イベント
冥王温泉記
[予告]
クゥ~クックックッ!
ベルタ・ベルンシュタインだ!
久しぶりにまとまった休暇をもらい
我とアヤメが向かったのは、とある寂れた温泉宿。
そこでのんびりと骨を休めるつもりだったが、
運命は我らに休むことを許そうとはしなかった。
温泉宿に迫る黒い影。
謎の呪文が響き、酒池肉林の騒乱が起きる。
全てが破壊し尽くされたあと、
残されたモノは果たしてなにか…。
次回、スーパーロボット大戦X-Ω「冥王温泉記」
次回も、我と冥府に付き合ってもらう!
「そうか。では褒美に、お前を踏みつけてやろう」
[ストーリー概要]
火星調査団『ソリス』。
火星で起きた謎の事件の調査、解決するべく、
地球連邦によって設立された組織である。
その組織の一員であるアヤメとベルタは、
突然与えられた休暇を利用して、
とある温泉宿を訪れていた。
訓練施設にいるふたりが気がかりなアヤメと、
休日を存分に満喫しようとしているベルタ。
ふたりはまだ知らない。
この宿に微妙な魔の手が伸びていることを…
[出会い]
【シナリオデモ開始】
アヤメ「………」
ベルタ「見ろ、アヤメ!」
アヤメ「ん?」
ベルタ「じゃーん! どうだ、我の浴衣姿は!」
アヤメ「いいのではないでしょうか…」
ベルタ「おー! 窓から海が見えるぞ! あとで行ってみよう、な!?」
アヤメ「海など訓練施設で、嫌というほど見ているではないですか…」
ベルタ「…おい」
アヤメ「なんですか?」
ベルタ「折角の休みだぞ!? 温泉宿だぞ!? なのに、何故テンションがそんなに低いんだ!」
アヤメ「正直、私たちだけ休んでいいのでしょうか。オリーヴさんとカタリーナは、いまも訓練を続けているのですよ?」
ベルタ「あのなぁ…」「年末には忙しくなるから、いまのうちに交代で休んでおけと言ったのは、組織の上の連中だぞ?」
アヤメ「それはわかっています」
ベルタ「ならば、なにを気に病む必要がある。命令なのだから、しっかりと休まねばなるまい」
アヤメ「…確かに、そういう考え方もありますか」
ベルタ「この休暇を満喫するぞ!」
〔ノックの音〕
ココナ「失礼しまーす」
アヤメ「どうしたのですか、女将さん?」
ココナ「なんだってこともないんだけどさ、なにか困っていることはないかなと思って」
ベルタ「特に困っていることはない。…だがな、不満なことがひとつだけ…」
ココナ「ん、なんだい?」
ベルタ「なぜ、着物を着ていないのだ、女将よ!」
ココナ「だろ! あたいもそう言ったんだよ!」「でも、おやっさんが、『そんなもんに出す金はねえ』って!」
ベルタ「そんなバカな!? 誰だか知らんが、わかってないぞ、おやっさん!」
ココナ「言ってやっておくれよ、おやっさんに!」
ベルタ「わかった! 会った時に伝えておこう!」
〔歩み寄る足音〕
バニラ「声が聞えると思ったら、こんなところで油を売ってやがったのか」「すみませんねぇ。うちの従業員がお邪魔しちゃって」
アヤメ「いえ、お気になさらずに」
ココナ「で、どうしたんだい?」
バニラ「どうしたんだいじゃねえよ。ちゃんと仕事をしろってんだ!」
ココナ「どうせ他にお客さんいないんだから、別にいいじゃん」
バニラ「だまらっしゃい! 晩ご飯の用意もしないといけないんだから、早く戻ってくるの!」
ココナ「はいはい、わかりましたよ」「それじゃあ、ごゆっくり~」
ベルタ「女将たちも行ったことだし、我々は温泉を堪能させてもらうとするか」
アヤメ「そうですね。たまには裸の付き合いというのもいいでしょう」
ベルタ「クゥ~ックックックッ! 我の華麗な泳ぎを、お前に披露してやろう!」
アヤメ「…もし本当に泳いだら、張り倒しますよ」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
オリーヴ「今頃ふたりとも、温泉にでも入ってるんですかね?」
カタリーナ「羨ましすぎますよ。私たちは訓練をしてるっていうのに」
オリーヴ「来週は私たちが、お休みじゃないですか。だから、それまで頑張りましょう!」
カタリーナ「そうですね。私たちだけ訓練をしているストレスは、オリーヴさんを抱き枕にすることで解消します」
オリーヴ「却下です!」
