イベント
瑠璃の花は永遠の…
[貴方との距離]
【シナリオデモ開始】
少女「お嬢様、お食事の準備が整いました」
フローリア(※私服)「ありがとう。では、夕食にしましょうか」「アヤメも席に着きなさいな」
アヤメ(※私服)「わかりました。でも、その前に…」
フローリア(※私服)「なにをしていますの?」
アヤメ(※私服)「このマニピュレーターを外そうかと」
フローリア(※私服)「聞き方が悪かったようですわね。なぜ、そのマニピュレーターを外そうとしているのかしら?
アヤメ「食事がしにくいからに決まっているじゃないですか」「こんな4本腕では、ろくに食べることもできません」
フローリア(※私服)「貴方は本当に…」「なんのために、博士がそのマニピュレーターを造ってくれたか、忘れたわけではないでしょうね?」
アヤメ(※私服)「私の専用機を手足のように動かすためだということは、もちろん覚えています」「ですが、この機械の腕は動かしにくいのです!」
フローリア(※私服)「だったら、動かしやすくなるように努力なさいな」
アヤメ(※私服)「努力をする前に餓死してしまいます」
フローリア(※私服)「人間を捨てる覚悟は既にしているのでしょう?」「でしたら、餓死するくらいたいしたことじゃありませんわ」
アヤメ(※私服)「うう…」
少女「お嬢様、よろしいでしょうか?」
フローリア(※私服)「なにかしら?」
少女「私もお食事の時は外された方がいいかと思います」
フローリア(※私服)「あら、珍しく甘いことを言いますのね?」
少女「いえ、決して甘やかしているわけではありません」「単に、虫のような見た目のせいで、私の目の保養にならないというだけです」
アヤメ(※私服)「虫…」
フローリア(※私服)「貴方の好みなど知ったことじゃありませんわ。さあ、食べますわよ」
アヤメ(※私服)「いただきます…」
フローリア(※私服)「アヤメ、食事をしながらでいいから聞きなさい」「これを食べ終えたら、久しぶりに手合わせをしましょう」
アヤメ(※私服)「むーっ!」
少女「アヤメ様はお食事に夢中のご様子ですが?」
フローリア(※私服)「食事を死ながらでいいとは言いましたけど、少しは聞きなさいな…」
アヤメ(※私服)「そいッ!」
少女「とても食事をしているとは思えない掛け声ですね」
フローリア(※私服)「口の端にソースがついてますわよ。早く拭きなさい」
アヤメ(※私服)「無理です!」
フローリア(※私服)「まったく仕方ないですわね…。ほら」
アヤメ(※私服)「んっ」
少女「ひゃっほー」
フローリア(※私服)「っ!? な、なんですの、急に大声を出して…」
少女「失礼いたしました。私の抑えきれないリビドーが、どうやら口から漏れ出てしまったようです」
アヤメ(※私服)「はぐはぐ!」
フローリア(※私服)「…貴方たちといると、本当に退屈しませんわ」
フローリア(※新Pスーツ)「では、始めましょうか」
アヤメ(※新Pスーツ)「はい…」
フローリア(※新Pスーツ)「…? なんだか元気がありませんわね?」
アヤメ(※新Pスーツ)「この腕のせいで、ロクに食事ができませんでしたので…ううっ…」
フローリア(※新Pスーツ)「なにもなくことはないでしょうに…」
アヤメ(※新Pスーツ)
食事ができないことのつらさがわからないからそう言えるのです! あんなに美味しそうだったのに!」
少女「残さず食べていたように見えましたが?」
アヤメ(※新Pスーツ)「気分の問題です!」
フローリア(※新Pスーツ)「…いいからやりますわよ」
アヤメ(※新Pスーツ)「細かい動きは苦手なので、手加減はできませんよ」
フローリア(※新Pスーツ)「言うようになりましたわね。全力でかかってこなければ、私様も倒し甲斐がありませんわ」
