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No.13A
『秘密のバイト』は危険な香り

【シナリオデモ1開始】
関東エリア
ヴァルストーク/カズマ自室
カズマ「連合宇宙歴99.9.16、航海日誌…」「ヴェルターの活動が本格化してからもう2週間になる」「その間、ゾンダーもラダムもDr.ヘルもイバリューダーも大きな動きはなく、それなりに平穏だ」「だが、親父達の話では敵は大掛かりな作戦の準備をしている可能性が高いらしい」「まあ、そっちの方はともかくノインさんとマオさんのしごきに俺はもう疲れ果てた…」「というわけで、バイトを口実に自由へ疾走することにした。だが、断じて逃げているわけではない」「このバイトもウチの借金返済と真のトレイラーになるためのトレーニングのつもりだ…と」

関東エリア
雪谷食堂
ボス「はあ~あ…」
甲児「ふう~…」
アキト「どうしたんだよ、みんな? さっきからタメ息ばかりついて…」
ユリカ「…そんなにアキトのラーメン、まずいですか?」
隼人「いや…そんなことはない。2週間前と比べて格段にうまくなっている」
弁慶「うん…色々な食材に手を出さずシンプルな造りにすることで逆に奥行きが出てきた感じだ」
かなめ「最初はこりゃだめだと思ってたけどアキトさん…やっぱりコックの才能、あるんですね」
アキト「ははは、そう言われると嬉しいよ。もう一丁、行く?」
ボス「うーっす!」
かなめ「…だから、柔道部でもないし焼きソバでもないんだってば…」
ヌケ「駄目ですよ、ボス! 財布の中には300円しかないじゃないですか!
ユリカ「えーっ!? じゃあ、今食べてるラーメンの代金も出せないじゃない!」
竜馬「すいません、ミスマル艦長。ボスの分は俺が立て替えますから」
隼人「リョウ…リーダー風おいいがな、甘やかすとボスのためにならねえぜ」
さやか「だいたいボスと甲児君はお金の使い方に計画性がないのよ」
甲児「だから、さっきから金欠で困ってタメ息ついてんだよ…」
アキト「待てよ! じゃあ、甲児もラーメン代払えないのかよ!?」
カズマ「ただいまっと! 3丁目のテラさんチの出前、終わったぜ!」「あの人、ほんとラーメン好きだよな。自動車整備しながらラーメン食ってたぜ」
ユリカ「お疲れ様、カズマくん! さっすがトレイラー…出前迅速、落書き無用ね!」
竜馬「…何やってるんだ、カズマ?」
カズマ「見てわかるだろ…出前のバイトだよ、バイト!」「奥でミヒロも薬味のネギをきざむバイトやってんだぜ」
ミヒロ「うち…プロジェクトWに借金があるから、少しでも家計の足しになるかと思って…」
ボス「うおお…何て健気なんだ…!」
カズマ「そういうわけだ、甲児、ボス! スカンピンならぐだぐだ言ってねえぜ働きな!」「トレイラー心得、お金は寂しがり屋だ、だから仲間を集めてやれ、だぜ!」
甲児「しかしよ…俺達、ヴェルターと学校があるから簡単にバイトはできないぜ…」
宗介「兜…お前達は光子力研究所から給料はもらっていないのか?」
さやか「そんなものでないわよ。私達、ボランティアなんだから」
隼人「宗介…お前は傭兵なんだからミスリルから給料が出ているんだろ?」
宗介「うむ…だが、今は金欠だ…」「量産化して傭兵ネットワークで売りさばこうとしたボン太くんが不評で返品の嵐だ…」
かなめ「あの着ぐるみ…そんなのに使おうとしてたんだ…」
宗介「不評の理由が解せん…。敵の目を引き付けるからだそうだが、市街地専用のカモフラージュで…」
カズマ「市街地だろうとジャングルだろうとあんなのが歩いてたら目立つに決まってるだろうが…!」
ミヒロ「つまり、みんな…お金がないのね…」
ルリ「…では、アキトさん…私は失礼します」
アキト「ありがとう、ルリちゃん。これ…今日のバイト代…」
ルリ「ありがとうございます。では、皆さん…ごゆっくり」
ボス「あ~あ…看板娘も行っちゃったよ」
ユリカ「ちょっと! ボス君! この店の看板娘は艦長のあたしよ!」
さやか「艦長なのは関係ないんじゃないですか…」
ミヒロ「でも、ルリちゃん…バイトの上がりにしては早くないですか?」
アキト「この後、オモイカネのメンテナンスがあるんだってさ」
竜馬「しかし、彼女がウェイトレスのバイトを始めた時は驚いたが結構サマになってきたな」
甲児「そうそう。この頃は少し雰囲気もやわらなくなってきたもんな」
宗介「うむ…確かに」
かなめ「あんた…本当にわかってるの…?」
ミヒロ「でも、ルリちゃんってすごいよね。そんなに私と歳も変わらないのにナデシコのオペレーターやってるんだもの」
さやか「そうね…ナデシコのメインコンピュータのオモイカネを使いこなせるのって彼女だけだものね…」
甲児「さしずめ、『エレクトロ魔術師』ってとこか?」
カズマ「…お前、ネーミングセンスねえな。俺なら『コンピュータお嬢ちゃん』って呼ぶな」
かなめ「…二人共、失格よ…」
アキト「なあ、ユリカ…ルリちゃんってナデシコ来る前に何をやってたか知ってるか?」
ユリカ「ううん…そういう話ってしたことないから…」
宗介「あの歳であの能力だ…。彼女も幼い頃から兵士だったかも知れない」
かなめ「だから、あんたは何でも自分を基準に考えないの!」
ボス「アキトさんよお…ルリちゃんがいなくなっちまったから俺がお運びのバイトやろうか?」
隼人「やめとけ、ボス。彼女目当てで通ってるお客さんがみんな逃げちまうぞ」
甲児「仕方ねえ…。アキトさん、ラーメン代の代わりに俺、皿洗いやるよ」
かなめ「ねえ、アキトさん…。ルリちゃんと同じようにみんなを雇ってあげることできません?」
アキト「無理だよ! ここは本当は俺の店じゃないし…」
アクア「そんな皆さんにいいアルバイトがあります…」
ボス「うわ…美人ちゃんの登場!」
ユリカ「いらっしゃいませ! …で、どちら様で…?」
アクア「私、アクアと申します。皆様とアルバイトをお願いしたくてここに参りました」
アキト「そ、そっくりだ…」
ユリカ「何か言った、アキト?」
アキト「何でもない、何でも!!」
甲児「そりゃ、ちょうどいいぜ! で、バイトって何をすればいいんだい?」
アクア「それはオフィスで説明します。明日、お友達も誘っていらしてください」
ボス「わかりました! 行かせていただきます!」
アクア「………」
アキト「………」
かなめ「…二人して見詰め合ってどうしたんです?」
アキト「い、いや、何でもない! 本当に何でもないったら!!」
アクア「うふふ…」

