No.45A
闇と死の運命
サブタイトル
「闇と死の運命」
【シナリオデモ開始】
〔カーソル、ラダム母艦を指定〕
ラダム母艦
オメガ「・・・・・・」
フォン・リー「オメガ様、あなたの命令に背いたことをお許し下さい。ラダム母艦と一体化し、眠りについたオメガ様をお守りするには、もう手段を選べなかった」
オメガ「・・・・・・」
フォン・リー「私とシンヤ・・・進化したブラスターエビルが、必ずあなたのことをお守りします。オメガ様・・・いえ、ケンゴ・・・」
シンヤ「やはりここにいたのか、ソード」
フォン・リー「エビル様、ブラスター化の副作用は、もうよろしいのですか」
シンヤ「ああ。いつ、また起こるかわからないがな。まあいいさ、戦いの間だけ持ってくれれば、それでいい。そんなことより、タカヤ兄さん達がもうすぐここに来るよ」
フォン・リー「やはり・・・懲りない人間ども」
シンヤ「今度こそ最後の決着を付けられる。歓迎の支度をするぞ、ソード」
フォン・リー「承知いたしました。・・・行って参ります、オメガ様」
オメガ「・・・・・・」
フォン・リー「待っていて。すぐに帰ってくるわ、ケンゴ・・・」
〔カーソル、コロニーメンデルへ移動〕
アークエンジェル/通路
統夜「キラの様子、どう?」
アスラン「大丈夫だと思う。しばらく部屋にこもっていたけど、少しは元気が出たみたいだ」
カガリ「危なっかしい弟だ。心配ばかりさせる」
統夜「弟?」
カガリ「かもしれない、って話だけどな」
フェステニア「兄さんじゃなくて?」
カガリ「それだけはありえん。あいつが、弟だ、決まってるだろ」
アスラン「ふっ、そうだな。とにかく、キラのことはラクスにまかせておけよ」
メルア「余計なことかも知れませんけど・・・いいんですか?」
アスラン「何が?」
カガリ「何がじゃない、ラクスだ。婚約者だったんだろ」
アスラン「元婚約者、だ。いいんだよ、俺はバカだから」
メルア「はあ・・・」
カガリ「そっか。ま、自分がバカだって、気付いただけマシじゃないか」
アスラン「ああ、そうかもな」
カガリ「キラも相当バカだけどな、うん。コーディネイターでも、バカな奴はバカな奴だ」
フェステニア「おいおい、そこまで言う?」
カティア「・・・バカばっか」
メルア「え? カティアちゃん、今何か言った?」
カティア「え? べ、別に何でもないわよ。き、気のせいじゃない?」
統夜「言ってみたかったのか、それ?」
カティア「違います! な、何ですか統夜まで!」
カガリ「ぷっ、あはははは」
アスラン「ふふ・・・」
カティア「もう・・・!」
アークエンジェル/格納庫
バルザック「ようやく、ラダムとの最終決戦か。早いところ終わらせて、のんびりと野良仕事にでも没頭したいね」
鉄也「ほう、お前さんがな」
ジュン「ほんと、以前とは別人だね。絶対そんなタイプじゃなかったのに」
バルザック「何だよ、別に可笑しかぁないだろうが」
ノアル「可笑しいってわけじゃないさ。ま、それもこれも、例の彼女の影響だろ?」
バルザック「おわっ、お前いつの間に! 写真を返せ、こら!」
ノアル「なんでえ今さら。照れる柄かよ」
ジュン「ふふっ、そういう事情なら死ぬわけにはいかないわね」
バルザック「うっさいねえ、おたくらは。当たり前だ、俺は死ぬために戦ってんじゃねえ、こいつらの笑顔を守るためにここにいるんだからな」
鉄也「それもいいだろう。戦う理由としては上出来だ。俺みたいに天涯孤独な奴でも、その気持ちはわからんでもないな」
ノアル「ああ。俺達は人類に残された最後の希望なんだ。この作戦、絶対成功させようぜ」
バルザック「ふふ・・・」
ノアル「何だよ、何がおかしい?」
バルザック「おたくらはそうやって自分にプレッシャーをかけすぎる。もっと気を楽にしろよ、ガムでも噛んで」
ジュン「あら、ありがと」
鉄也「ふっ・・・もらおうか」
バルザック「必ず生きて帰ろうぜ」
