名が付けられた恥ずかしいゲシュペンストは、ヒュッケバインと同世代のパーソナルトルーパーですから」「その可能性を知らせに来たというわけです」
ハーケン「OK、毒舌ドクター。先回りできればラッキーだ。行こう」

〔光の放出音〕
〔画面、フラッシュ〕

????(キョウスケ)「うっ…!? なんだ…目がチカチカするぜ…」「この感覚…まさか次元転移現象か? くっ…エクセレン、いるのか!」
エクセレン「う~~ん、何が起きたの? キョウスケ、ここはどこ? 私は誰?」
キョウスケ「…渋谷じゃないのは確実だ。それからお前はエクセレン・ブロウニング…特務機関、ATXミラーのアルバイトだ」
エクセレン「わお、的確な回答……って、ちょい待ち! エージェントでしょ! 時間のやりくりが大変じゃない!」
キョウスケ「一応、記憶はあるようだな。…問題は場所だ。それに…」
エクセレン「あらん? 一緒に戦ってた、新人クンの二人は?」
キョウスケ「わからん。っ次元の歪みに巻き込まれたのは、おれ達だけかもしれん」
エクセレン「だから、『閉鎖都市指定』された場所でドンパチやらかすのは嫌なのよね」「なにかっていうと、すーぐ次元が不安定になって、異世界にトんじゃう! …ってなるから」
キョウスケ「それがおれたちの仕事だ。今更始まった話でもないだろう」
エクセレン「仕事熱心なことで。仕掛けて仕損じなし…って感じ?」
キョウスケ「当たり前のことをしているだけだ。おれは向こうにある、アルトとヴァイスを見てくる」
エクセレン「わお、ほんとだ。機体ごと飛ばされたのは、ラッキーだったんじゃなぁい?」
キョウスケ「そうだな。ツキがあるうちは、やれることをやるだけだ」
エクセレン「はいはい、仰せのままに。私は本部に恋のダイヤルを入れてみようかしら」
キョウスケ「ああ、姿が見えない新人二人も気になる。確認を頼む」
エクセレン「ラジャー了解よん」
マイ(………………)(クロスゲートには、異世界の物品が流れ着くとは聞いていたけど…)(今の話だと、あの二人は異世界から来たパイロット…?)(ならば、向こうにある機体は、異世界のパーソナルトルーパーか…)(それに、あと二人…この世界に漂着した可能性がある…?)(すぐにイングラム少佐へ報告を…)

キョウスケ「ちっ…やはり駄目か」
エクセレン「そういうこと。さっきから電話もメールもSNSも、公式ホームページにも繋がらないってわけ」「おかしいのよねえ…ウチって24時間営業じゃなかったっけ? …も、、もしかして、営業時間…変わった?」
キョウスケ「そんなはずがあるか。…だが、もう間違いないだろうな」「おれ達は、異なる世界に来たということだ」
エクセレン「はぁ、異世界転生ってやつ? もうちょい若かったら、してみたかった件?」
キョウスケ「おれ達は生きてる。それ、アルトもヴァイスも損傷はない。…ならば、すぐに動いて情報を…」
〔歩み寄る足音〕
レーツェル「…悪いが、その場を動かないでいただこうか」
エクセレン「えっ!? だ、誰?」
ハーケン「OK、レディ&ジェントルマン。そのパーソナルトルーパーから、ゆっくりと離れるんだ」
キョウスケ「…お前達、何者だ?」
ゼンガー「その言葉、そのまま返す」
アリエイル「リクセントの人…ではないようです。それに、この機体は…発掘兵器なのでしょうか?」
アシェン「盗掘団ならば、容赦せん。時間をかけて、尻を百叩きしてくれる」
エクセレン「わお! メガネ、カウボーイ! モミアゲにピンク髪に、ハイレグ…いろいろ取りそろえて来たものよねえ」「…って、いきなり険悪なんだけど、どうすの? キョウスケ」
キョウスケ「………………」「おれ達は、日本の特務機関の者だ。ここがどこなのか、教えてほしい」
アシェン「ニホン? そんな国聞いたことなさすぎっすわ、この根暗メッシュが」
ハーケン「ここはリクセント公国のテリトリーさ。…そのクールなパーソナルトルーパー、ここで拾ったのかい?」
エクセレン「陸銭湯公国…聞いたことない国ねえ。それに、なんとかトルーパーってなぁに?」
キョウスケ「アルトアイゼンと、ヴァイスリッターのことか? こいつは局地用特務機兵…おれ達エージェントが仕事で使っているマシーンだ」
アシェン「だぁ~から! データ検索してるけど、ニホンなんて地名、どこにもないから! どこにあるのかな~? ニッポン!」
キョウスケ「おれ達が聞きたいくらいだ。おそらくここは、おれ達にとっては異界…元の世界に戻る方法が知りたい」
アリエイル「本当に…異邦の地から来た方々…? ならば、そのアルトアイゼンというのは…」
レーツェル「異世界の人型兵器ということになるが…リクセントのクロスゲートから兵器が現れたという事例はない、だったな」
エクセレン「なんだか、ややこしい話になってない? 私達からしたら、あなた達の方が異世界人なんだけどね」
ハーケン「おおっと、待ったエージェント。…それを証明する方法が、あんたにはあるのかい?」
キョウスケ「逆に訊かせてもらおう。お前達が嘘をついていないという証明ができるのか?」
ハーケン「………………」「…こいつはまいった。どうしたもんかな?」
ゼンガー「悩むまでもない、ハーケン。凶鳥が動いており、それと何かしら関係のあるSRX共和国が戦力を集めている」
アリエイル「はい、そこにもし…未知の技術が加わるようなことがあったら…」
ハーケン「OK、クロガネーズ。決まりだな。…というわけだ、エージェンツ。おとなしくついて来てくれるかい?」
キョウスケ「………………」「…嫌だと言ったら?」
ハーケン「………………」「…こいつはまいった。どうしたもんかな?」
エクセレン「わお、そこでループしちゃう? それじゃ学園祭が始まらないじゃなぁい?」
ゼンガー「………………」「そうだな。ならば、無理にでも始めるしかあるまい」
アリエイル「え…? 少佐?」
アシェン「悪い予感しかしやがりませんですたい。このボスザムライが」
エクセレン「へ…? 何が起こるの??」
ゼンガー「異邦から来た者達よ。我らと同道するにせよ、立ち去るにせよ…自らの力で選ぶのだ」
ハーケン「…俺の時と同じか。ちゃんと説明しないと、あちらさんにはワケがわからないんじゃないか?」
キョウスケ「…なるほど、そういうことか」
エクセレン「あの~、キョウスケ? ごめん、説明してほしいんだけど?」
ゼンガー「いいか、我々の武器には実弾が装填してある。死にたくなければ、抗ってみせろ」
エクセレン「あわわ、ちょっとボス! 話を…」
ゼンガー「問答無用! いざ、尋常に勝負…!」
エクセレン「はあ…。あのね、キョウスケ。もうちょっとちゃんと話をした方が…」
キョウスケ「…かまわん。今は正面の敵にしか興味はない。立ちふさがるなら、撃ち貫くのみだ」
エクセレン「わお…」
キョウスケ「力で道を切り開くのは嫌いじゃない…」「それに、ああいう男もな。…いくぞ」
ハーケン「…ふう、異世界のゲストは察しがいいんあ。俺もあんな感じで斬りかかられたが…ボスクロガネとしてはいいのかい?」
レーツェル「私が知る限りでは、ゼンガーの見立てが間違っていたことはない」
レーツェル「キャプテン・ハーケン…君を黒鉄島に連れてきたことも含めてな」
ハーケン「OK、納得メガネ。なら…ショウタイムといこうか」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

キョウスケ「うなれ、リボルビング・ステェーーークッ!」
ゼンガー「その規格、見事! 相手にとって不足なし…!」
ハーケン「ヘイ、シャウト・ウルフ。あんたのキャラ…それであってるのか?」
エクセレン「ん~、まあいいんじゃない? 今回は、お祭りワッショイ的なノリで、ね」
キョウスケ「俺のアルトが、愛と悲しみの空を切り裂くッ…!」

キョウスケ「ちっ…こいつら、強い……!」
エクセレン「どれもこれも色モノっぽいカッコなのに、正統派っぽい強さっておかしくない!?」
アシェン「大きなお世話です」
ハーケン「あんたらもなかなかの使い手だが……多勢に無勢ってことさ」「OK、凸凹エージェンツ、俺達の勝ちだ。おとなしく、質問に答えてもらうぜ」
アシェン「尻を叩かれながら…だがな!」
エクセレン「そ、そんな異常な状況で尋問されるのは嫌よ!? そういうのは他の人にやりなさいってば!」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ゼンガー「地球という星…日本という国。お前達はそこから来たということだな。キョウスケ・ナンブ中尉」
キョウスケ「ああ、嘘は言っていない。信じるか否かは…任せる」
アリエイル「でも…特に変わったところはないですね。あれから、別の物が漂着した形跡も…ありません」
レーツェル「アシェンにデータを照合してもらったが、彼らの戦術からくり…いや、局地用特務機兵か。今までの発掘兵器に該当する物はない」
アシェン「チョー中2クセー、古ーいマッスィーンだった!」
エクセレン「よくもまあ、ポンポンと悪口が出るものねえ…。てんで性悪なアンドロイドって感じ?」
アシェン「ありがとうございます、駄狐様」
レーツェル「褒めてないと思うが」
アリエイル「では、キョウスケ中尉とエクセレン少尉は本当に…」
レーツェル「我々と異なる時間軸、もしくは世界線から漂着した存在なのだろう」
ハーケン「アンビリーバブルだな。クロスゲートから、人間やパーソナルトルーパーのような人型ウェポンが現れたのは初めてだ」
キョウスケ「前例がないということは、ここから元の世界に戻った者もいない、か」
アリエイル「気を落とさないでください…。あなた方が現れた場所へ戻ってみましょう。何か…わかるかもしれません」
ハーケン「俺たちのターゲット…ミスター・ヒュッケも、ここにはいないようだしな」
ゼンガー「それはつまり、凶鳥が興味を示す力がここにはない…という証左でもあるが」

ゼンガー「ここだな、お前達が目を覚ました場所は?」
キョウスケ「ああ、気づいたら、おれとエクセレン…そして特務機兵もここにあった」
レーツェル「アシェン、何か反応があるか、例のモードで確かめてくれまいか?」
アシェン「ラジャーでやんす、司令官ワカメ」「そうりゃあ~! 速攻スキャン開始でエネルギー反応ナッスィング! こ~りゃダメダメっしょ!」
エクセレン「いやん、ダメ、ダメ! ダメダメだぁ~!」「…じゃないっつーの! じゃあ私達、一生ここにいることになるの!?」
アリエイル「あの、エクセレンさん…ここは…そんなに悪い所ではないです…」
レーツェル「住めば都…という言葉もある」
エクセレン「………………」「キョウスケぇ…。近い将来…ううん、もっと先でいいけど…私、双子の赤ちゃんが欲しいな」
キョウスケ「…諦めるのが早すぎるぞ。もうここで暮らすことを考えるな」「ハーケン、他にアテはないか? 一緒に戦っていた新人達の安否も気になる」
ハーケン「クロスゲートはこの世界の各地にある。可能性は無限大さ、このギャンブラー」
キョウスケ「ならば、おれ達も同行させてもらうが、かまわないか?」
ゼンガー「お前達の「力」と「証」は見せてもらった。これも何かの縁なのだろう」
エクセレン「わお、まるでジャパニーズ・ニンキョーね。親分と呼ばせてもらっちゃおうかしらん?」
ゼンガー「悪くはないな」
キョウスケ「…ここは親分の言葉に甘えよう」
ハーケン「OK、エトランゼ。よろしく頼むぜ? そして改めて…ようこそ、未知なる開拓地へ」「無限の国の……ナンブ」
キョウスケ「………………」(やれやれ…。この先どうなるかわからんぞ…退屈だけはしないで済みそうだ)
【シナリオエンドデモ終了】


