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No.58
勝者と敗者に祝福を

【シナリオデモ開始】
現在位置 ヘルモーズ

〔大型モニターの開く音〕
ラオデキヤ「…では、カガチ達は敗れたというのか?」
シロッコ「はい。敵側の能力者によってサイキック・ウェーブが中和、阻止され作戦は失敗に終わりました」
ラオデキヤ「3万人のサイキッカーの精神感応波を中和しただと…?」(ユーゼスやレビからの報告に会ったサイコドライバーがその力を覚醒させたとでもいうのか…)
シロッコ「その後、エンジェル・ハイロゥは地球の衛星軌道上へ空間転移を行い…」「そこでカガチらの残存戦力が態勢の立て直しを図っています」
ラオデキヤ「…汝とユーゼスは何をしていたのだ?」
シロッコ「私は行動を開始したアクシズのハマーン軍に対処するため、戦域から離脱しました」「ユーゼス騎爵は作戦に参加せず、単独で地球に向かわれたようですが…」
ラオデキヤ「地球へ…?」(………)「何か考えあっての行動だろう。おそらく、エンジェル・ハイロゥの陥落もあの男の計画通りに違いあるまい」
シロッコ(…計画通りだと…? 確かに、突然のクロスゲート・ドライブはあの男の策略を感じさせるが…)(ゼ=バルマリィ帝国監察軍はエンジェル・ハイロゥで地球人の意志を統一するつもりではなかったのか?)(…いずれにせよ、ここ最近の動きは妙だ。地球側の軍勢の併合を焦っていながら、未だに本隊を動かしていない)(地球を制圧するつもりなら、エンジェル・ハイロゥよりもヘルモーズを送り込むほうが確実だ)(それなのに、何故、地球への干渉を控えるような真似をする? ゼントラーディも徐々に地球圏へ接近しているはずだ…)
ラオデキヤ(………)
シロッコ「ラオデキヤ士師…ゼントラーディ軍との戦いはどうなっているのです?」
ラオデキヤ「旗艦艦隊が木星圏に到達しつつある。間もなく我が艦隊は総力戦を展開する予定だ」
シロッコ(………)
ラオデキヤ「汝はそのまま地球圏に残ってユーゼスと合流し、その指示を仰げ」「汝らの援軍としてレビとヴィレッタ、シャピロを向かわせる」
シロッコ「…ご配慮感謝致します」
ラオデキヤ「パプテマス=シロッコよ…我が艦隊とゼントラーディ軍、そしてメルトランディ軍との決戦の日は近い」「早急にSDF並びに他の軍勢を我が艦隊に併合するのだ…」
シロッコ「はっ…」(だが…その併合を妨げているのはユーゼスなのだが…)
〔モニターの閉じる音〕
ラオデキヤ「…ヴィレッタ戦爵」
ヴィレッタ「はっ」
ラオデキヤ「レビ=トーラー、シャピロ=キーツと共に地球圏へ向かえ」
ヴィレッタ「はっ」
ラオデキヤ「それと…汝に特命を与える。余に造反したイングラム=プリスケンを抹殺せよ」
ヴィレッタ(………)
ラオデキヤ「この任務を遂行するのはあの男と行動を共にしていたことがある汝が最も相応しいだろう」
ヴィレッタ(士師は私とイングラムの関係を疑っているのね…)
ラオデキヤ「アンティノラを授ける。見事イングラムを討ち取ってみせよ」
ヴィレッタ「…承知致しました」

レビ(………)(暗い…ここは…どこ? 私の記憶の中…?)(冷たい…私の記憶の奥底にはいつもこの冷たさがある…)

ユーゼス「レビ…今日からお前はレビ=トーラーと名乗るがいい」
レビ「レビ…?」
ユーゼス「お前の故郷の星の古い言葉で…レビは『祭司』、トーラーは『律法』を意味している」
レビ(………)
ユーゼス「そして、その言葉は我らが母星・バルマー星でもほぼ同様の意味を持っている」
レビ(………)
ユーゼス「そして、あれが…お前の機体、ジュデッカだ」
レビ「ジュデッカ…」
ユーゼス「そう。ズフィルード・クリスタルと呼ばれる自律・自覚型金属細胞で構成された機動兵器…」「お前はあのジュデッカに選ばれたのだ」
レビ「選ばれた…?」
ユーゼス「ジュデッカを操るにはある特殊な能力が必要だ。それを持たぬ者はジュデッカに精神を破壊される」「そのため、今まで何人もの人間がジュデッカの犠牲となってきた…」
レビ(………)
ユーゼス「レビ、お前ならジュデッカを操ることが出来る。そのために私は氷の地獄からお前を救い出したのだ…」
レビ「氷の地獄…そう、私はコールドスリープをしていた…」
ユーゼス「さあ、レビよ。ジュデッカに身を委ね、我が帝国の救世主となるのだ…」

