第23話
ブロークン・ハート
サブタイトル
「ブロークン・ハート」
【シナリオデモ開始】
反乱軍基地 リトル・セイ
秋水「フェアリさん。この辺りの宇宙は、ほとんど星間連合の支配下にあるんだよね」
フェアリ「ええ、そうですけど…それが、どうかしたのですか？」
秋水「しばらくサリーやジークと接触する機会はないのかな…」
フェアリ「確かに、ガディソードは星間連合と敵対していました」「ですが、星間連合にとって、ガディソードとの戦いはもう終わっているんです」「ガディソードの星系はすでに消滅していますから…」
秋水「そうだった…」
フェアリ「実は、私がいる頃、既に非公式な交易を行なっていました。私も研究に必要な物資などを…」「ですから、サリーとジークがこちらの宇宙に来ても、なんら不思議はありません」「ましてや、あの子達は、私と秋水様がガンドールに乗っている事を知っています」
秋水「いつ、どこで接触してくるかわからないって事か…」
フェアリ「また、彼女に会いたいのですか？」
秋水「そりゃ、あのままじゃ、スッキリしないからね」「今度会ったら、絶対に捕まえてやるんだ」
フェアリ「そうですね…」
ガンドール 大部屋
カイ「この基地もずいぶん、活気づいてきたみたいだな？」
ハヤト「何かあったんですかね？」
ダバ「エルガイムの量産化に目処が立ってね。テスト機が完成間近なんだ」
アムロ「量産化！？ あのヘビーメタルをですか？」
レッシィ「ええ、そうよ？ それでも、心もとないけどね」
スレッガー「開発ペースが早いな？」
ダバ「反乱軍の内部で、ずっと前からヘビーメタルの量産計画が進んでいたらしいんです」
アムロ「基礎研究は、済んでいたってわけか」
キャオ「このペンタゴナじゃあ、そう難しい事でもないのさ」「この星系には未開のアステロイド群が、山ほどあるんだ」「そこからレアメタルを産出して、精製すりゃいいのさ。無けりゃ交換すりゃあいいしな」
レッシィ「派手に動いて、そこから足がつかないようにしていればね？」
キャオ「ま、その辺は、抜かりないんだろうさ」
ダバ「基地に戻ろう。ステラさんが呼んでいる」
キャオ「今度は、なんだ？ あのおっさん！」
反乱軍基地 リトル・セイ
剣人「じいさん。なに、まじまじ見てるんだよ」
アール「うむ…よく見ると、このエルガイムという機体…」
〔妖精の羽音〕
リリス「どうしたの？ おじいさん？」
アール「なにやら、懐かしく思えてのお…」
剣人「はあ？」
リリス「エルガイムが？」
アール「このエルガイムは、かつてヤーマン族が使っておったガイラムに似ておる…」
リリス「ふ～ん…」
ステラ「やはり、あなたもそう思いますか？」
アール「おお、ステラ殿。どうなされた？」
ステラ「実は、その件でダバ達を呼んでいるのです」
アム「そろそろ来る頃よ」
リリス「あ！ ダバ！」
キャオ「…ダバも思い切ったよな？ エルガイムを提供するなんて」
ダバ「エルガイムの設計図を渡せば、それを元に量産型が出来る…」「そうすれば、反乱軍にとって強力な戦力になるじゃないか」
キャオ「そりゃわかるぜ？ でもよぉ…」
ステア「これを提供することで、ダバは私への負債を返そうというのさ」「…だが、困った問題まで持ち込んでくれたものだ…」
ダバ「何が起きたんです？ ステラ・コバンさん」
ステラ「エルガイムには、ヤーマンの技術が使われているらしいのだ」
アール「ヤーマンと言えば、カモン家ゆかりの民ですぞ。何ゆえそれが問題なのか？」
キャオ「じいさんは黙ってろよ！ ややこしくなっからさ！？」
剣人「にへへ…ほらじいさん、黙れってさ」
アール「こ、こりゃ！ 若！ 貴様も何を…むが、むが…」
ステラ「ポセイダルは、ヤーマン族を根絶やしにする政策を打ち立てている」
反乱兵「『ヤーマン狩り』のとばっちりに遭うのはごめんだ！」
レッシィ「なんですって？ それじゃあ、反乱は遊びでやっているの！？」
反乱兵「元はといえば、お前達のような部外者のせいで…」
レッシィ「それは誤解よ！」
ダバ「ステラさん、俺のエルガイムは、親父が作ったものだ」
ステラ「しかし、技術者が、そう言っているのだ。それに、アール博士も」