関東エリア
ナデシコ/ブリッジ
ルリ「………」
ミナト「どう、ルリルリ…? まだオモイカネの不調の原因、わからない?」
ルリ「はい…オモイカネ自身も状況が把握できないようです」
プロスペクター「ふむ…困りましたねえ。オモイカネはナデシコの頭脳、それが調子が悪いとなると…」
メグミ「どうなっちゃうんです?」
プロスペクター「ナデシコがナデシコとして機能しなくなる。つまり、撃墜されたと同じことです」
エリナ「それは困ります…!」「連合軍からはお払い箱になったとはいえナデシコは依然としてネルガルのフラッグシップなのですから!」
ルリ「明日はGGGの猿頭寺さんとスペースナイツのフリーマン司令にも来てもらうことになっています」「これでオモイカネが抱えている問題がはっきりすると思います」
メグミ「コンピュータのスペシャリストのその二人が来てくれれば、きっと大丈夫よね」
ミナト「猿頭寺さんか…。こっちに来る前にお風呂に入ってきてくれるといいけどね…」

関東エリア
クリムゾングループ/オフィス
甲児「へえ…俺達のバイトを頼んだのってあのクリムゾングループだったのか…」
カズマ「で…結局、バイト募集に集まったのはこの面子か…」
錫石「へへ…宇宙開発公団のバイトよりも時給がいいんだもの。こりゃ放っとけないよ」
銀「しかし、その仕事の内容も聞かずに引き受けるとは…」
黒鋼「固いこと言うなって、銀のアニキ! 犯罪だったら逃げればいいんだしよ」
青銅「それによ…カズマの奴にどうしてもって頼まれたことだし」
黄金「しかし、カズマ…どうして、俺達をバイトに誘ったんだ?」
カズマ「いや、まあその…。きっとお前達のチームワークが必要になると思ってよ…!」
ミヒロ(本当は黄金さんの名前が縁起がいいってだけなのにね…)
アキト「だけど、雪谷食堂にわざわざ来たってことはアクアさん…俺達を知ってたのかな?」
甲児「何だよ、アキトさん…。やる気ないんなら帰ればいいじゃないか」
デュオ「そうそう。だいたい、あんた…食堂のバイトでそれなりに稼いでるんだろ?」
カズマ「そういうデュオはどうして来たんだよ? 給料、もらってんだろ?」
デュオ「まあ、暇つぶしってやつだ。最近、ゾンダーもDr.ヘルも大人しくしてるからな」
宗介「結局、このミッションに参加するのは俺とクルツ、兜とボス、ゴライオンチーム…」
カズマ「俺とミヒロとデュオ、それとアキトさんか…」
宗介「クルツ…お前の参加の動機は何だ?」
クルツ「そりゃお前…美人の依頼と聞きゃあ参加するのが当然ってもんだ。で、アキトさんもその美人が目的だろ?」
アキト「べ、別に俺は…!」
クルツ「隠す必要はないって! 聞いたぜ、その噂の美人と見詰め合っちゃったって話はよ!」
アキト「そ、それは…その…」
錫石「そう言えば、アキトさん…このバイト、ミスマル艦長にナイショにしてくれって言ってたな」
黒鋼「なるほどね…。いわゆる浮気ってわけだ」
クルツ「いやいや、彼を責めては酷だ。…そりゃミスマル艦長もメグミちゃんもリョーコちゃんも可愛い…」「だが、男ってのは追われるより追う身でありたいものだもんな」
アキト「は、ははは…」
宗介「肯定か…」
甲児「アキトさん…あのアクアって人を見る目、ちょっと普通じゃなかったもんな」
宗介「あの時、お前は『そっくり』と言っていたが、どういうことだ?」
アキト「文字通りの意味だよ…。彼女…似ているんだ…」
クルツ「だから、誰にだよ?」
