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No.33
会者定離の理

【シナリオデモ開始】
???
アルフィミィ「……『扉』を開く準備は整いつつありますの……」
???(ノイレジセイア)「……」
アルフィミィ「そして、目覚めの時……選ばれた素材の……」
???(ノイレジセイア)「……新たな宇宙……静寂……新たな生命……」
アルフィミィ「わかっております……。まずはエクセレンを……」
???(ノイレジセイア)「『扉』……我の依り代……」
アルフィミィ「はい……そのために……」「始まりの地に大いなる混乱を……」

アースクレイドル内部
クエルボ「いいかい? 今回の任務はシャドウミラーの部隊、そしてフェフ博士の子供達と協力し……」「ハガネとヒリュウ改を見つけ、ラトゥーニを始めとするサンプルを捕らえることだ」
オウカ「わかりました。任務の障害となる者……アラド・バランガは抹殺と言うことでよろしいですね」
クエルボ「……」
ゼオラ「どうしたんですか、セロ博士……?」
クエルボ「……お前達は本当にアラドのことを覚えていないのか?」
オウカ「覚えております。アラド・バランガは私の妹を連れ去った……」
クエルボ「そうじゃない。アラド……ブロンゾ28のことを忘れてしまっているのか?」
ゼオラ「28……? あの男が私と同じクラスだと言うんですか……?」
クエルボ「あ、ああ。実は……」
オウカ「……セロ博士、28号はもういません。あの子はかつての戦闘訓練で……」
ゼオラ(もう……いない……?)
オウカ「そして、アラド・バランガがスクールのメンバーなどと……そのようなことはあり得ません」「私の記憶の中に、アラドという弟は存在していないのです」
ゼオラ(存在して……いない……)(もう……いない……)(うう……う……)
オウカ「どうしたの? ゼオラ」
ゼオラ「だ、大丈夫です、姉様……。頭が少し痛むだけ……」
オウカ「……」
ゼオラ(何なの……この気持ち……?)(何か大事なことを忘れているような……)(それに……前にも……? 思い出せない……)
オウカ「ゼオラ、不安になることはないわ。あなたには私がついている……」「今度こそ、アラド・バランガを倒し、私達の妹を取り戻しましょう」
ゼオラ「は、はい……オウカ姉様」
クエルボ「……」(やはり、僕の措置では駄目か……。もう今さら……)(……ラーダ……もし、君が生きていたら……)(君は……こんな僕を軽蔑するだろうな………)

???
ラトゥーニ11「うう…う……」
ブロンゾ28「なあ……もう泣くなよ」
ブロンゾ27「そうよ、元気出して」
ブロンゾ28「結果が悪くて怒られたからって、気にすんなよ。おれなんてしょっちゅうだぜ?」
ラトゥーニ11「………」
ブロンゾ27「あなたはいつも一生懸命やってるじゃない」「それに……私達、あなたが無事に戻ってきてくれて嬉しいんだから」
ブロンゾ28「ああ、心配してたんだぜ」
ラトゥーニ11「……」
ブロンゾ27「それに、姉様も……。あなたを捜すために自分も出るって言って……」
ラトゥーニ11「姉様が……?」
〔扉の開閉音〕
アウルム1「ラトゥーニ11……」
ラトゥーニ11「姉様……」
アウルム1「良かったわ……。あなたが無事に帰ってきてくれて」
ラトゥーニ11「でも……」
アウルム1「いいのよ、結果のことは。コッホ博士には、後で私の方からも言っておいてあげる」「それより、みんな……明日の訓練が中止になったわ」
ブロンゾ28「え? じゃあ、一日休みってこと!?」
アウルム1「ええ、そうよ」
ブロンゾ28「それじゃ、思いっきりメシ食っていい!?」
アウルム1「いいわ。でも、3人分までにしてね」
ブロンゾ28「ええっ!? 姉さん、もう一声! 5人分!」
アウルム1「私の分を分けてあげるから、それで我慢しなさい」
ブロンゾ27「でも、姉様もちゃんと食べなきゃ……」
アウルム1「いいのよ。私は次の調整に備えて、減量しなければならないから」
ブロンゾ27「もしかして……またメイガス・ケーナズの調整器に?」
アウルム1「ええ……。だから、しばらくの間はあなた達と会えなくなるわね」
ラトゥーニ11「姉様……」
アウルム1「心配いらないわ。いつもの通り、ちゃんとあなた達の所へ戻ってくるから」
ラトゥーニ11「うん……私、姉様を待ってる……」
ブロンゾ27「ねえ、姉様……明日は姉様もお休みなの?」
アウルム1「そうよ。せっかくだから、他の子も集めてパーティをやりましょうか」「セロ博士には私の方から許可をもらっておくから」
ブロンゾ28「やったぁ!!」
ブロンゾ27「じゃあ、私……お料理作るわ!」
ブロンゾ28「ゲ!!」
ブロンゾ27「な、何よ! その反応は!?」
ブロンゾ28「い、いや、お前……がさつなのは性格だけじゃなくて、料理の腕も……」
ブロンゾ27「私のどこががさつで粗雑なのよっ!?」
ブロンゾ28「そ、そういう所がだよ! 少しは姉さんを見習っておしとやかになれってんだ!」
ブロンゾ27「こ、これでも見習ってるつもりなのよっ!」
ブロンゾ28「ダメだ、こりゃ」
アウルム1「……ふふ、相変わらず仲がいいわね」「さあ、ラトゥーニ11……元気を出して……笑って。あなたには笑顔が似合うわ」
ラトゥーニ11「……姉様……」
アウルム1「そう……いい子ね」

ハガネ艦内
アラド「…………」(その後……姉さんは半年近く戻ってこなかった……)(そして……ラトはアードラーのじじいの無茶な調整が祟って……)(マシンに乗れなくなって……スクールから……)「……」(でも、あの頃の記憶は……姉さん達と一緒にいた頃の思い出は……)(おれにもラトにも残ってる……。調整を受けても……あの頃の記憶は消えちゃいない……)(だから、ゼオラや姉さんもきっと……)
〔扉の開閉音〕
シャイン「アラド……」
アラド「シャイン王女……」
シャイン「……時間でございますわ。参りましょう……」
アラド「わかりました……」

ハガネ甲板上
カイ「全員、整列!!」「ダイテツ・ミナセ艦長以下、オペレーション・プランタジネットの戦死者に哀悼の意を表し……」「敬礼!!」
ゼンガー「……」
ギリアム「……」
ラーダ「……」
ラトゥーニ「……」
リオ「……」
リューネ(ダイテツ艦長……バン大佐……)
エルザム「……」
ライ「兄さん……」
エルザム「……L5戦役の時……ダイテツ中佐の尽力がなければ、私はここにいなかっただろう」「だから、今は……レーツェルとしてではなく、エルザムとして彼を送りたい……」
ライ「……」
レフィーナ「……」
テツヤ(ダイテツ艦長……自分はあなたの遺志を継ぎ、これからも戦い抜いてみせます)(ですから……どうか自分達を見守って下さい……)
ショーン「……エクセレン少尉、例の物をお願いします」
エクセレン「はい……。ダイテツ艦長の好きなお酒……」
ショーン「……」(ダイテツ中佐……。もうあなたと杯を交わすことが出来なくなりましたな……)(いずれは私も同じ所へ行くでしょうが……)(今は……再び戦場へ赴きます。あなたの教え子達と共に……)

