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No.1
少年よ、大志を抱け

【シナリオデモ1開始】
南北アメリア大陸 軌道エレベーター

  ~アークエンジェル 食堂~
花江「キラ君もアスラン君もたくさんおむすび食べてね」
アスラン「は、はい…いただいています」
梅江「若い子が遠慮なんてするもんじゃないよ。ほれ…腹が減っては戦は出来ぬだからね」
アスラン「ありがとうございます」
キラ「…色々な事があったんだね、ここに来るまでに」
エイジ「まあな。世界も上を下への大騒ぎだったが、俺達も似たようなもんだ」
シン「戦ってばかりの日々だったけど、ここまで来ました」「ZEUTHの仲間同士で戦ったり、あなたとも戦ったりしましたけど…」
キラ「誰もが明日が見えないでいたんだ。僕もZEUTHのみんなも世界中の人も…」
カミーユ「それを変えるために俺達は真実を世界に発表しました」
アムロ「後はそれを各人がどう受け止めるかだ」「そして、その想いを集めて、俺達は時空修復をしよう」
勝平「じゃあ、世界中の人がこんな世界は壊れちまえって願ったら?」
桂「もしかしたら、時空修復は失敗して全ての世界が崩壊しちまうかもな」
ジロン「そんな事になったら、俺達のやってきた事全てが無駄になっちまうじゃないか!」
桂「その時はその時だ。世界を決めるのは俺達じゃない…全ての人の意思だからな」
甲児「ここまで来たら、そう考えるしかねえな」
竜馬「やるべき事はやった。後は俺達も世界の中の一人として未来を願うだけだ」
ガロード「ま…それしかねえな」
レントン「でも、俺は信じてるよ。みんなが未来を願ってるって」
キラ「………」
レントン「な、何です…? 俺…おかしな事、言いました?」
キラ「ううん…。君は強いなって…思って」
レントン「そ、そんな事ないですよ! キラさんこそ、自分の信じた道を貫いてきたじゃないですか!」
キラ「僕は…迷いながらだったよ」
レントン「それを言うなら、俺やZEUTHのみんなも同じですよ」「…って、この藩士はさきもしましたね」
闘志也「そういうのは、もうやめようぜ」
マリン「お互い少しずつ誤解してきたけど、俺達は一つになったんだ」
万丈「そういう事。過去の過ちを詫びるのも大事だけど、今は共に未来の事を考えよう」
シン「未来…か」
キラ「うん…」
レントン「そうですね。俺達…遠回りをしたけど、今は同じ道を歩いてるんですから」
ガロード「ま…レントンの場合、最初っから一直線に突き進んできた道かも知れないけどな」
レントン「え…?」
ゲイナー「エウレカの事だよ。彼女の力になる事が君の戦いの始まりだったんだから」
レントン「はい…!」
キラ「君とエウレカの間にある絆…見ている僕達にも力をくれるよ」「その絆は長い時間で育まれてきたんだね」
マシュー「そうでもないんだな、これが」
ハップ「今でこそ、こいつも一丁前のツラしてるが、最初の頃はとんでもないボケをかましまくってくれたからな」
キラ「そうなんですか…?」
エイジ「いい機会だ。レントンの華麗なるデビュー戦の話をしてやるか」
斗牙「シベリアでの大告白の話だね」
キラ「すごそうだね、それ」
サラ「知らなくていい話です!」
キラ「そうなんだ…。でも、そう言われると逆に聞きたくなっちゃうな」
サラ「駄目です! こればっかりは!」
キラ「どんどん赤くなってくね」
サラ「う…うう…!」
ゲイナー(素で言ってるのか…? それともわざとなのか…)
エイジ(やばい…。天然だとしたら…俺の天敵かも…)
アデット「あの話は、また今度してやるよ。今からのネタは、そのちょっと後…題して『レントン初めてのお使い』だ」
レントン「あ…あれですか!?」
キラ「そっちも面白そうですね。では、お願いします」
マシュー「はいよ! じゃあ、リクエストが入ったんでご機嫌なナンバーをお送りするぜ!」
ハップ「そう…。あれはセカンド・ブレイクよりずっと前…」「ZEUTHの一団が、ヤーパンの天井のエクソダスに付き合って、シベリアを横断していた頃の話だ…」


