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No.33-1
妃魅禍、野望の果て・前編

【シナリオデモ開始】
大空魔竜/個室
ダイヤ「ゲートでひとっ飛びするのに慣れちゃうと、普通に移動するのが面倒に感じちゃうね」
宙「あまり便利すぎると、人はどんどん横着になって、どんどん堕落していく…」「今さらだが、ゲートみたいな物に頼りすぎるのは考え物だな…」
剣児「言ってる事はもっともだけど、宙さんが言うと何だか時代遅れの説教みたいだぜ」
宙「何だと、このっ!」
剣児「うわっ! つ、つばき! 助けてくれ!」
つばき「…………」
剣児「あれ? どうした、つばき。元気がねえんじゃねえか?」
ピュリア「本当だ。顔色が悪いぞ?
つばき「うん…。さっきから気になる事があって…」
アナ「何が気になるの?」「ストレスを溜め込むのはよくないですよ! 話して楽になるのなら、話して下さい!」
つばき「ありがとう、アナ姫様。…この感覚…妃魅禍と戦った時に感じたものによく似ているんだけど…」
杏奈「妃魅禍って…ここはもう一つの地球側の宇宙なのよ? いるわけないと思うけど…」
つばき「だから気になっているの。どうして妃魅禍の存在を感じるのかしら…」
鏡(…ゲートの向こう側に俺達の地球は見えるが、月は見えない…)(まさかな…)

大空魔竜/ブリッジ
サコン「…キャプテン、ズーリへの航路からズレていませんか?」
ルル「えっ? いえ、そんなはずは…。ナオト君?」
ナオト「コンピュータの示す方向へ舵をとってますけど…」
サコン「それにしてややけにもう一つの地球が遠ざかっているような気がしましたので…」「ラミアス艦長、そちらでは何かおかしなことはありませんか?」
〔通信の開く音〕
マリュー「何かありましたか、サコン先生?」
サコン「大空魔竜のコンピュータに不具合が起きているようでして…」「そちらのコンピュータで予定航路と現在の航路にズレがあるかどうか調べてほしいのです」
マリュー「ミリアリアさん?」
ミリアリア「いえ…。こちらでは予定通りの航路と認識しています」
サコン「ふうむ…」
〔通信の開く音〕
ヴェスターヌ「キャプテン・ルル、どうして月へ向かっている?」
サコン「月ですって? 我々は月へ向かっているのですか?」
ヴェスターヌ「コンピュータがあてにならないようだから肉眼で確認している」「このままでは、我々は月に衝突するぞ」
サコン「…この状況…。もしかするともしかしますね。珠城司令につないで…」
〔通信の開く音〕
美和「サコン先生! 月面に動きが! 邪魔大王国の最終目的地と思われる座標に…」「強いエネルギー反応を感知したとの報告がありました!」
サコン「おお、ちょうど連絡をしようと思っていたところだったんですよ。しかし、この航路変更…」「コンピュータのエラーとあわせてその月面から何らかの影響を受けていると見ていいかもしれませんね」「ナオト君、予定航路に従わず離脱しようとしてみて下さい」
ナオト「は、はい!」「…えっ? 舵は動くんですが進路に変更ありません…」
サコン「…参りましたね。どうやらそこに見えている月は、我々の世界の月と一体となっているようです」「キャプテン、全員に通達を。素直に考えて、邪魔大王国が待ちかまえているものと思われます」
ルル「はい!」

アークエンジェル/ブリッジ
ノイマン「艦長、アークエンジェルはこれより月面に降下します」
マリュー「参ったわね…。予定が大幅にズレてしまったわ」
剣司「このまま激突だなんて、俺、嫌だぜ!?」
ノイマン「それは安心していいよ、剣司君。どうやらそこまでの強制力はないらしい」
剣司「そ、そうなのか…。それならいいんだけど…」
真矢「心配する気持ちはわかるけど…。ちょっと情けないよ、近藤君」
剣司「悪かったなぁ!」
総士「パイロットはファフナーの準備をしておけ。僕の予想では降下直後に仕掛けてくる」
マリュー「私も同意見だわ。各艦に連絡を。警戒を怠らないで」
ミリアリア「了解!」