レビ(そう…私がジュデッカに乗る前に犠牲になった者が何人もいる…)(その者達の思念がジュデッカに残留し…私を束縛しているのか…?)(だが…全てはラオデキヤ様やユーゼス様のため…)(そして…ゼントラーディやメルトランディからゼ=バルマリィ帝国を救うためならば…)(この身がどうなろうとも構わない)
〔BGM「愛・おぼえていますか」〕
レビ「!!」「何だ…?」(………)(………)「これは…歌…?」「何故だ…? どこかで聞いたような気がする…」

現在位置 移動中

〔マクロスの警報〕
未沙「艦長、緊急事態です! エンジェル・ハイロゥが地球への降下を開始しました!」
グローバル「何!? やはり、間に合わなかったか…!!」
未沙「ジュピトリアンの残存艦隊もそれに追従して大気圏に突入しました」
ミサト「エンジェル・ハイロゥはどこへ向かっているの!?」
未沙「降下予測地点は北半球太平洋…伊豆諸島沖付近です」
ミサト「な、何ですってぇ!?」
グローバル「エンジェル・ハイロゥからサイキック・ウェーブは放射されているのかね!?」
未沙「確認されていません」
グローバル「…まさか、日本近海に降下するとはな…!」
ミサト(もしかして…それが最初からの目的だった…?)
グローバル「本艦はこれよりエンジェル・ハイロゥを追って地球へ降下する!」
クローディア「イエッサー!」

現在位置 連邦軍極東支部

〔基地の警報〕
連邦軍兵「エンジェル・ハイロゥの降下を確認! 伊豆諸島八丈島沖北西100キロの海域に着水します!」
イゴール「迎撃部隊の状態はどうか!?」
連邦軍兵「現在、ジュピトリアンの残存艦隊と交戦中…こちら側の損傷率は70%を越えています!」
イゴール「くっ…迎撃部隊に撤退命令を出せ!」
連邦軍兵「了解!」
葉月「長官代理、エンジェル・ハイロゥ着水による津波で太平洋側の沿岸地帯はほぼ壊滅するでしょう」「そして、この極東支部基地も…」
イゴール「…わかっている。だが…」
葉月「…残念ながら、今の連邦軍にエンジェル・ハイロゥとジュピトリアンの残存艦隊を撃破する戦力はありません」「あとはマクロスに任せましょう…」
イゴール(………)「総員に退避命令を出せ! 遺憾ながらこの基地を放棄する!!」
連邦軍兵「りょ、了解…!」
イゴール(くっ…岡長官の留守を守りきれんかったとはな…!)

現在位置 Nerv本部

日向「八丈島沖に水没したエンジェル・ハイロゥの影響で津波が発生しました」
青葉「連邦軍極東支部の迎撃部隊は戦線より後退。損傷率は70%以上です」
冬月「津波で太平洋側の沿岸地帯はほぼ全滅か…」
ゲンドウ「ああ。だが、15年前にセカンド・インパクトが起きていれば、この程度では済まなかった」
冬月(………)「…どう思う、碇?」
ゲンドウ「…エンジェル・ハイロゥは意図的に日本近海へ沈められたと見て間違いないだろう…」
冬月「では…エアロゲイターが?」
ゲンドウ「おそらくな。ここは物理的な攻撃には耐えられるように出来ているが、それ以外の攻撃にはほとんど無防備だ」
冬月「…エアロゲイターもヘヴンズドアを目指しているということか」
ゲンドウ「それはどうかな…」「だが、彼らの接触がゼーレよりも早いことは予測済みだ。総員、第1種警戒態勢のまま待機」
〔Nervの警報〕
ゲンドウ「マクロスにいる葛城三佐に作戦終了後、EVAをこちらへ回すように伝達しろ」
日向「了解」