ノアル「バルザック・・・ああ、必ずな」
ジュン「ねえ、この子達、名前何て言うの?」
バルザック「リルル。隣にいるのは、弟のリックさ」
アークエンジェル/ブリッジ
フリーマン「ポイント1915、セクター47空間にある人工構造物。廃棄コロニーと思われるが、所属、及び建造日時は不明」
〔モニターの開閉音〕
バルトフェルド「そこがラダム母艦の隠れ家ってわけか?」
フリーマン「そうだ。あらゆる予測値を元に割り出した結果、ようやく特定できた」
マリュー「L4から更に離れた場所にあったなんて。誰も知らなかったのもうなずけるわ」
アラン「おそらく、大戦勃発の遙か前に廃棄された、初期の実験コロニーだ。記録にないのも当然か」
マオ「なるほどねえ。よく見つけたもんだわ」
ミリー「はい。何十回もシミュレーションしましたから」
Dボウイ「・・・間違いない。シンヤはここにいる。俺にはわかる」
アキ「Dボウイ・・・」
Dボウイ「さっきから呼んでいるんだ。あの中で俺を待っている」
ムウ「テッカマン同士の感応か。ってことは感づいていながら誘っているのか? 有り難くない話だな」
マオ「そうね。だけどここまで来ちゃったら、やることは一つしかないわ。速やかに目標を殲滅、破壊すること」
ラクス「地上の人々を救うには、他に手段はありませんわね」
バルトフェルド「だが相手は小さいながらも立派なコロニーだ。残念ながら、戦艦二隻の火力じゃどうにもならん」
Dボウイ「そうだ、シンヤもそれを知っている。だから誘っているんだ、中で決着を付けようと」
マオ「結局いつもの白兵戦か。ま、いいでしょ」
〔モニターの開閉音〕
ノアル「ラミアス艦長! こっちは準備完了だ、いつでも出撃できる!」
バルザック「例の隠し玉もちゃんと積んどいたぜ、チーフ。いざって時はあれを使用させてもらう」
ムウ「だそうだ。行くかい?」
マリュー「ええ。各員に告ぐ、本艦及びエターナルはこれより前方のコロニー内部に潜入する。パイロットは各自、第一級戦闘態勢で出撃に備えよ!」
フリーマン「スペースナイツはソルテッカマンで出撃、ブレードを援護しろ。頼んだぞ、Dボウイ」
Dボウイ「ラーサ! ・・・待っていろ、エビル!」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕
〔敵ユニット出現〕
ノアル「おっと、お出迎えだ、どうやらビンゴだったようだな」
バルザック「ふん、そいつは嬉しいね。だが肝心の招待主は挨拶にも来ねえのか?」
ブレード「エビル、どこだ、どこにいる!? 貴様の望み通り、決着を付けに来たぞ!」
〔敵ユニット出現〕
ソード「ブレード! ここから先へは行かせない!」
ブレード「フォン・・・いや、ソード!」
ソード「後一歩で地球は我らラダムの物になるというのに・・・今さら誰にも邪魔はさせない! ここで全員死ぬがいい!」
マリュー「各機発進! 敵テッカマンとラダム獣を排除して、コロニーの中核を破壊する!」
ソード「やらせるものかっ!」
〈出撃準備〉
<戦闘開始>
<ブレードvsソード>
ソード「タカヤ、何故家族と戦おうとするの? シンヤもケンゴも、ここにいる。もう一度、家族で一つにならない?」
ブレード「違う! 俺の家族を奪ったのは、貴様らラダムだ!」
ソード「ふん、ならば死ね! 惨めに転げ回ってね!」
<ノアルvsソード>
ソード「ケンゴを傷つけようとする者は、一人も生かして置かぬ!」
ノアル「ケンゴ・・・そいつがオメガか。お前さんには悪いが、Dボウイだって辛いんだ。だから俺達も、逃げるわけにはいかねえのさ!」
<バルザックvsソード>
ソード「ええい、小賢しい! お前達はここで!」
バルザック「しつこい女は嫌われるぜ!」
<レイピアvsソード>
ソード「どけえ、レイピア! このできそこないがあっ!」
レイピア「お兄ちゃん達はやらせないわっ!」