少女「相手の身体に一撃を入れた方が勝者です。おふたりとも準備はよろしいですか?」
フローリア(※新Pスーツ)「いつでも良くってよ」
アヤメ(※新Pスーツ)「私もいけます」
少女「では、はじめてください」
〔画面、発光〕
〔殴打音×3〕
〔発光、収束〕
少女「勝負あり」
アヤメ(※新Pスーツ)「ハァ…ハァ…」
フローリア(※新Pスーツ)「フッ…」「私様の負けですわね」
アヤメ(※新Pスーツ)「初めて、フローリアに勝てた…」
少女「アヤメ様、見事な勝利でございました」
アヤメ(※新Pスーツ)「いえ、運がこちらに向いていただけです…」「それに、200回負けてようやく掴めた1勝ですから」
フローリア(※新Pスーツ)「それでも、勝ちは勝ちですわ」「まだ大雑把さが残っていますけど、確実に自分の血肉になりはじめていますわね」
アヤメ(※新Pスーツ)「フローリアのおかげです」
フローリア(※新Pスーツ)「アヤメの努力の結果ですわ」
少女「随分と嬉しそうですね、お嬢様。それほどまでに恋人の勝利を喜んでいるとは」
フローリア(※新Pスーツ)「誰が恋人ですの…」
少女「こうやって徐々に刷り込みをすることでいずれ本当にそうならないかと、子供心ながらに淡い期待を寄せているのです」
フローリア(※新Pスーツ)「…まったく。ですが、嬉しいのは事実ですわ」「これで、準備は整いましたわ」
【シナリオデモ終了】
[晴天の…]
【シナリオデモ開始】
グーニラ(※新Pスーツ)「やっほー。君たちのグーニラ博士がやって来たよー」
フローリア(※私服)「久しぶりですわね、博士」
グーニラ(※新Pスーツ)「おっ、アヤメ君ちゃんと使ってるじゃない。どうだい、その『ムシムシ君』の使い心地は?」
アヤメ(※私服)「やっぱり虫なんですね…」
グーニラ(※新Pスーツ)「仕方ないじゃない。装着してる感じが虫っぽいんだからさ」「とはいえ、そのムシムシ君は凄いんだよ?」「人間の脳波を読み取って、あたかも本当に4本の腕が生えているかのように動かすことができるんだからね」
アヤメ(※私服)「凄い装置であることは理解しています。…そのせいで上手く動かせないのですが」
グーニラ(※新Pスーツ)「またまたぁ、動かせないと言いつつ、フローリア君と互角にやり合ってるんでしょ?」「それとも、上手く動かせなくても余裕だってことなのかな?」
フローリア(※私服)「あら、そういう意味でしたの?」
アヤメ(※私服)「そんなわけないじゃないですか! そもそも、まだ負け越していますし、勝てる時も運の要素がかなりありますから」
フローリア(※私服)「私様の実力は運に左右される程度だと?」
アヤメ(※私服)「そうじゃなくて!」
グーニラ(※新Pスーツ)「なになに、ちょっと見ない間に随分と仲良くなってるじゃないの、君たち」
フローリア(※私服)「そんなことないと思いますわよ?」
グーニラ(※新Pスーツ)「そんなことあるよ。ダメじゃないんだけどさ、君たち近場でパートナー探しすぎでしょ」
アヤメ(※私服)「どういう意味ですか?」
グーニラ(※新Pスーツ)「またまた、とぼけちゃって」「オリーヴ君、カタリーナ君、エーメル君の3人。ドルテ君とベルタ君。それに君たち」「ほら、3組もできちゃってるじゃん!」
フローリア(※私服)「わ、私様たちは違いますから!」
グーニラ(※新Pスーツ)「こりゃ、孫が見れる日も遠くないかもしれないねぇ」
フローリア(※私服)「博士!」
アヤメ(※私服)「…?」
グーニラ(※新Pスーツ)「カワイイねぇ、フローリア君は。からかい甲斐があるってもんだよ」
フローリア(※私服)「もう…。そんなことばかり言っていると、ここから追い出しますわよ」