現在位置 移動中

ミサト「現在、エンジェル・ハイロゥは八丈島沖に沈没し、ジュピトリアンは海上に艦隊を展開しています」「前回の作戦の結果から、敵がサイキック・ウェーブを放射する可能性は低いと思われますが…」「ジュピトリアンの残存艦隊が極東地区に攻撃を仕掛ける可能性は高いと考えられます」
ウッソ「エンジェル・ハイロゥはどういう状態なんですか?」
ミサト「詳しくはわからないわ。機能は停止しているようだけど…」
ウッソ(………)
フォッカー「そこで、今回の作戦目的はエンジェル・ハイロゥの破壊ではなくジュピトリアン艦隊のせん滅となる」
大作「海に沈んだエンジェル・ハイロゥを破壊するのではなく、それを使おうとするジュピトリアンを倒すということですか」
フォッカー「そうだ。さしもの真・ゲッター3も直径20キロの要塞を放り投げることは出来んだろうからな」
弁慶「た、確かに…」
ミサト「それでは、具体的な作戦の内容を説明します」「敵の数は減少しているはずですが、前回の戦いで姿をみせなかったOZが増援として現れる可能性は高いと思われます」「そこで、増援部隊や突発的な敵の動きへの対応のため、部隊を先発隊と後発隊の二つに分けます」
フォッカー「先発隊はジュピトリアン残存艦隊への攻撃を担当…」「後発隊は敵の増援が現れた時のために待機だ」
甲児「海の上が戦場で、敵はモビルスーツ部隊かよ…やりにくいな」
健一「だけど、今回のチームは大体の機体が空を飛べるじゃないか」
甲児「相手が水の中にいたら何かと面倒なんだよ。ビーム兵器も使えねえし」
デュオ「ゼイタク言うなよな。空が飛べるだけマシじゃねえか」
ミサト「予想される戦域には島もあるわ。でも、念のため先発隊は飛行可能で運動性の高い機体で固めておいた方がいいわね」
ショウ「俺達のオーラバトラーやバルキリーが適任ということか」
フォッカー「作戦開始は20分後。各員の健闘を祈る!」
〔ざわめき〕
フォッカー「あ~、ウッソとヒイロ!」
ウッソ「は、はい!」
ヒイロ(………)
フォッカー「お前達はすでに先発隊のメンバーへ入れてある」
ウッソ「ど、どうしてです?」
フォッカー「先発隊に選ばれなければ勝手に飛び出すつもりだろうが?」
ウッソ(………)
フォッカー「いいか、この作戦終了後、エンジェル・ハイロゥへ捜索隊を出す。だから前回のような無茶はするな」「作戦に集中しなければ、助けられるものも助けられなくなるぞ」
ウッソ「わ、わかりました」
ヒイロ「…了解した」

アスカ「どういうこと!? 何で私達が出撃しちゃダメなのよ!?」
ミサト「今回の作戦にEVAは向いてないからよ」
アスカ「何言ってんのよ! いつぞやの使徒の時だって立派に戦って見せたじゃない!」
ミサト(………)(Nervへの帰還命令は作戦終了後までパイロットに伝えるなと言われてるし…)(それに…今のアスカのシンクロ率じゃ…)
アスカ「わかったわよ! もういいわ!」
〔走る足音〕
ミサト「アスカ…」

アスカ(………)
〔歩み寄る足音〕
シンジ「アスカ…」
アスカ「…私を笑いに来たの?」
シンジ「そんなことないよ」
アスカ「じゃあ、何の用よ? まさか、私を慰めに来たって言うの!?」
シンジ(………)
アスカ「何でこうなの? 私は完璧にやってるわ。なのに何で!?」
シンジ(………)「アスカ、もっと肩の力を抜いた方がいいと思うよ」
アスカ「そりゃ、あんたはいいわよね。使徒も単独で倒し、EVAとのシンクロも上手くいってる!」「それに比べて、私は…!」
シンジ「僕は…自分のことを特別だなんて思わないよ。だから、君も肩肘を張るのは…」
アスカ「私に説教する気!?」
シンジ「説教だなんて…でも、そういう生き方って疲れるだろ」
アスカ「あんたなんかにそんなこと言われる筋合いなんてないわよ! 一体、何様のつもりなの!?」「言っとくけどね、私は他人から助けてもらうのはイヤなの! 特にあんたなんかには!!」
シンジ(………)「でも、僕も昔そうだったから君の気持ちがわかるような気がするんだ」
アスカ「あたしとあんたは違うわよ!」
シンジ(………)
アスカ「あたしのことは放っておいて! あんたなんか大っ嫌いよ!!」
〔走る足音〕
シンジ(………)