サブタイトル
「少年よ、大志を抱け」


〔カーソル、南東へ移動〕
シベリア

  ~月光号 居間~
レントン「…仕事ですか?」
ハップ「そうだ。前回の戦闘でお前がニルヴァーシュを乗りこなせる事もわかった」
マシュー「悪かったな、レントン。俺達…お前の事、みくびってたみてえだ」
レントン「い、いえ、そんな…! 俺…ゲイナー兄さんに刺激されて、夢中でやっただけで…」
ストナー「そんなお前だからこそ、任せたい仕事がある。…ドギー、例のブツを」
ムーンドギー「ああ…」
〔画面、「岡持ち」を表示〕
レントン「こ…これは…?」
ストナー「危ない! 何やってんだ!?」
レントン「え…!?」
ハップ「信じられん。素手で触るか、普通…?」
マシュー「非常に危険な代物って事、判ってるよねぇ?」
レントン「どういう事です!?」
ハップ「見た目は普通の岡持ちだ。しかし、これ一つで街がな…」
レントン「街がって…! まさか、これ…爆弾!?」
ハップ「それ以上は聞くな…。知らない方が幸せだ」「これはヤーパンの天井に潜んでいるある人物からの依頼だ」「俺達は大人の事情って奴でこれをある人物に届けなくてはならなくなった」
レントン「でも…」
ハップ「気が進まないのは、よく判るよ。出来れば、俺だってこんな事は頼みたかない…」「だが、月光号を動かせば目立ち過ぎる。ZEUTHの連中にも説明をしなくちゃならんだろう」「だから、マークの薄いお前に頼むしかない。お前に助けてもらうより他は…」
レントン「やります…! って言うか、俺にやらせてください!」
ハップ「え? マジで!? お前、超いい奴!」
マシュー「よし…じゃあすぐに着替えて出発してもらう」
レントン「え…着替えるって…?」
マシュー「都市型迷彩の一種だ。敵から姿をくらます事が出来る」
レントン「は…はあ…」
ハップ「ニルヴァーシュをお前に預ける。詳しい指示は現地でレシーバーに直接送る。…頼むぞ」
レントン「はい! 俺…行ってきます!」
〔空船の扉の開閉音〕
ギジェット「行っちゃった…」
ストナー「いいもんだねえ。疑う事を知らない若者は」
ハップ「では、諸君…ゲッコーステイト恒例イベント…」「ルーキーによる初めてのお使い…の裏の裏までバッチリ見せます、ドッキリマル秘大作戦の始まりだ」
マシュー「ドギー…撮影、ミスんなよ」
ムーンドギー「わがってる。今度はちゃんとやってみせる」
マシュー「前回のドッキリは撮影役のお前が作戦前にレントンに見つかって台無しになっちまったからな」
ムーンドギー「わ、悪がったよ…」
ギジェット「でも、レントンっておかしいよね。ドジっぷりを撮影しに行ったドギーの事、心配でついてきたと思い込んで感激して…」「ドギーの事、兄さんって呼ぶようになっちゃったんだもの」
ムーンドギー「いい迷惑だ、あんなの!」
ハップ「まあ、いいじゃないか。レントンにはゲイナーという新たな兄さんも見つかったんだし」
ムーンドギー「あ、ああ…」
ストナー「さあ行ってこい、ドギー。丸秘お宝映像をばっちり送信してくれよ」
ギジェット「あたし、暇そうにしてるZEUTHのみんなも呼んでくるね」
ハップ「ケンゴウには見つかるかよ。ルーキーいじりがバレると説教だろうからな」
マシュー「さあ頼むぜ、レントン。最っ高の退屈しのぎを見せてくれよ」
【シナリオデモ1終了】

