No.62
志士、意気に通ず
【シナリオデモ開始】
ウェンディ「ただいま」
プレシア「お帰りなさい、ウェンディさん」
ウェンディ「マサキ達は？」
プレシア「食堂で何かやってるよ」
マサキ「くっ……こ、このっ……」
ゲンナジー「……」
マサキ「う、うおおおおおっ！！！」
リューネ「マサキ、がんばって！！」
ゲンナジー「……むん」
バン！
〔テーブルを叩く音〕
マサキ「あたたた……くそっ！！ も、もう一回！！」
テュッティ「……もうあきらめたら？ これで５回目よ」
マサキ「もうちょっとなんだけどなあ……ゲンナジー、腕ずもう、つええな」
ゲンナジー「……ふ」
ミオ「さあて、誰かゲンちゃんに挑戦する人はいませんかあ？」
※※ベッキーが仲間にいる場合、セリフ追加※※
ミオ「あ、ベッキーさん、どう？ けっこう強そうじゃない」
ベッキー「ダメダメ、前に一度ゲンナジーとやってみたけど、まるっきり勝負にならなかったよ」
ミオ「ヤンロンさんは？」
ヤンロン「力と力なら、強いほうが勝つ。僕は、ムダな事はしない」
ミオ「う〜ん、やっぱりゲンちゃんが一番なのかなあ……」
マサキ「俺が……」
リューネ「待って、マサキ。あたしにやらせて」
マサキ「リューネが？ しかし、俺が一度も勝てなかったんだ。お前にゃムリだ」
リューネ「そんなの、やってみなくちゃわかんないでしょ？」
ゲンナジー「遠慮はせんぞ」
リューネ「じゃ、あたしも本気で行くよ」
マサキ「知らねえぞ」
ミオ「じゃ、始めるよっ！ レディィィゴォッ！！」
ゲンナジー「むんっ！！」
リューネ「くっ……こんのぉぉぉっ！！」
ゲンナジー「む……むうっ！！」
マサキ「えっ！？」
ヤンロン「何っ！？」
リューネ「おおおおおおっ！！」
ゲンナジー「くうっ！！」
バン！
〔テーブルを叩く音〕
ミオ「う……ウソッ！！ ゲンちゃん、負けちゃった！？」
※※ベッキーが仲間にいる場合、セリフ追加※※
ベッキー「ゲンナジー、手加減したのかい？」
ゲンナジー「いや……全力を出したが……強いな、リューネ」
マサキ「ウソだろ……」
リューネ「へへえ、どう？」
ミオ「すっごぉぉぉい！！ リューネさん、力持ち！」
リューネ「きたえ方が違うのよ」
マサキ「そ、それにしても……」
※※ベッキーが仲間にいる場合、セリフ追加※※
ベッキー「でも、どこにそんなパワーがあるんだい、リューネ？」
リューネ「……親父にね、ムリヤリきたえられたんだ。将来お前は、ロボットのパイロットになるんだから……って」「変な器具や、このパワーリストを付けさせられてね。これ、片方で５キロあるんだよ」
ミオ「……変な親を持つと、苦労するね」
リューネ「でも、今はそれが役に立ってるわけだし、感謝はしてるよ」「こうやって、マサキのそばにいられるもんね」
ミオ「マサキ、今度からリューネさんとケンカする時は、気をつけた方がいいよ」
〔走る足音〕
セニア「大変よ！！ バゴニアが宣戦布告して来たわ！！」
マサキ「バゴニアが！？ シュテドニアスの間違いじゃねえのか！？」
セニア「ううん、間違いなく、バゴニアよ！！」
マサキ「どういう事だ……バゴニアといやあ、極端な日和見主義だ……それが、いきなり仕掛けて来るたあ……」
リューネ「あの、ゼツってヤツのせいじゃない？」
ウェンディ「え？ リューネ、今なんて……」
リューネ「え？ ああ、前にバゴニアと色々あった時にね、ゼツって言うじいさんが、あたし達を目のカタキにしてたの」「何でも、国防の最高責任者だって言ってたよ」
ウェンディ「ゼツ……まさか……ゼツ＝ラアス＝ブラギオ！？」
マサキ「知り合いか？」
ウェンディ「直接会った事はないけど、錬金学協会では有名よ……おたずね者として」
マサキ「おたずね者！？ 犯罪者なのか、あのじいさん？」
ウェンディ「ええ、練金学協会の規律を破り、禁断の秘術に手を染めた、良心無き練金学士と言われているわ」「ゼツは、ただ、新しい技術を作り上げる事だけにかまけて、それがどういう結果を産むか、考えなかったの」「新しい理論、技術を開発した場合、それがどういった結果を産むのか、自分がそれに責任がもてるのか……」「それらすべてを練金学士は考えて、その理論を公表するがどうか、決めなくてはならない」「なのに、ゼツは自分の楽しみだけのために、大量殺戮兵器を次々と開発していったわ」「それで、３０年くらい前に、練金学協会を追放され、指名手配されたの」