グーニラ(※新Pスーツ)「フローリア君が、機体のコンセプトを決めたって言うからわざわざ来たのに!?」
フローリア(※私服)「それについては、メールでいいと言いましたでしょう?」
グーニラ(※新Pスーツ)「そこはほら、親心ってやつだよ。君たちの元気な顔も見たかったしさ」
フローリア(※私服)「…博士が元気だということは充分に理解できましたわ」
グーニラ(※新Pスーツ)「そうかい?」「でも、本当に来てよかったよ。君たちの姿を見て、インスピレーションがビンビンに来てるからね!」
アヤメ(※私服)「私の機体も是非よろしくお願いします」
グーニラ(※新Pスーツ)「ちゃんとわかってるって。この私に任せておけば、何の問題もないさ」
〔走り寄る足音〕
少女「失礼いたします!」
フローリア(※私服)「騒々しいですわね。来客中でしてよ」
少女「申し訳ございません」「ですが、旦那様が…」
フローリア(※私服)「お父様が…?」
【シナリオデモ終了】
[選択]
【シナリオデモ開始】
アヤメ(※私服)「………」
グーニラ(※新Pスーツ)「………」
アヤメ(※私服)「フローリアのお父さんは大丈夫でしょうか…」
グーニラ(※新Pスーツ)「どうかねぇ。彼は身体があまり丈夫ではないから」「フローリア君のお父さんに会ったことは?」
アヤメ(※私服)「数回ほど。穏やかで温かい印象を受けました」
グーニラ(※新Pスーツ)「うん、その通りの人物だと思うよ」
アヤメ(※私服)「博士はフローリアのお父さんと、知り合いなんですよね?」
グーニラ(※新Pスーツ)「昔、少しお世話になってね。それ以来の付き合いさ」
アヤメ(※私服)「でしたら、なおさら品ピですね…」
グーニラ(※新Pスーツ)「そうだねぇ」
〔歩み寄る足音〕
フローリア(※私服)「………」
アヤメ(※私服)「フローリア…」
フローリア(※私服)「なんて顔をしてますの。まるで、貴方が病人みたいですわよ?」
アヤメ(※私服)「………」
グーニラ(※新Pスーツ)「お父さんの具合はどうなんだい?」
フローリア(※私服)「正直、あまり良くありませんわ。お医者様は長くないかもしれないと…」
アヤメ(※私服)「…!」
グーニラ(※新Pスーツ)「そうか…」
フローリア(※私服)「年に数回は体調を崩していましたしいつかはと思っていましたが、こうも早くその日が来るとは…」
アヤメ(※私服)「まだ、そうなると決まったわけではありません!」
フローリア(※私服)「そうですわね」
アヤメ(※私服)「…すみません、大きな声を出して」
フローリア(※私服)「気にしなくて良くてよ」「それよりも、ふたりには話しておきたいことがありますの」
アヤメ(※私服)「話しておきたいこと、ですか?」
フローリア(※私服)「ええ。お母様にお願いされましたの。お父様の事業を引き継いでくれないかと」
アヤメ(※私服)「それは…」
グーニラ(※新Pスーツ)「フローリア君は、どうするつもりなんだい?」
フローリア(※私服)「突然のことですので、少し考えてから答えは出しますわ」
グーニラ(※新Pスーツ)「うん、そうか。相談ならいつでも乗るから、遠慮せずに話してくれると嬉しいかな」
フローリア(※私服)「ありがとうございます、博士」
グーニラ(※新Pスーツ)「それじゃあ、私はそろそろ帰ろうかな」
フローリア(※私服)「わざわざ来てくださったのに、申しわけないですわ」
グーニラ(※新Pスーツ)「気にする必要はないよ。言ったでしょ、君たちの顔を見に来ただけだって」
フローリア(※私服)「そう言ってもらえると助かりますわ」
グーニラ(※新Pスーツ)(アヤメ君)
アヤメ(※私服)(はい?)
グーニラ(※新Pスーツ)(フローリア君は、すぐに何でもひとりで抱え込んでしまうから、できれば支えになってくれないかな?)
