第4話
ああ!わが大地みどりなりき
【シナリオデモ1開始】
宇宙科学研究所 観測室
宇門博士「よく来てくれた、万丈君」
万丈「お久しぶりです、宇門博士。急な頼みを聞き入れていただき、ありがとうございます」「僕のダイターンを隠せる民間施設となると、数が限られていますからね」
宇門博士「そうだろうな。あれの調子はどうかね?」
万丈「今のところ、問題はありません。ところで、この辺りは被害を受けていないようですね」
宇門博士「その通りだが、麓の方には関東地方から逃げてきた人々が大勢いてね…今が非常事態だということを痛感しているよ」
万丈「僕は…出遅れました」
宇門博士「君の過去を詮索する気はないが…事前に知っていたとしても、単独での対処は不可能だろう。相手は国なのだから」
万丈「もっと前に然るべき手を打っておくべきでした」
宇門博士「…何にせよ、君たちがしばらくここに滞在するつもりなら、遠慮をする必要はない」
万丈「いえ、用が済めば立ち去ります」
宇門博士「なら、同行の方々には私の知り合いが管理している近くの牧場で休んでもらうといい」
万丈(ここから先、そういう機会はなさそうか…)「わかりました。お言葉に甘えさせていただきます」
ユニス「万丈さん、あたしは…」
万丈「ああ、僕と君はここに残って例の話を」
宇門博士「…大介、他の皆さんをシラカバ牧場へ案内してくれ」
大介「わかりました、父さん」
〔歩き去る足音〕
万丈「…博士にご子息がおられたとは」
宇門博士「ああ、自慢の息子でね」
万丈「そう…ですか」
シラカバ牧場
トッポ「わあ、牛や馬がたくさんいるよ!」
ビューティ「当たり前でしょ、牧場だもの」
セラム「これが…」
ライエ(…珍しいってわけね)
カーム「ここを見てると、日本がえらいことになってるのを忘れそうだぜ…」
ニーナ「そうね…」
耶賀頼「この辺りはヘブンズ・フォールの影響もあまり受けていなさそうだな」
大介「…ええ」
〔複数の走り寄る足音〕
ひかる「大介さん、そちらの方々は?」
大介「ああ、研究所に来たお客さんだよ」
ひかる「あら、そうだったの。あたしは牧葉ひかる…大介さんと一緒にこの牧場で働いています」
ユキ「宇門博士のご厚意でお邪魔させてもらってます。のどかで素的な所ですね」
セラム「これほどの自然…やはり、地球は素晴らしい星です」
伊奈帆(セラムさん…)
トッポ「変なこと言ってらあ。ずっと地球に住んでるのにさ」
エデルリッゾ「改めてそう思われ…いえ、思ったということです」
トッポ「どうして君が説明すんのさ?」
大介「大自然の素晴らしさを素直に受け止められる…とても大切なことだ」(そう…傷ついているとはいえ、この緑の大地が、青い地球がどれほど尊いか…)(なのに、どうしてヴァース帝国はこの星に戦火を広げようとするのか…)
ひかる「どうしたの、大介さん?」
大介「…彼女たちを見ていたら、俺はこの緑の大地を愛するひとりの男、宇門大介なんだと思ってね」
ひかる「何よ、改まっちゃって」
大介「それより、ひかるさん…みんなに新鮮な牛乳を振る舞おう」
韻子「わあ、嬉しい!」
トッポ「やっぱ、牧場に来たら牛乳を飲まなくっちゃね!」
ひかる「じゃ、すぐに用意するわ」
エデルリッゾ「あの、それは…ちゃんと然るべき処理をされた物なのでしょうか?」
ひかる「ええ、もちろん」
エデルリッゾ「念のため、事前に私が確認を…」
セラム「いいのです、エデルリッゾ。皆さんと同じ物をいただきます」
ライエ「………」
宇宙科学研究所 観測室
宇門博士「…私は、ユニス君から提供されたデータに心当たりがある」
ユニス「えっ!? 本当ですか!?」
宇門博士「ああ。ヴァース帝国が地球侵攻を開始する直前、別の観測所から異常現象に関する問い合わせがあってね…」「その際、送られてきたデータと酷似しているのだ」
万丈「つまり…時空跳躍によって、何者かがこの世界に現れた可能性があると?」
宇門博士「うむ」
万丈「思っていた以上の手掛かりだ…ここへ来た甲斐がありましたよ」
ユニス「博士! どこで、何が出て来たんですか!?」
宇門博士「場所は青森の恐山上空だが…それ以外のことは不明だ」「直後にヴァース帝国が侵攻してきたこともあり、観測所と連絡が取れなくなってしまったのでね」
ユニス「そ、そうですか…」
万丈「もし、何かが現れたのだとしたら、それは君の仲間か、謎の巨人か…」「あるいは、全く別の物か」
〔基地の警報〕
ユニス「!?」
万丈「宇門博士、警報ですか?!
