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No.5
狡兎死して走狗煮らるか?(後編)


サブタイトル
「狡兎死して走狗煮らるか?(後編)」


【戦闘マップ1開始】
〔味方ユニット出現済み〕
〔敵ユニット出現済み〕

エクセレン「……ブリット君、丈夫かしらん?」
キョウスケ「エジェクターの作動を確認した。あの程度でどうにかなるようでは困る」「大口を叩いた以上、意地は通してもらわんとな」
エクセレン「あらん、ボスみたいなこと言うわねぇ」
キョウスケ「意地だけでは戦えんが、それなしでは最後までいけない」「ブリットもそれは理解しているはずだ。……あいつから連絡は?」
エクセレン「まったくナッスィンよん。上手く潜り込んだのかしらね?」
キョウスケ「そう願いたいな」
エクセレン「んじゃ、まだしばらくは様子見?」
キョウスケ「ああ。人質を直接確保している機体はいるか?」
エクセレン「今のところはいないけど、あそこにいるガーリオンちゃんがクスハちゃん達の見張り役みたいよ」
〔カーソル、ムラタを指定〕
キョウスケ「奴か……厄介だな」
エクセレン「武者我亜里怨って感じ? 趣味丸出しっていうか、リシュウ先生とかが好きそうな機体ねえ」
キョウスケ「ラドム博士もな。それより、奴の剣……あれはシシオウか?」
エクセレン「ええ。テスラ研謹製のサムライソード……リシュウ先生が作ったのよね」「あの我亜里怨ちゃんにはぴったりじゃない?」
キョウスケ「合う合わない以前に、奴が何故あの剣を?」
エクセレン「さあねぇ。でも、あんなのが出張ってきてるってことは……」「あの試験場に何か目当てのもの……いわゆるお宝があるってことね」
キョゥスケ「それも相当な代物がな」
エクセレン「そうなるとわからないことがあるのよねえ。タコ坊主ちゃんのことなんだけど」
キョウスケ「あの試験場に何があるか、ケネス司令は俺達に教えなかった。……それか?」
エクセレン「そそ。もしかして、嫌がらせ?」
キョウスケ「そうする意味がない。いくらおれ達のことが気に食わんとしてもな」「この事態が長引けば、それはそのまま司令自身の責任問題になる」
エクセレン「そうね。でも、のんびりし過ぎると……」「こっちにもビッチリバッチリとばっちりが来ちゃうんじゃない?」
キョウスケ「ああ。どうあれ、面倒なことだな」
所属不明兵(DC一般兵)「……中佐、タイプCFの起動準備が完了しました」
ロレンツォ「うむ。グルンガスト弐式の方は?」
所属不明兵(DC一般兵)「それが……調整中だったらしく、特定の人間でないと起動できないようでして…」
ロレンツォ「ふん……輸送機を持ってこれなかったのが悔やまれるな」「まあいい、弐式は諦めるとしよう。……迎えは?」
所属不明兵(DC一般兵)「約1時間後に所定位置へ到達するとのことです」
ロレンツォ「では、出るぞ。ムラタ達にもそう伝えろ」
所属不明兵(DC一般兵)「はっ」
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ開始】

試験場内
ブリット(……何とか忍び込めた。クスハ達がいるブロックは、格納庫の先か)「……!」
所属不明兵(LB兵)「おい、撤収命令が出たぞ!」
所属不明兵(DC一般兵)「人質はどうするんだ!?」
所属不明兵(LB兵)「室内に閉じ込めたままにしておけ! 見張りも撤収だ!」
〔走る足音〕
所属不明兵(DC一般兵)「む!?」
ブリット「うおおおっ!!」
〔打撃音〕
所属不明兵(DC一般兵)「ぐあっ!!」
〔人の倒れる音〕
所属不明兵(LB兵)「な、何だ、貴様!?」
ブリット「でええい!!」
〔打撃音〕
所属不明兵(LB兵)「うぐっ…!!」
〔人の倒れる音〕
ブリット(……こいつら、ここから立ち去るつもりか。なら、クスハ達を人質にしたのは脱出の時間を稼ぐためか?)(いや、それだけじゃないはずだ。ここに何かがあるからこそ、奴らは来た)(そして、この答えはこの先に……!?)
〔扉の開閉音〕