アヤメ(※私服)(もちろんです)
グーニラ(※新Pスーツ)(ありがとう)
フローリア(※私服)「…?」
グーニラ(※新Pスーツ)「それじゃあ、またね」
〔歩き去る足音〕
アヤメ(※私服)「それでは、私も自室に戻ります」
フローリア(※私服)「ええ、わかりましたわ」
アヤメ(※私服)「何かあったらすぐに呼んでください。何もなくても呼んでください」
フローリア(※私服)「そんなに心配しなくても、私様なら大丈夫ですわ」
アヤメ(※私服)「心配はしていません。ただ呼んで欲しいだけです」
フローリア(※私服)「なんですの、それ?」
アヤメ(※私服)「では」
アヤメ(※私服)「フローリアのために何ができるのだろうか…。あくまで選ぶのは彼女だとわかっているけど…」「ああ、もう! 私が悩んでどうする!」
少女(※画面オフ)「アヤメ様」
アヤメ(※私服)「ッ!? は、はい!」
少女(※画面オフ)「夜分遅くに申し訳ございません。少しよろしいでしょうか?」
アヤメ(※私服)「ええ、どうぞ…?」
少女「「失礼いたします」
アヤメ(※私服)「珍しいですね。メイドさんが尋ねてくるなんて」「まさか、私を襲いにきたとか?」
少女「いまはそのような状況ではないかと」
アヤメ(※私服)「そ、そうですよね。すみません…」
少女「いえ、こちらこそ申し訳ございません。自分で思っている以上に余裕がないようです」
アヤメ(※私服)「余裕がなくなって当然だと思います」「心配ですよね、フローリアのことも彼女のお父さんのことも」
少女「一介の使用人が口を出すことではありませんが、お嬢様にはソリスを続けて欲しいのです」「あれ程までに楽しそうに過ごしていらっしゃる、お嬢様を見るのは初めてですので」「ですが、旦那様の後を継げるのはお嬢様しかいないというのもまた事実なのです」
アヤメ(※私服)「私はフローリア程、才能に溢れた人を見たことがありません」「そんな彼女が辞めてしまいうのは、勿体ないと思います」
少女「…アヤメ様、失礼ながらその認識は間違っております」
アヤメ(※私服)「間違っている?」
少女「ついて来ていただけますか?」
アヤメ(※私服)「いったい、どこに行くのですか?」
少女「もう間もなくです」
アヤメ(※私服)「…?」
????(※画面オフ)「ハアッ! セイヤッ!」
アヤメ(※私服)「声…?」
少女「お静かに。この茂みの奥です」
フローリア(※新Pスーツ)「…こんな動きでは、アイツを倒すことは出来ませんわ」「もっと速く…もっと鋭く…全ての状況を予測し、その上をいかなくては…」
アヤメ(※私服)「フローリア…。なんでこんな場所で…」
少女「人はお嬢様を見て、生まれつき才能に恵まれた天才だと称します。ですが、これが天才の姿に見えますか?」
アヤメ(※私服)「だったらなぜ隠れて訓練なんか…。この姿を見れば誰もが評価を変えるはずです」
少女「人々はお嬢様を天才だと思い込むことで、自分とは違うとカテゴライズして、心の安寧を図っているのです」「もしお嬢様が努力の人だと分かれば、自分たちの努力が足りないだけだと気付き、自らを責める結果となるでしょう」「それは、お嬢様の望むところではありません」
アヤメ(※私服)「………」
少女「アヤメ様。本当のお嬢様の姿を知り、それでもご友人でいていただけないでしょうか?」
アヤメ(※私服)「当然です。私たちは戦友なのですから」
少女「お嬢様がどんな道を進んだとしても、変わらないと約束していただけますか?」
アヤメ(※私服)「はい」「私だけではありません。彼女にはたくさんの仲間がいます。だから、何も心配はいりません」
少女「ありがとうございます、アヤメ様」
アヤメ(※私服)「………」
【シナリオデモ終了】
[あの日の彼女たち]
【シナリオデモ開始】
フローリア(※私服)「お父様の容体は相変わらず…」「いい加減、決めないといけませんわね。ソリスか、お父様の跡を継ぐか…」(ソリスを辞めるなど、今まで考えたこともありませんでしたわね)(あそこは、私様が見つけた自分の居場所だったから…)
