グランゾン/シュウ・シラカワ
エリック・ワンの挑戦
新西暦と呼ばれる時代。
南太平洋のある島に謎の隕石が落着した。
調査の結果、人類にとって未知の物質と技術の
情報が封印されていることが判明。それらは
「EOT」と称され、解析と研究が進められた。
希代の天才科学者ビアン・ゾルダークは、
解析結果から地球外知的生命体による侵略の
危機を地球連邦政府や地球連邦軍に示唆…
それを受けて、パーソナルトルーパーや
アーマードモジュールなどの対異星人戦闘用
人型機動兵器の開発が開始された。
そんな中、隕石の落着地点であるアイドネウス
島に建設された「EOTI機関」の本部で、
「グランゾン」と呼ばれる人型機動兵器の
最終調整が進められていた…
[Ep.1]
【シナリオデモ開始】
シュウ「…お待たせしました、ワン博士」
エリック「おお。忙しい所、すまんの、シーちゃん」
シュウ「何度も言っていますが、その呼び方は止めていただけませんか?」
エリック「グランゾンを作り上げたワシとお主の仲での。遠慮はいらんの」
シュウ「…それで、何の用です? 予定通り、明日でグランゾンの最終調整は終了しますが」
エリック「んむ。そのグランゾン絡みで、ちょいと面倒事が起きての」
シュウ「ビアン博士からそのような話は聞いていませんよ」
エリック「それが、別の筋からの横槍での。いや、ある意味、本筋かの」
シュウ「本筋…EOT特別審議会から物言いが入ったとでも?」
エリック「さすが、シーちゃん。話が早いの。実は一昨日、ワシは特別審議会に呼び出されての」「連中がの、グランゾンの性能はともかく、テストパイロットの資質を疑問視しておっての」
シュウ「つまり、この私が信用できないと?」
エリック「んまあ、グランゾンには開発責任者のお主しか知らんことが…設計者の一人であるワシにもわからんブラックボックスがあるからの」
シュウ「…私もグランゾンの全てを把握しているわけではありませんよ」
エリック「ホントかの?」
シュウ「その質問は、特別審議会の面々に投げ掛けていただきたいものですね」
エリック「ホッホッホ、確かにの」
シュウ「それで、私に何をさせようと言うのです?」
エリック「…特別審議会の連中は、お主の頭脳については疑っておらんようじゃの」「ただ、いくらグランゾンに詳しいとは言え、実戦であれを上手く扱えるかどうか、疑わしいと思っておるようでの」
シュウ「私の操縦技術に関するデータは提出済みです。それに、模擬戦の実施を嫌ったのは他ならぬ彼らではありませんか」「…グランゾンの存在を隠匿するためにね」
エリック「それについては、ワシも言ったでの。じゃが、連中に食い下がられての」「そこで、さらに反論したでの」
シュウ「何と仰ったのです?」
エリック「もし、パイロットが人知を超えた能力を持っていれば、グランゾンは1日で全世界の戦力を壊滅させることも可能だろう…との」
シュウ「………」
エリック「すまんの。ついうっかり口走ってしまったでの」
シュウ「呆れましたね。そのようなことを言えば、疑われて当然です」(あるいは、私に対する牽制ということですか? ワン博士)
エリック「それで、そこまで言うなら証明してみせろということになっての」
シュウ「どのように? 実機による模擬戦は許可されないのでしょう?」
エリック「んむ。じゃから、いわゆるシミュレーション・バトルをやるでの」「お主はグランゾンに乗り込み、ワシが対戦相手のデータを送るでの。それらと戦ってみせるでの」
シュウ「その相手とは?」
エリック「色々な映像作品…つまり、SF映画やロボットアニメに出てくる機動兵器をデータ化した物での」
シュウ「………」
エリック「呆れた顔をするでないの。現実にはあり得ん機体を作れるでの。何でもござれでの」
シュウ「…それでEOT特別審議会の面々が納得するのですか?」
エリック「んまあ、ゲームみたいな物じゃがの。連中もそれで妥協したでの」
シュウ「物好きですね、彼らも」
エリック「まったくでの。思いつきで言った案が通って、ワシも驚いたでの」
シュウ「…事情はわかりました。対戦相手のデータは、準備できているのですか?」
エリック「んむ。左側、始めるでの」
シュウ「では、グランゾンを起動させましょう」
【シナリオデモ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
シュウ「…これで終わりですか」
エリック「さすがじゃの、シーちゃん」
シュウ「先程の戦闘で、審議会の面々に対する説得材料になりますか?」