試験場内・格納庫
ブリット「!! あ、あれはっ!?」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ2開始】

〔通信のコール音〕
キョウスケ「む……」
ブリット「こちらブリット! キョウスケ中尉、聞こえますか!?」
キョウスケ「ブリットか。無事だったようだな。……状況は?」
ブリット「奴らは人質を部屋に閉じこめ、逃走する気です!」「それと、格納庫の中に見慣れぬ機体が! 発進態勢に入っています!」
キョウスケ「何……?」
エクセレン「キョウスケ、あれ!」
〔味方ユニット出現〕
ロレンツォ「……同志諸君、ロレンツォだ。見ての通り、タイプCFの起動に成功した」「地上部隊は撤収。人質はそのまま室内に閉じこめておけ」「アーマードモジュール隊は広範囲ASRSの準備が終わるまでその場で待機せよ」
ムラタ「……俺がATXチームの相手をしてやってもいいのだがな。どうにも食い足りん」
ロレンツォ「最優先すべきはこのタイプCFの移送だ。彼らを倒すことではない」
ムラタ「始末する好機かも知れんぞ? 奴らはマイヤーを倒した仇敵なのだろう?」
ロレンツォ「私の目的は……仇討ちではない」
エクセレン「わ~お……団体さんのお目見えよん」
キョウスケ「ブリットが言っていた機体は……あれか」
〔カーソル、ロレンツォを指定〕
キョウスケ「該当データはなし……どうやら当たりを引いたようだな」
エクセレン「お宝って奴ね。まったく、こういうとこでヘンな運を発揮しないでよね」
キョウスケ「おれのせいにするな。望んでこうなったわけでは……」
〔通信のコール音〕
キョウスケ(通信……? これは……教導隊か?)「……頃合だな」
エクセレン「何の?」
キョウスケ「何をしにきたんだ、お前は」
エクセレン「やーねぇ、わかってるわよ。ホントよ?」
キョウスケ「……本命が姿を現した。ブリットの無事も確認できた。次は奴らの出方を見るぞ」
エクセレン「オッケ~イ。……と言っても、向こうさんの反応はだいたい予想できるけどね」
〔キョウスケ&エクセレン、前進〕
所属不明兵(DC一般兵)「中佐、敵機が動きました!」
ロレンツォ「ふん……」
〔通信のコール音〕
ロレンツォ「ATXチームに告ぐ。私はDCのロレンツォ・ディ・モンテニャッコだ」
キョウスケ「!」
エクセレン「モンデニャンコちゃん? いやん。どこモミモミして欲しい? ニクキュー?」
ロレンツォ「……モンテニャッコだ。肉球などない」
エクセレン「あら、渋いお声の割にはノリがいいのね」
キョウスケ「……ATXチーム、キョウスケ・ナンブ中尉だ。用件は何だ?」
ロレンツォ「お前達も知っての 通りこちらには人質がいる」「そちらが直ちに武装解除するのであれば、彼らの命は保証しよう」
エクセレン「名前以外は普通ねぇ。続きは『ケーサツには知らせるな』ってトコかしらね」
キョウスケ「そうなると、次に出てくる要求もわかるな」
エクセレン「そうね。は~い、ニャンコ先生……身代金はハウマッチ?」
ロレンツォ「我らの目的は金ではない。このヴァルシオン改・タイプCFだ」
キョウスケ「ヴァルシオン改……!?」
エクセレン「ええ~、マジ!? 見た目が全然違うじゃない!?」
ロレンツォ「こいつは量産移行型……宙間戦闘用に強化した機体でな」
エクセレン「DCの遺産、ってワケね。さしずめ、イスルギ重工が確保してたってとこかしらん?」
ロレンツォ「……我らはこの機体が手に入りさえすればいい。無駄な戦闘をするつもりはない」
キョウスケ「人質の命と交換……つまり、このまま見逃せと?」
ロレンツォ「そうだ。悪い話ではあるまい」
キョウスケ「………」
ロレンツォ「それとも、人質を犠牲にし、我らと戦うか?」
キョウスケ「………」「そちらの要求を呑もう。……エクセレン」
エクセレン「ま、ここはしょうがない……か」
ロレンツォ「賢明な判断だ」
ムラタ「………」
ブリット「あのカスタムタイプさえ抑えれば、クスハ達を……! だけど、Mk-IIは……」「いや、待てよ。ここにはあれがあるはずだ。クスハと一緒に……」
キョウスケ「……エクセレン、わかってると思うが、動くなよ」
エクセレン「了解よん。……一眠りしちゃおうかしら。この後もあることだし」
キョウスケ「好きにしろ。ただし、時が来たら叩き起こすぞ」
<戦闘開始>

