ファルゲン・マッフ／マイヨ・プラート
蒼き鷹の誇り
ギガノス帝国のエースパイロットであった、
マイヨ・プラート。
だが、彼は
ドルチェノフによりギルトール暗殺の嫌疑を
かけられギガノスを追われる身と
なってしまう。
数名の部下と共に逃げ延びた彼は、
密かに復讐の機会を伺っていた…
［Ｅｐ．１］
【シナリオデモ開始】
マイヨ「連合の本隊が宇宙に上がり始めている…。戦いの時は近いな…」「これまで身を隠してきたが、我々も動く時が来たか」
〔警報〕
マイヨ「何…！？ 敵に発見されただと…！？」「識別は連合か。抜かったな、まさかこのような所にまで奴らが展開していようとは…！」「しかし、これはまさか…！」
ケーン「やっぱりアレはギガノスの蒼き鷹じゃねえか…！」
マイヨ「ドラグナーか…！ 奇縁だな、よもやこのような場で…！」
タップ「マイヨの旦那って死んだんじゃなかったのか！？」
ライト「いや、ギガノスを追われただけって聞いたぜ？」
ケーン「どっちだって構いやしねえ！ ここで会ったが百年目…」
ライト「待てよ、ケーン！」
ケーン「なんだよ…？」
ライト「言っただろ、ギガノスを追われる身になったって」
ケーン「んなことは知ってらぁ！」
ライト「ってことはだ、あいつはいわば敵の敵。つまりは味方って捉え方もあるだろうが？」「もしかしたら、ここいらで協力してくれるって可能性もあるだろ」
ケーン「アイツが、んなタマかよ！」
ライト「いやいやもしやもしやってこともあるかも知れませんぜ、これは」
タップ「そうそう、物は試しってな！」
ライト「こちらはドラグナー遊撃隊のライト・ニューマン准尉であります」「マイヨ・プラート殿とお見受けするが応答を願いたし」
マイヨ「こちらに通信…？ なんのつもりだ？」「ギガノスのマイヨ・プラート大尉だ」
ライト「お会いできて光栄であります、大尉。さて、突然ではありますが当方にはそちらを迎え入れる準備がございます」「ギガノスを追われる立場となった身、我々と共に来て頂くことはできませんでしょうか」
マイヨ「フン、何を言い出すかと思えば…」「せっかくの申し出だが、お断りさせて頂く。私は私の意志で行動するつもりなのでな」
ライト「あ～らら、お堅いこって…」
ケーン「だから言ったじゃねえか！ アイツを連れていきたきゃ、力尽くでやるしかねえんだよ！」
マイヨ「やはり来るか、ドラグナー…！」
〔バーニアの噴射音〕
タップ「おいおい、ケーンの奴、おっぱじめちまいやがったぞ！」
ライト「ったく、こんなデブリ帯の中でなんて速度で…！」「俺たちも追うぞ、タップ！ 下手すりゃ見失っちまう！」
タップ「お、おう！」
〔バーニアの噴射音〕
マイヨ「腕を上げたな、ワカバ准尉！」
ケーン「そりゃ、どーも…！」「じゃあ、このままふん縛ってお前をリンダちゃんの前に引き出してやる！」
マイヨ「できるかな…！」
ケーン「やってやらぁ…！」
〔ダメージ音〕
〔画面、フラッシュ〕
マイヨ「何…！？」「くっ…！ 小癪なぁぁぁーッ…！」
〔爆発音〕
〔画面、フラッシュ〕
ケーン「うわああぁぁぁぁーっ…！」
【シナリオデモ終了】
［Ｅｐ．２］
【シナリオデモ開始】
ケーン「ダメだぁっ…！ 通信機も機体のバランサーも完全にイカれてやがる！」
マイヨ「こちらも同様だ」
ケーン「ったく、運良く廃棄された資源衛星に流れ着いたまでは良かったがよ」「連絡取れねえ、帰れねえんじゃ話にならねえぜ」
マイヨ「そう悲観する必要もあるまい。ここには僅かながら空気も食料もある。修理を行う為の物資もな」「時間をかければ自力で帰還はできるはずだ」「貴様もパイロットなら、自分の機体の応急修理ぐらいはできるのだろう？」
ケーン「んぐっ…！ バ、バカにすんな！ それぐらいできらぁっ！」
マイヨ「フ…ならば結構。修理が完了するまで勝負は預けておくとしよう」「どの道、今はそれどころではないがな」
ケーン「お、おうよ！」
ケーン「あ、あれー…。どっちだ、これ？」「ま、いっか。適当に繋いどきゃ…」
