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第26話
揺れる惑星海


サブタイトル
「揺れる惑星海」


【シナリオデモ開始】
カーメン・カーメン旗艦
カーメン「フフフフフ…ハハハハハハハ…」「戦に明け暮れる愚かな人間どもよ。我が意のままに動くがよい」
〔扉の開閉音〕
ヌビア教団員「カーメン・カーメン様。ブラディ・シンジケートより暗号通信が届いております」
カーメン「うむ…」
〔通信のコール音〕
ブラディ「そちらの景気はどうかね? ヌビア・コネクションの長、カーメン・カーメン殿…」
カーメン「星間連合と異次元同盟の戦いはここしばらく落ち着いている」「今、最も熱い戦いが行われているのは太陽系の地球…」
ブラディ「そして、今まさに動乱の時代へ向かって転がり落ちようとするエドン国…」
カーメン「そういう事だ」
ブラディ「では、かねてよりの盟約通り、エドン国でのビジネスはブラディ・シンジケートが仕切らせてもらう」
カーメン「ペンタゴナのアマン商会もにわかに動き出している。その動きに先んじなければな?」
ブラディ「無論、そのつもりだ」「要人暗殺の件では、ヌビアに借りをつくった。これは、ささやかな礼金だ」
〔コンピュータの動作音〕
カーメン「ふむ…確かに受け取った。必要とあれば、いつでもそなたの願いをかなえようぞ」
ブラディ「ああ。うちのシマに手を出そうとする奴は許さねえ。また世話になるかもしれねえな」「とにかく今回は協力に感謝する。あんたも何かあれば遠慮なく言ってくれ。…では、これで失礼させてもらおうぞ」
〔通信のコール音〕
ヌビア教団員「…バカな男ですな。バードランドの領主をたきつけたのは我らヌビアであったとも知らず…」
カーメン「フフフ…せいぜい感謝してもらおうではないか。小者には小者の使いようがある」「星間連合、異次元同盟、そして地球連邦も所詮は烏合の衆…目の前の事しか見えておらぬ愚か者よ」「こちらの準備が整うまで今しばらく互いに潰し合っていてもらおう」
ヌビア教団員「おおせの通りです」「我らはヌビアの崇高なる目的のため、この身を捧げましょうぞ」

エドン星
〔戦艦の航行音〕
ミト王子「見えるでしょ? あれがエドン星だよ」
葉月博士「おお、あの惑星か」

ガンドール ブリッジ
葉月博士「王子の案内でおかげで計画より早く着けました」
ミト王子「へへっ、僕じゃないよ。案内をしたのはここにいるシノブさんだよ」
葉月博士「完璧な誘導でした。王子は優秀なブレーンをお持ちだ」
シノブ「恐縮です」
〔通信のコール音〕
ライト「こちら哨戒中のD-3だ。接近する船をキャッチした」
セイラ「その船より通信が入ってます。つなぎますか?」
葉月博士「ああ、頼む」
〔通信のコール音〕
オズマ「おーい! そこの船! ワシゃ敵じゃないきに。撃たんでくれよー!」
葉月博士「こちらはガンドール。貴船の目的は何か?」
オズマ「商売じゃよ、商売。航海中は何かと物要りじゃ。ワシんとこの商品を買わんか?」
ディーゴ「オズマか! お前ここで何をしてるんだ?」
オズマ「おおっ、誰かと思えば烈風隊のディーゴじゃなかか! 「立派な船に乗っちょるのお!」「その艦は珍しい型じゃ。見学させてくれるなら格安にしとくぜよ」「どうじゃ、悪い話じゃないぜよ。ワシは今じゃエドン星系のみならず、星間連合軍の物資も提供できるきに!」
シュテッケン「星間連合と取引だと!? 何をしてるか、わかっているのか!」
オズマ「はっはっはっ! 小さい、小さい!」「ひとっ所に留まっておっては、時代の荒波を乗り越えていけんぞ!」
シュテッケン「貴様…何をする気だ…」
オズマ「はっはっ! まあ、見ちょき!」
ディーゴ「相変わらずだな、お前は」
オズマ「何でも自分の目で見て見る事じゃ! 変な色眼鏡で見ずにな」
シュテッケン「言いたい事があるならはっきり言え!」
オズマ「はっはっはっ! 相変わらず堅いな、シュテッケン」「お前さんがおるんじゃこの話は受けてもらえんじゃろうの」「じゃあ、ワシは、これで引き揚げるきに! 縁があったらまた会おうぜよ!」
〔機体の発進音〕
ミト王子「さっきの人は?」
ディーゴ「トルサ星出身のオズマ・ドラーゴという男です」
ミト王子「トルサ星…?」
シノブ「新惑星系の一つです。エドン星系内でも、有数の経済力を誇っています」
スケード「オズマ・ドラーゴ…。俺も聞いた事はあるな」
ディーゴ「不可思議な男だが、どうにも憎めない…」「大宇宙を相手に商売できる船で時代を駆け抜けたいと…そんな夢を追っている男です」
シュテッケン「ディーゴ、ほのぼのしてる場合じゃねえぞ」「奴はこの星系でおおっぴらに星間連合の品を売りつけてやがるんだ」
ミト王子「でもさ、ディーゴの言うとおり、あのオズマって人、気持ちのいい人だったね」
ディーゴ「できればあの男とは戦いたくはありませんな…」