アール「むむむ…確かにそうじゃが…」
反乱兵「こいつらのおかげで…俺達はポセイダルの１３人衆に目をつけられちまったんだ！」「お前らにはヤーマンの血の匂いがするんだ！ 出て行け！」
キャオ「なんだとぉっ！ ダバはあんた達の為に、宝物のエルガイムを提供したんだぞ！」
ステラ「それとこれとは別の話だ」
アム「ステラさん！ ダバは、スパイなんかじゃありません！」
ステラ「そうは言っていない」「しかし、ヤーマン族の血を少しでも引いているなら、ここにいてもらっては困る」
レッシィ「やっぱりね…。ステラさん…あんた、本気で反乱する気はないんだ…」
アール「レッシィ殿の言われる通りじゃ！ おぬしらが倒すべきは、ポセイダルではないのか！？」
ステラ「アール博士…。事の次第によっては、あなたにも出て行ってもらいます」
アール「な、なんじゃとー！？」
ダバ「…………」
ポセイダル軍基地
ギャブレー「ネイ殿…私は、今が反乱軍基地を潰すチャンスと心得ます！」
ネイ「ハッハハハハ！ チャイを勝たせられなかったお前がか？」「ハッハハハハハ！ アーハハハハハハ！」
ギャブレー「む…しかし、あの作戦はもとより…」
〔頬を叩く音×２〕
ギャブレー「う…く…」
ネイ「のぼせ上るんじゃないよ！」「どこに危険が待つとも限らない。功を焦るな…私はそう言ったはずだ」
ギャブレー「は…」
ネイ「…不服のようだね？」
ギャブレー「一度関わった戦い…、このままチャイ殿だけにお任せする事はできません！」
ネイ「バカなりの一念か…。わかった、やってみろ」
ギャブレー「はっ！ ありがとうございます！」
ネイ「これでだめなら冷や飯食らいだな？ ギャブレーちゃんよ」
ギャブレー「承知！」（女から平手打ちを食らわられたこと…一生忘れんぞ…一生！）（私は自らの功を持って成り上がって見せる！）
反乱軍基地 リトル・セイ
〔爆発音〕
〔画面、振動〕
反乱兵「うわあああ！！ て、敵襲だぁ～！！」
ステラ「うろたえるな！ このリトル・セイ基地は、これしきの砲撃ではビクともせん！」
〔爆発音〕
〔画面、振動〕
反乱兵「ひいいい！！」
ダバ「落ち着くんだ、みんな！」
【シナリオデモ終了】
【戦闘マップ開始】
〔敵ユニット出現〕
ポセイダル兵「ヘビーメタル隊、第１陣、展開完了しました」
チャイ・チャー「よし！ この兵力ならば、必ず勝てるはずだ‥」「反乱軍どもめ、１３人衆の力を思い知るがいい！」「出る！」
〔敵ユニット出現〕
レッシィ「アム！ 状況は！？」
アム「当たり前だけど、正規軍よ！ かなりの数が出ているわ」
ステラ「よし！ 全力出撃だ！！ 正規軍など、押し返してしまえ！」
キャオ「おーおー、今回は強気だねえ！」
葉月博士「ガンドールは調整中だ。できれば、機動部隊のみで対応してくれないか？」
シロー「しかたない 俺たちだけで、ここを乗り切るぞ！」
ダバ「よし行くぞ、キャオ！」
キャオ「おう！ やったろうじゃん！」
〈出撃準備〉
＜戦闘開始＞
＜３ＰＰ・味方援軍１出現＞
〔敵ユニット出現〕
ギャブレー「チャイ殿、助太刀に参りました！」
チャイ・チャー「ネイ殿の差し金か？」
ギャブレー「許可はもらいましたが、これは私の意志です！」「コアムでチャイ殿にお世話になった時のご恩、今、返させていただきたい！」
チャイ・チャー「フッ…わかった。協力してもらおう！」
ギャブレー「はっ！」
＜４ＰＰ・味方援軍１出現＞
反乱兵「うわああっ！！ …ポ、ポセイダル軍だ！ 俺たちはやられるんだぁ！」
アム「大の男が、ガタガタ言うんじゃないよ！ 出撃すんだろ！？」
ダバ「どうしたんだ？ はやく、反乱軍の部隊を出撃させてくれ！」
レッシィ「だめよダバ、あいつら完全に怖気づいてる…」
キャオ「あてになるのは、ガンドールの連中だけかよ…。どうすんだ？ ダバ！」
ステラ「ぐっ…き、貴様ら！ こういう時こそ前に出て戦わぬか！」
反乱兵「じょ、冗談じゃねえ！ し、死んじまうよ…」
ステラ「くうっ…貴様ら！」
ダバ「みんな、聞いてくれ！ 今のままでは、俺達も君達もみんな、死んでしまう！」「みんなで協力しなければ、戦いは乗り越えられないんだ！」
