第1話
魔法の月から顔がでた!
西暦2021年 南極大陸日本領
MART(多国籍南極氷床下調査隊)本部
【シナリオデモ1開始】
ユニス「へくちん!」
ベネット「あら、風邪?」
ユニス「ううん、大丈夫」
ベネット「若いからって、薄着は良くないわよ。いくら空調が効いてても、ここは南極なんだから」
ユニス「でも、この服…お父さんも気に入ってたし」
ベネット「体温、ちょっと高めでしょう。後で診てあげるわ」
ユニス「見ただけでわかるの?」
ベネット「看護師としての経験と…弟や妹達の面倒を見てたから、子供の体調変化には敏感なの」
ユニス「…あたしを子供扱いするの、止めてよね」
〔扉の開閉音〕
サキミ「待たせてしまって、ごめんなさい。ベネット、ユニス…現時刻を以て、あなた達の情報規制レベルがCに上がります」「それに伴い、これまで開示されていた情報の修正を行います」
ユニス「やっぱり、聞いてた話は全部が本当だったわけじゃなかったんだ」
サキミ「ごめんなさい…大門教授の指示だったんです」
ベネット「気にしなくていいわ。MARTは機密事項の塊だものね」
サキミ「そのMARTですが…調査対象となっているのは、ここの真下にある大空洞ではなく…」「その中に擱座している異星人の巨大宇宙戦艦なんです」
ユニス「ええっ!?」
ベネット「本当なの…!?」
サキミ「ええ、遥か昔に地球へ落ちて来たんです」
ユニス「じゃあ、宇宙渡来神伝説や宇宙方舟伝説って、根拠があったんだ…」
ベネット「異星人の詳細については?」
サキミ「今、私達に与えられている情報は、遠い星系で高度なテクノロジーを持っていたヒューマノイドであること…」「その文明はエガリ、宇宙戦艦はエルツァードという名称を持っていることです」
ユニス「それはコードネーム?」
サキミ「いえ、エガリの原語を何とか翻訳したそうです」
ユニス「何とか、ね。でも、言葉を訳せるってことは、あたし達と共通点が多そうね」
サキミ「でも、エルツァードに用いられている技術は、未だに解析できていない物が多いんです」
ユニス「それで合点が行ったわ。あたし達が乗ってるグラフディンは、エガリの技術を応用してるんでしょ」
サキミ「ええ」
ユニス「怪しいと思ってたのよね。あたしでもハック出来ないブラックボックスが多いし、技術的に飛躍してる部分もたくさんあるし」
ベネット「各国の戦力は飛行機や戦車なんかが主力なのに、いきなりロボットだものね…」
ユニス「DTが開発された本当の理由もわかるわ。エガリが敵になった場合の対抗手段なんでしょ」
サキミ「ロボット兵器のメリットとデメリットを調べるため…ということになってますが、そのケースも想定はしていると思います」「ただ、エルツァードが地球へ落下してから千年単位の時間が経っても、異星人が武力侵攻してくることはなかったので…」「宇宙戦争になる確率は、かなり低いでしょう」
ユニス「けど、地球人同士の戦争はあり得る。他の国がMARTの正体を知ったら、攻め込んで来るんじゃない?」
サキミ「薄々は気付いているかも知れませんけど…DT以外の兵器を使って南極で戦争をするのは、とても難しいと思います」
ユニス「攻撃手段は兵器だけじゃないでしょ。このMART本部が厳重に隔離されてても、手を出す方法はいくらでもあるわ」
サキミ「でも、ここはアメリカ軍とイギリス軍、日本軍の最高度警戒エリアですから」
ユニス「う~ん…よく考えてみたら、むしろ逆か。DTを量産して本格的に運用するようになったら、それが火種になるわ。下手したら第三次世界大戦」
ベネット「その抑止力にするのよ。少佐達もDTはテロ組織などへの対抗や牽制手段だと言っていたでしょう」
ユニス「そうね…」
ベネット「DTの戦闘訓練を受けてはいるけど…出来れば、テストパイロットのままで仕事を全うしたいわ」
サキミ「私達はフェノメナーとして、グラフディンに搭載されているTMPIのテストを行うために招集された人間ですから…」
ユニス「まあ、実戦向きじゃないよね。メグのテストチームの中だと、本職のパイロットだったのはユンナだけで…」「あたしはソフトエンジニア、ベネットは看護師、サキミは会社員」「リナリアは整備士、マイコはアイドル。ホント、バラエティ豊かだわ」
ベネット「相当広い範囲で、フェノメナー検査を行っていた証拠ね」(もっとも、私の場合、気付いた時には引き返せなくなってたけど…)
ユニス「何にせよ、今後どうなるか…その鍵を握るのは謎だらけのエルツァードね」
サキミ「謎が多いのは、あの艦だけではありません。ディーダリオンもです」
ベネット「話しか聞いてないけど、あれも…?」
ユニス「ディーダリオンは、アメリカ軍が開発した高性能AI搭載型のDTじゃないのね」