ガンドール 格納庫
光珠「地球にいた時は外宇宙の人達はみんな的観たく思えたけど…」「実際に来てみたら、いろんな人達がいて、平和を願う人も大勢いるって事がわかったわ」
アムロ「やっぱり人間なんてそう簡単に変わらないんじゃないでしょうか」
光珠「そうねぇ…」「でも、そもそもどうしてよその星の人達が地球人そっくりなんだろ?」
フェアリ「それに関してはガディソードでも種族同根説や生命の普遍的モデル説などが唱えられていましたが、結論は出せていません」
光珠「よくわかんないけど…」「まぁ、タコ型宇宙人とかじゃなくてホントよかったよね」
アムロ「…タコ、嫌いなんですか?」
光珠「やぁねぇ、そういう意味じゃないわよ」「同じ価値観で生きてるなら話せばわかってくれそうじゃない?」(きっとジークもわかってくれるよね…)(あ…でもタコ型のジームもちょっと可愛いかも)
アムロ「あの…どうかしたんですか?」
光珠「ごめんごめん。変なもの想像しちゃって…」
フェアリ「ともかく、外宇宙の情勢を実地調査し、可能ならば協力できる勢力と接触するという今回の作戦目的は果たせそうです」「あとは地球に戻れれば新たな対策を練る事が出来ます」
アムロ「なんとか帰る方法を探す必要がありますね…」
光珠「エドン国の王様はいい人みたいだし、きっと助けてくれるよ」
フェアリ「エドン国は星間連合と異次元同盟の戦いの中で中立の立場を取り、長い間平和路線を守ってきた国です」「本来ならガディソードもエドン国を頼るべきところでした」「母星崩壊の後、ガディソードが異次元同盟に属したのは、今にして思えばヘルルーガの思惑あっての事でしょう」
光珠「その時からガディソードは、戦う道を選んでたって事ね…」
〔警報〕
〔画面、点滅〕

アムロ「…!?」
フェアリ「光珠様! スクランブル警報です!」
光珠「どうなってんの!? ここってエドン国のお膝元なんでしょ!?」

ガンドール ブリッジ
〔警報〕
〔画面、点滅〕

セイラ「正体不明の艦隊を捕捉! 接近してきます!」
スケード「む! あれはエドン星の艦隊ではないぞ!」
シュテッケン「海賊の類でもなさそうだな…」
葉月博士「全艦、戦闘態勢!」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

〔味方戦艦出現〕
〔敵ユニット出現〕

隼人「何者だ、奴らは!」
ディーゴ「うーむ…見たところ、どれも金を出せば買える武器ばかり…」「戦ってみなければ、どこの勢力かはわからんな…」
アイザック「だが、明らかに我々がエドン星に行くのを阻止しようとしている…」
ブルース「ブラディ・ゴッドの手の者か…」
シュテッケン「いや、あれはどう見ても軍用艦だ。ブラディの部下ではあるまい」
ロック「まぁ、奴の事だ。裏で糸を引いているかもしれんぜ?」
バーディ「それ、それ! まさにズバリかのよ」
セイラ「敵艦発砲!」
〔新惑星連合戦艦、「ビーム砲」使用〕
〔葉月博士に爆発〕