カタリーナ「ほへ~?」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
ベルタ「美味い! 美味すぎるぞ、この料理!」
アヤネ「本当に美味しい。なんというか、こう…あの…とにかく凄く美味しいです」
ベルタ「説明下手すぎるだろ!? なにひとつ伝わらなかったぞ!」
バニラ「喜んでもらえたなら、作った甲斐があるってもんよ。ほら、もっとジャンジャン食ってくれよな」
ベルタ「うむ!」
ココナ「さっきはサボるなって言ってたクセに、自分だって来てるじゃないか…」
バニラ「お前だって同じだろうが」
ココナ「そうだけどさ…」
バニラ「俺はお客様の生の感想を聞きに来てるの。これも立派な仕事のうちだ」
ココナ「ずるいんだ、言い訳なんかしちゃってさ」
アヤメ「…あの」
ココナ「あっ、ごめん! 人がご飯食べてるときに、ケンカなんかするんじゃないってね」
アヤメ「いえ、そうではなくて。これ程たくさんの料理を出していただいて、よかったのでしょうか?」
バニラ「ああ、それなら気にしないでくれ。なんでか急にキャンセルが続いちまってな、食材が余っちまったのよ」
ココナ「ぶっちゃけ、あんたたちしか客がいないんだよ」「ダメにするのも勿体ないだろ? だから、食べてもらえたら嬉しいなって」
アヤメ「そういうことでしたら、遠慮なく。はむっ!」
バニラ「お、いい食べっぷりだね、お姉さん!」
アヤメ「そうですか?」
ベルタ「コイツはただ、食いしん坊なだけだ」
アヤメ「そんなことはないです。はぐっ」
ベルタ「こんなに説得力のない言葉は、そうないぞ…」
〔物音〕
アヤメ「なんですか、いまの音…」
ベルタ「我々しか客はいないと言っていなかったか?」
ココナ「そのはんずなんだけど、なんだろうね?」
男「ナメデッド、ブッゴロア!」
ベルタ「なにか、呪文のようなモノが聞えたが…」
バニラ「…ちょっと様子を見てくる。ココナはこの人たちと一緒にいろ」
ココナ「はいよ」
ベルタ「いや、我々も一緒に行こう」
バニラ「おいおい、危ないかもしれないんだぞ!?」
アヤメ「危険なのだとしたら、ますます私たちがいた方がいいでしょう」
ベルタ「そういうことだ」
バニラ「ったく…。どうなっても知らねえからな」
【シナリオエンドデモ終了】
[敵対者]
【シナリオデモ開始】
男(※中年)「ゴウトさん。いい加減、立ち退いちゃくれませんかね」
ゴウト「何度も言ってるが、ここを手放すつもりはサラサラねえ」
男(※中年)「お金なら払うと言ってるじゃないですか。あなたたちにとっても損な話じゃないでしょう?」
ゴウト「そうかい? 俺にはとてもそうは思えんがね」
男(※中年)「元々、この土地は我々の所有物。にも関わらず、お金を出そうと言っている。この誠意をわかっちゃもらえませんか?」
ゴウト「馬鹿言っちゃいけねえよ。ここは俺たちが譲り受けた土地だ」
男(※中年)「また平行線ですか…」
〔走り寄る足音〕
バニラ「大丈夫か、とっつぁん!」
男(※中年)「おや?」
ゴウト「なんだなんだ、大勢で来やがって」
ベルタ「見物人だ、気にするな」
アヤメ「同じく」
ゴウト「いあ、見物人って…」
男(※中年)「お忙しいようなので、今日のところはこれで失礼しますよ」
男(※若者)「マダクッゾラァ!」
〔歩き去る足音〕
ココナ「なんなの、アイツら。感じ悪い」
ベルタ「てか、謎の言葉を話しているヤツがいたが…」
ゴウト「俗に言う地上げ屋って奴だな。この土地は自分たちのモノだと言ってやがる」
アヤメ「そうなのですか?」
バニラ「いや、この土地は元々、とある爺さんのモノだったんだ」「それを、とあるきっかけで譲り受けてな。その上にこの旅館を建てたってわけだ」
ココナ「そうさ、ここは正真正銘あたいたちの土地だ。権利書だってちゃんとあるんだから」
ゴウト「まったく…。面倒ア連中に絵を付けられたもんだぜ」
ベルタ「なるほど、ヤツらは悪人だということか。アヤメ、追いかけて行って奴らを倒すぞ」
アヤメ「ええ。料理の恩を返す良い機会です」
ゴウト「待て待て待て! これは俺たちの問題だ。あんたらは何もしなくていい!」
ベルタ「しかし、我の気は収まらん!」
ゴウト「その気持ちだけで充分よ」「ここは日頃の疲れを癒すための場所だ。それが逆にストレスを溜めさせたとあっちゃ、いい笑いモンになっちまう」