マイヨ「繋ぎ方が逆だ、ワカバ准尉」
ケーン「いい、今、直そうと思ってたのよ！」（どの配線が逆なんだー…？）
マイヨ「まったく、貴様という奴は…」「まあ、いい…。左の垢と青の配線だ。早く直せ」
ケーン「ああ、これね、これ。サンキューよっと」
マイヨ「………」
ケーン「なあ、ギガノスの鷹さんよ？」
マイヨ「なんだ？」
ケーン「さっきの話だが、やっぱり俺らんとこに来るつもりはねえのか？」「ギガノスにはもう、あんたの居場所はねえんだろ？ だったらさ…」
マイヨ「その話ならさっき答えた通りだ。考えは変わらん」
ケーン「なんで、そう意固地になりやがる！」「仇討ちなら連合でだってできる！ それにあんたが心酔してたギルトールって奴はもう…！」
マイヨ「死んではいない」
ケーン「あ…？」
マイヨ「確かに閣下は亡くなられた。だが、閣下の意志は未だ私の中で生き続けている」
ケーン「なんだってんだよ、そりゃ？」
マイヨ「ここから見えるだろう、ワカバ准尉。あの青き地球が…」
マイヨ「閣下はあの青く…美しい星を愛しておられた。誰よりも深く、大きく…！」「だからこそ許せなかったのだ！ あの星を汚す者たち、現連合の上層部やドルチェノフのやり方が…！」「閣下に心酔した私も同じだ！ 閣下の憎む者を憎み、愛する者を愛す！」「奴にギガノスを乗っ取られた今、閣下の志を継げるのは私ひとり…」「その私がいくら目的の為とはいえ、閣下のご意志をねじ曲げるような真似はできんのだ！」
マイヨ「閣下の仇は、私と部下たちだけで片を付けねばならない！」「その為に、この生命が果てることになろうともな！」「分かるか、ワカバ准尉？」
ケーン「分からねえな…！」
マイヨ「何…？」
ケーン「地球を愛する！？ 閣下の意志を継ぐ！？」「結構な志だよ！ あんたの好きにやったらいいさ！」「でもなぁ、あんたを心配してる奴らの気持ちはどうなる！？ 博士や…リンダちゃんの気持ちはよぉっ…！」
マイヨ「………」
ケーン「デカいこと言い出す前に、やんなきゃいけねえこと、守んなきゃいけねえもんがあんだろ！」「てめえにだって、家族がいんだからよ！」
マイヨ「！ それは貴様に…！」
ケーン「あん…？」
マイヨ「…いや…なんでもない…」
ケーン「な、なんだよ…！ 言いかけてやめんなよ！」
マイヨ「………」
ケーン「おい！ マイヨさんよ！ 聞いてんのか？」
マイヨ「フ…いつの間にか、種が芽吹いていたか…」
【シナリオデモ終了】
［Ｅｐ．３］
【シナリオデモ開始】
ケーン「！ やべえ…！ いつの間にか寝ちまったのか…！？」
〔機体の稼働音〕
ケーン「今の音は…！」
〔走り去る足音〕
ケーン「マイヨの旦那！」
マイヨ「目覚めたか。このような状況で寝られるとは大した根性だ」「見ての通り、ファルゲンの修理は完了した。私は一足先にここを去らせてもらう」
ケーン「やっぱ…行っちまうのかよ…」
マイヨ「今更、生き方は変えられぬさ」「次に会うことがあれば、その時は決着をつけることになるだろうな」
ケーン「…そうかよ」
マイヨ「さらばだ、ケーン・ワカバ！」
〔バーニアの噴射音〕
ケーン「行っちまったか…」「さて、ひとりで修理、どうやっかな…」
〔通信の開く音〕
ライト「ケーン、聞こえるか！？ ケーン…！」
ケーン「！？ この声、ライトか…！？」
ライト「ケーン！ 良かった…！」
タップ「ったく、お前は…心配掛けやがって…！」
ケーン「あいつが修理してってくれたのか…」「ったく、素直じゃねえな！ ギガノスの鷹さんはよ…！」
マイヨ「さすがは同じ父の造った機体、中身もそう変わらんな」「ケーン・ワカバ。ふたりのことは貴様に任せる…」「私は為さねばならぬことがあるのだ！」「私は決着をつけねばならんのだ！ この私自身との決着を…！」「見ていてください！ ギルトール元帥…！」
【シナリオエンドデモ終了】
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