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イベント
二課とソリスの長い一日

[特車二課とソリスの朝]
【シナリオデモ開始】

エーメル(新Pスーツ)「早く来ないですかね。今日から一緒に演習する人たち」
グーニラ「まったく…。まったくもうだよ…!」
エーメル(新Pスーツ)「ええ!? なんで怒ってるんですか!」
グーニラ「聞いてくれよ、エーメル君! 私の娘たちにHOSを載せろって、上の連中が言うんだよ!」
エーメル(新Pスーツ)「HOSって、載せるだけで機体の性能が30%も上がるっていう、OSですよね?」
グーニラ「そう、それだよ!」
エーメル(新Pスーツ)「というか、その性能を確かめるために、今回の演習が組まれたはずでは…?」
グーニラ「だとしてもだよ! 私の可愛い娘たちにあれを載せろだなんて、そんなの酷すぎるだろ!?」「篠原重工はとんでもない物を作ってくれたものだよ、、まったく!」
エーメル(新Pスーツ)「なにがそんなに酷いのか、ボクにはわからないんですけど…」「それで、載せなかったんですか?」
グーニラ「…載せたよ。今回、わざわざ演習しに来てくれるしさ」「娘たちにも訓練機にもぜーんぶ載せたよ! これで、文句ないだろ!」
エーメル(新Pスーツ)「ボクに八つ当たりするの、やめてもらっていいですか?」
グーニラ「ねえ、フローリア君も酷いと思うだろ?」
フローリア(新Pスーツ)「えっ…?」「すみません、聞いていませんでしたわ…」
グーニラ「頼むよ、フローリア君。今日はみんな出かけちゃってて、この3人しかいないんだからさ」「ちゃんと私の愚痴を聞いてくれないと困るよ」
フローリア(新Pスーツ)「私様は博士の愚痴を聞く係じゃないのですが…」
〔歩み寄る足音〕
遊馬「遅くなりました」
エーメル(新Pスーツ)「あ、来た!」
遊馬「本日よりしばらくこちらでお世話になります、特車二課第2小隊所属、篠原遊馬巡査であります」
グーニラ「どこ!? 98式はどこ!」
エーメル(新Pスーツ)「いきなり元気になったし…」
遊馬「お、表に出してありますが…」
〔歩み寄る足音〕
野明「遊馬、アルフォンスと零式を中に入れてもいいのかシゲさんが聞いてくれって」
グーニラ「すぐに起動できる状態なのかな!?」
野明「え? ええ、まあ」
グーニラ「なら、すぐに演習をはじめよう!」
遊馬「と言われても、うちの隊長はこちらの司令へ挨拶をしに行っていて、ここにはいないんですが」
グーニラ「大丈夫大丈夫! 今回の演習の現場責任者はこの私だから! つまり、私がルールだ!」
香貫花「…随分と規律が緩い組織のようね」
野明「うちもあまり偉そうなこと言えないけど…」
グーニラ「私は一刻も早く、98式が動いているところを見たいんだよ! といわけで、ゴーゴー!」
エーメル(新Pスーツ)「ああ、もう行っちゃったし…。なんか、すみません…」
遊馬「いえ、おれたちも行きましょうか」
エーメル(新Pスーツ)「はい…」
フローリア(新Pスーツ)「………」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

グーニラ「これが、98式! 映像で何度も見てたけど、本当に趣味的な機体だね!」
野明「なんか、やりづらいなぁ…」
遊馬「彼女のことは気にするな。おれたちにHOSの性能を調べるという、崇高な目的がある」
野明「崇高って…」
香貫花「これだけ広ければ、少々暴れても問題なさそうね。零式の性能、存分に試させてもらうわ」
遊馬「太田みたいに無茶はするなよ?」
香貫花「努力はするわ」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

野明「うーん…」
遊馬「野明、なにかあったのか?」
野明「なんか変だなと思って」
遊馬「どういうことだ?」
明日「アルフォンスもHOSに書き換えたんだよね?」
遊馬「ああ」
野明「なのに、特に変化がなかったんだけど」
遊馬「…やっぱり、そうか」
野明「ってことは、遊馬も?」
遊馬「ちょっとシゲさんに聞いてくるから、野明はそのまま訓練を続けててくれ」
野明「わかった」