サキミ「そう…自我を持ち、人間と対話が出来るエガリの人型機動兵器です」
ユニス「だから、リナリア達はあれを天空の巨人って言ってたのか…」
ベネット「じゃあ、メグはAIの調整担当じゃなく、ディーダリオンの話し合いて…?」
サキミ「ええ。それと、彼女のメラフディンは地球製ではなく、エルツァードに搭載されていた機体を修繕した物なんです」
ユニス「ま、あれはDTの中でも別格だもんね」
サキミ「エルツァードの中にはメラフディンが多数搭載されいたそうなんですが、ほぼ原形を留めていたのは1機のみ」「他に中破状態と大破状態が1機ずつあって、前者がメグの機体になりました。それ以外は残骸です」
ユニス「もしかして、グラフディンの動力源って、そこから修復した物なの?」
サキミ「そうですが、MDレヴは修理できても新たな物を作り出すことは不可能です。コアはオーパーツなので」
ユニス「なら、DTを量産しても、それを動かすエンジンが足りないってことか…」
サキミ「それはアメリカ軍とイギリス軍も承知していて、地球で製造可能な動力源の開発を急いでいます」「ちなみに、イギリス軍のディーティ1は、それを踏まえた上で設計されてるんです」
ユニス「ま、あっちはグラフディンより整備性が高いし、量産もし易いもんね」
ベネット「ふう…今日だけで覚えなきゃならないことがたくさん増えたわね」
サキミ「最後に、次の任務を伝達します。本日1800、氷床下大空洞にてディーダリオンの機能テストが行われます」「私達テストチームはグラフディンに搭乗し、それに立ち会うことになりました」
ベネット「わかったわ」
ユニス「機能テストって、実際には何をやるの?」
サキミ「ディーダリオンとディーティ1による模擬戦です」
ユニス「なるほど…ディーダリオンに万一のことがあったら、あたし達で何とかしろってのね」
サキミ「メグは心配無用と言ってますが…」
ユニス「大門教授はそうだと思ってないってことでしょ」
ベネット(何事もなければいいんだけど…)
【シナリオデモ1終了】
【戦闘マップ1終了】
〔味方ユニット出現済み〕
〔味方枠外ユニット出現済み〕
メグ「さっきのディーダリオンの攻撃…」
マイコ「結構派手にやったわね。あれが必殺技ってこと?」
メグ「…多分ね」
ユンナ「もし、あれが全力ではないとしたら…危険度は上がったわね」
リナリア「ディーティでは、阻止不可能」
マイコ「私達のグラフディンが相手なら、ああはいかないって!」
サキミ「出来れば、天空の巨人とは戦いたくないですけど…」
メグ「彼はこちらの指示に従ってくれてる。大丈夫よ」
ユンナ「今のところはね」
ディーダリオン「…!」
メグ「どうしたの、ディーダリオン?」
ディーダリオン「この感覚…何かが来る…?」
メグ「えっ…?」
〔警報〕
メグ「な、何!?」
ユンナ「この反応…重力異常!?」
リナリア「疑問、ここは氷床下の空洞内…!」
サキミ「あ、あそこを見てください! 空間が歪んでます!!」
〔時空歪曲現象〕
〔敵ユニット出現〕
アンギルオン「………」
マービュオン「………」
メグ「あ、あれは!?」
サキミ「DT…!?」
リナリア「否定…! 系統が全く違う…!」
マイコ「っていうか、あいつらはどこから来たのよ!?」
ユンナ「もしかして、地球外…」
ディーダリオン「俺が予期したのは…奴らか」
マービュオン「…見つけたわ、ディーダリオンよ」
アンギルオン「………」
ディーダリオン「お前たちは何者だ?」
マービュオン「!」
アンギルオン「やはり、そうか」
マービュオン「私達のことがわからないのね」
ディーダリオン「俺を…知っている?」
アンギルオン「ふん…随分と醜い姿になったものだな、ディーダリオン」
ディーダリオン「何…?」
アンギルオン「貴様を捜し出すのに、どれだけの時間を費やしたことか」
ディーダリオン「答えろ、お前たちは…」
アンギルオン「貴様の存在は許し難い。罰を受けるがいい」
〔ディーダリオンに爆発〕
ディーダリオン「ぐああっ!」
サキミ「ディーダリオンを攻撃した!?」
マイコ「あいつら、敵か!」
メグ「みんな、ディーダリオンを守るわよ!」
アンギルオン「小賢しい人間共が…」
〔マップ上に爆発〕
メグ「きゃああっ!!」
ディーダリオン「!!」
リナリア「う、ううう…っ!」
マイコ「あ、あいつら…!」
メグ「みんな、無事!?」
サキミ「な、何とか…」
ユンナ「戦闘は…可能よ」
メグ「ユニス達のグラフディンは下がらせる! 増援のDTが来るまで、あたし達で時間を稼ぐわよ!」
ユンナ「了解!」
アンギルオン「我らに刃向かう気か。身の程を知れ!」
メグ「!!」
ディーダリオン「う…うおおおっ!!」
〔ディーダリオン、アンギルオンへ隣接〕
アンギルオン「人間共に与する気か、愚か者めが!」