隼人「ほう、手荒いご挨拶だな」
ライト「まずいぜ! 後方にも回り込まれた!」
〔敵ユニット出現〕
シュテッケン「このままでは危険だ! ボヤボヤしてると後ろからバッサリだぞ!」
葉月博士「くっ…戦うしかないのか!」
ディーゴ「行くぞ、シュテッケン!」
シュテッケン「おう!」
〔金属板の上を走り去る足音〕
〔味方ユニット出現〕

ディーゴ「銀河烈風バクシンガー、参る!」
〈出撃準備〉
ケイ「れ、烈風隊!」「貴様達、生きていたのか?」
ディーゴ「ケイ・マローンか! ずいぶんな挨拶だな」
シュテッケン「ロングー星出身のお前がなぜ我々の邪魔をする!」
ケイ「トクガー王による旧体制ではエドン星系に発展はない!」「俺達はこの星系に新たな秩序をもたらすために立ち上がったのだ!」
シュテッケン「ケイ・マローン! 血迷ったか!」
ケイ「フッ…貴様らこそ時代の狭間でくすぶっているが良い!」「全軍に告ぐ! ミト王子があの艦に乗っているはずだ!」「王子を捕らえろ! 殺しても構わん!」
<戦闘開始>

<敵8機撃破・敵増援1出現>

〔敵ユニット出現〕
士郎「敵の増援です」
ディーゴ「むう…いささか骨が折れるな」
ライラ「どうやら本気でトクガー体制を倒すつもりのようね…」
佐馬「だが、トクガー王としてはあまり事を大きくできねえ…」「エドン国の外じゃ、星間連合が手ぐすね引いて狙ってやがるからな」
士郎「トクガー王としてもうかつにロングー討伐はできないって事ですね…」
ディーゴ「奴らはそこに付け込んで来てやがるのか」
シュテッケン「ぐだぐだ考えるのは後にしろ!」「こんなところでミト王子を奪われでもしたら、『烈』の字に顔向けできねえぞ!」

<光珠vsケイ>
ケイ「エドンの旧体制ではこの星系を守りきれん!」「今こそ我らのような新しい考えを持つ人間が立つ時なのだ!」
光珠「そんな一部の人間の勝手な考えで戦争起こされてたまるもんですか!」

<アムロvsケイ>
アムロ「あなたが起こそうとしている革命でどれだけの人が犠牲になると思ってるんだ!」
ケイ「他勢力に攻め込まれれば、より多くの犠牲者が出る!」「ならば小には目をつぶり、大を生かす方法を私は選ぶ!」
アムロ「他にも方法はあるはずだ!」

<クリスvsケイ>
ケイ「ミト王子に味方するのなら、貴様らは私の敵だ!」
クリス「襲ってきておいて、何を今さら!」

<シローvsケイ>
ケイ「どこの馬の骨か知らんが、これは我が国の問題だ! おとなしくミト王子を置いて去れ!」
シロー「そうはいくか! お前のように、すぐに武力に頼るような奴に王子は渡せん!」

<號vsケイ>
號「お膳立てがなけりゃ何も出来ねえ野郎が意気がってんじゃねえ!」
ケイ「我らの行動の正しさはいずれ歴史が証明してくれる!」

<剣人vsケイ>
剣人「てめえらみたいな連中にミト王子はやらせねえぜ!」
ケイ「な…! こやつ、王子の影武者だとでもいうのか!?」

<ワッ太vsケイ>
ケイ「子供だと!?」「ええい、子供が政治の話に口を出すな!」
ワッ太「そんなの知らないよ! でも、誰が見たってそっちが悪役じゃないか!」

<ミト王子vsケイ>
ケイ「エドワード・ミト王子! 我らが理想実現のためにその命、頂戴する!」

<ダバvsケイ>
ケイ「新時代を築くためにも、我々の邪魔はさせん!」
ダバ「そんなやり方で人々の理解が得られるとでも思っているのか!?」「民衆の支持を得られずして、何の新政府だ!」