現在位置 エンジェル・ハイロゥ内

〔緊急警報〕
レディ「トレーズ様、エンジェル・ハイロゥの機能は停止したままのようです」
トレーズ「では、キー・ルームは未だに開かないのだね?
レディ「はい…機械の故障なのか、女王マリアやシャクティの意志のせいなのかは不明のようですが…」「カガチらはエンジェル・ハイロゥから脱出を図るようです」
トレーズ「ふむ…海底に沈んでしまった以上、自力での浮上は不可能に近いからな」
レディ「我々が脱出に使用するモドラット艦はすでに確保してあります」
トレーズ「すまないな、レディ」
リリーナ(………)「もう決着は着きました。ここで戦いを止めることは出来ないのですか?」
トレーズ(………)
リリーナ「もはや戦う理由はどこにもないはずです。私にジュピトリアンの代表としての権限があるというのなら…」
ドロシー「リリーナ様、何も出来ない完全平和主義なんて今はだめ。戦う動物達のエジキにしかならないわ」
リリーナ「!」
ドロシー「だから、最後の戦いは必要なの。その無残さを人々に見せなければならないの」
リリーナ(………)
トレーズ「行こう、レディ。ロンド=ベル隊と5人の純粋な戦士達を迎えなければならない」
レディ「は…」
トレーズ「ドロシー、君はどうするかね?」
ドロシー「私はこの目に戦争を焼き付けておきたいんです。だって、これが最後の戦争なんでしょう?」
トレーズ「…来たまえ。リリーナ王女も準備が済み次第、ミリアルドと共に私達のモドラット艦へ」

ミリアルド「…リリーナ」
リリーナ「トレーズやドロシーが私を連れ去り、演説をさせたのは…」「ジュピトリアンの脅威を人々に知らしめ、団結させるためだったんですね…」
ミリアルド「そうだ。トレースはあえて裏切り者の汚名を被り、OZごとジュピトリアンに参画した」「そして、私はトレーズの思惑に気づき…ロンド=ベルから離れた」
リリーナ「では…ピースクラフトの名を持つものがどうして完全平和主義を否定したのです?」
ミリアルド「完全平和主義は地球圏から争いをなくすことは出来ても…第三の敵から身を守ることは出来ない」
リリーナ「しかし、それでは戦いを無意味に拡大するだけです」
ミリアルド「父上が目指した完全平和主義はいかなる理由があろうとも戦いを生み出す存在にはならないこと…」「それは誰に対しても武器を捨てて接する勇気を持つことだ。そして、この戦いはその勇気を培うための通過儀礼なのだ」
リリーナ「そのために…また多く血を流すというのですか?」
ミリアルド(………)「我々の本当の敵…人ではなく、破壊の権化とも言えるSTMC…すなわち宇宙怪獣に完全平和主義は全く通用しない」「だからこそ、人々は今一度剣を取り、団結して戦わなければならないのだ」
リリーナ(………)
ミリアルド「だが、人類同士での戦いはこれで終わりにする。ヒイロ達はそれを可能にしてくれるだろう…」
リリーナ「お兄様…」
ミリアルド(………)「強く育ったな、リリーナ。だが、その強さはもはや不要だ。お前は優しいままでいてくれ…」
リリーナ「私を抱きしめて下さるこの手は優しいミリアルドお兄様の手なのでしょうか?」「それとも、血塗られたゼクス=マーキスの手なのでしょうか…?」
ミリアルド(………)「人類がSTMCとの戦いに勝利することがあれば…」「お前の手で父上が理想としていた世界をつくり出すのだ。私はそのための礎となろう…」
リリーナ(………)
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「勝者と敗者に祝福を」


【戦闘マップ開始】
〔敵ユニット出現〕
〈出撃ユニット選択〉
ミサト「先発隊、出撃!」
〔味方ユニット出現〕
〈出撃ユニット選択〉
ミサト「敵が増援を出してくる可能性は高いと考えられます」「その場合は後発隊で対処しますが、警戒を怠らないで下さい」
ウッソ(シャクティ、大丈夫かい…? エンジェル・ハイロゥは海中でどうなっているんだ?)
タシロ「各機、ここが正念場である! 何としても敵を撃破するのだ!!」
<戦闘開始>

<2PP>

ミサト「各機へ! 海中より浮上してくるバイク戦艦を探知しました!」「敵はジュピトリアンの残存戦力かトレーズ率いるOZ部隊だと推測されます。接触は1分後、後発隊は出撃を!」
〈出撃ユニット選択〉

