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No.41
時のストレイシープ

【シナリオデモ開始】
クロガネ 格納庫
リュウセイ「ロ、ロブ! お前、どうしてここに!?」
ロバート「シラカワ博士の招集を受けてな。カーク達と一緒に来たんだ」
リュウセイ「もしかして、こっちの状況を何とかするために……?」
リン「……そうだ」
リュウセイ「しゃ、社長!」
イルム「リン……お前も来ていたのか」
リン「以前、お前に言った通りだ。私には、この手で取り戻さねばならない物がある」
イルム「ああ、わかってるさ」
レオナ「社長、お預かりしていたヒュッケバイン008Lをお返しします」
リン「すまないな」
ロバート「レオナ、ズィーガーリオンを持ってきた。すぐに使える状態にしてある。後でラドム博士の所へ行ってくれ」
レオナ「わかりました」
ロバート「……リョウト、各機の状況を把握したい。すぐにデータをまとめてくれ」
リョウト「いえ、もうやってあります」
ロバート「え?」
リョウト「実は……今後の勉強のために、いつも整備班の人から機体のデータを回してもらってたんです」
ロバート「ふふ、やるな。それなら、すぐに修理作業に取りかかれるぞ」
リョウト「僕もお手伝いします」
ロバート「いや、お前はカークと共にヒュッケバインMK-IIIタイプRのエンジンの交換作業をやってくれ」
リョウト「エンジンの交換……?」
リュウセイ「もしかして、トロニウム・エンジンに!?」
ロバート「ああ、そうだ。俺達が保有していた残り1個のトロニウム……」「本来なら、参式の1号機に搭載する予定だった物を使う」
リュウセイ「じゃあ、フルスペックのMk-IIIが2基揃うことになるんだな」
ロバート「ああ。早速作業を始める。時間はあまりないからな」

ヒリュウ改 医務室
ラーダ「あなたに投与されていた精神高揚剤は、一過性で常習性のないものだったわ」「だから、今後服用しなければ大丈夫。体質の方は、ゆっくり時間をかけて改善していきましょう」
ゼオラ「はい……」
ラーダ「……」「……こんな言い方をするのは不本意なのだけど……」「以前はともかく、ここしばらくは記憶操作以外の調整をほとんど受けていなかったようね」
ゼオラ「……」「それは多分……セロ博士のおかげだと思います」
ラーダ「……」
ゼオラ「あの人は……コッホ博士やセトメ博士と違い、色々と私達のためを想って……」「私達に名前を付けてくれたのも、クラスと番号で呼ばれるのが可哀想だからって……」
ラーダ「でも、自分の研究のためにあなた達を利用していることに変わりはないわ」
ゼオラ「……」
ラーダ「いつかは……その報いを受けなければならないのよ。あの人も……私も」
ゼオラ「ラーダさん……」
ラオダ「……ごめんなさい。余計な話をしてしまったわね」「さあ、アラドやラトゥーニ達があなたを待っているわ。早く行ってあげなさい」
ゼオラ「はい……」