<ソード撃破・敵増援1出現>
ソード「まだああっ! 例え私がどうなっても、オメガ様には近づけさせない!」
カティア「まだ向かってくる! あ、あんなになっても・・・!」
統夜「くそっ、致命傷を与えたはずだ! どこからそんな力を出せる!?」
ソード「ケンゴの所へは、行かせない! ケンゴは、私が、守るーーーっ!」
〔ソードにエネルギーの収束〕
ダゴスタ「熱反応が急速に上昇! 嘘だろ、あのサイズで戦艦並のエネルギー量があるだって!?」
フリーマン「いかん、ボルテッカを暴走させる気だ!」
ブレード「ソード! 貴様ぁぁぁぁぁっ!」
バルザック「まかせろDボウイ! そうはさせねえよ!」
〔バルザック、ソードへ隣接〕
鉄也「バルザック、無茶をするな!」
バルザック「心配するな、こっちには奥の手があるんだ! 干渉スペクトル砲、くらいな!」
〔武器の発射音〕
〔画面、フラッシュ〕
ソード「な、何!? 何だこの力は・・・ああああっ!」
レビン「やった、効いてるわ! チーフとおやっさんの開発した秘密兵器よ、これであんたなんか!」
ソード「ぐ、うあああああ! ケ、ケンゴ・・・ケンゴォォォ!」
キラ「危ない! バルザックさん、避けて!」
バルザック「な、何だとおっ!」
〔武器の発射音〕
〔画面、フラッシュ〕
バルザック「ぐはあっ!」
ノアル「バ、バルザック!」
ブレード「バルザァァァック!」
ソード「ケンゴは・・・私が・・・っ!」
バルザック「く・・・ち、畜生、ドジっちまったか・・・俺としたことが・・・」
ソード「な、何!?」
アキ「バルザック、何するの!?」
バルザック「惚れてもいない女と・・・心中する、趣味は・・・ねえんだが・・・な」
ソード「き、貴様・・・離れろ、離れんか・・・は、離せーーーっ!!」
ノアル「やめろ、バルザック! バルザァァック!」
バルザック「リルル・・・元気でな」
ブレード「バルザァァァック!! う、うおおおっ!」
ソード「うああああああああっ!」
〔爆発音×3〕
〔画面、赤く発光〕
〔味方ユニット撃破〕
〔敵ユニット撃破〕
ジュン「バルザック・・・どうして、そんな・・・待ってる人がいるんじゃなかったの!?」
ノアル「あの・・・バカ野郎・・・っ!」
ブレード「うおおおっ! 出てこい、シンヤァッ! 俺はお前と戦いに来た、何故姿を見せない!?」
シンヤ「タカヤ兄さん、僕はここだよ」
ブレード「シンヤ・・・!」
シンヤ「来てくれたんだね。ありがとう、タカヤ兄さん・・・」
ダゴスタ「か、艦長! コロニー内に人がいます!」
バルトフェルド「何だと?」
キラ「人!? いえ、違います! あれは人じゃない!」
バルトフェルド「人じゃない・・・なるほど、俺達は初対面だが、あれが噂の弟君かね」
キラ「テッカマンエビルだ! 気を付けて、みんな! エビルがそこにいる!」
統夜「エビルが!?」
シンヤ「驚くことはないさ。俺は今、とても安らかな気持ちでいるんだ。ようやくわかった、何故俺がこれほど兄さんと憎み合い、戦わなければならなかったのか。俺は兄さんと戦うことでしか、自分の存在を・・・生きてるってことを証明できなかったんだ」
カガリ「おいっ! だから兄弟で殺し合うって言うのか!」
アレンビー「あんたはラダムに精神を乗っ取られているの! その事がわからないの!?」
シンヤ「そんなことはわかっている、ラダムでも人間でも同じ事さ。例えラダムの存在がなくても、きっと俺と兄さんは戦っていた」
ブレード「シンヤ・・・」
シンヤ「これは俺と兄さんの宿命なんだ。俺達双子が・・・いや、ラダムと人類という二つの種族が未来を掛けて戦う。他の誰にも邪魔はさせない! さあ、行くよ兄さん! テックセッタァーーー!」
〔シンヤのいる地点からエネルギーの広がり〕
〔敵ユニット出現〕
ブレード「うおおおおっ! シンヤァァァァッ!」
〔ブレード、エビルへ接近〕