大空魔竜/ブリッジ
〔レーダー反応〕
ローサ「前方に巨大な熱源反応! 何かが出現します!」
つばき「まさか、妃魅禍!?」
柳生「いや、違う! 妃魅禍じゃないわ!」
身堂「な、何だ、あれは!」
コトナ「巨大なロボット…いいえ、あれはロボットなんてもんじゃないわ!」
ラ・カン「イスペイル、ヴェリニー…それにガズム!」「奴らの機体が全て合成されたような…」
早乙女「見るからに強そうだぜ…!」
ガラガ「図体がでかけりゃいいってもんじゃねえぞ、この野郎!」
〔扉の開閉音〕
シェルディア「ミスト達が目を覚ましたよ!」
レム「私の検査も終わりました~」
アンジェリカ「皆さん、ご心配をおかけしました」
ミスト「ところで、さっきから鳴ってる警報はいったい…? 何で月にいるんです?」
レム「ああっ!? あれはル=コボル!」
ルル「知ってるの? レムさん!」
レム「私は知らないけど…あいつの事は知ってる。あいつがイディクスのボスだよ!」
ピュリア「知らないけど知ってるって、何だそりゃ?」
レム「わかんないよ。あんな奴、見た事ないけど、知ってるんだもん!」
サコン「おそらくガズムの記憶でしょう」「体を乗っ取られていた時の記憶が蘇ったんだと思います」
レム「…逃げた方がいいよ」
レ・ミィ「えっ?」
レム「あいつはとんでもない力を持ってる。星を一つ消しちゃうくらい、簡単にできちゃうよ…」「ただ、それをしないだけで…。こ、怖いよ…お姉ちゃん…ううう…」
シェルディア「レム! 大丈夫!? ごめん、この子、ここにいちゃヤバそうだから、医務室に連れてくね」
ルル「お願いします」
〔扉の開閉音〕
〔モニターの開く音〕

ローサ「…通信が入ってきたわ。たぶん、目の前のあいつからね…」
ルル「つないで下さい」
〔通信の開く音〕
ル=コボル「我が名はル=コボル…。地球人よ、聞くがいい…」
アンジェリカ「お…お父さん!」
ミスト「た、隊長!? そんな…馬鹿な!」
ル=コボル「ミストとアンジェリカか。久しぶり…というべきかな?」
アンジェリカ「わ、私達がわかるの?」
ミスト「ガズムの時とはわけが違うのか…?」
ル=コボル「私はお前達の知っているエルリックではない。だが、エルリックでもある…」
ミスト「そうか、わかったぞ! こいつはガズムと同じように隊長の体を乗っ取ってるんだ!」
ル=コボル「その通りだ。私はエルリックの肉体に乗り移っている…」「だが、ガズムのように憑代から追い出される事はない。私はこの男を意のままに操れる」「その証拠に、私はエルリックの記憶さえ完全に支配している」「それ故、お前達の事を見た瞬間、名前を口にする事ができた…」
アンジェリカ「お、お父さん…」
ダイヤ「イディクスのボス自ら現れたって事は、そろそろお前らも後がなくなってきたみてえだな!」
ル=コボル「………」
ガラガ「部下を全滅させられて、仇を取りに来たってわけか!」
ル=コボル「いや、違う。私は話し合いに来たのだ」
ローサ「話し合い…?」
ル=コボル「イスペイル達は別の形になりすぐに蘇る。仇を取る必要などない…」
光司「す、すぐに蘇るだと!?」
ル=コボル「イスペイル達の『欠片』を回収して再生すればいいだけの事だ…」「だがそのためには一時とは言えエルリックのような憑代が必要となる…」
ミスト「まただ。『欠片』とか憑代とか…お前達の言ってる事は理解不能なんだよ!」
ル=コボル「ミストよ、お前にもすぐにわかる…」「お前も憑代となる資格を持っているのだから…」
ミスト「何だと!?」
ル=コボル「ミストとアンジェリカそして、ガズムが憑代としていたレムという少女…」「それにもうひとり、その艦の中から強い『欠片』の持ち主の存在を感じる…」「私はこの4人を我が同胞として迎え入れるためにここに来たのだ…」
ミスト「俺がお前なんかの同胞になると思っているのか! 見くびるんじゃない!」
ル=コボル「アンジェリカ。お前は私に手を貸してくれるな?」
アンジェリカ「…わ、私は…」