<3EP・敵増援1出現>
〔敵ユニット出現〕
カガチ「…エンジェル・ハイロゥの機能停止は機械が判断したのか…」「サイキッカー達の拒絶反応が起こさせたことなのか…?」「それとも、あの男…ユーゼス=ゴッツォの策略なのか?」「マリア、教えろ! この作戦はあの少年が言った通り、元々破れるものだったのか!?」「答えんか、マリア! お前を占い師からここまで育てた恩を忘れて、娘と共にこう仕向けたのか!?」
ウッソ「あの戦艦は…エンジェル・ハイロゥから逃げてきたの!?」「でも、シャクティは…あの戦艦の中にいない!?」
トレーズ「………」
カガチ「トレーズ、何をしておる!? 早くロンド=ベル隊を倒さんか!」
トレーズ「…あなた方の役目は終わりました。私はこの戦いの後、OZの武装解除を行います」
カガチ「な、何じゃと!?」
トレーズ「人々はジュピトリアンを倒すことによって地球圏の真なる統一を行うことが出来ます」
リリーナ「あ、あなたは…」
トレーズ「さらに人々はエアロゲイターやゼントラーディ、STMCという第三の敵と戦うため団結するでしょう…」「そして、彼らは自らの手で勝利と平和をつかむ意味を知るのです」
カガチ「き、貴様!」
トレーズ「戦いにおける勝者は歴史の中で衰退という終止符を打たねばならず…」「若き息吹は敗者の中から培われていく…」「私は無様な戦いをし、勝者になるくらいならば誇り高き敗者になりたい」
カガチ「地球を汚染するだけの軟弱共から新しき時代をつくる者が現れるものか!」
トレーズ「確かに、地球の恩恵を必要としないあなた方は新しい人類…ニュータイプであると言える」「だが、人類が真の意味で地球から巣立つ日が来るまで…ジュピトリアンは危険な存在にしか過ぎないのです」
カガチ「若造が何を言うか!」
トレーズ「これからの時代を作るのはあなたのような老人ではありません…」「リリーナ=ピースクラフト。本日をもってあなたをジュピトリアンの代表から解任する」
リリーナ「!」
トレーズ「あなたをジュピトリアンという鳥かごに閉じこめておくことは罪悪だ」
〔敵ユニット出現〕
トレーズ「そして、決着は私がつけよう…」
カガチ「!」
〔敵ユニット撃破〕
竜馬「な、何っ!?」
甲児「同士討ちをしやがった…!」
ヒイロ「………」
トレーズ「リリーナ王女、お行きなさい。あなたの行きたい所へ。あなたは自由だ」
リリーナ「トレーズ…!」
〔敵ユニット離脱〕
トレーズ「さあ、次世代を担う者達よ…」「私が演じ続けてきたこの芝居も君達という素晴らしい観客を迎えることが出来て光栄だ」「さあ、フィナーレはもうすぐだ。私の手で勝者と敗者に祝福を与えよう」

<ブリットvsカテジナ>
カテジナ「な、何だ…この気持ち悪さは…!?」「こ、こいつ…私にプレッシャーをかけてくるのか!?」
ブリット「この戦いはもう終わる! お前のいるべき場所はここじゃない!」
カテジナ「じゃあ、どこへ行けというの!? お前達と…ここまで戦った私は!!」
ブリット「そのこだわりを捨てればいいんだ! ウッソだって、これ以上の戦いを望んじゃいない!!」
カテジナ「フッ…フフフ…ハハハ! 甘いねえ…そうすれば、皆が幸せになれるとでもいうのか!?」「そんな甘い考えで、これから先の戦いに生き残れるものか!」

<ウッソvsクロノクル>
クロノクル「見つけたぞ…カテジナに付きまとい…つくづく私の行く手を阻んでくれた少年!」
ウッソ「あなたがカテジナさんを変えてしまった!」
クロノクル「彼女の望んだことだ…。子供の出る幕ではない!」
ウッソ「あなたの弱さがカテジナさんを迷わせたのがまだわからないんですか!」
クロノクル「少年に何がわかる! 女王の弟にされてしまって貴様らと戦うことになった私の苦しみが!!」
カテジナ「ふふふ…二人の男が私を賭けて戦っている…」「戦え…クロノクル、ウッソ…。私の手の中で戦いなさい…勝った者を私が全身全霊をかけて愛してあげるよ!」「あはははははっ!」
クロノクル「全てがわかった、ウッソ=エヴィン!!」「キールームのシャクティやマリアと共に我らを排除しようという魂胆! だから、私にも見える!!」
ウッソ「すさんだ心に武器は危険なんです、クロノクルさんッ!!」