アキト「…ゲキ・ガンガー第33話『聖少女アクアマリンの微笑み』のゲストキャラ、アクアマリンにだよ…」
黄金「それってまさか…!?」
デュオ「マジかよ…! 相手はアニメキャラか…!」
アキト「清楚な雰囲気と悲劇性で今でも人気ダントツなんだよ、アクアマリンは!」「そのイメージに彼女は…あのアクアさんはぴったり! 彼女は俺のアクアマリンなんだ!!」
黄金「わ、わかりましたから落ち着いてください、アキトさん…」
クルツ「こりゃ確かにバイトに来たのはミスマル艦長達に知られたくないわな…。いろんな意味で…」
ミヒロ「アキトさん…そのアクアマリンが出てくる回ってどういう話なの?」
アキト「…ゲキ・ガンガーのパイロット、天空ケンが助けた謎の美少女アクアマリン…」「ケンは彼女と恋に落ちるがアクアマリンの正体は敵のキョアック星人のコマンダーだった…!」
錫石(ふうん…よくある話だね)
青銅(よ、よせよ、チビ…。アキトさんに聞こえたら怒り出すぜ、きっと…)
アキト「結局、彼女はケンと戦うことを拒み、ケンを守るために自爆し、その身を大空に散らすのであった…」
ミヒロ「悲しい話なのね…」
アキト「その悲劇性が彼女の薄幸の佳人ぶりを引き立たせて、だから、俺は…」
デュオ「…話が長くなりそうだな…」
カズマ「…とりあえずミスマル艦長とは正反対のタイプだってのはよくわかったぜ」
〔扉の開閉音〕
アクア「お待たせしました、皆さん。今日は私のために集まっていただきありがとうございます」「特にテンカワ・アキトさん…あなたが来てくれて、私…とても嬉しいです」
アキト「アクアマリン…じゃなくて! アクアさん…」
ミヒロ「アクアさんもアキトさんのこと意識してる…」
デュオ「こりゃ面白くなってきたぜ…! 参加した甲斐がありそうだ」
カズマ「質問~! バイトっていったい何やるんだ?」
アクア「あら…まだお話してませんでしたね。皆さんにお願いするお仕事…それはTVゲームのデバグです」
ボス「デバグ…! それなら俺に任せとけってんだ!」
甲児「おいおい…ボスが得意なのはジバクだろうが…」
銀「デバグ…プログラム上のミスやエラーを発見し、それを修正する作業だ」
宗介「クリムゾングループと言えば軍事関連の企業だが最近はそんな業界にも参入しているのか?」
アクア「はい…拳銃からミサイルまでが社のモットーですから」
デュオ「あんまり幅がないみたいだぜ、それじゃ…」
アクア「お願いできますよね、アキトさん?」
アキト「は、はい! もちろん!」
カズマ「ちぇ…アキトさんだけ特別扱いかよ…。こりゃギャラも差をつけられそうだぜ」
ミヒロ「でも、私…ゲームって全然やったことないよお…」
アクア「その辺りはご心配なく。皆さんにしかできない方法でバグをつぶしてもらいますので」
甲児「俺達にしか出来ない方法…? 何だそりゃ…」
アクア「バイト代は先にお話しました通り50G…バグ取りに成功したらさらに100Gをご用意しています」
ミヒロ「やったぁ! アキトさんのところの10倍だ!」
クルツ「お前…いたいけな少女を結構アコギに使ってたんだな…」
アキト「ち、違うって! ここのバイト代が破格なんだよ!」
ボス「よっしゃ! ここでがっつり稼いで明日はチャーシューメン大盛りの全部乗せを食うぜ!」
アクア「それでは皆さん…早速、準備に入らせていただきます」「…私のために頑張ってくださいね、アキト」
アキト「は、はい!」
【シナリオデモ1終了】