月面/ラングーン
阿麿疎「おめでとうございます! 妃魅禍様!」
妃魅禍「見よ、ついにわらわは大銅鐸の力を手にする事ができた」「あまりに強力な力ゆえ、制御するまで時間を要してしまったが…」「わらわの全身からみなぎる力…お主らも感じる事ができよう?」
壬魔使「もちろんです! 阿蘇の頃とは格段の違い…。何と神々しいお姿…」
妃魅禍「大銅鐸の力があれば、地球はもちろん、この宇宙を破壊しつくす事さえもできるのじゃ!」
阿麿疎「妃魅禍様! 手始めに地球をブッ潰しに行きましょう!」「壱鬼馬を殺した地球人どもを八つ裂きにしてやらなきゃ気が済まねえ!」
妃魅禍「…あわてるでない」
阿麿疎「へっ?」
妃魅禍「先ほどから感じるのじゃ…。二つの銅鐸がこの近くに来ておる」
壬魔使「銅鐸がこの近くに?」
阿麿疎「…って事は、ジーグどもが月に来てるって事ですか!?」
妃魅禍「何故、月面にいるのかはわからぬが、飛んで火にいる夏の虫とはこの事じゃ」「阿麿疎、壬魔使! 壱鬼馬の無念を晴らして来るのじゃ!」「大銅鐸の力でさらに強力なハニワ幻神を生み出せるようになった。ジーグなどもはや敵ではない!」
壬魔使「ははっ! では行って参ります!」
阿麿疎「地球人どもめ! 今日こそ皆殺しにしてやるぜ!」
妃魅禍「…それにしても、銅鐸の近くから感じるこの強大な力は何じゃ…? 何やら不吉な物を感じるが…」「まあよい。もはやわらわは究極の力を手に入れた。恐れる物など何もないのじゃ!」

大空魔竜/ブリッジ
ミスト「惑わされちゃダメだ、アンジェリカ!」「確かに姿は隊長かもしれないが、あいつはル=コボルなんだ! 奴の言葉に耳を貸すんじゃない!」
アンジェリカ「え、ええ。わかってる。わかってるわ…でも…」「もしこの話を断れば、おそらく戦う以外に道はない…」「せっかくこうして再会できたのに…お父さんと戦うなんて…」
ル=コボル「悩んでいるようだな、我が娘よ…。だが、私と戦いたくないのであれば選ぶべき道は一つではないか…?」「さあ、私の所へ来るのだ。親子で手を取り合おう…」
アンジェリカ「ううっ…」
ミスト「アンジェリカ! 俺達はガズムからレムを助ける事ができた!」「隊長だって同じだ。絶対に助けられる! 俺達の手で助け出せばいいんだ!」
サコン「ミスト君の言う通りです! あなたのお父さんは助けられます!」
杏奈「あなたがル=コボルの側についたら二つの地球の人達が全滅しちゃうかもしれないんだよ?」「それでもいいの?」
ミスト「俺達防衛隊員にとって、星を守る事が最優先じゃないのか? だから隊長だって…!」
アンジェリカ「…そうよね。たとえ戦ったとしても、お父さんを助ける可能性は残っている…」「それに、私が成すべき事は…防衛隊員として守るべき物は…二つの地球の未来を守る事!」
ダイヤ「その通りだぜ、 アンジェリカさん!」
ル=コボル「やはり話だけでは駄目か…。ならば力ずくでお前達をねじ伏せ、憑代を奪い取るまで…!」
ザイリン「やはりな…。話し合いなどと言っておきながら、結局は力に物を言わせるわけか…」
甲児「お前の手下を3人も倒した俺達に勝てると思ってるのか!?」
ル=コボル「イスペイル達はしょせん私の一部…。私の力には遠く及ばない…」「奴らを倒したからといって、私に勝てると思うな…!」
ノーザ「何が遠く及ばないだ。そういったつまらん大口を叩く奴が強かった試しはない!」
ダイヤ「いい事言うぜ、ノーザ! ルル! 出撃命令をくれ!」
ルル「わかりました。総員、発進準備!」
ミスト「了解! アンジェリカ、戦えるな?」
アンジェリカ「…もちろんよ。戦えるわ!」
ミスト「ソルヴリアス・レックスの力で隊長の体からル=コボルを追い出そう!」
アンジェリカ「ええ!」(お父さん…)
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「妃魅禍、野望の果て・前編」


【戦闘マップ開始】
〔敵ユニット出現〕
〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕

〈出撃準備〉
ミスト「ル=コボル! 俺達はお前を倒し、二つの地球の未来を勝ち取ってみせる!」
ル=コボル「ミストよ。お前はまた私を殺すつもりなのか…?」
ミスト「なにっ!? また殺すだと!?」
ル=コボル「アトリームでの戦いを思い出せ。お前が無力だったから、私は…エルリックは死んだのではないか?」
ミスト「うっ…」
ル=コボル「アンジェリカよ。お前は父の意志に背き、父を撃つと言うのか?」
アンジェリカ「ううっ…」
ミスト「こ、こいつの中身は隊長じゃない! 姿に惑わされちゃダメだ!」
アンジェリカ「う、うん…」
ミスト(ル=コボルは俺達に精神的な揺さぶりをかけてきてる…)(俺はともかく、あまり長引くとアンジェリカが参ってしまうかもしれない…)(合体して戦うならなおさらだ。早めに決着をつけなくちゃ…!)
剣児「ル=コボルって奴の機体以外、おなじみのザコばっかりじゃねえか。こいつは楽勝だぜ!」
つばき「そんな事言って、油断してると足をすくわれるわよ!」
剣児「わかってるって! さっさと片づけちまおうぜ!」
<戦闘開始>