ヒリュウ改 格納庫
タスク「すげ~、ホントにズィーガーリオンが組み上がってら」
マリオン「3チーム交替制で、突貫作業を行いました」
レオナ「設計図と形が違っている所があるようですが……」
タスク「そうそう。 肩のハサミみたいなパーツ、ありゃ何スか? あんなの、予定にゃなかったのに」
マリオン「テスラ・ドライブと、念動フィールド発生装置でしてよ」「本来、ズィーガーのT-LINKシステムは、機体の操作性と追従性を向上させるために取り付けたものなのですが……」
タスク「あ、な~る。念動フィールドを攻防に使おうって算段ッスね」
マリオン「いえ……攻、だけでしてよ」
タスク「へ?」
マリオン「念動フィールドは、攻撃時のみに使用します」
レオナ「バリアとして使わないのですか?」
マリオン「ええ。あなた程の腕の持ち主なら、そんな物は必要ないでしょう?」
レオナ「………」
マリオン「その代わり、ブレイクフィールドとの組み合わせで、強力な攻撃が出来ましてよ」
タスク「さすがマ改造。極端やわ~」
マリオン「何かおっしゃいまして?」
タスク「いえ、空耳です」
キョウスケ「……それで、博士、アルトの方は?」
マリオン「本体装甲は全交換。両腕と両脚は、新造の物を取り付けます」
タスク「もしかして、あそこにあるデカいステークが、その……」
マリオン「ええ。リボルビング・バンカー………リボルビング・ステークの試作品にして、ステークを上回る威力を持った武装ですわ」「ただ……その大きさ故に、機体のバランスを著しく損ねてしまったため、お蔵入りしていた物」
タスク「うわ~、デカきゃ強いだろ! ……っていう、子供みたいな考えで作られた武器ッスね」
〔殴打音〕
タスク「いてっ!」
マリオン「……次はバンカーの弾倉に詰めますわよ」
タスク「ゆ、ゆるちて」
キョウスケ「ラドム博士、おれが提出したプランと、かなり違う所があるようですが……?」
マリオン「やるならば徹底的に、でしてよ。大型化するならば、ギリギリ限界まで大きくしなければ意味がありませんわ」「ステークの他に、両肩のクレイモアもベアリング弾の搭載量を増やすため大型化……」「そして、推進力アップを図るため、背部にはヴァイスの予備パーツを基にして作った大型スタピライザーを追加……」「最後にテスラ・ドライブも搭載。特別大サービスですわね」
レオナ「では、 今度のアルトは単体飛行が可能なのですか?」
マリオン「いいえ。テスラ・ドライブはバランサーとして使っているだけです」
タスク「へ?」
レオナ「つまり、そういう処置を施さねばならない程機体バランスが悪いということですか?」
マリオン「そうとも言いますわね」
タスク(こ、こっちも紛う事なきマ改造やわぁ~)
キョウスケ「………」
マリオン「その代わり、突進力、攻撃力、防御力……全てにおいて、今までのアルトを上回るものになっておりますわ」
キョウスケ「………」
マリオン「これならば、シャドウミラーの特機相手でも当たり負けしない。私なりの結論です」
キョウスケ「……おれが考えていたものと、まるで違う」
タスク「うわ~、そりゃそうでしょ。ちょっと言ってやった方がいいッスよ。乗るのは中尉なんだから……」
キョウスケ「……素晴らしい」
タスク「ほめちゃったよ!」「けど、こんなビルガーとは別の意味で出たトコ勝負の機体で、大丈夫なんスか?」
キョウスケ「……それくらいでなければ勝てん……。シャドウミラーにも、アインストにも」「しかし、この短期間でよくもここまで……」
マリオン「もう負けるわけにはいかない。そうではなくて? キョウスケ中尉」
キョウスケ「……その通りです」
マリオン「私もそうですわ。負けさせるわけにはいきません。……私の作ったアルトアイゼンに乗る人間を」
キョウスケ「感謝します、博士」
タスク(最強かつ最凶のコラボやわ~)
キョウスケ「ところで……新しいアルトの名前は?」
マリオン「アルトアイゼン・リーゼでしてよ」
タスク「リーゼ……?」
レオナ「ドイツ語で『巨人』という意味よ」
キョウスケ「なるほど、それらしい名前だな」(……これでおれの手元にも勝負手が来た)(アクセル……前回の借りは返させてもらうぞ)(そして、アインストを……アルフィミィを倒し、あいつを……)(取り返す……!)

ヒリュウ改 ブリーフィングルーム
〔扉の開閉音〕
ラトゥーニ「ゼオラ……!」
ゼオラ「ラト……。ごめんなさい、色々心配かけて……」
ラトゥーニ「ううん、いいの……」
シャイン「良かったですわね、ラトゥーニ」
アイビス「アラドも頑張った甲斐があったね」
アラド「ええ……。ゼオラが頑固者で助かったッス」
カーラ「いいの? そんなこと言って? またどやされちゃうよ」
アラド「いけね、いつものクセでつい……」
ゼオラ「……」
アラド「な……何、その顔?」
ゼオラ「私……アラドのこと、覚えていられて良かった……」
アラド「へ!?」
ゼオラ「だって、セトメ博士の暗示が解けても、あなたのことを覚えている保証はなかったもの……」「だから……ちゃんとあなたやラトのことを覚えていられて嬉しいの……」
アラド「そ、そりゃもう、お前の頭の固さときたら、その胸とは大違いで……」
ゼオラ「本当にありがと、アラド……」
アラド「あ、ああ……」(か、かえって怖いんだけど、この反応……)
アイビス「アラド、次はあんた達の姉さんの番だよ」
カーラ「そうそう。ゼオラだって、こうやってこっちに来たんだもの。必ず上手くいくよ」
ゼオラ「はい、リルカーラ少尉……。私達は必ずオウカ姉様を……」
アラド「オウカ姉さんだけじゃない、エクセレン少尉も取り戻さなきゃ」
シャイン「ええ。私達でキョウスケ中尉のお手伝いを致しましょう……」

ヒリュウ改 艦内
〔扉の開閉音〕
ラミア「ラミア・ラヴレス、入ります。……お呼びですか、ギリアム少佐」
ギリアム「ああ。早速だが、これを見てくれ」
ラミア(少佐が私に、ということは……)
ギリアム「つい先程、感知されたものだ」
〔プログラムの動作音〕
ラミア「これは……通常転移反応? いや……」
ラミア「通常の転移ではない……もしや、次元転移反応……!?」
ギリアム「その通り。しかも、徐々に強まってきている」
ラミア「距離は……ここからそう遠くない。しかし、この反応はアギュイエウスやリュケイオスのものではないようですね」
ギリアム「そう。反応の継続時間も鑑みて、シャドウミラー以外の者による転移の可能性が高い」
ラミア「少佐には……心当たりがあるのですか?」
ギリアム「………」「かつて俺や君がいた世界から転移してくるのなら……一つだけある」「だが、あのシステムは未完成だった。あれでは……まだ無理だ」
ラミア「どんなシステムであれ、転移時に時間のズレが生じてしまうことは、少佐やシャドウミラーが証明しています」「少佐の仰るシステムを完成させてから、転移を行ったという可能性は?」
ギリアム「………」
ラミア「キョウスケ中尉は動けず、エクセ姉様……エクセレン少尉も依然消息不明のままです」「これ以上状況が悪化する前に、早急に正体を確かめるべきでしょう」
ギリアム「そのつもりで君を呼んだ。同行してくれるか?」
ラミア「がってん承知……!」「ゴホン。……いえ、わかりました」
ギリアム「フッ、最後の最後で惜しかったな。俺は個性があっていいと思うぞ、ラミア」
ラミア「……フォローありがとうございますのです」