グーニラ「あれだけ複雑な機体をそんな短時間で整備してるの!?」「それちょっと凄すぎるでしょ…」
シゲ「そうなのよ。いやぁ、わかってもらえて嬉しいなぁ」
グーニラ「そのおやっさんって人にも会ってみたいなぁ」
シゲ「これだけ話ができる人もなかなかいないから。おやっさんも博士と会ったら喜ぶんじゃないかな」
遊馬「シゲさーん!」
シゲ「おう、どうした?」
遊馬「ちょっと聞きたいんだけど…98式さ、OSを書き換えたのに前と変わりがないんだよ」
シゲ「え? そうなの?」
遊馬「ああ、これを見てくれよ。ここの数値…書き換え前と同じだろ」
グーニラ「ほんとだ、不思議だね」
シゲ「いやぁ、なんでだろう…」
〔歩み寄る足音〕
後藤「早速、、やってるな」
遊馬「隊長、ちょっと聞いてくださいよ」
後藤「いいよ、説明しなくて。聞こえてたからさ。もうちょっと様子を見たいからさ、そのまま続けさせてよ」
遊馬「大丈夫なんですか、それで?」
後藤「どうなの、シゲさん?」
シゲ「ええ、まあ、問題なしかと」
グーニラ「確かに。変な動きをしてる感じでもないしね」
後藤「専門家ふたりがこう言ってるんだから、問題ないでしょ」
遊馬「…わかりました」
後藤「それじゃあ、よろしく」
〔歩き去る足音〕
シゲ「…後藤さん、本当にいいんですか?」
グーニラ「…?」
後藤「言ったでしょ、様子見だって。その結果、貧乏クジを引くことになるかも知れないけどさ」
【シナリオエンドデモ終了】


[悩める人々]
【シナリオデモ開始】

フローリア(新Pスーツ)「………」
エーメル(新Pスーツ)「大丈夫ですか、フローリア先輩?」
フローリア(新Pスーツ)「なにがかしら?」
エーメル(新Pスーツ)「なんか、ずっと無言だから…」
フローリア(新Pスーツ)「ただ、訓練に集中しているだけでしてよ」
エーメル(新Pスーツ)「でも…」
フローリア(新Pスーツ)「大丈夫、心配いりませんわ」
エーメル(新Pスーツ)「はい…」
野明「エーメルさんたちって、火星に行くためにここで訓練してるんですよね?」
エーメル(新Pスーツ)「ええ、そうですけど」
野明「宇宙かぁ。なんか凄く遠い感じがしちゃうな」
香貫花「そうね。人類はうちゅへと進出したけれど、簡単に行き来できるわけではないし」
エーメル(新Pスーツ)「でも、そのうち宇宙にも、警察署が設立されるかもしれませんよ?」
野明「もし、そこへ配属されでもしたら、アルフォンスを宇宙用に改造してもらわないと」
遊馬「馬鹿なことを言ってないで、ちゃんと訓練に集中しろ」「だらだらやってたら、またどこかの雑誌に書かれちまうぞ」
野明「お気楽屋第2小隊、今度は訓練中に雑談カ…って?」
遊馬「ああ。折角、真面目にやってるところをこうやってアピールしようってんだ。わざわざ、マイナスにする必要はないだろ」
野明「この訓練って、そんな意味もあったの?」
遊馬「ああ。だから、ちゃんとやれよ」
エーメル(新Pスーツ)「なんか、酷いです…」
遊馬「え?」
エーメル(新Pスーツ)「野明さんたちはみんなのために一所懸命働いてるのに…」
遊馬「無論、それはわかってるさ。でも、上からの評価は厳しくてね」「ただでさえ金食い虫って言われてるのに、98式を壊してばかりの奴もいるんだから」
エーメル(新Pスーツ)「いや、それは、うーん…」
野明「それじゃあ、あたしたちの評価を上げるためにもうひと踏ん張りしますか!」
【シナリオデモ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