≪敵増援1出現前≫
<ミストが戦闘>

ミスト「俺は隊長を助ける。そして地球の未来を守るんだ! お前らザコに用はない!」

≪敵増援1出現前≫
<アンジェリカが戦闘>

アンジェリカ「…どうしてお父さんが敵のボスなの…? 早くお父さんを助けなきゃ! お父さんの所に行かなくちゃ!」

≪敵増援1出現前≫
<シェルディアが戦闘>

シェルディア「…ミストとアンジェリカは何度もボクを力づけてくれた」「だから今度はボクが二人を助ける番だ! さあ、行くぞ!」

<ミストvsル=コボル>
ミスト「いいか、ル=コボル! お前が隊長の体に居座ってられるのもあと少しだけだからな!覚悟しろ!」
ル=コボル「フッ…。お前がやろうとしている事はわかっているぞ」
ミスト「なにっ?」
ル=コボル「だがそれは無意味だ。今にそれがわかる…」

<アンジェリカvsル=コボル>
ル=コボル「アンジェリカ、お前はなぜ私と戦う? 父である私を撃つと言うのか?」
アンジェリカ「わ、私は父さんと戦いたくない。でも、みんなと一緒に地球を守るのが私の使命なのよ!」

<シェルディアvsル=コボル>
シェルディア「お前もガズムみたいに他人の体に乗り移ってるのか!」
ル=コボル「その通りだ。だが私はガズムとは違う。この肉体から引きはがされるような失敗はしない…!」
シェルディア「その体はアンジェリカのお父さんの体なんだ! さっさとそこから出ていけっ!」

<キラvsル=コボル>
ル=コボル「お前がスーパーコーディネーター…キラ・ヤマトか」「だが、どれだけ遺伝子を操作しようとしょせんお前達は不完全な生命体…。自分達の無力を思い知るがいい!」
キラ「僕が何だったとしても関係ない! 僕はお前を討つ!」

<甲児vsル=コボル>
甲児「お前が全ての元凶か! お前を倒して地球に平和を取り戻してやる!」
ル=コボル「…ほう。シンプルな構造のロボットだがなかなかのポテンシャルを持っているな」「私の部下になればいい働きをしてくれそうだ…」
甲児「見くびってもらっちゃ困るぜ! この兜甲児様はな! 絶対に悪の手先なんかにゃならねえぜ!」