[灰は灰、妹は水着に]
【シナリオデモ開始】

キョウスケ「レジメン島の秘宝…ファウ・ケルン。そして太古の戦争に関与したという、ヒュッケバイン…?」
ハーケン「そういうことさ。で、そいつの居場所を知るために…」
エクセレン「えーと、リクセント社員のハウゼンちゃんのサイキック・エナジーを頼る、と」
ゼンガー「リクセント公国、シャイン・ハイゼン王女の予知能力だ」
アリエイル「未来のことを知る能力…どれほどのもの…なのでしょうか?」
アシェン「たかが小娘の能力です。今日の晩ゴハンが何かを当てるとか、そんな程度でやんしょう」
キョウスケ「それを当てたところでな」
エクセレン「う~ん、いくら平和な国だからって、平和すぎるでしょ…」
レーツェル「いや、その力がそのような微笑ましいレベルであれば、伝承として残っていないだろう」
ゼンガー「どの道、クロスゲートからの異邦人、発掘兵器に似た特機が現れたという情報は伝えねばなるまい」
ハーケン「OK、決まりだな。改めて進路をリクセント公国の王城にとる。副長、進路を…」
ショーン「艦長、お待ちを。9時の方向から接近中の地上戦艦があります」
ハーケン「なんだと…!?」
マリオン「発掘された地上戦艦の話は、世界中探しても、数えるほどしかないはず」
ゼンガー「『さすらいの賞金稼ぎ団』が有する、このツァイト・クロコディール以外だと…」
レーツェル「西方のSRX共和国、そしてさらに南のシュラングラン王国…それくらいしか心当たりがない」
ショーン「一つ目で正解、ですな。向こうから来るのは…地上戦艦ハガネです」
レーツェル「ハガネ…SRX共和国か…!」
エクセレン「目的は、私達が出てきたクロスゲートのことかしらん? それとも、協力でも求めてきたとか?」
アシェン「黒鉄島で、あれだけナメたことされやんした。許されざる連中です」
ハーケン「その通りだ。ラミアの件もある…。仲良しこよしじゃ、もう済まないぜ」
アリエイル「秘宝ファウ・ケルンのことも聞いてみたい…です」
ショーン「艦長、ハガネからの通信ですが…いかがいたしますかな?」
ハーケン「…OK、ハガネ・キャプテンと話してみるとするさ。繋いでくれ」
〔通信の開く音〕
????(イングラム)「…聞こえているか、『さすらいの賞金稼ぎ団』」
ハーケン「ああ。俺はこの艦の艦長、ハーケン・ブロウニングだ。あんたはSRX共和国のどなた様だい?」
レーツェル「イングラム・プリスケン少佐。…SRX共和国の「影の宰相」と言われる男か」
イングラム「黒鉄島の島主、レーツェル・ファインシュメッカー…賞金稼ぎの艦に乗っているとはな」
ゼンガー「茶番はいい。黒鉄島を襲い、我が友の戦術からくりを狙ったのは、SRX共和国の者だった」
アリエイル「ヴァイサーガとラミアさんを連れ去ったのも…です」
イングラム「その証拠はあるのか?」
エクセレン「もう、まるで浮気の言い訳ねえ。シラを切り通す気かしら」
レーツェル「このままでは押し問答だな。用件を聞こう」
イングラム「こちらの要望はごくシンプルだ。その艦に、クロスゲートから現れた男女がいるはず」
キョウスケ「……………!」
イングラム「彼らはわが国が迎え入れる予定だった客人だ。こちらに引き渡してもらおう…彼らのパーソナルトルーパーもろとも、な」
エクセレン「あらん、いいオトコだけど、そんなデートの予定は入ってないんだけど?」
イングラム「我々ならば、お前たちの仲間の捜索に協力することもできる」
キョウスケ(ちっ、どこかに壁役でもいたか。…気づかなかったとは、うかつだった)
レーツェル(情報戦では後手に回ったか)
イングラム「では、返答を聞かせてもらおうか」
キョウスケ「…いいだろう。そちらに行く」
エクセレン「キョウスケ!?」
キョウスケ「だが、今のおれ達はハーケン艦長に世話になっている身だ。出ていくにしても、借りは返しておきたい」
イングラム「どのように?」
キョウスケ「…あるんじゃないのか? SRX共和国に、ヴァイサーガとかいうロボットと、その操縦者が」
ゼンガー(この男…)
ハーケン(自分をチップにしての勝負か。なるほど、こいつはプロフェッショナルかもな)
イングラム「………………」
エクセレン「わお、トレードとしてはおいしすぎな感じ? ラミアちゃんの代わりがわ・た・し。このミラクルボディに用心してね?」
ショーン(私の見立てでは、ラミアの方がミラクルではありますが…まあ、今は良しとしましょう)
イングラム「機体が二機、パイロットも二人…好条件ではある」「いいだろう、その提案を受けよう」(…あえて、な)
アリエイル「やはり…黒鉄島を襲い、ハーケンさん達のお仲間を連れ去ったのは…」
ゼンガー「わかり切っていたことだ、アリエイル。それを確認したにすぎん。だが、これで相手も土俵に上がった」
イングラム「引き渡しはどうする、ハーケン・ブロウニング?」
ハーケン「OK、腹ブラック。ゲスト二人を外に出す。ヴァイサーガには必ずラミアを乗せてくれ」
イングラム「………………」「よかろう。では、外で待つ」
〔通信の閉じる音〕
アシェン「トントン拍子で話が進みましたが、このままだと異世界人をインプリに持ってかれまくりですが」
キョウスケ「連れ去ったこの艦のメンバーの話といい、おれ達を監視していながら、ここまで引っ張ったことといい…何かを仕込んでいるはずだ」「サマは現場を押さえなければ意味がない。ならば、手の届く所に引きずり出す」
アリエイル「サマ…?」
ハーケン「OK、クエスションピンク。「イカサマ」のことさ。ようするにフェイク&インチキ…ってな」
エクセレン「…で。勝負師伝説キョウスケ君? 引きずり出して…どうするの?」
キョウスケ「…目には目を。そして、おれ達の総取りだ」
ゼンガー「フッ、強欲な博徒だな、キョウスケ・ナンブ。何か策があると見たが…面白い。乗ったぞ」
アシェン「さすがの黄色メッシュ野郎、まるで主人公の貫禄でごじゃりましたでする。どうしますですか? 後発エセ野郎」
ハーケン「エセ、ノーだ、アシェン。ギャンブラーが開いてくれた道だ。乗って、さらに当てなきゃ笑わせるぜ」「ラミアを取り戻す。…多少の無理は、倍賭けで押し通すぞ」
アシェン「アイアイサ~~!」

マイ「あっさり引き渡しに応じた…。素直な人達には見えなかったけど…」
イングラム「ああ、事は簡単に進むまい。リュウセイ、ライディース、アヤ。SRXの出撃準備をしておけ」
リュウセイ「了解だぜ、教官」
アヤ「行きましょう、ライ」
ライ「ええ」(『さすらいの賞金稼ぎ団』…黒鉄島での借りを返すぞ)
イングラム「マイ、例の特機…ヴァイサーガの調整は?」
マイ「すべて完了…。パイロットのWシリーズには指示通りの処置を施してある」
イングラム「では、彼らを待つとしよう」
マイ「その必要はない…今、出てきた」
ハーケン「ようSRX共和国のフィクサー。俺がハーケン・ブロウニングだ。…そして、お目当てのゲストがこっちだ」
キョウスケ「………………」
イングラム「…異世界人といえど、見た目は我々と変わらんな」
マイ「そばにあるパーソナルトルーパー…クロスゲートで見た物に間違いない」「コクピットハッチは開いてる…完全に無人」
エクセレン「この子が壁役…盗み見してた悪いコね? 後でおしおきよ。お尻を百叩きね…!」
マイ「え…!?」
ハーケン「おっと、お楽しみは後にしてくれ。…ラミアが無事かどうか、確かめたい」
イングラム「マイ、ヴァイサーガのコクピットハッチを開け」
マイ「わかった」
〔コックピットハッチの開閉音〕
ラミア「………………」
アシェン「……むっ!?」
アリエイル「え? 宇宙…人…? た、確かに…緑色の人あと、アシェンさんは言っていましたけど…」
アシェン「あれはああいうプレイです。…人前ではするなと、あれほど言っておいたのに」
エクセレン「わお…」
ハーケン「確かにグリーンはあいつのパーソナルカラーだが…やりすぎだ」「…ヘイ、イングラム・プリスケン。あれは何のマネだ?」
イングラム「彼女は発掘兵器であるWシリーズだ。暴れられても困るのでな」
レーツェル「あの緑色のコーティング剤が、彼女の力を封じているということか」
ハーケン「ラミアが簡単に捕まるとは思えなかったが、そんなグッズがあったとはな」
イングラム「Wシリーズについては、こちらにもデータがある」
ゼンガー「そこまでするということは…アシェン・ブレイデル、どうだ?」
アシェン「データ照合完了にして完全一致! あの剥かれミドリはラミア・ラヴレス本人確定!」
キョウスケ「了解…! マリオン博士ッ!」
マリオン「ラジャーにして了解よ。はい、ポチッとね!」
〔爆発音〕
〔画面、フラッシュ〕
〔画面、震動〕

マイ「ど、どうして無人のパーソナルトルーパーが攻撃を…!?」
キョウスケ「今だ! 乗り込め、エクセレン!」
エクセレン「モチのロン! ヴァイスちゃん、いらっしゃいな!」
イングラム「…フェイクか。やるな」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

レーツェル「ヴァイサーガに搭乗しているのは、『さすらいの賞金稼ぎ団』のメンバー、ラミア・ラヴレスと確認した」
ゼンガー「一気に詰めるぞ! あの特機を押さえるのだ!」
イングラム「…なるほど、公平に見せかけ、ヴァイサーガの中を確認するのが目的だったか」
ハーケン「ソーリー、黒ストマック。考えたのは俺じゃないけどな。協力したのは、ウチの博士だが」
マリオン「ゲシュペンスト・ハーケンに積まれていた自立乖離を少し改造しただけですわ」
キョウスケ「………………」
イングラム「何かしてくるだろうとは思っていたが…お前の差し金か」「だが、こちらも準備はしている。マイ、SRXを出撃させろ」
マイ「わかった」
エクセレン「さすがにそれくらい隠してるわよね。壁役に伏兵に…用意がいいことで」
アシェン「あとは殴るだけなので簡単ですのことよ。ヴァイサーガは必ず止める…!」
イングラム(この者たちならば、あるいはSRXをも…フフフ)

リュウセイ「馬鹿な、SRXがこうも簡単に…!!」
アヤ「く、うう…! あ、頭が…!!」
ライ「念の逆流か! 大尉、コネクターの解除を!」
イングラム(『さすらいの賞金稼ぎ団』…その強さは本物か)(ならば…これで「終わり」だな…)
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

レーツェル「ヴァイサーガは機能停止…SRX帝国の大型パーソナルトルーパーも戦闘不能に陥ったか」
ライ「アヤ大尉! 大丈夫ですか!?」
アヤ「う、ううう…!」
マイ「アヤ、早くコネクターを!」
ハーケン「OK、スーパーロボットエックス! 俺達の勝ちだ! ラミアは返してもらう!」
ゼンガー「そして…話してもらうぞ、お前達の目的を!」
リュウセイ「目的だぁ!? そいつは、お前らの悪巧みを止めることだよ!!」
アリエイル「え…!?」
イングラム「フフフ…」
リュウセイ「イングラム教官、どうしてR-GUNに…!?」
イングラム「どうやら、これまでのようだな」
アヤ「う…うう…イングラム…少佐…」
イングラム「SRXチーム…せめてもの情けだ。苦しまぬように…殺してやる」
アヤ「えっ…!?」
ライ「銃を…!?」
〔爆発音〕
〔画面、フラッシュ〕

リュウセイ「うわあああっ!!」
アヤ「あああっ!!」
キョウスケ「味方を狙った攻撃…誤認なのか…!?」
ゼンガー「いや、明らかに殺意をもって放たれたもの…何の真似だ、イングラム・プリスケン!」
イングラム「フッ…」
リュウセイ「イ、イングラム教官…こ、これはどういうことなんだ?」「どうして…どうして俺達をっ!?」
イングラム「お前達の役目は終わった。だから、処分する」
リュウセイ「しょ、処分!?」
ハーケン「てめえ…さんざん人の国を荒らして、今度は自分の国を裏切るのか? 一体どういうつもりだ…!」
イングラム「裏切りではない」「何故なら…俺はSRX共和国の人間ではないからだ」
レーツェル「……!」
リュウセイ「ほ…本当なのか…? 教官は…今まで俺達を…だましていたのか!?」
イングラム「そうだ」
リュウセイ「う…嘘だろ…? 今まで一緒に戦ってきたのに…!」
イングラム「俺にとって、お前達はSRXの性能を引き出すための操縦装置に過ぎない」「出会った時から、それ以上の感情は持っていないのだ」
リュウセイ「な、何だと…!?」
イングラム「お前達は部下や戦友などではなく、発掘兵器の性能を知るためのツールだ」
ライ「性能を知るため…? ならば、俺を黒鉄島に向かわせたのは…!」
イングラム「ダイナミック・ゼネラル・ガーディアンの性能を知るためだ」
レーツェル「イングラムがSRX共和国の者でないなら、発掘兵器の情報は誰が欲している?」
リュウセイ「ふざけんな! 俺達はてめえの興味のために戦ってきたんじゃねえ!」
イングラム「手駒の意志など、どうでもいい」
リュウセイ「黙れっ!」「イングラム教官…! いや、イングラム・プリスケン! 俺はてめえを絶対に許さねえっ!」
イングラム「ならば、どうする? 破損したSRXで俺を倒すか?」
ハーケン「OK、裏切りティーチャー。俺達が何かをするってのは考えないのかい?」
イングラム「…俺の駒がどうなろうと、お前達には関係なかろう」
ハーケン「ごもっともだ。関係はないが…」「気に入らねえんだよ。人のファミリーに手を出して…その上、てめえのファミリーを裏切るような野郎は」
リュウセイ「ハーケン…」
ゼンガー「義によって立つ、それもまた漢の道か。…よかろう、俺も助太刀する」
エクセレン「なんと卑怯極まりない! …ってやつね。ハンサムでも、許されないことはあるのよ?」
イングラム「無意味で愚かな感情だ。そのようなもので世界は動かん」「だから…変える必要があるのだ」
リュウセイ「どういう意味だ、イングラム・プリスケン!」
キョウスケ「…叩き落として、しゃべらせる」
イングラム「SRX共和国でおの俺の役目は終わった。お前達にも用はない」
アリエイル「あっ…! 逃げる…!?」
リュウセイ「ま、待ちやがれ! イングラム!!」
イングラム「フッ…さらばだ」
〔バーニアの噴射音〕
ハーケン「ちっ、好き放題してエスケープか。なんて奴だ」
ゼンガー「あの男の目的とはなんだ? 育ててきた部下を見捨てること…いや、そもそもSRX共和国の者ではないだと?」
リュウセイ「俺達は…う…ぐっ…」
レーツェル「詮索は後だ、ゼンガー。彼らを艦に収容し、手当をしよう」
ライ「いいのか…? 俺達は、お前達の…」
ナリオン「だからと言って見捨てるわけにもいきません。医務室を空けますわ」
アヤ「う、うう…少佐…」
マイ「しっかりして、アヤ!」
ハーケン「収容急げ! 大破した合体マシーンも回収だ!」
アシェン「アイアイサー。機能停止したヴァイサーガは、もう思い切って埋めちゃっていいっすか?」
ハーケン「妹が入ってるだろ! メカニックの方に回せ。コックピットをこじ開けるんだ」