トライロバイト級 艦橋
アクセル「……次元転移反応だと? 確かなのか? W16」
エキドナ「はっ。こちらへ向かっているラコタ隊から報告が」
アクセル「反応のあった場所の特定は?」
エキドナ「NA334、ポイントUT878です」
アクセル「ここから近いな。回収する。すぐに連絡を……」
エキドナ「ですが、隊長……転移反応は我々のものとは違います」
アクセル「何……? まさかアギュイエウスやリュケイオス以外、ということか? そいつは」
エキドナ「はい。我が隊の者ではない可能性が高いと思われます」
アクセル「しかし、おれ達の世界からの転移ならば、いったい……」「………」(……ひとつだけあり得る。もしや、転移して来たものとは……)
エキドナ「ラコタ隊に確認させますか?」
アクセル「いや、連中はアインストとの戦闘で消耗しているはずだ。無理はさせず、本艦へ向かわせろ」「転移反応の確認……おれがしよう」
エキドナ「隊長自ら、ですか? ソウルゲインは修理中です。出撃させるのは……」
アクセル「格納庫に、おれ用のアシュセイヴァーがあったはずだ、これがな。たまには使ってやるさ」「W16、貴様はこの艦に残り、ラコタ隊の回収を行ってくれ」
エキドナ「はっ。お気を付けて、隊長」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「時のストレイシープ」


【戦闘マップ開始】
〔マップ上に光の広がり〕
〔味方ユニット表出〕
〔第3軍ユニット表出〕

ラウル「う、うぐっ……!!」「!!」「こ、ここはどこだ……!? お、俺はどうなったんだ……!?」「! フィオナは!? ラージとミズホは!?」
ミズホ「うう……うっ」
ラウル「ミズホ!!」
ラージ「い、いったい、今のは……!?」
ラウル「ラージ! ミズホ! 無事か!?」
ミズホ「ラ、ラウルさん……! フィオナさんは……!?」
ラウル「い、いない……!!」
ミズホ「えっ……!?」
ラウル「そ、そっちでも サーチしてくれ!!」
ミズホ「は、はい!」
〔プログラムの動作音〕
ミズホ「そんな……! 反応がない!」
ラウル「何だって!? もう一回調べてくれ!!」
〔プログラムの動作音〕
ミズホ「や、やっぱり……反応は……」
ラウル「機械が故障してるんじゃないのか!? もう一回……」
ラージ「いえ、故障ではありません……1号機の反応は消えています……」
ラウル「……!」
ラージ「あの時……1号機の時流エンジンは暴走していました……」「おそらく……彼女は……」
ラウル「う、嘘だろ、そんな……!」「嘘だって言ってくれ!  ラージ!!」
ラージ「………」
ラウル「う、くっ……! ミズホ、どうなんだ……!?」
ミズホ「………」
ラージ「……ラウル……フィオナは……」
ラウル「そ、そんな……!  あいつが……」「フィオナが死んだって言うのかよ!?」
ラージ「僕だって……認めたくはありませんよ……。ですが……」「ソウルゲインから受けた損傷……そして、時流エンジンの暴走……それらから判断すれば……」
ミズホ「………」
ラウル「ち、ちきしょう……! ちきしょう!」「ちきしょぉぉぉぉぉぉおっ!!」
〔アインスト転移〕
〔敵ユニット出現〕

ラウル「!!」
ラージ「!!」
ラウル「なっ、何だ、あいつら!?」
ミズホ「か、怪物!?」
ラウル「もしかして、あの時出てきた奴の仲間か!?」
ミズホ「い、いったい、何がどうなって……!?」
ラージ「転移してきた……と言うことは、インスペクターの兵器かも知れません」
ラウル「で、でも、あいつらは……!!」
〔カーソル、アインストクノッヘンを指定〕
ラウル「こ、こっちへ来る!?」
〔ラウルの周囲に爆発〕
〔画面、振動〕

ミズホ「攻撃してきた!?」
ラージ「敵……と言うわけですか……!」
ラウル「エ、エクサランスは……!」「! 動く、動くぞ!!」「こ、ここでやられてたまるか! 死んでたまるかっ!!」
<戦闘開始>

