ニルヴァーシュtypeZERO/レントン・サーストン
フライアウェイ
14歳のどこにでもいる普通の少年。
レントン・サーストン。
彼は何も変わらない自分の環境を
一変させる何かが起こる事を期待しながら、
ただ何も起こらない日々を過ごしていた。
だがそんなある日、
彼の前にLFOに乗った少女が空から降り立つ。
自分の前に現れたその存在に
レントンは自分の世界を一変させる何かを
期待せずにはいられないのだった…
[Ep.1]
【シナリオデモ開始】
レントン「これがニルヴァーシュ…。世界で初めて発見された幻の機体…。全てのLFOの基本になった伝説のマシンか…」
〔歩み寄る足音〕
エウレカ「ねえ、この子の調子どうなの?」
レントン「う、うわ!?」
エウレカ「どうしたの、そんなに驚いて?」
レントン「い、いえ! なんでもありません!」(姉さん、事件です! 今までに体験した事がないくらいの距離に女の子がいます…!)
エウレカ「? それで、どうなの?」
レントン「え!? あ…! あれですよね! 整備の話ですよね!」「調整はもう終わってまして、あとは何かのパーツくっ付けたら完了だって、じっちゃんが言っていました!」
エウレカ「そうなんだ。ありがとう」「少し、心配してたの。この子、知らない人に触られるの凄く嫌がるから」
レントン「? ま、まあ俺くらいのメカニックになると、機械にも心があるってわかるって言いますか…こんぐらいの事…余裕ですよ!」
エウレカ「なに言ってるのよ」
レントン「え…?」
エウレカ「機械に心があるなんて、そんなの当たり前じゃない」
レントン「…!」(姉さん、スゴいです! 俺の言う事を変に思わない理想の女の子です!)
エウレカ「君、凄い顔してるよ?」
レントン「え? 嘘!? 俺、そんな変な顔してました!?」
エウレカ「ふふっ…。君って、面白いね」
レントン「!」「か…かわいい…」
エウレカ「? 何か言った?」
レントン「な、なんでもないです!」「そ、それにしても遅いなあ、じっちゃん! ちょっと俺、様子を見に行ってきますね!」
エウレカ「別にいいよ、行かなくて」
レントン「え? でも…」
エウレカ「調整が終わっているなら、充分だよ。そんなパーツとか無くたって、今まで動いていたんだから必要ない」「それに私、知らない物は信じられないから」
レントン「信じられないって、じっちゃんは変な風には…」
エウレカ「それに…信じたからといって、どうにかなるわけじゃないじゃない」「信じすぎちゃった事で不幸になる事もある。信じる事が辛い事だってあるんだよ…」
レントン「そんな…」「でも…!」
エウレカ「…! 掴まって!」
レントン「え!? 急にどうし…」
エウレカ「早く!」
レントン「う、うわああああ!?」
〔爆発音〕
〔画面、発光〕
レントン「いててて…。いったい、何が…」「って、ガレージが!?」
エウレカ「アイツらが来たんだわ…」
〔LFOの飛行音〕
レントン「軍のKLF…!? 何がどうなってるんだよ…!」
エウレカ「君は早く安全な場所に逃げて!」
レントン「えっ、あっ!?」
エウレカ「行くよ、ニルヴァーシュ!」
〔LFOの飛行音〕
レントン「何が…! 何がどうなってんだよぉぉぉ!」
【シナリオデモ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
アクセル「レントーン! 返事をするんじゃ、レントーン!」
レントン「じっちゃん!」
アクセル「おお! 無事じゃったか、レントン!」
レントン「どういうことなんだよこれ! いったい何が起きてんだよ!」
アクセル「軍の奴らが、ニルヴァーシュを破壊しにきたんじゃ…!」
レントン「破壊って…」
〔爆発音〕
〔画面、フラッシュ〕
アクセル「くっ、派手にやりおって…」
レントン「なんか動きが…。まさか、調整が終わってなかったのかよ!?」
アクセル「いや、調整は終わっとる」
レントン「じゃあなんで!」
アクセル「この、アミタドライブがないからじゃ。これがなければ、ニルヴァーシュは真には目覚めん…」
レントン「それがないと、調子が悪いまんまってことかよ」