ベルタ「むう…」
アヤメ「あなた方がそう言うのでしたら…」
ゴウト「ほらほら、ここは客が来る所じゃねえ。さっさと部屋に戻りな」
ベルタ「わかった。だが、なにかあったら頼ってくれ」
ゴウト「はいよ。じゃあな、ごゆっくり」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
カタリーナ「こんな時間まで訓練する必要がありますかね?」
オリーヴ「ハインヘルムの性能テストも兼ねてますから、仕方ありませんよ」
カタリーナ「でも、限度はあると思うんですよね? 日を跨いじゃってるのは、さすがにどうかと」
オリーヴ「でも、いまは私たちしかいないんですから、一生懸命頑張りましょう!」
カタリーナ「頑張りたくないです」
オリーヴ「ええ~!?」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
アヤメ「朝は空気が澄んでいて、とても良いですね。やはり散歩に来て正解だったようです」
ベルタ「我は眠いぞ…」
アヤメ「ほら、しゃんとしてください。折角の休みを満喫するのではなかったのですか?」
ベルタ「ゆっくり寝ることも、休日を満喫することの一部だろうが…」
〔歩き寄る足音〕
男(※中年)「おや?」
男(※若者)「ヴァア?」
ベルタ「…お前たちは昨日の」
男(※中年)「これはこれは、こんな場所で会うとは奇遇ですね。お姉さん方も朝の散歩ですか?」
アヤメ「そうだとしても、アナタたちには関係のない話です」
男(※若者)「アアッ!? ガラッザゴルン!」
ベルタ「どこの国の出身なんだ、お前は!?」
男(※中年)「フッ…。そんなに脅すモンじゃねぇ」
男(※若者)「デスガアジギ。アイヅラ、ゲルンムングンゲ」
男(※中年)「はっはっはっはっ」
ベルタ「通じてる!? 会話が成立してるぞ、アイツら!」
アヤメ「どこか既視感を覚えるのは、気のせいでしょうか…?」
男(※中年)「というわけで、我々の仕事を手伝ってもらえないでしょうか?」
ベルタ「唐突か! 文脈をどこに捨ててきた!」
男(※若者)「ゾンナヴォン、シッダルーダ!」
ベルタ「お前は喋るな! なにを言っているのか一切わからん!」
男(※中年)「こいつの言う通り、この街を丸々買い取ってちょっとした事業を興そうと思ってましてね」
アヤメ「言ってましたか、そんなこと…?」
男(※中年)「お姉さん方が泊まっているあの宿が、とても邪魔なんですよ」「ちょっと調べさせてもらったんですが、お姉さん方、軍人さんなんでしょ。だったら荒事も得意ですよね?」
アヤメ「よく調べましたね」
男(※中年)「横の繋がりが広い世界ですから。どうですか、報酬なら弾みますが?」
ベルタ「この冥王を金で買収しようとは、随分と見くびられたものだな」
男(※中年)「冥王…?」
男(※若者)「アニキ、バカですよアイツ。自分のこと冥王って、ぷぷぷ…」
ベルタ「なぜ普通に喋り始めた!?」
男(※若者)「ンナヴァケ、ネベダロ!」
ベルタ「キャラか!? その喋り方はキャラ付けなのか!?」
アヤメ「ベルタ、いちいちツッコまなくていいですから…」
男(※中年)「どうやら私は交渉に向いていないようだ。穏便にことを済ませたかったのですが、いつものようにやるしかないようですね」
アヤメ「もうあの宿には関わらない方が身のためだと、忠告しておきましょう」
男(※中年)「お姉さん方こそ、私たちを侮らない方がいい」
男(※若者)「オヴォッデ、ガガレ!」
ベルタ「お前は喋るなと言っただろうが!」
〔歩き去る足音〕
ベルタ「なんなんんだ、アイツは…」
アヤメ「そろそろ朝食の時間ですね。宿に戻るとしましょう」
ベルタ「そうだな。食事をして気分を切り替えるとするか」
【シナリオエンドデモ終了】
[騒乱]
【シナリオデモ開始】
ベルタ「ふぅ~、食べた食べた。もう我は一歩も動けんぞ」
アヤメ「ベルタ、食べてすぐ横になると牛になりますよ」
ベルタ「ほう、変身能力を身につけられるということか。それも悪くないかもしれんな」
アヤメ「いえ、そうではなくですね…」
〔勝どき〕
ベルタ「なんだか随分と外が騒がしいな」
アヤメ「先ほど、別の宿泊客を見かけましたので、その人たちの声かもしれません」