[イベント戦闘「ディーダリオンvsアンギルオン」]
ディーダリオン「う、ううう…!」
メグ「ディーダリオン!!」
サキミ「わ、私達を守るために…!?」
ディーダリオン「ぐう…う…!」
メグ「しっかりして、ディーダリオン!!」
リナリア「あの損傷…深刻…!」
ディーダリオン「う、ううう…うう…!」
メグ「ディーダリオン!!」
アンギルオン「消え失せろ」
ディーダリオン「おお…おおおお…!!」
アンギルオン「む?」
マービュオン「ディーダリオンの様子が…」
ディーダリオン「おおおお…おおおおお!!」
〔ディーダリオンにスパーク〕
メグ「な、何なの、あの光!?」
マービュオン「あれは…!」
サキミ「ディーダリオンから物凄いエネルギー反応が!」
マービュオン「まさか、ゲートを!?」
アンギルオン「奴1人で? あり得ん!」
ディーダリオン「うおおおおおお!!」
マイコ「ヤ、ヤバいよ、あれ!!」
ユンナ「メグ、離脱を!」
メグ「待って! ディーダリオンを放っておけないわ!」
ディーダリオン「おおおおああああああ…!!」
〔ディーダリオンに時空歪曲現象〕
〔画面、発光〕
マイコ「ああっ!!」
メグ「きゃあああああーっ!!」
【戦闘マップ1終了】
謎の巨人によって深手を負ったディーダリオンは
秘められた力を解放し、並行世界への扉を開いた。
そこに居合わせた大門恵留率いる
DTテストパイロットチームは、
散り散りになって別々の世界へ転移…
その中の1人、ベネット・コリーヴレッカンが
跳ばされた先は、似て非なる地球の衛星…月だった。
そこには、過去に発生した謎の大地震によって
重力と空気が存在しており、多くの人間が
地上と同じ様な生活を営んでいた…
【シナリオデモ2開始】
住宅街
ワタル「えっ!? それ、ホント!?」
大地「うん、町内会のくじ引きで月旅行が当たったんだ
ワタル「いいなあ。家族みんなで行くの?」
大地「いや、俺1人さ」
ワタル「大地兄ちゃんだけで大丈夫?」
大地「ああ。俺、月に行ってこのジェットボードで走りまくるのが夢だったからな」
ワタル「僕もローラースケートで月の街を走ってみたいなあ」
大地「ところで、ワタル…手に何を持ってんだ?」
ワタル「ああ、龍神池で拾った変な石さ」
大地「ふーん、ネックレスみたいだな。龍神池に住んでて、悪い子を食べるっていう怖い龍の持ち物だったりして」
ワタル「そ、そんなの、迷信に決まってるじゃないか」
大地「だよな」
ワタル(けど、この石…あの時、龍神池に捨てようとしたら、『待て』っていう声が聞こえたし…)(祠の前に置いたはずなのに、何故かポケットの中に入ってたんだよな)
大地「じゃ、ワタル。俺は帰るよ。月へ行く準備をしなくちゃならないからさ」
ワタル「うん。気を付けて行ってきてね、大地兄ちゃん!」
月面基地跡
案内人「ここは、初めて月に建設された基地の跡でございます。今から50年前、突然の大地震でこのような無残な姿となってしまいましたが…」「その日から月に重力と空気が発生しまして、今では人類にとって生活可能な地となったのであります」
大地「へえ~」
???(※グリグリ)「………」
大地(あの子、ウサギの耳を付けてる…。3年前に撮影されたっていう、謎のウサギ人間のコスプレかな)
???(※グリグリ)「………」
〔発光音〕
〔画面、フラッシュ〕
大地「き、消えた!?」(まさか、本物のウサギ人間…!? 確か、見つけたら賞金を出す人がいるんだよな…)」(よし、追い掛けよう!)
〔走り寄る足音〕
大地「はあ、はあ、はあ…どこへ行ったんだ? ここで一休みするか…」「ふう…こうやって空を見てると、月にいるなんて思えないなあ」
〔オルゴールの音〕
大地「ん? 持ってきたオルゴールが…」
???(※グリグリ)「うわ~! これ、何だグリ?」
大地「ああっ、さっきの子!」
グリグリ「ボク、グリグリ!」
大地「僕って…お前、女だろ?」
グリグリ「そうグリ。それより、もっとちゃんと見たいグリー!」
〔発光音〕
〔画面、フラッシュ〕
大地「あ、あれ!? いつの間に俺のオルゴールを…!」
〔オルゴールの音〕
グリグリ「ふふ、綺麗グリー」
大地「何なんだよ、お前。ウサギの耳なんか付けちゃってさ」
グリグリ「そんな風に触られたら、くすぐったいグリ」
大地「み、み、み、耳…本物!? ウサ、ウサ、ウサギ人間!?」
グリグリ「これ面白いグリ!」
大地「うわあああっ!! た、助けてー! 食われるー!!」
〔走り去る足音〕
グリグリ「消えたグリ? あ…は入口の穴、開けたままだったグリ。ボクも帰るグリ」
〔滑り降りる音〕
〔歩み寄る足音〕
???(※邪動兵)「今のは間違いない…。アグラマント様、見つけました」
???