〔敵ユニット出現〕
ノアル「な、何だと!? しまった、分断されたか!」
レイピア「お兄ちゃん、戻って!」
マリュー「各機に告ぐ! 中央の敵を排除しろ! ブレードを孤立させるな!」
エビル「他の誰にも邪魔はさせないと言った! さあ兄さん、決着を付けよう! 最高の舞台じゃないか!」
ブレード「望むところだ! 行くぞシンヤァッ!」
<ブレードvsエビル>
ブレード「俺達が戦うことが、宿命だと言うのか!」
エビル「そうさ、兄さん! 俺は今、自分が生きてることのすばらしさを、この肌に感じてるよ!」
ブレード「お前やケンゴ兄さんがラダムとなったのも、全て宿命で片付けられるのか!?」
エビル「俺はむしろ感謝しているのさ! ラダムとなったおかげで、兄さんとの勝負にケリが付けられる事をね!」
ブレード「くっ、シンヤァァァ!」
<ノアルvsエビル>
ノアル「Dボゥイにばかり気を取られていると怪我するぜ、エビル!」
エビル「邪魔をするなガラクタめ! 貴様など相手にならんと何度言えばわかる!」
ノアル「そいつはどうだかな!」
<レイピアvsエビル>
エビル「しつこいぞレイピア! お前ごときが俺と兄さんの勝負に割ってはいることなどできん!」
レイピア「シンヤお兄ちゃんがラダムになって、タカヤお兄ちゃんを傷付けるから! タカヤお兄ちゃんを守るためなら、私だって!」
エビル「お前などに何がわかる! どけ、ミユキィィィッ!」
<エビル撃破・敵増援2出現>
エビル「くそおっ、まだまだあ! まだ終わりじゃない! こんな程度で、俺と兄さんの戦いが終わってたまるかああああっ!」
〔エビルにエネルギーの収束〕
チボデー「ジーザス、まだ戦いやがる! くそっ、何てえ兄弟だ!」
ドモン「いや、肉親なればこその執念! 次で間違いなく決着が付くっ!」
エビル「もうラダムも人間も関係ない、この瞬間が俺の全てだ! これが、最後の・・・!」
ブレード「シンヤ、お前はっ! うおおお!」
〔ブレードにエネルギーの収束〕
アキ「Dボウイィーーッ!」
エビル「これで本当に最後だ、兄さん!」
ブレード「シンヤーーー!」
エビル「サイボルテッカァアアア!」
ブレード「うおおおおっ!!」
エビル「さらばだ、ブレード! ・・・う、うおおおっ!?」
ブレード「エビルゥゥゥッ!」
〔武器の発射音〕
〔画面、赤く発光〕
〔敵ユニット消失〕
ムウ「な、何がどうなった・・・? おい、ブレードは!? Dボウイは生きてるか!?」
統夜「今、最後の瞬間にエビルが動きを止めた・・・どうしてか、わからないけど・・・」
カディア「そ、それじゃ・・・Dボウイさんがエビルを、倒したんですか!?」
比瑪「ちょっと、あれ見て!」
勇「エビルの変身が、消えていく・・・」
ラダム「キ・・・キキ・・・」
カティア「きゃっ! な、何!?」
統夜「・・・虫?」
フリーマン「いや・・・あれがラダムの正体だ」
ノアル「何だって!?」
レビン「チーフ!? そ、それじゃ・・・」
フリーマン「予想はしていた。脳髄だけが進化して、肉体を持たない寄生生物・・・。どんな環境でも、そこの高等生物の体を奪う事で、支配することが可能になる」
ブレード「こいつが、シンヤを・・・くそぉっ! もっと・・・もっと早くこいつの事に気付いていれば!」
アキ「Dボウイ・・・」
シンヤ「む、無駄だよ、兄さん・・・宿主が死ぬ時じゃないと、ラダム本体は離れてくれない・・・」
ブレード「シンヤ!?」
シンヤ「兄さん・・・悪い夢を、見ていたみたいだ・・・」
ブレード「シンヤ! お前・・・正気に戻ったのか!?」
シンヤ「兄さん・・・僕は兄さんに、勝ったよね? 最後の一撃で、ブラスター化の限界が来なければ・・・僕が・・・兄さんの心臓を捕らえてた。ようやく兄さんに、勝ったんだ・・・」
ブレード「シンヤ・・・」