グーニラ「みんな、お疲れ様。今日の訓練はここまでにしておこうか」
後藤「シゲさん、今日のデータを集めて、、あとでおれにちょうだい」
シゲ「後藤さん、どこか行くんですか?」
後藤「まあね、それじゃあ、頼んだよ」
シゲ「わかりました」
〔歩き去る足音〕
香貫花「次の予定まで時間があるわね」
エーメル(新Pスーツ)「良かったら、ボクが施設の中を案内しますよ。これから数日はここにいるんですし、色々と知っておいた方が便利だと思いますから」
野明「じゃあ、お願いしていい? エーメルさん」
遊馬「おれ、腹減っちゃってさ。飯が食える場所とかある?」
エーメル(新Pスーツ)「それだったら…」
〔歩み寄る足音〕
グーニラ「フローリア君、ちょっといいかい?」
フローリア(新Pスーツ)「どうかしましたの?」
グーニア「どうにも動きが芳しくなかったようだけど、なにかあったのかい?」
フローリア(新Pスーツ)「なにもありませんわ。きっと、HOSが私様と合わないんだと思います」
グーニラ「そっか。それならいいんだ」
フローリア(新Pスーツ)「それじゃあ、私様も戻りますので」
グーニラ「はいはい。また、明日ね」
〔歩き去る足音〕
グーニラ「うわ、凄い雲。こりゃ、一雨くるかな…?」
【シナリオエンドデモ終了】


[近付く嵐]
【シナリオデモ開始】

エーメル(新Pスーツ)「おはようございます、野明さん!」
野明「おはよう」
エーメル(新Pスーツ)「随分と早いですね」
野明「昨日の訓練でアルフォンスがいっぱい汚れちゃったから、綺麗にしてあげようと思って」
グーニラ「うむ、スバ足い心がけだ!」
エーメル(新Pスーツ)「うおわ!? いたんですか、博士!」
グーニラ「もちろんいたとも。娘たちを磨くのが、私の日課だからね!」
〔風の音〕
野明「うわっ、凄い風!」
エーメル(新Pスーツ)「なんか、大きい台風が来てるみたいですよ」
野明「そうだ、天気予報で言ってたね」
グーニラ「そんんあのがここを直撃したら、あれが壊れちゃうんじゃないかな」
野明「あれって?」
グーニラ「向こうの方の海の上に、建物があるだろ?」
野明「あー、はいはい」
グーニラ「随分前に建設してた洋上のプラントなんだけどさ、完成前に持ち主の会社が潰れちゃったらしいんだよね」
野明「でも、あんなのが壊れちゃうくりあの大風が吹くなら、訓練なんてできないかも…」
グーニラ「まいっちゃうよねぇ」
エーメル(新Pスーツ)「今日は暴徒鎮圧を想定した、シミュレーション訓練ですっけ?」
グーニラ「そうそう。君たちには、ぜひとも現場で培った野明君たちの技術を吸収して欲しいんだけどねぇ」
野明「いやいや、技術なんてそんな…」
グーニラ「またまた、謙遜しちゃって。それとも、企業秘密ってやつ?」
〔歩み寄る足音〕
後藤「おはよう」
野明「あ、隊長。おはようございます」
グーニラ「ちょうどいいところに、風がかなり強いんですけど、今日の訓練どうしますか?」
後藤「それなんですけど、スケジュールもありますし可能な限りやっちゃいませんか?」
グーニラ「そちらが大丈夫なら、こっちは全然オーケーですよ」
後藤「じゃあ、泉。篠原と香貫花を呼んできて、嵐になる前に済ませちゃおうよ」
野明「わかりました」
グーニラ「エーメル君は、フローリア君を呼んできてくれるかい?」
エーメル(新Pスーツ)「了解です」
〔歩き去る足音〕
グーニラ「なにか、確かめたいことでもあるんですか?」
後藤「そりゃあ、HOSの性能をね」
グーニラ「そうではなくて…」
後藤「…なるほど。どうやら懸念していることは同じようですなあ」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