<ケーンvsケイ>
ケーン「なんでそんなに革命をしたがる! そんなに血を流してえのかよ!?」
ケイ「誰も血を流す事など望んではいない…」「だが、それが改革必要な物だというなら、私はあえてそれすらも望もう!」
ケーン「けっ! 自分に酔ってんじゃねえよ! ちったぁ他人の迷惑も考えやがれ!」

<忍vsケイ>
忍「俺達にケンカを売るとはいい度胸だ」「てめえにこの星系を束ねるほどの器があるかどうか見せてもらおうじゃねえか!」
ケイ「バカめ。もとより私は生き残るつもりなどない!」「私の望みは新政府の誕生のみ! それさえ叶えば、あとは仲間がうまくやってくれる!」

<キッドorボウィーvsケイ>
キッド「自分達の信念を掲げるのはご立派だがな…。そいつが上手くいくと思わない事だな」
ケイ「何も知らないよそ者が大きな口を叩くな! 我々こそが真に国を憂いているのだ!」

<士郎vsケイ>
ケイ「この混乱した時代においては今のエドンなど他の勢力の餌食になるしかない!」「エドンの平和を守るためにも、今こそ維新が必要なのだ!」
ライラ「平和のためね…。便利な言葉だわ」
シュテッケン「ケイ。所詮、お前は大義名分を欲しているにすぎん」
士郎「そんな人に世界が変えられるとは到底思えませんね」

<ロックorビートvsケイ>
ブルース「エドンを潰されると我々はゲームに負けてしまうのでね」
ロック「悪いがあんたにはここで消えてもらうぜ」
ケイ「何の志も持たぬ貴様らなどにやられる私ではない!」

<ケイ撃破・勝利条件達成>
ケイ「くくく…さすがは銀河烈風。強力な助っ人を得たようだな」「だが、サイは投げられた! トクガー王家に味方する者は、いずれ時代に呑み込まれ、散る事になる!」
シュテッケン「待て、ケイ・マローン!」
ケイ「はははは! また会おう!」
〔敵ユニット離脱〕
〔敵ユニット出現〕

オズマ「わっはっはっはっは! 粋な戦いを見せてくれるぜよ!」
ナーカ「じゃが…これからはこんな戦は時代遅れじゃ」
オズマ「その通りじゃ! どっちも、もっと広く世界を見にゃいかんぜよ!」
ナーカ「うむ…」
オズマ「ナーカ・シンタル! おんしが側におるおかげで、ワシゃ、随分と助けられとるぜよ」
ナーカ「ふう…まったく、おんしとおると退屈せんぜよ…」
オズマ「わっはっはっはっは! これからもっと面白い時代が来るぞね!」「その前につまらん戦をとっとと終わらせる事じゃ!」「しっかし、今日はいい土産話ができたぜよ!」
〔敵ユニット離脱〕
シュテッケン「オズマめ…俺達の戦いを観戦してやがったな…」」
〔敵ユニット出現〕
スリーJ「あっしも観戦していましたですよ。シュテッケンさん!」
シュテッケン「スリーJ、来ていたのか…」
葉月博士「彼は?」
シュテッケン「ああ、あの男は商人だ」「烈風隊の武器買い付けや情報集めをやっている」
スリーJ「あらあら、それだけですかい?」「あっしだってね、烈の精神で商売してるんですからね!」
ディーゴ「はっはっは! わかってるよ、スリーJ」
スリーJ「ときに、シュテッケンさん。あのオズマ・ドラーゴ…相当な切れ者ですぜ」「最近じゃあ、あっしら商人の間でもよく名前を聞くようになってますです、はい…」
ディーゴ「今は敵ではないが、どっちに転ぶかわからねえ…」
シュテッケン「敵に回れば斬るだけだ…」
ディーゴ「あの男とだけはやり合いたくねえんだがな…」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