シンヤ「素晴らしいよ、兄さんは・・・本気で僕と、戦ってくれた・・・ようやく・・・これで・・・」
ブレード「シンヤ、もういい・・・それ以上しゃべるな」
シンヤ「嬉しいな・・・嬉しいのに、悲しい。いつまでも戦っていたかったのに・・・目標がなくなっちゃったじゃないか、ふふ・・・」
ブレード「シンヤ! しっかりしろ、シンヤァッ!」
レイピア「シンヤお兄ちゃん!」
シンヤ「・・・ごめんね、兄さん・・・」
ブレード「シンヤ・・・シンヤ! シンヤァアアアッ!!」
ラダム「キキ・・・キキキキキッ!」
ブレード「くっ、こいつが・・・こいつが、こいつがぁっ!」
ラダム「ギィィィィーーーーッ!!」
〔殴打音〕
ブレード「う・・・うぉおおおおおおおおおぉっ!」
レイン「Dボウイさん・・・」
ドモン「Dボウイ・・・いや、アイバ・タカヤ。苦しむのはよせ。お前が弟を、その呪縛から解放してやったんだ」
ブレード「ドモン・カッシュ・・・俺は・・・」
ドモン「ああ。お前は良くやった」
ブレード「・・・・・・」
???「時は来た・・・我が目覚めの時が・・・」
ブレード「な、何!? こ、この声は!」
アルゴ「・・・どこから聞こえてくる?」
鉄也「コロニーが・・・? 気を付けろ、みんな! 何だかわからんが、でかい事が始まりそうだ!」
???「ラダムよ、偉大なるラダムの生命達よ! いざ行かん、我がラダムの新たなる故郷、地球へ!」
サイ「艦長、コロニーが始動しています!」
マリュー「何ですって!? 機関はとっくに、寿命がつきてるはずよ!」
フリーマン「コロニーが・・・そうか、ラダムは既に、コロニー全体を同化していたのか!」
アラン「なるほど、それじゃあの声は・・・コロニーに同化したラダムってわけだ」
フリーマン「全てのテッカマンを指揮するテッカマンオメガ! その存在は、今やラダム母艦、いや、このコロニーそのものなのか!」
ブレード「ラダム・・・! ならば俺が貴様の全てを破壊する! コロニーを破壊して、貴様ごと星屑に戻してやるっ!」
オメガ「させるか、ブレードォォォッ!」
カティア「統夜、エネルギーがすごい高密度で集中! 注意して下さい、危険です!」
統夜「・・・最後の敵が、登場ってわけか!」
〔敵ユニット出現〕
ブレード「・・・ラダム!」
オメガ「よくぞここまで来た、地球人よ! よもや我らがここまで追いつめられるとはな!」
ブレード「ラダム・・・ラダム! これで終わりにしてやる、これが最後の戦いだ!」
オメガ「フォンもシンヤも死んだ! 今のお前に残っているのは、我らに対する怒りと悲しみのみか、ブレードよ!」
ブレード「ラダムゥゥっ! うおおおおおおっ!」
オメガ「ならば私をもその手に掛けるか、この兄を!」
バルトフェルド「くそおっ、総員攻撃を敵の親玉に集中! ブレードだけにやらせるんじゃねえ!」
オメガ「来るがいい、地球人ども!」
<統夜vsオメガ>
オメガ「あの星は我らラダムの第2の故郷! それを目の前にして、貴様らごときに破れるわけにはいかん!」
統夜「共存しようって気が初めから無いんだろ!? だったら戦うしかしょうがないじゃないか!」
<ドモンvsオメガ>
ドモン「貴様らの呪縛、このキング・オブ・ハートが打ち砕いてやる!」
オメガ「つけあがるな、ラダムの偉大さを理解せぬ者が!」
<キラvsオメガ>
キラ「この人も、元々は人間だったはずだ・・・それがどうして、こんな大きさに・・・?」
オメガ「ラダム母艦との究極の融合、真に完全なるテッカマン! それがこのオメガよ!」
<鉄也vsオメガ>
鉄也「そのデカさなら、相手にとって不足はない。グレートが相手だ!」
オメガ「忠告してやろう。私をロボットなどと同じと考えると、死ぬことになる!」
<忍vsオメガ>
忍「ちっ、他のテッカマンに比べて、何てデカさだ! 的が大きくなって助かるがな!」
亮「侮るなよ、忍! ただ巨大化しただけじゃない!」