アクセル「ああ、そうだ。こんなもんのせいで、サーストン家はバラバラになっちまった…」「いっそ、こんなもんさえなければ…!」
レントン「ダメだ、そんなの…!」
〔殴打音〕
〔画面、フラッシュ〕
アクセル「! 何をする、レントン!」
レントン「あの子にはこれが必要なんだろ! だったら俺がこれを届ける!」
アクセル「バカを言うな! どうやって飛んでるLFOにそれを届けるつもりだ!」
レントン「俺にはリフボードがある!」
アクセル「ふざけるな! お前は一度も飛べた事がないだろうが!」
レントン「姉さんが昔、言っていたんだ…! ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん…」
アクセル「それは…」
レントン「このままここにいたんじゃ、何にも変わらないんだ! じっちゃん!!」
〔走り去る足音〕
アクセル「! 待て、レントン!」
【シナリオエンドデモ終了】
[Ep.2]
【シナリオデモ開始】
レントン「くそっ…! なんでこの街は、リフのスポットまでこんなに遠いんだよ!」「あ…!」
〔爆発音〕
〔画面、フラッシュ〕
エウレカ「くぅっ…!」
ホランド「大丈夫か、エウレカ!」
エウレカ「うん。まだいける」
マシュー「まだいけるってフラフラじゃねえか。どうすんだよ、リーダー」
ホランド「どうするもこうするも、このままじゃヤツらを引き離せねえ」
マシュー「だからどうすんだよ!」
ホランド「うるせえ! 今、考え中だ!」
〔爆発音〕
〔画面、フラッシュ〕
レントン「敵の数が多すぎるんだ…。このままじゃ、もうそんなには」「頼む…! 間に合ってくれ!」
【シナリオデモ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
マシュー「リーダー! 連中、後から続々と来やがる!」
ホランド「くそっ…! 援護してくれ、マシュー! 俺が突破を図る!」
エウレカ「ホランド…!?」
マシュー「まさか、CFSを使う気か!?」「ちょっと待てよ、リーダー! そんな無茶を認めるわけにはいくか!」
ホランド「無茶だってことは分かってんだよ! だが、この状況を打破するにはこれしか…!」
ストナー「ん…? なんだアレ…」
ホランド「今度はなんだっ!?」
エウレカ「! あの子…!」
マシュー「なんだ…!? 飛ぶ気か、あのガキ! こんなトラパーが薄いところで…!」「つーか、俺らの戦闘が見えてねえのかよ! 死ぬ気か!?」
レントン(自分でも無茶をしているってことは分かっているんです、姉さん…)(だけど俺は…さっき言えなかった事を、あの子に伝えなきゃいけないって思ったんです)(姉さんが言っていた事を…。そして俺が今、信じている事を…)「だから…行くぞレントン! 行くぞ、俺! 俺は…あの子の所に飛んで行く!」「いけえええええぇぇぇッ!」
〔金属音〕
レントン「…って、あ、あれ? ちょっとやばくない? 高すぎない、これ? 大丈夫? というか、これ…」「落ちてる! これ確実に落ちてるって! 全然飛んでない! 飛べてないよ、俺! このままじゃ、し、死ぬ…!」(お、俺に…! 勇気をください…! 姉さん…!)(ねだるな…勝ち取れ…さすれば与えられん…)(ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん…!)(ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられんッ!)「アァァァイ! キャァァァン! フラアアアアアァァァァァイッ!!」
〔LFOの飛行音〕
〔画面、緑にフラッシュ〕
レントン「! 飛べてる…飛べてる、俺…!」「これなら…あの子の所まで行ける!」
塔州連邦兵「なんだ、このガキ!? 奴らの仲間か!」「何をするつもりか知らんが、近づけさせるかよ!」
レントン「うおおおおおぉぉぉッ!」
〔LFOの飛行音〕
ホランド「カットバックドロップターン!?」
マシュー「このトラパーの薄さで決めるとか、マジかよ…」
レントン「待ってちゃ駄目だ…! ねだっちゃ駄目なんだ!」「俺は今…勝ち取りに行くんだ!」