〔画面、発光〕
フローリア(※画面オフ)(『君は天才だ』『誰も敵う者などいない』『君は全てを持って生まれてきた』)(周囲の人間にそう言われながら育った私様がソリスに入ったのは、グーニラ博士に誘ってもらったからだ)(いや、それだけではない)(私様のことが知られていない場所へと行き、ありのままの自分を受け入れて欲しかったのかもしれない)(周囲の人間が褒めてくれることを鬱陶しいと思ったことは一度もない)(ただ、孤独は感じていた)
グーニラ「やあやあ! よく来たね、フローリア君!」
フローリア「博士…。遠すぎますわ、ここ…」
グーニラ「仕方ないだろ、お金がないんだからさ。こんな田舎じゃなきゃ基地なんて建てられないの」
フローリア「まあ、いいですけど」
グーニラ「なんか素っ気なくしてるわりにはやる気満々じゃないの」
フローリア「えっ?」
グーニラ「着く前からちゃんと着替えて来ちゃってさ、そんなの楽しみだったのかい?」
フローリア「博士が、着いたらすぐに訓練をするから着替えておくようにと言ったからですわ!」
グーニラ「あれ、そうだっけ?」
フローリア「そうですわよ!」
グーニラ「おっかしいなぁ?」
フローリア「まったく…」
エーメル「グーニラ博士、あの…」
グーニラ「おっとそうだった! 君たちを紹介しようと思ったんだった!」
ドルテ「忘れられちゃったのかと、心配になっちゃいましたよ」
グーニラ「ごめんごめん」「今日からフローリア君のチームメイトになる、ドルテ君とエーメル君だよ」
ドルテ「ドルテ・ドリーセンです。ドルテって呼んでちょうだいね?」
エーメル「エーメル・エルキンです。よろしくお願いします!」
フローリア「フローリア・フランクですわ。よろしくお願いしますわね」
グーニラ「それじゃあ、挨拶も終わったところで、早速訓練を始めようか」
エーメル「もうやるんですか!? 彼女、着いたばかりですよ!」
グーニラ「当たり前だろ、エーメル君。時間は待っちゃくれないんだからさ。それともなにかい、自信がないとか?」
エーメル「そんなことありませんけど…」
グーニラ「それじゃあ、問題ないね。フローリア君も大丈夫でしょ?」
フローリア「ええ、いつでもいいですわ」
フローリア(※画面オフ)(エーメルとやった初めてのシミュレーター訓練は、私様の圧勝で終わった)
エーメル「………」
フローリア(※画面オフ)(あの時の驚きに満ちた彼女の顔はいまでも鮮明に覚えている)
エーメル「凄い…。手も足も出なかった…」
フローリア(※画面オフ)(幼い頃から何度も聞いてきた、その言葉。そして、その後にはいつも…)(『君は天才だ。私とは違う』と続くのだ)
エーメル「もう1回! もう1回やりましょう!」
フローリア「…え?」(彼女の言葉は、私様の予想とはまるで違った)(子供のように目をキラキラと輝かせて、私様に『もう1度、もう1度』とせがんできたのだ)(その度に私様はその勝負を受け、何度も何度も勝ち続けた)(だが、エーメルは口惜しがりはするものの、決して諦めようとはしなかったのだ)
ドルテ「フローリアちゃんは、とっても強いのね」
フローリア(それはドルテも同じで、彼女にいたっては私様に勝つこともあった)(誰も私様を特別視しない。私様をチームメイトとして認めてくれる)(ふたりは、私様の傍にいてくれたのだ)
〔ノックの音〕
〔画面、発光〕
少女「失礼いたします、お嬢様」
フローリア(※私服)「どうかしましたの?」
少女「お客様がお見えです」
フローリア(※私服)「お客様…?」「おかしいですわね。来客の予定はないはずだけど…」
少女「屋敷の外でお待ちいただいておりますが、いかがいたしましょうか?」
フローリア(※私服)「いったい、誰が…」
エーメル(※私服)「………」
ドルテ(※私服)「………」
フローリア(※私服)「なぜここに…」
少女「ご案内いたしますか?」
フローリア(※私服)「いいえ、いいわ…」「こんな場所に来る暇があるなら、ちゃんと訓練をしろと伝えて帰ってもらって」