【戦闘マップ1開始】

〔味方ユニット出現〕
ガロード「悪いな、ゲイナー。つき合わせちまってよ」
ゲイナー「気にしないでよ。レントンには、この前の戦闘で助けてもらったからね」「それにカデズの街だったら僕でも案内出来るし」
サラ「でも、ガロード君も優しいのね。レントン君のお使いの手伝いをしてあげるなんて」
ガロード「暇つぶしみたいなもんさ」「ZEUTHの戦艦とヤーパンの天井を接続するのにまだ時間がかかるって話だからな」
サラ「これで一気にスピードアップも出来るし、エクソダスはもう成功したようなものね」
ガロード「で、いい機会なんでティファにシベリアの雪原を見せてやろうと思ったんだ」
ティファ「………」
ガロード「どうした、ティファ?」
ティファ「何だか…不安なの…。よくない事が起こるような気がして…」
ガロード「え…」
〔通信のコール音〕
エウレカ「レントン…ハップから通信が入ったよ」
〔カーソル、レントンを指定〕
エウレカ「レントン?」
ガロード「今さら照れてる場合かよ!」
ゲイナー「似合ってるよレントン」
〔通信のコール音〕
レントン「はい! こちら、レントンです! 指示をどうぞ!」
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

  ~月光号 居間~
レントン「はい! こちら、レントンです! 指示をどうぞ!」
アデット(ぷ…何だい、あの格好は!?)
ゲイン(あれがゲッコーステイトご自慢の都市型迷彩か)
ウィッツ(どう見ても、ただのジャージだろうがよ!)
ロアビィ(大きな声を出すなよ、ウィッツ。せっかくの仕掛けが台無しになっちまう)
ハップ「よし…とりあえず、カデズに到着したようだな」「ゲイナーとガロードも協力に感謝する」
ゲイナー「気にしないでください。僕達は同じZEUTHのメンバーなんですから」
ガロード「そうそう。旅は道連れって奴だぜ」
マシュー(ちっ…レントンの奴、助っ人を頼むとは小せえ野郎だ)
アデット(そう言いなさんな。いいもんじゃないの、友情ってのはさ)
レントン「それで…俺達、これからどうすればいいんです?」
ハップ「まずは機体を降りて、徒歩でカテズに潜入するんだ」「ただし、これは極秘の作戦だ。潜入は最低限の人数で臨み、残りは周辺で待機だ」
レントン「じゃあ…俺一人で行きます」
ハップ「待て…。潜入するのはお前ともう一名だ」
レントン「どういう事です?」
ハップ「実は困った事態が発生した」「荷物の届け先の相手にはお前の事を伝えておいたのだが、向こうは警戒しているらしい」「どうやら、運び屋である俺達すら疑っているようだ」
レントン「そんな!」
ハップ「向こうは荷物の運搬役としてお前以外に女の子を一人付けろと言ってきた」「おそらく人質として保険にするつもりだろう」
レントン「ひ、人質って…」
ハップ「幸か不幸か、そっちにはエウレカとサラとティファがいる。その内の誰かに同行を頼め」
レントン「そんな危険な事を頼むなんて!」
ハップ「盗聴の危険がある。俺からの第一指示はここまでだ」「パートナーと共にカテズに潜入したら、こちらに通信を入れろ。以上だ」
レントン「ま、待って下さい、ハップさん! ハップさん!!」
〔通信の開閉音〕
ウィッツ「いいリアクションだな、あいつ!」
トニヤ「ほんと! あの格好…もうほとんどギャグね!」
ストナー「そうは言いなさんな。本人はれで必死なんだから」