エドン国 王宮

王宮内 王の間
アール博士「トクガー王、お久しゅうございます」
トクガー王「アール殿、よくぞ生きておられた」「エリオスの悲劇はよく覚えておる…。あの時は力になれず、無念であった…」
アール博士「おお…もったいなきお言葉。亡きパルミオン皇帝も、さぞお喜びになる事でしょう」
トクガー王「今こそ、あの時の無念を晴らす時。我がエドン国はエリオスの復興に喜んで力を貸しましょうぞ」
アール博士「ははーっ! ありがとうございまする!」「ほれ、剣人様からもお礼を申し上げなされ」
剣人「だから俺はそんなもんに興味ねえって言ってるだろうが!」
トクガー王「ほっほっほ。なかなか元気の良いwかものじゃの」
トクガー王妃「エリオスの未来もきっと活気に満ちておりましょう」
ミト王子「母上もそう思われますか。私も彼が作る国を見とうございます」
剣人「なんだよ、みんなして…」
トクガー王「剣人殿は世の中が間違っていると感じた事はないかの?」
剣人「そりゃあ、戦争ばっかしてる世の中は気に入らねえと思うけど…」「でもそれは、悪い奴らを根こそぎやっつけちまえばいいだけの話だ!」
トクガー王「それで永遠に平和が来るのかね? そうではあるまい。戦争は終わらせ方と終わった後が難しいのじゃ」「皆が平和に暮らせる国を作るためには強い意志とリーダーシップが必要となる…」「剣人殿には皆が認めるリーダーとしての正統な資格があるのじゃ。皆の期待に応えてやってはくれまいか」
剣人「そんな事言われたってよ…」
ミト王子「急ぐ必要はないさ」「ただ、君にしかできない事がある…その事は忘れないでおいて欲しいんだ」
剣人「わかったよ…」「でも今は地球を守るのが先決だ!」
トクガー王「残念ながら地球に戻る手段は用意できぬが、この宇宙に渦巻く戦乱を収めるために協力は惜しまぬ」「我が国は他国との友好関係があってはじめて平和でいられるのじゃからな」「ミト王子よ、そのためにもそなたは広く諸国との親睦を深め、様々な知識と経験を積まねばならぬ」
ミト王子「はい…」
トクガー王「再び旅に出るのじゃ! そして彼らと共に、宇宙に平和をもたらす手段を探すのじゃ!」
ミト王子「しかしそれではエドン国の守りはどうなるのです?」
トクガー王「心配するでない。400年続いた治世は伊達ではないぞ。王子の帰国までの間、守りきってみせようぞ」
ミト王子「わかりました! 必ず吉報をお待ちします」「父上も、それまでどうかご無事で!」
トクガー王「うむ、頼んだぞ」「スケード! カークス! そなた達も王子の支えとなってくれ」
カークス「ははーっ!」
スケード「必ずや王子をお守りします!」
トクガー王妃「シノブ、王子をお願いしますよ」
シノブ「はい!」
ミト王子「みんな、行こう!」「ほら、剣人くんもアールのおじさんも早く早く!」
アール博士「おお、ミト王子! トクガー王とワシはまだお話が…」
剣人「へへっ! なら、じいさんはここで隠居してなよ。うるせえのがいなくなって、せいせいすらぁ!」
〔走り去る足音〕
アール博士「はわわ! お待ちくだされ、剣人様!」
〔走り去る足音〕
トクガー王「あの王子が…頼もしくなったものだ」
トクガー王妃「フフフ…そうですわね」
バルジャン「若ーっ、お待ちくだされーっ! このバルジャンも参りますぞーっ!」
トクガー王「待つがよい、バルジャン」
バルジャン「しかし、わたしは若の身が心配で心配で…」
トクガー王「気持ちはわかるが、それでは何のために烈風隊を供に付けたかわからんではないか」
バルジャン「そ、それは…」
トクガー王「よいか、バルジャン。王子がいつでも戻って来れるよう、我らはこの城を守らねばならん」「そなたは王子を思う気持ちが誰よりも強いゆえ、この責務を任せたいのだ」
バルジャン「ははーっ、ありがたきお言葉! このバルジャン、粉骨砕身、責務に励みまする!」
トクガー王「うむ。頼んだぞ、バルジャン」