シゲ「後藤さん、これ以上は危険ですよ」
後藤「そうだな。雨風の勢いは増す一方だし、ここまでにしておきましょうか」
グーニラ「ですね」「今日の訓練はこれで終わりにしよう。みんな、撤収の準備を始めて」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

遊馬「太田がいあんくて正解だったな。あいつがいたら、もっとやらせろ! って、うるさかったぞきっと」
野明「でも、あたしもちょっと消化不良って感じ」
遊馬「なんだよ、太田の病気がうつったのか?」
野明「そうじゃないけどさ。こんな訓練は滅多にできないし、最後までやっておきたかったなって」
エーメル(新Pスーツ)「演習自体は今日で終わるわけじゃないですから。嵐が収まれば再会できますよ」
遊馬「その通りだ、野明。無理をして98式を壊したくないだろ?」
野明「それはそうだけど…」
〔風の音〕
遊馬「うっ…! ますます風がきつくなってきたな。早いとこ戻ろうぜ」
香貫花「! コントロールが…!」
エーメル(新Pスーツ)「あれ? 格納庫はそっちじゃないですよ」
香貫花「零式に近づかないで!」
エーメル(新Pスーツ)「えっ?」
〔金属音〕
エーメル(新Pスーツ)「ぐっ!?」
フローリア(新Pスーツ)「エーメル!」
遊馬「香貫花、どういうつもりだ!?」
香貫花「零式が勝手に動いているのよ!」
遊馬「なに!?」
後藤「香貫花、起動ディスクを抜け」
香貫花「既に抜きました! 抜いてリセットしても動くんです!」
遊馬「そんな馬鹿な!」
シゲ「ぼ、暴走だ…!」
遊馬「暴走!?」
グーニラ「エーメル君! すぐに零式を取り押さえるんだ!」
エーメル(新Pスーツ)「了解!」「すみません、ちょっと手荒にいきますよ!」
香貫花「ええ、遠慮は無用よ!」
〔衝撃音〕
〔画面、フラッシュ〕

エーメル「よし、捕まえた!」
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕

エーメル(新Pスーツ)「この! 暴れるなっての!」
〔風の音〕
〔画面、フラッシュ〕
〔ノイズ〕

香貫花「わ…かまわ……して…」
遊馬「香貫花!? 無線機が壊れたのか!?」
後藤「泉、零式の足を止めろ」
野明「止めるって、どうやって!?」
遊馬「近づくと危険だ! リボルバーカノンで足を打て!」
野明「無茶だよ! 下手したら、コクピットに当たっちゃう!」
エーメル(新Pスーツ)「…もう、もたない」
フローリア(新Pスーツ)「くっ…!」
グーニラ「ためらうな、フローリア君。相手の足を狙うんだ!」
エーメル(新Pスーツ)「…お願いします、フローリア先輩!」
フローリア(新Pスーツ)「ッ!」
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕

フローリア(新Pスーツ)「ああ…!?」
後藤「遅かったか」
〔機体の歩行音〕
遊馬「零式が森林エリアに…!」
グーニラ「各機へ。この周辺のHOS搭載訓練機がいっせいに暴走したと連絡があった」
遊馬「なっ…!!」
グーニラ「ここも危険だ。一旦、離れよう」
野明「………」
フローリア(新Pスーツ)「………」
グーニラ「聞いてなかったのか、フローリア君! すぐにエーメル君を回収しろ!」
フローリア(新Pスーツ)「…わかりました」
後藤「条件を確定させるより先に事が始まったか…」
【シナリオエンドデモ終了】