<3PP・敵増援1出現>

〔アインスト転移〕
〔敵ユニット出現〕

ミズホ「ま、また出てきた!」
ラウル「くそっ、このままじゃ!」
ラージ「降伏……は通用しない相手みたいですね」
ラウル「ラージ、ミズホ! フライヤー・フレームの準備を!!」
ミズホ「えっ!?」
ラウル「フライヤーを使えば、何とかなる! 射出の準備をしてくれ!」
ラージ「あなた、空中換装をやるつもりなんですか!?」
ラウル「それ以外に方法はない!」
ミズホ「む、無茶です! フライヤー・フレームはまだ調整中なんですよ!?」「危険過ぎます!」
ラウル「今だって十分そうだよ!」
ミズホ「で、でも、フィオナさんだけでなく、ラウルさんまで失うことになったら……」
ラウル「!」
ミズホ「あたし……あたし……!」
ラウル(フィオナ……! くっ……!!)
ミズホ「………」
ラウル「ミズホ……ここでエクサランスを失うわけにはいかない……!」「フィオナのためにも……こんな所で終わるわけにはいかない!」
ミズホ「……!」
ラージ「……ミズホ、ラウルの言う通りです。フライヤーの準備をしましょう」
ミズホ「で、でも!」
ラージ「調整が終わっていないのは、ET-OS周りでしょう?」「ならば、ストライカーのMCデータをフライヤーにコピーすれば、何とかなります」
ミズホ「そ、そんな時間はありませんよ! それに、フライヤーに移しても、適合するかどうか……」
ラージ「データの取捨選択は僕がやります。後はラウルに合わせてもらいます。あなたは転送の準備を」
ミズホ「………」
ラウル「頼む、ミズホ! このままじゃ、俺達は!!」
ミズホ「わ、わかりました!」
ラウル「ラージ、どれぐらいかかる!?」
ラージ「2分……いや、1分で何とかしましょう」
ラウル「上出来だ! 頼むぞ!!」

<4PP>
ラージ「ラウル、フライヤー・フレームの射出準備が終わりました」
ラウル「了解!」
ラージ「ストライカーをパージしたら、アージェント・ブロックは無防備に近い状態となります」「ですから、1回で決めて下さい」
ラウル「わかってる!」
ミズホ「ラウルさん、MCデータを送ります!」
〔データのロード音〕
ラウル「来た……! これか!」
ミズホ「ハッチ開きます!」
ラージ「レイ・トレーサー、作動! 行きますよ、ラウル!」
ラウル「ああ!」
ミズホ「フライヤー、射出します! ガイダンス・リンク!」
ラウル「リンク! フレーム・パージ!」
〔ラウル、分離〕
〔ラウル、変形〕

