アウセンザイター/レーツェル・ファインシュメッカー
食通の休日
万能戦闘母艦クロガネの指揮官にして、
アウセンザイターのパイロット、
レーツェル・ファインシュメッカー……
その卓越した能力と人柄によって、
パイロットしても、指揮官としても
部下たちから厚い信頼を得ている。
そんな彼には、
パイロットでも指揮官でもない、
もうひとつ別の顔があった。
『謎の食通』……
その名が示す通り、彼には職に対する
強いこだわりがあったのだ…
[Ep.1]
【シナリオデモ開始】
ミナキ「……調整はこんなところかしら。DMLの機体フィードバックをもう少し上げたいところだけど」「あら? あれは……」
レーツェル「フッ……ようやく届いたか」
ミナキ「レーツェルさん……?」
レーツェル「ミナキか。どうした?」
ミナキ「その荷物は? 何やら嬉しそうにしておられたので……」
レーツェル「ああ、以前に頼んでいた食材だ」
ミナキ「食材……珍しい物なんですか?」
レーツェル「うむ。たとえば、これなどなかなか良い物だ」
ミナキ「な、何ですか、これ……?」
レーツェル「冬虫夏草……キノコの菌が虫に寄生した物だ」「東洋では主に薬の材料として有名だが、料理にも使い道はある」
ミナキ「そ、そうなんですか」
レーツェル「こちらは言わずと知れたベルーガキャビア。最も高価な食材だと言われている」「他にも燕の巣や亀の手などがある。その中でも……」
ミナキ「………」
レーツェル「ああ、喋り過ぎてしまったな。すまない」
ミナキ「あ、いえ……本当に料理がお好きなんだと思いまして」
レーツェル「フッ……趣味と実益を兼ねているのでね。ところで、君は料理を?」
ミナキ「いえ……私は研究ばかりの日々でしたので」
レーツェル「ふむ、そうか……」「私は、今からこの食材を使って料理を作ろうと思っているのだが、君も一緒にどうかね?」
ミナキ「えっ?」
レーツェル「島にこもりきりの毎日だ、気分転換になるだろう。それに、初心者向けのレシピを用意しておく」
ミナキ「は、はあ……そういうことでしたら」
レーツェル「決まりだな。では、こちらの準備が整い次第、連絡する」
ミナキ「わかりました」
【シナリオデモ終了】
[Ep.2]
【シナリオデモ開始】
レーツェル「では、始めようか」
ミナキ「あの……私だけじゃなかったんですね」
カーラ「うん。ミナキがレーツェルさんから料理を教わるって聞いて……ユウのために腕を上げておきたくてね」
リューネ「あたしもまあ……今後のために、ね」
カーラ「ミナキもトウマに料理を振る舞ってあげたいと思ったの?」
ミナキ「いえ」
カーラ「あ、そう」(トウマ……まだまだ苦労しそうだね)
レーツェル「これが君たちのレシピだ。不明な点があれば、遠慮なく聞いてくれたまえ」
リューネ「ケチャップは……ま、こんなもんかな?」
カーラ「ちょい待ち! どう考えても入れすぎでしょ! 半分以上使ってんじゃないの!」
リューネ「こういうのは味が濃い方がいいんだから」
カーラ「それじゃ、チキンライスじゃなくてケチャップライスだよ……」
レーツェル(料理は人を映す鏡……リューネの性格が出ているな)
ミナキ「あの、レーツェルさん。切り終わりました」
レーツェル「ふむ…大きさにばらつきがあるな」
カーラ「リューネはともかくとして、ミナキはもうちょっと器用なイメージがあったけど……」
リューネ「それ、聞き捨てならないね!」
カーラ「だって、大雑把なトコあるでしょ?」
リューネ「あんたに言われたかないよ!」
ミナキ「あの……私、料理をする機会があまりなかったので……」
レーツェル「別に恥ずかしいことではない。これから経験を積み、試行錯誤を繰り返して慣れていけばいい」「それは研究と同じはずだ」
ミナキ「研究と……」
レーツェル「まずは実践あるのみということだ。さあ、もう一度注意点を振り返りながらやってみたまえ」
ミナキ「はい、わかりました」
【シナリオデモ終了】
[Ep.3]
【シナリオデモ開始】
トウマ「急に呼ばれたから、何事かと思ったけど……」
ユウキ「これは……」
マサキ「何でこんなに料理が並んでんだ?」
レーツェル「私と彼女達が作った物だ。遠慮なく食べてくれたまえ」
トウマ(ミナキが作った料理……!)
カーラ「ユウ、どう? レーツェルさんから紅茶には意外と中華が合うって聞いて作ってみたんだけど」
ユウキ「確かに……悪くはないね」
カーラ「それ、美味しいってことでしょ? ふふっ、ありがとね」
リューネ「ほら、マサキも食べて食べて。このオムライス、あたしが作ったんだから」
マサキ「へえ、お前がこんな可愛げのある料理をねえ……」
リューネ「どう? 美味しい?」
マサキ「う~ん、プレシアの料理と比べたら、味が随分と濃いな。ま、食えねえわけじゃねえけど」
リューネ(……ううっ、やっぱりあの子は強敵だね)
トウマ「うまい、うまいぞ……!」「冬虫夏草なんていう、高級な食材まで使いこなせるなんて、さすがはミナキだ!」
レーツェル「……それは、私の料理だ」
トウマ「え?」
ミナキ「私が作ったのは、こっちのカレーで……」
トウマ(しまった、レーツェルさんの料理で腹がいっぱいに……!)(だが、ミナキの手料理を食べるというチャンスを逃すわけには……!)「う、うおおおお!!」
ミナキ「ト、トウマ!?」
トウマ「うまい! 何杯だって食べられるぞ!!」
ミナキ「そ、そう……」
カーラ(立派だよ、トウマ……)
レーツェル「フッ……」
〔歩み寄る足音〕
レーツェル(良いものだな、未来ある若者たちの姿とは……)(だが、彼らをいつまでもここに引き留めておくわけにはいかない)(影の道を選んだ我らとは違う未来を掴んでもらわなくてはな)
【シナリオデモ終了】
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