No.24
ベヘモス
サブタイトル
「ベヘモス」
【シナリオデモ開始】
〔カーソル、ヨコスカを指定〕
ヨコスカ基地/会議室
マリュー「それにしても、あなたたちが無事で良かったわ」
ムウ「月がグラドス軍に制圧されたってのは聞いたんだが、どうなってるんだ?」
ユリカ「それが、私たちも月がどうなってるかはわからないんですよ」
プロスペクター「それどころではありませんでしたからなぁ」
ナタル「グラドス軍の艦隊と交戦したそうだが」
ルリ「ええ。正確には総司令官ル・カインの直属部隊と、ですけど」
マリュー「総司令官? グラドス軍の?」
ユリカ「それがすごかったんですよ。総司令官なのに自分でSPTに乗って出てきちゃうんです」
アカツキ「派手な金色のSPTにね。しかも恐ろしく強い。まったく冗談じゃないよ。第8艦隊のメネラオスも、それに沈められたって話さ」
マリュー「ハルバートン提督が・・・」
ナタル「エイジ・アスカ。お前も出ていてこの結果ということは、やはりグラドス軍を止めるのは無理だった、ということだな」
エイジ「・・・はい。ル・カインは危険な男です。残念ですが彼がグラドス艦隊の司令官である以上、もう戦う以外には・・・。ル・カインの艦隊を退けることができれば、本国との交渉に望みをかけることもできるのですが」
ムウ「・・・そうか。君にはますますつらいことになっちまったな」
エイジ「いえ・・・」
マリュー「これまで通り、私たちに協力してもらえると考えていいの?」
エイジ「ええ。僕はやはりこの星を守りたい」
キラ「エイジ・・・」
カガリ「お前ってほんといい奴だな」
シモーヌ「当然でしょ。エイジはあたしたちの仲間なんだから」
マリュー「ふふっ、そうね。これからもよろしく頼むわね、エイジくん」
エイジ「はい」
エリナ「それでラミアス少佐、軍の方では今後の展開についてどう見ているの?」
ジュン「月の奪還作戦なんてやっていられる余裕はないでしょうね、きっと」
マリュー「ええ、その通りよ。ミスマル提督のお話では、連合軍は当分の間防衛に専念するそうなの。私たちにはこれまでと同様の任務を継続するようにとのことだったわ」
忍「こんな状況だってのに、モグラ叩きを続けろってわけかよ」
ナタル「だが重要な任務だ。戦況は悪化しているが、だからといって地上の敵を放置するわけにはいかんのだからな」
鉄也「俺たちがどこまで奴らを叩けるかで、状況も変わるってことか」
甲児「へへっ、気合いが入ってきたぜ」
〔カーソル、ヨコスカを指定〕
ヨコスカ基地/会議室
ユリカ「・・・というわけで、木星トカゲさんたちはグラドス軍じゃなくって、木星の人だったんです」
マリュー「信じられないわ、まさかそんなことが」
ユリカ「でも直接本人とも話しましたから、間違いないです」
カガリ「その捕虜って奴か。あの時回収した機体が有人機だったなんてな」
ヒカル「ゲキ・ガンガーも知ってたしねぇ」
マリュー「ゲキ・・・?」
ムウ「艦長、例のビデオだ。敵の新型が似ているって言ってた」
マリュー「ああ、あれ」
ナタル「しかし何故、捕虜にした敵パイロットが脱走など。いかに君たちが正規の軍人ではないとはいえ、まさか拘束もしなかったわけではあるまい」
ユリカ「へ? え~っと、それはその・・・」
プロスペクター「もちろんですよ中尉。ただまぁ、ちょっとばかり手落ちがありましてね。残念なことですが。今後のよいケーススタディになりました」
ユリカ「そ、そうなんですよ」
エリナ「・・・・」
ナタル「二度とはないようにしてもらいたい。そんなことでは困る」
ユリカ「は~い、頑張ります」
ムウ「しかし・・・木星トカゲは月を追放され木星圏で生き延びた地球人、か。まいったな、そりゃ」
マリュー「グラドスと木星の連合軍だった、というわけね」
カガリ「あの無人機が、地球人が送ってきた兵器だったなんてな・・・」
キラ「うん・・・」
ナタル「・・・すでに地球人ではない。木星人だ。正真正銘の異星人と連合し、地球へ侵攻してきている、な。コーディネイターよりも始末が悪い」
キラ「そんな・・・。でも、原因をつくったのは地球連合でしょう」
ナタル「それが真実なら、100年以上前のな。今我々がおかれている危機的状況には、何の関係もない話だ。だいたい当時どのような事情でそのようなことが起きたのか、真実などもはや知りようがなかろう。そうではないか、エリナ・ウォン。ネルガルが持つその情報とて、どこまでが真実かはわかるまい」
エリナ「それはそう」
アキト「どういうことだよ」
イネス「地球での記録がほとんど抹消されているなら、残っている記録も真実を伝えているとは限らないってことよ。それは向こうも同じこと。何が起きたかについては、恐らく聞いた通り。でもどうして、という部分についてはもはや確認のしようがない」
ユリカ「なるほど」
カガリ「にしても・・・地球連合、か」
雅人「地球連合って言ったらさ、一応あの話もしとかないとマズイんじゃない」
忍「・・・あれか」
マリュー「何なの?」
亮「グラドス軍に、もと連合軍の将校がいるのが確認された」
ムウ「おいおい、なんだよそれは」
ナタル「バカな。いったいどういうことなのだ」
ノアル「シャピロ・キーツって奴ですよ。もとウエストポイントの士官学校で教官をしていた。火星会戦には参謀の一員として参加し、戦死したはずだった奴だ」
沙羅「・・・・」
忍「ああ。そいつが何がどうなったか知らねぇが、グラドスの総司令官にくっついてやがったんだよ」
マリュー「シャピロ・キーツ少佐?」