サブタイトル
「『秘密のバイト』は危険な香り」


【戦闘マップ1開始】
〔味方ユニット出現〕
ボス「な、何だ…ここは!?」
クルツ「おかしな椅子に座らされたと思ったらいきなり機体に乗って宇宙かよ…!」
アクア「皆さん、無事にバーチャルスペースに入られたようですね」
銀「バーチャルスペース…つまり、ここは仮想空間か」
アクア「はい。ここはコンピュータのプログラム上の世界…」「つまり、皆さんは今、コンピュータの中に入り込んでいるんです」
カズマ「じゃあ、俺のヴァルホークもバーチャルなわけかよ…!?」
ミヒロ「でも、操縦している感覚はそっくりだよ!」
アクア「当社の誇る兆リアル体感バトルシミュレーターのシステムを流用し、皆さんの機体を再現しています」
ボス「なるほど! プラモシミュレーションみたいなもんね!」
デュオ「で、あんた…やっぱり俺達がヴェルターなのを知ってたってわけか」
アクア「はい…。私…ずっとあなた達のような方を探してきたのです…」
アキト「そ、それって…」
アクア「私を救い、日の当たる世界へ連れ出してくれる方を…」
アキト「わかったよ…。このバイトが君を救うことになるのなら俺は全力を尽くす…!」
甲児「駄目だ…。アキトさん、完全に愛しのアクアマリンにメロメロだぜ…」
クルツ「まあ、クリムゾングループは軍需産業だ」「自分の所の機体開発のために俺達の機体のデータを入手していてもおかしくはねえな」
黄金「それでこの空間で俺達は何をすればいいんだ?」
アクア「既に説明した通りです。当初の開発したTVゲームのバグ取りをしていただきます」
〔敵ユニット出現〕
アキト「あ、あれは…! ナデシコとエステバリスじゃねえか!」
アクア「当社の開発した新しいゲーム…それは悪の戦艦ナデシコを撃墜するのが目的なのです」
クルツ「なるほどね…。クリムゾングループはネルガル重工と競合している…」
デュオ「要するにライバル会社のメカを撃墜させるってわけか…。悪シュミなゲームだぜ!」
甲児「でも、ちょっと面白そうだな…」
カズマ「おう! 無敵の戦艦ナデシコに挑むってのも男のロマンっぽいぜ…!」
ミヒロ「お兄ちゃん…いつかの芝居の事、根にもってない…?」
アクア「ところが、バグが発生して悲しいことにゲームはクリア不可能になってしまったのです」「そして、あのナデシコとエステバリスは、そのバグをイメージ化したものです」
甲児「つまり、あのナデシコとエステを俺達の機体で撃墜すれば、バグ退治ができるってわけか」
黒鋼「確かに俺達にしか出来ない方法だぜ、こいつはよ」
アキト「…しかし、寄りによってバグは俺のエステバリスかよ…」
アクア「では、皆さん…健闘を期待します。メインのバグ部分であるナデシコを撃墜すれば完了になりますわ」「アキト…頑張ってください」
アキト「あ、ああ…」
黄金「…俺達の恩人であるナデシコをゲームの中とはいえ撃墜するのはいい気分ではないが…」
宗介「一度受けた依頼だ。速やかに遂行する」
デュオ「へいへい…ターゲット確認。目標ナデシコ…ってな」
カズマ「そんじゃいくぜ! 今度は心置きなく撃墜だ!」
ミヒロ「やっぱり、根にもってる…」
<戦闘開始>