〔走り寄る足音〕
〔空を舞う音〕
ベルタ「またか…。いくらなんでも、はしゃぎすぎだろ…」
アヤメ「食事の美味しさについ走り出してしまい、そして歓喜のジャンプをしたのかもしれませんね」
ベルタ「あるかそんなこと!?」
〔エネルギーの充填音〕
ベルタ「なんだいまの音は!?」
アヤメ「ご飯のパワーが体内を駆け巡り、発光してしまったのかもしれません」
ベルタ「それだけは絶対にないと断言できるぞ!」
ココナ「失礼します」
ベルタ「おお、女将」
ココナ「ごめんね、外が騒がしくて。それを謝りにきたんだ」
アヤメ「なにかあったのですか?」
ココナ「それがさ、急にお客さんが来たと思ったら、全員、あの地上げ屋の仲間だったんだよ…」
ベルタ「なんだと…?」
ココナ「いま、バニラに注意しに行ってもらってるから、もう少しだけ待ってね」
〔歩み寄る足音〕
バニラ「…ダメだ、アイツら。俺の話を全然聞きやしねえ。こりゃ、一晩中続けるつもりだぞ…」
ココナ「それで、おめおめと帰ってきたっていうのかい!?」
バニラ「仕方ないでしょうが。あっちはお客、こっちは従業員なんだから」
ココナ「だったら、おやっさんに言って、とっとと叩き出してもらおうよ!」
バニラ「そんなことをしたら、アイツらの思うツボだっての」
ココナ「なにがさ!」
ベルタ「不当に客を追い出した宿という評判を広められる結果になるだろうな」
バニラ「そういうこと。最近、客足が遠のいていたのも、アイツらの仕業だったのかもしれねえな」「あんたらもこんな状態じゃ、ロクに休めないだろう? 他の宿に話をつけておくから、そっちに…」
ベルタ「我はこの宿が気に入っているのだ。移動するなど考えられん」
アヤメ「私もベルタと同じ意見です」
バニラ「けどな…」
アヤメ「私はいまから、晩ご飯が楽しみで仕方がありません。ですから、そんなことは言わないでください」
ベルタ「さっき食べたばかりだろうが…」
アヤメ「む?」
バニラ「…わかったよ。好きにしな。ただし、責任は持てないからな」
ココナ「無理だと思ったら気にせず移動していいんだからね?」
アヤメ「はい、お気遣い感謝します」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
カタリーナ「私って結構頑張っていると思うんですよ」
オリーヴ「はい。私もそう思いますよ」
カタリーナ「ですよね? なのになぜ、毎日訓練をしないといけないのか」
オリーヴ「いや、訓練ってそういうものですから…」
カタリーナ「やだやだ。私も静かな場所でゆっくり過ごしたいです」
オリーヴ「やだやだって言われても…」
カタリーナ「もっと私に優しくしてください」
オリーヴ「ええ~!?」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
アヤメ「また、温泉に入るのですか? いったい、何度入れば気が済むのか…」
ベルタ「朝、昼、夕、晩の4回に決まってるだろうが。入って入って、入りまくってやるぞ!」
アヤメ「そんなに入らなくても…」
ベルタ「ほら、行くぞアヤメよ!」
〔走り去る足音〕
アヤメ「走ったら危ないですよ。それと、浴衣を脱ぎ散らかさないでください」
〔画面、白化〕
ベルタ「おおう…。いつにも増して凄い湯気だな…」
アヤメ「ちゃんと身体を洗ってから入るんですよ?」
ベルタ「我を子供扱いするな! もう、とっくに洗っているわ! ひゃっほー!」
アヤメ「こら! 飛び込まない!」
ベルタ「ふぃ~。身体中に染み渡るなぁ…」「ここは静かだし、最高だ…」
アヤメ「ベルタが騒がなければ、もっと最高なのですがね」
ベルタ「そんなことを言って、我が居なくなったら寂しくなるのだろう?」
アヤメ「はい」
ベルタ「え…?」
アヤメ「いままで一緒にやってきたのですから、寂しくなるのは当然です」
ベルタ「お、おう…そうか…」
アヤメ「ふぅ…」
ベルタ「それにしても、湯気多すぎないか?」
アヤメ「多すぎますね」
男「ひゃっはあああああ!」
男「ひゃあああああ!」
ベルタ「この声は…」
アヤメ「…ここにも来ましたか」
ベルタ「そういえば、女風呂と男風呂は隣同士だったな…」
