第1話
天と地より来たる者
【シナリオデモ開始】
スティンガー「こ、これを見てくれ、コーウェン君! ゲッター線量がどんどん高くなっているよ!」
コーウェン「ああ、この上昇幅は驚きだ」
スティンガー「う、うん。わざわざ様子を見にきた甲斐があったよ」
コーウェン「これまでに幾度か目覚めの兆候はあったが、動き出すまでには至らなかった。それが何故…?」
スティンガー「もしかしたら、ゲッターノワールの出現と何か関係があるのかも知れないね」
コーウェン「あれと引き合ったとでも言うのかい?」
スティンガー「うん、謎のが多いゲッターロボだからね」
コーウェン「確かに、タイミングは合っている。強いゲッターエネルギー源同士が引き合うとしたら、また同じようなことが起きるかも知れない」
スティンガー「別の世界から未知のゲッターロボが来ると?」
コーウェン「そうだよ、スティンガー君」
スティンガー「彼にも知らせるかい?」
コーウェン「いや、その必要はない。メカギルギルガンがいくら強敵だとは言え、スーパーロボット軍団を手助けするなんて許せないからね」
スティンガー「う、うん、許せないね。こいつは僕らの手で目覚めさせよう」「そして、真ゲッターロボとゲッターノワールを取り込むことが出来れば…」
タワー内部
甲児「えっ、そんなに時間が掛かるんですか?」
隼人「マジンガーZはマシな方だ。他の機体を万全な状態にするには、さらなる時間を要する」
美和「それだけメカギルギルガン戦が激しかったということですね…」
宙「俺は何ともないぜ」
甲児「そりゃあ、宙さんは鋼鉄ジーグの頭に直撃を受けなきゃ、大丈夫だろうけどさ」
美和「ジーグパーツは損傷が多いのよ」
明「俺は生身で戦ってるからなー。ちょっとばかし休ませてもらいたいもんだぜ」
大介「ベガ星連合軍はしばらくの間、現れないだろうが…他の敵もそうだとは限らない」
甲児「早乙女博士やあしゅら、イキマ達はあの悪玉連合を維持するつもりなのかな」
鉄也「あり得る。当面の目的は一致しているからな」
大介「だが、彼らには僕らのような絆がない」
宙「ああ、チームワークもねえ」
甲児「チームワークか…。リョウ達も出会った時と比べたら、俺達と連携が取れるようになったもんだ」
明「会ってから、そんなんじ時間が経ってねえのに昔からの知り合いみてえな感じがするぜ」
宙「まあ、完全に他人ってわけじゃないからな」
甲児「このまま俺達の世界にいてくれりゃ、頼もしいんだが…」
鉄也「あの連中は自分達の世界…ブレーンワールドに戻りたがっているんだぞ」
甲児「だけど、その方法がまだ確立してないぜ」
大介「僕達の世界とブレーンワールドを繋ぐ接点は、高性能のゲッターロボと高密度のゲッター線…」「だが、僕の父は真ゲッターロボとゲッターノワール・Gでは事足りない可能性があると言っていた」
明「その2機並の性能を持つゲッターロボなんて、この世界に存在してるのかよ」
隼人「………」
鉄也「存在している…いや、していたと言った方が正しいか」
甲児「それって、もしかして…」
鉄也「だが、あれを使うのは危険過ぎる。そもそも、今、どこにいるのかわからん」
明「何だ、そりゃ。だったら、ゲッターノワールみてえなのが他の世界から来るのを待つしかねえのかよ」
〔扉の開閉音〕
弁慶「…戻ったぞ、隼人」
隼人「ムサシの様子はどうだった?」
弁慶「先輩の墓の前で、色々と思うことがあったようだ。もっとも、帰って来たら食堂に直行したがな」
〔基地の警報〕
ヤマザキ「里中市郊外の上空に異常重力反応。パターンはゲッターノワール1号機の出現時と酷似…」「さらに、高濃度のゲッター線が感知されています」
明「それって、まさか!」
弁慶「ブレーンワールドと繋がる転位門が開かれるのか…!?」
隼人「ゲッターノワール1号機が現れる直前に高濃度のゲッター線は感知されていなかったがな」
大介「とは言え、別の世界から未知のゲッターロボがやって来る可能性はあると思いますが」
隼人「ああ。そして、ブレーンワールドと繋がる転位門だという可能性もゼロじゃない。だから、ゲッターノワールチームに偵察させる」
弁慶「俺達が真ゲッターで出るべきじゃないか?」
隼人「状況がどう転ぶかわからん。まずは偵察隊を出し、俺はここで指揮を執る」「もし、ブレーンワールドへの転位門が開き、ゲッターノワールチームが向こうに戻るのなら、それはそれで良しとする」
弁慶「あ、ああ」
甲児(ひょっとしたら、これでリョウ達とお別れってことになるのか…?)
