第3話
凶鳥の最期
サブタイトル
『凶鳥の最期』
【戦闘マップ1開始】
〔味方ユニット出現済み〕
〔敵ユニット出現済み〕
アーマラ「ここに隠しておいて、どこかへ持ち去る気だったのだろうが…もう遅い」
ルスラン「あいつは!!」
シズキ「ご存知なんですか、ルスランさん!?」
ルスラン「あの黒い奴がオルレアン工場にあったヒュッケバイン・シリーズを全てぶっ壊したんだよ!」
シズキ「!」
ルスラン「だから、残っているヒュッケバインは量産型のMk-Ⅱを除いて、君の3号機だけなんだ!」
シズキ「彼らは何故、ヒュッケバインを…!?」
ルスラン「理由はわからん! だが、あんお黒い奴は確実に3号機を破壊する! 今すぐ機体を捨てて逃げろ!」
シズキ「………」
ルスラン「あいつは君に勝てる相手じゃない! 今がホントに凶鳥との縁の切り時だ! でなきゃ、君に不幸どころか、死をもたらすぞ!」
シズキ「…私に死をもたらすのは、このドライではありません」
ルスラン「こんな所で無駄死にをするなってんだよ! お袋さんが病気なんだろ!」
シズキ「ドライが最後のヒュッケバインなら…捨てるわけにはいきません。私と同じく、この機体に携わってきた人達のためにも」「このヒュッケバインMk-Ⅱ試作3号機が与えられた役目を果たし、次へ繋ぐためにも」
ルスラン「言ってることはカッコいいがな、君がここで生命を捨てるこたあねえ!」
シズキ「先程も言った通り、私の仕事はまだ終わっていません…! 最後にやらなければならないことがあるのです!」
ルスラン「止めろ、シズキちゃん!」
シズキ「ルスランさんこそ、輸送機から離れて下さい! 私に考えがあります!」
ルスラン「何!?」
シズキ「早く! 基地の人も避難を! お願いします!」
ルスラン「わ、わかった!」
アーマラ「…機体を捨てる気はないか。なら、破壊する。行け」
量産型MC「了解」
シズキ「まずは、何としてもあの3機を落とさなければ…!」
<戦闘開始>
<キャニス全機撃破orアーマラHP70%以下・勝利条件達成>
シズキ「はあっ、はあっ、は…!」
アーマラ「…キャニスを退けたか。聞いていた機体スペックと違うが、パイロットもそこそこの腕のようだ」
シズキ「あ、後は…!」
〔シズキ、基地へ移動〕
アーマラ「今さら逃げる気か」
〔アーマラ、シズキへ接近〕
シズキ「!!」
アーマラ「私自らが狩ってやる。このガリルナガンでな!」
【戦闘マップ1終了】
【戦闘マップ2開始】
〔味方ユニット出現済み〕
〔敵ユニット出現済み〕
アーマラ「バニシングトルーパーという渾名の通り、消滅しろ!」
シズキ「最後のヒュッケバインをあなたの好きにはさせません!」(後は賭け…! 私に運があるのなら!)
<戦闘開始>
<シズキvsアーマラ>
アーマラ「いかにカスタマイズされていようと、量産試作機ごときでガリルナガンに敵うものか!」
シズキ(スペックは向こうが圧倒的に上…! しかし、何としても一矢報いなければ…!)(でなければ、私どころか、ここにいる人達までも生命を失うことになる!)
<アーマラHP60%以下・勝利条件達成>
アーマラ「…小賢しい、アキシオン・アッシャーで一気に消滅させてやる」
シズキ(わずかに隙が出来た! 今だ!)