ハーケン「落ち着いたか? スーパーロボットボーイ」
リュウセイ「ああ、すまない…ハーケン艦長…。そうだ、アヤは?」
アリエイル「命に別状はないそうです…。病室で、妹のマイさんが付き添っています」
ショーン「あなた方の発掘兵器…SRXでしたか? 損傷がひどく、修理に回しています」
ライ「何から何まですまない。…動けさえすれば、本国に戻れる。応急処置で十分だ」
レーツェル「その前にSRX共和国…いや、イングラム少佐がやろうとしていたことを聞かせてくれたまえ」
リュウセイ「今となっちゃ、本当かどうかはわからねえが…東方の国が『さすらいの賞金稼ぎ団』と組んで、ヒュッケバインと捕えるつもりだと聞いた」
キョウスケ「間違ってはいない。おれ達がここで聞いたのも、そういう話だ」
アリエイル「奪われた秘宝ファウ・ケルンの場所がわかるのは…今のところ死を告ぐ凶鳥だけなんです…」
ライ「それは聖地・レジメン島の…あらゆるエネルギーを吸収し、さらに制御までできるという…至宝か?」
エクセレン「へえ~、そうなのね。さっすが色男さん! イケメン感だけでなく、知識も出しちゃう?」
アシェン「人の仕事を盗りおって…。さすが自称・天才的パイロットであることは間違いないようだな」
ライ「…自称した覚えはないが」
アシェン「ほんとに~? ねえ、ほんとに~~?」
アリエイル「あの…ライディースさんが黒鉄島に来る以前に、秘宝は何者かに盗まれたんです。…もしかしたら、あなた達が…」
リュウセイ「俺達じゃねえ。教…いや、イングラムでもねえと思う」
エクセレン「この流れだと、ファウ・ケルンを狙ったのは秘宝ハンター・イングラムだと思ったんだけどね」
ゼンガー「戦術からくり、Wシリーズ、異世界の兵器…それらを狙いながら、SRXのような強力な発掘兵器は手放した…奴の本当の狙いは何だ?」
ライ「今となってはわからん…」
キョウスケ「…とんだサマ師だったようだな、イングラム・プリスケン」
ショーン「…博打の世界では、露見しなければ不正とは言えません。それと同じでしょう」
リュウセイ「くそっ…!」
〔ハッチの開閉音〕
マリオン「艦長、よろしいですか?」
ハーケン「OKだ、ドクター・メカニック。どうした? ああ、SRX共和国のビッグドッキングロボ、修理状況はどうなってる?」
レーツェル「イングラムの裏切りで、SRX共和国が混乱する可能性がある。リュウセイ少尉たちを帰還させたいのだが」
マリオン「SRXの応急修理は、じきに終わります。移動できればいいのでしょう?」
ライ「ああ、それで構わない」
マリオン「それから、あなた方の紅一点…アヤ・コバヤシ大尉が目を覚ましましたわ。医務室へ行っておあげなさい」
リュウセイ「ほ、ほんとか!? よかった…! ライ、行こうぜ!」
ライ「ああ。…すまん、何から何まで」
ハーケン「ノー・プロブレムさ。…本物のファミリー、大事にしなよ」
ライ「その言葉、覚えておく」
〔歩き去る足音〕
マリオン「まだお知らせすることがありますわ、艦長。ウチのファミリーのことですが」
ハーケン「ヴァイサーガのコックピットが開いたか…! ラミアは無事か?」
マリオン「ええ、特殊なコーティング剤を墜としている最中ですわ」
エクセレン「あー、あの手にくっつかない、緑のスライム的なやつ!」
アシェン「艦長、あのハダカグリーンを観察に行きましょう」
ハーケン「OK、鬼シスター。…その言葉が聞きたかった」
エクセレン「わお、面白そう! 行きましょ、キョウスケ。ほらほら、ボスも!」
キョウスケ「そんな趣味はない」
ゼンガー「同感だ」
レーツェル「…私は少し興味がある」
アリエイル「…レ、レーツェル…島主…」
レーツェル「勘違いしないでいただこう、巫女殿。あの緑色のコーティング剤にだ。…あれはWシリーズを制御するためのものか?」
マリオン「成分分析はこれからですが、さすがに鋭いですわね、黒鉄島島主。ただのスケベ小僧と違って」
ハーケン「ヘイ、誰のことだ。前から言ってるが、もっと艦長を敬えよ」「副長、ラミアの様子を見てくる。SRXチームを送りだしたら、予定通り、リクセントの王城に艦を向けてくれ」
ショーン「アイアイサーです。敬われたくば、不埒な言動や行動はほどほどにすべきですな、艦長」
ハーケン「OK、お説教ジェントルマン。それじゃ、ほどほどに見たり触ったりしてくるぜ」

ラミア「………………」
エクセレン「わお、近くで見ると…あっちゃこっちゃ、すごい迫力じゃなぁい?」
アシェン「まったくもって、みだらで緑な豚です。オラッ、起きろラミア」
アリエイル「い、妹さんの扱いが…」
ラミア「う…うう……」「う…こ、ここは…? どこでございましたりしますか?」
ゼンガー「…む、妹というのは本当らしい」
ハーケン「OK、スリーピング・グリーン。お目覚めかな?」
ラミア「艦長…? お…おはようちゃんです…。私は…どうなりまくってやがりますのか?」
ハーケン「その調子なら大丈夫そうだな。どうもなっちゃいないさ」
キョウスケ「どうにかなっているとしか思えんが…」
アシェン「どうにかするのはこれからだ。愛想の欠片もない、ダメダメな妹よ」
ラミア「アシェン姉様…? 私は…今まで一体…」
アシェン「敵に捕まり、あまつさえ、そのハレンチ極まりない乳牛のようなカッコにさせられたのだ」
レーツェル「…確かに、目には毒だな。早くコーティングを落として、服を着せてあげたまえ」
アシェン「私も鬼ではありゃせんっす、ムッツリメガネ。ちゃんと用意はしてありまくりんぐです。…これを」
エクセレン「へ? これ…水着じゃない。彼女が水着に着替えたら…どうなるわけ?」
アシェン「ボクだけハイレグで、コイツだけヒラヒラしたオシャレ服なの、前から気に入らなかったんだよね~!」
アリエイル「し、私怨…」
ラミア「こ、今後はそれを着ろと…」
アシェン「みんなに迷惑をかけた罰だよ~! しばらくパイロットスーツの代わり!」
ハーケン「OK、ハイレグ・シスターズ。まったく、スイートな罰ゲームだぜ」
ラミア「…わかりました…アシェン姉様、そして艦長。ファミリーに迷惑を受けた罰…償います…」
キョウスケ(水着を着るだけだろう)
マリオン「よろしいようですわね。では、コーティング剤を洗浄します。各自、解散!」
〔歩き去る足音〕
アシェン「………………」「…よく戻った。ラミア」
ラミア「はい…!」
【シナリオエンドデモ終了】


[修羅と、姫と、姫と]
【シナリオデモ開始】

〔歩き去る足音〕
ギリアム「シャイン王女、どちらにいらっしゃるのですか?」
シャイン「珍しく慌てておられますのね、ギリアム・イェーガー少佐」
ギリアム「はい、一つご報告が。SRX共和国の地上戦艦ハガネが…リクセント領内に入ったのです」「また、戦闘が行われたとの情報もあります」
シャイン「どうして、この国に? もしや、私が予知した…死を告げる呪われた鳥が関係しておりますの?」
ギリアム「おっしゃるとおり、古の大戦…『」凶鳥戦争』のバニシング・トルーパー、ヒュッケバインが東方の地に現れたのは事実です」
シャイン「い、今…その凶鳥はどこに…?」
ギリアム「現在、その所在は確認されていませんが、我が国に侵入している可能性はあります」
シャイン「そ、そのような話でビビる…あ、え~と、怖じ気づく私ではございません…!」「理不尽極まりない侵略に屈するようでは、ハウゼン家の名を名乗れなくなりますもの…!」「それに…助けはきます。そんな予感がしたりするの…!」
ギリアム(もう気づいておられたか。やはり、大公家の血は争えんな)(そうなると、彼らこそが…)「王女、そのご予測が正しいかどうか、確かめる勇気はありますか?」
シャイン「え…? どういうことです?」
ギリアム「『さすらいの賞金稼ぎ団』…まつろわぬ放浪の民たちの末裔。彼らが王女への謁見を望んでいます」
シャイン「さすらいの賞金稼ぎ…『凶鳥戦争』の頃から活躍していたという、ドえらい…いえ、偉大なハンターたち…!」「お会いしますわ。自分の…予感に従って!」

ハーケン「……というわけだ、リトル・プリンセス。これが『さすらいの賞金稼ぎ団』が、黒鉄島にレジメン島、異世界のゲストを連れてきた理由さ」
シャイン「やはり、そうですのね…『凶鳥戦争』の悪夢…死を告ぐ凶鳥、ヒュッケバインの再来…」
ギリアム「聖地・レジメン島が襲撃された件は我が方でも掴んでいたが、秘宝ファウ・ケルンとなると話が変わってくる」
アリエイル「ええ…強奪を行ったのは、SRX共和国ではないかと思っていたのですが…」
シャイン「かの国のVIPであるイングラム・プリスケンが突然仲間を裏切って去った…そんなことがあり得るのでしょうか?」
レーツェル「彼はSRX共和国の者ではなかったのです。おそらく、何らかの組織に所属している秘密情報員の類いかと思われます」
ゼンガー「ここに至る途中、イングラムの部下だったSRXチームを本国に帰した。…国の混乱が予想されるためだ」
ギリアム「なるほど、そして…君たちが異世界から来たというエージェントか」
キョウスケ「そうなるな」
エクセレン「オゥ、イエス♪」
シャイン「つまり…「彼」と同じでございますのね?」
アリエイル「他にも…異邦からいらした方が? もしや、キョウスケ中尉達の…!」
ギリアム「残念ながら、彼らの仲間ではなかった。名前も外見も一致しない」「少し前に、クロスゲートの跡地に忽然と現れた若者だ。この城で保護しているのだが…」
ハーケン「次から次へと問題だらけだな。そのエトランゼにも会ってみたいが…まずは本題を片付けちまおうか」
レーツェル「賢明な判断だ。では、シャイン王女…」「我々はハイゼン大公家の力、あなたが持つという「予知能力」を頼りたいと思っています」
シャイン「死を告ぐ凶鳥が次にどこへ現れるか…それを知るためでございましょう?」
ゼンガー「察しが早い。視てもらいたいのだ…奴が次に現れる場所を」
アリエイル「どれくらい…詳しくわかるのでしょう? それに、すぐにできるものなのですか?」
シャイン「その時ごとに、ばらつきはありますけど…まずは…やってみますわ」「………………」
エクセレン(わお…なんか、ドキドキするじゃない…)
シャイン「………………………」
ゼンガー(見事な精神統一だ)
シャイン「………………………………」
ラミア(かなり深い…瞑想状態なのか?)
シャイン「…………カレーです」
レーツェル「む…? 地名か? 聞いたことがないが」
シャイン「…これは…ダメ…私には…辛すぎ…」
キョウスケ「おい、様子がおかしいぞ」
ギリアム「カレーライス…王女の本日のご夕食だな」
エクセレン「晩ゴハン当ててどうすんの! 味まで予知してるけど!?」
アシェン「こうなったら、口からヒュッケ情報が飛び出すまで、尻を叩き続けましょう」
アリエイル「あの、おみくじじゃないんですから…」
シャイン「…でも…私は夕食を食べられませんわ…。来る…この城に…風の…使者…」
ハーケン「続きがある…? 「来る」…何がだ?」
シャイン「……う、うう……」
ギリアム「シャイン王女、それ以上のご無理はいけません」
〔歩み寄る足音〕
????(フォルカ)「………………」
ギリアム「む、フォルカか? どうしたのだ?」
フォルカ「今、凄まじい覇気の流れを感じた。…あの業を使ったのか、王の娘よ」
シャイン「そうですわ。断片的なものしか、視えませんでしたけれど」
フォルカ「…その王の力は強すぎる。それを行使するには、お前は未熟」
シャイン「う…。そ、それは…」
キョウスケ「彼は誰だ? シャイン王女の側近…でもないようだが」
フォルカ「………………」
ギリアム「エクセレン少尉、キョウスケ中尉…彼が先ほど話した、異世界から来た人間だ。君達と同じく、な」
フォルカ「俺と…同じ?」
エクセレン「わお! ちょっと、教えて! あなたは誰? どこから来て、そしてどこへ行くわけ?」
フォルカ「…フォルカ・アルバーク。羅の国から来た。…戻る方法を探している」
キョウスケ「ラノクニ…聞かない名前だ。やはり地球…おれ達の世界とは異なるのか?」
フォルカ「おそらく違う。お前達は感じたことのない覇気の質をしている」
ギリアム「複数の異世界と、クロスゲート跡はつながっている、か」
フォルカ「そのことはいい。俺が来たのは、王の娘が放った覇気が…あまりにも大きかったからだ」
シャイン「で、では…先ほどの私の「予知」は…」
ラミア「覇気というものの定義はわからんが…確度が高いということか?」
エクセレン「じゃ、じゃあ…晩ゴハンは激辛カレーで100%確定…!? そんな…かわいそう…!」
ラミア「いえ、その部分ではなく、その後のことです。夕食前に未確認のものがこの城に現れまくりんぐ、と」
ハーケン「………………」「確証がまるでない話だが…ヘイ、親分。頼みたいことがあるんだが」
ゼンガー「よかろう。何人か連れて、艦へ戻る。レーツェル、ハーケン・ブロウニングと共に、王女の説得は任せる」
レーツェル「承知した。人選は一任する。…かまわないな? キャプテン」
ハーケン「OK、ゼンツェル。察しが良すぎて、ノー・プロブレムだ。ウチのクルーとして残ってほしいくらいだぜ」
ゼンガー「そうだな…キョウスケ中尉、エクセレン少尉、ラミラ・ラヴレス、そして巫女殿。俺と共に艦に戻り、戦闘待機だ」
キョウスケ「了解。…大きな博打になるかもしれんな」
ラミア「了解でありんすです! ヴァイサーガをスタンバイします」
エクセレン「ラミアちゃん? お姉ちゃんに言われた水着…ちゃんと着て乗らなきゃ、お尻を百叩きよぉん?」
ラミア「…ちゃ、着用いたしておきまする、エクセ姉様」
アリエイル「…私でも動かせる戦術からくりや、パーソナルトルーパーがあったら…もっとお役に立てるのですが…」
〔歩き去る足音〕
ギリアム「すまんな、ハーケン・ブロウニング艦長」
ハーケン「OK、いぶし銀コート。備えあれば憂いなし…って言葉もある」
アシェン「王女はフラフラでしたが、大丈夫でございましたりしまするのか?」
シャイン「へ、平気でございましたり…ですわ。お話の続きを聞かせてくださいませ」
レーツェル「承知しました、王女。…死を告ぐ凶鳥の復活から、奪われた秘宝ファウ・ケルン、SRX共和国の混乱…」「そして突然の異邦人であるキョウスケ中尉やフォルカ君…様々なことが起こっています」
フォルカ「その凶鳥と呼ばれる機神を、王の業を用いて捕らえるか、もしくは…覇壊するというわけか」
シャイン「………………」「…わかりました、ご協力いたしましょう」
ギリアム「シャイン王女…」
シャイン「お父様やお母様が愛したリクセントの街…そこに住む人達、すべてのためでもありますもの」
フォルカ(この急激な覇気の高まり…。やはりこの娘…崇高にして孤高なる、王の器を持つ者か)
ハーケン「OK、グレート・ハウゼン。頼らせてもらうぜ、お姫様」
シャイン「私も『さすらいの賞金稼ぎ団』…音に聞こえしその力…期待いたしますわ」
レーツェル「さっそく…と言いたいところですが、先ほどの予知でお疲れでしょう」
フォルカ「あの業…年端もゆかぬ肉体では、覇気の大きさに耐えられん」
シャイン「フォルカ! 馬鹿にしてもらっては困りますわ!」
フォルカ「…お前には恩がある。この異邦に瞬天し、放浪の身となった俺に…お前は貴重な水を与えてくれた」
シャイン「お、お水くらいで…」
レーツェル「シャイン王女、恩とはそういうものだ。ここは彼の言う通り、少し休まれて…」
フォルカ「む? 待て、この覇気…何かが近づいてくる!」
アシェン「ボクのセンサーも遅れてビンビン反応! つーか、覇気の方が感じるのが早いって、おかしくない!?」
ギリアム「侵入者か…!」