マオ社・パリ支社
ミツコ「……お久しぶりですわね、リン社長」
リン「ああ……私に何の用だ?」
ミツコ「今日はビジネスの話をさせていただきたいと思いまして」
リン「……」
ミツコ「実は……私共イスルギ社は、ウォン重工業の買収を計画しております」
リン「ウォン重工業……UTシリーズという工業用の無人機械を販売している所だな」
ミツコ「ええ。小さな会社ですが、DC戦争前には衛星軌道上のプラント建造に関わっていたりと……」「技術的にはなかなか優秀な物を持っている所でございますの」
リン「それで?」
ミツコ「御社も元々は工業系の会社でございましょう? ウォンとは相性がいいと思いまして」「そこで……是非、御社にも買収の話に一枚噛んでいただきたいんですの」
リン「つまり、我が社とウォン重工業で新たな会社を作り……そちらの傘下に入れと言うことか?」
ミツコ「さすが、リン社長。お話が早くて助かりますわ」
リン「断る」
ミツコ「あら……私はそちらへ救いの手を差し伸べておりますのに」
リン「……」
ミツコ「月の本社がインスペクターに乗っ取られ、何かと大変な状況でございましょう?」「それに加え……」「軍からヒュッケバインMk-IIを我が社でライセンス生産するよう要請をされているとか」
リン「……結果は同じだと言いたいのか?」
ミツコ「ええ、そういう流れですもの」
リン「悪いが、そちらと手を組むことは我が社の方針に反するのでな」
ミツコ「……そうですか。なら、このお話はまたの機会ということに致しましょう」
リン「何度言われても答えは同じだ」
ミツコ「うふふ……強がりはよくありませんわよ。……それでは、ごきげんよう」
〔通信音〕
リン「……」(こんな時に買収の話か。……いや、こんな時だからこそか)(だが……やはり、あの女……)
〔扉の開閉音〕
秘書「社長……」
リン「どうした? ハガネとヒリュウ改の行方がわかったのか?」
秘書「い、いえ、そうではなく……お客様が……」
リン「客? 今日は面会の予定はないはずだろう?」
〔扉の開閉音〕
???(シュウ)「……突然の無礼はお詫びしますよ」
リン「! お前は……!?」
???(シュウ)「リン・マオ……あなたを迎えに来ました」

ヒリュウ改艦橋
ショーン「……アルトアイゼン以外の各機については、何とか修理の目処がつきましたが……」「ハガネは機関部と各武装の損傷が著しく……修理にはかなりの時間を要します」
レフィーナ「……とにかく、修理作業に全力を尽くして下さい。あの艦を見捨てるわけにはいきません」
ショーン「……ええ、もちろんです」
〔扉の開閉音〕
カイ「……艦長、例の2名を連れて参りました」
ユウキ「……」
カーラ「……」
レフィーナ「ヒリュウ改艦長、レフィーナ・エンフィールドです」
ユウキ「ユウキ・ジェグナン少尉です。こちらへの回収、感謝します。……処分はいかなりとも」
レフィーナ「では、私達と一緒にインスペクターやシャドウミラーと戦って下さい」
カーラ「え……!?」
ユウキ「どういうことです?」
ショーン「つまり、この艦に残れということですな」
ユウキ「……」
カーラ「あ、あたし達はノイエDCの兵士なんだよ!? それを……!」
カイ「俺達の部隊にはよくある話だ。アラド・バランガのようにな」
カーラ「……!」
レフィーナ「インスペクターとシャドウミラーが手を結んだ今、連邦軍とノイエDCで争いを続けている場合ではありません」「私達が戦わなければならない相手は同じはずです」
ユウキ「……」
レフィーナ「そして……私達は非常に苦しい状況下に置かれています」「バン・バ・チュン大佐の死を無駄にしないためにも……どうか私達に力を貸して下さい」
ユウキ「……わかりました」
ショーン「では……?」
ユウキ「ええ。ノイエDCをヴィンデルやアーチボルドの好きにさせるわけにはいきません」「そして、彼らがインスペクターと結託した以上、我々もまた力を合わせねばならないのは事実ですから」
ショーン「その通りです」
ユウキ「……申し訳ありませんが、自分から一つお願いがあります」
カイ「何だ?」
ユウキ「リルカーラ・ボーグナイン少尉を放していただきたいのです」
カーラ「ユ、ユウ!?」
ショーン「どういうことですかな?」
ユウキ「彼女はL5戦役の被災者……本来は正規の軍人ではありません。ですから……」
カーラ「じょ、冗談じゃないよ!」
ユウキ「カーラ……これが最後のチャンスだ」「ここで降りなければ、本当に後戻りできなくなるぞ」
カーラ「なに言ってんの! あたしがラングレーで言ったこと、嘘じゃないんだよ!!」
ユウキ「自分の夢はどうする? お前は本当は……」
カーラ「バ、バカにしないでよ! こんな所で一人だけ降りて、夢をかなえてどうすんのさ!」「異星人やシャドウミラーに地球をめちゃくちゃにされたら、ダンサーも何もないよ!」
ユウキ「……お前の復讐はもう終わっている。俺達が戦う相手はエアロゲイターじゃない」
カーラ「そんなのもう関係ないよ! 言ったろ? もうあたしみたいな子を増やしたくないって!」
ユウキ「……」
カーラ「あ、あたしは……」「あたしはもう復讐のために戦ってるんじゃない……」「あたし以外の人達のために……戦ってるんだよ……」
ユウキ「……」
カーラ「そ、それに……あんたが死んじゃったら……」「ヤキモチやいてくれる人がいなくなっちゃうじゃない……。そんなのあたし……嫌だよ……」
ユウキ「……」「……わかった……」
カイ「……いいんだな?」
ユウキ「ええ。ユウキ・ジェグナン少尉、リルカーラ・ボーグナイン少尉……」「両名共、以後よろしくお願いします」