ボナンザ星

ボナンザ星 デスバン庁舎
ケイ「申し訳ございません。ミト王子を取り逃がしました」「デスバン殿のご意向に添えず…」
デスバン「ご苦労だった、ケイ・マローン。そちの策略により、作戦の目的は達成されてつつある」「ふふ…これでトクガー王も重い腰を上げるだろう」
ケイ「はい。この国は動乱の時代に入ります」
デスバン「フフフ…いずれは家老であるこのデスバンがエドン国の実権を握る」「そうすれば維新じゃ! 共に新時代を築こうではないか。ケイ・マローンよ!」
ケイ「はっ!」

ガンドール ブリッジ
〔扉の開閉音〕
〔歩み寄る足音〕

D・D「やあやあ、皆さんお揃いで」
隼人「誰だ、お前は?」
ブルース「怪しい者ではありません。彼は私達のマネージャーみたいなものですよ」
D・D「D・D・リッチマンです」「以後、お見知り置きを」
スリーJ「お久しぶりですな、リッチマンさん」
シュテッケン「何だ? 知り合いか?」
スリーJ「この宇宙広しと言えども、ヌビアやブラディの経済支配に反抗してる商人は、そうはいませんや」「リッチマンさん、ポンチョさんそしてこの私スリーJ…平和を愛する正義の3大商人ってとこですかね」
パンチョ「そういう事でゲス。欲しい物や情報がありましたら、いつでも申し付けてくだせえ」
佐馬「正義の3大商人ねぇ。平気で武器密売とかやってるくせによ」「こりゃ、3馬鹿トリオの間違いじゃねえのか?」
スリーJ「あっ、あー! ひどいな、ひどいな、もうっ!」
ブルース「ところでリッチマン。資材の買い付けの方は?」
D・D「バッチリですよ! 武器、食料、その他必要な物をJ9III号一杯に詰め込みました」
アイザック「パンチョ・ポンチョ。お前には地球との流通ルートの調査を頼んでいたが…」
パンチョ「ご要望どおり、こっちの市場筋から地球との流通関係を調べたんですがね」
アイザック「私の予想ではヌビアか、それに属する組織が介在しているはずだが…」
パンチョ「ご名答! 主にグラドスのルートを使ってどんどん流通が拡大してるみたいでゲス」
スリーJ「裏ではもはや当然のように商品が取り扱われてます」
隼人「…という事はグラドスに地球へのルートがあるのか?」
パンチョ「まあ、そうなんですがね。また面白い情報を仕入れたんでさ」
アイザック「ほう…聞かせてもらおうか」
パンチョ「ふむ…お話しする前に光珠さんとフェアリさんもここに呼んだ方がよろしいですな」
葉月博士「わかった、すぐに呼ぼう」