沙羅「あの体で、スピードも変わらないなんて・・・何て化け物だい」
オメガ「どうした、来るがいい!」
<比瑪vsオメガ>
オメガ「後一歩で地球は我らラダムの物となる! それを邪魔する者は許さん!」
比瑪「地球は誰かの物じゃない! そんな考え方、直しなさい!」
<マサトvsオメガ>
マサト「ラダム母艦のエネルギーを集中して巨大化した・・・最終形態ってやつだ。美久、行くぞ! こいつとは、正面から!」
美久「はいっ!」
オメガ「ぬうおおおおっ! やらせるかああ!」
<ブレードvsオメガ>
オメガ「どうしたタカヤ、貴様の怒りと悲しみはこの程度の物か!? ええ、タカヤよ!?」
ブレード「うおおおおおおおおっ!」
<ノアルvsオメガ>
ノアル「Dボウイだけにゃあ、やらせねえ! 地球人の意地ってやつを思い知りやがれ!」
オメガ「身の程を知れ、虫けらがあっ!」
<レイピアvsオメガ>
オメガ「生きておったかレイピアよ! 不完全体である貴様が我らにここまで刃向かうとは!」
レイピア「タカヤお兄ちゃんを傷つける物は、たとえ相手がケンゴお兄ちゃんだって!」
<宗介vsオメガ>
宗介「どうやら、行動範囲は限られてるらしいな。なら・・・」
オメガ「ほう、それがわかったからと言って、どうやって我を倒す?」
<ボン太くんvsオメガ>
ボン太くん「ふもふもふもふも! ふもっふ!」
オメガ「そのちっぽけな貴様の力など、通用せぬことをわからせてやるわ!」
<オメガ撃破・勝利条件達成>
オメガ「おおお・・・タカヤ、シンヤ・・・ミユキ、ゴダード・・・父さん、母さん・・・フォン・・・」
ブレード「・・・ケンゴ兄さん・・・帰ろう、家へ・・・」
オメガ「おお・・・おおおおおおおおおおっ!!」
ブレード「兄さん・・・」
〔爆発音×3〕
〔画面、赤く発光〕
〔敵ユニット撃破〕
サイ「敵反応、完全に消滅しました!」
レイピア「お兄ちゃん・・・これで、もう・・・」
ブレード「終わったよ、シンヤ・・・」
アキ「Dボウイ・・・やったのね、とうとう・・・」
フリーマン「みんな、良くやってくれた。ラミアス艦長、感謝する」
マリュー「いえ、ミスター・フリーマン。乗組員全員のおかげですわ」
フリーマン「そうだな・・・後はコロニーを完全破壊し、全てのラダムを根絶すれば、地球は救われる」
マリュー「よし、全機撤収! コロニー中枢を破壊するわよ!」
ブレード「終わった・・・本当に、これで全ておわったんだ、みんな・・・」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
〔カーソル、ラダム母艦を指定〕
ラダム母艦
〔振動音〕
〔画面、振動〕
ボス「うわわっ! 何だ、いきなり動きが派手になりやがった!?」
マリュー「どうした、何事だ!?」
サイ「コ、コロニーが加速しています!」
ムウ「何だと!?」
フリーマン「いかん、オメガが死んだことで制御を失ったのか! このまま加速すると、地球の引力圏に突入するぞ!」
マリュー「コロニーが地球に落ちるっていうの!?」
ブレード「ラダムのコロニーが、地球に・・・?」
レビン「そんな! Dボウイがあんな思いしてまで、ラダムから地球を救ったのに!」
ブレード「ラダムのコロニーが、地球に・・・! そうは・・・そうはさせない!」
フリーマン「Dボウイ、待ちたまえ! どこへ行く!?」
ブレード「チーフ、みんな! 急いで脱出してくれ、俺がコロニーを爆破する!」
忍「何だとお!? てめえ、まさか一人で行く気か!?」
勇「おい、待て! 一人だけそんなことさせられるか! 待ってろ、俺達も行く!」
ブレード「来るな、間に合わない! すぐに脱出しないと、逃げることも出来なくなる!」
チボデー「バカ野郎、格好付けるなジャパニーズ! てめえ、死ぬ気か!?」
アキ「Dボウイ! 戻って、Dボウイ!」