ブリーフィングルーム
アラド「ユウキ少尉……リルカーラ少尉……!」
ユウキ「アラド曹長……」
アラド「少尉達も一緒に戦ってくれるんですね。おれ、嬉しいッス」
カーラ「これからもよろしくね、アラド」
アラド「ええ……!」
ユウキ「……」
カーラ「どうしたの、ユウ?」
ユウキ「お前……まさか、さっきのは演技だったんじゃないだろうな?」
カーラ「なに言ってんの。ほら、あたし……気持ちを切り換えんの早いから」
ユウキ「……」
カーラ(ホントはちょっとだけ演技入ってたけど……)
アラド「それで、あの……。あいつの……ゼオラのことを教えてもらえませんか?」
ユウキ「……すまんが、アースクレイドルに戻ってから彼女とは会っていない」
カーラ「うん……。あたしも心配してんだけど……」
アラド「そ、そうッスか……」
カーラ「……こっち側へ連れてきたいんでしょ、あの子を……」
アラド「ええ、そのつもりッス。おれは必ずあいつを……」
カーラ「……あんたなら出来る。出来ると思うよ、あたし」「だって、あたし達の目の前で2回もあの子を助けたじゃない」
アラド「リルカーラ少尉……」
カーラ「でも、3回目はちゃんと二人で戻ってきなよ。いいね?」
アラド「はい……!」
〔扉の開閉音〕
ブリット「……」
ユウキ「ブルックリン……」
ブリット「……ブリットだ」
ユウキ「……!」
ブリット「ここじゃ、俺のことはそう呼んでくれないか」
ユウキ「なら、俺はユウ……ユウでいい」
ブリット「お前とは色々あったけど……共に力を合わせて戦おう、ユウ」
ユウキ「……こちらもな、ブリット」

ヒリュウ改格納庫
リョウト「そうですか……キョウスケ中尉とエイタ伍長が……」
エクセレン「術後の経過は順調……明日にでも意識を取り戻すって」
リョウト「良かったです……」
エクセレン「それで……アルトちゃんは?」
リョウト「……かなり厳しいです。頭部と胴体部しかないに等しい状態ですし……」「動力部を修理したとしても、すぐに使えるようには……」
エクセレン「そう……」
〔精神感応音〕
エクセレン「!!」
???(アルフィミィ)「……エクセレン……」
エクセレン「あ、あなた……!」
???(アルフィミィ)「目覚めの時が……来ましたの……」
エクセレン「う……うう……!」
???(アルフィミィ)「さあ……こちらへ」
エクセレン「う……!」
???(アルフィミィ)「私の所へ来るですの……」
〔精神感応音〕
エクセレン「………」
リョウト「しょ、少尉……?」
エクセレン「……呼んでる……」
〔扉の開閉音〕
リョウト「エ、エクセレン少尉! どこへ行くんですか!?」

ヒリュウ改艦橋
ショーン「ほう……策があると?」
レーツェル「ええ。現在のような状況を想定し、用意していた物があります」
ショーン「もしや、それはレイカー司令の……?」
レーツェル「はい。まだ作業が完全に終わっていない状態ではありますが……」
〔警報〕
レフィーナ「どうしたのです!?」
ユン「後部格納庫でヴァイスリッターが出撃態勢に入っています!」
レフィーナ「まさか、あの時と同じでエクセレン少尉が!?」
ユン「向こうは回線を切っています! 発進を止められません!」
〔機体の発進音〕
ユン「ヴァイスリッター、艦外へ出ました!!」
レフィーナ「すぐに追撃機を出して下さい!」
ユン「りょ、了解!」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「会者定離の理」


【戦闘マップ開始】
〔味方ユニット出現〕
エクセレン「……」「……!」「また……呼ばれた」「でも、ちょうど良かったわ。私も聞きたいことがあったし」「さ、出てきてもらうわよ。オードブルはなしで、ね」
〔敵ユニット出現〕
エクセレン「……言ってみるもんね。順番を飛ばしてくれたみたい」「けど、今日は時間がないのよね。さっさとお嬢ちゃんに出て来てもらうわよ」
〔機体の稼働音〕
〔エクセレン、行動終了〕

エクセレン「ん? どしたの、ヴァイスちゃん?」「ちょ、ちょっと……ねえ、動いてったら!」
〔カーソル、エクセレンを指定〕
エクセレン「あ、あらら~……ひょっとしてヴァイスちゃん、ご機嫌な・な・め?」「……って、そんなこと言ってる場合じゃないって! 動いてよ、ヴァイスちゃんてば!」
〔精神感応音〕
エクセレン「!!」
〔敵ユニット出現〕
エクセレン「……お嬢ちゃん、ね。今日はいつもより早いじゃない」
アルフィミィ「エクセレン、お迎えに参りましたですの……」
エクセレン「あのレモンって人とい、お嬢ちゃんとい……私、そっちの方には興味がないんだけど?」
アルフィミィ「そっちでもどっちでも、目覚める時が来ましたの……」
エクセレン「目覚める時……? こないだもそんなこと言ってたわね」
アルフィミィ「そう……。でも、キョウスケは……あの人は……私を拒絶したですの……」「だけど、今なら……あなただけなら……」
エクセレン「もしかして、ラングレー基地にアインストが現れたのは……?」
アルフィミィ「……キョウスケを助けるため……」
エクセレン(やっぱり……!)
アルフィミィ「でも、目的はそれだけではなかったんですの」
エクセレン「どういうこと?」
アルフィミィ「始まりの地……もう一つのルーツ……イレギュラー……失敗作……それらを消し去るために」「新たな宇宙……それを静寂で満たすために」
エクセレン「ま、またわけわかんないことを言い出したわね~」「もちょっと簡単にわかりやすく明瞭に、親切かつ丁寧にかいつまんで教えてくんない?」
アルフィミィ「説明する必要はありませんの。何故なら……」
〔精神感応音〕
エクセレン「!!」
アルフィミィ「さあ……こちらへ」
エクセレン「く……! う、うう……ああ……!」
アルフィミィ「エクセレン……あなたの目覚めの時が来ましたの」
エクセレン「う、うう……! キョ、キョウ……スケ……!」
アルフィミ「あの人は……呼んでも来ませんの」「だから、あなたを……。さあ、エクセレン……」
エクセレン「…………」
アルフィミィ「私と一緒に……来るですの」
エクセレン「…………」
〔アインスト転移〕
〔敵ユニット離脱〕
〔味方ユニット離脱〕
〔味方ユニット出現〕

アラド「エクセレン少尉っ!!」
シャイン「ヴァ、ヴァイスリッターがいませんわ!」
ラトゥーニ「反応が消えてる……!」
アラド「そんな馬鹿な! さっきまでレーダーに映ってたじゃねえか!」
ラトゥーニ「転移反応が残ってる……もしや、エクセレン少尉は……?」
シャオン「ア、アインストに連れて行かれた……!?」
ラトゥーニ「そう……かも知れない……」
アラド「な、何だって!?」
シャイン「とにかく、この辺りを捜して……」
〔精神感応音〕
シャイン「!!」「来ますわ!」
アラド「アインストか!?」
ラトゥーニ「違う……! これは!」
〔敵ユニット出現〕
アラド「あいつら、シャドウミラーか! くそっ、こんな時に!!」
ゼオラ「ハガネの機体を見つけたわよ! すぐにオウカ姉様へ連絡を!」
Sミラー兵「了解!」
アラド「ビルトファルケン……! ゼオラか!!」
シャイン「ど、どうするのでございますの!?」
アラド「ここで逃げたら、あいつらにハガネやヒリュウの位置を知られる!」「それに、これ以上ゼオラをアギラの所にいさせちゃならねえ……!」「今日こそあいつを取り返す! 俺と……ビルトビルガーで!!」
ゼオラ「アラド・バランガ……!」
アラド「ゼオラ……!」
ゼオラ「つっ……くっ……!」
Sミラー兵「大丈夫か?」
ゼオラ「な、何でもない……! 全機、攻撃を!」
Sミラー兵「了解した」
ゼオラ(こ、この頭痛……! アラドを……アラド・バランガを倒しさえすれば……!)
アラド「行くぞ、ゼオラッ!!」
<戦闘開始>