ゲイン「これがゲッコーステイトの新入り歓迎の儀式なのかい?」
ストナー「まあ、そんなところだ」
マシュー「ルーキーいじりってのは一種の愛情表現だからな」
ゲイン「そっちの流儀に口を出す気はないが、やられる方としちゃ、たまったもんじゃないな」
ストナー「ま…これで逃げ出すようじゃ、そこまでのタマだって事さ」
マシュー「こっちとしちゃ、頭を下げて来ていただいた御方ってわけじゃないからな」
ギジェット「ところで、さっきのパートナーって何? あたし、そんなネタ…聞いてないよ」
ハップ「それについては、レントンが助っ人を頼んだ以上、ハードルを上げたまでだ」
ギジェット「でも、それじゃ…パートナーに選べれる誰かがかわいそうじゃない?」
ハップ「では、ここでクエスチョンだ。あいつら…誰を潜入メンバーに選ぶと思う?」
アデット「ティファとサラとエウレカか…。不思議な力を持ってるっていうティファが適任じゃないかい?」
ロアビィ「ガロードがティファを危険にさらるような真似はしないさ」
マシュー「やっぱり、ここは同じゲッコーステイトのエウレカじゃねえの?」
ストナー「どうかな? レントンは思春期ど真ん中だぞ」「あんな恥ずかしい格好でエウレカと歩くのは耐えられないと見た」
ギジェット「じゃあ消去法でサラになるの?」
アデット「あのお嬢ちゃん…度胸は一人前だからね。可能性は高いだろうよ」
ゲイン「だけど、サラが行くとなりゃ、ゲイナー少年が黙ってないだろう」「何しろサラを潰しちゃうくらい抱きしめたいと宣言する程の覚悟があるからな」
ハップ「シンキングタイムは終了だ。さて…三者三様の事情があるが、果たして答えは…?」
ギジェット「結局、誰も選べなくて街に潜入する前にギブアップするかも知れないよ」
ハップ「そこらは見てのお楽しみだ」
ストナー「カテズにはムーンドギーが言っている。レントンは俺達と音声でしか交信出来ないと思っているが…」「こっちはドギーの撮影であいつの一挙一動がばっちり見られる」
マシュー「で、俺達はそれを見ながら、アドリブで指示を与えてくってわけだ」
ロアビィ「たまらなく悪趣味だね」
ゲイン「見物している俺達も同罪だろうがな」
ハップ「たまにはレクリエーションも必要だ。さ…レントン一行の次の一手に期待しようぜ」
〔連絡音〕
ギジェット「ハップ! ドギーからの映像、来るよ!」
ハップ「って事は、レントンの奴…カテズに潜入したか」
ギジェット「映像…モニターに回すよ」
〔通信の開閉音〕

シベリア ドームポリス・カテズ

  ~ドームポリス・カテズ内~
レントン「…こちらレントンです。ハップさん、応答願います」
ハップ「こちらはハップだ。パートナーの調子はどうだ?」
レントン「そ、その事なんですが…」
ハップ「い、いや…報告はいい。お、お前の…苦渋の決断を信じる」「エウレカ、ティファ、サラ…。誰を選んだのかは聞かないが、お前達に決意に敬意を払いたい」
レントン「ハップさん…声が震えているみたいですけど…」
ハップ「…こちらの事はいい。では、荷物に受け取り人に接触しろ」「こちらに入った情報ではターゲットは…黄色のスーツを着た男だ」
レントン「了解です…! 俺…頑張ります」
ハップ「健闘を祈るぞ」
〔通信の切れる音〕
レントン「ここまで来たんだ…。後は覚悟を決めて進むだけだ」「行きましょう、姐さん…!」
ゲイナー「え、ええ…」