<ル=コボル撃破orHP50%以下or5PP・敵増援1出現>
ル=コボル「なるほど…。さすがイスペイル達を倒しただけあって、それなりの力は持っているようだな…」
甲児「ようやく気づいたか! 土下座して謝れば、許してやらない事もないぜ?」
ル=コボル「寝ぼけた事を言うな。言ったはずだ。お前達など私の力に遠く及ばないと…!」「今からそれを証明してやろう」
ヴァン「何だと!?」
ル=コボル「ミストよ! 私にリグレット・バスターを撃ってみろ」
ミスト「な、何だと!? なぜその名前を!?」
ル=コボル「名前などどうでもいい…」「おそらくお前はリグレット・バスターでエルリックの肉体を奪い返そうと考えているのだろう?」
ミスト「………」
ル=コボル「図星のようだな…。だが、そんなものなど私には無意味だ」「イスペイル達には通用したかもしれんが、私には効かぬ。それを思い知らせてやろう」
ミスト「な、何だと…!」
ル=コボル「アンジェリカよ。もしも効かなかった時は…」「私と共に来るのだ。そして私の下で、私のために力を尽くしてくれ…」
アンジェリカ「お、お父さん…」
ミスト「ル=コボル! アンジェリカを惑わすんじゃない!」
※※ミスト分離している場合、セリフ追加※※
「アンジェリカ! 合体だ!」
アンジェリカ「は、はい!」
〔ミスト、合体〕
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ミスト「お望み通り、俺達の心の力をぶつけてやるぞ、ル=コボル!」「お前を隊長の体から追い出してやる! いいか、アンジェリカ!」
アンジェリカ「は、はい!」
剣児「っしゃあ! ぶちかましてやれ!!」
ミスト「うおおおおっ!」
〔ミスト、ル=コボルへ攻撃〕
[イベント戦闘「ミストvsル=コボル」]
ミスト「ぐわああっ!」
アンジェリカ「きゃあああっ!」
シン「何だ!? 効かなかったのか!?」
サラ「どうして!?」
ル=コボル「…どうした。私を追い出すのではなかったのか?」
ミスト「くっ…。ど、どうして効かないんだ…!」
ル=コボル「…未熟者め。エルリックが失望しているぞ」「お前なら、私を倒せると、わずかな望みを抱いていたからな…」
ミスト「な、何だと…?」
ル=コボル「言ったはずだ。私はエルリックの記憶を完全に掌握していると…」
ミスト「た、隊長…!」
ル=コボル「アンジェリカよ。私と共に来い。エルリックもそれを望んでいる…」
アンジェリカ「お父さんが…望んで…」
ミスト「ダ、ダメだ、アンジェリカ…! そいつの言葉に耳を貸すな!」
ル=コボル「黙れ、ミスト。これはアンジェリカが決めた事だ」「さあ、どうするかね、アンジェリカ?」
アンジェリカ「わ、私は…」
〔敵ユニット出現〕
壬魔使「いたぞ、阿麿疎! ジーグだ!」
阿麿疎「ひゃ~っひゃっひゃっ! ここであったが百年目! バラバラにしてやるぜ!」
剣司「あ、あれは…邪魔大王国の連中じゃねえか!」
つばき「やっぱりあの感覚は妃魅禍だったのね!」
ル=コボル「…邪魔大王国? イスペイルが手を貸していた連中か…」
阿麿疎「おい! 今まで見た事ねえ、おかしな格好の奴がいるぜ!」
壬魔使「何者だ、貴様!」
ル=コボル「我が名はル=コボル。イディクスのリーダーだ…」
阿麿疎「イディクス…? どっかで聞いた事あるような…」
〔モニターの開く音〕
妃魅禍「イスペイルやギル・バーグの所属していた組織の名じゃ…」
ル=コボル「お前が妃魅禍か…」
妃魅禍「いかにも。わらわは妃魅禍じゃ…」
ル=コボル「こんな所へ何をしに来た。私の加勢に来たのか?」
妃魅禍「加勢じゃと? なぜわらわが貴様などの加勢をせねばならんのじゃ…?」「我らは憎っくきジーグと地球人どもを血祭りにあげに来ただけじゃ」
ル=コボル「そうか…」
妃魅禍「無論、イスペイルやギル・バーグに感謝をしていないわけではない」「わらわが大銅鐸の力を手に入れるきっかけとなったのは彼らの助力があったればこそ…」「じゃが、大銅鐸の力を手に入れた今、わらわは絶対の存在となった。もはや何人の力も必要とはしない!」
ル=コボル「絶対の存在か…」
妃魅禍「その通りじゃ。ル=コボルとか申したな…」「もはやイディクスなどわらわにとって取るに足らぬ存在…虫けら以下という事じゃ!」「もしも邪魔をすると言うなら、おぬしも地球人もろとも抹殺してくれる!」
ル=コボル「…虫けら以下とは、ずいぶん見くびられたものだな…」
妃魅禍「阿麿疎、壬魔使! 地球人どもを攻撃するのじゃ!」「もしもル=コボルが邪魔をするようであれば、そやつらもまとめて片づけてしまえ!」
壬魔使「ははーっ!」
阿麿疎「さあ、ジーグよ! バラバラにしてやるぜえっ!」
ル=コボル「…つまらん邪魔が入った。地球人どもよ。今日の所は見逃してやる」「今の戦いで、自分達の無力さを思い知ったはず…。次にあった時がお前達の最期だ…」
ミスト「な、何を偉そうに…!」
ル=コボル「アンジェリカも答えは次に会った時に聞かせてもらう」「ただし、地球に残された時間はわずか…。迷っている時間はないぞ…」
アンジェリカ「………」
ル=コボル「ではまた会おう…」
〔敵ユニット離脱〕
ミスト「ま、待てーっ!」
阿麿疎「あの野郎、シッポ巻いて逃げやがったぜ!」
壬魔使「俺達があんまり強そうなんで恐れをなしたに決まってる!」
阿麿疎「でもまあ、これで心おきなくジーグの野郎と戦えるってもんだぜ! 思う存分叩きのめしてやる!」
ゴオ「邪魔大王国が待ち構えているのは予想していたんだ! みんな、態勢を立て直せ!」
鏡「いいか、みんな。油断をするな1 ハニワ幻神から感じられる強力な波動…」「そして、俺達を月に引き寄せた謎のエネルギーの存在…!」「これは、妃魅禍がラングーンの扉を開いた可能性が高い!」
剣児「何だ、そのラングーンってのは?」
鏡「説明は後だ。もしも妃魅禍がラングーンの扉を開いたのだとしたら…」「あのハニワ幻神どもは相当に強化されているはず…。みんな、気を抜くんじゃないぞ!」
磁偉倶「どれだけ強くなったか知らねえが、邪魔大王国なんか、俺がこの手で全滅にしてやるぜ!」