<ラトゥーニvsゼオラ>

ゼオラ「ラト! 邪魔しないで!」
ラトゥーニ「ゼオラ、セトメ博士の所にいちゃ駄目……!」「あの人にそれ以上記憶をいじられたら、元に戻れなくなってしまう……!」「昔のスクールの仲間みたいに人格が崩壊してしまう!」
ゼオラ「母様が……母様がそんなことをするわけないわ!」
ラトゥーニ「なら、どうしてスクールのメンバーはほとんど残っていないの……!?」
ゼオラ「……!」
ラトゥーニ「みんな……みんな……セトメ博士やコッホ博士に調整されて……」「身体までいじられて……。私達も運が悪かったら、生きてはいなかった……」
ゼオラ「そ、それは……!」
ラトゥーニ「ゼオラ……ブロンゾクラスの他の子は今、どこにいるの……?」
ゼオラ「!」
ラトゥーニ「アルジャンクラスの子は? イエロクラスの子は……?」
ゼオラ「う、うう……!」
ラトゥーニ「セトメ博士の所にいれば、あなたも同じことになる……」「だから、私はあなたを助けたい……! オウカ姉様とあなたを!」「私の大切な仲間を! アラド達と一緒に!」
ゼオラ(うう…う……! な、仲間……!?)(アラド・バランガが……仲間……!?)

<アラドvsゼオラ(1回目)>
ゼオラ「アラド・バランガ! 今日こそ決着をつけるわよ!!」
アラド「うるせえ! そりゃこっちの台詞だ!」
ゼオラ「!」
アラド「ちいと話を引っ張り過ぎたからな……!」「ここいらで次の展開に行かせてもらうぜ!」
ゼオラ「何が次よっ! ここで終わりにしてあげるわ!」

<アラドvsゼオラ(2回目)>
ゼオラ「くっ、照準がブレる……! 何でなの!?」
アラド「遠慮するこたねえ! どんどん撃ってきやがれ!!」「その代わり、そう簡単に当たりもしなけりゃ、やられもしねえぞ!!」
〔ビームの発射音〕
〔アラドに爆発〕

アラド「って、あら!?」
ラトゥーニ「アラド!」
アラド「だ、大丈夫だ、これぐらい!」
ゼオラ「この間もそうだった……! あなた、何で本気を出さないの!? 何で本気で狙ってこないの!?」
アラド「バ、バッカヤロウ! こっちはハナから本気だっつーの!」
ゼオラ「じゃあ、何でコックピットを狙ってこないの!?」
アラド「お前を助けたいからだよ!!」
ゼオラ「冗談言わないで! あなたは私の敵なのよ!!」
アラド「今はな! だが、昔と……これからは違うっ!」
ゼオラ「昔!?」
〔精神感応音〕
ゼオラ「!」(あ、頭が……!!)
アラド「思い出せ、ゼオラ! 昔のことを! おれのことを!!」
ゼオラ(な、何なの……!? いったい、あいつは何なのよ!?)

<ゼオラHP規定値以下・敵増援1出現>
ゼオラ「う、うう……! う、動かない……身体が……!!」
アラド「!」「二度目……いや、三度目の正直だぁっ!!」
〔アラド、ゼオラへ隣接〕
〔機体の拘束音〕

ゼオラ「ああっ!!」
アラド「捕まえたぞ、ゼオラ!!」
ゼオラ「な、何なの!? あなたはいったい何なの!?」「どうして私を殺さないの!? 何で敵の私を助けようとするの!?」
アラド「言ったろうが! お前との約束があるからだよ!!」
ゼオラ「約束……!!」
〔精神感応音〕
ゼオラ「!!」「つうっ!!」
アラド「ゼオラッ!!」
ゼオラ「わ、私はブロンゾ27……! 母様の娘……!!」「アラド……! アラド・バランガは私の敵……!!」「私はブロンゾ27……! 私はシングル……私は……!」
アラド「違う! ゼオラ、昔のことを思い出せ!! 本当のお前を!!」
ゼオラ「ほ、本当の……私!?」
アラド「そうだ! お前は短気でがさつで、胸はあっても色気はなくて、おまけに頑固で……」
ゼオラ「……」
シャイン「ア、アラドは何を言ってるんですの!?」
ラトゥーニ「王女、ここはアラドに任せて……!」
アラド「その上、年上だからっておれを子供扱いするわ、いちいちおれのやることにケチをつけるわ……」「ええい、こんなこと言ってる場合じゃねえ! とにかくっ!!」
〔アラドに爆発〕
〔画面、振動〕

アラド「ぐああっ!?」
ゼオラ「アラドッ!!」
〔敵ユニット出現〕
オウカ「そこまでです、アラド・バランガ。私の妹に手出しはなりません」
アラド「オ、オウカ姉さん!!」
〔アラドに爆発〕
〔画面、振動〕
〔アラド、着水〕

シャイン「アラドッ!!」
アラド「うぐっ! い、今のは!?」
スリサズ「ハハハ! 隙だらけだな、アラド・バランガ!」
アラド「あいつら……サマ基地で襲ってきた連中か!」
スリサズ「やはり、君は欠陥品だ! そんな奴のデータが僕達に使われているなんて、不名誉な話だよ!」
アラド「デ、データ!?」
アンサズ「……そうさ。僕達には君達の遺伝子が組み込まれている」
アラド「!!」
ラトゥーニ「!!」
アンサズ「……アードラー・コッホとアギラ・セトメが調整した子供達、ブーステッド・チルドレン……」
オウカ「……」
アンサズ「天性の素質をアードラーに見出され、かつてのDCに集められたアドバンスド・チルドレン……」
シャイン「……!」
アンサズ「そして、Wシリーズのデータを基にし、パパが大幅な改良を加えて創り上げたのが……」「この僕達、マシンナリー・チルドレンなんだよ」
アラド「マ、マシンナリー……!」
ラトゥーニ「チルドレン……!?」
アンサズ「……僕達は君達のような試作体や実験体の屍を重ね、誕生した完成体……」「愚かな旧人類に代わり、この世界の主となる新人類なのさ」
アラド「新人類!? お前らが!?」
スリサズ「そうさ! だから、お前という汚点は今ここで消しておかなきゃならないんだよ!」
アラド「ど、どういうことだ!?」
アンサズ「パパは肉体を強化したサンプルである君に着目し……」「僕達の肉体のベースとした。ある意味、君は僕達にとって最も近い兄弟とうわけなのさ」
アラド「……!!」
スリサズ「だから、僕はそれが我慢ならない!」「お前のような欠陥品が、僕達のベースになっているなんて許せないんだよ!!」
アラド「ベ、ベース……!? おれが!?」
スリサズ「アンサズ、アラド・バランガは僕が始末する! 僕のこの手でな!」
アンサズ「いいよ、スリサズ。僕は出来の悪い兄弟達のお目付け役だからね」
オウカ「お前達……!」
アンサズ「わかってるよ、アウルム1。不良品の回収はお前に任せる」
シャイン「ラ、ラトゥーニを……! ラトゥーニを連れて行かせはしませんわ!」
〔シャイン、オウカへ隣接〕
ラトゥーニ「王女! ダメッ!!」
〔放電の音〕
〔シャインに爆発〕