ムウ「俺は知らないが・・・知っているのか?」
マミュー「え、ええ・・・私がハルバートン提督の所にいた頃、1度だけ会ったことがあるの。あまり良い印象ではなかったけど、よく覚えているわ。でもどうして彼が」
雅人「なんか地球はグラドスに勝てっこないから見捨てたとか。そんなこと言ってたけど」
忍「奴が何を考えているかなんざ、どうでもいいぜ。グラドスと一緒に野郎も叩きつぶすだけだ」
沙羅「・・・・」
ユリカ「あの、それでこっちはその間どうだったんですか?」
マリュー「そうね、詳細な報告書は後で見てもらうとして、簡単に説明しておくわね」
リョーコ「いない連中もいるみたいだけど、まさかやられちまったなんてことはないよな」
ムウ「無事だよ、全員な。ただコン・バトラーとボルテスはちょっと問題があって、ビッグファルコンに行ってもらっている。ブレン隊はノヴィス・ノアだ」
ヒカル「金髪くんたちは?」
マリュー「彼らは、この基地にいるわ。ミスリルの方で何かあったみたいで、人が来ているらしくてね。ここには顔を出していないけど」
〔カーソル、ヨコスカを指定〕
ヨコスカ基地/一室
テッサ「手間をかけさせてしまいましたね。ごめんなさい。艦は今近海にいませんし、頼れるのはあなたたちだけだったんです」
宗介「いえ、ご無事でなによりでした。お怪我は大丈夫ですか」
テッサ「出血は止まっていますから。でも・・・彼を奪還されてしまいました」
宗介「我々がもう少し早く大佐殿と合流できればよかったのですが」
テッサ「いいえ、発信機の存在に気づかず、敵の追跡を受けてしまった私のミスです」
宗介「あの状況では大佐殿の安全確保を最優先したマオの判断は的確だったと思います。大佐殿がご無事であっただけでも幸いでした」
テッサ「でも私は彼を連れ出すことを優先して、爆発からかばってくれたカリーニンさんを・・・。しかも危険性を考えたら彼を殺してしまうべきだったのにそれも出来ず、あげくに彼を奪われてしまうなんて。自分が情けなくて、おかしくなりそうです・・・」
宗介「大佐殿・・・」
テッサ「・・・ダメですね、私。陸にあがるとまるで役立たずで。私がいなければカリーニンさんもあんなことには・・・」
宗介「いえ、少佐は必要な仕事をしただけです。それに戦死と決まったわけではありません。恐らく生きているでしょう」
テッサ「でも・・・」
宗介「初めて会ったとき、自分と少佐は敵同士でした」
テッサ「え?」
宗介「その時は有利なはずの地形で自分は完敗しました。断言します。少佐を殺すのは並大抵ではありません」
テッサ「・・・ありがとう。私もそう信じましょう。ふふ、でもへんな慰め方」
宗介「そうでしょうか」
テッサ「メリッサのいった通りの人ですね。・・・こんな風に個人的にお話をするのは初めてですよね。知ってます? 私とあなた、同い年なんですよ」
宗介「は、それは聞き及んでおりますが」
テッサ「並んで歩いたら、恋人同士に見えますね、きっと」
宗介「は?」
テッサ「見えないかしら」
宗介「いえ、その・・・こ、光栄であります」
〔扉の開閉音〕
かなめ「宗介、いる?」
宗介「ち、千鳥か。どうした」
かなめ「なにひきつった顔してるの?」
テッサ「お久しぶりですね、カナメさん」
かなめ「あ・・・テッサ? ミスリルの人って、テッサだったんだ」
テッサ「ええ・・・ちょっと事情がありまして」
かなめ(まさか、宗介に会いに来た・・・とか? まさかね)
宗介「千鳥、何か用があったのではないのか」
かなめ「あっ、そうだった。クルツくんとマオさんがね『少佐の遺体は確認されていない』ことが確認できたから、それだけ先に伝えてくれって」
宗介「やはり少佐は生存されているようです。ですが・・・」
テッサ「ええ・・・敵に連れ去られた可能性が高いわ。なんてこと・・・」
かなめ「・・・? あっ、ちょっとテッサ、怪我してるんじゃないの。宗介、あんた何やってんのよ!」
宗介「いや、応急処置は・・・」
かなめ「こんのバカッ! ミスリルって何なのよ。こんなトロそうな女の子に危ないことさせて!」
宗介「いやこれには少々事情が」
かなめ「黙んなさい! よく見たら顔も真っ青じゃない。早くレインさんに見てもらいなさいよ! あ~もういい、あたしが呼んでくるわ!」
〔扉の開閉音〕
テッサ「・・・サガラさん、いつもこんな調子なんですか?」
宗介「いえ、いつもというわけでは」
テッサ「ここの人たちにも、うまくなじんでいるとは報告書で読みましたが、それでも彼女は素人なのに。おかしいです」
宗介「ですが大佐殿の状態については、確かに彼女の指摘した通りです。自分がもう少し注意するべきでした」
テッサ「・・・・」
アークエンジェル/食堂
ムウ「そういや、戻ってからDボウイの様子が変じゃないか?」
ノアル「ああ・・・あれですか。月で奴が、赤いテッカマンとやりあったって話はしたでしょう。それからですよ。グラドス軍が来てるってのにいきなり勝手に帰還して、それっきりああだ。聞いても何も答えやしない」
サイ「またあの人と同じようなテッカマンが出たんですか」
アキ「ええ。ラダムと戦った時にね」
トール「ダガーっていうのだけじゃなかったんだ・・・」
ノアル「次に攻めてくるのはあの赤いテッカマンかもしれないってのに、俺たちには何もわからない。野郎は何か知ってるはずなのに、ああも黙りこんでちゃな」
ミリアリア「でもテッカマンって、一体何なの?」
カガリ「Dボウイの奴がさっさと思い出して、全部しゃべってくれればわかるだろうにな」
キラ「うん。でも、しかたないよ」