  ~月光号 居間~
ゲイナー「え、ええ…」
ウィッツ「よりによって、ゲイナーの女装かよ!」
トニヤ「でも、考えたじゃないの! 愛しのあの子を危険な目に遭わせないために泥をかぶるなんて!」
ロアビィ「…意外に趣味かも知れないね」
ハップ「いやぁ…恐れ入った。さすがの俺も噴き出すのを堪えるのに苦労した」
ギジェット「でも、正直言ってビミョ~! って言うより、キモッ!」
ゲイン「いやいや…筋は悪くない。化粧の問題だな、あれは」
アデット「ふふ…帰ってきたら、あたしが直々にメイクしてやろうかね」
マシュー「で、ターゲットに指定したのは向こうでゲーム台を蹴ってる野郎かい」
ギジェッド「大丈夫なの? もろにチンピラって雰囲気だけど」
ハップ「第一段階を力技でクリアしたんだ。次もきっとやってくれるさ」「お…動き出したぞ。さて…期待させてもらおうか」

  ~ドームポリス・カテズ内~
レントン「あ、あの…」
ベック「何だ? ガキが何の用だ?」
レントン「あの…その…」
ベック「俺は機嫌が悪いんだよ! メカの修理が終わるまで、こんな所に足止めになってよ…」「用があんなら、とっととしろ!!」
ゲイナー「僕…じゃなくて、私達はゲッコーステイトの使いで来たのですが…」
ベック「ゲッコーステイトだぁ? 噂の空賊団が俺に何の用だってんだ?」「それとも姐さん…俺を逆ナンしてるのかい?」
ゲイナー「え…え…その…」
ベック「ま…俺の好みじゃねえが、世の中にはマニアってのがいるからな」「ひっさらって、金持ちの親父の所に連れてくってのも有りだな」
ゲイナー「きゃ…! さ、触らないで!」
レントン「す、すいません、おじさん! ひ、人違いでしたぁ!!」
ベック「こ、この野郎! 誰がおじさんだ!!」
ベック「何なんだ、ありゃ…」「へぇっくしょん! くそっ! どうして、シベリアってのはこうも寒いんだよ!」