<キョウスケorエクセレンが移動>

ロレンツォ「動いたか。それがどのような結果を招くか……見るがいい!」「ムラタ!」
ムラタ「……承知」
〔基地に爆発〕
クスハ「きゃあああっ!!」
ブリット「ク、クスハァァァァッ!!」
(→ GAME OVER

<2PP・味方援軍1出現>
〔センサー反応〕
ロレンツォ「む? これは……」
ムラタ「新たな客か」
〔味方ユニット出現〕
カイ「待たせたな、キョウスケ、エクセレン」
エクセレン「へ? な、なに……? もう朝?」
キョウスケ「本当に寝てたのか、お前は」
エクセレン「だって~、ここんとこずっとヘビーローテだしぃ……」
カイ「応答しろ、キョウスケ」
キョウスケ「聞こえます、カイ少佐」
ロレンツォ「ほう……新型のヒュッケバインを投入してきたか」「あれも手に入れたいところだが……二兎を追うのは危険か」
ライ「あの機体は……?」
エクセレン「ヴァルシオンの量産移行型らしいわよ、色男さん」
ライ「何……!?」
リョウト「そんな物がどうして連邦軍の試験場に!?」
エクセレン「色々と訳ありみたい。……厄介事に巻き込まれないといいけどね」
カイ「ライとラトゥーニは左右へ展開。リョウト、リオはバックアップに回れ」
リオ「了解!」
カイ「キョウスケ、人質は?」
キョウスケ「ガーリオンのカスタムタイプが抑えています」
カイ「……ラトゥーニ、敵機の熱源反応を洗え。人質を直接確保している機体がいるかどうか調べろ」
ラトゥーニ「了解」
〔通信のコール音〕
カイ「……こちらは特殊戦技教導隊、カイ・キタムラだ。直ちに武装解除し、投降しろ」
ロレンツォ「ATXチームの次は教導隊か。ご大層な対応だな」
カイ「ここへ来たのは成り行きでな。さっさと武装を解除しろ」
ロレンツォ「それはこちらの台詞だ。人質の命が惜しくば、我らの道を開けよ」
ライ「あの男は確か……!」
リオ「誰だかご存じなんですか、少尉!?」
ライ「ああ。元々はコロニー統合軍にいた男だ。以前、顔を見たことがある」
カイ「……ラトゥーニ、どうだ?」
ラトゥーニ「人質を直接確保している機体はいないと思われます」
カイ「了解した。キョウスケ、突撃してあのガーリオンを抑えろ」
キョウスケ「了解。エクセレン、援護しろ。寝ぼけておれに当ててくれるなよ」
エクセレン「努力するわ~❤」
ロレンツォ「……返答は如何に?」
カイ「貴様らと取引する気は……」
〔ムラタの隣の地点に爆発〕
ムラタ「ぬうっ!?」
〔味方ユニット出現〕
ブリット「クスハには……手出しさせない……っ!」
エクセレン「わお! ブリット君、ナイスタイミング!」
ロレンツォ「何故、あのグルンガストが動いている!?」
ブリット「こ、この違和感……! クスハ用に調整されたT-LINKシステムのせいか……!?」「だけど、セッティングをやり直す時間はない……!」
ムラタ「もしや、先程のヒュッケバインのパイロットか?」
ブリット「カイ少佐! あのガーリオンは自分が抑えます!」
カイ「了解した! 各機、メインターゲットはヴァルシオンだ! 仕掛けろ!」
ロレンツォ「……グルンガストが動くとはな。人質はもう役に立たんか」「各機へ。広範囲ASRSの展開準備が整うまで、しばらくかかる」「それまで敵機をこのヴァルシオンへ近づけるな」
ムラタ「承知した」
ブリット「ここから動くわけにはいかない! 奴を引きつけるためにも!!」