宇門博士「うむ。高空からこの辺りに向かって多数の物体が降下してくるようだ」
ユニス「もしかして、ヴァース帝国…!」
万丈「もう嗅ぎつけられたか。博士、僕はダイターンで出ます」
ユニス「あたしも行きます!」
宇門博士「我々は付近の住民を避難させよう。万丈君、ユニス君、くれぐれも気を付けれくれたまえ」
万丈「わかりました」
【シナリオデモ1終了】
サブタイトル
『「ああ!わが大地みどりなりき」』
【戦闘マップ1開始】
〔味方ユニット出現済み〕
ユニス「万丈さん、セラムたちは宇宙科学研究所へ避難しました。ユキさんと伊奈帆、韻子は機乗してもうすぐここに来ます」
万丈「だが、第一波には間に合わないな。もし連中が敵ならば、僕たちで対応しよう」
ユニス「はい!」
万丈「…来るぞ」
〔敵ユニット出現〕
ユニス「あれって、UFO…?」
万丈「見たことがないタイプ…まさに未確認飛行物体だね」
ユニス「ヴァース帝国やメガノイドの兵器じゃないんですか?」
万丈「ああ、特にあいつは…」
〔敵ユニット出現〕
ユニス「か、怪獣!?」
万丈「コマンダーが巨大化したメガボーグじゃない。そして、火星のカタフラクトでもない」
〔味方の周囲に爆発〕
ユニス「くううっ!」
万丈「あいつらは、未知の敵だ!」
<戦闘開始>
<ユニスが戦闘>
ユニス「時空跳躍の手掛かりを掴めたんだ…! こんな所でやられるもんか!」
<万丈が戦闘>
万丈「何者か知らないが、攻撃してくるのならこの破嵐万丈、容赦はせんぞ!」
<ギルギル撃破・勝利条件達成>
〔カーソル、ギルギルを指定〕
ユニス「!? あの怪獣、やっつけたのに!」
万丈「まだ動くか。なかなかしぶといね」
宇門博士「万丈君、新たな敵機がそちらへ向かっている! 警戒してくれたまえ!」
万丈「わかりました」(彼らはこんな山中に現れた理由はなんだ? 僕とユニスは出て来たから襲われただけだろうが…)(狙いは宇宙科学研究所なのか?)
【戦闘マップ1終了】
【シナリオデモ2開始】
シラカバ牧場
ひかる「大介さん、何をしているの!? 私たちも早く逃げましょう!」
大介「………」
ひかる「大介さん!」
大介(俺が地球へ…この大地へ辿り着いたことは知られていたのか…)(あれから、かなりの時間が経った…。その間に奴らは地球侵略の準備を…)
ひかる「どうしたの、大介さん!」
大介(俺はただ、平凡な地球人として平和な生活を送りたいだけだった…)(だが、現実は…。俺は戦うしかないのか、あれに乗って…)(いくらあがいてみても、宿命から逃れることはできないのか…!)
