クロスボウ／相良宗介
或る日常
アマルガムの痕跡を追い、
ひとりナムサクの街へとたどり着いた、宗介。
彼はそこで、
ＡＳの闇闘技会に参加するべく、
弱小チーム『クロスボウ』の操縦士に志願する。
心の奥底で闘志を燃やし続ける、宗介。
そんな彼も、
いまこの時だけは穏やかな時間を過ごしていた…
［Ｅｐ．１］
【シナリオデモ開始】
レモン「彼は今日も快勝か」
ナミ「ソースケの操縦技術は本物よ。このクラスじゃ、誰も相手にならないでしょうね」
レモン「ふうん。珍しく彼を誉めるじゃないか」
ナミ「あたしは事実を言っただけ」
レモン「そうかい？」
ナミ「なによ、今日は随分絡んでくるじゃない」
レモン「そういうわけじゃないんだけど…。このあと、一緒に食事でもどうかな…？」
ナミ「食事？」
レモン「あ、あくまで、オーナーとスポンサーとしてね」
ナミ「…なにも言ってないのに言い訳してるのが怪しんだけど…」
レモン「だから、そんなんじゃないって！」
ナミ「冗談だって」「別にいいよ時間ならあるし。あくまで、オーナーとスポンサーとして、ならね」
レモン「そうか、良かった」
〔歩み寄る足音〕
宗介「………」
レモン「お疲れ、ソースケ」
ナミ「お疲れ様。はい、これ今日のギャラ」
宗介「うむ」
ナミ「ねえ、このあと暇？」
宗介「特に用事はないが」
ナミ「レモンの旦那が、ご飯をご馳走してくれるって」
レモン「ええっ！？」
ナミ「なにか問題でもあるの？」
レモン「問題というか…」
宗介「…？」
〔走り寄る足音〕
男（※若者）「…さっきはよくもやってくれたな」
レモン「…！ 君たちは…」
男（※若者）「その面、貸してもらおうか」
【シナリオデモ終了】
［Ｅｐ．２］
【シナリオデモ開始】
宗介「…？ 誰だ、お前たち？」
男（※若者）「ふざけてんのかテメェ！」
宗介「ふざける？ なんのことだ？」
男（※若者）「コイツ…。本当にわかってないって様子だぞ…」
ナミ「アイツら、さっきソースケが戦った、チームのメンバーだよ」
宗介「なるほど。俺に負けたことが気に入らず、仕返しにきたというわけか」
男（※若者）「わかってんなら、話しは早ぇ。大人しくボコられてもらおうか」
宗介「それは無理な相談だ。貴様たちではこの俺に勝てない」
男（※若者）「言うじゃねえか。だが、これならどうだ？」
ナミ「ッ！？」
レモン「ナミ！」
男（※若者）「おっと、下手に動くなよ。コイツの顔に傷がついても知らねぇぜ？」
ナミ「正々堂々と勝負したらどうなんだ、このゲス野郎！」
レモン「ナミ、彼らは刺激しない方がいい！」
男（※若者）「さて、状況がわかったか？」
宗介「ああ」
男（※若者）「それじゃあ、大人しく…」
〔殴打音〕
〔画面、フラッシュ〕
男（※若者）「ぐふッ！？」
男（※若者）「あがッ！？」
〔人の倒れる音〕
宗介「言ったはずだ。俺には勝てないと」
レモン「なにをしているんだ、ソースケ！」
男（※若者）「テメエ！ この女がどうなってもいいのか！？」
宗介「彼女を傷つけてみろ。死んだ方がマシだというほどの苦痛を与えてやる」
男（※若者）「ひっ！？」
宗介「どうした？」
男（※若者）「ち、近付くんじゃねえ！」
宗介「彼女を解放するなら、いまのうちだぞ」
男（※若者）「う、うわああああ！」
ナミ「…！ これでもくらいな！」
〔殴打音〕
〔画面、フラッシュ〕
男（※若者）「ぐっ！？ テメエ！」
レモン「ソースケ、いまだ！」
男（※若者）「ッ！？」
〔打撃音〕
〔画面、フラッシュ〕
〔人の倒れる音〕
宗介「覚えておくんだな。次はこんなものではすまないと」
【シナリオデモ終了】
［Ｅｐ．３］
【シナリオデモ開始】
レモン「やれやれ…。とんでもない目に遭ったよ…」
ナミ「とんでもない目に遭ったのは、あたしなんだけど」
レモン「それにしても、無茶しすぎだよソースケ。もし、ナミが傷ついたらどうするつもりなんだ？」
宗介「俺と彼らの実力差を考えれば、その可能性は極めて低かった」
レモン「低いだけで絶対じゃないだろ？」
宗介「そうだな。もし彼女が傷ついていたら、俺が責任をとる」
ナミ「せ、責任！？」
レモン「せ、責任って、結婚とかそういうことかい！？」
宗介「なにを言っているんだ？」「腕のいい医者を知っている。彼に診てもらえば傷が残ることはないだろう」
レモン「ハァ…君ってやつは…」
ナミ「そういう奴だったよ、ソースケは…」
宗介「なぜ、呆れられているんだ？」
レモン「とにかく今後、無茶はなしだ。平和的に解決できるなら、それに越したことはないだろう？」
宗介「ああ、そうだな」
ナミ「こうして３人とも無事だったわけだし、この話はおしまい」「それより、美味しい物でも食べようよ」
レモン「そうだね。とはいえ、あんまり高い物はよしてくれよ？」
ナミ「気になってる店があるんだよね。ひとりで行くには、ちょーっとお値段がってところなんだけど」
レモン「僕の話を聞いていたかい！？」
ナミ「ソースケもそこでいい？」
宗介「問題ない」
ナミ「それじゃあ、ふたりともついてきて」
レモン「やっぱり、とんでもない目に遭うのは僕じゃないか…」
【シナリオデモ終了】
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