ムウ「困ったもんだよなぁ」
アキ「でも、最近ちょっとは明るくなったと思ってたのに」
ノアル「ああ、すっかり根暗のダークボウイにもどっちまったな」
〔カーソル、ヨコスカを指定〕
ヨコスカ基地/一室
クルツ「あれ、お前とテッサだけか。カナメはどうしたんだ?」
宗介「ドクターを呼びに行ってもらった」
マオ「へぇ、あんたにしては気がきくじゃない」
テッサ「確認はできましたか?」
クルツ「親父のことならカナメに言った以上の情報はないぜ」
マオ「タクマっていうのを連れ去った連中の足どりはつかめたわ。ルリに頼んで、オモイカネでハッキングをかけて近郊一体のデータを片っ端から洗ってもらったの」
テッサ「どこです」
マオ「カワサキよ。港湾区域の倉庫群。オルファンがらみの津波でやられたまま、復旧せずに放棄されたあたり」
クルツ「で、なんなんだい?」
テッサ「・・そこにラムダ・ドライバ搭載型の兵器を保有する武装集団が潜伏している可能性があるわ」
宗介「ッ!!」
マオ「あの時のアレね。しかもあたしらのいる目と鼻の先とはね。洒落になってないわ。そいつらの目的は?」
テッサ「それはわからない。でもこのままにしておいては、きっと大変なことになる。うかつだったわ。ダナンは別の作戦行動中だからこちらには回せないし・・・」
宗介「時間的余裕はないのですか」
テッサ「あれだけ迅速に、かつ強引な手段で彼を取り戻しにきた。彼が必要とされる行動を起こすためとしか考えられない。だとしたら一刻を争うわ」
マオ「どうするテッサ? 本部の方じゃいい顔はしないだろうけど、ユリカなら手を貸してくれると思う。まぁ、ちょっと頼りない艦長だけどね。頼んでみる?」
クルツ「あぁ。アークエンジェルはともかくナデシコならそのくらいの曖昧な情報でも動いてくれっかもな」
宗介「大佐殿、自分も同じ意見です」
テッサ(・・・最初からもっときちんと対応すべきだった。そうすればカリーニンさんも失わず、タクマも確保できたはずなのに。私は不完全だわ。でも、だからといってあきらめていい理由にはならない。そして、この人に・・・サガラさんに認めてほしい。私が本当に信頼にたる人間であると)
宗介「大佐殿?」
テッサ「・・・作戦本部の指示は無視することになってしまいますが、しかたありません。メリッサ、ミスマル艦長に連絡をお願い。ナデシコに協力を要請します」
ナデシコ/ブリッジ
ユリカ「ようこそナデシコへ、テスタロッサ大佐。なんだか大変なことが起きそうだって聞きました。ナデシコは協力をお約束します。どーんとまかせちゃってください!」
テッサ「ありがとう、ミスマル艦長。よろしく頼みます。こんにちは、ルリさん。データの洗い出し、助かりました」
ルリ「ええ」
かなめ「ちょ、ちょっと待って。ユリカさん、いま大佐って・・・」
ユリカ「はい、それが何か?」
かなめ「だ、だって大佐ってえらい人なんでしょ? マリューさんとかムウさんだって少佐なのに。そりゃ頭はいいんでしょうけど、なんでこんな女の子が? 宗介、この子あんたの仲間なんじゃないの?」
宗介「仲間? 何をいっている千鳥。下士官の俺とは比べるべくもない。大佐殿は俺やマオたちが所属する戦隊の総司令官であり、トゥアハー・デ・ダナンの艦長だ」
かなめ「・・・はい?」
アカツキ「ま、普通は信じられないよねぇ」
ルリ「本当のことです、かなめさん」
かなめ「いやでも、ソレ絶対ヘンだって。なんでみんな、そんな普通に納得しちゃってるわけ!?」
統夜「俺たちは一応、前から話は聞いてたし」
フェステニア「その時、驚き終わっちゃってるもんね。アタシたち」
エリナ「別に納得はしてないわよ、私は。他所の組織のことだし、信じようと信じまいと結果は一緒だから口ははさまないけど」
甲児「まぁ、今さらだしなぁ」
雅人「俺たちはもともとミスリルの人間だしね」
宗介「千鳥、これは本当のことなのだ」
テッサ「ごめんなさい、カナメさん。今は時間を無駄にできません。ミスマル艦長、すぐにでも発進をお願いできますか?」
ナデシコ/ブリッジ
〔モニターの開閉音〕
マリュー「なんですって?」
ユリカ「はい、ですからナデシコは警戒のため出撃します」
ナタル「ミスマル艦長、そのエリアにおいて、強力な兵器を持つ武装集団がなんらかの作戦行動を行う危険性があるという、その情報の出所は。信頼できるのか」
ユリカ「ミスリルの大佐さんからの情報です。私は信じてます」
マリュー「ちょっと待って、その話は・・・」
ユリカ「アークエンジェルは待機していてもらって構いません。でも時間がないので、ナデシコは発進します。ルリちゃん、相転移エンジン始動して。みなさん、行きますよ~」
ルリ「相転移エンジン始動。ナデシコ発進します」
テッサ「・・・・」
エリナ「さすがにあっけにとられてるわね」
テッサ「え、ええ・・・ちょっと」
エリナ「安心した。どうやらあなたは見かけと違って、立場にふさわしい態度のとれる軍人のようだわ」
〔カーソル、ヨコスカを指定〕
港/倉庫
セイナ「お目覚めだったようね」
カリーニン「・・・なにか用か」
セイナ「あなたと話がしたいの」
カリーニン「私から情報を引き出せると思うかね」
セイナ「期待していないわ。拷問しても口を割らずに死ぬでしょう。あなたの部下も優秀だったけど、もうタクマは取り戻した。あなたちが誰であっても関係がないわ」
カリーニン「では何故私を助けた」
セイナ「言ったでしょう、話がしてみたかったのよ。・・・あなたが似ていたからかもしれない。昔、知っていた人に」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