シャイン「きゃあああっ!!」
ラトゥーニ「王女っ!!」
〔シャインに爆発〕
〔画面、振動〕
〔シャイン、着水〕

オウカ「お前のような者が私とラトの間に割って入れると思っているのですか?」
ラトゥーニ「ね、姉様っ!!」
オウカ「ラト……私やゼオラ以外の者に心を許しては駄目」「ましてや連邦の者など……。彼らはあなたを利用しているだけよ」
ラトゥーニ「違う! それに、シャイン王女は大切なお友達だもの!」
オウカ「……いいわ、あなたと争うのは今日で終わりにしましょう」
ラトゥーニ「!?」
〔放電の音〕
〔ラトゥーニに爆発〕
〔画面、振動〕
〔ラトゥーニ、着水〕

ラトゥーニ「う、うあっ……!」
オウカ「機体を動けなくしただけよ。あなたを殺しはしないわ」
ラトゥーニ「う、うう……!」
ゼオラ「ラ、ラト!!」
オウカ「さあ、ゼオラ……あの子を迎えに行きましょう」
ゼオラ「あ、うあ……あ……!」
〔精神感応音〕
ゼオラ「う! くうっ!」
オウカ「どうしたの、ゼオラ?」
ゼオラ「あ、頭が……痛い……!」
オウカ「……わかったわ。ラトのことは私に任せて、あなたは下がりなさい」
ゼオラ「は……はい……」
アンサズ「……」「……スリサズ、万が一とうこともある。ケリは早めにつけるんだ」
スリサズ「万が一? この状況で万が一だって!? ハハハ、馬鹿なことを言うな!」「不良品のあいつらが、あの状態で僕達とまともに戦えるわけがないだろう!?」
アンサズ「……」
スリサズ「だから、僕の好きにやらせてもらうぞ、アンサズ!」

<敵増援1出現の3ターン後PP・味方援軍1出現>
スリサズ「さあ、そろそろ終わりにしようか、アラド・バランガ!」
アラド「く、くそっ! 動け、ビルガー! 動いてくれ!!」
スリサズ「ハハハ! 無駄だよ!!」
〔スリサズ、アラドへ隣接〕
〔機体の拘束音〕
〔画面、振動〕

アラド「うわああっ!!」
シャイン「ア、アラド!!」
ゼオラ「あ……ああ……!!」
〔アラドに爆発〕
〔画面、振動〕

アラド「ぐあああっ!!」
スリサズ「ハハハ! そう簡単に楽させるものか!」
〔アラドに爆発〕
〔画面、振動〕

アラド「うぐっ! うあああっ!!」
スリサズ「お前の機体を! お前の身体を!」
ゼオラ「あ、あ……あ……!」
〔アラドに爆発〕
〔画面、振動〕

アラド「ぐあああっ!!」
スリサズ「ゆっくりと! ゆっくりと壊し!!」
ゼオラ「……や……やだ……!」
〔アラドに爆発〕
〔画面、振動〕

スリサズ「この世界から跡形もなくしてやるよ!!」
アラド「ぐ、あっ……ああ……!」
ゼオラ「ア……ラド……! アラド……!」
〔カーソル、アラドを指定〕
スリサズ「ハハハ、もう息絶えたのかい!?」
ゼオラ「や……だ……!」「死んじゃ……やだ……!」
スリサズ「なら、君という汚点を消し去らせてもらうよ!!」
〔スリサズ、精神コマンド「必中」使用〕
ゼオラ「死んじゃ……やだ……!!」
〔精神感応音〕
ゼオラ「!!」
スリサズ「これでお別れだ! アラド・バランガ!」
ゼオラ「ア、アラドッ!!」
〔画面、フラッシュ〕
〔ゼオラ、敵から味方へ〕
[イベント戦闘「アラドvsスリサズ」]
スリサズ「ハハハハハ!」「消えてなくなれ!」「アーッハッハッハ!!」
ゼオラ「やめてぇぇぇぇっ!!」