少女「かしこまりました」
〔走り去る足音〕
フローリア(※私服)「博士が伝えましたのね…。まったく余計なことを…」
エーメル(※画面オフ)「フローリア先輩ー!」
フローリア(※私服)「…! この声…」
エーメル(※画面オフ)「いつでも、ボクたちがついてます!」
ドルテ(※画面オフ)「ひとりで抱え込む必要なんてないんだからね」
フローリア(※私服)「………」「…貴方たちは本当に。たまりませんわね…」
【シナリオデモ終了】
[ふたりの約束]
【シナリオデモ開始】
フローリア(※私服)「随分と上手に食事ができるようになりましたわね」
アヤメ(※私服)「ずっとこれを装着して、生活していますから」
フローリア(※私服)「もう自分の手と変わらないんじゃなくて?」
アヤメ(※私服)「さすがに、そこまでではありません」
フローリア(※私服)「そうかしら?」
アヤメ(※私服)「そうです」
フローリア(※私服)「貴方の方が、私様よりも強くなっているのではないかと思っているのだけど」
アヤメ(※私服)「まさか」
フローリア(※私服)「あら、自信がない?」
アヤメ(※私服)「そうではありません。ですが、私とフローリアの間には、未だ越えられない力量差が存在しています」
フローリア(※私服)「そんなもの、とうになくなっていますわ」
アヤメ(※私服)「そうでしょうか?」
フローリア(※私服)「そうですわよ」
アヤメ(※私服)「うーむ…」
フローリア(※私服)「信じられないというなら、1勝負してみましょうか?」「それで、事実はどうなのかはっきりとしますわ」
アヤメ(※私服)「そうですね、わかりました」
少女「ひとつ、よろしいでしょうか?」
フローリア(※私服)「なんですの?」
少女「お嬢様たちがより真剣になれるよう、勝った方が負けた方にひとつだけ命令をできるとしてはいかがでしょうか?」
フローリア(※私服)「なるほど。罰ゲームというわけですわね」「どうかしら、アヤメ?」
アヤメ(※私服)「私は構いませんが」
フローリア(※私服)「なら、そうしましょう」
少女「では、すぐに準備をいたします」
フローリア(※私服)「ええ、よろしく頼みますわ」
フローリア(※新Pスーツ)「この数カ月で、たくさんやり合いましたわね」
アヤメ(※新Pスーツ)「そうですね。お互いの手の内は知り尽くすくらいに」
フローリア(※新Pスーツ)「全力でかかっていらっしゃい」
アヤメ(※新Pスーツ)「もちろん、加減などできるはずがありません」
少女「では、始めてください」
フローリア(※新Pスーツ)「セイッ!」
アヤメ(※新Pスーツ)「でやああああああっ!」
〔画面、発光〕
〔殴打音×3〕
〔発光、収束〕
フローリア(※新Pスーツ)「くっ!?」
アヤメ(※新Pスーツ)「うぐっ…」
〔人の倒れる音〕
少女「両者ダウン。よって、この勝負引き分けです」
フローリア(※新Pスーツ)「本当に強くなりましたわね…」
アヤメ(※新Pスーツ)「ずっと、フローリアの背中を追いかけてきましたから」
フローリア(※新Pスーツ)「でしたわ、もう追う必要はありませんわね」「貴方は私様の横に立っているのですから」
アヤメ(※新Pスーツ)「フローリア…」
フローリア(※新Pスーツ)「ところで、引き分けの場合はどうなりますの?」
少女「そうですね…。両方が勝者なのですから、互いにひとつずつ命令したら良いかと」
フローリア(※新Pスーツ)「特に何も考えていなかったのよね…」
アヤメ(※新Pスーツ){では、私が先に命令してもいいでしょうか?」
フローリア(※新Pスーツ)「ええ、構わなくてよ」
アヤメ(※新Pスーツ)「お父さんに、自分の気持ちをちゃんと伝えてください」
フローリア(※新Pスーツ)「えっ?」
アヤメ(※新Pスーツ)「フローリアの中で答えは既に出ているのではないですか?」「ですが、お父さんにお話するタイミングを見失っている。私にはそんな風に見えました」
フローリア(※新Pスーツ)「見透かしたようなことを言いますのね」