<ウッソvsタシロ>
ウッソ「悪いけど、これで終わりにさせてもらう!」
タシロ「ええい、ファラはどこだ!? ファラは何をしている!?」
ウッソ「生きている者が、死んだ者の力をアテにするなんて!」

<ヒイロvsミリアルド>
ミリアルド「やはり、お前とはこうなる運命だったようだな」
ヒイロ「この戦いの十分すぎる意味という奴を聞かせてもらおうか」
ミリアルド「戦わなければ戦いの愚かさはわからぬものだ。全人類にそれを知らしめなければならない」
ヒイロ「何故、そんな役割を引き受けた?」
ミリアルド「サンクキングダムの王家には二人の子供がいた…」「一人は王国を滅ぼしたロームフェラ財団と連邦軍に復讐するためあえて連邦軍特殊部隊OZに身を置いた」「そして、もう一人は完全平和主義を完成させるため、人々を導く存在になろうとしている」
ヒイロ「………」
ミリアルド「だが、この戦いなくして完全平和主義の実現はあり得ない」「さらに我々を倒せる実力を持った者でなければ、エアロゲイターやSTMCとの戦いに勝利など出来ない」「だから私はゼクス=マーキスという仮面を被り、血塗られた道を歩むことを選んだのだ!」
ヒイロ「俺達の存在を導き出すため、あえて敵対する存在となったというのか」
ミリアルド「そうだ。だからこそ、この戦いの幕引きは私とお前で行うしかないだろう!」

<ヒイロvsトレーズ>
ヒイロ「…全てはお前の計画通りだったということか?」
トレーズ「そうだ。そして、君達は私が望みうる力を持つ戦士になった…」
ヒイロ「………」
トレーズ「私の戦いはこれで終わるが、君達の戦いはまだ先がある…」「死ぬな…あきらめてはいけない。君達はまだ死んではならない。戦え、戦って生き延びるのだ…」

<ヒイロvsドロシー>
ドロシー「ヒイロ=ユイ…昔、あなたと同じ名前の人がいました。その人は宇宙の平和のために命をかけ、そして伝説となりました」
ヒイロ「………」
ドロシー「あなたはもっと大きな伝説をつくれるはず!」
ヒイロ「俺のなすべきことは…俺が決める」

<デュオvsミリアルド>
デュオ「俺の邪魔をするってんなら、容赦はしないぜ!」
ミリアルド「デュオ…お前達のガンダムは自由を求める人々の象徴だ」
デュオ「な、何!?」
ミリアルド「お前達はこれからの戦いに必要な存在…私達を乗り越え、人類に未来をもたらすのだ」「リリーナがいうように武器を捨てるのは…その後でいい」
デュオ「お、お前は…!?」

<デュオvsトレーズ>
デュオ「こいつ…抵抗する素振りを見せない?」
トレーズ「さあ…今こそ、OZを壊滅させるという君の本来の任務を遂行したまえ…」
デュオ「何だと!?」
トレーズ「君達は私を倒すことにより、全世界にその存在意義を知らしめることが出来る」
デュオ「そのために…わざわざ敵になってくれたってことかよ!?」
トレーズ「そう…愚かな戦いをなくすため、私はこのような方法をとるしかなかった…」
デュオ「………」
トレーズ「しかし、多くの者を死に至らしめた罪は償わなければならない…」
デュオ「だったら…望み通りの幕を引いてやる!!」

<トロワvsドロシー>
トロワ「すでに勝敗は決した。無駄な抵抗はよせ」
ドロシー「人類の全てに見せつけてやるべきだったのよ!」「もう戦いなんか見たくないと思わせるような悲惨な戦争を!」
トロワ「それが…お前の戦争の意義だというのか?」

<カトルvsドロシー>
カトル「ドロシー! この戦いはもう無意味です! 武装解除して降伏して下さい!」
ドロシー「………」
カトル「僕達が力を合わせてSTMC…宇宙怪獣を倒せば、平和な世界を造り出すことが出来るんです!」
ドロシー「そんな世界は無意味よ…」
カトル「!?」
ドロシー「戦いのない世界なんて造り出すことは不可能…」「それに、人類の心そのものを変革させないと…いずれはお父様のように滅んでしまうわ!!」
カトル「!」「…君は優しいんだね…僕以上に。ドロシー、君はかつての僕と同じなんだ」「戦いを憎むあまり自分の優しさが許せなくなる。だけど、その優しさがこれからの人類に必要なんだ!」
ドロシー「………」
カトル「優しくなければ、人類なんか存在する意味はないんだよ」「自分だけが生き残ることを考える人類はこの宇宙には必要ないんだ!」
ドロシー「そう。だから、私の存在は戦いのない世界では必要とされないのよ…」「私の父はね…私を悲しませないために戦って死んだわ! だから私も美しく戦って死ぬの!」
カトル「!!」