〔シズキ、輸送機へ隣接〕
シズキ「常務の言葉通りなら!」
アーマラ「逃げても無駄だ! トロニウム・レヴ、フルドライブ!」
シズキ「やはり、アジャストされてる! これならば!」
アーマラ「む? 何をする気だ?」
シズキ「グラビコン・システム、レベルMAX! コネクト! 出力調整シーケンスはカット!」
アーマラ「何だ、あの武器…あの構えは?」
シズキ「気になるでしょう! それも計算の内です!」
アーマラ「ふん、こちらのシーケンス中にデータを取っておくか」
シズキ「初代用に改良されたMk-Ⅲの武器を、Mk-Ⅱが使うのです!」「これはMk-Ⅰ、Mk-Ⅱ、Mk-Ⅲに託された人達の想いの力! 凶鳥は死にません!」「そう、私が死なせない!!」
[イベント戦闘「シズキvsアーマラ」]
アーマラ「今度はこちらの番だ!」
シズキ「!!」
アーマラ「テヒル・デレット! ゲマトリア修正!」「アキシオン・アッシャー!!」
〔アーマラ、シズキへ攻撃〕
〔味方ユニット撃破〕
アーマラ「他愛ない。これでアルテウル様のご命令通り、凶鳥の直系機は全て破壊した」
〔アーマラにスパーク〕
アーマラ「アクティブ・ウィング・ユニットが少々破損したか…」
〔通信のコール音〕
アーマラ「帰還命令…次の任務か」「3号機の残骸は目視で確認した。事後処理は後続の地上部隊に任せる。私は命令を優先し、帰還する」
〔敵ユニット離脱〕
【戦闘マップ2終了】
【シナリオエンドデモ開始】
ルスラン「シズキちゃん!」
シズキ「何とか…無事です。3号機が私を守ってくれました」
ルスラン「ふーっ、やれやれ。君は最初からああするつもりだったのかよ?」
シズキ「ええ、3号機ではあの黒い機体に勝てない…。でも、あれは私の機体が破壊されないと去らない。だから、他に方法がなかったのです」
ルスラン「いやいや、だとしてもさあ…」
シズキ「運が良かったのです、私は。そもそも、あのグラビトン・ライフルがアジャスト済みでなければ、使えませんでした」「そして、3号機にヒュッケバインMk-Ⅲ用のグラビコン・システムが搭載されていなければ、G・テリトリーを使えず…」「黒い機体の攻撃を防げませんでした」
ルスラン「それでも、大破状態だけどな」
シズキ「3号機には悪いのですが、そうでないと…さらに、あの黒い機体に少しでもダメージを与えないと去ってくれなかったでしょう」
ルスラン「あいつが帰る理由を作ったってか。まったく、危な過ぎる賭けだぜ。いくら先を見通してたとしてもさ」
シズキ「それはルスランさんも同じでしょう? あの輸送機には、試作3号機と同じ色に塗られた量産型Mk-Ⅱのパーツが積み込まれていました」「あなたは、あれを何らかのダミーとして使うつもりだったのではありませんか?」
ルスラン「そこまで察してたのかよ。パイロットにしとくには惜しいな、こりゃ」
シズキ「しかし、グラビトン・ライフルは完全に壊れてしまいました…」
ルスラン「試作武器の1つや2つが何だってんだ。また作りゃあいいんだよ」
シズキ「そう…ですね。次はあれにウィング・ユニットを付ければ、空中使用時の安定度が増すかも知れません」
ルスラン「…筋金入りのテストパイロットだな、君は」
シズキ「もう…辞めますけど。もっとも、こんなことをしてそれが出来ればの話ですが…」
ルスラン「ああ、その点は心配すんな。俺の依頼主は、この手の事件の揉み消しも得意なんだ」「アフターケアとして、シズキちゃんが後々で困らないよう俺が手配を頼んでおいてやる」
シズキ「しかし、ガイアセイバーズが後処理のため、ここへやって来ると思いますが…」
ルスラン「そこら辺も任せておきな。実は俺、輸送業者なんかじゃなくて…お天道様の下を真っ当に歩けない身分なのさ」「だから、盗人として3号機を持って行く。ここの基地司令には、お宝を盗まれた間抜けを演じてもらわなきゃならないがな」
シズキ「そうですか…」
ルスラン「君に嘘を付いて悪かったよ」
シズキ「それは構わないのですが…ルスランさんは、もう一つ私に嘘を言いました」
ルスラン「え? 何だ?」
シズキ「ヒュッケバインは不幸を呼ぶ凶鳥だと…でも、3号機は私に仕事を与え、最後には私を守ってくれました」「ですから、ヒュッケバインは私に不幸ではなく、幸せをもたらしてくれた青い鳥なのです」
ルスラン「そうか…」
シズキ「ルスランさん、最後のヒュッケバインをあなたに託します」
ルスラン「ああ、わかった。仕事はきっちりやり遂げる。そして、いつか故郷に…マオ・インダストリーに帰してやるさ」
シズキ「お願いします」(ヒュッケバインは死なない…必ず甦る。私は短い間しか関われませんでしたが…)(あの鳥が再び空を舞うと…その日が必ず来ると信じます………)
【シナリオエンドデモ終了】
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