ひかる「大介さん、大丈夫よ…! 万丈さんや伊奈帆さんたちがきっとなんとかしてくれるわ」
大介「!」
ひかる「だから、私たちは私たちにできることをやりましょう」
大介(そうだ…万丈さんや伊奈帆君たちは、自分の星を守るために戦っている…)(なのに、俺は戦いを恐れて、ただじっと…。情けない…!)「ひかるさん、俺は父さんの所へ行く! 君は牧場の人たちを避難させてくれ!」
ひかる「わ、わかったわ!」
宇宙科学研究所 観測室
宇門博士「円盤形の兵器、そして、怪獣型の戦闘ロボット…彼らは大介が言っていた…)
〔扉の開閉音〕
大介「父さん、奴らはベガ星連合軍です!」
宇門博士「やはり、そうか…!」
大介「僕の故郷、フリード星と同じようにこの地球を侵略するつもりでしょう」「だから、僕はそれを阻止するために戦います」
宇門博士「しかし大介、お前は…!」
大介「既に決心しました。あれを出します」
宇門博士「…お前はもう私の息子、宇門大介だ。できることなら、私はお前にひとりの地球人として平和な日々を送らせてやりたかった」
大介「父さん…」
宇門博士「もはや私にお前の宿命を変える力はない。だが、必ず無事に帰ってくるのだ。この緑の大地に…」
大介「はい!」
【シナリオデモ2終了】
【戦闘マップ2開始】
〔味方ユニット出現済み〕
〔敵ユニット出現済み〕
万丈「さあて、第2ラウンドだな」
ユニス「万丈さん、伊奈帆たちが来ました!」
〔味方ユニット出現〕
伊奈帆「…敵はヴァース帝国やメガノイドじゃないみたいですね」
万丈「ああ、UFOだけに異星人かもしれない」
〔レーダー反応〕
ユニス「ま、またUFOが来ます!」
〔敵ユニット出現〕
万丈「次から次へと…こっちを消耗させる気か」
ユニス「この調子でどんどん現れたらさすがにまずい…!」
伊奈帆「敵の本当狙いが判明すれば、やりようはあるけど」
???(※デューク)「奴らの狙いはわかっている…」「グレンダイザー! ゴーッ!」
〔味方ユニット出現〕
デューク「ベガ星連合軍! 俺はもう逃げも隠れもしない!」
ユニス「万丈さん! あのロボットは何ですか!?」
万丈「僕にはわからないな」
伊奈帆「上空から降りて来たわけじゃない。となると…」
デューク「ダイザービーム!」
〔敵ユニット撃破〕
ユニス「あっ、UFOが!」
万丈「どうやら、味方らしいね」
デューク「そうだ。俺の名はデューク・フリード…このグレンダイザーで君たちと共に戦おう」
ユニス「グレンダイザー…!?」
伊奈帆(今の声、もしかして…)
宇門博士「諸君、グレンダイザーは心強い味方だ。力を合わせて敵を撃退してくれたまえ」
万丈が「あれが何なのかご存じなんですね、博士。後で説明をお願いしますよ?」
宇門博士「無論だ」
デューク「この緑の大地を、美しい地球を奴らの魔の手に触れさせはしない!」「この生命尽きるとも、必ず守ってみせる! 我が第二の故郷を!」
<戦闘開始>
<デュークが戦闘>
デューク「そんな物でグレンダイザーを止められると思うな!」
<敵全滅・勝利条件達成>
伊奈帆「…周辺に敵影なし」
万丈「やれやれ、思いがけない展開だったよ。宇門博士の所にあんなロボットがあったなんてね」
ユニス「あの、さっきの敵はいったい…」
デューク「彼らはベガ星連合軍だ」
万丈「ベガ星…? なら、本当に異星人だったのか」
伊奈帆「それを知るあなたもそうなんじゃないですか、大介さん?」
デューク「…話は宇宙科学研究所へ戻ってからだ、伊奈帆君」
【戦闘マップ2終了】
【シナリオエンドデモ開始】
シン・ザ・シティ
宇宙科学研究所 観測室
トッポ「大介兄ちゃんって、宇宙人の王子様なの!?」
大介「そうだ」
カーム「王子とか王女とか、そう簡単に会えるものじゃないと思ってたけど…」
エデルリッゾ「え、ええ」
カーム「まさか異星人の王子とはね。レア度が高すぎるぜ」
セラム「大介さんは、どうして地球に…?」
大介「ベガ星雲にある俺の故郷、フリード星は科学が発達した平和な星だった」「ところが…ある日突然、ベガ星雲の完全私服を目論む恐星大王ベガが連合軍を押し立て、フリード星に襲来した」「罪もない人々が殺され、緑の大地を非情の炎が焼き尽くした」「そして、燃え落ちる王宮の中で父と母は最期を迎え、俺はフリード星の守り神、グレンダイザーで脱出し…」「やがて青く輝く美しい星に辿り着いた。それが地球だった」