[低周波の脅威]
【シナリオデモ開始】

遊馬「隊長! これはいったいどういうことなんですか!?」
後藤「HOSが真っ黒だって確定したのさ。あれを搭載した機体は、特定の条件が満たされると零式のように暴走する」
遊馬「じゃあ、隊長は最初からHOSが怪しいと思ってたんですか!?」
後藤「そうだ。おまえもなんとなく気づいてたろ?」
遊馬「そ、それは…」
後藤「ともかく、今回は出遅れたよ」
遊馬「もしかして、この訓練は…?」
後藤「目的はおまえたちに話したとおりだよ」「ついでに市街地から隔離されたこの島で暴走のトリガーになる物がなんなのか確定させたかったんだが…」
エーメル(新Pスーツ)「HOSって、そんな危険なものだったんですか?」
野明「大丈夫なの、エーメルさん?」
エーメル(新Pスーツ)「ちょっとかすり傷を負っただけですから」
お党「…おそらく、HOSにはウィルスが仕込まれている。暴走事故はバグじゃなく、意図的にプログラムされた物だろう」
野明「…そ、そんな…!」
シゲ「ちょっとやそっと触ったぐらいじゃ、HOSの正体はわからない」「篠原重工も、、あれに認可を出した連中もまんまと騙されて、首都圏で使ってるレイバーのOS書き換えを進めちまってたってわけ」
野明「いったい誰が、どんな目的で…」
遊馬「HOSの生みの親は、確か…!」
後藤「その件については、松井さんたちに調べてもらってる。今、重要なのは、、おれたちがこの事態にどう対処するか、だ」
遊馬「それじゃ納得がいきません! 親父の事の真相を問い質して…」
後藤「だから、そいつはおれたちの仕事じゃないって」
野明「そうだよ、香貫花は暴走した零式に乗ってるんだから! 早く助けないと!」
遊馬「あ、ああ」
後藤「これまでにもHOSのを搭載したレイバーの暴走事故は何件か起きていたが、発生条件は確定できていなかった」「そこで、今回の一斉暴走…それから導き出される答えは…」
グーニラ「暴走のトリガーとなるのは、HOS搭載機の敏感なセンサーが感知する低周波…」「それは吹き抜けのビルや工事現場、地下施設の通風孔などで発生しやすい」
野明「そういう所、首都圏にたくさんある…!」
グーニラ「ここに限っていえば、吹き抜け構造の洋上プラントが低周波の発生源になっていると思われる」
シゲ「だけど、狭い範囲で低周波が発生しても、広域での一斉暴走にはつながらないんだよね」
遊馬「そうだな、共鳴現象でも起きなきゃ…」
シゲ「それだ!」「固有振動が一致する者同士で共鳴現象を起こせば、相互に干渉しあって増幅されていく!」
遊馬「でも、最初の引き金になる低周波がよほどの物出ないと広域には…」
グーニラ「私の計算では…空洞の多い巨大な多層構造物があるとして、トリガーとなる低周波の発生に必要とされる条件は…」「風速40メートルだ」
遊馬「そんな風、台風でもなけりゃ…」「って、今まさに接近中じゃないか!」
野明「じゃ、じゃあ、風が強まれば強まるほど…」
遊馬「暴走の危険が高まっていく」「「しかも、台風が首都圏を直撃したら、最悪の場合はそこで運用されてるHOS搭載機が一斉に…!」
グーニラ「そして、そいつらはOSを書き換えても起動ディスクを抜いても止まらない」「さらに、停止中の訓練機も自動的に起動したという報告があったから始末が悪い」
シゲ「一度でもHOSに接触した機体は、全て汚染されていると考えるのが妥当だね」
野明「このままじゃ、首都圏はとんでもないことになっちゃうよ!」
後藤「され、ここからが本題だ。我々に用意された選択肢はふたつ」「ひとつは、この島にあるHOS搭載機を全て破壊する」「もうひとつは、低周波の発生源を破壊する、だ」
シゲ「ひとつめは…まあ、無理ですね」
遊馬「HOS搭載機を全て解体するってのも現実的じゃない…」
後藤「そう、自ずと答えは決まってる」
野明「でも、あんなに大きな洋上プラントをどうやって壊すんですか?」
グーニラ「別に破壊しなくても、形を変えてやれば、低周波を抑えることは可能だよ」「ただし、この強風の中でもあの施設に近づけるだけの足がここにはないんだ」
エーメル(新Pスーツ)「それじゃあ、暴走したHOS搭載機を壊すしかないってことですか?」
グーニラ「いや、狙撃によって洋上プラントを破壊する」
エーメル(新Pスーツ)「あんな場所まで届く武器、ここにはあるんですか?」
グーニラ「試作で造ったものが一丁だけね。ただし、欠陥品でね。一発撃ったら、それでおしまいだ」
遊馬「チャンスは一度きりか」
後藤「その武器、すぐに用意できます?」
グーニラ「別の格納庫まで取りに行く必要があります」
後藤「じゃあ、早速始めますか」
遊馬「隊長、もっと確実は方法を模索すべきじゃ…。たとえば、軍に応援を頼むとか」
後藤「無論、それはやるさ。だが、香貫花のこともある。この状況にすぐ対処できるのはおれたちだけだよ」「それに、この事態を収拾できても事は終わらない。台風は止められないからな」
遊馬「………」
後藤「後々のためにも、今やれることをやっておこうと思ってるんだが、どうだ?」
遊馬「…わかりました」
野明「あの…行くのはいいんですけど、あたしたちの機体も暴走しちゃうんじゃ…」
エーメル(新Pスーツ)「確かに…」
後藤「そっちはわからないけど、98式は大丈夫だよ」
野明「どうしてですか?」
後藤「だって、HOSの書き換え、やっていないもの」
野明「えっ?」
後藤「あれが怪しいと思ってたからね、シゲさんにこっそり頼んで細工してもらった」
シゲ「そう。書き換えるふりして、起動画面のダミーを放り込んで、ディスケットをそのまんな送り返しちゃったわけ」
遊馬「道理で変化がなかったわけだ…! 何でそれを教えてくれなかったんですか!」
後藤「おまえたちに無用な動揺を与えたくなかったからだよ」
グーニラ「うちも、HOSは訓練機にしか入れてないから、心配いらないよ」
エーメル(新Pスーツ)「それってつまり、ほとんどHOSを積んでない機体だらけで、性能を試す訓練をしてたってことですか?」
後藤「結果的にね」
野明「おかげで助かってるから、いいんですけど…」
グーニラ「事実の確認ができたところで、準備ができ次第、出発するよ」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