男「最高だぜ、誰もいない風呂はよおおおおお!」
男「ひゃひゃひゃひゃひゃー!」
男「ヤッヴァ、ブロバイイボバー!」
ベルタ「お前もいたのか!」
アヤメ「上がりましょう、ベルタ…」
ベルタ「我の楽しみを奪いおって…!」
男(※中年)「そうか、あのお姉さん方はまだいるのか」
男(※若者)「へい…」
男(※中年)「あの親父も一向に折れねえし、もっと本格的にやる必要があるみてえだな…」「おい、ここに食材を運んでる業者を調べておけ」
男(※若者)「わかりましたが、いったいなんのために?」
男(※中年)「なに、すぐにわかる」
【シナリオエンドデモ終了】
[祝杯]
【シナリオデモ開始】
ゴウト「アイツらのせいで、赤字確定だな…。こりゃ、どうしたもんか…」
〔走り寄る足音〕
バニラ「大変だ! 大変だぜ、とっつぁん!」
ゴウト「なんだなんだ、騒々しいな」
バニラ「ウチの食材を運んでたトラックが、何者かに襲われたって連絡があったんだよ!」
ゴウト「なんだって!? それで食材は!」
バニラ「全部ダメにされちまった…」
ゴウト「ここまでやるってのか…」
バニラ「料理が出せないことでこの宿の評判を下げようなんて、随分とセコいこと考えてくれるぜ」
ゴウト「とにかく街に行って、食材を集めてくるしかなさそうだな」
バニラ「そっちはもう、ココナに行ってもらってる」「それよりもだ、とっつぁん。このまま引き下がっていいのかよ」
ゴウト「俺たちが手を出せばどうなるか。お前だって、わかっているだろうが」
バニラ「けどよ、このままじゃ、連中の嫌がらせはエスカレートしていく一方だ。どこかで抑えないといけないだろ」
ゴウト「この世界じゃ後ろ盾がないんだ。下手に動けば、やられるのは俺たちの方だぞ」「ここで、あいつを待ってるって、3人で決めたじゃねえか」
バニラ「くそっ! じゃあ、どうすりゃいいってんだ!」
????(※ベルタ)「その話、聞かせてもらったぞ!」
バニラ「また、あんたたちか…」
アヤメ「すみません。盗み聞きするつもりはなかったのですが」
ベルタ「我々を頼ってくれと言っただろうが!」
ゴウト「前にも言っただろう。客にそんなことをさせるわけにはいかないって」
ベルタ「それなら、一度チェックアウトしてからまた来る! これならどうだ!」
バニラ「そういう問題じゃないっての」
ゴウト「とにかく、あんたたちはなにもしてくれなくていい」
アヤメ「ですが、オーナー」
ゴウト「この宿のルールは俺だ。いいな?」
バニラ「心配しなさんなって。この程度の事件なんざ、ちょちょいのちょいで解決よ」
ゴウト「とりあえず、目下の問題は料理をどうするか、か」
バニラ「だな。食材が集められたとしても、この時間からじゃ料理を全員分用意するのは、かなり厳しいぞ…」
アヤメ「ならば、私たちに手伝わせてください。それくらいなら構わないでしょう?」
ゴウト「うーむ…」
バニラ「とっつぁん。それくらいならいいじゃねえか。実際、猫の手も借りたいくらいなんだからよ」
ゴウト「そうだな…。じゃあ、手伝ってもらえるか?」
アヤメ「はい」
ベルタ「クゥ~ックックックッ!」
バニラ「急にどうした?」
ベルタ「料理か、なかなかいい案ではないか。クククッ、奴らに一泡吹かせてやるとしよう」
アヤメ「どういうことですか?」
ベルタ「お前は気にせず、普通に料理を作ればいい。そう、普通にな」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
カタリーナ「オリーヴさん。一緒にこの訓練施設から逃げましょう」
オリーヴ「えっ?」
カタリーナ「昼から始まって、もう夜。晩ご飯の時間だってとっくに過ぎちゃってます。だというのに私たちは未だ訓練中…」「これはもう、もう逃げるしかありません」
オリーヴ「いや、ちょっと…え?」
カタリーナ「安心してください。私がちゃんと稼いで来ますから、オリーヴさんは家事をお願いします」
オリーヴ「いやいや! 訓練! 訓練をしましょうね!」
カタリーナ「海辺の小高い丘の上に、白い小さなおうちを建てるんです。ふふふ…」
オリーヴ「訓練! 訓練ですよ!」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
ココナ「ただいま~」