<五飛vsミリアルド>
五飛「俺の予想通り、お前は敵となったな!」
ミリアルド「…その方が私にとって都合が良かったのでな」
五飛「寝返った奴を俺は絶対に許さない!」

<五飛vsトレーズ>
五飛「トレーズ、貴様の正義とは何だ? 何故、この戦いを始めた!?」
トレーズ「かつて、ボタン一つで全ての戦いに決着がついてしまう時代があった」「っそいて、その戦いに人間性は介在しなかった」「今でもその状況は変わらない…無人の機動兵器モビルドール、そしてエンジェル・ハイロゥ…」
五飛「戯れ言を! それらは貴様らが造り出したものだろうが!」
トレーズ「戦争から人間性が失われれば、勝利も敗北も悲惨なものとなる。神はどちらにもその手を差し伸べてはくれない」
五飛「きれい事をぬかすな! 貴様らやジュピトリアンのために戦火が広がり、多くの人が死んでいった!」「お前が戦う相手は俺達だけで充分だったはずだ!」
トレーズ「その通りだな…君達と対決した時、私はこの戦争における君達の新たな存在意義を見出した」
五飛「だから、今まで俺達へ直接的に手を下さなかったというのか!?」
トレーズ「そう。数少ない私の理解者を殺すことなど…出来ない」
五飛「ふざけるな! 貴様はそうやって人を見下すことしか出来ない男だ!」「所詮、エゴでしか戦っていない! 貴様のために何人の人間が死んだと思っているんだ!?」
トレーズ「聞きたいかね…? 昨日までの時点では9万9千8百と22人だ…」「私は使者に対し、哀悼の意を表することしか出来ない。だが、彼らは決して無駄死になどしていない」「この混乱の時代を乗り越え、宇宙怪獣を倒し、地球と言う名の統一国家を造り出すことによって…」「人類はようやく銀河系の同胞と肩を並べることが出来るのだ」
五飛「何だと…!?」

<ノインvsミリアルド>
ミリアルド「ノイン、そこをどけ!」
ノイン「ゼクス…私はあなたと戦いたくはありません。ですが…あなたの倒されるのなら本望です」
ミリアルド「……!」

<カテジナ撃破>
※※ウッソが撃破の場合のセリフ※※
カテジナ「な、何っ!?」
※※ウッソ以外が撃破の場合のセリフ※※
カテジナ「ク、クロノクル…!!」


<クロノクル撃破>
※※既にカテジナ撃破の場合のセリフ※※
クロノクル「わ、私がこんな所で…!」
※※まだカテジナ健在の場合のセリフ※※
クロノクル「ば…馬鹿な! 私はこんな所で止まるわけには…!!」
カテジナ「クロノクルッ!!」
クロノクル「………!」「ね、姉さん…マリア姉さん…助けてよ!」
〔敵ユニット撃破〕
カテジナ「お前達! 私の巣を…よくも!!」

〔カテジナ、精神コマンド「奇跡」使用〕

<タシロ撃破>
タシロ「お、おのれ! こんな所で…!!」

<ミリアルド撃破>
※※ヒイロが撃破の場合のセリフ※※
ミリアルド「決着は付いた…何故、私を殺さない?」
ヒイロ「お前を殺せば、リリーナが悲しむ」
ミリアルド「!」
ヒイロ「俺はロンド=ベル隊と行動を共にして学んだことが一つある」「それは…地球圏が孤立した存在ではないということだ」
ミリアルド「………」
ヒイロ「俺達が生きる宇宙は予想以上に広い…その中では地球人類の個々の主義や大義など小さなものに過ぎない」
ミリアルド「主義や大義なしでどうやって人を導くというのだ?」
ヒイロ「俺達のような力を持った存在がそれを考えるべきではない」「そして…第三の敵との戦い以後の世界を導く者に兵器は必要ない…」
ミリアルド「それはリリーナのことか…?」
ヒイロ「お前とトレーズは同じだ。弱い者を守るために大義を振りかざす」「しかし、それは決して弱い者を助けることにはならない」
ミリアルド「弱者を作りだすのは強者だ」「地球という強者の存在がコロニーという弱者を造り、追い詰めていったのは過去の歴史が証明している」
ヒイロ「ゼクス! 強者など、どこにもいない。この宇宙では地球人類全てが弱者なんだ。お前も俺も弱者なんだ!」
ミリアルド「………」
〔敵ユニット撃破〕
ヒイロ「………」
※※ヒイロ以外が撃破の場合のセリフ※※
ミリアルド「フッ…これでいい。これで私の役目は終わった…」