≪敵増援1出現後≫
<剣児が戦闘>

剣児「しばらく姿を見せないと思ってたら、こんな所にいやがったのか…。月のウサギでも狩りに来たのかよ!」

≪敵増援1出現後≫
<鏡が戦闘>

つばき「鏡君、チャンスよ!」
鏡「ああ。奴らがいかに強大な力を手に入れたとしても、今の俺達なら…!」

<剣児vs壬魔使or阿麿疎>
剣児「やい! 妃魅禍はどこだ!」
壬魔使「馬鹿め。貴様らごときを相手にするのに妃魅禍様がご出陣なさるはずがなかろう!」
阿麿疎「てめえらなんざ、俺達だけで充分なんだよ!」
剣児「見くびりやがって! てめえらをブチのめして、妃魅禍を引っぱり出してやるぜ!」

<鏡vs壬魔使or阿麿疎>
鏡「答えろ! 妃魅禍は大銅鐸を手に入れたのか!」
阿麿疎「貴様! どうして大銅鐸の事を知ってる!」
鏡「そうか。やはり手に入れていたか…!」
阿麿疎「おっと、しまった!」
壬魔使「この馬鹿が! まあいい。大銅鐸の力によって強化された俺達の力を思い知らせてやる!」

<磁偉倶vs壬魔使or阿麿疎>
阿麿疎「貴様、司馬宙だな!」
壬魔使「よくも壱鬼馬をやってくれたな!」
磁偉倶「壱鬼馬は武人として見事な最期だった…」「敵ながら感動しちまったぜ! お前達も立派な最期を遂げやがれ!」

<阿麿疎撃破>
〔阿麿疎に爆発〕
阿麿疎「おのれ! しばらく会わない間に力をつけやがったな!」「今日の所は引き下がってやるが、次はこうはいかないからな!」
〔敵ユニット離脱〕

<壬魔使撃破>
〔壬魔使に爆発〕
壬魔使「壱鬼馬の仇を討つつもりが、なんとふがいない…!」「だが、対木に戦う時こそ、貴様達の最期の時だと思えよ!」
〔敵ユニット離脱〕

<敵全滅・勝利条件達成>
剣児「よっしゃ! 邪魔大王国の連中を全部片づけたぜ!」
つばき「…でも、ル=コボルには逃げられてしまったわ」
セレーネ「追跡できなかったの?」
サコン「残念ながら…」
ラ・カン「物言いから察するに、奴は自分の力に絶対の自信を持っている」「我々が邪魔大王国を退けたと知れば、また挑戦して来るに違いない」
ゴオ「黙っていても向こうから来てくれるって事か…?」
ダイヤ「奴らの目的なんて二の次だ! ボスが出てきたんなら、今度は絶対にやっつけてやるぜ!」
ミスト「お、俺達の心の力が…通用しなかった…」
アンジェリカ「お父さん…」
シェルディア「ミスト! アンジェリカ! しっかりしなよ!」「まいったな…。ふたりとも精神的に大ショックを受けちゃってる…」
カガリ「とにかくみんな、艦に戻るんだ。態勢を立て直して、次の作戦を考えよう」
磁偉倶「…ああ、そうだな。いつまた敵が出て来るかわからない。今のうちに補給をしておこう!」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