野明「こんなところにまで、暴走した訓練機が…」
遊馬「まだ島の中にいるだけマシだけどな。連中が外に出たら、厄介だぞ」
エーメル(新Pスーツ)「そうなる前に、なんとしても暴走を食い止めないと」

グーニラ「見えてきた、あそこだ」
野明「なんとか無事に着けたみたいだね」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

グーニラ「あった、これだ! すぐに整備をするから、しばらく待っててくれ!」
メカニック「お前たち、さっさとやっちまうぞ!」
〔走り寄る足音〕
シゲ「後藤さん、台風が首都圏を直撃した場合のシミュレーション最終結果が出ました」
後藤「おれの予想は当たった?」
シゲ「ええ。台風の上陸に伴う強風で「方舟」が鳴動…」「それをきっかけにして湾岸に林立する超高層建築物が低周波を増幅、拡散させ、首都圏のHOS搭載機が暴走します」
後藤「やっぱり、大惨事の引き金となるのは方舟か…」
シゲ「あれは洋上という干渉物のない開けた場所にあり、空洞が多い巨大な多層構造物…」「しかも、内部にはHOSを搭載したレイバーをひしめいてます」
遊馬「湾岸工区のレイバーの整備を一手にまかなう巨大プラットホームだからな」
シゲ「ああ、低周波発生の引き金としてこれ以上の物はないね」
後藤「…上を説得するためにもここで成功事例を作っておかなきゃな」
遊馬「じゃあ、隊長は方舟を…」
後藤「軍が出てくれれば話は早いんだがな」「ま、誰が実行するにせよ、根回しは必要だ。おれは今から上伸して、関係各所に連絡する」
シゲ「それじゃあ、おれは博士たちを手伝ってきます」
〔歩き去る足音〕
野明「…遊馬、もう後には引けないね」
遊馬「とんだ貧乏くじだけど、やるしかないな」
野明「うん、香貫花を助けるためにもね。それに…」
フローリア(新Pスーツ)「………」
遊馬「向こうには向こうの二乗があるんだろ。おれたちが関わるべきじゃない」
野明「遊馬は冷たいなぁ」
遊馬「クールだと言って欲しいね。この後のことを考えたら、他を気に回してる余裕はないからな」「さ、おれたちも準備をしようぜ」
野明「うん、わかった」
【シナリオエンドデモ終了】