〔扉の開閉音〕
〔歩み寄る足音〕

光珠「パンチョさん、私達に話って?」
パンチョ「実はガディソードの人達からかなり有力な情報を得まして…」
光珠「ガディソードの人と会ったんですか?」「人数は? 名前はなんて言ってた?」
パンチョ「ええと…会ったのは2人でして、一人は確かジーク・アルトリートと名乗っていましたです、はい」
光珠「ジークが!?」
フェアリ「それで私達に…。でも彼らがこっちの星域に来てるなんて…」
スリーJ「ガディソードの連中は様々な宇宙で諜報活動してましてね。我々も今回利用させてもらったんで」
パンチョ「いやもう、がめついのなんの。ずいぶん情報料を取られましたがね」
光珠「ガディソードも資金不足なのかな…」
フェアリ「そんな事はないでしょう…。情報を安売りしないのは当然です」
パンチョ「これがその時の社員でゲス。お二人に見せれば確認が取れると…」
バルジャン「王子! お待ちくだされ! このバルジャンも参りますぞ!」
〔物音〕
光珠「このモミアゲ…ジークに間違いないわ」
葉月博士「それで、彼らがもたらした情報というのは?」
スリーJ「それが、その連中から共同作戦の依頼がありましてね」
フェアリ「星間連合と戦えと…?」
スリーJ「ええ、まあそういう事で」
隼人「具体的に何をしろというのだ?」
パンチョ「例のグラドスのステーション衛星の事なんですがね…あれが地球軌道上に設置されたってんですよ」
スリーJ「これが稼働しますと、星間連合との距離的な問題が一気に解決してしまうわけです」
パンチョ「何しろ星間連合から直接、地球軌道上に軍を送り込めるんですからね…」
葉月博士「なんて事だ…。このままでは地球連邦が危ない…」
隼人「地球の情勢はわからないのか?」
パンチョ「ソロモン戦の時に顔を出したムゲ帝国、ジャーク帝国、ガディソードを加えた異次元同盟がしばらく優勢でした…」「ですが、グラドス、ザールを主力とした星間連合軍もステーション衛星を使い、大規模な侵攻を始めたようです」「どうやら地球では異次元同盟、星間連合、地球連邦の3つどもえの戦いになっているようでして…」
アイザック「つまり、ステーション衛星の存在が星間連合軍を有利にしていると言うのだな?」
パンチョ「その通りでゲス」「そこで、ステーション衛星を破壊して、星間連合軍を分断するってな作戦なわけです」
隼人「それで我々に加勢しろと言うのか。都合のいい話だ」
葉月博士「だが、まずは最大勢力である星間連合の脅威を早急に取り除く必要がある」
フェアリ「それに衛星を奪い、それを使って地球圏に戻れるなら、我々も戦力を立て直す事が出来ます」
隼人「地球連邦がその時まで踏ん張っていればの話だがな」
光珠「地球連邦がなくなったら、それこそ、どうしようもなくなるじゃない!」「早くグラドス星系に行ってステーション衛星を奪おうよ!」
スリーJ「その事なんですがね。実はペンタゴナにも、同じ物を建設中だって言うんでさあ」
ダバ「ペンタゴナに?」
レッシィ「ガストガルの軌道上で建設していた奴ね…」
スリーJ「さすがですな。よくご存知で…」
レッシィ「あれが何かはわからなかったけど…」
スリーJ「情報によると、グラドスのステーション衛星より防備が甘いらしいんです、はい」
フェアリ「なぜです? ガストガルといえば、ペンタゴナの首都星ですよね?」
レッシィ「そうね…確かにガストガルの防衛は堅いわ。でも…」
スリーJ「ポセイダルは星間連合からの援軍要請を自国の内乱を理由に断り続けていますからな…」「グラドスはステーション衛星を提供する事で、ポセイダルに遠征を促しているって話です」
葉月博士「つまり、ポセイダルはステーション衛星の防備にはあまり熱心ではないと?」
スリーJ「まあ、そういう事です」
フェアリ「仮に防備は同じだとしても、ペンタゴナの方がここから近いですし、反乱軍の拠点を橋頭堡にできます」「同じステーション衛星を奪うなら、そちらの方が現実的でしょう」
ライト「それに入り口が2つ以上あるんなら、どっちみち地球側の出口を潰さないと意味がないぜ」
エレドア「…って事は、連中の作戦に乗れば地球へ帰れる可能性が高いんじゃねえか?」
キッド「そいつは悪くないな…」
スリーJ「ガディソードの連中が作戦の詳細は考えているそうです」「ペンタゴナの反乱軍基地で落ち合いたいとの事でして…」
光珠「もう話がついてるんだ…。手際いいのね…」
ポンチョ「いやね…。取り次いだら情報量を半分にしてくれるって言うんで…」
アイザック「まったく…」
ディーゴ「しかし、罠かもしれんな」
シュテッケン「確かに…だが、考えても始まらん」「あとはガディソードの連中がどこまで信用できるか…」
ポンチョ「そこで光珠さん達の判断を聞きたかったんでさあ」
光珠「あの子達の性格…まだ少ししかわからないけど…姑息な事はしてこないと思う」
フェアリ「彼らは優秀な工作員です。罠にかける気なら、もっと巧妙に情報だけを流すでしょう」「それに…彼らが母星を滅ぼした星間連合を憎んでいるのは確かです」「今回の作戦目的を考えれば、本気で共闘を申し入れて来たとしても不思議ではありません」
葉月博士「なら、決まりだな」「ガンドールはペンタゴナに戻り、反乱軍と合流しよう」
光珠「フェアリさん…。今度こそ、ジークとサリーを説得しないとね」
フェアリ「そうですね。できる限りやってみましょう」
【シナリオエンドデモ終了】


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