ブレード「Dボウイもアイバ・タカヤも今ここで死んだ! 俺はテッカマンブレードだ!」
アキ「Dボウイィィィッ!」
フリーマン「・・・ラミアス艦長、緊急離脱を」
カガリ「ま、待てよちょっと!」
レビン「何言ってるの、チーフ! Dボウイを置いてく気!? そんな・・・そんな、あんまりじゃない!」
フリーマン「我々の仲間の一人が全てを賭けて宿命に立ち向かった・・・。仲間として、その志を無駄にしないために、我々にできることは一体何だ!? ここで我々は死んではならんのだ!」
本田「フリーマン、お前・・・」
マリュー「わかりました・・・離脱しましょう。エターナルも、いいですね」
ラクス「ええ、まいりましょう。ここでためらうことは許されません」
マリュー「緊急回頭、取り舵45、機関全開! 発進と同時に全速!」
サイ「了解、機関全開!」
アキ「Dボウイ・・・そんな・・・Dボウイ!」
アークエンジェル/ブリッジ
マリュー「両弦全速! 進路そのまま、衝撃に備えて!」
ミリアリア「コロニー内部から高エネルギー反応、更に上昇!」
サイ「爆発する・・・!」
アキ「Dボウイィィィッ! いやああああ!」
〔爆発音×3〕
〔画面、赤く発光〕
〔大きな爆発音〕
マユラ「きゃああああっ!」
アサギ「・・・ど、どうなったの?」
ジュリ「コロニーが・・・」
サイ「エネルギー放出、終息しました。コロニー、消滅・・・」
ミリー「Dボウイ・・・そんな・・・そんなのって! Dボウイ!」
フリーマン「まだだ。まだ諦めるな」
ミリー「え? で、でも、チーフ・・・」
〔モニターの開閉音〕
忍「ああ、まだ死んだと決まった訳じゃねえ。泣くのは早いぜ」
マリュー「藤原君?」
マサト「ブラスター化したままの状態なら、かなりの衝撃に耐えられるんでしょう?」
宗介「艦長殿、自分の独断で出ました。叱責は後ほど」
本田「お、おまえら・・・」
統夜「片っ端からサーチするんだ、見逃すなよ」
カティア「了解、既に開始しています」
勇「よく注意してくれよブレン、Dボウイだ。お前らも知ってる、あの人だよ」
キラ「アスラン、僕はこっちを」
アスラン「わかった、気を付けろよ」
ドモン「聞こえたら返事をしろおっ、Dボウイ!」
ミリー「みんな・・・」
レビン「そうよ、きっと生きてるわよ・・・もう、さっさと出てきなさいったら、Dボウイ!」
アキ「Dボウイ、帰ってきて・・・例え記憶を、何を失っていてもいい。生きてるあなたが帰ってきてくれれば、それで・・・」
ミユキ「きっと生きてるわ。もう一人にしないって約束したもの。お兄ちゃん!」
フリーマン「そうだ、諦めるな。万に一つでも可能性があるなら、決して諦めてはいかん・・・!」
ノアル「こちらノアル、前方に漂流物! ただのデブリじゃねえ、識別信号が出てる!」
アラン「何だと!? 接近できるか、ノアル!」
ノアル「わかった、やってみるぜ。そっちに光学映像を送る、解析してくれ!」
ミリアリア「艦長!」
マリュー「ええ、拡大して!」
アキ「Dボウイ・・・! それに・・・」
レビン「ソルテッカマン!? バ、バルザックじゃないの!」
ノアル「おい、バルザック! バルザック、返事をしろ! お前、Dボウイを・・・」
バルザック「・・・遅えよ、お前ら・・・。男二人連れを・・・いつまで放っときやがる」
ジュン「バルザック!」
鉄也「生きていたか、二人とも!」
レビン「バルザック! あなた最高よ!」
フリーマン「・・・神よ、生まれて初めてあなたに感謝します・・・」
アークエンジェル/格納庫
Dボウイ「・・・・・・」
アキ「Dボウイ・・・」
Dボウイ「ア・・・ア・・キ・・」
アキ「Dボウイ、私がわかるの!?」
Dボウイ「ああ・・・アキ・・・ノアル、チーフ・・・それにみんなも。忘れてなんかいない」
ノアル「Dボウイ!」
ミユキ「お兄ちゃん・・・」
レビン「よかった・・・もう、死ぬほど心配したんだから!」