〔ゼオラに爆発〕
〔画面、振動〕

ゼオラ「くっ! うううっ!!」
スリサズ「何っ!?」
オウカ「ゼ、ゼオラ!?」
アンサズ「……」
シャイン「ア、アラドをかばったの!?」
ラトゥーニ「ゼ、ゼオラ……!!」
ゼオラ「アラド! アラドッ!! しっかりして!!」
アラド「ゼ、ゼオラ……。お、お前……!?」
ゼオラ「アラド……! ごめんなさい……ごめんなさい!!」
アラド「ご、ごめんって………!?」
ラトゥーニ「もしかして、記憶が!?」
アラド「も、戻ったのか!?」
ゼオラ「そ、そう……思い出したの……。思い出したのよ、アラド……」「私……あなたのことを……。あなたと一緒にいた時のことを……」
アラド「ゼオラ……!」
オウカ(思い……出した……!? ゼオラ、あなたは……!?)
ゼオラ「アラド……! 生きてたのね、アラド……!」
アラド「バ、バカ……! こんな大ピンチに何言ってんだ……!」
スリサズ「どういうことだ!?」
アンサズ「……君がやりすぎたのさ、スリサズ」
スリサズ「何だと!?」
アンサズ「一種のショック療法だよ。多分、アギラが記憶操作に使ったイメージとダブったんだろう」「つまり、君は27号が記憶を取り戻す手伝いをしてしまったのさ」
スリサズ「……!」
アンサズ「だから、言ったろう? 早めにケリをつけろとね」
スリサズ「うるさい! 欠陥品がさらに壊れただけのことだ! ここでまとめて始末してやる!」
ゼオラ「始末!? 私達を!?」
スリサズ「そうさ! どのみち、お前達人間は全て死ぬことになるんだからな!」
ゼオラ「……!!」
アラド「だ……黙って聞いてりゃ、人のことを出来損ないだの、欠陥品だの! 何様のつもりだ!?」
アンサズ「さっきも言った通り……旧人類を粛清し、新たな世界の主となるマシンナリー・チルドレンさ」
アラド「粛清……!?」
アンサズ「もっとも、僕達の準備が整うまでは……」「シャドウミラーがコントロールする戦争で互いに殺し合ってもらうけどね」
シャイン「そ、それでは地球もメチャクチャになってしまいますわ!」
アンサズ「心配はいらないさ。地球は僕達が修理し、作りかえるから」
シャイン「しゅ、修理!?」
ゼオラ「つ、作りかえる!?」
アンサズ「そうだよ。自己再生、自己進化機能を持った一種のナノマシン……」「マシンセルでね」
アラド「……!!」
アンサズ「それに、僕達の本拠地アースクレイドルは……」「旧人類を抹殺した後、地球の環境を再生・改良するために造られた物なんだよ」
ゼオラ「そ、そんな……! あれは人類が未来へ生き延びるための施設じゃなかったの!?」
アンサズ「僕達のパパ……イーグレット・フェフにとっては違うね」
ゼオラ「え!?」
アンサズ「パパは利用したんだよ、ビアン・ゾルダークを……ソフィア・ネートを」「マシンセルやアースクレイドルを造るために……僕達という存在を創り出すためにね」
ゼオラ「……」
アンサズ「パパは自分の目的が果たせれば、今の世界がどうなろうと構いやしない」「そして、それはアギラ・セトメも同じはずさ」
ゼオラ「そ、そんな……! じゃあ、私達が今まで教えられてきたことのほとんどは……!?」
アンサズ「おやおや、操り人形が疑問を持つのは禁物だよ?」「君はただ踊っていればいいのさ。そこにいるアウルム1のようにね、クックック」
オウカ「……」
ゼオラ「オ、オウカ姉様……私は……私はどうすれば……!?」
オウカ「……ゼオラ……あなたは私と一緒になればいいのよ。あの子達の言葉に惑わされては駄目」「あなたは私が守ってあげる。昔のように……スクールにいた頃のように」
ゼオラ「姉様……」
アラド「駄目だ!!」
オウカ「!」
アラド「行くな、ゼオラ! 行ったら、また同じことになる! アギラに記憶を操作されちまうぞ!」
ゼオラ「アラド……!」
アラド「おれの所に来い、ゼオラ! おれにはお前が必要なんだ!」
ゼオラ「……!」
アラド「お前はおれのパートナーだろうが! だから、おれの所へ来い!」
ゼオラ「……!!」
アラド「来い、ゼオラッ!!」
ゼオラ「わ、わかったわ……!」「私……私、あなたと一緒に行く!!」
オウカ「!!」「ゼ、ゼオラ……! な、何故? どうして……!?」
スリサズ「さあ、下らない人形劇はもう終わりだ! お前達はここで死ね!」
ゼオラ「!!」
アラド「ゼオラ! パターンTBSを使うぞ!!」
ゼオラ「TBS!?」
アラド「ツイン・バード・ストライク! ビルガーとファルケンの合体技だ! 今のおれとお前なら出来る!」
ゼオラ「わ、わかったわ!!」
スリサズ「ハッ! 君達が束になったところで!」
アラド「うるせえ! ビルガーとファルケンの奥の手、今こそ見せてやらあ!」
〔アラド、浮上〕
[イベント戦闘「アラドvsスリサズ」]
アラド「行くぜ、ゼオラ!」
ゼオラ「ええ!」
アラド「ジャケット・アーマー、パージ!」
ゼオラ「ブーストッ!」
アラド「アインス!」
ゼオラ「ツヴァイ!」
アラド「ドライッ!!」
ゼオラ「次で決めるわよ、アラド!」
アラド「ああ!!」
ゼオラ「ツイン・バード!」
アラド「ストラァァァィクッ!!」
スリサズ「な、何ぃぃっ!?」

〔スリサズに爆発〕
〔画面、振動〕

アラド「見たか! おれ達のコンビネーションを!」
スリサズ「うぐっ……! ば、馬鹿な!」
アンサズ「スリサズ……ウルズも言っていただろう? 彼らの力を甘く見るな、とね」
スリサズ「ちっ……!」
アンサズ「欠陥品とはえ、パパが目をつけただけのことはある。そこそこの力を持っているようだね」
オウカ「ゼオラ……あなたは……」
ゼオラ「オウカ姉様……ラトを連れ去ったのはアラドじゃない。あの子もスクールの仲間なんです」
オウカ「そんな……馬鹿な……! あなたは……母様が私達に嘘をついていたと……!?」
ゼオラ「姉様も目覚めたばかりの時はアラドのことを弟だと言ってたわ……」
オウカ「……!」
ゼオラ「私達の記憶はあの時から……いえ、もっと前からセトメ博士に都合良く調整されていた……」
オウカ「う……嘘よ。母様が……そんなことを………!」
ゼオラ「証拠は私自身です、姉様。現に私はアラドとの記憶をセトメ博士に消されていたもの」「あの子がラトを連れ去った張本人だと思い込まされていたもの……」「でも、私は昔のことを思い出せた……アラドやラト達のおかげで」
オウカ「昔……!?」
アラド「そうだ! オウカ姉さんもこっちに来ればわかる!」「だまされてるのはラトじゃない! 姉さんの方なんだよ!」
オウカ「お、お黙りなさい……! 私の記憶の中に……お前など存在していません……!」
アラド「だけど、おれは姉さんと過ごしたあの頃のことを覚えてる!」「姉さんはラトやゼオラだけじゃなく、出来の悪かったおれの面倒も見てくれてた!」
オウカ「く、うっ……! わ、私は……私は、お前など知らない……!」「お前のような……弟など……!」
アラド「オウカ姉さん!!」
〔精神感応音〕
オウカ「くあっ!!」
アラド「姉さん! 思い出すんだ、昔のことを!!」
オウカ「く、うう……うっ!」
アラド「思い出してくれ! おれ達と一緒に過ごしたあの頃を!」
オウカ「う、うう……! しゃ、喋るな……!」
アラド「あの頃の記憶は、アギラに作られたものなんかじゃねえ!」「おれやゼオラ、ラトも持ってる本物の記憶なんだ!」「スクールの仲間達の心に一番強く残ってる思い出なんだ!」
オウカ「あ……うう……! しゃ、喋るのを……やめなさい……!」
アラド「それが何故だかわかるか、姉さん!」
オウカ「くうっ……ああ……! や、やめて……!」
アラド「オウカ姉さん……! 姉さんがおれ達の傍にいてくれたからなんだよ!」
オウカ「!!」
アラド「だから、アギラがいくらおれ達の頭ン中をいじっても……」「姉さんとの記憶は完全に消せなかったんだっ!!」
オウカ「ア、アラド……!!」
〔精神感応音〕
オウカ「うっ! くううっ!!」
アラド「!!」
オウカ「ううう! あああっ!!」
ラトゥーニ「オウカ姉様っ!」
〔ラトゥーニ、浮上〕
〔ラトゥーニ、オウカへ隣接〕
〔機体の拘束音〕
〔画面、振動〕

オウカ「く、来るな……! 私に近づくな!」
〔オウカ、マップ端へ移動〕
ラトゥーニ「姉様!!」
〔敵ユニット離脱〕
ゼオラ「オウカ姉様!!」
アンサズ(ふん……所詮は壊れた人形か)
アラド「追うぞ! ラト、ゼオラ!!」
〔アラドに爆発〕
〔画面、振動〕