マサキ「そんなアブねえじいさんが、バゴニアの国防責任者だってのか！？」
ウェンディ「おそらくは、ゼツの心の中には自分を認めなかった練金学協会に対する復讐心がうず巻いているわ」「今回のバゴニア参戦も、彼の意向が強いと見ていいんじゃないかしら」
マサキ「なるほどな……よし、大事になる前に、ゼツのじいさんを何とかしよう！」
プレシア「ジノさんかシュメルさんに、お願いできないかなあ」
マサキ「そうだな。まずシュメルさんとこに行ってみよう」
テュッティ「でも、どうやって入国するの？ 今は戦時下よ」
マサキ「今は、他に方法がねえ。黙って入るさ」
ヤンロン「うむ、いたしかたあるまい」
テュッティ「……しょうがないか」
マサキ「よし、行くぜ！！」
〔カーソル、バゴニア国境へ移動〕
【シナリオデモ終了】
サブタイトル
「志士、意気に通ず」
【戦闘マップ開始】
〔中立ユニット出現〕
〔敵ユニット出現〕
ゼツ「さて、事情は今説明した通りじゃ。同行してもらおうか、シュメル＝ヒュール」
シュメル「断る……と言ったら？」
ゼツ「決まっておろうが。貴様の大事な弟子のロザリーは、野獣どものエジキになるわい」
シュメル「貴様……人の心は持っておらんのか……」
ゼツ「そんなもの、なんの得にもなりゃせんからの。ひょほほほほ」
シュメル「……むう……これでは我が国も長くはないな……」
ゼツ「引っ立てい！！」
〔ベンディット、シュメルに隣接〕
兵士「すみません、シュメル殿……」
シュメル「気にするな……」
〔中立ユニット離脱〕
〔敵ユニット離脱〕
ゼツ「ひゃはははは！ これで、素材はそろった！！ さて、わしは帰るぞ。ガッツォーの完成を急がねばならん」
兵士「あの、私は……」
ゼツ「その小屋を破壊しろ。証拠を残さんようにな」
兵士「……はっ」
〔敵ユニット離脱〕
〔ベンディット、シュメル邸に隣接〕
兵士「任務とはいえ……いやな事をさせる……」
〔敵ユニット出現〕
ジノ「貴様っ！！ どういう事だ！！」
兵士「あ、ジノ少佐！？」
ジノ「ここはシュメル師範のお宅だ！ シュメル師範はどうされた！？」
兵士「そ、それは……」
ジノ「答えられんというのか！？」
兵士「……任務ですから」
ジノ「むうっ……ならば、ひとつだけ答えてもらう。この件は、ゼツ殿の意向なのか？」
兵士「それも、お答えできません」
ジノ「……そうか、わかった！！ 戻ってゼツに伝えよ！！ 私はたった今から軍を退役する！！」「今度会う時は、貴様の首をたたき斬る時だとな！！」
兵士「そ……それは……いえ、わかりました、ジノ少佐。できれば私もお力になりたいのですが……」
ジノ「無理をするな。おまえは確か、新婚だったはず」
兵士「ご、ご存じで……わかりました。できれば少佐と、戦場で会わない事を祈ります」
ジノ「うむ……」
兵士「それでは」
〔敵ユニット離脱〕
ジノ「……さて、どうしたものか……思わず、あのような事を言ってしまったものの……一人では、ちと……」「ふむ、一句浮かんだ。『夕闇の 日暮れて残る 影ひとつ』」
〔敵ユニット出現〕
トーマス「ＯＨ！！ ブラボー！ ジノ、あんた顔に似合わずアーティストだな」
ジノ「トーマス！？ 貴様、なぜここに！？」
トーマス「なぜって？ ゼツのじいさんに頼まれたからさ。念のためってやつよ」「そしたら、ああいう場面に出くわしちまったわけだ。ま、ちょいとラッキーだったと思うぜ」
ジノ「ラッキー……どういう意味だ？」
トーマス「決まってるだろ。あんたを始末すりゃ、特別ボーナスがもらえるって事よ！」「今日の俺の運勢は絶好調なんでね！ 悪いが、俺のボーナスになってくれや、ジノ＝バレンシア！！」
ジノ「貴様……！！」
〔味方ユニット出現〕
〈出撃ユニット選択〉
プレシア「あれ！？ ジノさん！？」
ジノ「プレシアか！？ それに、マサキ君達……いかん、何をしに来たかは知らんが、ここは危険だ！ さがりなさい！！」
マサキ「そうは言うが……どう見ても、ジノさん、あんた追われてるようにしか見えねえぜ」
ジノ「確かにそうだが、これくらい私一人で切り抜けて見せる！」
トーマス「ジノさんよ、言ってくれるじゃねえか！ 俺をあまく見なさんな。今日の俺は絶好調だって言ったろ！？」
〔敵ユニット出現〕
トーマス「こういう事にも、ぬかりはねえんだよ！」