アヤメ(※新Pスーツ)「あくまでも、私の勝手な想像です」「ですが、もし想像通りなら、背中を押して欲しいのかもしれないと」
フローリア(※新Pスーツ)(アヤメの言うように、それを望んでいたのかしら…)
アヤメ(※新Pスーツ)「無理だと言うのでしたら、別の命令を考えますが」
フローリア(※新Pスーツ)「残念ながら引き分けてしまったのだから、ちゃんと命令には従いますわ」「ちょっと、お父様のところに行ってきます」
アヤメ(※私服)「………」
少女「………」
〔歩み寄る足音〕
フローリア(※私服)「ここに居ましたのね」
アヤメ(※私服)「フローリア!」
フローリア(※私服)「待っている場所くらいちゃんと伝えなさい。探してしまいましたわ」
アヤメ(※私服)「それで、どうだったんですか?」
フローリア(※私服)「ちゃんと伝えてきましたわ。まだ、ソリスを辞めるつもりはないと」
アヤメ(※私服)「…!」
フローリア(※私服)「そうしたら、お父様に怒られてしまいましたの」
アヤメ(※私服)「えっ…」
フローリア(※私服)「私がソリスで戦っているように、お父様も仕事という名の戦いをしていると、そう言われましたの」「君は自分の戦いを人に任せるのかと。そんなことをする人間だと思っていたのかと、それはもう凄い剣幕でしたわ」
アヤメ(※私服)「そうですか」
フローリア(※私服)「『君は君の道を進みなさい』。そう、言ってくれましたの。それに、まだ死ぬつもりはないと」「それで、お母様も納得してくれましたわ」
アヤメ(※私服)「いいお父さんですね」
フローリア(※私服)「ええ、本当に。私様は親不孝者ですわ」
アヤメ(※私服)「それは、私も同じです」
フローリア(※私服)「フフッ、そうですわね」
アヤメ(※私服)「そうだ、私への命令は決めましたか?」
フローリア(※私服)「命令…そうですわね…」「うん、これがいいですわ」「アヤメ、貴方は永遠に私様のライバルでいなさい」
アヤメ(※私服)「…はい」
【シナリオデモ終了】
[花は咲き誇る]
【シナリオデモ開始】
グーニラ(※画面オフ)「フローリア君…」「おーい、フローリア君ってば」
〔画面、発光〕
グーニラ「大丈夫かい、フローリア君。なんだか、ぼーっとしてたみたいだけど?」
フローリア(※新Pスーツ)「心配には及びませんわ。少し思い返していただけですから」
グーニラ「なにをだい?」
フローリア(※新Pスーツ)「実家での訓練の日々ですわ」
グーニラ「ああ、色々と大変だったもんねぇ」
フローリア(※新Pスーツ)「ですが、得るものもとても多かったです」
グーニラ「そうかい?」「さてと、こっちの準備は整ったよ」
フローリア(※新Pスーツ)「メルスギア・オシス。私様の専用機…」「ようやく、これに乗ることができますのね」
グーニラ「単機で全部隊の砲撃支援を行えるほどの火力を持った、重武装特化型メルスギア」「結構意外だったよ、フローリア君からこのコンセプトを聞いた時は」
フローリア(※新Pスーツ)「そんなことないと思いますけど?」
グーニラ「いやいや! フローリア君はゴリゴリの前衛だったじゃない。なのに、後衛を選ぶなんて意外でしょ」
フローリア(※新Pスーツ)「このチームには、前衛が多すぎますから」
グーニラ「まあ、確かに」
フローリア(※新Pスーツ)「それに私様が前に行かなくとも、彼女がちゃんとやってくれますわ」
グーニラ「へぇ、信頼してるんだ」
フローリア(※新Pスーツ)「チームメイトですから」
グーニラ「本当にそれだけ?」
フローリア(※新Pスーツ)「なんですの、その目は?」
グーニラ「付き合ったら、ちゃんと私異報告するんだよ」
フローリア(※新Pスーツ)「付き合いませんわ!」
グーニラ「とかなんとか言いつつ?」
フローリア(※新Pスーツ)「はっとばしますわよ!」
〔歩み寄る足音〕
アヤメ(※新Pスーツ)「なんとか間に合ったようですね。訓練が早く終わって良かったです」
グーニラ「噂をすれば、彼女の登場だよ」