ベルタ「どうだった、連中は?」
ココナ「いや、それがさ。みんなひっくり返っちまってて、おかしいったらなかったよ」「いや~、あんたたちにも見せたかったね」
ベルタ「ふむ、作戦は大成功だったようだな!」
アヤメ「………」
バニラ「しっかし、すげえもんだぜ、あんた。見た目は普通の料理と違わないってのに、あんなもんを作っちまうなんてな」
ココナ「ほんとだよ。あの料理、教えてもらっちゃおうかな?」
アヤメ「普通に料理を作っただけなのに、うう…」
ベルタ「名付けて、ヘルズ・ボム。アヤメの必殺技だ!」
アヤメ「人の料理に変な名前を付けないでください!」
ベルタ「良かったではないか。お前のスキルが役に立ったのだからな」
アヤメ「嬉しくありません…」
バニラ「ほれほれ、俺たちのお料理の登場ですよ」「連中に意趣返しができたお祝いだ。たいしたモンは作れなかったが、パーっとやってくんな!」
アヤメ「…いただきます」「はむ、もぐ…」「美味しい!」
ベルタ「どういうキャラなんだ、お前は…」
バニラ「んじゃ俺は、とっておきの一杯でもいただくとしますかね」
ベルタ「では、我はこの盃に満たされた、黒き魔王の血を飲むとしよう」
バニラ「いや、それブドウジュース…」
ベルタ「クゥ~ックックックッ! 細かいことなど気にするな!」
ココナ「そうだよ、バニラ。折角なんだから楽しまないと!」
アヤメ「はむっ…はむっ…!」
バニラ「へいへい、わかりましたよ。それじゃあ改めまして、せーの!」
ココナ「かんぱーい!」
【シナリオエンドデモ終了】
[強襲]
【シナリオデモ開始】
ベルタ「朝というのは空気が澄んでいて、気持ちいいな。散歩に来た甲斐があるというものだ」
アヤメ「うう…」
ベルタ「なにをフラフラとしているんだ、アヤメ。シャキっとしろ、シャキっと」
アヤメ「こんなやり取りをつい最近したような…」
ベルタ「酒の匂いだけで二日酔いになるとは、どれだけ酒に弱いのだお前は…」
アヤメ「私もまさかこんなことになるとは…」
ベルタ「そんなことでは、立派な大人になれんぞ」
アヤメ「いや、体質なのでこれは…」
〔歩み寄る足音〕
男(※中年)「ううっ…。待ちやがれ、テメエら…」
男(※若者)「ヴヴッ…」
ベルタ「…また、お前たちか」
アヤメ「なんとなく、来るような予感はしていましたが…」
男(※中年)「よ、よくもやってくれやがったな…! 料理に毒を混ぜるとは!」
アヤメ「毒など入れて…うっ!?」
男(※中年)「ううっ…」
ベルタ「なにやら不幸な事故があったようだな」
男(※中年)「あくまで、しらばっくれると言うのか…」
ベルタ「仕方あるまい? なにも知らんのだからな」
男(※中年)「くっ…!」
男(※若者)「ううっ…。アニキ、本当に知らないのかもしれませんよ。アイツもフラフラしてますし…」
ベルタ「…お前、ダメージを喰らいすぎて、普通の喋り方になってるぞ?」
アヤメ「…宿に戻りましょう、ベルタ。もう限界です…」
ベルタ「そうするか。アイツらの間抜けな顔も拝めたことだしな」
男(※中年)「俺たちをこんな目に遭わせたんだ…。た、ただで済むと思うなよ…」
男(※若者)「も、もうやめましょうよ、アニキ…。みんな寝込んじまってますし、アイツらヤバいですよ…」
男(※中年)「うるせえ! ここまでコケにされたってのに、黙って引き下がれるか!」
アヤメ「ここで退いた方が身のため…ううっ…」
男(※中年)「うるせえ! 覚えてやが…ううっ…」
ベルタ「どうにも締まらんな…」
男(※中年)「い、行くぞ…」
男(※若者)「へい…」
〔歩き去る足音〕
アヤメ「そ、そろそろ、朝食の時間ですね…。早く宿に戻りましょう…」
ベルタ「食うつもりか、その状態で!?」
アヤメ「この程度の具合の悪さなど、食事をすれば治ります…」
ベルタ「治らないと思うが。うーむ…」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
カタリーナ「普段温厚な私でもいい加減、我慢の限界ですよ。そもそも、ふたりが休暇になってから、急に訓練の密度が上がりましたよ?」「あれですか? イジメですか? 私たちだったらなにをしてもいいとか、そんなことを思っているんですか?」「もうこれは、あれしかないですよ。邪悪な念を放出し続けることしかできません。怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨…」