  ~ドームポリス・カテズ内~
レントン「ハ、ハップさん…あの人はターゲットではなかったようですが…」
ハップ「どうやら、あれはフェイクだったようだ。俺達は依頼人に試されたらしい」
レントン「試すって…」
ハップ「お前の扱っているブツはそれだけの意味を持っているって事だ。それを忘れるな」
レントン「は、はい…」
ハップ「む…依頼人から指示が来た。な、何…!?」
レントン「どうしたんです?」
ハップ「何と用心深い奴だ…。依頼人は代理を立てた。そして、その人物にブツを渡せと言っている」「その人物の特徴は…」
レントン「は、はあ…」
ハップ「そして、合言葉は…」
レントン「そんな事を言うんですか!!」
ハップ「それが向こうの指示だ。…だが、心配するな。向こうにもお前達の特徴は話した」「メットでジャージなドジョウヒゲの少年とイカしたメガネの少女が行くと先方には伝えておいた」
ゲイナー「…!」
ハップ「では、健闘を祈る」
〔通信を切る音〕
ゲイナー「………」
レントン「ゲイナー姐さん…覚悟を決めるしかありませんよ」
ゲイナー「だけど、レントン…このお使いって…」
レントン「俺…やりますよ」「この任務を果たした時、俺…ゲッコーステイトの本当のメンバーになれるって思ってます」
ゲイナー「待って、レントン…! このお使いは…」
レントン「ゲイナー姐さん…! 俺…行きます! これが俺の戦いです!!」
ムーンドギー「馬鹿か、おめは!」
レントン「ドギー兄さん!」「ありがとうございます!!」
ムーンドギー「へ…」
レントン「今日も来てくれたんですね! 俺の事が心配になって!」
ムーンドギー「え…」
レントン「俺…嬉しいです…。ドギー兄さんはやっぱり俺の兄さんです!」
ムーンドギー「お前…ホントは全部わかってんだろ!?」
レントン「どういう意味ですか?」
ムーンドギー「この前だってそうだ! 自分がどういう立場におかれてるか、全部わかっててやってんだろ!?」
レントン「え…え…その…意味が…」
ムーンドギー「俺を馬鹿にしやがって! おめは…おめは!!」
レントン「ドギー兄さんってホントに優しい人なんですね」
ムーンドギー「はぁ…?」
レントン「俺を励ますためにあえてきつい事を言ってくれて…」
ムーンドギー「ちょ…ちょっと待て…!」
レントン「俺…怖かったんです。このブツを誰かの手に届ける事で罪のない人が傷つくかも知れないって…」「でも、それじゃ駄目なんですよね!」
ムーンドギー「お、おい…」
レントン「俺…ガキでした!」「俺! 月光号に乗り込んだ時に決めたんです!」「たとえ世界中を敵に回してもエウレカの力になるって!!」
ゲイナー「レントン…」
ムーンドギー「お、おめ…」「もしかして、おめ…ホントにすげえ奴なのか…」
レントン「あなたのおかげでやっと決心がつきました。厳しさの中の本当の優しさ…。ありがとう! ドギー兄さん!!」
ブレーカー(アゴ)「さっきからうるせえぞ、ガキが!」
レントン「あなたは…!」
ブレーカー(アゴ)「な、何だよ…!」
レントン「とんでもなく突き出たアゴ…! あなたがブツの受取人ですね!」
ブレーカー「てめえ! 人の気にしている事を…」
レントン「え…ええと…合言葉は…」「アゴにコッペパン付いてますよ!」
ブレーカー(アゴ)「てめえ!! 死にてえようだな!!」
ブレーカー(中年)「おい、何やってんだ! こんな所で揉め事を起こすな!」
ブレーカー(アゴ)「だ、だってよ…! こいつ、俺の顔を知ってるみたいで…」
ブレーカー(中年)「ちいっ! こんな所まで賞金稼ぎが追ってきたってわけかよ!!」
レントン「え…」
ブレーカー(アゴ)「ガキがナメやがって! 返り討ちにしてやるぜ!!」
ブレーカー(中年)「ウォーカーマシンを出すぞ! こうなりゃとことんまでやってやる!」
レントン「え…その…俺…ゲッコーステイトで…」
ゲイナー「逃げるんだ、レントン! この人達、本気だ!」
レントン「どうして! どうして、こうなるんだよ!!」
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ2開始】

〈出撃準備〉

〔味方ユニット出現〕
サラ「どうしたの、ゲイナー? 慌てて戻ってきたけど、お使いはうまく行ったの?」
ガロード「もったいないな。せっかくの化粧も落としちまってよ」
ゲイナー「それどころじゃないよ! 気をつけて!」
〔敵ユニット出現〕
ブレーカー(アゴ)「相手はガキの一団だ。とっとと蹴散らすぞ!」
ブレーカー(中年)「ついでだ! 街からいただくものをいただいてトンズラするぜ!」
ガロード何なんだあいつら! やる気満々みたいだけどよ!」
ゲイナー「よくわからないけど、お尋ね者らしいんだ」
サラ「そんな人達にカテズのドームを好きにさせちゃ駄目なんだから!」
ゲイナー「わかってる…! 僕達でドームを守ろう!」
エウレカ「レントン…私が操縦するから、シートを代わって」
レントン「嫌だ…」
エウレカ「レントン…」
レントン「お使いは俺が頼まれたんだ。それなのにこんな事になっちゃって…」「だから、俺…自分の力できちんと片をつけたい…! つけなきゃ駄目なんだ!」
エウレカ「…わかった」「でも、その格好…ちょっと変だよ」
レントン「や、やっぱり!?」
ガロード「数は向こうの方が上だ。もしかすると、ヤバいかも知れないぜ」
ゲイナー「大丈夫。すぐに月光号が来てくれるよ」
サラ「もう救援を要請したの?」
ゲイナー「まあね」
レントン「行くぞ、ならず者! 俺だってゲッコーステイトの一員なんだ!」「任務を果たす前にこんな所でやられるもんか!」
ムーンドギー「あいつ…マジだ…」
<戦闘開始>

