雷電/豪和ユウシロウ
嵬
豪和インスツルメンツと
特務自衛隊が共同で開発した
新型二足歩行兵器『タクティカル・アーマー』。
そのテストパイロットとして、
特自に豪和ユウシロウが派遣されてくる。
しかし、未成年のテストパイロットの
存在に特自のメンバーは戸惑いを
覚えていた…
[Ep.1]
【シナリオデモ開始】
鏑木「機体の最終チェックはこれで完了です」
安宅「ありがとう、鏑木大尉。まったく、急に稼動試験に切り替えろなんて、豪和のお偉いさんも無茶を言ってくれるわ」
鏑木「仕方ないですよ。共同開発とはいえ、TA開発の主導権は豪和にありますから」
安宅「それは分かってるけど、手順ってものがあるじゃない」「どうも私は好きになれないのよね、あの豪和って会社…」
鏑木「それは同感です」
安宅「あら意外な答えね」
鏑木「ここにいるみんなはそう思ってますよ」「新型機の開発だと考えても、ここのセキュリティは異常なレベルですから」
安宅「確かにね。これで信用しろっていうのが、無理な話か」「このTA開発には何かあると、考えたくもなるわね」
鏑木「ええ…それに…」
〔歩み寄る足音〕
ユウシロウ「安宅大尉、機体の最終確認が完了しました」
安宅「お疲れ様、ユウシロウ。すぐにミーティングが始まるから、先に行っていて」
ユウシロウ「了解しました」
〔歩き去る足音〕
鏑木「気になりますよね、彼も…」
安宅「あら、あなた歳下が好みだったの?」
鏑木「安宅大尉…!」
安宅「冗談よ。豪和から派遣されてきたテストパイロット…」「といっても、まだそんなことをする歳でもないでしょうに…」
鏑木「ええ…。それにここに来て数ヶ月。私たちにもずっとあの調子です…」「まるで心ここにあらずという感じで、危うい感じがするんですよね。何故か…」
安宅「鏑木…」「ま、今考えてもしょうがないわ。ブリーフィングが終わればすぐに試験よ。まずは目の前の仕事を片付けましょう」
鏑木「え、ええ…」
安宅(豪和ユウシロウか…。確かに気になるわね…彼…)
ユウシロウ「………」
【シナリオデモ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
鏑木「ターゲット撃破を確認。戦闘シミュレーションは終了。各TAはその場でいったん待機してください」
一清「なかなかいい成果が出ているようですね。この短期間でここまでの結果を出すとは、さすがは特務自衛隊」「やはりTAの開発をあなた方と進めることにしたのは正解だったようだ」
鏑木「ご期待に応えられて何よりです」
一清「ふむ、しかし…」
鏑木「何か…?」
一清「…ユウシロウの機体のみ、もう少し稼動状況を確認したいのですが?」
鏑木「それはできません。すでに搭乗してだいぶ時間が経っています」「お分かりのことだと思いますが、搭乗者の負担はかなりのものになっていますから」
一清「ユウシロウなら大丈夫ですよ。あれはその為にここにいるのですから」
鏑木「あれ…」
ユウシロウ「鏑木大尉…。自分は問題ありません。もう一度シミュレーションを行います」
鏑木「豪和大尉…!」
ユウシロウ「自分はその為にここにいます」
鏑木「………」
【シナリオエンドデモ終了】
[Ep.2]
【シナリオデモ開始】
鏑木「本気ですか、豪和大尉…?」
ユウシロウ「お願いします」
鏑木「しかし…」
一清「ふっ…」
安宅「まったくしょうがないわねー。なら、私も付き合うわよ:
ユウシロウ「安宅大尉…?」
安宅「大丈夫よ。ちょっときつくて狭いのを我慢すればいいだけなんだから」「それに小隊長の私が、部下のあなたを置いて帰るわけにもいかないじゃない」
鏑木「…分かりましたこれより戦闘シミュレーションを再開します」「フォーカス1、2以外の各機は至急交戦圏内より撤退してください」
一清「感謝しますよ」
鏑木「………」
ユウシロウ「安宅大尉…」
安宅「気にしなくていいわ。ただ、ここはこういう場所っていうことだけ覚えておいてくれれば…」
ユウシロウ「はい…」
鏑木「ターゲットが交戦圏内に侵入。各機は目標の予測進路と移動経路を確認せよ」
ユウシロウ「フォーカス1、確認」
安宅「フォーカス2、確認」
鏑木「カウント5で攻撃を行う」「カウント、5、4、3、2、1…」
ユウシロウ「ゴー!」
【シナリオデモ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
ユウシロウ「はぁ…はぁ…。フォーカス1、オブジェクト1クリア…」
鏑木「オブジェクト1のクリアを確認。フォーカス2が現在、オブジェクト2と交戦中。フォーカス1は援護に回れ」
ユウシロウ「了解…」
安宅「やっぱりやせ我慢するんじゃなかったわね…。なかなかきついわ、これ…」
ユウシロウ「………」
鏑木「ふたりとも相当の疲労がたまっている…特にフォーカス1の心拍数の数値は異常だわ」「やはりこれ以上、搭乗させるのは…」
一清「続けてください」
鏑木「くっ…」
一清(さあ、ここからだユウシロウ。見せてみろ…お前の力を…)
ユウシロウ「はぁ…! はぁ…!」
鏑木「何これ…!? フォーカス1の心拍数が急激に上昇し始めている!?」
一清(始まったか…)
ユウシロウ「はぁ…はぁ…はぁ…」
安宅「ちょっとどうしたの、フォーカス1!? フォーカス1…!」
ユウシロウ「はぁ…! はぁ…! はぁ…!」
【シナリオエンドデモ終了】
[Ep.3]
【シナリオデモ開始】
安宅「ちょっとユウシロウの様子が変よ!? 何が起きてるの…!」
鏑木「分からないわよ、こんなの初めてで…」「すでに心拍数は250を突破…。鎮痛剤でも上昇が止められない…!」
安宅「そんな…!」「フォーカス1、応答しなさい! ユウシロウ…!」
ユウシロウ「はぁ…はぁ…はぁ…」
〔爆発音〕
〔画面、フラッシュ〕
鏑木「フォーカス1の反応率が急激に上昇している…! すごい…こんな数値今まで見たことも…」
〔爆発音〕
〔画面、フラッシュ〕
安宅「なんなのよ…これ…」
ユウシロウ「はっ…! はっ…! はっ…! はっ…!」(聞こえる…。俺の中で…誰かの声が…。これは…誰の…!)
【シナリオデモ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
〔歩み寄る足音〕
安宅「ふぅ…今回はだいぶ無茶したわね…」「あなたは大丈夫、ユウシロウ…?」
ユウシロウ「は、はい…」
〔人の倒れる音〕
安宅「ユウシロウ…!」
ユウシロウ「ぐぅ…ううぅ…」
〔走り寄る足音〕
鏑木「今、救護班を呼んだわ! 無理をしないで…!」
ユウシロウ「すみません…」
鏑木「どうしてこんなになるまで…」
ユウシロウ「今の僕には…自分には…これしか…」
鏑木「豪和大尉…」
安宅「ユウシロウ…」
鏑木(これではまるで実験動物じゃない…。いったい、この子は…私たちは…何に関わっているというの…?)
ユウシロウ(だが、さっきの感覚…あの感覚は…舞に似ていた…)(あれはなんだったんだ…、俺はいったい…)
一清「やっと目覚め始めたか…。それでいい」「もうすぐお前の力を利用させてもらうぞ。嵬としてのお前の力をな…」
【シナリオエンドデモ終了】
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