ハーケン「プリンセスの予知…ビンゴか! 景品は…ずいぶんデカいな」
レーツェル「あれはシュラングラン王国の魔装機神…!」
セニア「そう…その頂点に立つノルス・レイよ」
フォルカ「魔を装う…機神。この世界の機械神か…!」
アシェン「さっきの予知で、風邪の使者…とかどうとか言ってた奴か。咳と鼻水を治してから来い」
マサキ「その風邪じゃねえ! 俺はマサキ・アンドー…シュラングラン王国、疾風のマサキと覚えときな!」
ギリアム「疾風のマサキ…シュラ四人衆の一人。そして、その搭乗機は風の魔装機神サイバスター…」
ハーケン「ヒュー! そいつはレアだな。南の方でしか出土しないと聞いてたが」「で、その魔装機神サマが女連れで何の用だい? 確かにこの国はデートにはもってこいだが」
セニア「失礼な男ね。あたしを誰だと思ってるの? シュラングラン王国女王、セニア・グラニア・ビルセイアよ」
フォルカ「女の…王。あの娘もまた、王の力を持つというんか? だが、王自らが出向いたということは…」
ギリアム「ああ、大きな意味がある。戦争でもなさるおつもりか、セニア女王?」
セニア「そのつもりはないわ。リクセント公国に、魔装機神と戦える戦力が存在しないことは知ってるしね」
レーツェル「目的は戦争以外…ということか」
シャイン「もしや、私をシュラングラン王国に…!? 親書の一つもなく、領内に侵入してのそんなナメた…いえ、横暴は許されませんわ!」
セニア「もう時間がないのよ。バニシング・トルーパー…ヒュッケバインの居場所を知るためのね」
ハーケン「OK、サプライズ・クイーン。美人と考えることが一緒とは、光栄だね」
マサキ「考えることが一緒ってこたぁ…シャイン王女、あんたはこいつらと…」
シャイン「そうです! 私は…『さすらいの賞金稼ぎ団』の皆様と、死を告ぐ凶鳥を探すことにいたしました!」
セニア「あたしよりも先に…? どういうこと?」
アシェン「どうもこうも、急に飛んで来て無理言うお前らこそ、どういうつもりだ」
マサキ「こっちにも色々と事情と責任ってもんがあるんだよ」
ギリアム(…責任だと?)
シャイン「シュラングラン王国の女王に提案がございます! 私は覚悟を決めましたわ…! 皆で協力し、死を告ぐ凶鳥を倒し…」
セニア「それじゃ駄目。あたしがやらなきゃいけないのよ。そう、ヒュッケバイはあたしが…!」
〔爆発音〕
〔画面、フラッシュ〕

セニア「くううっ!」
マサキ「リクセントに魔装機神を攻撃できる兵器はねえ。となると…!」
ハーケン「OK、グッドタイミング! …さては、有力な情報が出るまで、舞台袖で待機してたな? オヤブン」
ギリアム「備えあれば…と言っていたが、的中だな。ハーケン艦長」
ハーケン「プリンセスのカレー予報に付いてた、「何か来る」ってオマケ情報に乗っただけさ。あとはボス&キョウエク達のおかげかな」
レーツェル「うむ、我が友が時間を稼いでくれているうちに、我々も迎撃に出よう」
アシェン「ここの守りはどうしまするのか?」
フォルカ「王の娘は、俺が守る。…この者の頭上に、死凶星など落とさせはせん」
シャイン「あの女王に、ヤキを…ゴホン! 少しだけ懲らしめて差し上げなさいませ! 私が説得して見せます!」
ハーケン「OK、ヤンキー・プリンセス。お姫様からの頼みは、絶対に断らない主義でな」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

マサキ「やっぱり、『さすらいの賞金稼ぎ団』か!」
ゼンガー「イカサマは現場を押さえなければ意味がない…だったな、キョウスケ・ナンブ」
キョウスケ「その通りだ…! ここからならば、相手の手を掴める」
セニア「あれ全部『さすらいの賞金稼ぎ団』のメカなの? すごい、すごいわ!」
アリエイル「え…? 待ち伏せを成功させたのは…私たちですよね?」
エクセレン「わお、これもしかして…気力アップってやつ?」
ラミア「どちらが罠にはめたのか、混乱しまするな…」
セニア「もっと近くで見たい! 触ってみたい! 分解したい! マサキ、全部鹵獲して!」
マサキ「無茶言うな。黒鉄島のからくりもいるんだ、楽な相手じゃねえ」(最悪の場合、セニアだけでも逃がさねえとな…!)
セニア「さあ、始めましょうか! 先陣は量産型魔装機ディアブロ軍団よ!」

セニア「ううっ、最強の魔装機神たるノルス・レイが…! やっぱり、すごいメカね…!」
マサキ「セニア、サイバスターで支える! 腕だけでも動かせるなら掴まれ!」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

マサキ「大丈夫か、セニア!」
セニア「え、ええ、何とか…!」
ハーケン「サイバスター…まだ余力があるのか? この事態をイメージしてたっていうなら…なかなかクレバーじゃないか」
アシェン「しかし、もはや風前の灯火。じわじわと砲撃を加えていってやりましょう」
ラミア「鬼ですね、アシェン姉様」
レーツェル「セニア・グラニア・ビルセイア…今一度聞かせていただく。どうして協力はできないとおっしゃるのか?」
セニア「それは…ヒュッケバインを…死を告ぐ凶鳥を再起動したのが…」「あたしだからよ…!」
ゼンガー「何だと…!?」
アリエイル「そんな! あれは…人の手によって甦ったというの…!? なぜ、そんなことを!」
セニア「………………」
マサキ「だから、俺達が何とかしなきゃならねえんだ」
ハーケン「OK、熱血疾風ボーイ。…それが協力できない理由ってのは、少しばかりクエスチョンだな」
マサキ「……!」
ゼンガー「そうか、死を告ぐ凶鳥は、この世界共通の敵…滅すべき呪われた遺産。我々の提案を断る理由は、本来ないはず」
キョウスケ「…それを嫌うということは、確率は低くとも、大勝ちできる手を持っているということか」
セニア「な、何のことかしら…? さあ、マサキ…引き揚げるわよ」
マサキ「まったく…どうなっても知らねえぞ!」
アリエイル「ま、待ってください!」
〔バーニアの噴射音〕
アシェン「目標をロスト。まんまと逃げられたましたでする」
エクセレン「一度城に戻った方がよさそうね。シャインちゃんに報告しないとまずいんじゃなぁい?」
ハーケン「ああ、その上で…やはり、プリンセスの協力は必要だ。ヒュッケバインは…俺達で押さえる」

ギリアム「…ヒュッケバインを再起動させたのが、シュラングラン王国の女王だったとはな」
ラミア「彼女の言ったことが本当ならば、という条件はつきますが」
レーツェル「だが、シュラングラン王国は魔装機神を発掘、運用できる技術を持ち、セニア女王自身も優れた技術者であるという」
アシェン「その上で、我々と同じく王女の能力を目当てに、わざわざリクセントまで来やがりはりました」「こりゃクロでしょ! 真っ黒!」
エクセレン「私たちの機兵を見て、目の色を変えてたわよね、あのお騒がせ女王サマ」
アリエイル「もしかしたら…ファウ・ケルンを奪ったのは…」
キョウスケ「逆にそれはないはずだ。その秘宝がヒュッケバインを引き寄せるなら、シャイン王女をさらう意味がない」
ゼンガー「このところ、凶鳥の動きが見えないことにも、何か関係があるのかもしれぬ」
「OK、ヒュッケ・ハンターズ。他が何を考えているのかわからん以上、俺たちで押さえたい。目指すは……完全破壊だ」
エクセレン「バニシング・トルーパーにするってわけね。まさに、その名の如くに。…って、そのヒュッケちゃんって今どこに?」
ラミア「向こうで、シャイン王女が予知をしてくれておりますです、エクセ姉様」
レーツェル「いかがだろうか、シャイン王女。ヒュッケバインの姿…予知にて捉えられたのであれば…」
シャイン「ヒ……ヒ……冷ややっこ……」
エクセレン「いや、ゴハンの予報はいいから! その先!」
キョウスケ(意外と粗食だな)
シャイン「うう…う…現れ…る…大きな…力が…ここ…は…神…の…」
フォルカ「王の娘よ、そこまでだ。これ以上は、肉体が吐きに耐えられん」
シャイン「ふう…ありがとうですわ、フォルカ…」
ゼンガー「献立以外に、何が見えたのだ?」
シャイン「山です…おそらくは…南方の山々です。そこに…青い巨人の姿が…」
フォルカ「青い巨人…それが死を告ぐ凶鳥か。だが、山々となると…破棄を感じ取れればいいが」
サイン「その山の奥に…建物が見えましたわ。あれは…神を祀る場所…? 青い影はそこに…」
ギリアム「南にある山の神殿…? そうか、わかったぞ。神の棲む山、グリモルド山だな」
レーツェル「聞いたことがある。『凶鳥戦争』以前、神が祀られていた山。場所は…シュラングラン王国の領内だったはずだ」
フォルカ「今まさに死合った者たちの懐とは。運がない…地の利は向こうにある」
シャイン「………………」「皆様、今度は…こちらからまいりましょう!」
ギリアム「王女…」
ハーケン「これはこれは。プリンセスってのは、勝負度胸が据わってるぜ。…さて、どうなるかな」
【シナリオエンドデモ終了】


[墜ちてきた男]
【シナリオデモ開始】

ハーケン「本当にいいのかい? お姫様。プリンセス自ら、シュラングラン・キングダムに乗り込もうだなんて」
シャイン「ええ、死を告ぐ凶鳥…バニシング・トルーパー、ヒュッケバインを、これ以上放っておくわけにはまいりませんもの」
アリエイル「そうですね…凶鳥を巡って、SRX共和国に続き、シュラングラン王国までリクセント公国に侵入しました」
レーツェル「故に、今度は自ら打って出る、と。凶鳥の復活を成したとおいう、セニア女王がその行方を探している今…」
シャイン「はい…捜索に私の「予知」を必要とするなら…私がいる限り、国は危険にさらされ続けますわ」
ラミア「だが、この艦にいれば、狙われるのは我々『さすらいの賞金稼ぎ団』だけで済む…ということか」
シャイン「………………」
ハーケン「それに、俺達は自由に国境を越えてトラベルすることが許されてる。『凶鳥戦争』時代の先輩達のおかげでな」
エクセレン「なーるほど、それに王女様が乗ってるだけなら、リクセントの軍でケンカしに行くことにはならないって…って理屈よね」
ゼンガー「自軍を率いて来たセニア女王に戦争を仕掛けるつもりかとギリアム・イェーガーが言っていたな」
シャイン「…あなた方を利用するようなかたちになっちゃいまして、私は…」
ハーケン「OK、しょんぼりプリンセス。そんなことを気にしてたのか? …言ったろ? お姫様の頼みは断らないって」
シャイン「ハーケン艦長…」
ハーケン「とはいえ、何かあったら俺達も困るんでな。…バトルになったら、リクセントからついてきたセキュリティ・ポリスに護ってもらってくれ」
フォルカ「………………」
シャイン「フォルカ、あなたまで来る必要は…」
フォルカ「恩は返すと言ったはずだ。それに、ギリアムからも頼まれている」
シャイン「ふう…皆様、過保護ですわね…」「…では、フォルカ・アルアーク。シュラングラン王国までの護衛、しっかりとお願い致しますわね」
フォルカ「任せてもらおう。この轟覇のフォルカ、この命に代えても、お前を護り抜く」
アシェン「いいSPがついたな。がんばれよ、無賃乗艦コンビ」
ショーン「王女様から、お代はいただけませんな。さて…お使いいただく部屋ですが、キョウスケ中尉達の近くにしましょうか」
キョウスケ「確かに…おれ達が使わせてもらってる居住ブロックに、空き部屋がいくつかあったな。エクセレン、案内を頼む」
エクセレン「あらん、私でいいの? …変なこと、教えちゃうわよ?」
キョウスケ「教えるな。…子供は苦手だ」
シャイン「…ちょっと、あなた」
キョウスケ「ん…何か?」
シャイン「子供とは失礼ではなくて? レディと言っていただきたいですわ」
キョウスケ「当該地域までしばらくかかるらしい。お休みください…レディ」「…これで?」
エクセレン「…何か気持ちがこもってないんじゃない? ねえ、シャインちゃん?」
シャイン「まったくでございます。ムカ…いえ、腹立たしいですわ」
キョウスケ「…ちゃん付けはいいのか」

????(アクセル)「…う、うう………」
????(アルフィミィ)「アクセル、アクセル…起きてくださいですの…」
アクセル「…おれは…誰だ…? どうしてこんなところに…?」
アルフィミィ「アクセル…? ちょっと、ふざけないでいただきたいですの」
アクセル「ふざけるなら、もっと気の利いたことを言ってるよ」「くそ…思い出せない…。記憶喪失というやつらしい…」
アルフィミィ「冗談ではございませんの? …私はアルフィミィ。あなたはアクセル・アルマーですのよ?」「私達は『あの時』、『あの場所』で光に包まれて…」「あら? あらあら…? 困りましたの。私も自分がどこから来たのか、わかりませんの」
アクセル「うーん、まずは整理しよう。おれはアクセル。アクセル・アルマー。…名前については覚えてたんだな、これが」「アルフィミィちゃんだっけ? …同じ記憶喪失仲間、お互いの持ってる情報を交換しようぜ?」
アルフィミィ「はいですの」
アクセル「まずはおれからだな。え~と…さっき言った名前と…あとは…そうだなあ…」
アルフィミィ「あそこにある青いロボットはなんですの?」
アクセル「ああ、あいつはソウルゲイン。任務に使う局地用特務機兵で…。…ん? 使い方も覚えてるぞ、これが!」
アルフィミィ「わお、いい調子ですの♪ それから、それから?」
アクセル「………………」
アルフィミィ「お、終わり…でございますの?」
アクセル「ま、まあまあ…記憶喪失なのに、これだけ覚えてるだけでも大したもんじゃないの?」「君の方はどうなんだい?」
アルフィミィ「私は…アルフィミィと申しますの」「私も、あの青いロボット…見覚えがあるようなないような気がしますの」
アクセル「じゃあ、おれと君は仲間か、知り合いか…?」
アルフィミィ「あ…大切なことを思い出したの」
アクセル「お、何だい? じゃんじゃん言ってくれよ。とにかく情報が欲しいからさ」
アルフィミィ「でも…あの…ちょっと…恥ずかしいですの」
アクセル「おっとぉ? 何だよ、気になるじゃないか。大丈夫! おれは口が堅いから、これが! ほら、お兄さんだけに言ってごらん?」
アルフィミィ「………………」「あの、私…スカートを履き忘れているわけではございませんのよ?」
アクセル「なるほど! …って、事態が好転しない情報だなあ。風邪には気をつけなきゃダメだぜ?」
アルフィミィ「お気遣い、ありがとうございますの」
アクセル「…あとは………ダメだ、思い出せない」「まあ、どうあれ…君からはなんというか…懐かしい感じがするのさ。間違いなく無関係じゃないんだ、仲良くやろうぜ」
アルフィミィ「はいですの…!」
アクセル「これからだけど…場所については、「どこかにいて、突然ここに来た」…くらいしかわからない、か」
アルフィミィ「とりあえず、歩いてみましょうですの」
アクセル「そうだな、とにかく調べるしかないか。おれ達がどこから飛んできたのか…」「いや…墜ちてきたのか、かな」