ジノ「む、むう……この数が相手では……ギンシャス＋を用意してこなかったのは、ぬかったな……」
マサキ「心配いらねえ、俺達が助っ人に入ってやるぜ！ こんなやつら、ひとひねりよ！」
トーマス「おもしれえ、やってもらおうじゃねえか！」
ジノ「す、すまん……ここは、君達の指示に従おう」
〔ジノ、敵から味方へ〕
＜戦闘開始＞
≪まだトーマス健在で敵が５機以下≫
＜６ＥＰ・敵増援１出現＞
トーマス「さて、そろそろ来てくれるだろうな……」
〔敵ユニット出現〕
トーマス「ＯＫ！！ バッチリのタイミングだぜ！！ さあて、反撃と行くか！」
＜ジノvsトーマス＞
トーマス「ＨＡＨＡＨＡ！ 楽しいぜ！ ジノ、てめえを殺れるようになるとは思わなかったからな！」
ジノ「貴様……なんのためにバゴニアにいる！？」
トーマス「決まってるだろうが。戦争ができるからよ！！」
ジノ「軍人の風上にもおけんヤツ……」
＜トーマス撃破＞
トーマス「ジーザス！！ 今日は俺のラッキーデイだってのに……ちっ、他の事に運を使っちまったか！」
＜敵全滅・勝利条件達成＞
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
プレシア「どういう事なんですか、ジノさん？」
ジノ「シュメル殿が……ゼツにさらわれたのだ」
プレシア「そんな……どうして！？」
ジノ「おそらく、ゼツがラングランに宣戦布告したのを、シュメル殿が止めようとされたからではないかと思う」
マサキ「そうか、シュメルさんは政界にも影響力があるから……」
ジノ「私はそれを知り、止めようとしたのだが……この様だ」
テュッティ「しかし、シュメルさんほどの達人が、そうやすやすと捕まるなんて……」
ジノ「ゼツは、ロザリーを人質に取ったのだ」
リューネ「汚いね……」
テュッティ「それで、シュメルさんとロザリーの囚われている場所はわかりますか？」
ジノ「ロザリーの方は見当がつく。しかし、シュメル殿の方は……」
マサキ「それじゃ、その、ロザリーの捕まってる場所に案内してくれねえか。ロザリーだけでも、助けてやりたい」
ジノ「……いいのか、君達？ 事は我々バゴニアの問題であって、ラングランには関係ないんだぞ」「それなのに、ロザリーを助けるために、命までかけようとするとは……」
マサキ「俺達、魔装機神操者は、ラングランのためだけに戦ってるんじゃねえ。ラ・ギアスの危機を回避するのが目的だ」
ジノ「……それは、ラングラン政府の建前だろう」
マサキ「建前で、フェイル殿下を殺せるかよ！！ 俺達は、あのフェイル殿下と戦ったんだ！！」
ジノ「む……言われてみれば……すまん、私の言い過ぎだったようだ」
テュッティ「わかってくださればいいんです」
ジノ「君達がうらやましいよ。そうやって、大義を信じ、どこまでも自由に生きる……つらい事も多いだろうがな」
ミオ「ジノさん、いっその事、あたし達の仲間にならない？」（※グラフィックはリューネ）
ジノ「仲間？ 魔装機操者という事か？ バカな、私はバゴニアの人間だ。そんな事ができるわけないだろう」
マサキ「大事な事、忘れてるぜ。俺達は地上人で、ラングラン人じゃない」
ジノ「む！？ な、なるほど……確かに……」
プレシア「あたしからもお願いします、ジノさん。仲間になってください」
ジノ「……プレシア、君にそうまで言われては、私としても断るわけにはいかんな……」
マサキ（おい、プレシア、気を付けろ。こいつ、ロリコンだぞ）
プレシア（何言ってんのよ、お兄ちゃん！ ジノさんは紳士なんだから）
ジノ「？ 何か？」
プレシア「ううん、何でもないの。ホントにいいんですか、ジノさん」
ジノ「ああ、どうせもう、バゴニア軍には戻れんしな」
ウェンディ「では、あなたに合った魔装機を選ばないといけませんね。今ここにあるのはラストールかジェイファーだけど……」
マサキ「こればっかりは試して見ないとわからねえからな」「まあ、もうしばらくは、あんたの使ってるギンシャスってやつでガマンしてくれ」
ジノ「うむ。すまんが、よろしく頼む」
【シナリオエンドデモ終了】
● プレシアが仲間にいない → No60「ジノとプレシア」 へ戻る
プレシアが仲間にいる → No61「プレシア特訓」 へ戻る
● No63「シュメルとロザリー」 へ進む
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