アヤメ(※新Pスーツ)「彼女?」
フローリア(※新Pスーツ)「気にしなくていいですわ」
エーメル(※新Pスーツ)「ようやくですね、フローリア先輩!」
ドルテ(※新Pスーツ)「頑張ってね、応援してるから」
フローリア(※新Pスーツ)「全員で来ましたの?」「ただ動かすだけだと言うのに、大げさすぎますわ」
オリーヴ(※新Pスーツ)「でも、初めては大事じゃないですか」
カタリーナ(※新Pスーツ)「そうでうよね。初めては大事だと思います」
ベルタ(※新Pスーツ)「少しは自重しろ、お前は…」
カタリーナ(※新Pスーツ)「何のことですか? 私は普通にオリーヴさんに同意しただけですけど」「ちょっと意味が分からないので、詳しく教えてもらっていいですかね、エロタ」
ベルタ(※新Pスーツ)「誰が、エロタだ!」
ドルテ(※新Pスーツ)「なになに、なんおお話? お姉ちゃんにも聞かせて?」
ベルタ(※新Pスーツ)「話がややこしくなるから、姉ちゃんは入ってくるな!」
フローリア(※新Pスーツ)「まったく、貴方たちは…」
オリーヴ(※新Pスーツ)「あははは…」
アヤメ(※新Pスーツ)「フローリア、頑張ってください。ちゃんと見ていますから」
フローリア(※新Pスーツ)「ええ、私様の華麗な操縦技術をとくとご覧なさい」
グーニラ「それじゃあ、始めようか」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
フローリア(※新Pスーツ)(ここは、とても落ち着きますわね…)(誰もいない。狭い場所に私様ひとり)(でも、傍には彼女たちが…彼女がいる)(行きますわよ、メルスギア・オシス。私様たちの居場所を守るため、障害は全て排除しますわ)「フローリア・フランク。メルスギア・オシス、参りますわ!」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
フローリア(※新Pスーツ)「まあ、上々でしたわね」
アヤメ(※新Pスーツ)「お疲れ様です」
フローリア(※新Pスーツ)「どうだったかしら、私様の動きは?」
アヤメ(※新Pスーツ)「とても良かったと思います」「ですが、私の方が先にメスルギアを動かしていますから、まだ少々遅れていますが」
フローリア(※新Pスーツ)「あら、言ってくれるじゃありませんの」
アヤメ(※新Pスーツ)「追いついたと思ったのなら、いつでも勝負に乗りますよ?」
グーニラ「おいおい、いきなり壊さないでくれよ!? まだ生まれたてのホヤホヤなんだからさ!」
フローリア(※新Pスーツ)「それは、アヤメ次第ですわね」
エーメル(※新Pスーツ)「そんな意地悪言うと、博士が泣いちゃいますよ?」
ドルテ(※新Pスーツ)「そうなったら、ちょっと面倒ね」
グーニラ「なんか、私の扱い酷くない!? ベルタ君が泣いたら、絶対そんな扱いしないよね!?」
ドルテ(※新Pスーツ)「博士、それは仕方ないわ。だって、ベルちゃんは特別なんだから」「エーメルちゃんだって、オリーヴちゃんが泣いてたら、たくさん慰めてあげるわよね?」
エーメル(※新Pスーツ)「もちろんです!」
グーニラ「私を特別視してくれる、優しい娘はいないのか!」
エーメル(※新Pスーツ)「はい、いい子いい子」
グーニラ「そんな適当な感じだったら、いらないよ!」
フローリア(※新Pスーツ)「さてと、これから忙しくなりそうですわね」
ドルテ(※新Pスーツ)「そうね。ようやく訓練もできるようになったし、例の件もなんとかしなきゃだし」
グーニラ「私は頑張って、あと2機を完成させないとね」
フローリア(※新Pスーツ)「そうしたら、次はヘビですわね」
エーメル(※新Pスーツ)「はい…」
フローリア(※新Pスーツ)(この先に何が待っているのかわからない)(けれども、私様たちの進む道は誰であろうと阻ませたりはしませんわ)
【シナリオエンドデモ終了】
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