≪ブリット覚醒前≫
<ブリットvsムラタ>

ムラタ「奴め、動かんな。機体の不調か……あるいは、身を挺して俺を止める気か」
ブリット「さっきの雪辱を……晴らすっ!!」
ムラタ「惜しいな。あまりのんびり相手はしてやれん」

<ブリットHP20%以下or5PP>
ムラタ「さすがは準特機型……しぶといな」
ブリット「う、うう……! 奴相手にこのシステムの不調は大きすぎる……!」
ムラタ「その足運び……本調子でないのが悔やまれるな」「先程の情動に任せた剣の方がマシだったやも知れんぞ、ヒュッケバインのパイロット!」
ブリット「………」「……頼む、弐式。力を貸してくれ……!」「俺達の目的は……一つだろ……!?」
〔カーソル、ブリットを指定〕
ブリット「クスハを……お前の主を助けるんだ……!」「弐式……応えろ……奴を……!」「あのガーリオンを倒す! 奴の剣を叩き折るんだ!!」
〔ブリットに精神感応〕
〔エネルギー上昇音〕

ムラタ「ぬうっ!?」
ブリット「うおおおおお!!」
〔ブリット、精神コマンド「気迫」「ド根性」使用〕
ムラタ「この気迫……装甲越しに伝わってきおるわ。奴に……何が起きた?」
ブリット「勝負は……まだこれからだ! ガーリオンのパイロット!!」
ムラタ「調子が戻ったというわけか。面白い……貴様のその気概ごと斬り捨ててくれるわ」

<キョウスケvsロレンツォ>
キョウスケ「逃がさん……!」
ロレンツォ「今、貴様に構っている暇はない。総司令の仇と言えどな」

<キョウスケvsムラタ>
ムラタ「アルトアイゼン……ふふ、手応えがありそうだな」
キョウスケ「見かけ倒しでないことはブリットを落とした手並みで証明済みか」「……来い……!」

<エクセレンvsロレンツォ>
エクセレン「その危ないオモチャ……持って行ってもらっちゃ困るのよね。え~、ニャン子ちゃん?」
ロレンツォ「……モンテニャッコだ。キッチリ覚えておけ」
エクセレン「はいは~い。ニクキューはないってこともね」

<エクセレンvsムラタ>
ムラタ「あの青二才と同じく、一刀で斬り捨ててやるわ」
エクセレン「カモン、サムライ! スシ、テンプーラ、スッキヤーキ! ……な~んてね」

<ライvsロレンツォ>
ライ「その様子では、オペレーションSRWには参加していなかったようだな、ロレンツォ中佐……!」
ロレンツォ「む? 何奴?」
ライ「俺の名はライディース。ライディース・F・ブランシュタインだ」
ロレンツォ「ブランシュタイン!? 貴様、もしやマイヤー総司令の!」
ライ「……そうだ。中佐、ヴァルシオンを奪って何をするつもりだ?」
ロレンツォ「総司令の息子とは言え、連邦に与する貴様にそれを教える義理などないわ!」

<ライvsムラタ>
ムラタ「曰く付きのヒュッケバインを量産するとは、連邦も酔狂だな」
ライ「酔狂なのは、貴様の機体の方だ」
ムラタ「ふふ……この“無明”を見てくれだけで判断するでない」

<リョウトvsロレンツォ>
リョウト「あなた達はDC戦争を繰り返すつもりなんですか!?」
ロレンツォ「……私は世界の有り様を変えたいだけだ。戦争ではなく、革命なのだよ」

<リョウトvsムラタ>
リョウト「あの機体、何故シシオウブレードを!?」
ムラタ「無論……人機を斬るため」

<リオvsロレンツォ>
ロレンツォ「連邦がヒュッケバインを量産するのなら……我らはこのヴァルシオンを!」
リオ「そんなことさせないわよ!」

<リオvsムラタ>
リオ「何なの、あのガーリオン……! 武者か侍のつもり!?」
ムラタ「ふふふ……俺は単なる人斬りだ」

<ラトゥーニvsロレンツォ>
ロレンツォ「貴様らにこのヴァルシオン改を止めることは出来んぞ」
ラトゥーニ「あの機体……大出力のスラスターを装備してる。離脱時にそれを使われたら……」