<2PP・味方ユニット出現>

〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕

ホランド(初めてのお使いでならず者共を引き寄せるたぁ…)(ったくよ…。あのガキ…見事なまでにトラブルメーカーだぜ…)
サラ「本当にすぐ来た!」
ガロード「すげえ…! まるでこっちのピンチを知ってたみたいだ!」
ウィッツ(そりゃそうだろ…)
ロアビィ(こっちはレントン達の動きを逐一モニタリングしてたからな)
ケンゴウ「どういう事だ、これは? なぜレントン達はこの街に来ていた?」
ハップ「さ、さあな…。退屈なんで買い物にでも来てたんだろう」
マシュー「心配するな、レントン! 俺達が来た以上、もう大丈夫だ!」
レントン「ありがとうございます、皆さん!」
ハップ(ケンゴウにルーキーいじりがバレない内にとっとと片付けるぞ)
マシュー「了解…! 幸いレントンの奴は今回もドッキリに気づいてないからな)
ホランド「行くぜ、お前ら! 雪の上でも俺達のリフは無敵だってのを見せてやれ!」
レントン(やっぱイカすな、ホランドは…!)
ムーンドギー「………」

<ガロードが戦闘>
ガロード「くそっ! ティファの予感が当たっちまったか!」
ティファ「ガロード…」
ガロード「心配するな、ティファ! 良くない事ってのは、ここまでだ!」「俺がいる限り、ティファは絶対に守ってみせる! だから、少しだけ我慢してくれ!」
ティファ「うん…」(信じてる、ガロード)

<ゲイナーが戦闘>
ゲイナー(このお使い…あまりにも不自然だ)(僕の予想が当たっているならば、これは…)

<サラが戦闘>
サラ「ゲイナーやガロード君達だけじゃ心配だと思ったら、やっぱりトラブルが起きた…!」「このカテズの街はあたし達がムーンレィスから守ったんだ…!」「ならず者の好きにはさせないんだから!」

<レントンが戦闘>
エウレカ「レントン…!」
レントン「大丈夫…! 俺…ビビってなんてない!」「だって、エウレカとニルヴァーシュと一緒だから!」
エウレカ「う、うん」
レントン「行こう、ニルヴァーシュ! 俺…一生懸命やるから力を貸してくれ!!」

<敵全滅・勝利条件達成>
ギジェット「敵の全滅を確認しました」
タルホ「あいつら、お尋ね者らしいからね。連邦軍に突き出せば、賞金ゲットじゃない」
ケンゴウ「何を言っておる。お尋ね者は我々も同じだ」
レントン「あのハップさん…ブツの方は…」
ケンゴウ「ブツ?」
ッハップ「あ、ああ…! 俺が買い物を頼んだブーツなら、もういいんだ、あれは!」
ゲイナー「そんな…! レントンは言いつけられたお使いを懸命に果たそうとしたんですよ!」
ケンゴウ「お使い…?」
ゲイナー「僕達、岡持ちに入った街を吹き飛ばすような危険な何かを指示通りにカデズまで届けたのに…」
アデット「何て説明的な台詞だ!」
マシュー「ゲ、ゲイナー君! そこらの話は帰ってからにしようじゃないか!」
ゲイナー「どうしてです? 僕達はまだお使いの途中なんですよ!」
ハップ「だから、それはもう…」
ゲイナー「ここまで頑張ったんですから最後までやりますよ!」「僕達、チンピラみたいな人にからまれたり、揉め事に巻き込まれたりで大変だったんですよ!」「全部ハップさん達の指示でやったのにそれを途中でやめろなんておかしいですよ!」「岡持ちに入れられた危険な何かっていったい何だったんです? 教えてくださいよ!」
ハップ「あ…ああ…」
ケンゴウ「もういい、ゲイナー・サンガ君。うちの者が迷惑をかけたようだな」
ゲイナー「ええ!? どういう事なんです!?」
ケンゴウ「君やガロード君には後できちんと詫びを入れる」
レントン「え…」
ケンゴウ「お前ら! また新人イビリをしていたな! 下らん事はやめろと言ったはずだぞ!」
マシュー「そ、それはその…これは一種の愛情表現で…」
ヒルダ「まったく、あんた達…こんな愛情表現、あたしだったらパンチで返すよ」
ケンゴウ「帰ったら、説教だ。ワシからの愛のムチだと思え」
ハップ「へぇい…」
レントン「…俺…もしかして…からかわれてたの…か…」
【戦闘マップ2終了】