カリーニン「・・なるほど。復讐というわけか。君たちの存在を否定した、この世界への」
セイナ「さぁ、どうかしらね。すべてを徹底的に破壊し、恐怖の炎で焼き尽くす。それが望み。それを復讐と言うのなら、そうかもしれない。異星人の侵略も、海の底の遺跡も、私たちにとってはどうでもいいことよ。このくだらない世界のくだらない人間たちがいなくなるなら別に何でもいい」
カリーニン「君たちの指導者だったという人物が、そんなことを望んでいたと思うのかね」
セイナ「・・・違うでしょうね。でも、もう彼はこの世にはいないわ」
カリーニン「迷いがあるならばやめておくことだ。まだ遅くはない」
セイナ「いいえ・・・もう遅いわ」
〔モニターの開閉音〕
マオ「こちらウルズ2。目標施設を確認。多数の熱源を感知。少佐が捕まってる可能性があるって聞いたけど、本当にいいのね?」
テッサ「・・・ええ。現状では敵の制圧を優先します」
マオ「・・・了解、6、7、いいわね」
クルツ「ウルズ6だ。いつでもいいぜ」
宗介「ウルズ7、問題ない」
マオ「ナデシコ、援護は頼むわね。ECS不可視モード解除。さぁいぶり出しにかかるわよ」
〔味方ユニット出現〕
〔建物に爆発〕
〔画面、振動〕
セイナ「ッ!!」
カリーニン「・・・・」
ザイード「どうやら、かぎつけられたようだな」
セイナ「あんた、まだいたの。プレートの運び出しはもう終わったはずでしょう。それとも、私たちの監視かしら」
ザイード「クライアントに報告しなくてはならないのでね。だが君たちのミスのおかげで、戦わずに脱出するのは難しくなったようだな。例のものは?」
レイナ「・・・準備はできている。やらせるわ」
ザイード「結構」
タクマ「姉さん!」
セイナ「全員、アームスレイブに搭乗しなさい。予定より早くなったけど、始めるわよ。タクマ、あなたも急ぎなさい!」
タクマ「で、でも姉さん。気持ち悪いのが治まらないんだ。怪我もしてるし。ベヘモスが姉さんにとって大事だっていうのはわかってる。でも僕は」
〔頬を叩く音〕
セイナ「甘ったれないで! いまあれを動かさないで、あなたにどんな価値があるというの」
タクマ「姉さん・・・?」
セイナ「あれに乗らないなら、あなたなんかいらないわ」
タクマ「ッ!!」
セイナ「わかったらさっさと行きなさい!」
タクマ「・・・うん・・・わかったよ、姉さん」
セイナ「どうやらあなたのお仲間は思っていた以上に優秀だったようね。連合軍ともつながりがあるのかしら」
カリーニン「彼はラムダ・ドライバ搭載機のパイロットだな」
セイナ「・・・どうやらいろいろと余計なことを知っているようね」
カリーニン「そんなもので何を破壊しようと、君の人生も、地球圏も、何も変わりはせんぞ」
セイナ「言ったでしょう。変えることなんて望んじゃいないって。・・・私も行くわ。カギは開けておく。このまま死にたくないなら、自力で逃げることね」
カリーニン「殺していかないのかね」
セイナ「・・・・」
〔建物に爆発〕
〔画面、振動〕
クルツ「さぁて、そろそろかな」
マオ「センサーに反応。出てくるわよ!」
〔敵ユニット出現〕
ルリ「敵、アームスレイブ多数。武装しています」
ユリカ「やっぱり言った通りでしたね。みなさん、出撃してください!」
〈出撃準備〉
テッサ「・・・・」
レイン「テスタロッサさん、傷の具合がよくないわ。あなたは休んでいた方が・・・」
テッサ「いえ、私には見届ける義務があります。ブリッジにいさせてください」(それに、たぶんまだあれは出ていない。このまま確保できればいいのだけど・・・)
ユリカ「無理はしないでくださいね」
ザイード「・・・なるほど」
セイナ「戦艦ナデシコ・・・最初からあの連中を相手にすることになるなんてね。全機、ベヘモス起動まで時間をかせぐ。いいわね」
<戦闘開始>
<敵10機以下>
ミリー「ユリカさん、アークエンジェルより通信です!」
〔モニターの開閉音〕
マリュー「本当に敵が潜伏していたようね。先手をとれたようでよかったわ」
ユリカ「はい。もうちょっとで制圧できます。そしたら戻りますね」
マリュー「いいえ、まだよ。こちらが支援に出られなかったのは、ボアザン軍の接近を確認したからなの」
ナタル「どうやら奴らは、こちらの動きを完全に把握しているようだ。恐らく君たちが戦闘に入ったのを好機と見たのだろう。そこへ向かっているのはほぼ間違いない」
ユリカ「ボアザン軍が!?」
マリュー「こちらもまもなく着くわ。気を抜かないで」
ユリカ「了解しました。みなさん、ボアザン軍が接近中だそうです! 注意してください!」
<セイナ撃破・敵増援1出現>
セイナ(終わり・・・か。もし・・・あなたともっと早く会えていたら、私も・・・)
〔敵ユニット撃破〕
タクマ(姉さんに喜んでほしくて我慢してきたのに。僕はベヘモスの操縦者。ただのベヘモスの部品。姉さんにとては、それだけだったなんて。僕と姉さんの間にあるものが愛情じゃなくてこの鉄の塊だったなんて、そんなこと・・・知りたくなかったよ。姉さん・・・さよなら・・・)
〔建物に爆発〕
〔画面、振動〕
〔敵ユニット出現〕
宗介「なに?」
クルツ「なんだよ、ありゃあ!?」
アキト「あれもアームスレイブだっていうのか?」
ルリ「そうみたいです。オモイカネは敵大型兵器をアームスレイブと推定してる」
テッサ「普通のアームスレイブはあんな大きさには造れない。あれなんだわ・・・」(間に合わなかった。あれに乗っているのは・・・)「やめなさい、タクマ!」