アクセル「ここは何のための場所なんだろうな…古代の神殿…って感じもするけど」
????(ヤンロン)「…そこに誰かいるのか?」
アルフィミィ「アクセル、誰か人がおりましたの!」
アクセル「これで情報が集められるな。あんた……何者だい?」
ヤンロン「僕はホワン・ヤンロンという者だ。君達こそ、何者だ?」
アクセル「え~と、おれはアクセル…アクセル・アルマー。…たぶん」
アルフィミィ「私はアルフィミィと申しますの。…おそらく」
ヤンロン「本当のことを言いたくないのかもしれんが…そのような不確かな言動に、聞く耳は持たん」「ここはシュラングラン王国の領内…グリモルド山の神殿跡だ」「この国の者ではないようだが…何の目的でここに入り込んだ? 返答によっては…」
アクセル「いや、だから…おれ達、二人して名前以外が記憶喪失なんだよ、これが」
アルフィミィ「あとは…私達が別の場所から飛ばされてきたということと、向こうの青いロボットが、私達の物だということだけですの」
ヤンロン「別の場所から…? それに、見たことのない発掘兵器か」「確か、この山には…リクセント公国同様にクロスゲート跡があったはずだ。もしや、この二人は異なる世界から…?」「ここはクロスゲートと呼ばれる古代の門に近い。時折、異世界に通ずるその扉から、この世界に漂着する物がある」
アクセル「異世界に通じる門だって…? おいおい、おれ達はどこから、どこに来たんだ?」
ヤンロン「だが、異世界の人間が現れたという話は聞いたことがない…。これも死を告ぐ凶鳥の影響なのか?」
アルフィミィ「ここれはシュラングラン…という国ですの? あなたは何をなさっている方なのでしょう? ええと…ロン兄さん」
ヤンロン「ヤンロンでかまわない。…僕はこの国の魔装機神操者の一人だ。我が国で、君達を保護しようと思うのだが」「セニア女王がリクセントから戻らぬ今…独断になるが、仕方あるまい」
アクセル「…魔装…機神?」
アクセル「ふう…。記憶もない、場所もわからない状態で、初対面の男についていく、ねえ」
アルフィミィ「でも、すごく真面目で、いい人そうですの」
アクセル「まあ、な。記憶は忘れても、義理や借りは忘れるべきではない、こいつがな」

ハーケン「覗き見プリンセスの予知によると…このあたりだよな?」
ラミア「あれを見てくだしゃんせ。ヒュッケバインではない、青い…発掘兵器? そのすぐ側に、赤い機体も確認できます」
エクセレン「キョウスケ、あれって!」
キョウスケ「ああ、間違いなく…ソウルゲイン。おれ達ATXミラーの局地用特務機兵だ」
アリエイル「では、キョウスケ中尉達と共に行動していた新人の方々も…この世界に漂着していたのですね」
ヤンロン「む…? 何故グリモルド山に、こうも侵入者が?」
ゼンガー「あの赤い特機…もしや、お前はシュラングラン王国の…」
ヤンロン「その通り。僕の名はホワン・ヤンロン。炎の魔装機神…グランヴェールお操者だ。豪炎のヤンロンとも呼ばれている」
ハーケン「OK、フレイム・ドラゴン。まさか激レアの魔装機神パイロットに、立て続けにお会いできるとは光栄だぜ」「俺は『さすらいの賞金稼ぎ団』のキャプテン、ハーケン・ブロウニング。敵対する意思はない。安心してくれ」
ヤンロン「『さすらいの賞金稼ぎ団』だと? 魔装機神操者に会ったとは…リクセントでか? もしあ、お前達…セニア女王やマサキを…!」
レーツェル「…聞いた名だ。リクセントに立ち寄った際、襲撃を受けた。やむなく迎撃したが」
ヤンロン「そうか…そのような理由があって未だにあの二人が戻らんのか」(マサキ…お前にだけ女王の護衛を任せてしまったのは僕の落ち度だったな)
アリエイル「私達は…この山を調べに来ただけです。報復のために来たわけではありません…。こちらに戦うつもりは…」
ヤンロン「いや、士は己を知る者の為に死す。僕にはお前達と戦う理由がある…!」
キョウスケ「おれ達にはないと言った。ただ、その青い機兵を返してもらいたいだけだ。近くにパイロットがいなかったか?」
〔歩み寄る足音〕
アクセル「そいつは、おれ達のことじゃないか?」
エクセレン「わお! アクセル! アルフィミィちゃんもいるの?」
アルフィミィ「おりますの! 知らないおばさま!」
エクセレン「ん…!? 今、なんて?」
キョウスケ「どういうことだ…? 様子がおかしい」
ヤンロン「お前達の仲間なのか? …僕は記憶喪失だと聞いたぞ」
ラミア「記憶喪失…? 名前を呼んだ時、答えたと思うが」
アクセル「忘れてるっていっても、名前は覚えてたし…服も一人で着れりゃ、トイレだっていける。機兵も操縦もな」
アシェン「それ以外のことは忘れてるって…アホ過ぎない?」
キョウスケ(…催眠術か、薬品でも使われたか?)「馬鹿なことを言ってないで、戻ってこい。そのシュラングランの男は敵だ…!」
ヤンロン「…アクセル、アルフィミィ。僕のことを気にする必要はない。人は、己の居るべき場所に居るべきなのだ」
キョウスケ「アクセル、始めるぞ。ソウルゲインが動くなら、早くしろ」
アクセル「ちょっと待った。人が記憶喪失だからって、好き勝手に話を進めないでもらいたいね」
アルフィミィ「知らない人に、ついて行ってはいけませんの」
アクセル「それに…何でかはわからないんだけどさ」
キョウスケ「ん…?」
アクセル「どうにも貴様が…気に入らない、これがな」
アルフィミィ「気になる…この胸がモヤモヤ…しますの」
キョウスケ「…なんだと? どういうつもりだ、お前達」
アクセル「こういうつもりさ! さて、やろうか…!」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

ハーケン「OK、ファイヤー・ガイ。そっちの二人は、ウチのゲストの仲間らしい。マインド・コントロールでもしたかい?」
ヤンロン「魔装機神操者を見損なうな。自分の意思で戦う者に、僕が口出しすることはどない」
アクセル「今のおれには記憶がない。だから、今あるもので判断するしかないんだな、これが」
キョウスケ「その判断が、おれ達と戦うということか」
アクセル「おれには、このヤンロンが悪党とは思えない。だから協力するのさ」
ゼンガー「確かに、あの女王からも邪念は感じなかった。シュラングラン側の真意を知る必要があるやもしれぬ」
アルフィミィ「私もアクセルがやるなら、協力いたしますですの!」
エクセレン「…あの子は、状況がよくわかってないのに楽しんでるだけっぽいわねえ。どうするの? キョウスケ」
キョウスケ「どうもこうもない。ぶん殴ってでも正気に戻す。任務を忘れて造反など、もってのほかだ」
アシェン「ぶん殴るの、手伝いマッスル。こちとら、慣れたものだ。ラミア、お前もパフッとやってやるがいい」
ラミア「状況が飲み込めてませんのですが、了解でありマッスル」

アクセル「ぐっ! やられた!」
ヤンロン「アクセル、無事か!」
アクセル「すまねえ、ヤンロンさんよ。今の戦いで、記憶が…戻ったみたいなんだな、これが」
ヤンロン「クロスゲートを通ったことによる一時的な記憶の混乱が…修正されたか」「それで、君は…?」
アクセル「おれとアルフィミィちゃんは、特務機関・ATXミラーのエージェント…さすらいの何とか団にいる、アイツの仲間さ」
ヤンロン「そうか…」
アクセル「…行ってくれ、ヤンロン。敵味方もよくわかってねえのに、あんたを攻撃したくねえ」
ヤンロン「………………」「わかった。ここは退こう」
アルフィミィ「ごきげんようですの」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

アクセル「いや、キョウスケ、だから悪かったって言ってるだろ?」
キョウスケ「それで済む話か。お前を止めるために、組織の備品であるソウルゲインを半壊させることになった」
アルフィミィ「…あれはやりすぎだと思いますの」
エクセレン「キョウスケは加減を知らないから。大勝ちか、全部損する男なのよね」
アクセル「そんで、ソウルゲインは全損ってかい? いやあ、まいったね、これが」
キョウスケ「お前は…」
マリオン「それくらいにしてあげなさい。合流できてよかったですわ。…私も修理で異世界のマシンに触れられますし」
キョウスケ「すまない、マリオン博士。…新人教育のプランを考え直さねばならんな」
アルフィミィ「まったくでございますですの」
エクセレン「わお、アルフィミィちゃん? 今度は失敗した場合、その度合いに応じて、お尻を叩くシステムを導入するわよん?」
アルフィミィ「そ、それは私にだけ極端に厳しいシステムですの! ほぼ直接になりますのよ…!」
ハーケン「OK、ダイレクト・ヒップ。なんか楽しそうだな、あんた達のチームは」
レーツェル「…諸君、盛り上がるのはいいが、少し静かにしてくれたまえ。シャイン王女の精神統一が乱れてしまう」
アクセル「おっ! ウワサの予知能力ってやつかい? これが」
シャイン「……私は…スカートがあるから…そんなに…痛く…ない…へっちゃら…」
ゼンガー「む…雑念が入ってしまったようだな」
アシェン「愚か姫が。その時はめくるに決まっているだろう。巾着袋にするまである」
シャイン「うっ…うう…!」
ラミア「鬼ですね、アシェン姉様」
シャイン「城が…大きなお城が…見えます…。ですが…凶鳥は…いません…」
アリエイル(いない…? ではシャイン王女は、何の予知を行っているのでしょう?)
レーツェル「もしやヒュッケバインはもう現れない…ということか?」
シャイン「ですが、見えます…パーソナルトルーパーのような…影が…あれ…は…仲間…?」
ラミア「…仲間? もう私にしても、ATXミラーにしても、合流に成功しているが…」
フォルカ「そこまでだ、シャイン。…覇気が完全に乱れている。それ以上の神託は得られまい」
シャイン「はあ…申し訳ありませんわ…前回も今回も…死を告ぐ凶鳥が現れる場所を予知できておりませんもの…」「ですから、どうか…おしおきだけは…」
ショーン「いたしませんよ、シャイン王女。国際問題になりますので」
レーツェル「それに、我々にとっては貴重な情報です。しかし…巨大な城に、ヒュッケバインとは異なるパーソナルトルーパー、そして仲間とは…?」
フォルカ「王女は、キョウスケ・ナンブたちの仲間…アクセル・アルマーらの現れる場所を予知した」
ハーケン「ああ、俺達にまったく無関係…とは思えない。そして、この辺で城と言えば…あそこしかないな」
アシェン「ほいほい、検索完了ちゃん! さっきの赤い魔装機神が飛んでった方向がシュラングラン王国の城でビンゴ!」
ゼンガー「うむ、搭乗していたヤンロンという漢の様子も気になった。女王セニアの身に、何かあったのかもしれぬ」
アリエイル「行くしか…ありませんね、王城に。「仲間」が誰なのかによっては…有力な情報が得られるかもしれません」
ハーケン「副長、シュラングラン・キャッスルの場所はわかるな? 刺激しないよう、少しスローに向かってくれ」
ショーン「アイアイサーです、艦長。巡航速度を半分まで落としますので、目的地まで、各自休息を取ってください」
アクセル「…異世界に来て、敵の女王サマの城へ直行? なかなかワクワクするな、これが」
アルフィミィ「ドキドキします、ですの」
エクセレン「胸がキュンキュン、かもね」
キョウスケ「能天気なことを言ってるんじゃない。反省しろ、アクセル、アルフィミィ」
アクセル「だーから、自分の意思で記憶喪失になったわけじゃねえってんだよ。なあ、ラミアちゃん?」
ラミア「え? あ…は、はいでござんす、隊長…」
【シナリオエンドデモ終了】


[フラッパー&ハンター]
【シナリオデモ開始】

リューネ「ミオ、本当にここへ来るの?」
ミオ「うん。さっき戻って来たヤンロンさんが、『さすらいの賞金稼ぎ団』の地上戦艦がグリモルド山に現れたって言ってたし」
リューネ「『さすらいの賞金稼ぎ団』か…今のキャプテンって、ジョーン・モーゼスだっけ?」
ミオ「さあ…それは先代だった気もするけど」
リューネ「でも、あいつらが城まで攻め込んでくると考えてあたしを雇ったんでしょ?」
ミオ「そう。グランヴェールは修理中だし、セニア女王とマサキがいないから、戦力が足りないのよね」
リューネ「え? マサキ達はどこへ行ったの? まさか、二人でデー…」
ミオ「ないない。実は、リクセント公国のシャイン王女を迎えに行ったの」
リューネ「それって、つまり…ヨソの国の王女を誘拐しに…」
ミオ「ま、そうとも言うわね」
リューネ「やれやれ…無茶するね、あの発掘女王も」
ミオ「城の仕事もテュッティさんがやってるから、公務には影響出てないよ」
リューネ「ったく、流水のテュッティに何やらせてんのさ。魔装機神操者が秘書と女王の代わりをするって、大丈夫なの? この国」
ミオ「うん、今回は特別編だしね」
リューネ「何いばってんの。それで…『さすらいの賞金稼ぎ団』がどうして絡んでくるのよ?」
ミオ「セニア女王とマサキがリクセントへ行った時、たまたまあの人達も来てて…戦闘になったみたいなのよね」
リューネ「まさか、マサキはそいつらに…?」
ミオ「そこまではわかんないけど…直接、聞いてみよっか?」
リューネ「は?」
ミオ「ほら、あそこ」
リューネ「あれは…ツァイト・クロコディール!」