隼人「甲児、お前も出てくれ。修理中の機体で、ゲッターノワールの他に今すぐ動けるのはマジンガーZだけだからな」
甲児「了解!」
隼人「他の者は機乗待機。機体は万全な状態ではないが、場合によっては出撃してもらうことになるぞ」
【シナリオデモ終了】
サブタイトル
『天と地より来たる者』
【戦闘マップ1開始】
〔味方ユニット出現〕
甲児「現地到着! 転位門はまだ開かれてねえな」
リョウマ「あの空間の歪み…あそこに飛びこめば、元の世界へ戻れるかも知れねえ」
ハヤト「あれが転位門だとしても、ブレーンワールドに繋がっている確証はない」
リョウマ「高濃度のゲッター線は?」
ムサシ「それが…発生源はあの空間の歪みじゃないみたいだ」
リョウマ「何だと?」
甲児「じゃあ、どこなんだ?」
ムサシ「この辺りの地面…いや、地下だな」
甲児「じゃ、じゃあ、異常重力反応と関係ねえってのかよ?」
〔レーダー反応〕
ハヤト「反応増大…転位門が開くぞ」
甲児「鬼が出るか蛇が出るか…!」
リョウマ「ブレーンワールドへ繋がってるなら、そいつらを押しのけて飛びこんでやる。甲児、お前達とはそれでおさらばだ」
甲児「そ…そうか」
ハヤト「警戒しろ、中から何かが出て来るぞ」
〔空間転移反応〕
〔味方ユニット出現〕
甲児「あ、あれは…ゲッターロボ!」
ムサシ「だが、あんなタイプは知らんぞ」
ハヤト「ああ、該当するデータはない」
甲児「じゃあ、未知のゲッターロボなのか!」
ハヤト「となると、向こう側はブレーンワールドではない可能性が高い。もっとも、転位門は消えてしまったがな」
リョウマ「………」
甲児「あのゲッターはどこから来たんだ…!?」
拓馬「く~っ、衝撃で頭をぶつけちまったぜ」
獏「お前の石頭がその程度でどうにかなるわけないだろう」
カムイ「むしろ、頭の回転が速くなるんじゃないのか」
拓馬「好き勝手言いやがって…! ってか、お前達も大丈夫なんだな?」
獏「ああ。それより、さっきの異常現象は何だったんだ?」
拓馬「俺が知るかよ!」
カムイ「周りの景色がまるで違う。しかも、昼間だ。先程とは全く別の所にいるようだ」
拓馬「瞬間移動でもしたってのかよ?」
カムイ「それより、あれを見ろ」
〔カーソル、リョウマを指定〕
拓馬「何だ、あいつら…!?」
獏「黒いゲッターロボ…? 研究所にあんな機体があったか?」
カムイ「形状は初代ゲッターロボに似ているが、該当するデータがない」
拓馬「なら、神司令に聞いてみろよ」
カムイ「さっきから早乙女研究所に通信を入れているが、繋がらん」
〔通信のコール音〕
拓馬「何言ってんだ、繋がったぜ」
カムイ「違う、目の前の連中からだ」
拓馬「いきなり撃って来ねえってことは、連合軍のロボットかもな。応答していいのかよ?」
カムイ「構わんが、余計なことを喋るなよ。連中が味方だと決まったわけじゃない。こちらから出す情報は最低限にしろ」
拓馬「ピーピーうるせえな。だったら、お前があいつらと話せよ」
カムイ「いや、お前に任せる」(拓馬に対応させるのは不安だが、素性がわからん相手に俺の姿を見せるわけにはいかない…)
甲児「おい、そこのゲッターロボ! 聞こえるか?」
拓馬「!」
カムイ(アークをゲッターロボと認識している…)
甲児「俺は光子力研究所の兜甲児。このマジンガーZのパイロットだ」
拓馬「魔神ガーゼット? 魔神を名乗るたあ、ご大層じゃねえか。本当に連合軍のロボットかよ?」
甲児「日本語が通じる…お前は日本人か!」
拓馬「おう、俺は拓馬。そして、こいつはゲッターアークだ」
ハヤト(ゲッターアーク…あれのゲッターエネルギー反応は、ゲッターノワール・Gに匹敵する…)