タクマ「テスタロッサさんかい? もしかしてその艦に乗っているんだ? いいだろう、これ。ベヘモスっていうんだ」
テッサ「そんなもので何をするつもり!?」
タクマ「たくさん壊して、たくさん殺すんだ。それだけだよ。本当はノヴィス・ノアって艦も壊せって言われてんたんだけど、もうどうでもいいんだ。姉さんもいないし。ベヘモスが動く限り壊して殺し続けるだけさ。僕には他に何も残っていないからね」
統夜「あいつら、ノヴィス・ノアを狙ってたのか」
テッサ「タクマ・・・ぅっ」
タクマ「あの時の怪我で苦しいのかい? なら・・・今僕が楽にしてあげるよ。このベヘモスで、その戦艦を沈めてあげる」
テッサ「そ、そんなこと・・・」
ユリカ「あれ?」
レイン「テスタロッサさん!? いけない、傷が開いているわ。イネスさん」
イネス「しかたないわね。ジュンくん、彼女をメディカルルームに運んでくれるかしら」
ジュン「僕が? でも」
ユリカ「行ってジュンくん。ここはジュンくんがいなくても大丈夫だから」
ジュン(・・・そんなにはっきり言わなくても・・・)
ユリカ「みなさん、とにかくあのおっきいのを止めてください!」
[イベント戦闘「宗介vsタクマ」]
タクマ「無駄だよ。ベヘモスには盾があるんだ。お前たちなんかに止められるものか」
ドモン「なんだ今のは!?」
亮「ろくに効いていないようだな」
忍「チッ、どういうこった!?」
リョーコ「なんだよ、見えない壁にでもぶつかったみたいだったぜ!?」
甲児「まさか・・・今のはあん時の奴と同じか!?」
※※カティアがサブパイロットの場合のセリフ※※
カティア「あの時のアームスレイブね」
※※フェステニアがサブパイロットの場合のセリフ※※
フェステニア「統夜が連れてかれた時のあいつ?」
※※メルアがサブパイロットの場合のセリフ※※
メルア「そうみたいですね」
統夜「ああ・・・間違いない。あのガウルンって奴が使ってた機体と同じシステムだ。宗介!」
宗介「ラムダ・ドライバ・・・。くっ、大佐殿の言っていたのはあれか!」(あの障壁・・・ラムダ・ドライバの機能は、無制限に使えるのか? 無効にするには、どうすれば・・・。俺にもう一度、あれができるのか・・・?)
かなめ(う・・・またこの感覚・・・)
アンナ「カナメ・・・? 大丈夫ですか?」
かなめ(あれから何度も来てるけど・・・今回のはひどい。必要だから・・・?)(またきたきたきた。ひひひひ必要? ムリムリあなたじゃ)(う・・・うるさい!)(あなたの体だだちょうだい。いなくなってあなたいらない)
テッサ(おやめなさい!カナメさん、その声に耳を傾けてはダメよ!)
かなめ(やめやめめめ。わたしイルよここに)
テッサ(消えなさい!)
かなめ(テッサ・・・? なにこれ・・・なんで頭の中にテッサの・・・)
テッサ(時間がありません。この状態が長く続けば私もあなたも危険です。カナメさん、彼に伝えて。ラムダ・ドライバの・・・)
〔ユリカからエネルギーの広がり〕
アンナ「カナメ、カナメ!? しっかりして!」
アーサー「いったいどうしちゃったんだい? つらいならメディカルルームに行った方が・・・」
かなめ「あ・・・あたし・・・。ブリッジにいかなきゃ」
アンナ「え・・・?」
宗介「いや・・・やるしかない。ウルズ7だ。奴の前に出る。援護を頼む!」
〔宗介、タクマへ接近〕
宗介「イメージだ・・・行くぞ!」
〔宗介、タクマへ攻撃〕
〔タクマ、「ラムダ・ドライバ」発動〕
タクマ「へぇ、そっちにもあるんだ。でも、無駄だよ。そんな程度じゃ」
甲児「やったか!?」
宗介「だめだ。抜いたが、効いていない。くそっ」
ユリカ「なんなのあれ~!?」
かなめ「宗介に通信をさせて!」
プロスペクター「どうされたんですか、いきなり」
ユリカ「かなめちゃん、今は戦闘中だからブリッジには・・・」
かなめ「いいから、早く!」
ルリ「・・・どうぞ」
かなめ「聞こえる、宗介!」
宗介「千鳥か?」
かなめ「なんだかわかんないけど、敵の機体にラムダ・ドライバの冷却装置って奴があって、それが弱点らしいの。そこを狙って。でも普通の攻撃じゃダメ。あれをやって!」
ユリカ「かなめちゃん・・・?」
宗介「大佐殿の指示か?」
かなめ「テッサの? えーと、たぶん。そういうことにしといて!」
宗介「・・・わかった。冷却装置・・・あのスリットか」
タクマ「何度やったって無駄さ。僕とベヘモスは無敵なんだ。お前たちなんか、みんな潰してやる」
宗介「・・・そこだ、貫け!」
[イベント戦闘「宗介vsタクマ」]
タクマ「うっ!?」
マオ「ソースケ、やったの?」
統夜「・・・何も起きないぞ」
※※カティアがサブパイロットの場合のセリフ※※
カティア「ええ」
※※フェステニアがサブパイロットの場合のセリフ※※
フェステニア「うん」
※※メルアがサブパイロットの場合のセリフ※※
メルア「そうですね・・・」
宗介「千鳥、どうなっている」
かなめ「大丈夫。これで出力は確実に低下する。敵はもう虚弦斥力場を障壁にまわす余裕はなくなった。まだ障壁が残っていても弱くなってる。後は威力さえあればみんなの攻撃でも抜けるはずよ! ユリカさん!」
イネス(ふうん・・・なるほどねぇ)
ユリカ「は、はい! みなさん、なんだかわからないけど、大丈夫だそうですので攻撃を再開してください!」
タクマ「うぅぅ・・・こ、こいつらぁっ!!」
<統夜vsタクマ>
タクマ「あははははっ! 潰れろ! 潰れちゃえよ、お前ぇっ!」