ハーケン「お出迎え、痛み入るね。当代の『さすらいの賞金稼ぎ団』キャプテン…ハーケン・ブロウニングだ」
ミオ「ふ~ん、まずは挨拶か。意外にも礼儀正しいんだ」
リューネ「あたしの名はリューネ・ゾルダーク。あんた達と違って、小綺麗な貯金目当てのハンターさ」
アシェン「まるで我々が、薄汚ねえ金目当てのハンターのような言い草だな。その肩ヒモ、ハサミでちょん切ってくれる」
ハーケン「OK、マッスル・タンクトップ。あんた、結構可愛いじゃないか」
リューネ「な、何言ってんの!? おだてには乗らないよ! それに、あんたはあたしの好みじゃないから!」
アシェン「実際問題として、相当ウザったいので、よほどの物好きでない限り、オススメは一切いたしませんのだ」
アリエイル「ひどい…」
ゼンガー「リューネ・ゾルダーク…最近売り出し中の賞金稼ぎか」
ハーケン「なんてこった…プリンセスの言ってた「仲間」ってのは、「賞金稼ぎ仲間」って意味か?」
アクセル「そんで、そっちのお嬢ちゃんが…」
ミオ「シュラングラン王国…ツッコミのミオ。魔装機神ザムジードのミオ・サスガだよ」
レーツェル「…シュラ四人衆の一人か」
ミオ「あ、疾風、豪炎、流水ときてあたしがツッコミだっていう点については、もはや問答無用ってことで」
ゼンガー「むう」
エクセレン「ツッコミというか、ボケというか…今のは横取りのミオ、じゃなぁい?」
アクセル「…ともかく、お嬢ちゃんの機体も魔装機神か。前に会った赤いやつと、雰囲気が似てると思ったんだな、これが」
ミオ「そのヤンロンさんから聞いたんだけど、あんた達、セニア女王やマサキとやりあったんでしょ?」
レーツェル「そういうことになるな。女王の機体は大破…それを風の魔装機神が抱え、リクセントから離脱した」
ラミア「こちらから追撃はしていない」
リューネ「その証拠は? セニア女王、そしてマサキも、戻って来ないって話じゃないのさ」
シャイン「そうなのでございますの!? でも、あの時は確かに…」
エクセレン「わお、リクセントのお城が襲われてから…結構年月が経ってるわよね?」
キョウスケ「年月というほどではないが…もしや、途中でヒュッケバインに? いや、それならばシャイン王女にはわかるはず」
フォルカ「少なくとも、ここに凶鳥はいない。時間を無駄にする必要はない。戻るぞ」
イモ「待った! そっちがうちの女王を見逃した証拠はないし、ヤンロンさんのグランヴェールを傷つけたのは事実でしょ」アルフィミィ「それは確実にグリグリしましたの」
ミオ「だったら、黙って帰すわけにはいかないわ。一応、シュラ四人衆だし」
リューネ「あたしも雇われた以上、仕事はさせてもらうよ。…ちょっと分は悪そうだけど」
シャイン「やめてくださいませ! 私たちは戦うつもりは…」
フォルカ「よせ、王の娘。…これもまた、戦士の誇りだ」
ハーケン「OK、ジョンガラ・ガール。俺達、流浪の民にはない…国のプライド、だろ?」
ミオ「その通り! 行くよ!」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

ゼンガー「我が名はゼンガー! ゼンガー・ゾンボルト! 悪を断つ剣なり!!」
ミオ「あ、かっこいい。…そうだ!」「数ある国のその中で、シュラングランにまぎれもねえ…精霊宿ったザムジード!」
リューネ「……ッ!」「…親父が遺したヴァルシオーネ! 散らせるもんなら!」
ミオ「あっ、散らしてみやがれい! …こんな感じ?」
ゼンガー「むう」
エクセレン「わお、出たわね、横取りのミオ!」「キョウスケ、私達も、二人の愛の力で…!」
キョウスケ「………………」
エクセレン「…って、ちょっとぉ! ここは合わせてよ!」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

リューネ「やれやれ、ホントに分が悪かったね。でも、これでスッキリした。さすがはさすらいの賞金だよ」
ミオ「リューネさんはそれでいいかもしれないけど、こっちは戦力激減だよ。今、使える魔装機神はテュッティさんのガッデスだけだし…」
アクセル「何度も言ってるけど、おれ達はこの国に闘争をしに来たわけじゃないんだな、これが。シャイン王女の予知でだな…」
リューネ「予知能力? そんなのが、あの子にあるっての? あ、もしかして、セニア女王の目的は…」
レーツェル「ご明察だ。彼女が現れた少し前に、同じく凶鳥を追う我々もシャイン王女を頼ったのだ」
ハーケン「グリモルド・マウンテンの行ったのも、ここにきたのもな。残念ながら、予知は外れたが」
フォルカ「あの女の王がどうなったかはわからん。だが、ここまで来たからには…ツッコミのミオ、お前に問いたい」
ミオ「むむ、このあたしにどんなツッコミを?」
フォルカ「…女王セニアは言っていた。あの凶鳥を黄泉帰らせたのは自分だと。そして、それを追っていると」
ゼンガー「どうしてあの凶機を起動させた? そして何故、奴を単独で捕らえようとする?」
〔バーニアの噴射音〕
セニア「…それはあたしが答えてあげるわ」
エクセレン「え、空から…!? 鳥!? 飛行機!? それとも…」

ラミア「あれはノルス・レイとサイバスターか」
セニア「まさか、ここまで攻め込んで来ているとはね。マサキ、サイフラッシュで先制よ!」
マサキ「無茶言うな。サイバスターだって修理が必要なんだ。それにお前、今「答えてやる」って言っただろうが」
シャイン「セニア女王! お話をさせてくださいませ! もう一国だけの問題ではないのです!」
セニア「………………」「…わかったわ。さすがに今の状態じゃ、勝ち目はなさそうだしね」

キョウスケ「道に…迷っていた?」
マサキ「ああ、そうだ」
アルフィミィ「お空を飛んでいても、迷うものなんですのね」
セニア「戦闘でノルス・レイのナビが壊れちゃったからね。マサキだけを連れて出たのが仇になったわ」
マサキ「るせえ! お前だって、帰り道がわからなかったじゃねえか!」
アリエイル「あれから、ずっと…飛び続けていたんですか? 皆さん、心配していました…」
マサキ「落ちるわけねえさ。サイバスターなら、多少ぶっ壊れても世界10周は軽いぜ」
リューネ「…何にせよ、無事でよかったよ、マサキ」
マサキ「ああ、心配かけちまったな、リューネ」
ハーケン「OK、元凶クイーン。観念して聞かせてくれ。ヒュッケバイン復活の真実と、なぜ俺達の協力を拒んだのか」
キョウスケ「場所さえわかれば、戦力はなくとも捕らえられるというような口振りだった」
ミオ「ノルス・レイもサイバスターも修理しなくちゃいけないし…年貢の納め時じゃない? セニア女王」
リューネ「天の裁きは待ってはおれぬ…ってさ。あたし、事情はよく知らないけど」
セニア「う…それは…」
アシェン「今なら、罰は軽くしてやろう。予知が当たりゃせんシャイン王女と半分ずつだ」
シャイン「セニア女王! お、お願いいたしますわ!」
セニア「な、何の半分なわけ!?」
ハーケン「OK、パニッシュメント・ハーフ。話を戻そう。…ミスター・ヒュッケをどこで見つけた? どうやって再起動したんだい?」
セニア「この国からさらに南の…古戦場跡よ。あれはほぼ完全な姿で、他のマシンの残骸に埋もれていたの」
レーツェル「ここからさらに南…なるほど、誰にも気付かれずに発掘、回収ができたわけだ」
セニア「その後、私のラボに運び込んで…『凶鳥戦争』時代の機動兵器のデータを解析して…再起動プログラムを走らせたのよ」
アシェン「すっごい技術じゃん! シュラングラン帝国バンザーイ!」
ミオ「国の技術というより…セニア女王の、よね。魔装機が作れちゃうくらいだから」
シャイン「ですが、それほどの技術を有しながら、なぜ…」
〔走り寄る足音〕
ヤンロン「セニア女王! ご無事でしたか!」
セニア「ヤンロン、あたしはこの通りよ。実はマサキが…」
ヤンロン「彼への説教は後ほど。至急、城にお戻りいただきたい」
マサキ「説教が後回しなのはありがてえが、何があったんだ?」
ヤンロン「我が国に使者が来たのだ」
セニア「使者…?」
【シナリオエンドデモ終了】


[修羅の好演]
【シナリオデモ開始】

テュッティ「先ほどから何度も申し上げているように、我が国の女王、セニア・グラニア・ビルセイアは公務から戻っておりません」「ですから、今日のところはお引き取り下さい、イルムガルト・カザハラ殿」
イルム「そう言われましても、私も本国から使者としてこの地に参った身。手ぶらで帰るわけにはいきません」「せめて、あなたのお心くらいは持ち帰れればよいのですが」
テュッティ「お断りします」
クスハ「きっぱり言われた…」
ブリット「それでひるむイルム中尉じゃないけどな」
テュッティ「私はセニア女王直々に仕えるシュラ四人衆の一人であり、国内の公務を執り行うこともあります」「しかし、他国との同盟や連携に関われる権限はないのです」
イルム「そのような悠長なことを言っている時間が、果たしてありますかな?」
クスハ「死を告ぐ凶鳥…バニシング・トルーパー、ヒュッケバインに今こそ立ち向かわなければならないんです」
イルム「これは…そもそもの問題なのですよ、テュッティ・ノールバック殿」
テュッティ「どういう意味です?」
イルム「古の凶鳥…ヒュッケバインは、遥かな時を超えて、どうして復活したのか?」
テュッティ「…………!」(アルファ帝国は…ヒュッケバイン復活にセニア女王が関わっていることを知っている…?)
イルム「時は一刻を争うのですよ、テュッティ殿。凶鳥の羽ばたきは、再び始まろうとしている」「今更、誰がヒュッケバインを再起動させたのかなど、些細な問題に過ぎませんが…」「我がアルファ帝国にも、数多の発掘兵器が配備されています。ヒュッケバインを捕らえられるほどのね」「しかし、あれと渡り合うには万全を期さねばなりません」
テュッティ「そのために…我が国と?」
ブリット「その通りです。優れた力を持つ発掘兵器…魔装機神。その力を、我々にお貸しいただけませんか?」
クスハ「こちらからは親睦の証として、滋養強壮、栄養補給、美白美肌…古より伝わる栄養薬をお贈りいたします」
テュッティ「あ、これはご丁寧に…。ですが、私が勝手に受け取るわけには参りません」
クスハ「いえ、八樽ほどお持ちしていますので、どうかご遠慮なく」
イルム(ブリット、クスハ、いい流れを作ってくれた。…さて、もう一押しってところか)「何にせよ、魔装機神が今、この国を離れられないのは事実でしょう」
テュッティ「…………」
ブリット「ノルス・レイはサイバスターともども行方がわからず、グランヴェールは修理中…残る魔装機神は2体とお聞きしています」
テュッティ(どうして、それを?)
イルム「故に、残るの魔装機神を凶鳥討伐に差し向えてしまえば、この国の防衛が危うくなってしまいます」
テュッティ「…その通りです」
イルム「そこで一つご提案が。ヒュッケバインの緊急停止コードを教えていただきたいのです」
テュッティ(停止コード…あの時…凶鳥が暴走し、城を飛び出した時、セニア王女が入力しようとしていた…)
イルム「それを教えていただければ、我がアルファ帝国がヒュッケバインの恐怖を払拭して見せましょう」
〔走り寄る足音〕
セニア「ちょっと待ちなさい!」
テュッティ「セニア王女!? ご無事だったのですね!」
イルム(おいおい、ノルス・レイは『さすらいの賞金稼ぎ団』に撃墜されたんじゃなかったのか?)「おれはセニア女王…私はアルファ帝国からやって参りました使者、イルムガルト・カザハラ中尉です」「そして、こちらの二人はブルックリン・ラックフィールド少尉とクスハ・ミズハ少尉です」
レーツェル「アルファ帝国…他国との交流をほとんど持たぬ北国の使者が、こんな南の地まで来るとはな」
セニア「で…どうしてあなた達はヒュッケバインの緊急停止コードなんて欲しがっているのかしら?」
ブリット「! 女王はさっきの会話をどうやって…?」
アシェン「貴様らの話は、私の内臓機能によって録音済みだ。言い逃れはできんぞ」
イルム「録音? もしや、Wシリーズか。そんな機能を持っていたとはな」
アシェン「ウソだと思うなら、聴いてみる~? 聴くなら巻き戻すよ~?」
キョウスケ(…カセットテープなのか)
セニア「さて、アルファ帝国の使者さん。今一度訊くけれど、どうして緊急停止コードが必要なのかしら?」
イルム「当然、あの忌まわしき凶鳥と止めるためですよ」
マサキ「待てよ、前提がおかしくねえか? ヒュッケバインは、捕捉すること自体が難しい奴なんだぜ?」
ラミア「そう、ハイゼン大公家の特殊能力を以ってなお、出現場所がわからないほどだ」
ハーケン「まったくだ。予知プリンセスは、ペナルティも恐れずがんばってくれてるってのに…」
シャイン「その制度はなくなりませんの…!?」
イルム「何をおっしゃりたいのか、わかりかねますな。私は探し出した後のことを申し上げているのです」
アクセル「ん? 探し出す方法よりも先に、か?」
ブリット「チャンスが巡って来た時のためです。偶然、凶鳥と遭遇することもあると思います。その時、確実に止める手立てが…」
キョウスケ「そのチャンスが確実に手元に来るよう、仕込まれていたら…? あとはその緊急停止コードだけあれば勝ちだ」
アリエイル「死を告ぐ凶鳥に…確実に会えれば…ああっ! 秘宝「ファウ・ケルン」…!」
ゼンガー「SRX共和国にも、シュラングラン帝国にも秘宝は存在しなかった。もしや、黒鉄島からあれを奪ったのは…!」
イルム「………………」
フォルカ「その男の覇気がやや乱れている。簡単に悟らせんのは大したものだが…後ろの二人は、まだその域に達していない」
イルム「なに…?」
ブリット「ハキ…? な、何のことを言っているんだ?」
クスハ「も、もしかして…!」
エクセレン「それって、ウソをついてる『覇気』…ってことじゃなぁい?」
アルフィミィ「覇気、相変わらず万能過ぎますの」
シャイン「彼もまた、特異な能力を持っておりますのよ。セニア女王、アルファ帝国からの使者…やはり信用なりませんわ」
セニア「イルムガルト中尉、続きは別室で話しましょう。…ヤンロン、彼らから詳しい話を聞いてくれる? 場合によっては、拘束してでもよ」
ヤンロン「承知しました」
イルム(…やれやれ、ここまでか)「クスハ、やれ!」
クスハ「はい、はい! ええいっ!」
〔スイッチを入れる音〕
〔爆発音〕

アクセル「な、なんだ!? 奥にあった樽が爆発した!?」
キョウスケ「ちっ、すでにサマは積み込み済みか…! この匂い…アスファルトか何かか!?」
ブリット「イルム中尉! 脱出してグルンガストを出します!」
イルム「ああ、クスハもな!」
クスハ「了解です!」
ミオ「ごほっ、ごほっ! な、なにこれ、毒!?」
リューネ「落ち着いて! 奴ら、逃げるよ!」
イルム(よし、この隙に女王を直接さらって…!)
フォルカ「………………」
イルム「おおっと、気づいてたのか。痛い目に遭いたくなければ、どいてくれないか?」
フォルカ「それは俺と死合う…ということでいいのだな」
イルム「………………」「…冗談さ。暴力で若者を黙らすなんて、大人がやることじゃないんでね」「それじゃあな!」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