大地「痛ててて…ついてねえなあ…。何であんな所に穴が…」「! で、でっけえ宝石…!? しかも、三つも…これって…」
グリグリ「魔動石グリ!」
大地「うわあああっ! お前、いつの間に…?」
グリグリ「ここ、ボクん家グリ。ニンジンでも食べるグリ?」
大地「いいっ!? や、止めろーっ! 俺はニンジン嫌いなんだ!」
グリグリ「ふーん、食べないのかグリー。じゃ、魔法見せてあげるグリ!」
大地「魔法!?」
グリグリ「ホロレチュチュパレロー! てーーーい!!」
〔魔法の発動音〕
〔画面、フラッシュ〕
大地「ロ、ローソクに火が…!?」
グリグリ「ひゃー! やったグリ! やったグリ!」
〔爆発音〕
〔画面、赤にフラッシュ〕
グリグリ「…グリ?」
大地「か、火事だっ!」
グリグリ「大丈夫! 今、消したげるグリ!」
大地「早くしろ! げほっ、げほっ!」
グリグリ「んーとねー…忘れたグリー!」
大地「だ、誰か助けて…!」
〔走り寄る足音〕
ベネット「た、大変! V-メイさん!」
V-メイ「やれやれ、グリグリの仕業だね。ヤロレパパ~」
〔魔法の発動音〕
〔画面、フラッシュ〕
大地「火が…消えた? しかも、燃えちゃった物まで元通りに…」
ベネット「ふう、良かった」
大地「お、お姉さん達は…」
V-メイ「見慣れない子供だね。グリグリ、あんた、また入り口の穴を開けっ放しにしたね」「まったく、どこに邪動族がいるとも限らないんだよ…」
グリグリ「えへへ、ごめんグリー」
大地「そ、その子の知り合いってことはみんなもウサ、ウサ…!」
ベネット「ウサ?」
大地「あ…けど、お姉さんにはウサギの耳がない…。ん? んんー?」
V-メイ「やっかましい子だね。面倒だから、ちょいと縛り上げて…」
ベネット「まあまあ、V-メイさん、相手は子供なんですから、魔法で捕まえるのはなしで…」
V-メイ「ま、それもそうだね。あんたみたいに物騒な物も持ってないだろうし」
大地「お、お婆さん達、ここで一緒に暮らしてるの?」
V-メイ「あたしの名前はV-メイだよ。ここはあたしと孫のグリグリの家さ」「こっちの子は、あんたと同じように穴から落っこちてきたんだよ」
ベネット「私はベネット・コリーヴレッカン。君の名前? どこから来たの?」
大地「俺、遥大地。小学5年生。地球から、月旅行で来てたところなんだ。ベネットさんもそうなの?」
ベネット「え? まあ、そうね」
大地「じゃ、何でウサギ人間達と一緒にいるの?」
V-メイ「ウサギ人間なんてよしとくれ。あたし達には、耳長族っていう立派な名前があるんだ」
大地「耳長族? やっぱ、ウサギじゃん」
ベネット「あら、大地君の世界には喋るウサギがいるの?」
大地「いないけど…」
ベネット「じゃ、ウサギだって決め付けるのは良くないわよ。それに、他の世界には鳥の翼や猫の耳を持った人がいるかも知れないしね」
大地「う、うん…ごめんなさい」
ベネット「ふふっ、素直ないい子ね」
大地(でも、他の世界って、どういうことなんだろ)
V-メイ「さて、どうしたもんかねえ」
大地「その…耳長族ってのは、みんな超能力者なの? 火をつけたり、いきなり消えたり…」
V-メイ「ただの魔法使いだよ」
大地「えっ…?」
V-メイ「さて、さすがに子供の面倒までは見れないし、あんたには帰ってもらうと…」
〔オルゴールの音〕
ベネット「あら、グリグリちゃん。それ、オルゴールかしら?」
グリグリ「いい音がして、とっても綺麗グリ!」
大地「あ、お前、いつの間に俺のオルゴールを…!」
V-メイ「グリグリ、またガラクタ拾ってきたんだね?」
大地「ガラクタ!? 俺が作ったオルゴールだぞ!」
〔光の放射音〕
〔画面、フラッシュ〕
〔共鳴音〕
V-メイ「これは…!」
ベネット「見て下さい、V-メイさん! 魔動器の部品が…!」
グリグリ「ひゃー! 光ってるグリー!」
V-メイ「さっきまであんな色はついていなかったはず。どういうことだい?」
大地「多分、ある種の音楽に反応して音が変わるんだ。きっと色ごとに組み合わせればいいんだよ」「ねえ、俺に作らせてよ! こういうの、得意なんだ!」
V-メイ(! 感じる…こりゃ、魔動力だよ。まさか、この子が…?)「わかった、やってみるがいいさ」
大地「よっしゃあ! うーん、腕が鳴る!」
大地「よし、出来た!」
ベネット「あれだけバラバラだった部品が…凄いわね、大地君」
大地「へへ、まあね。でも、いったい何なの、これ?」
V-メイ「今にわかるさ。その組み上がった物を煮ればね」
大地「煮る?」
ベネット「釜に入れてしまうんですか?」
V-メイ「これでいいんだよ。さあ、下がって下がって!」「ドーマ・キサ・ラムーン…ドーマ・キサ・ラムーン…えええーい!」
〔魔法の発動音〕
〔画面、フラッシュ〕
V-メイ「出来たよ、出来た! これこそ完璧な魔動器だよ!」
大地「魔動器って? この銃と弓と、あと…」
V-メイ「コマだよ! でも、これではまだ邪動族には勝てないよ!」
大地「じゃ、邪動族って?」
ハピ「シャアアアア!!」
〔画面、震動〕
大地「うわわっ!? ゆ、揺れてる!?」
V-メイ「とうとう来たね…!」
ベネット「V-メイさん、お約束通り、ここは私が何とかします。グリグリちゃんと大地君を連れて避難を」
V-メイ「ああ。任せたよ、ベネット」
大地(い、いったい、何が起こってるんだ…!?)