【シナリオエンドデモ開始】

南アメリア大陸 軌道エレベーター

  ~アークエンジェル 食堂~
キラ「…大変だったんだね、レントン君」
マシュー「大変だったのは、こっちだっての! あの後のケンゴウの説教は思い出したくもねえ!」
ヒルダ「そういうのは自業自得って言うのよ」
ストナー「あの時はレントンの天然に笑わせてもらい、ゲイナーの天然にやられたな」
ゲイナー「え、ええ…まあ…」
ゲイン「白状しちまえよ、ゲイナー。本当は全て計算ずくだったんだろう?」
アデット「何だって!?」
マシュー「じゃあ、お前…! あの時点でドッキリだって気づいてたのかよ!?」
ゲイナー「あまりにも無茶な指示だったってのもあったんですけど…」「あの時、ハップさんはメガネの女の子って言いましたよね?」
ハップ「そうだっけか…」
ゲイナー「こっちの状況が見えてなければ、僕の女装の事がわかるわけない…」「だから、僕達が監視されて、笑い者になってるのに気づいたんです」
ホランド「やってくれるぜ。天然を装いって、ケンゴウにぶちまけたってわけか」
マシュー「ゲイナー! てめえっ!!」
アデット「こいつっ! コスい手を使ってくれるよ!」
ゲイナー「何言ってるんです。先に人を騙そうとしたのはそっちじゃないですか」
アナ「ゲイナーの言う通りです。いい男が寄ってたかって子供をいじめるなんて恥を知りなさい」
ハップ「へぇい…」
ムーンドギー「だけんど、俺はあん時、レントンのガッツに正直言って嫉妬した」
レントン「ドギー兄さん…」
ムーンドギー「おめのガムシャラさは凄かった。あん時から、おめは俺のライバルになった」
ギジェッド「レントンが来るまで、ドギーがみんなのいじられ役だったものね」
ムーンドギー「けんど、いじられてる時は俺…みんなの仲間だと思ってた。だから、俺は新人のおめが目障りだった」
レントン「………」
ムーンドギー「けんど、あん時の身体を張ったおめのファイトにシビれた…」「だから、俺も頑張った。おめのガッツに負けねえようによ」
レントン「ドギー兄さん! 兄さんは、やっぱり俺の兄さんです!」
ムーンドギー「頑張ろな、レントン。絶対にエウレカを助け出そうな」
レントン「はい!」
ロジャー「いい気合だ、レントン。さすがはアクセル・サーストン氏のお孫さんだけある」
レントン「じっちゃんの事、知ってるんですか?」
ロジャー「あの方には私も世話になったのだよ」
万丈「では、次は僕とネゴシエイター氏がベルフォレストで遭遇した事件について話そう」
【シナリオエンドデモ終了】

【概要】

 UNステーションで戦いの日々を振り返る一行。
 ゲッコーステイトによるルーキー歓迎ドッキリに翻弄されるレントン
であったが、そこには隠された真相が存在していたのであった。


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