ラウル「フライヤー・インサート!!」
〔フライヤー・フレーム、アウルへ接近〕
〔ラウル、合体〕

ラウル「インサート完了! エクサランス・フライヤー!!」「さあ来い、化け物共! フライヤーの力を見せてやる!!」

<6PP・敵増援2出現>
〔警報〕
ラージ「! この反応は……」「ラウル! 熱源反応多数! こちらに来ます!」
〔敵ユニット撃破〕
ラウル「なっ、何だ!?」
〔敵ユニット出現〕
アクセル「やはり……次元転移をしてきたのはエクサランスだったか」「まさか、おれ達と同じ世界へ流れ着くとはな。……これも因縁というものか」
ラウル「何者なんだ、あいつら……!?」
アクセル「1機だけか? エクサランスは2機あったはずだ。……あの損傷では……無理だったか」(あの時突如現れた、アンノウンも見当たらんが……あれはいったい何だったんだ?)
ミズホ「私達を助けてくれたということは……連邦軍なんでしょうか?」
ラージ「いえ、違うでしょうね。あの緑色の機体……あれは、ソウルゲインと一緒にいました」
ミズホ「じゃ、じゃあ!?」
アクセル(状況は不透明だが、確かなことはひとつ……)(……時流エンジン。エネルギー効率の良さだけではなく、次元転移を可能とするならば……)(無視できる代物ではない。手に入れるにせよ、敵の手に落ちるにせよ、だ)
〔通信のコール音〕
アクセル「聞こえるか? エクサランスのパイロット。名は確か……ラウルだったな」
ラウル「そ、その声は!! フィオナを撃った奴かっ!!」
アクセル「フィオナ……あの時、貴様をかばった者の名か?」「……戦士に敬意を表して、今回は名乗らせてもらおう」「シャドウミラー隊所属、アクセル・アルマーだ。……久しぶりだな」
ラウル「久しぶりだと!? ふざけるな! 会ったのはついさっきのことだろうが!」
アクセル「貴様にとってはそうでも、おれにとっては半年以上前の話だ、これがな」
ラウル「半年前!?」
アクセル「落ち着いて、周りを見ろ。ここはおれ達が交戦した場所か?」
ラウル「!!」
ミズホ「言われてみれば……あんな湖はなかった……」
アクセル「ここは『別の時間』、そして『別の世界』なのさ。貴様らには、その意味がわかるはず」
ラウル「な……に?」
ラージ「そんな……馬鹿な」「時流エンジンが、それを目指して設計された物であっても……」「現段階で到達するはずが……。いや、可能性があるとしたら……」
ラウル「まさか、俺達は……時間と空間を越えた……のか?」
アクセル「……貴様らは、おれ達がいた『向こう側』から、『こちら側』へたどり着いた」「つまり、世界の『枠』を乗り越えてしまったのさ」
ラウル「!?」
ラージ「ここは並行世界……僕達の世界とは、似て非なる所だと言うんですか?」
アクセル「話が早いな。簡単に言えば、そういうことだ。こいつがな」
ラージ「それを……どう証明するんです?」
アクセル「自分たちで理解すればいい。この世界を彷徨えば、すぐにわかる」「おれ達がいた世界と似ていながら、決定的に違う部分を、だ」
ラージ「………」
ミズホ「それが事実だとしても、どうしてあたし達が……!?」
ラージ「あの時、突如現れた謎の物体……そして、それに呼応するかのように暴走した時流エンジンによって……」「僕らは、ここへ飛ばされてしまったのかも知れません」
ミズホ「……!」
ラージ「でも、それを信じるわけには……認めるわけには……」
アクセル「おれは事実だけを話した。信じるか否かは勝手にすればいい」「今のおれの興味は、世界すら超越する時流エンジン……すなわちエクサランスだけだ」「あの時の続きになるな。おれは半年ぶり……貴様らにとっては、つい先程のな」「エクサランス……引き渡してもらおうか」
ラウル「ふざけるな! お前のせいでフィオナは……フィオナは!!」
アクセル「それもまた……戦争の大きな流れの一つにすぎん」「……おれも今まで、多くの仲間を失ってきた。自分の信じる闘争の中でな」
ラウル「黙れ! お前が1号機を撃たなければ、フィオナもここへ……!!」
アクセル「……どうかな。常に物事には運不運が付きまとう」
ラウル「よくもぬけぬけと……!!」
アクセル「時に選び、時に捨てることによって、流れは変わってくる。……選んでもらおうか」