Dボウイ「俺は・・・俺は生きていたのか」
ジュン「バルザックがあなたを見つけて、一緒に脱出してくれたの。今メディカルルームにいるけど、彼も大丈夫よ」
Dボウイ「バルザックが? ・・・そうか・・・バルザックも、生きていたんだな」
レイン「おめでとう、Dボウイ君。やっとラダムを倒せたわね」
Dボウイ「ラダム・・・ああ、そうだな。ラダムをようやく倒すことが出来た・・・みんなのおかげだ。ありがとう」
比瑪「うんうん、長かったよね。ほんと、よかった!」
忍「ああ。ま、めでたいことはさておきだ。一つ聞きたいことがある。さっきのてめえの行動だがな」
沙羅「あんた、まさかケリが付いたからって、自分から死のうとしたんじゃないだろうね」
Dボウイ「俺が・・・自分から?」
鉄也「言っておくが、もしそうならここでリタイアした方がいい。せっかく助かった命だ」
レビン「ちょ、ちょっとみんな」
ドモン「非難しているんじゃない。お前はラダムへの、憎しみと怒りで戦っていたと言ったな」
ジョルジュ「なら、全ては終わったのです。これ以上傷を増やすこともない。まして先ほどのように、自ら死に急ぐなど」
Dボウイ「・・・ラダムとの戦いは終わった・・・俺は確かに、もうラダムを憎んではいない」
アキ「Dボウイ・・・」
Dボウイ「俺は・・・あの時、ラダムに対する怒りと憎しみが消えていくのを、確かに感じた。そして、俺の中に残っていた感情を覚えている。仲間を守りたい。それだけだった」
ノアル「Dボウイ、お前・・・」
Dボウイ「そうだ。俺には戦う理由が残っている。死ぬことも、終わりにすることもまだできない」
チボデー「そいつはつまり、今後はああいう無茶はしないと受け取って良いんだな?」
Dボウイ「ああ。すまなかった」
フリーマン「Dボウイ、君はこのまま戦いを続けるつもりかね?」
Dボウイ「チーフ、戦う理由を覚えている限り俺は戦う。ラダムに対する怒りと憎しみは消えた。今度は仲間のために戦いたいんだ。頼む、最後まで共に戦わせてくれ」
ミユキ「お兄ちゃん・・・」
フリーマン「そうか・・・以前、こんな言葉を聞いたことがある。『忘却は最大の救済である』と。だが私は、必ずしもそうは思わなくてね」
ラクス「人は望む物がある限りそれを追って生きる・・・だから前に進めるのですわ」
Dボウイ「俺の望む物・・・?」
ラクス「あなたはそれを、思い出されたのですね」
アークエンジェル/ブリッジ
サイ「地上の通信をとらえました。各地でラダム樹が枯死し始めてるとの事です!」
ミリアリア「本当!? よかった!」
ムウ「地球圏の問題がまた一つ減ったか。記録に残らない偉業だな」
マリュー「あら、軍に残れば勲章ものだったって?」
ムウ「よせよ。自画自賛ぐらいしてもいいかなってこと」
アラン「その程度の資格は、十分すぎるほどあるさ。軍と言えば、連合軍の追撃がなかったのは幸いだったな。一応警戒はしていたんだが」
統夜「ザフト攻略で忙しいんでしょうか?」
マオ「まあね。それにしても表面での戦闘があった様子もないわ。何かまた大規模な作戦でも準備してるのかしらね」
バルトフェルド「ザフトも戦力をヤキン・ドゥーエに集中し始めてる。あまりのんびり構えていられないな」
ダゴスタ「総力戦の準備だと思われますか?」
バルトフェルド「上にも下にも、それをやりたくてしょうがない連中がごまんといる。いつ始まったっておかしくないさ」
ムウ「こっちは同じ人間同士だってのにな。とにかく、ラダムを片付けることができたんだ。ナデシコと合流して、木星方面の情報を聞こう」
カガリ「そうだ、和平交渉! どうなったろうな、うまくいっていればいいけど」
マリュー「ええ、今の地球圏で、最後の頼みの綱かも知れないわ」
【シナリオエンドデモ終了】
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