【シナリオデモ2終了】
サブタイトル
『魔法の月から顔がでた!』
【戦闘マップ1開始】
〔敵ユニット出現済み〕
大地「な、何だ、あの黒いロボット!?」
V-メイ「さっき話した邪動族さ。この宇宙を支配しようとしている悪い魔法使いだよ」
大地「わ、悪い魔法使い…!? そんなのをお姉さんが何とかするわけ!? 魔法を使えるわけじゃないんだろ!」
グリグリ「ベネットもロボットに乗れるグリよ!」
大地「えっ?」
ベネット「そういうこと。今から見る物は内緒にしておいてね」
V-メイ「それじゃあ、行くよ! ヤロレパパー!」
〔味方ユニット出現〕
大地「うわあ、壺からロボットが!!」
V-メイ「その辺に置いとくと目立っちまうからね、普段はあたしの魔法で隠してるのさ」
大地「ま、まるで魔法のランプみたい…!」
ベネット「それじゃあ、みんなは早く安全な所へ!」「あれがV-メイさんから聞いていたヘルメタル…人型で地上戦用なら、ホイール・ユニットを装着しているこちらに利があるわ」「TMP、バトル・モード! ここから先は通さないわよ!」
シャマン「ヘルメタルを差し向けるだけで充分かと考えていたが、あのような機体を隠し持っていたとは…」「人間共が作った兵器にあのような物はないはず。かといって、魔動王でもない。ひとまず、お手並み拝見といくか」
<戦闘開始>
<ベネットが戦闘>
ベネット(きちんとメンテナンスが出来てないけど、ここで負けるわけにはいかない…!)(私は必ず元の世界に帰ってみせるわ…!)
<敵全滅・勝利条件達成>
グリグリ「ベネット、強いグリ!」
大地「すっげえ!」
V-メイ「この分だと、何とかなりそうだね」
シャマン「ヘルメタルだけでは厳しいか。ならば…」「ジャハ・ラド・クシード…出でよ、闇の邪動神サーベイガー!」
〔敵ユニット出現〕
シャマン「サーベイガーの性能テストがてら。私が相手をしてやろう」
ベネット「虎のロボット!? 邪動族の新手なの!?」
V-メイ「あれは、闇の9邪動神じゃないか!」
大地「な、何なの、それ!」
V-メイ「9邪動神は、邪動族が操る力…邪動力を強力にすることが出来るんだよ!」
シャマン「我が邪動力、受けてみるがいい。ジャハ・ラド・クシード…」「邪動力! サンダーデストロイ!」
[イベント戦闘「ベネットvsシャマン」]
〔ベネットに爆発〕
ベネット「くううっ!」
大地「お姉さん!!」
シャマン「フフフ…私の念じたとおりに、寸分違わず作動する…! さすがは9邪動神の一つ、サーベイガーだ!」
ベネット(魔法攻撃は通常兵器と違って、TMPでも軌道が読みづらい…!)(かと言って、導きの声が聞こえるレベルまで追い込まれたら、今のグラフディンはもたない…!)