アラド「!!」
スリサズ「アラド・バランガ! 人形劇は終わりだと言ったろう!」
アンサズ「……僕達の前を素通りできると思っているのかい?」
アラド「ち、ちっきしょう……!」
スリサズ「なかなか面白い見せ物だったが、不良品はきちんと処分しなきゃな!」
アラド「く、くそっ!!」
〔味方戦艦出現〕
シャイン「ラトゥーニ、アラド! ヒリュウが来てくれましたわ!」
アラド「!!」
レフィーナ「各機、出撃して下さい!」
〈出撃準備〉
リュウセイ「みんな、大丈夫か!?」
アラド「は、はい! 何とか……!」
ラミア「……ラトゥーニ少尉、エクセ姉様は?」
ラトゥーニ「す、すみません……。私達がここへ着いた時には反応が消えてしまっていて……」
ラミア「! アインストの仕業か?」
ラトゥーニ「その可能性は……高いです」
リオ「そ、そんな……! よりにもよって、キョウスケ中尉が倒れている時に……」
レフィーナ「ドラゴン2より各機へ! エクセレン少尉の調査はこちらで行います!」「各機は敵機へ攻撃を開始して下さい!」
カイ「了解! アラド、お前達はこちらへ合流しろ!」
アラド「はい!」
ゼオラ「……」
カーラ「……ねえ、ユウ。あれって、ゼオラじゃない?」
ユウキ「ああ、そのようだな」
ゼオラ「ユウキ少尉、リルカーラ少尉……どうして、ヒリュウに……!?」
カーラ「ゼオラ……あんた、もしかして……?」
ラーダ「アラド、彼女の記憶が戻ったの……!?」
アラド「ええ……!」
カイ「そうか……ならば、彼女も連れてこちらへ戻って来い」
ゼオラ「で、でも、私は……今までノイエDCに……」
カイ「事情はアラドから聞いている。我々と共に戦う気があるのなら、それでいい」
ゼオラ「え……」
リュウセイ「この際、細かいことは言いっこなしってこった」
ブリット「ああ。ようやく会えた二人を引き裂くような真似はしないさ」
タスク「……お前、よくそういうことをサラッと言えるねえ」
ブリット「わ、悪いかよ?」
リョウト「あ、あの……茶化してる場合じゃないと思うけど……」
タスク「そりゃそうだ。……とにかく、今までのことは気にしなくていいぜ?」
リオ「だから、私達の所へいらっしゃい」
カーラ「そうそう、あたしとユウっていう前例もあることだしね」
ゼオラ「あ、ありがとうございます、皆さん……」
スリサズ「……さすがにハガネは来ていないようだな」
アンサズ「なら、彼らを片づけてからゆっくり探すとしよう」

<アンサズorスリサズHP50%以下>
※※アンサズHP50%以下の場合のセリフ※※
アンサズ「ふふふ、やるね。……撤退するよ、スリサズ」
※※スリサズHP50%以下の場合のセリフ※※
スリサズ「くっ、人間風情がよくも!」
アンサズ「……撤退するよ、スリサズ」

スリサズ「何だって!?」
アンサズ「今、パパから帰還命令が来た」「どうやら、アースクレイドルで面倒が起きているらしい」
スリサズ「面倒!? どういうことだ!?」
アンサズ「とにかく、すぐに戻れとの命令だ。……行くよ」
スリサズ「チッ……!」
〔敵ユニット出現〕

<敵全滅・勝利条件達成>
ユン「敵機の反応、消えました!」
ショーン「何とかやし過ごせたようですな……」
レフィーナ「しかし、敵がここまで来ているということは……」
ショーン「ええ、ハガネが発見されるのは時間の問題ですな」「とにかく、各機を回収してハガネの所へ戻りましょう」
レフィーナ「……ええ」
〔警報〕
ユン「9時方向の海面へ急速浮上してくる物体あり!」
レフィーナ「シャドウミラーの潜水艦ですか!?」
ユン「いえ! 識別はアイアン3です!」
〔味方戦艦出現〕
レフィーナ「クロガネ……! ど、どうしてここへ!?」
レーツェル「まだ私は出撃指示を出していない……。いったい、誰があの艦を?」
シュウ「……私ですよ、エルザム少佐」
レーツェル「!」
マサキ「シュ、シュウ! てめえ、何でそんなもんに乗ってやがるんだ!?」
シュウ「フッ……随分なご挨拶ですね、マサキ」
マサキ「るせえ! ここへ何をしに来やがった!?」
シュウ「前回と同じく、あなた方を助けに来たんですよ」
マサキ「ふざけんな! 二度もてめえを信じられるか! そこを動くんじゃねえぞ!!」
シュウ「おやおや……あなたには周りの状況が見えていないようですね」
マサキ「何!?」
シュウ「前にも言ったはずです。あなたには私に構っている暇などないとね」
マサキ「もったいつけやがって! 何を知ってるってんだ!?」
シュウ「……今、この世界は混乱に包まれつつあります」
マサキ「混乱だと!?」
シュウ「そう……。彼らがついに動きだしたのですよ」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

連邦政府・大統領府
グライエン「何!? アインストが!?」
議員「は、はい。各方面軍の主要拠点に突如出現し……現在も交戦中です」
グライエン「おのれ、奴らの狙いはラングレーだけではなかったのか!」
議員「また、連邦軍だけではなく……アースクレイドルを始めとするノイエDCの各拠点……」「そして、L5宙域にもアインストが……」
グライエン「! 奴らはインスペクターにまで攻撃を仕掛けているのか!?」
議員「は、はい」
グライエン「地上の各都市やスペースコロニーへの攻撃は!?」
議員「そ、それが……今のところ、攻撃対象のほとんどが軍事関連施設でして」
グライエン(先にこちらの戦力から潰しにかかっているのか)(奴らの目的はインスペクターと同じ……いや、人類を……!?)