統夜「動きは鈍い。あの障壁さえ抜ければ、やれるはずだ。いいな、あれを止めるぞ!」
※※カティアがサブパイロットの場合のセリフ※※
カティア「もちろん」
※※フェステニアがサブパイロットの場合のセリフ※※
フェステニア「そうこなくっちゃ!」
※※メルアがサブパイロットの場合のセリフ※※
メルア「え? やるんですか?」
<宗介vsザイード>
ザイード(カシムか・・・)
宗介「強い・・・この動きは、まるで・・・」
<宗介vsタクマ>
タクマ「サガラ・・・ソウスケ。テスタロッサさんを連れ去って、僕のベヘモスに傷をつけた。許せないよ、お前! 望み通りグチャグチャにして殺してやる!」
宗介「獲物を前に舌なめずり。三流のすることだな」
タクマ「うあぁぁぁーっ!」
<クルツvsタクマ>
クルツ「バケツ頭のクソ野郎。一発カマしてやるぜ!」
タクマ「は・・・ははははっ! ただのアームスレイブなんかで、なにができるっていうんだ! 踏みつぶしてやる!」
<マオvsタクマ>
マオ「こんなのが相手だなんて、聞いてなかったわよ!」
タクマ「そんなもの、このベヘモスに比べたら人形じゃないか。すぐ壊れるんだ」
<ザイード撃破>
〔敵ユニット離脱〕
<タクマ撃破>
タクマ「負けた・・・? 姉さん、どうして・・・」
〔敵ユニット撃破〕
鉄也「やったか」
マオ「まったく、とんでもない奴だったわね」
※※まだ敵が残っている場合、セリフ追加※※
ユリカ「この調子で、残った敵もやっちゃってください!」
<敵全滅・味方援軍1&敵増援2出現>
〔味方戦艦出現〕
ルリ「アークエンジェル来ました」
ナタル「アーガイル二等兵、ボアザン軍は」
サイ「来ます!」
〔敵ユニット出現〕
ジャンギャル「大丈夫なのだろうな、ベルガン」
ベルガン「まだ鎧獣士の数は揃っていないが、奴らが消耗している今がチャンスだ。ゆけ、我が鎧獣士よ。奴らをけ散らしてしまえ!」(ふふふ、皇帝陛下、まもなくです。まもなくハイネルめを引きずり下ろしてご覧にいれますぞ)
甲児「なんだ、見たことのない敵がいるぜ!」
ムウ「ボアザンも新型を投入してきたってことか」
〔味方ユニット出現〕
豹馬「くそっ、ボアザン星人め!」
健一「いくぞ!」
ルリ「艦長、ボルテスとコン・バトラーです」
ユリカ「へ?」
マリュー「あなたたち、機体はもう大丈夫なの?」
小介「それが、まだテスト中だったんですが・・・」
豹馬「ボアザンの奴らが出たってのに、黙って見ていられるか! 奴らめ、この前のカリは返してやるぜ!」
〔モニターの開閉音〕
浜口「豹馬、健一、よく聞け。現在搭載されているウルトラマグコンは剛博士が残された古い設計データをもとに、我々で組み上げたもの。残念ながら完全な動作は保証できん。わかっているな」
健一「わかっているさ博士。だから実際に奴らの攻撃を受けてテストしなくちゃならないってことだ」
ジャンギャル「あの2体は・・・。おのれ、また出おったか。フフフッ、だが貴様らなどもはや敵ではない。今度こそ始末してくれる。ナマズンゴを出せ!」
〔敵ユニット出現〕
日吉「お兄ちゃん、この前の奴だ!」
健一「来たか。豹馬、いいな」
豹馬「おう!」
ジャンギャル「バカめ。やれ、ナマズンゴよ。奴らをバラバラにしてやるのだ!」
〔強力ナマズンゴから超電磁妨害波発生〕
豹馬「くっ、どうだ小介!」
小介「は、はい! 大丈夫です!」
十三「へへっ、やるもんやないけ。いったれや豹馬!」
めぐみ「健一!」
[イベント戦闘「健一vs強力ナマズンゴ」]
〔敵ユニット撃破〕
一平「やったぜ」
ムウ「へぇ、大丈夫みたいじゃないか」
ジャンギャル「バ、バカな・・・」
ベルガン「フフフッ、ド・ズール将軍が残した物を利用して楽をしようなどと考えるからそうなるのだ」
〔豹馬&健一に爆発〕
豹馬「うわっ!?」
健一「なんだ!?」
小介「た、大変です! ウルトラマグコンがオーバーロードで・・・!」
ルリ「・・・やっぱり駄目だったみたいですね」
ベルガン「どうやら未完成だったようだな。ははははっ、やれ鎧獣士よ。まずは奴らから片付けてしまえ!」
ナタル「無理に出撃などするからこうなるのだ。ボルテス、コン・バトラー、お前たちは邪魔だ。すぐに退避しろ!」
〔鎧獣士カガミキリ群、豹馬&健一へ隣接〕
豹馬「野郎、なめるなよ!」
〔鎧獣士カガミキリにダメージ〕
ちずる「効かない!?」
小介「そんな、いくらパワーが低下しているといっても」
一平「どうやらあの新型、これまでとは違うようだな。撤退するにしても、こいつはちょっと洒落にならんぜ。どうする健一!」
〔味方ユニット出現〕
サイ「未確認の戦闘機2機、高速で接近します!」
リョーコ「敵の新手か!?」
カガリ「おい、あの黒い奴、アフリカで見た・・・」
沙羅「黒騎士の旦那かい」
忍「ああ・・・奴だ。こんな所まで何しに来やがった」
アラン「フッ・・・」
???「聞こえるか、ボルテス、コン・バトラー。今の君たちでは、鎧獣士相手にまともに戦えん。今のうちに分離して離脱しろ」
十三「なんやて?」
健一「・・・よし豹馬、離脱するぞ!」
豹馬「あ、ああ。みんな、ボアザンの新型、並みの硬さじゃねぇ! 気をつけてくれ!」
〔味方ユニット離脱〕
フェステニア「味方ってこと?」
???「アークエンジェル、およびナデシコへ。今からデータカプセルを投下する。回収されたし」
ルリ「だそうですけど」
ユリカ「はい?」
〔味方ユニット離脱〕
チボデー「行っちまったか」
ドモン「何者だ、あいつら」
ジャンギャル「おのれぇ、今一歩の所で」