大空魔竜/ブリッジ
ミスト「隊長がル=コボルに体を乗っ取られたなんて…!」
アンジェリカ「私、シェルディアの事、かわいそうだと思ってたけど、やっぱりどこか他人事だと思ってた…」「でも今は違う。あの子の苦しみがよくわかるわ…」
ミスト「しかも今度は隊長の記憶をしっかり持っていた。レムの時以上にタチが悪いぜ…!」
ロン「まさかここまで露骨に精神的な揺さぶりをかけてくるなんてねえ…」
ゲイン「おい、ミスト。大丈夫だとは思うが…寝返ろうとなんてするなよ」
ミスト「も、もちろんです! あいつは隊長の名を騙る悪党です! な、アンジェリカ?」
アンジェリカ「え、ええ…」
ミスト「おいおい、しっかりしてくれよ。まさか、隊長の言葉にグラッと来てるんじゃないだろうな?」
アンジェリカ「大丈夫。ただ、ちょっと混乱してるだけだから…」
ジョシュア「でも、肝心の攻撃も効きませんでしたし…」
アンジェリカ「!!」
レ・ミィ「ちょ、ちょっとあんた! このタイミングでそんな事を言うんじゃないわよ!」
ミスト「き、気にするな、アンジェリカ! さっきは調子が悪かっただけだ!」「今度はきっと隊長を助け出せるさ!」
アンジェリカ「…………」「ごめん。ちょっとひとりにさせて…」
〔扉の開閉音〕
ミスト「アンジェリカ…」
静流「行ってあげた方がいいんじゃない? お父さんとの事は、私達じゃわからないし…」
ミスト「…そうですね。行ってきます!」
〔扉の開閉音〕
カルメン99「ちょっと! 空気を読みなさいよ!」
ジョシュア「え? 僕、何か悪い事言いました?」
レイ「たとえ事実だとしても、時と場合を考えて発言しなくてはいかんぞ…!」
コトナ「あなたって、ホントに常識がないわね…!」
セイジュウロウ「馬鹿め…」
杏奈「大丈夫かしらね、あのふたり…」
ゴオ「シェルディアの問題が片付いたと思ったら、また同じような事が起こるとはな…」

大空魔竜/通路
ミスト「待ってくれよ、アンジェリカ!」
アンジェリカ「…ひとりにさせてって言ったじゃない…」
ミスト「ひとりで考えたって滅入るだけだよ。つらい事があるなら言ってくれよ。バートナーじゃないか」
アンジェリカ「…私もできるならそうしたい。でも今日は、私ひとりで考えさせて。お願い…」
ミスト「えっ?」
アンジェリカ「あれはお父さんじゃない…。戦わなきゃならないって事もわかる。でも、あの人はやっぱりお父さんなのよ」「死んだと思ってたお父さん…生きててくれた…。私の名前を呼んでくれた…」
ミスト「お、おい…お前…」
アンジェリカ「大丈夫。次の出撃までには気持ちの整理をつけるから。私を信じて…!」
ミスト「…わかった。でも、どうにもならない時は、俺に言ってくれよ」「相談相手くらいにはなれるからさ…」
アンジェリカ「うん。ありがとう…」
ミスト「大丈夫かな、あいつ…。隊長の事、ものすごく心配してたからな…。気は強いけど、あいつも女の子だし…」「でも、あんまり出しゃばると、あいつのプライドを傷つける事になるし…。女の子って難しいよな…」
シェルディア「何が難しいって?」
ミスト「うわっ! 驚かすなよ、シェルディア」
シェルディア「ミストがボーッとしてるからいけないんだよ」「アンジェリカの事、考えてたの?」
ミスト「ああ…。思い悩んでるみたいだからさ…」
シェルディア「ル=コボルの体って、本当にアンジェリカのお父さんなの?」
ミスト「ああ。アトリームの戦いで、犠牲になったとばかり思ってた防衛隊の隊長だよ」
シェルディア「まさか、アンジェリカまでボクと同じような事になっちゃうなんてね…」
ミスト「とんでもない話だよな…」
シェルディア「アンジェリカの気持ち、わかるな…」
ミスト「あいつもお前の気持ちがわかるって言ってたよ」
シェルディア「そっか…。で、ミストはどうなの?」「ミストにとってもお世話になった隊長さんなんでしょ?」「その人が敵として現れたのに、あんまり動揺してるようには見えないけど?」
ミスト「最初は驚いたさ。でも、今は落ち着いてる」
シェルディア「ずいぶん立ち直りが早いね」
ミスト「だって、レムと同じ方法を使えば、助けられる事がわかってるからね。特に心配してないよ」
シェルディア「でもさっき、失敗したじゃない?」
ミスト「…そうなんだ。俺が隊長を助けたいって気持ちはレムの時と同じ…」「いや、比べるのはよくないな。とにかく全力で撃ったつもりだったのに…」
シェルディア「だからアンジェリカはあんな悲しそうな顔をしてたんだね」「もしかしたら、お父さんを助けられないんじゃないかって…」
ミスト「そんな不吉な事を言うなよ! アンジェリカはレムを助けてくれたじゃないか!」「仲間として、もう少し発言には気を使ってくれよ!」
シェルディア「それもそうだね…。ボクってこういう所がまだまだガキなんだよなぁ…」
ミスト「それがわかるようになっただけ、お前もオトナになったって事だよ」
シェルディア「なんだよ、バカにして!」
ミスト「ところでレムはどうした?」
シェルディア「医務室で検査を受けてる。レムの話だと、頭の中に自分の知らない記憶がワーッと湧き上がって来て…」「頭の中がグチャグチャになっちゃったんだって…」
ミスト「サコン先生の話だと、ガズムの記憶が蘇ったんだろうって…」「だとすると、レムの記憶の中には、ル=コボルを倒すのに役立つ情報が隠されているかもしれないな…」
シェルディア「レムを戦いに巻き込むのは嫌だけど…敵を倒すためにあの子の記憶が必要なら手伝ってもらうしかないよね…」
ミスト「ああ。つらいかもしれないけど、レムにも頑張ってもらわないとな…」
シェルディア「うん」
ミスト「この戦いが終わったら、俺とお前とアンジェリカとレムの4人で…」「おいしい物でも食べに行くか」
シェルディア「アンジェリカも一緒なの?」
ミスト「何だ、嫌なのか?」
シェルディア「せっかくレムが助かったんだし…」「ベザードにいた頃を思い出して、3人で食事しようよ。ボクが作ってあげるよ」
ミスト「まあ、それでもいいけど…」
シェルディア「ねえ、レムの所に戻るんだけど、ミストも来ない?」
ミスト「ああ、行こう。レムの容態も心配だし…」
シェルディア「じゃあ、行こっ!」