ホワイトスター内部
ヴィガジ「第4防衛ライン、N23ポイント付近にアインスト群が転移出現……」「現在、シカログとアギーハが迎撃を行っています」
ウェンドロ「メキボスがいるムーンクレイドルは?」
ヴィガジ「そちらには現れていないようです」
ウェンドロ「ふうん……アインストは防ぎ切れそうかい?」
ヴィガジ「敵は切れ目なく転移出現し、こちら側を襲撃しておりますが……」「一回で転移してくる数はそれほど多くなく、必要以上に警戒することはないかと」
ウェンドロ「その見通しの甘さで君は北米地区を失ったんだ。それを忘れちゃいけないね」
ヴィガジ「も、申し訳ございません」
ウェンドロ「ま、北米の件は僕にも責任がある……。君を罰したりはしないさ」「その代わり、ホワイトスターの防衛を万全にね」
ヴィガジ「はっ」
ウェンドロ「……さて、とんだ邪魔が入ってしまったが……僕達の会見を続けようか」
ヴィンデル「……うむ」
ウェンドロ「予め言っておくが、僕は君達を信用していない。君達がやってきたことを知っているからね」「にも拘わらず、僕達が君達を迎え入れた理由……それが何だかわかるかい?」
ヴィンデル「……システムXNだ」
ウェンドロ「そう。小型の空間転移装置……早速、あれを渡してもらおうか」
ヴィンデル(ふん、ローズめ……さすがに次元転移機能のことは話していないようだな)
ウェンドロ「嫌だ、とは言わせないよ?」
ヴィンデル「……システムXNはまだ不完全だ。その使用には危険が伴う」
ウェンドロ「でも、君はあれで転移を何回も行っているじゃないか」
ヴィンデル「限られた条件下での話だ。それに、現状では距離も稼げん」
ウェンドロ「つまり……システムが完全なものになってから僕達に渡したいと言うことかい?」
ヴィンデル「ああ、その方がそちらも良かろう」
ウェンドロ「……」
ヴィンデル「無論、途中の成果物やデータはそちらに提出する」
ウェンドロ「わかった。1週間の猶予を君にあげよう。ただし、それが過ぎれば……」
ヴィンデル「……承知している」
ウェンドロ「じゃあ、商談は成立だ。寝首をかかれたくなければ、システムXNの完成を急ぐことだね」
ヴィンデル「了解した」
ウェンドロ(時間を稼ぐ気だろうが……そうはいかない)(調整の目処がついた所で、さっさと頭を潰してやるよ)

???
ニブハル……大統領府や連邦軍総司令部の方はアインストの襲撃で大騒ぎのようですね」
ミツコ「にも拘わらず、こんな所にいてよろしいのですか? ムブハル補佐官」
ニブハル「ええ、グラスマン委員長は私を信用しておられぬようで……ハルパー以降は暇なものです」
ミツコ「あら……。でしたら、我が社の顧問としてあなたをお迎え致しますわ」
ニブハル「遠慮しておきますよ、私は商売人には向いておりませんので」
ミツコ「残念ですこと。……ところで、上の方の様子はいかがですの?」
ニブハル「あちらも地上と同じく、アインストに手を焼いているようです」「つまり、各陣営とも自分達の思惑を彼らに突き崩された形となったわけです」
ミツコ「確かに、今はアインスト以外の者と戦っている場合ではございませんわね」
ニブハル「ええ……このままではインスペクター以上の脅威になりかねません」
ミツコ「それで……あなたはどうなさるのです?」
ニブハル「様子見ですよ」
ミツコ「……」
ニブハル「あなたは?」
ミツコ「さすがにアインストはビジネスの相手にはならなそうですし……。しばらくは本業に専念致しますわ」「もっとも、混乱が続けば続くほど我が社の製品は必要とされますから……」「アインスト様々かも知れませんわね、うふふふ……」

クロガネ艦橋
シュウ「以上が……現在、我々が置かれている状況です」
ショーン「……やれやれ、とんだ横槍が入ったものですな」
レーツェル「ここに来てアインストが一斉に動き出すとはな……」
レフィーナ「もしや、エクセレン少尉が連れ去られたことと何か関係が……?」
ショーン「……」
シュウ「アインストの目的が何であれ……彼らの出現により、この世界が混乱している事に違いはありません」「そして、この状況はあなた達にとって好機だと言えます」
マサキ「冗談じゃねえ! アインストがあふれかえってる状況のどこが好機だってんだ!?」
レフィーナ「それに……私達は総司令部や伊豆基地との連絡もままならぬ状態なのに……」
シュ「では、お聞きしましょう。あなた達がアインスト以外に倒さねばならぬ相手とは何です?」
マサキ「そいつは……!」
シュウ「この私……と言う答えは不正解ですよ」
マサキ「何ぃ……!?」
シュウ「さあ、何です?」
リューネ「そんなの、あなたに言われるまでもないよ! シャドウミラーとインスペクターに決まってるだろ!」
シュウ「その通り。では、アインストが攻撃対象にしているものは?」
マサキ「いい加減にしろ! てめえとクイズをやってる場合じゃねえんだ!」
レーツェル「……そうか、そういうことか」
ショーン「ふむ……アイドネウス島戦やオペレーションSRWの時のように……」
マサキ「!?」
シュウ「お気づきになられた方もいらっしゃるようですね」
ショーン「……あなたもなかなか無茶な提案をなさいますな」
シュウ「それを成し遂げるためのクロガネであり、ダブルGなのです」
レーツェル「あれをテスラ研へ託したのは……やはり、ビアン総帥からの依頼で?」
シュウ「ええ。ビアン博士はインスペクターの襲来も予見しておられましたので」
リューネ(むしろ、そっちが本命……? それとも……)
シュウ「では、私はここで失礼させていただきます」
マサキ「待ちやがれ! どこへ行く気だ!?」
シュウ「マサキ……私に何度同じことを言わせれば気が済むのです?」
マサキ「うるせえ! てめえはいったい何を企んでやがるんだ!?」
シュウ「言ったところで、あなたに理解できるとは思えませんが……そちらの邪魔をする気はありません」「ですから、心おきなくインスペクターやシャドウミラーと戦って下さい」
マサキ「それでてめえは高見見物かよ!?」
シュウ「私にも色々と都合があるのです。……では、ごきげんよう」
〔扉の開閉音〕
マサキ「逃がすかよ、シュウ!!」
レフィーナ「いけません、マサキ!」
マサキ「!」
レフィーナ「今、あなたとサイバスターに抜けられたら私達は……」
リューネ「マサキ、今戦わなきゃならない相手はあいつじゃない……」「あんただって、そのことはよくわかってるだろ?」
マサキ「……」「……ああ……」

ヒリュウ改医務室
キョウスケ「そうか、エクセレンが……」
ラトゥーニ「申し訳ありません……。私達がもっと早くヴァイスに追いついていれば……」
アラド「エクセレン少尉を見失わずに済んだのに……」
キョウスケ「……お前達のせいじゃない」
シャイン「し、しかし……」
キョウスケ「話はラミア達から聞いた。その後でシャドウミラーが現れたんだろう?」
アラド「は、はい」
キョウスケ「……お前は自分のパートナーを取り戻すことが出来た。それが果たせただけでも……充分だ」
アラド「……」
キョウスケ「……ラミア、その後の状況は?」
ラミア「連邦軍、ノイエDC、インスペクターと……アインストの戦闘が各地で続けられており……」「そのせいで、世界に混乱が広がりつつあります」
キョウスケ「ついに奴らが本格的に動き出したか。……こうしてはいられんな」
クスハ「キョ、キョウスケ中尉! まだあなたの身体は……!」
キョウスケ「こんな状況でいつまでも寝ているわけにはいかん」「それに……あいつの帰る場所を潰すわけにもな」
クスハ「……キョウスケ中尉……」
キョウスケ「……ブリット、おれのアルトは?」
ブリット「……損傷が激しく、とても使えるような状態では……」
〔扉の開閉音〕
マリオン「……いえ、私が何とかしてみせますわ」
ブリット「!?」
キョウスケ「ラドム博士……!」
マリオン「キョウスケ中尉……アルトを生まれ変わらせますわよ」
【シナリオエンドデモ終了】


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