大地「ど、どうしよう、ピンチじゃん!」
V-メイ「ぼやぼやしてると、ベネットがやられちまうね。大地。ちょっとついておいで!」
大地「えっ、どこ行くんだよ、婆ちゃん!?」
グリグリ「待って欲しいグリー!」
【戦闘マップ1終了】
【シナリデモ3開始】
大地「何だよ、こんな洞窟に連れてきて!」
V-メイ「あんたがベネットを救うんだよ、大地!」
大地「お、俺が…?」
グリグリ「救うグリ!」
V-メイ「さっき完成した魔動器だ。一つ一つ手に取ってみな」
大地「そんなことして、いったい…」
〔魔法光の発光音〕
〔画面、フラッシュ〕
大地「え? 銃が光った?」
V-メイ「やっぱり…その魔動銃にこのプレートをセットするんだよ。そしたら、地面に向けて撃つんだ」
大地「う、撃つと、どうなるわけ?」
V-メイ「撃てばわかる! やれぇ!」
大地「よ、よーし! こうなったらやるっきゃない!」「マジカル・シューーート!!」
〔銃声〕
〔画面、フラッシュ〕
大地「あっ、撃ち出したプレートが…!」
グリグリ「キャハハ! 凄い勢いで地面に何か書いてるグリ!」
〔魔法光の発光音〕
〔画面、フラッシュ〕
V-メイ「魔法陣じゃ! 魔法陣が出来たよ!」
大地「! プレートが戻ってきた…!」
V-メイ「魔動銃をお寄越し。いいかい? そのプレートを胸にかざして、こう言うんだ」「ドーマ・キサ・ラムーン! 光り出でよ、汝、グランゾート!」
大地「グランゾート…?」
V-メイ「さあ、早く! あの魔法陣に向かって、呪文を唱えるんだよ!」
大地「よぉーし…!」「ドーマ・キサ・ラムーン! 光り出でよ、汝、グランゾート!!」
〔発光音〕
〔画面、フラッシュ〕
???(※グランゾート)「………」
大地「で、でっかい顔が出て来た!!」
V-メイ「やったよ! ついに魔動王グランゾートが蘇ったよ!」「坊や、グランゾートに向かって走るんだ! 100メートルを5秒でね!」
大地「はぁ!? そ、そんなに早く走れるわけないだろう!?」
V-メイ「困ったねぇ。それじゃスピードが足りないよ!」
大地「速く走ればいいんだね!? だったら、このジェットボードで…」「行くぜぇぇぇっ!!」
【シナリオデモ3終了】
【戦闘マップ2開始】
〔味方ユニット出現済み〕
〔敵ユニット出現済み〕
シャマン「そろそろ決着を付けてやろう」
ベネット「声が聞こえる状態まで耐えて反撃に出るしかない…!」「その時にグラフディンが戦える状態だったらの話だけど…!」
〔味方ユニット出現〕
グリグリ「きゃわー! 洞窟を突き破っていったグリ!」
V-メイ「よし! グランゾードに上手く乗り込めたようだね!」
ベネット「新手のロボット!? あっちには大地君達が!」
シャマン「あれはグランゾード…!? まさか、復活したというのか!」
大地「ここは、あのデカい顔の中なのか? それに、いつの間にか服が変わってるし…」
グランゾード「私はグランゾード」
大地「えっ?」
グランゾード「邪動族が再びこの宇宙を支配しようとした時、私は蘇る。私を蘇らせたのは、お前か?」
大地「え? ええ、まあ…」
グランゾード「ならば、戦士よ。共に戦おうぞ!」
〔大地に炎の魔法陣形成〕
〔大地、変形〕
ベネット「変形した!?」
V-メイ「グランゾートに魔動石が一体化した…! これで完全復活だよ!」
大地「外が見えるようになった…! お姉さん! 今、助けに行くからね!」
ベネット「その声…! 大地君が乗っているの!?」
大地「そうだよ! これから、そっちに…」「って、あれ? どうやって動かすんだ?」
グランゾード「お前の魔動力が感じられない…」
大地「まどうりき? 何、それ? そんなの俺、持ってないよ! いいから、何か武器を出してくれよ!」
グランゾード「魔動力がなければ、私は何の武器も使うことが出来ない…!」
大地「ええー!? そ、そんなぁ!」
シャマン「動き気配がないな。ヘルメタルよ、今の内に奴を叩き潰せ!」
〔ヘルメタル、大地へ隣接〕
〔大地に爆発〕
大地「うわあっ!!」
ベネット「大地君! 今、そっちに行くわ!」
シャマン「フフ、思い通りにはさせんぞ」
〔敵ユニット出現〕
ベネット「囲まれた!?」
シャマン「その機体、ここで破壊するには惜しい。我ら邪動族の力とするため捕らえてやる。ジャハ・ラド・クシード…」
大地「止めろぉぉぉぉっ!!」
〔ヘルメタル、後退〕
〔ヘルメタルに魔法円形成〕
シャマン「ちっ、邪魔だ!」
〔敵ユニット撃破〕
ベネット「今だわ!」
〔敵ユニット撃破〕
グリグリ「大地、お手柄グリー!」
V-メイ「あの子が魔動力を使ったんだ! こりゃ本物だよ!」
大地「さ、さっきの力…俺がやったの?」
グランゾード「戦士よ、それが魔動力だ」
大地「これが魔動力…そうか! 何となくだけど、使い方がわかったぞ」「それにグランゾートの動かし方も! 俺に合わせて、動くんだな! なら、武器がなくったって!」
〔大地、ベネットへ隣接〕
大地「お姉さん、大丈夫!? 俺も一緒に戦うよ!」
ベネット「助かったわ、大地君…! だけど、無茶がしないでね!」
シャマン「さすがは魔動王…一筋縄ではいかぬか。だが、この邪動神の敵ではない!」
<戦闘開始>
<大地が戦闘>
グランゾード「戦士よ、お前の魔動力の導くままに戦え」
大地「えーい、やってみるしかないや!」
<ベネットvsシャマン>
シャマン「グランゾートと連携されると少々厄介だ。少々惜しいが、貴様はここで倒す!」
ベネット「ここで大人が頑張ってみせないと、駄目なんだから!」
<大地vsシャマン>
シャマン「ヘルメタルを倒したとはいえ、動きは鈍い…。どうやらグランゾートは、まだ力を出し切れていないようだな」
グランゾート「闇の九邪動神の一体、サーベイガー。奴は強敵だぞ」
大地「そんなこと、わかってるってば! お姉さんと協力して、何とかやっつけないと!」
<シャマン撃破・勝利条件達成>
大地「あの虎のロボット、やっぱり手強い…!」
シャマン「フッ、間違いない。グランゾートのパイロットは素人のようだな」「ならば、ここで一気に片を付けさせてもらう!」
〔シャマン、大地へ隣接〕
〔大地に爆発〕
大地「うわあああっ!!」
ベネット「大地君!!」
〔ベネット、大地へ隣接〕
シャマン「貴様は大人しく引っ込んでいろ!」
〔ベネットに爆発〕
ベネット「きゃあああ!!」
大地「お、お姉さん!!」
グリグリ「二人がピンチグリ!」
V-メイ(大地はいきなり魔動力を使って見せた。あの子が魔動戦士なら、凄まじい力を秘めているはずだよ…!)