反乱兵「うう……」
キャオ「待ってられるか！ 行くぞ、ダバ！」
反乱兵「やるしかないのか…」
キャオ「ほら、もたもたするなよ！」
〔味方ユニット出現〕
ダバ「みんな…行こう！」
反乱兵「りょ、了解…！」
ステラ「…………」「わたしの一言より彼の一言が兵を動かす時代になったのか…ダバ・マイロード…」
＜６ＰＰ＞
ステラ「く…私にも、何か出来ることがあるはずだ…」
葉月博士「お気持ち、わかりますよ…」「ですが、我々はこうして待つしかない。彼らの勝利を信じてね」
ステラ「うむ…」
〔蛇の鳴き声〕
コブラ「シャアアアッ！！」
〔画面、フラッシュ〕
ステラ「うわああああっ！！」
葉月博士「ど、どうしました！？ ステラさん！？」
〔蛇の鳴き声〕
コブラ「シャアアア」
葉月博士「なっ！ ヘビ！？」
隼人「どけえぇっ！！」
〔銃声〕
隼人「コビラだ…。なぜ、こんなところに！」
葉月博士「早く！ 衛生兵！」
ステラ「うっ…葉月…私に構うな…リトル・セイの守りを固めるのが先である！」「私に代わって、指揮を…！」
葉月博士「了解した。神大佐はステラさんを医務室へ！」
隼人「おう！」
ステラ「うう…」
隼人「くっ…毒の回りが早すぎる…！ 間に合うか…！！」
ダバ「なんだ？ 司令室で何かあったのか？」
葉月博士「ステラさんがやられた！ だが、心配するな。基地の指揮は私がとる！」
ダバ「わかりました！ 戦いに集中します！」（ステラさんが…？）
＜ギャブレー撃破＞
ギャブレー「くっ…！ ここまで来て！ 一旦、退くぞ！！」
＜チャイ・チャー撃破＞
チャイ・チャー「な、何が起こったんだ…？ こ、この私が…こんな事でっ！！」「うわああああああ！！」
＜敵全滅・勝利条件達成＞
ポセイダル兵「ギャブレット様！ お退きください！」
ギャブレー「まだだっ！ こんな負け戦のままで帰れるか！ 修理が済み次第、出撃する！」
〔通信のコール音〕
ネイ「ギャブレーくん？ これは、どういう事かな？」
ギャブレー「ネ、ネイ殿！！ これは…その…」
ネイ「ただちに引き揚げなさい。帰還後、私の部屋に出頭するように」「いいね？ ギャブレーくん！」
ギャブレー「はい！」「…………」
ポセイダル兵「ギャブレット様、ご命令を！」
ギャブレー「えーい、撤退する！」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
反乱軍基地 リトル・セイ
キャオ「おいおい！ 勝利のお出迎えもなしかよ。こっちは、必死で…」
ダバ「待て、様子がおかしい…」
秋水「どうしたんだ？」
フェアリ「今、基地内の会話を傍受しました…」
シロー「それで？ 何があったんです？」
フェアリ「ステラさんが…お亡くなりになったそうです」
ダバ「…！」
レッシィ「うそ…だって基地には直撃してないじゃない！」
キャオ「一体、どうなってんだよ？」
ガンドール ブリッジ
キャオ「ヘビに噛まれた！？ うそでしょ？ こんな荒野にヘビなんているかよ！」
ダバ「でも、これは事実なんだ…」
レッシィ「なんで、こんな時に…」
忍「くっ！ せっかく基地を守ったのに大将がやられちまうなんて…」
亮「やりきれねえな…」
沙羅「私達はともかく、基地の人達の心境を考えると…つらいわね…」
隼人「ステラがコブラに噛まれた時、すぐに処置を行った。だが、間に合わなかった…」「今でも信じられん…」
號「こいつが、こう言うくらいだ…。並みのコブラじゃねえな、そいつは…」
レッシィ「でも、おかしいわ…そんなの」
ダバ「まさか、敵が放ったヘビだって言うんですか？」
葉月博士「それも、充分に考えられる」「そもそも、あの状況で人間を襲うなど自然界では考えられない」「これは、科学者としての意見だが、あのヘビは人為的に作られたのではないかと思っている」
アイザック「少し、気になる事がある。まさかとは思うが…そのコブラ、我々に調べさせてくれ」
【シナリオエンドデモ終了】
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