<ラトゥーニvsムラタ>
ラトゥーニ「あのガーリオン、特機なみの装甲を……!」
ムラタ「そのような柔な機体で、この“無明”を倒せると思うなよ」

<カイvsロレンツォ>
カイ「ロレンツォ! 貴様の目的は何だ!?」
ロレンツォ「それを貴様に教える必要などないわ!」

<カイvsムラタ>
ムラタ「教導隊のカイ・キタムラか。相手にとって不足なし」
カイ「貴様ら、ヴァルシオンを奪って何をする気だ?」
ムラタ「DCの再興とでも思っておくがいい」
カイ「何……!?」
ムラタ「俺はロレンツォの目的には興味がないのでな」

<ムラタHP40%以下or6PP・勝利条件達成>
※※ムラタHP40%以下の場合、セリフ追加※※
ムラタ「ふふふ……思っていた以上に 手応えのある連中だった」

ロレンツォ「ムラタ、 広範囲ASRSの準備が整った。退くぞ」
ムラタ「承知」
ブリット「! 逃げる気か!?」
ムラタ「我らには次の仕事があるのでな。縁あらば、また会おう」
ロレンツォ「特殊爆幕弾を使う。全速で離脱せよ」
〔ロレンツォからエネルギーの広がり〕
カイ「むうっ!?」
リオ「な、何なの!?」
〔敵ユニット離脱〕
リオ「ああっ! 敵機が!!」
リョウト「くっ……! あのスピードじゃ、追いつけない!」
カイ「レーダーに反応がない……! これはどういうことだ!?」
ラトゥーニ「……敵が特殊なECMをかけたものと思われます」
ライ「だが、それにしては……」
カイ「……追撃は後続に任せる。俺達は試験場を確保し、人質を解放するぞ」
ライ「了解」
エクセレン「ふう……な~んか後味の悪い終わり方ねぇ」
キョウスケ「いや、むしろここからが始まりなのかも知れん」
ブリット「………」
キョウスケ「ブリット、ご苦労だった。身体の方は大丈夫か?」
ブリット「え? ええ、何とか」
エクセレン「ほらほら! だったら、ボーッとしてないで、クスハちゃんの所へ行ってあげなさいな」
ブリット「わ、わかりました!」
【戦闘マップ2終了】

【シナリオエンドデモ開始】

試験場・中央制御室
カイ「そうか……奴らは逃げ切ったのか」
ライ「はい。S-AWACSの方でも追尾不可能だったそうです」
カイ「詳細な情報がもっと早く来ていれば何とかなったかも知れんが……後の祭りか」
〔扉の開閉音〕
ラトゥーニ「……カイ少佐、事情聴取が終わりました」
カイ「あのヴァルシオンについて何かわかったか?」
ラトゥーニ「はい。あの機体はDC戦争後、イスルギ重工で秘密裏に開発が進められていたものだそうです」
カイ「連邦軍の依頼でか?」
ラトゥーニ「ええ。それで、この試験場でテストを行う予定だったと……」
カイ「………」
ライ「イージス計画の会議でそのような話がありましたか?」
カイ「いや、なかったな」
ライ「なら、いったい……?」
カイ「北米方面軍の上層部……いや、ケネス司令の勇み足なのかも知れんな」
キョウスケ「司令が裏で手引きしていたと? そして、ロレンツォに……」
カイ「だとしたら、強奪などせんだろう。おそらく、ケネス司令は何らかのきっかけであのヴァルシオン改の存在を知り……」「イスルギに脅しをかけ、あの機体を自分の管轄下に置こうとした。……そんな所じゃないか、真相は」
キョウスケ「確かに辻褄は合います。ですが、何のために?」
カイ「自分の権限と発言力を強めるためだろう。それには実績が必要……前司令のグレッグ・パストラル少将や、極東方面軍のレイカー司令以上のな」
キョウスケ「実績……」
カイ「ああ。あのヴァルシオンのデータを基に自分でATX計画のようなプロジェクトを立ち上げようと思ったんじゃないか?」「素直に上へ報告したら、テスラ研かSRX計画へ預けられる可能性が高いからな」
キョウスケ「なるほど……。そこを横からロレンツォにかすめ取られた、と」
カイ「うむ」
ライ「……イスルギにも問題がありますね。どうやら、DCと完全に縁が切れているわけではないようだ」
キョウスケ「ああ。社長が代わっても、この体たらくだ」
ライ「横流しをしたのは、DC残党のスパイか、それとも会社ぐるみの犯罪か……」
キョウスケ「その両方かも知れん」
カイ「いずれにせよ、そこら辺の追及は俺達の仕事の範疇外……問題なのは、活発化してきている残党共の動きだ」
ライ「ええ。彼らは大規模な武装蜂起を目論んでいるのかも知れません……」
ラトゥーニ「………」
キョウスケ「………」