ラウル「あの時と同じで、選択肢は二つ……ってことか!?」
アクセル「大人しく従うのなら、身の安全は保証しよう」
ラウル「従わなきゃ、俺の妹と同じ目に遭うってのかよ!?」
アクセル「……残念だが、そうなる」
ラウル「なら、答えは決まってる!」
ラージ「ラウル、あなたは……!」
ラウル「ラージ、俺はアクセルの言いなりにはならないぞ!」「俺はエクサランスで戦う! フィオナのためにも! 時流エンジンをあいつらには渡してたまるか!!」
アクセル「……選ばず、捨てるか。貴様の気持ち、わからんでもない」「だが、おれ達に従えば、元の世界に戻ることができる。……研究への援助も可能だが?」
ラージ「元の世界へ……? あなた達には、転移装置があると言うんですか?」
アクセル「でなければ、『こちら側』へは来ていない」
ラージ「にわかには信じられませんね。そんな装置が実在しているなんて」
アクセル「……『向こう側』のテスラ研にはそれがあったのさ」「ヘリオス・オリンパスが開発した空間・次元転移装置……システムXNがな」
ラージ「ヘリオス……!?」
ラウル「それって、親父達が生きてる時に連絡を取って来たっていう……」
ラージ「ええ、そうです」
ラウル「なら、ヘリオスって人も俺達と同じ目的で……!?」
ラージ「それはわかりませんよ。僕らの父親は、探究心から時流エンジンを開発した……」「だが、ヘリオス・オリンパスや彼らの目的は……どうでしょうね」
アクセル「少ししゃべりすぎたな。もっと知りたければ、おれに従え。……悪いようにはしない」
ラウル「!」
アクセル「考えろ。……選ぶか、捨てるかだ」
ラウル「さっきも言った通り、答えは決まっている!!」
ラージ「ラウル、待って下さい!」
ラウル「ノーだ!!」
アクセル「……わかった。それが貴様の選択なら、おれも自分の選択に従うまでだ、こいつがな」「各機、仕掛けろ」

<6EP>
〔プログラムの動作音〕
アクセル(む……? レーダーが?)(急がねばならんか)

<8PP・味方援軍1出現>
〔味方ユニット出現〕
アクセル「レーダーに反応したのは、やはりハガネの機体だったか。あの後、上手く逃げおおせたらしい」
ラミア「あのアシュセイヴァー……もしやアクセル隊長か?」
アクセル「それでエクサランスが敵の手に落ちる可能性も出てきた。流れが悪いな、こいつは」
ラウル「あいつらもアクセルの仲間か!?」
ギリアム「……あれが転移者か」
ラミア「やはり、シャドウミラー側の者ではなかったようですね。……状況は良くないようですが」
ギリアム「ああ」(はたして、あの機体にグレーデン博士とモントーヤ博士のエンジンが搭載されているかどうか……)(だが、今は彼らをシャドウミラーから救わねばならない)
〔通信のコール音〕
ギリアム「そこの機体、聞こえるか? 私は地球連邦軍のギリアム・ イェーガー少佐だ」
ラウル「連邦軍!? なら、アクセルの仲間じゃない……!?」
ギリアム「そうだ。これよりそちらを援護する」
ラウル「りょ、了解! 助かります!」
ギリアム(彼はアクセル・アルマーのことを知っている……)
アクセル「聞かせてもらった。ヘリオス、ここで貴様に会うとは、おれにも運が向いてきたようだ」「エクサランスとまとめて、捕えさせてもらう。……動くなよ?」
ラミア「アクセル隊長……その命令は聞けません」
アクセル「フッ…… 相変わらず聞き分けのない人形だ。ならば隊長などと呼ぶな」
ラミア「………」
アクセル「………」「W17……あの後、ベーオウルフはどうなった? 死んだ……か?」
ラミア「………」「残念ながら、生きちゃって……いえ、生存は確認されました」「……ですが、重傷です。戦列への復帰は絶望的でしょう。再起不能……と言えます」
ギリアム(ラミア、何を……?)
ラミア「アルトアイゼンは大破……修復するよりも、新造した方が早いという状態です」
アクセル「……そうか。これでおれの憂いが一つ消えた」「それが本当ならな。W17。……やはり貴様は人形だ、これがな」
ラミア「……どういうことです? アクセル隊長、私は……」
アクセル「自分で考えることだ。理解できるわけもないが、な。……いくぞ」