ベルガン「フフフッ、まあよいではないか。ジャンギャル殿、最初の予定通り奴らを始末すればそれでよいのだ」
マリュー「あの子たちは離脱できたようね。あの2機の詮索は後よ。今はボアザン軍の相手が先です。いいわね」
<鎧獣士カガミキリ(1体目)撃破>
ルリ「敵新型、ようやく撃破」
ユリカ「みかけはたいしてかわんないのに、なんであんなに頑丈なの~!?」
イネス「恐らく装甲に使われている材質が、これまでとは違うんでしょう。超電磁エネルギーの妨害波といい、敵もいろいろやってくるわね」
ナタル「地上の敵を掃討とはいっても、容易にはいかないということか・・・」
ジャンギャル「ベルガン将軍、どうやら自慢の鎧獣士もやられたようだぞ」
ベルガン「案ずるな。まだ残っておる。鎧獣士よ、その力を奴らに見せつけてやるのだ!」
<鎧獣士カガミキリ(2体目)撃破・敵増援3出現>
ベルガン「バ、バカな!? なんという奴らだ!」
ジャンギャル「ベルガン将軍、先ほどまでの威勢はどこへいったのだ」
ベルガン「うぬぬぬぬ」
ジャンギャル「確かに鎧獣士は強力なようだが、数をそろえなければ奴らには勝てんようだな。後は俺にまかせてもらおう。残りの獣士を出せ!」
〔敵ユニット出現〕
<ジャンギャル撃破orHP10%以下・勝利条件達成>
ベルガン「ジャ、ジャンギャル将軍! なにをしておる、撤退だ。ここは作戦を立て直して出直すしかあるまい」
ジャンギャル「ええい、地球人どもめ。このジャンギャル、次こそは貴様らを地獄へ送ってやる。覚えておれ!」
〔敵ユニット離脱〕
ルリ「ボアザン軍撤退」
サイ「敵戦力は残っていないようです」
ユリカ「マリューさん、さっきの鷹メカが落としていったデータカプセルっていうのを探しましょう」
マリュー「そうだったわね。手の空いている人は、回収に行ってちょうだい」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
〔カーソル、ヨコスカを指定〕
港
カリーニン「・・・・」
セイナ「あなたは・・・無事だったみたいね。ベヘモスは、動いた?」
カリーニン「・・・ああ。君の勝ちだ」
セイナ「もう・・・どうでもいいけどね。タクマ、記憶がおかしくなっていつのまにか私のことを自分が殺した姉だと思い込んでた。それを利用しただけ。私に肉親などいない。ずっと・・・1人」
カリーニン「・・・・」
ナデシコ/ブリッジ
ユリカ「じゃ、データカプセルの分析はイネス先生お願いしますね」
イネス「はいはい」
ルリ「あそこ、敵アームスレイブの残骸の所に誰かいます」
ユリカ「へ?」
クルツ「ゲッ、あの親父生きてたのか」
マオ「勝手に殺すんじゃないよ、このバカ」
プロスペクター「ミスリルのカリーニン少佐のようですな」
マオ「ええ。ちょっと迎えに出てくるわ」
〔カーソル、ヨコスカを指定〕
港
セイナ「聞かないのね・・・あなたを殺さなかった理由」
カリーニン「察しはつく」
シエナ「そうやって知ったような口を効く。嫌いよ。ヘドがでる」
カリーニン「・・・すまん」
セイナ「ふふ、戦士というよりまるで聖職者みたい」
カリーニン「それは、魅力的な転職先だな」
セイナ「ねぇ・・・私の・・・大嫌いなあなた。名前くらい・・・聞かせてくれる・・・?」
カリーニン「・・・アンドレイ・セルゲイビッチ・カリーニン」
セイナ「・・・ヘンな・・・名前・・・」
カリーニン「・・・・」
〔カーソル、ヨコスカを指定〕
港
カリーニン「マオ曹長か。ご苦労だった。お前たちとあの艦が動いたということは、大佐殿もご無事のようだな」
マオ「はい。負傷はされていますが。少佐こそよくご無事で。・・・その敵パイロット、お知り合い?」
カリーニン「・・・そんなところだ」
ナデシコ/ブリッジ
マオ「ということで、テッサと少佐がお礼を言ってたよ」
ユリカ「ミスリルの人にはお世話になってますから。それにほうっておいたらノヴィス・ノアが襲われてたみたいですしね」
アキト「すぐに出てきて正解だったみたいだね」
エリナ「でも、おかげでバジルール中尉には今まで以上に嫌われたわよ」
アカツキ「ま、しかたないんじゃない。それで、あの2機のことだけど・・・」
鉄也「お前たち、何か知っているようだったな」
忍「詳しくは知らねぇよ。ただ黒い方は、アフリカで何度か見かけた黒騎士って名乗る野郎の機体だと思う」
リョーコ「気に入らないみたいじゃないか。敵なのかよ、そいつ」
亮「いや、何度か俺たちも援護を受けた。何者かはわからんが、少なくとも敵ではない」
沙羅「ああ、あの旦那もザフトやラダム、木星トカゲといった、あたしらと共通の敵を相手に戦ってるはずさ。何者かは知らないけどね」
雅人「俺たちも直接会ったことはないんだけど、なんかキザなしゃべり方する奴でさ。忍とはソリがあわないんだよね、ああいうタイプ」
ユリカ「もう1機の方は?」
忍「知らねぇ。そっちは俺たちも初めて見た」
イネス「確認終わったわよ」
ジョルジュ「何が入っていたんです?」
イネス「ボルテスVの設計データよ」
ノアル「ボルテスのデータだ?」
フェステニア「なんだってそんなもんを、さっきの奴が持ってたわけ?」
イネス「さあ、どうかしら。詳しくはビッグファルコンで確認してもらわないとね」
〔カーソル、ヨコハマへ移動〕
ヨコハマ港
???「ほう、まだ生きてるじゃねぇか。奴らと交戦したんだろう」
ザイード「この程度では死ねませんよ」