拓馬「あんた、日本人ならここが日本のどこなのか教えてくれよ」
甲児「…お前、自分がどうなったか理解してねえんだな」
拓馬「あ? どういうこった?」
〔レーダー反応〕
ムサシ「ゲッター線反応が急激に上がった! 地中から巨大な物体が出て来るぞ!」
甲児「何だって!?」
〔画面、震動〕
〔敵ユニット出現〕
拓馬「な、何だぁ、あいつは!?」
カムイ「この反応、あの姿…! 奴もゲッターロボなのか!?」
獏「だとしたら、デカ過ぎるぞ!」
甲児「ば、馬鹿な! あいつが出て来るなんて!!」
リョウマ「知っているぞ…! この目で見るのは初めてだが、俺は奴を知っている!」
ハヤト「あれは、真ドラゴン…!」
スティンガー「目覚めた真ドラゴンがどこへ行くのかと思ったら…ここが目的地だったんだね、コーウェン君」
コーウェン「よもや、見知らぬゲッターロボがいるとは。これは僥倖だね、スティンガー君」
スティンガー「う、うん、君の予測が当たったね。この反応…ゲッター線の供給源として最適だよ」
コーウェン「真ドラゴンはあれに引かれたのかも知れないね」
スティンガー「そして、ゲッターノワールもろともその身に取り込めば…ウフフフ」
コーウェン「真ドラゴンはさらなる進化を遂げる…!」
〔通信のコール音〕
隼人「甲児、聞こえるか? そちらの状況は把握している。俺達が行くまで、敵を足止めしろ」
甲児「了解!」
隼人「ただし、無理はするな。真ドラゴンは桁違いの化け物だ。危険だと思ったら、直ちに後退しろ」「ゲッターノワールチーム、お前達もだ。迂闊に奴へ近付くな」
リョウマ「…敵ならば、戦う。それだけだ」
隼人「待て、リョウ。俺の命令に従え」
獏「…おい、何だかヤバい状況だぞ、拓馬。どうする?」
拓馬「まだどっちが味方で、どっちが敵か確実に決まっちゃいねえ…」
〔カーソル、真ドラゴンを指定〕
〔味方機の周辺に爆発〕
〔拓馬の周辺に爆発〕
拓馬「あの野郎!」
獏「攻撃して来やがった!」
拓馬「なら、あいつは敵だ! ぶっ倒してやるぜ!!」
<戦闘開始>
<拓馬vs真ドラゴン>
拓馬「デカくても、たった1体だ! いつもの戦闘に比べたら、楽なもんだぜ!」
カムイ「数の問題じゃない。奴のエネルギー反応はゲッターアーク以上だ」
獏「それに、嫌な予感がする! 距離を取って戦った方がいい!」
拓馬「いや! 遠巻きにチマチマやってても埒が明かねえ! 一気に行くぜ!!」
<真ドラゴンHP90%以下・勝利条件達成>
拓馬「よし、こっちの攻撃が効いてるぜ!」
甲児「この展開、メカギルギルガンの時と同じじゃ…」
〔真ドラゴン、回復〕
獏「奴の傷が!!」
甲児「くそっ! やっぱり、そうなのかよ!!」
【戦闘マップ1終了】
【戦闘マップ2開始】
〔味方ユニット出現済み〕
〔敵ユニット出現済み〕
リョウマ「ハヤト、ムサシ! ゲッターノワール・Gで奴を叩くぞ!」
ハヤト「いや、待て」
リョウマ「何故だ?」
ハヤト「あの状態の真ドラゴンの特性と奴がここへ現れた理由を考えてみろ」
ムサシ「目当てはゲッターノワール・Gと、あのゲッターアークとやらか」
ハヤト「ああ、まだ合体せず、援軍を待った方がいい。俺達が真ドラゴンに取り込まれてしまったら、一気に不利となる」
リョウマ「確かに、敗因になるのは気に入らねえ。ここは時間稼ぎに徹するか」
ハヤト(ゲッターアークの連中もそれを理解しているといいがな)
拓馬「奴が傷を治すってんなら、治し切れねえぐらいのダメージを与えるまでだ!」
甲児「待て! もうすぐ俺達の仲間が来る! それまで迂闊に真ドラゴンへ近付くな!」
拓馬「怖じ気付いたんなら、そこで見てな! 俺が奴を倒してやるぜ!!」