ブリット「イルム中尉! 脱出を!」
クスハ「ここは私とブリット君で押さえます!」
イルム「ほどほどでいいぞ、二人とも!」(相手は『さすらいの賞金稼ぎ団』…まともに動ける魔装機神は少ないが…きついか)

ブリット「うぐっ、不覚を…!」
クスハ「こ、これ以上は…!」
イルム「よし、もう十分だ! 緊急停止コードは逃したが、時間は稼いだ!」「撤退するぜ!」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

キョウスケ「アルファ帝国の連中は逃げたか…。イルムガルト・カザハラ…食えない男だったな」
ハーケン「クイーン・セニア。奴らの言っていた、ヒュッケバインの緊急停止コード…本当にあるのか?」
セニア「………………」「ハッタリよ、あんなの。あの男の口車に乗ったふりをしただけ…」
アルフィミィ「………………」
ラミア「…セニア王女」
アシェン「ついにその時が来たようだな」
セニア「わかった、わかったわよ! あるに決まってるでしょ! 起動する以上、緊急停止させる手段を組み込む! 基本でしょ!」
アクセル「いや~、そんなキレられ方されてもなあ」
キョウスケ「その緊急停止コード…ジョーカーになり得る。教えてもらえるか? 女王」
セニア「いいわ。あとでWシリーズの彼女に送っておくから」
アシェン「はーやく寄越しやがれい♪」
テュッティ「イルムガルト中尉は、時は一刻を争う…と言っていました。何か動きがあるのかもしれません。ですが…」
ハーケン「OK、サウナ・ガール。心配するなよ。北のアルファ・エンパイアには…俺達『さすらいの賞金稼ぎ団』が行く」
ヤンロン「すまん、艦長。今の僕たちに、凶鳥に抗し得る力はない」
ミオ「そうね…動けるのは、水の魔装機神ガッデスだけだし」
テュッティ「なら、私だけでも…!」
マサキ「駄目だ、テュッティ。イルムガルトって野郎も言ってただろ。今、国を守れる戦力はガッデスしかねえ」「俺だって、ヒュッケバインを直接叩きてえが…今は、戦える奴に託すしかねえんだよ」
テュッティ「マサキ……」
エクセレン「マーサ…大人な考えじゃなぁい?」
マサキ「シュラ四人衆の筆頭だからな、俺は」
ヤンロン「待て。筆頭は僕だ」
マサキ「じゃ、影のリーダーってことで」
リューネ「うん、その方がカッコいいかもね」
ミオ「なら、あたしは裏番長!」
テュッティ「なら、私は先生にしようかしら」
ミオ「ん~、それだとヤンロンさんと被っちゃうな。元体育教師なんだし」
ヤンロン「…何の話だ?」
レーツェル「それはさておき、いきなりアルファ帝国の首都へ乗り込むわけにもいくまい。それこそ戦争になってしまう」
アリエイル「やはり、ヒュッケバインを直接押さえないと…。そして、そこにはおそらく、ファウ・ケルンも…」
シャイン「死を告ぐ凶鳥を…永遠に…止めるために…」「うっ、く……ううう……」
アルフィミィ「シャイン…王女? どうされましたの?」
フォルカ「…待て。今、彼女に触れるな」
ヤンロン「もしや、ハウゼン大公家に伝わるという「予知能力」の発現か?」
フォルカ「そうだ、時の先を垣間見る神業…だが、その覇気は今までのものと違う…!」
シャイン「………………」
フォルカ(なんという、静かで穏やかな…それでいて、大河の如き覇気のうねり。そうか、これが…王の…)
シャイン「見えます…険しい山の上に舞う…死を告ぐ凶鳥…呪われし過去の災厄…ヒュッケバイン…」
アリエイル「とうとう…見えたのですか…!? ですが、険しい山とは一体…」
シャイン「アンセ…そこから…黒い渦が…あ、ああ…ダメ…これでは、世界…が…!」
フォルカ「シャイン・ハウゼンッ! 王の娘よ! そこから先は霊天の階、往くな!」
シャイン「あっ…! フォ、フォルカ…?」
ラミア「大丈夫でござんしょうですか? シャイン王女」
シャイン「へ、平気でございますわ。ただ、マジで…いえ、すごく疲れましたけれど」
エクセレン「わお、今までにない感じだったけど…ついにヒュッケちゃんが次に出てくる場所が視えたのね?」
アクセル「険しい山の上空…? それだけじゃなあ。あとは「あんせ」みたいな言葉か? これが」
ゼンガー「その山が北の大地…アルファ帝国の領内にあるのならば、聞いたことがある」「その名は…アンセスター山だ」
【シナリオエンドデモ終了】


[計都を貫く超闘士]
【シナリオデモ開始】

????(ウォーダン)「ふむ、『さすらいの賞金稼ぎ団』が…」
????(イングラム)「ああ、アンセスター山を目指しているのは間違いない」
????(ウォーダン)「ヒュッケバインの準備はどうなっている?」
????(イングラム)「完全ではないが、これ以上時間をかけるのは得策とは言えん」「我々が制御できぬ以上、かつて世界を作り替えた凶鳥自信に、選ばせるしかない」
????(ウォーダン)「………………」「秘宝ファウ・ケルンのエネルギーを開放せよ」
????(イングラム)「了解した」

ハーケン「ドライビングの調子はどうだい? 副長」
ショーン「順調です、艦長。アンセスター山まではもうじきですが…やはり時間がかかりますな」
エクセレン「南のシュラングラン帝国から、地理的には真逆の「北へ」だものねえ」
アクセル「シャイン姫、アルファ帝国ってのは…どんな国なんだい?」
シャイン「それが…私達にもよくわからないのでございますわ」
フォルカ「この世界の住人であるお前達が知らぬとは…どういうことだ?」
レーツェル「あのあたりは『凶鳥戦争』が起きた時、最初にヒュッケバインが現れた場所だという記録が残っている」
ゼンガー「つまり、『凶鳥戦争』の勃発地点だったのだ」
ラミア「そこで何が行われたのか…記録はない。だが、北の大地は「死んだ」という」
キョウスケ「大地が死ぬ…? 汚染か?」
レーツェル「生物が住めない環境になったとも、人間を喰らう怪物が現れたとも…諸説あるが、真実はわからんのだよ」「その後も、この世界の文明を衰退させた戦いが始まった場所として、禁忌となり…近づく者はなかった」
アリエイル「時が経ち…自然が回復した今となっても、です」
ショーン「道は険しく、怪物出没の噂もなくなりませんな。地上戦艦か、飛行可能な発掘兵器でもなければ、移動もままなりませんし」
フォルカ「何故そのような地に、国を作る必要があった?」
アシェン「それが、やっぱ正確なデータがないんだよねー。北の大地の末裔とか、難民達が集まったとか、異世界から来た連中の街とか、バラバラ!」
ゼンガー「異邦の地よりの来訪者達…あり得ぬ話ではない」
アクセル「まあ、おれ達がまさにそうだしなあ。帰る方法も考えないといけないんだな、これが」
フォルカ「帰る方法か…俺も戻らねばならん。いつか、必ず」
アルフィミィ「でも、ここは面白い所でございますの。…ずっと暮らすのも、悪くありませんですの」
アクセル「おっと、暮らしちゃうかい? アルフィミィちゃん。退屈なルールなんかぶっとばして、さ」
アルフィミィ「いやんですの」
エクセレン「わお、それもいいかもね。ここには会社も、仕事も何にもない…わけだし?」
キョウスケ「だから、ここでもう暮らすことを考えるな。…人には居るべき場所がある。それを見失うな」
ハーケン「OK、ベーオウルフ。いい言葉だ。俺達も早くヒュッケを倒し、居るべき場所をセーフティーにしたいもんだが……」
マリオン「艦長!」
ハーケン「おっと、どうした、ドクター。あんたの居るべき場所はラボじゃないのか?」
マリオン「そんな話をしている場合ではありません! 周囲の磁場が異常です! まるで…巨大なクロスゲート跡のようですわ」
ハーケン「なにっ…!?」
シャイン「あ…ああ…! これが、予知で見た…黒い渦…!?」
ショーン「艦長、外を見てください…! 外の様子が!」

アクセル「な、なんだこりゃ!? 外が…宇宙空間に!?」
ハーケン「ヘイ、アシェン! 緊急ダスト・トゥ・ダスト!」
アシェン「緊急も何も、いつも通りのDTD発動! 大気成分以上ナッスィン! 重力場そのまんま! でも空間全体にヘンなエネルギーみなぎりぃ!?」
ラミア「我々の周囲の空間が変異しまくりんぐでやんすのか? それとも…」
ショーン「正体不明機が接近中です。これは…グルンガストタイプですな」
ゼンガー「では、アルファ帝国の者達か」
〔バーニアの噴射音〕
イルム「その通りさ。久しぶり…でもないな」
ラミア「イルムガルト・カザハラか。なら、後続は…」
ブリット「これ以上は行かせないぞ、『さすらいの賞金稼ぎ団』!」
クスハ「皆さん、覚悟してください!」
エクセレン「ヒヨコ頭の彼と、液体爆弾の彼女ね」
アシェン「スケベガルト・セクハラ。この北の大地はどうなっているのだ」
イルム「随分と口の悪いお嬢さんだな。あんた達、来るのが早すぎるんだよ。しかも一直線にアンセスター山とは」
グリット「もっと時間があれば、ヒュッケバインを完全な形で覚醒させられたのに…!」
ラミア「バニシング・トルーパー、ヒュッケバインに、このような力が? やはり、他の発掘兵器とは違う…」
クスハ「ブラックホール・エンジンと、秘宝ファウ・ケルン…この二つの力が合わさった結果です」
アリエイル「そうなのですね…死を告ぐ凶鳥が秘宝を求めたのは…このために…!」
イルム「もっとも、この様子じゃ世界が完全に新生するまで、もう少しかかりそうだ」
アルフィミィ「世界を…新生? 静寂な世界を…?」
イルム「強制停止コードが使えれば、時間をかけてファウ・ケルンを組み込めたんだが…」
クスハ「ええ、ヒュッケバインは、まだ秘宝を制御できていないようです」
ブリット「なのに、こんなタイミングで侵攻してくるなんて…!」
キョウスケ「どうやら、連中の仕込みが完成する前に…おれ達は卓に着けたらしいな」
アリエイル「もし、シャイン王女の予知能力がなかったらと思うと…ぞっとします」
シャイン「ようやく、皆様のお役に立てましたわ」
イルム「おっと、喜ぶのはまだ早いぜ。あんたらをここで止めれば、同じことさ」
ハーケン「OK、グルンガスツ。世界を新生…なんて胡散臭いプロジェクト、黙って見ちゃいられないんでね」「おれ達はアンセスター山までたどり着く。…そこをどきなよ…!」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

イルム「ブリット、クスハ、先陣は任せるぜ」
ブリット「了解です、中尉!」
クスハ「私達ふたりで、必ずたどり着いて見せます!」
イルム「そうだ…旧世界を貫いていけ。新生した世界で、また会おう!」
フォルカ「奴ら…何のことを言っている?」
ハーケン「奴らが連れているのは…ゲシュペンスト・ハーケンか!? おいおい、何機あるんだよ」
アクセル「レプリカか、本物が複数あるのか…。どうやら「新生した世界」ってのは、何でもありらしい、これがな」
ハーケン「OK、ウェイクアップ・ワカメ。面白そうではあるが…俺達の居るべき世界で、勝手はさせないぜ!」

イルム「フッ、やれるだけのことはやった。ブリット、クスハ…仲良くな」「…イングラム少佐、あとは頼むぜ」
キョウスケ「イングラム…だと!? イングラム・プリスケンのことか!?」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ラミア「イングラム・プリスケン…ここに来て、その名が出るとはな」
レーツェル「だが、これですべて繋がったな。レジメン島からファウ・ケルンを奪ったのは、イングラム…アルファ帝国の手の者だった」
ゼンガー「そして、奴はSRX共和国に潜入し、脅威になるであろう巨大発掘兵器…SRXを監視していた」
エクセレン「教官として入りこみ…仲間にできるなら良し…そうでなければ破壊するつもりだった、か。はあ、危ないイングラム教官ねえ…」
ショーン「私達は、まんまとその片棒を担がされてしまったわけですか…。なかなかの狡猾ささですな」
アクセル「何やら、複雑みたいだな。極めて近く、限りなく遠い…この世界は」
アルフィミィ「そして、色々とくんずほぐれつで絡みあっておりますの」
ハーケン「OK、その通りさブラックブーメラン。聖地・レジメン島、黒鉄島、SRX共和国、リクセントのリトル・プリンセス…」「異世界からのゲストにシュラングラン帝国。そして…『さすらいの賞金稼ぎ団』。いろんなものが繋がって、俺達は今ここにいる」「アー・ユー・レディ? もう後戻りはできないぜ?」
ゼンガー「不退転…それが我が流儀。レジメン島の巫女に手を貸す…その意志は変わらん」
アリエイル「ゼンガー少佐…」「私も…その気持ちで、最後まで諦めません。秘宝ファウ・ケルンは必ず…取り戻します」「その暁には…レーツェル島主、私にも…自らの手で秘宝を護れるような戦術からくりを作っていただきたいのです…!」
レーツェル「承知した、巫女殿 君の意志と力、そしてファウ・ケルンを内包する物が良かろう」
アクセル「みんな、この後のことを色々と考えてるな。おれ達は元の世界に戻る方法だな、これが」
エクセレン「そうねえ、久々にカップラーメンも食べたいし」
アルフィミィ「秋葉原にも、お買い物にくり出したいですの」
フォルカ「悪鬼覇原…だと!? お前達は何故、そのような場所に…」
キョウスケ「何か勘違いしているようだが、そんな物騒な名前の場所はない」「…おれ達を元の世界に戻すためのクロスゲート…王女の力で探せないものか」
シャイン「視ることはできるかもしれませんが、それが確実かどうかまでは保証できかねます」「でも、今回は最後の最後に予知が当たって…少しほっとしましたわ」
フォルカ「王の力…大したものだ。争覇の中で生きる力と業…それ以外の「力」が存在することを、お前から学んだ」「俺もまだ、修練が足りん」
アシェン「シャイン王女様、見事な予知でしたナリ。これまでの度重なる無礼、お許しを」「今回はご褒美としまする。気絶するまでいい子いい子するから、覚悟するがいい」
ラミア「優しいですね、アシェン姉様」
シャイン「ご、ご褒美で「覚悟するがいい」はおかしいんじゃありませんこと!?」
ショーン「艦長、現在の異空間の中で、アンセスター山があった座標を特定できました」
ハーケン「わかった。マリオン博士、ツァイトのご機嫌はどうだい?」
マリオン「万全ですわ。あとは…進むのみ」
ハーケン「OK、エブリワン。これより本艦、ツァイト・クロコディールは…元・アンセスター山の座標へ向けて出発する」「トイレは済ませておけよ? ショウダウンがかかったら…もう席から離れられないぜ」
【シナリオエンドデモ終了】