<トレーズ撃破>
※※五飛が撃破の場合のセリフ※※
トレーズ「見事だ…五飛」
五飛「き、貴様…何故戦わない!?」
トレーズ「五飛、我が永遠の友よ…そしてロンド=ベルの諸君。君達と戦えたことを誇りに思う…」
五飛「こんなもの…こんなもの! 俺は絶対に認めんぞ!!」
トレーズ「ミリアルド…先に行っているぞ…」
〔敵ユニット撃破〕
五飛「くそぉぉぉぉっ! 今度は勝ち逃げかッ!!」
※※五飛以外が撃破の場合のセリフ※※
トレーズ「…ロンド=ベルの諸君、君達と戦えたことを誇りに思う…人類の未来は…君達に託そう」「ミリアルド…先に行っているぞ…」


<ドロシー撃破>
ドロシー「戦いの業火で身を焼かれるのは本望よ!」

<敵全滅・勝利条件達成>
ウッソ「シャクティ…戦いは終わった。だから出てこい…!」
〔第3軍ユニット出現〕
レディ「SDFとロンド=ベル隊に通達しろ! 我がOZとジュピトリアンは只今をもって敗北を宣言する!!」
強化兵「何ですって!?」
レディ「屈辱は二度も口にしない! 通達を急げ!!」「………」「…ご立派でした…トレーズ様…」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

現在位置 移動中

未沙「ジュピトリアンの残存戦力の武装解除は全て終了しました」「それと…リリーナ王女が最後に残った敵艦から救出されました」
グローバル「そうか…」「パプテマス=シロッコの部隊が残っているとは言え、これでジュピトリアンとの戦いは終わったな…」
クローディア「あとは海底に沈んだエンジェル・ハイロゥをどうするかですね」
グローバル「うむ。早瀬君、すぐに調査隊を派遣してくれたまえ」
未沙「了解です」

リリーナ「ヒイロ…」
ヒイロ「…リリーナ」
リリーナ「強制されたとは言え、ジュピトリアンの代表の座についた私の罪は許されるものではありません」「ヒイロ…私を殺して下さい」
ヒイロ「俺が今まで戦ってきたのはリリーナ=ピースクラフトを殺し、リリーナ=ドーリアンを助けるためだ」
リリーナ「! それは…何故?」
ヒイロ「リリーナ=ドーリアンはこの戦いの後で必要になる人間だからだ」
リリーナ「………」「ヒイロ…やっぱりあなたって不思議な人ね…」
ヒイロ「お前ほどじゃない…」
リリーナ「いいえ。あなたは私に生きる力や希望を与えてくれる。きっと…他の人にもそうなんでしょう?」
ヒイロ「何度も言わせるな。お前ほどじゃない」
リリーナ「………」「私は…サンクキングダムへ帰ります。そして、そこで父の理想を実現させるための準備を行うつもりです」「あなたは…どうするのですか?」
ヒイロ「………」「戦いしか出来ない人間でもまだ使い道があるらしい。俺はトレーズが示した最後の戦場へ行く」
リリーナ「わかりました…」「………」「では、私はサンクキングダムで再びあなたと出会えることを楽しみにしています」

グローバル「Nervへの帰還命令?」
ミサト「はい…碇司令からの特命でEVAとそのパイロットをNerv本部へ帰還させなければならないのです」
グローバル「ふむ…今、マクロスはエンジェル・ハイロゥの調査のため、この海域を動くことは出来んが…」「特命とあらば仕方がない。帰還を許可しよう」
ミサト「申し訳ありません」
グローバル「構わんよ。コン・バトラーチームやボルテスチームから、それぞれの基地への帰還要請も出ておるからな」
ミサト「では、艦長…」
グローバル「うむ…くれぐれも気をつけてな」
【シナリオエンドデモ終了】


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