試験場・格納庫
ブリット「クスハ……無事で良かった」
クスハ「ブリット君、助けに来てくれてありがとう」
ブリット「いや、当然のことをしたまでさ」
エクセレン「でも、ちょ~っとだけカッコ悪い所はあったけどね。あ、ちょっとだけよ、ちょっとだけ」
クスハ「え?」
ブリット「エ、エクセレン少尉!」
エクセレン「しょっぱなで大突撃して、いきなりサムライロボに叩き落とされただけだから。ん~と、『ブシのナマコ』って奴?」
クスハ「ナマコ?」
ブリット「少尉……喋っちゃってますから。それにナマコじゃなくて、情けですから。『武士の情け』」
エクセレン「あらん、ごめんあさぁせ」
クスハ「ブリット君、大丈夫なの? 怪我はない?」
ブリット「あ、ああ……何とか」
リオ「……敵は逃がしちゃったけど、クスハ達が無事で本当に良かったわ」
リョウト「うん」
クスハ「本当にありがとう……2人は任務じゃなかったんでしょう?」
リオ「そうだけど……気にしないで。私達からカイ少佐に頼んだことだから」
エクセレン「ところで、お二人さんはどうして地球へ来てたの? もしかして、ハネムゥ~~~ン?」
リョウト「え!? い、いえ、あの……」
エクセレン「いやん、式には招待してね! んもう、バッチバニーガールで行くから!」
ブリット「……普通、ハネムーンは結婚式の後じゃありませんか?」
クスハ「それに、式に出るのにバニーガールはどうかと……」
エクセレン「ぐぬ。二人してツッコミ厳しいわね。で、どうなの? リオちゃん」
リオ「ハ、ハネムーンじゃないですよ!」
リョウト「そ、そうです。リオが無理矢理ついてきただけで……」
リオ「ちょっと、リョウト君! それ、私がいない方が良かったってこと!?」
リョウト「そ、そんなことないよ! 誤解だよ!」
エクセレン「ふ~~ん……」
〔扉の開閉音〕
キョウスケ「………」
エクセレン「あ、キョウスケ」
キョウスケ「おれ達は教導隊と一緒にラングレーへ帰還する」
エクセレン「了解~」
リョウト「ところで、中尉。どうしてアルトはあの色に?」
キョウスケ「夜間迷彩だ。この前の任務で機体色を変える必要があったんでな」
エクセレン「後は基地祭での展示用とか。ちっちゃい子からおっきい子まで大人気だったわよ~」
リョウト「ああ……ミリタリー誌とかに載ってますもんね、アルトやヴァイスは」
キョウスケ「不必要にクローズアップされているような気がしないでもないが」
エクセレン「それもイージス計画の一環だったりしてね」
キョウスケ「いずれにせよ、ラングレーに帰った後、元の色に戻す」
エクセレン「ところで、キョウスケ……クスハちゃんはどうするの?」
キョウスケ「もちろん連れて帰る。無事に助け出せたわけだしな」「だが、撤収前に一仕事ある。滑走路上の残骸をおれ達の機体で撤去するぞ。輸送機が降りられんからな」
ブリット「了解。……つっ、いてて……」
クスハ「ど、どうしたの、ブリット君?」
ブリット「さっきの戦闘で、ちょっと打ち身をね。大丈夫、平気だよ」
クスハ「駄目よ。打った所を見せて」
ブリット「う、うん」
エクセレン「……あら~、ブリット君、照れちゃって。若いっていいわねぇ」「ほら、キョウスケ。私達も負けずにハグの一つや二つ……」
キョウスケ「……帰ってからにしろ。それより、残骸撤去作業を急ぐぞ。もう輸送機はこっちへ向かっている」
エクセレン「………」
キョウスケ「どうした?」
エクセレン「ハグ……してくれるの? マジで?」
【シナリオエンドデモ終了】


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