[遥かなる戦い、ご挨拶]
【シナリオデモ開始】

ハーケン「副長、現在位置は確認できてるか?」
ショーン「はい、艦長。。この環境下で、艦の計器がまともに機能しているのなら、ですが」
ラミア「外の様子は…相変わらずか」
シャイン「うう…う…」
フォルカ「なんだ、この覇気の歪みは…? 王の娘よ、しっかりしろ」
シャイン「凶鳥が…ド輝いているのが…視え…ます…。ああっ! …世界が…変わる…!」
アクセル「シャインちゃんのヒュッケバイン予報か! やはり、奴はこの先にいるんだな、これが」
アルフィミィ「私の乙女パワーの方は、さっぱりですの。アシェンさん、何かビンビン来ておりますの?」
アシェン「あー、謎のエネルギー反応はますますアップー。なのに、不安定は磁場は安定してきてるんー。ヤバイよヤバイよー」
エクセレン「アシェンちゃん…そのモードの時に、そのテンションって…」
ゼンガー「…状況はそれほど悪いということか」
アリエイル「世界を新生させる…とは、具体的にどういうことなのでしょうか?」
レーツェル「磁場が安定…それを「定着」とするなら、我々の世界が別の空間に置き換わっているということかもしれん」
キョウスケ「可能性は高いだろうな。おれ達の世界にある次元の歪み…「ゆらぎ」は、定着できないが故に、異なる世界をまたぐものだ」
ハーケン「そいつが定着するということは、世界が…アナザーワールドにする替わる…?」
〔通信の開く音〕
????(イングラム)「その通りだ、ハーケン・ブロウニング」
ショーン「通信の割り込みです、艦長。こちらのシステムが、ハッキングされたようですな」
ハーケン「フー・アー・ユー? …なんて言わないぜ、イングラム・プリスケン」
イングラム「お前達を待っていたぞ。「王」と共にな」
アルフィミィ「王様って…アルファ帝国の帝王さんですの?」
ウォーダン「その通りだ、『さすらいの賞金稼ぎ団』よ。よくぞここまで来た」「我はウォーダン…ウォーダン・ユミル。アルファ帝国の帝王なり」
ゼンガー「ウォーダン…」
レーツェル(あの雰囲気はまるで…)
イングラム「…これで役者が揃った」
ラミア「やはり、お前はアルファ帝国の諜報員だったのだな」
イングラム「フッ…」
フォルカ「お前達、何を惑わされている? 天に座す王だと? …「あれ」がか?」
ゼンガー「フォルカ…? む…もしや。アシェン、熱式・演算形態になれるか?」
アシェン「ボスの頼みじゃ断れんっちゃ! これがボクのファイナルDTDッ! Wシリーズ、データベース検索きゅん!」「確認されてるWシリーズってのは、ボクみたいなロボット度が高いのと、アホラミアみたいな人間クリソツなのと…」「他の人格をブチ込む憑依タイプがあるんだって! そんで、ウォーダンきゅんは…うっ憑~依!」
アクセル「Wシリーズ…? どういうことだ! 古代の発掘兵器が…国を治めるってのか?」
キョウスケ「以前、イングラムは言っていたな。…「Wシリーズのデータはある」と」
ゼンガー「覚えがある。ラミアをSRX共和国から連れ戻した…あの時か」
ハーケン「ラミアを捕える以前から、奴はWシリーズのデータを持っていたということか。だから、あのグリーン・コーティングが作れたエクセレン「わお! 人造人間なはずのラミアちゃんが、完全に催眠モノになっちゃってた…あれ!?」
アシェン「ラミアがヌルヌルプレイに勤しんでいた、あの緑黄色の煮汁だな」
ラミア「催眠でも勤しんでもないで、お姉様方」
マリオン「あのコーティング剤については、未だ成分分析はできておりません」
ウォーダン「………………」
レーツェル「アシェンは憑依タイプと言った。つまり、体はWシリーズでも、その人格は…」
イングラム「その詮索に意味はない」
ハーケン「なに…?」
イングラム「外を…いや、「世界」を見ろ」
アリエイル「いけない…! 皆さん、外の様子が!」

フォルカ「なんだ、この覇気の流れは…! 現世が馴染んでいっているのか!」
アリエイル「先ほどまで感じていた…強烈な違和感が…なくなっている…!?」
イングラム「それが「世界」の一部になるということだ」
エクセレン「世界を書き換えて、どうするつもり? ゲームじゃあるまいし、そう簡単には…」
ウォーダン「我が支配するに足る臣民達を作るのだ。そこには闘争も…平和もない」
アクセル「争いがないのに平和でもない、だと? 意味がわからんぞ、こいつは。ならば、そこには何があるというのだ」
ウォーダン「…静寂だ。宇宙は静寂でなければならぬ。望まぬ世界を修正し、新たなる生命を完成させる」
アルフィミィ「イングラムさん…Wシリーズさんに何をしたんですの?」
イングラム「世界の変革を望む者、だ。浅はかな野望だが、最終的にはそれも俺が求めるものの礎となる」
レーツェル(…彼の目的は別にあるということか)
〔警報〕
ショーン「艦長、ヒュッケバインの位置を捕捉しました。これより最大戦速で接近しますぞ」
シャイン「うう…ああっ! このままでは…凶鳥が…ブッ飛ば…いえ、消してしまう…! 私達の…世界…を…!」
キョウスケ「ヒュッケバインと秘宝の融合が終わる!? いかん、これ以上は「詰み」だぞ…!」
ゼンガー「ならば、世に仇成す呪われし凶機を今すぐ切り捨てるまで!」
ウォーダン「往かせはせん…! ここで貴様らの命運も世界も…凶鳥の真なる羽ばたきの前に潰えるのだ!」
ハーケン「OK、バニシング・トルーパー…そういう意味だったのかい、ヒュッケバイン!」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

ウォーダン「いざ…! 静寂なる世界新生のために…!」
エクセレン「もう! 新しい世界なら、もっと楽しいのにしてくれない?」
ハーケン「OK、オリジン・フォックス。世界の行く末を決めるのは、俺達さ」
ウォーダン「貴様らはその舞台に立てただけだ。筋書きが変わることはない…!」
アリエイル「え…? 帝王ウォーダンが乗っているのは…戦術からくり、ダイゼンガーでは…?」
アルフィミィ「イルムガルトさんと戦った時も、艦長さんのゲシュペンストがたくさんでしたの。この世界は…多分そういう世界なんですの」
ウォーダン「望まれぬ世界の者たちよ、貴様らの…」
ゼンガー「黙れ!」
ウォーダン「!」
ゼンガー「そして、聞け! 我が名はゼンガー! ゼンガー・ゾンボルト!! 悪を断つ剣なり!!」「壊世の凶機は…今日この地で、参式斬艦刀によって潰えるのだッ!!」
レーツェル「その通りだ、我が友よ。身勝手な世界の改変など…許しはしない!」
イングラム「人の許しなど乞う必要はない。世界がそう望むか否か、それだけだ」
キョウスケ「ならば賭けるか? 世界がお前とおれ達…どちらの世界を選ぶか」
ハーケン「OK、バッドビート・バンカー。当然、未知なる無限の開拓地にオールインだ!」「そして…ショウダウンだ! さあ、やろうか!」

イングラム「ウォーダンもろとも、ヒュッケバインまで大破させるとはな…」
ハーケン「ここまでだな、ミスター。落とし前は…つけさせてもらうぜ!」
イングラム「フッ、もう遅い。あの程度の損傷で、ファウ・ケルンの力を取り込んだヒュッケバインは止まらん」
エクセレン「わお! ウソでしょ!? もうどうにも止まんない状態って…この世界はどうなるの!?」
キョウスケ「…いや、ジョーカーが一枚ある。アシェン、セニア女王からもらっているな? 緊急停止コードのデータだ」
アシェン「当然、いつでも使えるようにしてある。見くびるな、上司に恵まれないマン」
ハーケン「OK、マイシスター・セブン。ファントムの後部シートにライドオンしろ! ヒュッケに突っ込むぞ!」
ラミア「では艦長…お早いお帰りをお待ち申しとりやんせ」
ハーケン「ああ、軽く世界を救ってくる。マイシスター・ワンセブン」
イングラム「だが、もう遅い。事は成就する」
ショーン「艦長、お気を付けを! パーソナルトルーパー、R-GUNがヒュッケバインに急速接近中です…!」
ハーケン「ちっ、チェックメイトに来たってわけか。だが、簡単に詰まされるわけにはいかないぜ」
アクセル「ああ、貫いてきなよ。奴よりも…速くな、これが!」
シャイン「大丈夫、視えますわ…さすらいの賞金稼ぎ、あなたの勝利が。ド派手に決めてやってくださいませ!」
フォルカ「ここは未知なる無限の開拓地だ。世界が、お前に味方をしてくれるだろう。…我らの頭上に、死凶星が輝かぬことを」
ハーケン「ああ、ここは無限のフロンティア。…俺達の世界だ!」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

エクセレン「……以上が、私とハーケン君、ダブルブロウニングによる『鋼龍戦隊プロモーションVTR』!」「……の、プロットってわけ。かーなーり、面白くてカッコいいと思いません?」
レフィーナ「………」
ショーン「依頼した内容と随分違いますな」
エクセレン「まあそれは、後々のことも考えてエンタメ性の向上を図ったってことで!」「実際に撮影するのは現実的じゃないから、登場期待はPTシミュレーターのCGを流用!」「人物の方は、サフィーネちゃんにお願いして、魔法で合成しちゃう予定なの。なので、予算内で仕上がってしまうってわけ!」
ショーン「いや、それ以前に…全10話とはどういうことですか。長過ぎますぞ」
エクセレン「そこはそれ、第1話は無料配信にすれば、掴みはバッチリって感じ?」
ショーン「プロモーションVTRですから、そもそも無料です」
レフィーナ「…エクセレン少尉。なかなか面白いお話だと思いますが、大きな問題があります」
ショーン「至極当然の反応ですな」
エクセレン「あらら、やっぱり物語の舞台を異世界モノにしちゃったり、ラスボスの本当の目的がうやむやなのはまずかったって感じ?」
レフィーナ「そこも然りですが…」「私の出番がありません」
エクセレン「わお、そっち? え~と、艦長役はハーケンがすでにいたし…ね?」
ショーン「あの、艦長?」
エクセレン「そんじゃ、艦長の出番を考える…ってことでいかが?」「え~と、囚われのお姫様だとありきたりだから…「覇龍の塔」の最上階に眠るネグリジェ姫! これはドッカンドッカン来るでしょ!」
レフィーナ「ネグリジェは…遠慮させてください」
ショーン「艦長?」
レフィーナ「こほん。問題は他にもあります。まず、鋼龍戦隊の所属ではない登場機体や人物が多過ぎます」「しかも、その中には機密に抵触する物が多々あります」「連邦軍が配信するプロモーションVTRとして使うわけにはいきません」
エクセレン「あちゃ~、話の内容と、エンタメ性と、マニア向けを意識したのが裏目に出ちゃったか…」
ショーン「まあ、少尉がプロット構成を申し出てきた時点でこうなるような予感はしていましたが…」「当初の予定通り、ギリアム少佐のチームに任せることにしましょう」
エクセレン「ええ~? それじゃ、ヒーロー戦…」
レフィーナ「少尉?」
エクセレン「…って、これはまずかったかしらん?」

エクセレン「…ってわけなの。頭の固いお偉いさんに、ひどいダメ出しされて、不採用になっちゃったのよね」「色々と相談に乗ってもらったり、アイデアを出してもらったのに…ごめんしてね?」
ハーケン「OK、プレゼン・ガール。気にするなよ。俺の方も、故郷を思い出してエンジョイしてたさ」「会ったことのない奴もいたが、なかなかグッドなキャスティングだったしな」
アルフィミィ「私やアクセル、実際のあの世界に行きましたのになんか知らない人の役でしたの」
エクセレン「ほとんどの人がそうだから、気にしちゃダメよ。私なんて、妖怪エージェントの役だったんだから」
アシェン「私は面白かったでござんする。妹と、王女との交流シーンが特に」
エクセレン「まあ、やられ役を振っちゃった、ブリット君やクスハちゃん、SRXチーム、マーサ達には怒られちゃうかもしれないけど、ね」
ハーケン「だが、ここまでプロットを組んだのにお蔵入りとはもったいない話だ」
エクセレン「まあ、そうよねえ。舞台設定と固有名詞を変えて、シャイン王女にプレゼンしてみるのも手かも」
アシェン「使いまわし、乙」
エクセレン「いやいや、リクセント公国のイメージキャラ、『マジカルハートプリンセス セント・リクセ』の劇場版とか…ワンチャンあるかもよ?」
アルフィミィ「…その時は、一緒に『マジカルフェアリー アルフィ&ミィ』をねじ込んでみせますの」
エクセレン「そんじゃ、そういうわけで! ハーケン、この埋め合わせは今度するから」
ハーケン「ドント・ウォーリーさ。それじゃ、ミスター・ナンブにもよろしくな。…アディオス!」
エクセレン「はいは~い、バイナラ!」
〔通信の閉じる音〕
〔ハッチの開閉音〕

アクセル「…ここにいたか、ハーケン・ブロウニング」
ハーケン「っよう、どうした? 険しいフェイスだな」
アクセル「…貴様の故郷、あの異世界を元にした映像を作るという話を聞いた」「…そこで、一つ聞かせてもらう」
ハーケン「OK、アングリーワカメ。怖い顔する理由がわからないんだな、これが。なあ、アルフィミィちゃん」
アルフィミィ「なんかもう、答えを全部言っておりますの」
アクセル「あの世界での話は忘れろと言ったはずだ、これがな」
アシェン「人の記憶も、私のメモリーも、そう簡単に消せたりしちゃうものではありんせん、隊長」
アルフィミィ「私達もそうでしたのよ、アクセル」
アクセル「………」
アルフィミィ「ところで、ハーケン…そのプロモーションVTRのタイトルは何ですの?」
アクセル「そんなもの、知ってどうする。もう見送られたものだろう」
アルフィミィ「でも、気になりますの」
ハーケン「…『遥かなる戦い、開幕』。「開幕」は「オン・ステージ」と読んでくれ」
アシェン「オゲー! なにそれ中2クッセーの! 今時、そんなんある~?」
アルフィミィ「意外とまだまだありますの」
ハーケン「…と、思ったんだが、これからスタート…って感じでもなかったんでな。想いでのアドベンチャーには、ふさわしくない」
アルフィミィ「じゃあ、どうしますの?」
ハーケン「『遥かなる戦い、ご挨拶』。これくらいライトな方が、意外と心に残るものさ」
アクセル「ふん…どうせ読み仮名が違うんだろう。何と読ませる? そいつを」
ハーケン「………………」「…「カーテン・コール」さ」
【シナリオエンドデモ終了】


● 強敵イベント「ここが無限の開拓地」


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