エリック「んにゃ、まだまだでの。次はバトル・フィールドの設定を変えるでの」
シュウ「わかりました」(さて…審議会はともかく、ワン博士の思惑は…)
【シナリオエンドデモ終了】
[Ep.2]
【シナリオデモ開始】
シュウ「始めてもらって結構ですよ」
エリック「毛色の違う対戦相手を出すでの。バトル・フィールドも変わっておるし、グランゾンの設定を変更するかの?」
シュウ「その必要がないことは、あなたもよくご存じでしょう?」
エリック「んまあ、そうじゃの。では、始めるでの」
【シナリオデモ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
シュウ「…人型機動兵器とは違う、機械の獣といったような感じの敵でしたね」
エリック「んまあ、ワシらの世界には存在し得ないでの」
シュウ(そうですね…地上世界では)
エリック「じゃが、いずれはああいった物が出てくるかも知れんの」
シュウ「ビアン博士の予言が的中すれば、あり得ることですね」
エリック「その日は近いと思うかの?」
シュウ「さあ…どうでしょうか」
エリック「もし来たら、ワシらはワシらの世界を維持できるかの」
シュウ「それは…私が案ずることではありませんね。今の所は」
エリック「んまあ、そうじゃの。では、続けて行くでの。次がラスト・ステージでの」
シュウ「わかりました」
【シナリオエンドデモ終了】
[Ep.3]
【シナリオデモ開始】
シュウ「…いつでも結構ですよ、ワン博士」
エリック「んむ。締めに大物を出すでの。これまでと同じようにはいかんでの」
シュウ「ほう」
エリック「さしものシーちゃんも想定外の奴での。シミュレーションとは言え、全力で掛かるでの」「何なら、グランゾンの奥の手…『マハーカーラ』をちょいと使ってええでの」
シュウ(…それがあなたの真意ですか)
エリック「お主が独自に組み込んだ『カバラ・プログラム』…」「そして、ネットワーク・システム、『マハーカーラ』」「お主は、グランゾンの対消滅エンジンや武装の補助OSだと言っておったが…」
シュウ(まだ疑っている者がいる、と。まあ、想定内です)
エリック「名前が大仰じゃしの。何せ、『マハーカーラ』は破壊神シヴァの別名で『大いなる暗黒』という意味じゃからの」
シュウ「フッ…ブラックホールを操る機体に相応しい名前だと思いませんか?」
エリック「お主のそういう態度がの、問題になりかねんでの。いくらビアン博士とツーカーであったもの」
シュウ「…ワン博士。あなたもグランゾンのカバラやマハーカーラを疑問視しているのですか?」
エリック「んまあ、気にはなっておるがの。ワシはシーちゃんを信用しとるでの」
シュウ「………」
エリック「でも、遠慮せずにあれを試してええでの。シミュレーションで、じゃがの」
シュウ「フッ…ここで補助OSのテストを行う必要はありませんよ」
エリック「そうかの。では、最後のシミュレーション・バトル…行くでの」
【シナリオデモ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
シュウ「…終わりましたよ、ワン博士」
エリック「んむむ…予想以上に早くクリアしおったの。マハーカーラも使わんかったしの」
シュウ「テストをする必要はないと言ったでしょう」
エリック「出し惜しみせんでもええのにの。んまあ、わかっておったが、グランゾンは素でも充分強いの」
シュウ「………」
エリック「それが化けたら、どうなるかの」
シュウ「…化ける? 何にですか?」
エリック「それこそ、シヴァのようなとんでもない破壊神にの」
シュウ(確信があって、そう言ったのなら…)(もし、ワン博士がグランゾンの秘密に気づいているのなら…)
エリック「ん? どうしたの?」
シュウ「…いえ、何でもありませんよ」
エリック「そうかの」
シュウ「先程のデータで、EOT特別審議会の方々が納得してくれるといいのですが」
エリック「んまあ、大丈夫じゃろうの。南極でのお披露目会まで時間がないからの。シーちゃんも行くでの?」
シュウ「もちろん。グランゾンのパイロットは私なのですから」
エリック「…万能戦闘母艦『シロガネ』の竣工式共々、無事に終わるとええがの」
シュウ「様々な思惑が絡む式典ですが…」「おそらく、新たな時代の幕が開かれるきっかけになるでしょうね………」
【シナリオエンドデモ終了】
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