【シナリオエンドデモ終了】
[Ep.3]
【シナリオデモ開始】
レントン「もう少し…! あと少しで…!」
エウレカ「あの子、私に近づいて来る…!?」「受け止めてニルヴァーシュ!」
レントン「んぐっ…!」
エウレカ「空中で飛び乗ってくるなんて、どうしてこんな無茶…」
レントン「で、できた…本当にできたんだ…」「キミの所まで本当に飛ぶことができたんだ!」
エウレカ「え?」
レントン「キミのおかげだ…キミがいたからできたんだ! キミ、最高だ! 俺はキミが好きなんだ!!」
エウレカ「はあ?」
レントン「キミだからできたんだ! キミじゃなきゃ駄目なんだ!」「俺は…キミが大好きだあっ!!」
エウレカ「好き?」
レントン「ああ! だから、俺が守ってやる! 俺がこの機体とキミを守ってやる! この、アミタドライヴで!」
エウレカ「まさか…これのために?」
レントン「じっちゃんが言ってたんだ。こいつがあればこのLFOは…ニルヴァーシュは、真に目覚めるんだ!」「だから…! アミタドラァァァイブ! セット! オン!!」
〔画面、緑にフラッシュ〕
エウレカ「!」
レントン「な、なに? この光。なにが起こってんの?」
〔画面、緑にフラッシュ〕
レントン「なんで動かないんだよ!? どうなってんだ、これ!?」
〔画面、緑にフラッシュ〕
レントン「ど、どうすればいいの!? いったいどうすれば…!」
エウレカ「大丈夫…」
レントン「…!」
エウレカ「私を信じて…」
レントン(ああ…そうか…。姉さん…なんとなく、分かった気がします)(俺が今、何を信じるべきなのか…)
〔光の放射音〕
〔画面、フラッシュ〕
レントン「いくぞ…! やるぞ、俺…!」
【シナリオデモ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
マシュー「こちらマシュー、606。敵機の撤退を確認。これより帰還する」
タルホ「こちら月光号、了解」「…マシュー、ホランドは今近くにいる?」
マシュー「ホランド? リーダーなら、今はエウレカのそばにいる」
タルホ「あっそ」
ホランド「怪我はないか? エウレカ」
エウレカ「うん、大丈夫。みんなは?」
ホランド「お前とニルヴァーシュの全員無事だ」「お前たちが軍の奴らを追っ払ってくれなきゃ、正直ヤバかった」
エウレカ「そう、よかった」
ホランド「しかし、あのニルヴァーシュの強さ…」「アミタドライヴによって解放されたニルヴァーシュの力が、あれ程のものだとは…」
エウレカ「違うわ」
ホランド「え?」
エウレカ「この力を解放させたのは、この子の力。…そうニルヴァーシュが言っている」
レントン「………」
ホランド「このガキが、ね…」
エウレカ「ねえ、ホランド」
ホランド「ん?」
エウレカ「この子、どうするの?」
ホランド「さあな…俺もまだ決めかねている」
エウレカ「そうなんだ」
ホランド「お前はどうなんだ、エウレカ」
エウレカ「なにが?」
ホランド「お前は、こいつにどうして欲しい」
エウレカ「私は…」
レントン「………」
エウレカ「この子に、付いて来て欲しい」「だって、久しぶりだから、こんな面白い子」
ホランド「そうか…」「先に戻ってる。お前もすぐに戻って来いよ」
レントン「うぅ…? ここは…」
エウレカ「大丈夫?」
レントン「!? あ、あの! こ、この状況は!?」
エウレカ「軍のKLFは遭遇。今は私たちの艦に連絡を取っている最中」
レントン「い、いえ…そういうことではなくて…その…」
エウレカ「ねえ」
レントン「は、はい!」
エウレカ「君、私たちと一緒にこない?」
レントン! 俺が…ですか…!?」
エウレカ「イヤ…かな?」
レントン「い、行く…! 一緒に行く!」
レウレカ「そう、よかった」
レントン(その時、世界が変わる音が確かに聞こえた)(初めて空を飛んだ時と同じ胸の高鳴りが、俺の新造を叩いていたんだ…姉さん)(だから、俺は…)
エウレカ「それじゃあ、行こうか」
レントン「うん!」
【シナリオエンドデモ終了】
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