[廃墟プラントを狙撃せよ!]
【シナリオデモ開始】

グーニラ「いつまでそんなところで、落ち込んでるつもりだい?」
フローリア(新Pスーツ)「博士…。整備はもういいんですの?」
グーニラ「私のやるべきことは終わったよ。だから、次は君の番だ」
フローリア(新Pスーツ)「どういうことですの?」
グーニラ「君がプラントを狙撃するんだ」
フローリア(新Pスーツ)「えっ…?」
グーニラ「私の腕では人工知能君の力を借りても、あの距離を当てるのは無理だ」「それに、エーメル君のハインヘルムはさっきの戦いで腕をかなり損傷していてね。精密は射撃は不可能だろう」
フローリア(新Pスーツ)「でも、私様はあの時、撃てなかった…」
グーニラ「なんだい、そんな弱気になって。フローリア君らしくないじゃないか」
フローリア(新Pスーツ)「私様には責任があります。オリーヴさんたちを正規パイロットから蹴落とした、その責任が」「にも拘らず、最近のこの体たらく。敵と相対すればケガを負い、仲間の危機を救うこともできない」「これでは、オリーヴさんたちに申し訳がたちませんわ…」
グーニラ「君は真面目だね。真面目で自分に厳しく、そして誰よりも優しい子だ」
フローリア(新Pスーツ)「な、なにを言っていますの!?」
グーニラ「でもね、フローリア君。これだけは忘れないでいてくれ」「君は誰のためでもなく、君のために戦っていいんだ」「君の生命は、君だけのものなんだから」
フローリア(新Pスーツ)「博士…」
グーニラ「大丈夫、君ならできるさ」「君はこの天才の私が自ら選んだ、誰にも代えることができないたったひとりなんだから」
フローリア(新Pスーツ)「博士、それプレッシャーですわよ?」
グーニラ「でも、好きだろ。追いつめられるのが?」
フローリア(新Pスーツ)「ええ、ゾクゾクしますわ」
グーニラ「行っておいで、もう準備はできてるよ」
フローリア(新Pスーツ)「わかりましたわ」「…ありがとう、博士」
〔歩き去る足音〕
後藤「…お互い苦労しますなぁ」
グーニラ「いやいや、苦労をかけてるのは私の方です」
後藤「それはこちらも同じでしてね」
グーニラ「私は人を育てるなんてできない人間なんです。だから、思ったことを言うしかない」
後藤「それでいいんじゃないですかね。若者ってのは勝手に育ちますから」
グーニラ「後藤さん…」
後藤「はい?」
グーニラ「ここ、禁煙です」
後藤「こりゃ、失敬」

グーニラ「狙撃ポイントに来てみれば、待ち伏せされてるとはね」「防衛本能によるものか、それともただの偶然か…」
遊馬「けど、こっちにとっても都合がいい。わざわざ、零式が向こうから来てくれたんだからな…」
香貫花「………」
野明「香貫花、すぐに助けてあげるからね」
フローリア(新Pスーツ)「いくら私様とはいえ、狙うのに少々時間がかかりますわ。その間、頼みましたわよ、エーメル」
エーメル「任せておいてください。フローリア先輩には、誰も近づかせません!」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