オリーヴ「もう私じゃ、カタリーナさんを止められそうにもありません…」
カタリーナ「怨怨怨怨怨怨怨怨…」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
男(※若者)「上手く部屋に忍び込めたな…」
男(※若者)「アニキからの命令、ちゃんとわかってんだろうな?」
男(※若者)「ああ、この宿をぶっ壊しちまえばいいんだろ?」
男(※若者)「そうだ。ついでに寝てるコイツらにも仕返しをしてやらねえとな」
男(※若者)「へっへっへっ…。油性マジックでヒゲを書いてやるぜ」
男(※若者)「ついでに、眼鏡も書いてやれ」
男(※若者)「アゾンデンジャー、ネード! ザッザド、バッデバデ!」
男(※若者)「…暗くてよく見えねぇな。ちょっと明かりを」
男(※若者)「おい、バカ!?」
〔画面、発光〕
男(※若者)「い、いない!?」
男(※若者)「どこに行きやがった、アイツら!」
ベルタ「我らはここだ!」
男(※若者)「後ろ!?」
アヤメ「でああああああッ!」
〔殴打音〕
〔画面、フラッシュ〕
男(※若者)「がはっ!?」
〔人の倒れる音〕
男(※若者)「オ、オヴェラー!?」
アヤメ「遅いッ!」
〔殴打音〕
〔画面、フラッシュ〕
男(※若者)「ヴェボォ!?」
〔人の倒れる音〕
アヤメ「あとは、お前だけだが?」
男(※若者)「ひ、ひぃ!?」
〔走り去る足音〕
ベルタ「まさか、こんな強硬手段に出てくるとは」
アヤメ「ですが、相手が悪かったようですね」
ベルタ「おい、貴様」
男(※若者)「ヴァ、ヴァンヴァ!?」
ベルタ「…間違えた。お前は寝てろ」
〔殴打音〕
〔画面、フラッシュ〕
男(※若者)「グヴェ!?」
〔人の倒れる音〕
ベルタ「おい、貴様。寝たふりをしても無駄だぞ」
男(※若者)「ま、待ってくれ、降参だ!」
ベルタ「お前たちのボスもこの宿に来ているだろ。どこにいるのか、答えろ」
男(※若者)「し、執務室だ! 執務室にいる!」
ベルタ「本当だろうな?」
男(※若者)「本当だ! 信じてくれ!」
ベルタ「そうか。では褒美に、お前を踏みつけてやろう」
男(※若者)「ッ!?」
〔殴打音〕
〔画面、フラッシュ〕
男(※若者)「ありがとうございます!」
〔人の倒れる音〕
アヤメ「執務室ですか…」「オーナーたちが心配です。急ぎましょう、ベルタ」
ベルタ「ああ」
【シナリオエンドデモ終了】
[終結]
【シナリオデモ開始】
〔走り寄る足音〕
ベルタ「大丈夫か、オーナー! って、なんだこれは!?」
ゴウト「おお、無事かお前たち?」
アヤメ「私たちは問題ありませんが、そこに倒れてる連中は…」
男(※若者)「うう…」
男(※若者)「痛てぇ…」
バニラ「急に押しかけて来たもんで、ちいとばかし、しつけてやったのよ」
ベルタ「まさか、オーナーたちが全員やったのか?」
ゴウト「言ったろうが。荒事には慣れてるってな」
ココナ「随分とあっけない連中だったけどね」
バニラ「よく言うぜ。コイツらを叩きのめしたのは、俺ととっつぁんだろうが…」
ココナ「へへへ、そうだっけ?」
アヤメ「どうやら、私たちは来なくても良かったようですね」
ベルタ「うむ…」
ゴウト「いや、そうでもねえぞ」
男(※中年)「くっ…!」
ゴウト「さてどうするんだい、お兄さん。前も後ろも囲まれちまってるぜ?」
男(※中年)「こんなことをしてどうなるか、わかっているんだろうな…」
ゴウト「それはお互い様だろうが。だから、ここいらで痛み分けとしようじゃねえか」「アンタたちが二度と関わらないってんなら、この騒動もここまでだ」
ベルタ「本当にそれでいいのか?」
ゴウト「コイツらと関わり合いになったところで、一文の特にもならないからな」
男(※中年)「フフ…。フハハハハハハ!」
アヤメ「…なにがおかしいのですか?」
男(※中年)「尻尾を巻いておめおめと逃げ帰れだと? これが笑わずにいられるか!」
バニラ「バカな男だねぇ。引き時ってのをまるでわかっちゃいねぇ」
男(※中年)「うるせえ! 退くつもりなんか、さらさらねぇんだよ!」