宇門博士「私はたまたま不時着したグレンダイザーと半死半生のデューク・フリードを発見した」「それが私と彼と不思議な運命の糸で結ばれた出会いだったのだ」
トッポ「だったら、最初からグレンダイザーを出してくれれば良かったのに」
万丈「トッポ、事情を知らずにそんなことを言っちゃいけない」
大介「いや…俺は再びグレンダイザーに乗ってベガ星連合軍を戦うことを恐れていた」「この地球を奴らとの戦いに巻き込みたくなかったんだ」
ライエ「だけど、現実は…」
大介「ああ…ベガ星連合軍は俺を追って地球まで来た。ベガ大王は狙った獲物を逃がさない」「俺がこの星に新たな戦火を呼び込んでしまtt。だから、その責任を取らなければならない」
セラム(責任…)
大介「万丈さん、俺もあなたと共に行きます。ベガ星連合運だけでなく、ヴァース帝国やメガノイドとの戦いを終わらせ…」「この星へ平和をもたらすために」
万丈「異星人である君が、かい?」
大介「地球は俺にとって第二の故郷です。そして、それを守るため多々会う君たちの姿に心を打たれました。だから…」
万丈「いいだろう、デューク・フリード。宇門博士が仰った通り、心強い味方だよ」
大介「いえ、この姿の時は大介と呼んでください。俺は父さんの息子ですから」
宇門博士「大介…」
耶賀頼「しかし、異星人のロボットを連合軍の基地へ持ち込んで大丈夫でしょうか」
万丈「そこら辺は僕がなんとかしますよ。ダイターンのこともありますからね」
韻子「…それにしても、地球と火星で戦争をしている時に異星人が攻め込んで来るなんて…」
ユキ「連合本部はそのことを知っているのかしら…」
カーム「火星の連中もな」
伊奈帆「もう接触済みだと思うよ。ベガ星連合軍は宇宙から来たから」
セラム(私も早くおじい様に無事を伝えなくては…。異星人の襲来によって混乱に拍車がかかれば、戦いの犠牲者が増えてしまう…)
火星 ヴァース帝国宮殿
レイレガリア「我が孫娘アセイラムが暗殺されて、宣戦布告すらないまま、地球と戦争…」「さらには地球衛星軌道の揚陸城を襲撃した謎の軍勢…ワシの知らぬ所で斯様なことが起きておったとは」
ヴァース帝国兵「諸々については、目下調査中です」
レイレガリア「…地球連合政府は親善大使を手にかければどうなるか、わかっているはず」「なのに、何故…?」
ヴァース帝国兵「暗殺者は、テロリストであると聞いております」
レイレガリア「では、連合政府に敵意はなかろう」
ヴァース帝国兵「地球に反ヴァース勢力が存在することは明白。護衛を怠ったとも考えられます」「もしくは、連合政府によるテロに見せかけた暗殺の可能性も…」
レイレガリア「何のために?」
ヴァース帝国兵「姫様は、アルドノアを呼び覚ます王族の血を引く者。その血筋は、ヴァースの力そのものであります」
レイレガリア「…解せぬ。連合政府に休戦を申し出でよ。そして、事実を明らかにせよ」「また、休戦後は我が帝国に刃を向ける軍勢の撃退を騎士たちに徹底させよ」
ヴァース帝国兵「御意」
月近海 ベガ星連合軍マザーバーン 指令室
ガンダル「よくもおめおめと戻ってこれたな、ブラッキー」
ブラッキー「申し訳ございません、ガンダル司令! 地球と火星、ふたつの星の抵抗が思いの外強く…」
ガンダル「馬鹿め! ベガ星連合軍を指揮する身でありながら、辺境の惑星ごときに手こずりおって!」
ブラッキー「お怒りはごもっとも…しかし、これをご覧ください」
〔通信の開く音〕
ガンダル「むっ? グレンダイザーを発見したのか」
ブラッキー「はっ、偵察部隊の報告通りでした」
ガンダル「だが、我らの情報を持つデューク・フリードが地球側に与するのであれば、少々厄介なことになる」「まずは地球に狙いを絞り、そこにいる軍勢を潰しつつ、あの男とグレンダイザーを始末するのだ」
ブラッキー「ははっ!」
【シナリオエンドデモ終了】
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