シャマン「フフフ、魔動王がこの程度の力しか持たぬとはな」
グランゾート「戦士よ…!」
大地(こんな所でやられるなんて嫌だ…! 俺は…俺は…!)「負けるもんかぁぁぁぁぁっ!!」
〔大地に光の魔法陣形成〕
シャマン「何!? 奴の魔動力が…!」
大地「心の中に何かが浮かんでくる…! これって…!」
〔大地、シャマンへ攻撃〕
[イベント戦闘「大地vsシャマン」]
大地「こ、これが俺の力!?」
シャマン「ぐうっ…! グランゾートのパイロットは、こんな強い魔動力を持っていたのか…!」
〔シャマンにスパーク〕
シャマン「あの程度の邪動力を使ったくらいでこの有様とは…やはり、試作品は試作品だな…!」「グランゾートよ、子の次に会うのが楽しみになったぞ!」
〔敵ユニット離脱〕
大地「逃げて行ったの…?」
ベネット「ありがとう、大地君。助けるつもりが、逆に助けられちゃったわね」
大地「そ、そんなことないって。お姉さんがいなかったら、俺なんてとっくにやられちゃってたよ」
グランゾート「理解しているようだな、戦士よ。先程はあくまでも生命の危機に応じて、眠っていた魔動力が一時的に発揮されただけだ」「これからの戦いを通して、その魔動力が常に発揮できるよう、魔動戦士として成長していくのだ」
大地「よくわかんないけど、頑張るよ。それから、戦士ってのは止めてよ。僕、大地っていうんだ」
グランゾート「大地? 良い名だ」「また会おう、大地」
〔味方ユニット離脱〕
大地「消えちゃった…」
V-メイ「さて、長い旅の始まりだね…」
【戦闘マップ2終了】
【シナリオエンドデモ開始】
邪動帝国 謁見の間
エヌマ「相変わらず品のない歩き方ね、ナブー。何とかならないの?」
ナブー「エヌマ、貴様もその長い髪を振り回すのは止めろ1 香水臭くてかなわん!」
エヌマ「何だって!? お前こそ、自分の汗臭さに気が付いてないんじゃないのかい?」
シャマン「騒がしいな、少し静かにしてはどうだ」
ナブー「シャマン、戻っていたか…! 貴様、聞いたぞ!」
エヌマ「私達に断りもなく、サーベイガーでグランゾートと戦っていただと!? どういうつもりなのだ、シャマン!」
シャマン「私が戦ったからこそ、ドクター・バイブルが手掛けたサーベイガーのメカニックには、重大な欠陥があるとわかったのではないか?」
ドクター・バイブル「キエーーーッ! ありゃ試作品じゃよ!」
シャマン「ドクター・バイブル、あなたはサーベイガーの改造を急がれた方がよろしいのでは? 邪動力が完全に伝わらないのでは欠陥と言われても…」
ドクター・バイブル「キィィ、わかった…! 偉そうに…キエッ!」
〔歩き去る足音〕
ナブー「話を逸らすな、シャマン! 貴様、我々を出し抜こうとしたのであろう!?」
???「止めよ…」
ナブー「!」
〔姿を現す音〕
〔画面、赤にフラッシュ〕
アグラマント「シャマン、エヌマ、ナブーよ」
エヌマ「アグラマント様…!」
アグラマント「既にお前達も知っておるな。魔動王の1体、グランゾートが蘇ったことを」
シャマン「はっ。先程、私も一戦交えました。未熟ではありますが、放っておけば我々の脅威となるおそれがあります」「っ加えて、謎の巨大魔神を操る者も耳長族に協力している様子…」
アグラマント「お前が持ち帰ったデータはドクター・バイブルに分析を進めさせている。邪動神の改造に関する欠陥もな」「今回はそれに免じて、耳長族討伐に失敗したことは大目に見てやろう」
ナブー「ですが、アグラマント様! シャマンは仮にも邪動帝国の邪動士が1人! それでは示しが…」
アグラマント「地上に出た耳長族の者共が行動を開始した。奴らの目的は、3体全ての魔動王の復活。優先すべきはその阻止だ」「暗黒大邪神が目覚めるまで、あとわずか…。残る2体の魔動王を蘇らせてはならん。このラビルーナの地に入れてはならぬぞ」「暗黒大邪神が目覚めれば、このラビルーナも地上の世界も全宇宙まで我ら邪動族の物となるのだ」「よいか、この役目をお前たち3人に命じる! 必ずやグランゾートを倒すのだ!」
シャマン「はっ…!」
エヌマ「必ずや!」
アグラマント(シャマンの報告にあった、現生界の人間共が作ったとは思えぬマシン…)(そして、数日前に感知したレーベの道とは異なる波動…何か関係があるというのか…?)