大空魔竜/ブリッジ
剣児「それにしても、妃魅禍達はどうして月にいたんだ?」
ルージ「ル=コボルと協力している様子でもなかったですしね…」
一騎「そういえば、鏡さんは理由を知ってるんじゃないんですか?」
ダイヤ「そうか! 鏡さんは邪魔大王国の最終目的地を知っていて…」「その座標を見張らせてたんだっけ!」
鏡「妃魅禍はおそらくラングーンにたどり着いたんだと思います。そして大銅鐸の力を…」
剣児「ラングーン? 大銅鐸? お前、さっきもラングーンとか言ってたけどよ…」「何なんだ、そりゃ…?」
〔通信のコール音〕
ローサ「通信回線に何者かが割り込んできたわ!」
ルル「スクリーンに映して下さい!」
〔通信の開く音〕
妃魅禍「久しぶりじゃな、愚かな人間どもよ…」
宙「妃魅禍!」
剣児「出やがったな、この野郎!」
妃魅禍「よく聞くがいい。わらわは、この宇宙全てを破壊できるほどの絶対的な力を手に入れた…」「もはやわらわにとって、お主達やル=コボルを倒すなど、造作もない事じゃ…」「そこでまず、恨み重なるお主達との決着をつけておこうと思ってな…」
ゴオ「なにっ!」
ガラガ「決着だと!?」
妃魅禍「今のわらわにとって、お主達など取るに足らぬゴミのような存在…」「じゃが、お主達には壱鬼馬を殺された恨みがある。それを返さねば、わらわの気が済まぬのじゃ!」「大銅鐸によって得たわらわの力、お主達に思い知らせてくれる!」
鏡「大銅鐸…やはり妃魅禍はラングーンの扉を開いていたのか!」
妃魅禍「小娘よ…お主ならわらわの居場所がわかるであろう?」
つばき「ええ。わかるわ…。さっきよりももっと強くあなたの邪悪な気配を感じるわ!」
妃魅禍「ならばわらわの下へ来い。たっぷりともてなしてやろうぞ…。ヒャッヒャッヒャ…!」
〔通信の閉じる音〕
剣児「くそっ! 何がもてなしてやるだ! ふざけやがって!」
ルル「珠城司令、どうします? 妃魅禍の挑戦を受けるのですか?」
美和「…妃魅禍との決着はいずれつけなくてはならないのは確かですが…」「ル=コボルの脅威が目の前に差し迫っている今が対決の時なのかどうか…」
〔通信の開く音〕
カガリ「いや。受けるべきだと思う」
美和「アスハ代表!」
カガリ「ル=コボルも、妃魅禍も話し合ってわかり合えるような連中じゃない…」「どちらとも決着をつけなくてはならないなら、目の前にいる敵から一つずつ叩いて行こう!」
美和「わかりました。では、そのように…!」
カガリ「つばき。妃魅禍のいる場所をコンピュータにセットしてくれ」
つばき「はい!」
〔通信の開く音〕
ルル「座標を確認しました。鏡さんが見張らせていた座標からそう遠くない場所です」
マリュー「こちらもOKです」
カガリ「よし、補給と修理が完了次第、妃魅禍の所へ向かう! いいな!」
ダイヤ「おうっ!」
剣児「妃魅禍め、待ってろよ!!」
鏡(永きにわたる妃魅禍との戦いに今度こそケリをつけなくては…)(カギ爪の男と戦った時点でかなり危なかったのだ…。俺に残された時間は、もう…)
【シナリオエンドデモ終了】


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