ゴウト「やれやれ仕方がねえ…」「バニラ、ココナ、やっちまうぞ!」
ココナ「はいよ、おやっさん!」
バニラ「今までの借り、返させてもらうぜ!」
アヤメ「私たちは、本当に不必要だったみたいですね…」
ベルタ「かと言って、ただ見ているわけにもいくまい。オーナーたちに加勢するぞ!」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
カタリーナ「オリーヴさん、私気付いたんです」
オリーヴ「な、なににですか?」
カタリーナ「人を恨んでもなにも始まらない。自分の中から邪念を消すことこそが、幸せへの第一歩なのだと」
オリーヴ「キャラが変わっちゃってませんか!?」
カタリーナ「争うための武器などいりません。博愛の精神です」
オリーヴ「訓練中ですよ!? 武器を捨てちゃったら危ないですって!」
カタリーナ「大丈夫です。話をすればきっとわかり合えますから」
オリーヴ「無理ですよ、訓練機に言葉は通じませんから!」
カタリーナ「愛について唄いましょう。ららら~」
オリーヴ「はやく戻って来てください~! 私じゃ手に負えませんよ~!」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
男(※中年)「うぐっ…!」
バニラ「あんたの負けだよ、大将 そこいらに転がってる部下を連れて、とっととここから出ていきな」
ゴウト「二度とそのツラを見せるんじゃねえぞ。もし、また来やがったら…」
男(※中年)「わ、わかった! ここにはもう手を出さないと約束する!」
〔走り去る足音〕
バニラ「ったく、結局逃げるんだったら、最初から突っかかってくんなっての」
ココナ「まあいいじゃん。無事に解決したんだからさ」
ベルタ「本当に我々は、なにもしなかったな…」
アヤメ「頼ってくれと言っていた、過去の自分が恥ずかしいです…」
ベルタ「まったくだ…」
ゴウト「お前さんたちにも、ずいぶんと面倒をかけちまったな」
アヤメ「いえ、本当になにもしていませんので…」
ココナ「そんなことないよ。結局、助けられたんだから」
バニラ「あの晩飯とかな」
アヤメ「それは早く忘れてください…」
ゴウト「それじゃまあ、事件の解決を祝って宴会でも…」
〔画面、震動〕
アヤメ「ッ!? なんですか、この揺れは!?」
ゴウト「建物にガタがきやがったんだ」
ベルタ「なんでそんなことに!?」
ゴウト「急造の宿だからな騒動に耐えられなかったんだろ」
ベルタ「お前が暴れすぎたせいじゃないのか…?」
アヤメ「私のせいですか!?」
ゴウト「話なんかしてる場合か! 死にたくなかったら全員、全力で走れ!」
バニラ「シャレになってねえぞ、これ!?」
ココナ「わぁぁぁぁぁ!?」
〔轟音〕
〔画面、発光〕
ゴウト「お前たち、生きてるか…?」
バニラ「なんとかな…。こんな形で朝日を拝むことになるとはね…」
ベルタ「こちらも無事だ…」
アヤメ「ですが、宿は…」
ココナ「完全に潰れちまったね」
ゴウト「まったく、仕方がねえな…」「宿はこんなことになっちまったし、キリコが捜しに行くとするか」
ココナ「本当かい!?」
ベルタ「キリコ?」
バニラ「俺たちの知り合いさ。ここで宿でもやってりゃ、現れるんじゃないかと思ってたんだがな」
ココナ「結局、来やしなかったけどね。ホント、薄情者だよアイツは…」
バニラ「だから、俺たちで捜しに行くんじゃねえか」
アヤメ「捜し人が見つかるよう、祈っています」
ココナ「ありがとう。また、どこかで会おうね!」
ベルタ「うむ、約束だ!」
ゴウト「それじゃあ、達者でな」
〔歩き去る足音〕
ベルタ「さてと、我々も帰るとするか」
アヤメ「あ…」
ベルタ「ん? どうした?」
アヤメ「私たちの荷物とか、着替えとか、その他諸々が全部この瓦礫の下なのですが…」
ベルタ「なに!? 浴衣で訓練施設まで帰れって言うのか!? てか、交通費どうするんだ!」
アヤメ「掘り出しますか?」
ベルタ「どう考えても無理だろ!? ああ、もう! なんでこうなるんだ!」
アヤメ「普段の行いのせいですかね。はぁ…」
【シナリオエンドデモ終了】
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