V-メイの家
V-メイ「さっきはよくやってくれたね、大地、ベネット」
グリグリ「偉いグリ! 褒めてやるグリ!」
ベネット「結局は大地君やV-メイさんのお力を借りることになってしまって、ごめんなさい」
V-メイ「気にすることはないよ。大地が言っていた通り、あんたがいなかったら、あたし達はいきなりやられてたかも知れないしね」
大地「そうそう、気にすることないって」
ベネット「ありがとう、大地君」
大地「だけど、お姉さんが乗ってたロボット、地球でも見たことがない奴だったな」「あ、ひょっとして…別の世界から来た人間だったりして?:
ベネット「………」
大地「あれ、何で黙っちゃうの?」
V-メイ「グランゾードも目覚めたことだ。大地、あんたにはあたし達とこの世界について、話しておかないとね」「ベネット、それでいいかい?」
ベネット「ええ。私とV-メイさんが元の世界に帰るには、大地君の協力が必要不可欠でしょうから」
大地「な、何の話をしてんだよ?」
V-メイ「いいかい、大地。世界は一つじゃない。いくつも存在しているんだ」「そして、あたしもベネットも、こことは別の世界からやって来たのさ」
大地「ほ、本当に!?」
V-メイ「そうさ。あたし達耳長族は元々ラビルーナという世界に住んでたんだ」
大地「ラビルーナ…」
V-メイ「ところが…突然、攻め入って来た邪動族によって、ラビルーナを乗っ取られてしまってね」「あたし達は何とか聖地ルナにあるレーベの道っていう転移魔法陣を通り、こっちの世界に避難してきたってわけさ」
大地「そ、そうだったんだ…」
ベネット「私は…数日前に、ラビルーナとは違う世界から跳ばされて来たの」「私がいた世界は、ここと同じように、地球も月もあるけど…歴史や文化が違うわ」
大地「じゃあ、ベネットさんのロボットは…」
ベネット「私の世界で開発された物よ。私は、あれに乗ったままこの世界へ跳ばされたのだ」
大地「どうやって?」
ベネット「それを説明すると長くなっちゃうんだけど…」
V-メイ「ともかく、あたしとベネットはお互い元の世界に帰るために協力してるのさ」
大地「元の世界…さっき婆ちゃんが言ってた、レーベの道ってのを通れば、帰れるの?」
V-メイ「ベネットの世界に帰れるかどうかは正直わからないけどね。この子の世界については、あたしにも心当たりがないんだ」
ベネット「けど、今の私には他に帰る方法がないから、それに賭けてみようと思っているの。ただ…」
大地「何かあるの?」
V-メイ「ラビルーナが邪動族に支配されたことで、レーベの道は闇の魔法陣に変えられてしまってね。そのせいで、今は邪動族しか通れなくなっているのさ」
大地「じゃあ、婆ちゃん達は元の世界に帰れないってこと…?」
V-メイ「いや、もう一つ…レーベの道ほどじゃないけど、別世界へ繋がる道…ラウーラの道というのがある。あれなら、ラビルーナに行くことが出来る」
ベネット「だから、まずはそこへ向かって、邪動族からレーベの道を取り戻すの」
大地「なるほど…。遠回りになっちゃうけれど、そうするしかないのか」
V-メイ「残る2体の魔動王を復活させれば、邪動族に対抗できる。だから、大地…あんたも手伝ってくれるかい?」「魔動戦士を集めるには、あんたの協力が必要なんだ」
大地「もちろんだよ! 俺、こういう冒険してみたかったんだ!」
ベネット「でも、ご両親が心配するわよね。それに、学校も…」
大地「大丈夫、大丈夫。今は夏休みだし、月にはしばらくの間いることになってるから」
V-メイ「なら、すぐに旅の支度をしなくちゃね」
グリグリ「きゃわー! 冒険の始まりグリー!」
大地「これからよろしくね、お姉さん
ベネット「ありがとう、大地君。けど、これからは名前で呼んでくれるかしら?」
大地「あ…うん、わかったよ、ベネットさん!」
ベネット「はい、よく出来ました」
大地(お母さん、今度の月旅行は何だかとっても不思議な旅になりそうです。帰ったら、凄い土産話が出来ると思います)(行ってきます、お母さん!)
【シナリオエンドデモ終了】
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