フローリア(新Pスーツ)(借りを返すのではなく、私様のために戦う…!)「ここですわッ!」
〔光弾の発射音〕
〔画面、フラッシュ〕

【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

エーメル(新Pスーツ)「どうなったんですか!?」
グーニラ「低周波が感知できなくなった。狙撃は成功だよ!」
フローリア(新Pスーツ)「ざっとこんなもんですわ」
エーメル(新Pスーツ)「いやいや! 暴走してる訓練機が止まらないんですけど!」
シゲ「一度暴走したHOS搭載機は、物理的に阻止するか、燃料切れを待つしかない!」
エーメル(新Pスーツ)「えぇ、そんな!?」
フローリア(新Pスーツ)「さっさと訓練機を片づけて、向こうを手伝いに行きますわよ」
エーメル(新Pスーツ)「わ、わかりました!」
後藤「いいか、野明。零式とまともに組み合っても勝てない。間合いに気を付けるんだ」
野明「うん」
遊馬「零式の首の後ろにあるメモリーを破壊しろ。そうすれば、あいつの動きを止められる。的はかなり小さいが、できるか?」
野明「香貫花を無事に助けるには、それしかないんでしょ」
野明「そうだ。零式とのスペックの差をテクニックで…お前の知恵と勇気で埋めろ。無茶は承知の上だ、おれが支援する」
野明「フォワードとバックアップは一心同体、、か。じゃあ、行くよ!」
【シナリオエンドデモ終了】


[特車二課とソリスの夜]
【シナリオデモ開始】

野明「捕まえた…!」
〔衝撃音〕
〔画面、フラッシュ〕

遊馬「長くは抑えられないぞ! 急げ!」
野明「わかってる!」
香貫花「………」
〔金属音〕
〔画面、フラッシュ〕

野明「くっ!?」
遊馬「あの体勢で巻き返すのか! このままじゃパワー負けしちまう!」
後藤「力づくだけが能じゃないでしょうか」
エーメル(新Pスーツ)「1対1で勝てないなら!」
フローリア(新Pスーツ)「こっちは3対1ですわ!」
野明「エーメルさん! フローリアさん!」
フローリア(新Pスーツ)「零式の動きは私様たちで止めますわ!」
エーメル(新Pスーツ)「だから、いまのうちにお願いします!」
野明「了解!」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

野明「これでも、まだ止まらないのか! だったら…!」
エーメル(新Pスーツ)「コックピットから出てどうするつもりですか!?」
野明「メモリーを直接壊す!」
〔銃声〕
〔画面、フラッシュ〕
〔銃声〕
〔画面、フラッシュ〕
〔銃声〕
〔画面、フラッシュ〕
〔システムダウンの音〕

フローリア(新Pスーツ)「止まった…」
後藤「すぐに香貫花を出してやれ」
遊馬「了解!」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

香貫花「うう…」「ここは…?」
野明「香貫花…! 無事で良かった!」
香貫花「…手間を掛けさせたようね。それで、状況は?」
野明「この周辺にいたHOS搭載機は全部壊したけど、事件が解決したわけじゃない」
香貫花「…他の地区でも暴走している機体がいるということね」
後藤「香貫花、起きた直後で悪いが、すぐに移動するぞ」
遊馬「結局、後始末におれたちも駆り出されることになっちまってな」
香貫花「後始末…」
後藤「まあ、言い出したのはこっちだからな。成功事例もあるし、オブザーバーとして作戦に参加しろとのお達しだ」
野明「でも、次はあたしたちだけじゃないんだよ。援軍が来てくれる。隊長の根回しのおかげでね」
後藤「事が事だからな、思ったより関係各所の決断が早くて助かるよ」
グーニラ「…随分と短くなっちゃったけど、いい演習ができたよ、ありがとう」
遊馬「こちらこそ」
エーメル(新Pスーツ)「よろしくお願いしますね、野明さん!」
野明「任せておいて。だから、こっちのことはよろしく」
フローリア(新Pスーツ)「ええ、頼まれましたわ」
香貫花「…これから何が始まるの?」
遊馬「方舟を…ぶち壊すのさ」
【シナリオエンドデモ終了】


● イベント「二課とソリスの長い一日」


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