<ラミアvsアクセル>
ラミア「アクセル隊長、何故、私が偽りの情報を流したと?」
アクセル「それがわからないから、貴様は人形なのさ、W17」

<ギリアムvsアクセル>
ギリアム「お前達もあの機体の存在を知っていたか!」
アクセル「ここで貴様とエクサランスが手に入れば、おれ達の勝ちは確定する……!」

<ラウルvsアクセル>
ラウル「アクセル・アルマー……! お前のせいでフィオナが!!」
アクセル「おれを恨むのは構わん。戦争からは切り離せない感情だ」「だが、時流エンジン……すでに放ってはおけない存在になった……こいつがな!」
ラウル「渡してたまるか! 時流エンジンを……俺やフィオナの夢を!」

<敵3機以下orアクセルHP20%以下・勝利条件達成>
アクセル「……ちっ、たった3機に手こずるとは」「ベーオウルフの一件以来、流れが悪いままだ、こいつは」「無理をして失った流れを引き寄せるか、それとも……」
ラミア「……アクセル隊長、ここでソウルゲインがないのは、我々にとっては好機」「お覚悟を……お決めやがりください」
アクセル「ソウルゲイン……そうか、そうだったな」「……W17、ベーオウルフに入ったカードは……おれと戦える手か?」
ラミア「………」「……はい。ワイルドカード足り得るかと」
アクセル「なるほど、おれに流れが来るはずもない……ツキは未だに奴のものか」「撤退し、ホワイトスターへ上がる」「全機、後退せよ」
〔敵ユニット離脱〕
ラミア「アクセル隊長、一つだけ教えてください」「なぜ、私の言ったことが真実でないと?」
アクセル「……本当に近しい者が戦場で倒れたならば、そんな涼しい顔をしていられるはずもない」「貴様の言葉を聞いたヘリオスの態度を見ていれば、それは明らかだ、これがな」
ギリアム「………」
アクセル「そこにいるラウルの身内をおれは間接的にはと言え……手にかけた」
ラウル「間接的に……だと!? お前のせいだろう! お前が……!」
アクセル「……そうだ。こうして憎しみが生まれ、戦いが続く。それが戦争というものだ、これがな」
ラミア「……隊長……」
アクセル「わからんだろう? W17、貴様はそれを理解せず、口先だけでおれを欺こうとした」「……なめるんじゃねえぞ、人形風情が……!」
ラミア「あ……わ、私は……」
ギリアム(アクセル・アルマー……闘争の世界で生きる者の信念か)
アクセル「フッ……まあいい。エクサランスはくれてやるさ。……どの道、また会うことになる」「ベーオウルフに伝えろ。貴様がどんな手を組もうが……おれとソウルゲインが再び打ち砕く」「ショウ・ダウンは……ホワイトスターだ」
ラミア「……了解……したり……しました……」
ラウル「待て、アクセル! 俺はお前を……!!」
アクセル「あくまでおれを妹の仇と呼ぶのならば、それで構わん」「それが貴様にとっての戦争なのだろう。おれは逃げも隠れもしない」
ラウル「……!!」
アクセル「聞いていたな? おれ達シャドウミラーは、ホワイトスター……白き魔星にいる」「選択しろ、ラウル。貴様の戦いが……どこへ向かうのか」
ラウル「………」
アクセル「……さらばだ」
〔敵ユニット離脱〕
ラミア「……少佐……私は……やはり、ただの作り物でしか……」
ギリアム「気にするな、ラミア。……彼の言葉を深く受け止めることができたのなら、それでいい」「それが人間らしさだ。そのことを忘れないでくれたまえ」「さあ、彼らと接触するぞ。いつまでもそんなことでどうする」
ラミア「……了解です」
〔通信のコール音〕
ギリアム「こちらギリアムだ。そちらの事情を聞きたい。機体から降りてもらえるか」
ラウル「は、はい」
ラージ「ギリアム・イェーガー少佐……でしたね。僕はラージ・モントーヤです」
ギリアム(モントーヤ……。ならば、やはり……)
ラージ「ぶしつけだと思いますが、一つ質問させて下さい」
ギリアム「何だ?」
ラージ「あなた方は、本当に地球連邦軍なのですか?」
ギリアム「ああ、そうだ」
ラージ「………」
ギリアム「こちらからも一つ質問をさせてくれ」
ギリアム「あの機体には、グレーデン博士やモントーヤ博士が作り上げた時流エンジンが搭載されているのか?」
ラージ「!」
ラウル「ど、どうして、それを……!?」
ラージ「……あなたは何者なんです?」
ギリアム「先程も言った通り、連邦軍のギリアム・イェーガー……しかし、『向こう側』ではこう名乗っていた」「ヘリオス・オリンパスとな」
ラージ「……!!」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ラウル「……状況はだいたい理解できました」
ギリアム「にわかには信じられないことだとは思うがな」
ラウル「それと、あなたからの申し出についてですが……少しの間、俺達3人で話をさせてもらえませんか」
ギリアム「いいだろう」
ラウル「では……」
ラミア「少佐……本気なのですか?」
ギリアム「ああ。危険ではあるが、俺達と行動を共にした方がいいだろう。彼らにとってもな」
ラミア「確かに……。シャドウミラーとは違い、意図的に『こちら側』へ来たわけではない……か」
ギリアム「うむ」
ラミア「少佐、時流エンジン……あれには空間・次元転移機能が備わっているのでしょうか?」
ギリアム「俺があれの存在を知った時点では、あくまでも可能性の段階だった」
ラミア「……時粒子……時の流れでタービンを回し、エネルギーを得る。そんなものが……」
ギリアム「あまりにも飛躍した理論だけに、発表された当時は誰も相手をしなかった」
ラミア「少佐と……レモン様以外は、ですね?」
ギリアム「だが、俺が着目した点は時粒子の概念とエネルギー供給方法だった」「転移機能に関しては、システムXNの方が上……俺は時流エンジンをサブ・システムとして使えないかと考えたのだ」
ラミア「では、時流エンジンが単体で転移機能を得るのは、不可能だと?」
ギリアム「現時点ではな」
ラミア「しかし、転移は成功した。そして、現状では再転移は不可能……」「彼らが『向こう側』で接触したというアンノウンと……関係があるのでしょうか?」
ギリアム「おそらくな。偶発的な要素が重なり、『こちら側』へ来てしまったのだろう」
ラミア「もしや……少佐は、そのアンノウンについて心当たりがあっちゃったり? ……ゴホン、失礼しました」
ギリアム「フッ……あっちゃったりはせんな」
ラミア「………」
ギリアム「それについては俺の方が聞きたいぐらいだ。俺が転移した後の状況は、君の方が詳しかろう?」
ラミア「……提供された映像データを見る限りでは、生体兵器……おそらくはアインストかと思われますが、確証はありません」
ギリアム「『向こう側』でも彼らは現れていたのか?」
ラミア「……いえ。ですが、不可解な事象は確認されていました」「それがアインストであったかもしれません。……もう確認することは出来ませんが」
ギリアム「………」「ともかく、ラウル・グレーデン達が転移者である点と、時流エンジンの転移機能に関しては伏せておいてくれ」
ラミア「わかりました。どのような扱いにしておきますか?」
ギリアム「彼らは、俺の知人ということにしておく」「そして、真実を明かすタイミングは、一任してくれ。現状で、さらなる混乱が生じることは避けたいのでな」
ラミア(そうだな……。真実を明かしたとは言え、我々のような異邦人は、やはり受け入れられにくいはず……)(ラウル・グレーデン達に明確な転移の意図があったのならともかく、な)(そして、ギリアム……ヘリオス……彼もまた、異邦人なのだから)「……了解です、少佐」
ギリアム「すまない。彼らには俺の方から言い含めておく」