???「クククッ、そりゃ結構だ。しかしあの連中も意外とダメだねぇ。せっかく新型のオモチャをくれてやったってのに。せめて街の1つや2つは焼き払ってくれないとなぁ。ノヴィス・ノアなんざ見えるところまでも行けないときやがる。ま、代わりに回収したプレートはリクレイマーどもに引き渡したし、連中が失敗しようがどうでもいいけどな」
ザイード「どうします」
???「あん? カシムとウィスパードの娘か? ナデシコだのアークエンジェルだのの連中と一緒にいる間は、こっちからは手が出せんよ。ま、いずれな。次の仕事も入ってることだし、監視だけさせときゃいい」
〔カーソル、三浦半島へ移動〕
ビッグファルコン/コントロールセンター
健一「ボルテスの強化データ? 本当ですか博士!?」
浜口「うむ。君らの撤退を助けたという鷹メカが落としたものだ。ナデシコから送られてきたデータを確認した所、ボルテスの強化案とその設計データであることがわかった。ウルトラマグコンの機能も完全に組み込まれる上、これまで以上の超電磁エネルギーをコントロールできるようになるだろう。これを応用することで、むろんコン・バトラーの強化も可能となる。すぐに四谷くんとも話をして、作業計画の作成に入った」
めぐみ「でもどうしてあの飛行メカがそんなものを」
一平「ああ、ボルテスの設計は健一たちの親父さんがしたんだろう」
浜口「そうだ。ここまで完璧な改造データはこのビッグファルコンでも作れん。このようなものが作れるのは1人しかおらん。それは剛博士だ」
健一「お父さん!?」
大次郎「おとっさんが、生きとったでごわすか!?」
日吉「お兄ちゃん、あのメカにお父さんが乗っていたんだよ!」
浜口「その可能性はある」
めぐみ「でも、だとしたらどうしてここへ来てくださらないのかしら」
浜口「わからん。何か理由があるのかもしれん」
健一「お父さんが生きている・・・」
日吉「お兄ちゃん、すぐにでも探しに行こう!」
大次郎「おとっさん・・・おとっさんに会いたか。あんさん!」
浜口「バカもん! お前たち、そんな余裕がある状況だと思っているのか」
健一「・・・そうだ。俺たちは地球を守るために戦うのが任務だ。日吉、大次郎、今はこらえてくれ」
めぐみ「健一・・・」
日吉「で、でも・・・」
浜口「健一のいう通りだ。その飛行メカの行方については、できるかぎり情報を集めている。だがまずはボルテスの強化を終わらせねばならん」
〔カーソル、ヨコスカへ移動〕
ヨコスカ基地/アークエンジェル/格納庫
アンナ「あ、見てエイジ。こんな所にお花が飾ってあるわ」
エイジ「地球の花か」
ミリー「綺麗でしょう? ヒメが一杯持ってきてくれたから、ナデシコやアークエンジェルの艦内にも飾っておこうと思って、ミリアリアに頼んでおいたの」
Dボウイ(この花は・・・)
ミリー「気に入った、Dボウイ?」
Dボウイ「あ、ああ・・・」
アンナ「エイジはこの花の名前を知らないでしょう? この花は・・・」
Dボウイ「・・・アマリリス。確か、花言葉は“沈黙”」
エイジ「アマリリス・・・」
ミリー「あら、Dボウイそんなこと知ってるんだ? 意外とロマンチストじゃない」
アンナ「もしかして、記憶が?」
Dボウイ「いや・・・」
カガリ「お前ら、こんな所で油うってると怒られるぞ」
バルザック「ほう、面白い取り合わせだな。よう、少年少女たち。お邪魔してるぜ」
キラ「あ、バルザックさん」
カガリ「またお前か。今日は何の用なんだ?」
バルザック「なにちょっと挨拶にね。どうしたDボウイ。月から戻ってからうかない顔してるじゃないか」
Dボウイ「・・・あんたには関係ない」
バルザック「つれないねぇ」
マードック「ミリーちゃん、お花ありがとな。いま中尉に聞いたんだが、バルザックは今日でここを引き上げるそうだ」
ミリー「えっ、そうなの? あたしフレイたちからバルザックさんに綺麗な写真とってもらったって聞いてたから、楽しみにしてたのにぃ」
バルザック「君たちは宇宙に行っちまってたからな。俺も残念なんだが、上司の命令でね。またの機会ってことで勘弁してくれ。そんじゃあな、コーディネイターにグラドス人に謎の地球人の諸君。がんばって戦ってくれよ」
ヨコスカ基地/アークエンジェル/格納庫
ミリー「あ~あ。この話聞いたらレビンもきっとガッカリするだろうなぁ」
カガリ「私はせいせいしたけどな。あいつ、ヘラヘラしてるのに時々妙に目つきが鋭くなるんだ。従軍カメラマンだかなんだか知らないけど、なんか嫌な感じだ。キラやエイジのこと、最後まで名前で呼ばなかったぞあいつ」
キラ「・・・うん。でもしかたないよ。本当のことだから」
アンナ「・・・・」
エイジ「アンナ、僕も別に気にしていない。大丈夫だ」
カガリ「お前らなぁ、そんなんだからコルベットみたいな奴にだって好きに言われるんだぞ」
ミリアリア「ミレッタ、お花ちゃんと飾っといたわよ」
ミリー「あ、ミリアリア。ありがとう」
アンナ「ミレッタ?」
ミリー「アンナは知らなかった? あたしの本名」
ミリアリア「私もミリーって愛称だから、人に呼びかけるのってなんか変な感じなのよね」
〔カーソル、ヨコスカを指定〕
ヨコスカ基地/ゲート外
バルザック(しかしいきなりの引き上げ命令とはね。例の奴のテストを始めるつもりか。それにしても、フリーマンが生きてたってのはともかく、まさか取引までしてたとはな。まぁいい。これで俺もようやく表舞台に立てるってわけだ。あばよ、寄せ集めども。今度会うときは戦場でだな)
【シナリオエンドデモ終了】
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