<戦闘開始>
<真ドラゴンHP70%以下・勝利条件達成>
拓馬「よし、さっきよりダメージを与えたぞ!」
甲児「また修復するかも知れねえ! みんな、いったん下がれ!」
〔拓馬以外の味方全機、後退〕
甲児「拓馬、何やってんだ!?」
拓馬「俺がこのまま押し切ってやる!!」
〔拓馬、真ドラゴンへ隣接〕
ハヤト「止めろ、奴の狙いは…」
カムイ「! その声は…!?」
〔真ドラゴン、発光〕
〔拓馬のスパーク〕
拓馬「こ、こいつ、俺達を!?」
獏「取り込む気か!?」
リョウマ「チッ!」
〔リョウマ、拓馬へ隣接〕
リョウマ「そこをどきやがれ!!」
〔拓馬、後退〕
〔リョウマ、真ドラゴンへ隣接〕
拓馬「あ、あいつ!?」
甲児「リョウ!!」
〔味方ユニット離脱〕
獏「く、黒いゲッターが!!」
カムイ「吞み込まれた…!」
〔真ドラゴンの周囲に爆発×2〕
拓馬「くううっ!!」
ハヤト「真ドラゴンのエネルギーが一気に上昇した! 一時撤退するぞ! ゲッターアーク、お前達もだ!」
獏「そ、その顔と声は!!」
カムイ「神司令…!」
拓馬「だが、髪の毛の色が違うし、若いじゃねえか! 他人の空似だろ!」
ハヤト「いいから、指示に従え!」
拓馬「取り込まれたあいつを助けねえのかよ!?」
ハヤト「今の俺達では真ドラゴンに勝てん。犬死にをしたいなら、ここに残れ」
拓馬「くっ…わ、わかったぜ」
〔味方ユニット離脱〕
【戦闘マップ2終了】
【シナリオエンドデモ開始】
タワー内部
竜馬「おい、隼人! 真ドラゴンが現れたってのに、出撃中止とはどういうことだ!?」
隼人「状況が変わったんだ」
竜馬「それがどうした!? 今度こそ、真ドラゴンに引導を渡さなきゃならねえ! でなきゃ、あいつが浮かばれねえぞ!」
弁慶「竜馬、気持ちはわかる。俺だってそうだ。しかし、リョウが真ドラゴンに取り込まれてしまった」
竜馬「何…!?」
弁慶「リョウが例の見知らぬゲッター…ゲッターアークの身代わりになったんだ」
竜馬「何でそんなことに…!」
隼人「経緯は当の本人達に聞く。彼らは先程帰還し、すぐにここへ来る」
〔扉の開閉音〕
甲児「…すみません、神司令。真ドラゴンの足止めも出来ず、リョウまで…」
隼人「その話の前に…ゲッターアークの3人の素性を明かしてもらおう」
獏「ちょ、ちょっと待ってくれ。黒いげったーにもあんたと似た奴が…年齢は違うが、同じ顔をした奴がいた」「しかも、あんた達は俺達が知っている神司令とも顔がそっくりだ。これはいったい、どういうことなんだ?」
隼人「俺の名前は神隼人。このタワーの司令官だ」
拓馬「な、名前も同じなのかよ!?」
竜馬(こいつは…)
弁慶(竜馬にどことなく似ている。だが、リョウのようなクローンじゃなさそうだ)
竜馬(何だ、この奇妙な感じは…)
拓馬(このおっさん、妙に似てやがるな)
隼人「この世界についての詳しい話は後でする」
獏「この世界って…」
隼人「さあ、お前達も名乗ってもらおうか」
獏「ああ、俺は山岸獏だ」
カムイ「早乙女研究所所属のカムイ・ショウ…」
隼人(早乙女研究所がまだ稼働している別世界から来たようだな)
弁慶「お前の顔に付いているのは、アクセサリーなのか?」
カムイ(ゲッターロボの関係者でありながら、爬虫人類のことを知らないのか)
隼人「…それで、お前は?」
拓馬「俺は拓馬…流拓馬だ」
弁慶「!!」
竜馬「流だと!?」
隼人「では、流竜馬という男を知っているか?」
拓馬「ああ、俺の親父だ」
竜馬「な、何っ!?」
【シナリオエンドデモ終了】
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