ラウル「……ラージ、ミズホ。俺はギリアム少佐の申し出を受けようと思う」
ミズホ「えっ……」
ラージ「あの人達と行動を共にすれば、確実に戦闘へ巻き込まれますよ」
ラウル「………」
ラージ「ハガネとヒリュウ改……僕達がいた世界でも、DC戦争で活躍した戦艦です。それも……最前線で」
ラウル「承知の上だ」
ラージ「目的はフィオナの仇討ち……ですか?」
ラウル「……アクセルを……シャドウミラーを放っておくことは出来ない。次元転移を行って、混乱を目論む連中を……」「あいつらが俺達の世界へ戻れば、もっと大変なことになる」
ラージ「シャドウミラーに降伏して、元の世界へ戻るという選択肢もありますが」
ラウル「冗談じゃない! フィオナを撃った奴に迎合するなんて、俺は嫌だ!」
ラージ「………」
ラウル「あいつらに降伏したら、時流エンジンを悪用されることになるんだぞ! フィオナだって、そんなのは望んじゃいないはずだ!」
ラージ「ですが、ヘリオス……いや、ギリアム少佐達と行動を共にしたら、元の世界には帰れませんよ?」「あの人の目的は……転移装置の破壊ですから」
ラウル「………」
ラージ「あなたは異邦人としてこの世界で生きていくつもりですか? しかも、命を危険にさらして」
ラウル「……帰ればいいんだ、俺達で。この世界で……その方法を模索して。俺達が力を合わせれば、きっと出来る」
ラージ「……簡単に言いますね」「現状の時流エンジンは、エネルギー供給方法と変換率が優れた原動機に過ぎません。そもそも、僕はあれをそういう風に再設計したんです」
ラウル「だけど、転移には成功した」
ラージ「本来はあり得ないんですよ、そんなことは。今回の事件は、僕の研究者としてのプライドを粉々に打ち砕いたんです」「僕は……“タイムマシン”などという馬鹿げた物を……あなたや僕の父親の夢を否定し……」「安定したエネルギー供給システムとして時流エンジンを再設計したんです」「理論上はともかく、現状のあれで時空間跳躍……そして、次元転移などは不可能なはずなんです」
ラウル「フィオナがいれば……きっと俺と同じことを言うさ」
ラージ「双子だから、という理由ですか? でも、現実は違う。フィオナはもういない」「僕は彼女を助けられなかった。僕が再設計した時流エンジンで……僕のミスで彼女は……」
ラウル「ラージ……上手く言えないけど、フィオナのためにも俺達は時流エンジンを完成させるしかない」「あいつの夢をかなえるためにも……そして、俺達が元の世界に帰るためにも……」「そのためにはラージ……お前とミズホの力が必要なんだ」
ラージ「………」
ミズホ「ラウルさん……」
ラウル「危険なのはわかってる。だけど、俺達はこうして事件に巻き込まれちまった。だから、もう知らんぷりは出来ない」「俺達はこの世界で生き抜いて、自分達の手で時流エンジンを完成させるんだ。それが……」「それが……フィオナに報いることでもあると思う……」
ラージ「………」「……わかりました。あなたの言うことに従いましょう」
ラウル「ラージ……」
ラージ「現実問題として、僕達の事情を理解してくれる人物と、エクサランスを整備する場所が必要です」「ギリアム少佐の申し出を受け入れれば、その二つの要素が満たされることになりますからね」
ミズホ「………」
ラウル「ミズホ、お前の気持ちはわかる。でも、エクサランスは……」
ミズホ「いえ……。フィオナさんから言われた通り、それは覚悟していたことです」「それに、戦闘用フレームを作らなければ、ここまでは来られませんでした」「そして……ラウルさんも生き残れませんでした……」
ラウル「………」
ミズホ「だから、私もラウルさんの意見に従います。そして、元の世界に戻って……エクサランスを本来あるべき形にします」「ラウルさんやラージさんのお父さん……そして、フィオナさん達がやってきたことを無駄にしないためにも……」
ラウル「……ありがとう、ミズホ」

ギリアム「……なるほど、それが条件か」
ラウル「はい。俺達には、時流エンジンを悪用する気はありません。ただ、元の世界へ戻りたいだけなんです」
ギリアム「その言葉を信じよう。ただし……」
ラージ「システムXNの情報は提供できない、と?」
ギリアム「ああ。……だが、君達の帰還にとって、プラスになり得るデータは渡すつもりだ」
ラージ「本当ですか?」
ギリアム「とは言え、元の世界へ戻れる可能性は限りなく低いぞ」
ラージ「それは……承知しています。簡単に転移できるのなら、あなた方がそうしているはずですからね」
ギリアム「……ああ」
ラウル「ですが、俺達は諦めるつもりはありません」
ギリアム「了解しだ。しばらくはヒリュウ改へ乗ってもらうことになるが、手配が済み次第、安全な所へ……」
ラウル「それなんですが……俺達もシャドウミラーと戦います」
ラミア「……!」
ギリアム「その申し出はありがたいが……命の保証は出来んぞ」
ラウル「わかっています。ですが、あなた方が置かれている状況を黙って見過ごすわけにはいきません」
ギリアム「………」
ラウル「それに……シャドウミラーを倒さなければ、俺達がいた世界にも危険が及びますから」
ギリアム「……いいのだな?」
ラウル「はい」
ギリアム「わかった。君達の素性や、時流エンジンの可能性については俺と彼女……ラミアの間で止めておく」「君達もそのつもりでいてくれ。その方が現状では得策なのでな」
ラウル「わかりました」
ラミア(憎しみが生まれ、戦いが続く……人が戦う理由は……それだけですか? ……隊長)

トライロバイト級 艦橋
アクセル「待たせたな。W16、ラコタ隊の回収はどうなった?」
エキドナ「はっ、滞りなく」
アクセル「よし、これよりホワイトスターへ向かう。……発進準備を急げ」
エキドナ「了解」
アクセル「………」(フッ……おれも焼きが回ったな。人形や子供相手に、あんな演説めいた陳腐な言葉を吐いてしまうとは……)(ラウル……そしてベーオウルフ……。おれは自分の信じた戦争に、最後まで殉ずる)(貴様らは……どうする?)
【シナリオエンドデモ終了】


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