<オモイカネにダメージ>

アキト「な、何だか…やっぱり…イヤだな、これ…」
宗介「戦場での迷いは死を呼ぶ。ためらうな」
アキト「って、ここは戦場じゃねえだろ!」
アクア「頑張って、アキト! あなたの働きに私の未来と運命が懸っているんです!」
アキト「わ、わかったよ、アクア…!」
デュオ「…運命とか未来ってちょっと大げさじゃねえか?」
銀「うむ…社運が懸っているならまだ理解できるがな…」

<オモイカネ撃破・味方援軍1&敵増援1出現>
カズマ「やったぜ! ナデシコの動きを止めたぜ!!」
ミヒロ「喜び過ぎだよ、お兄ちゃん…」
甲児「これで成功報酬もゲットだ! さあ、帰ろうぜ!」
アクア「いえ…まだです。ナデシコはまだ完全には破壊されていませんわ」「さあ、皆さん…ナデシコに最後のとどめを…徹底的にやってください!」「私の輝かしい未来のために!!」
ミヒロ「な、何だか、あの人…怖い…」
カズマ「最後の仕上げだ…! 行こうぜ、みんな!!」
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

関東エリア
ナデシコ/ブリッジ
〔WARNING〕
猿頭寺「駄目です! このままではオモイカネは完全に機能を停止します!!」
ウリバタケ「くそっ! どこのどいつだ! システムをハッキングしてオモイカネに攻撃をしかけてくるとはよ!」
ルリ「システムの防衛プログラムは敵の侵入プログラムによって破壊されました」
フリーマン「恐るべきは侵入プログラムだ。これまでのものとは比べ物にならない破壊力をもっている」「最悪の場合、オモイカネはデータを破壊され、初期化されることになるだろう」
ルリ「つまり、オモイカネは今までの記憶をすっかり失ってしまう事になります」
凱「このままオモイカネのデータが破壊されたら、ナデシコは完全に無力化してしまう…!」
ノアル「どうにかならないのかよ、チーフ!」
フリーマン「方法はある…」
ユリカ「は、早くしてください、フリーマンさん! このままじゃナデシコは!!」
フリーマン「…だが、オモイカネが侵入者にほぼ掌握されつつある今、そのカウンターも使用できない」
リョーコ「くそっ! この天下の一大事にアキトやクルツ達はどこほっつき歩いてやがる!」
イネス「皮肉なものね…。無敵最強のナデシコが出撃もせずに轟沈だなんて…」
ユリカ「そ、そんなーっ!!」
ルリ「オモイカネ…私達の事も忘れてしまうの…」
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ2開始】

〔戦闘マップ1から継続〕
アキト「ま、待ってくれ、みんな!!」
カズマ「どうしたんだよ、アキトさん…」
アキト「やっぱり俺は…ゲームの中とはいえナデシコを破壊することはできない…!」
黄金「俺もアキトさんと同じ意見だ。ここまでやれば充分だろう」
アキト「アクア…後はそっちでやってくれ。俺達はここまでにさせてもらう」
アクア「でも、アキト…。それでは報酬は前金の50Gだけになってしまいますよ…」
カズマ「そ、そんな…!?」
アキト「俺にとってナデシコは大事な場所なんだ…ユリカがいて、みんながいて…」「そのナデシコを俺は…」
甲児「何だかんだ言ってもアキトさんはミスマル艦長のナデシコと戦うのはイヤってわけかよ」
カズマ「何言ってんだよ! この際、報酬が大事だって!」
ボス「カズマの言う通り! チャーシューメン大盛り全部乗せの邪魔をするな!」
アキト「あ~! うるさい! そんなにラーメンが食いたいなら俺がおごってやる!」「だから…! だから、ナデシコを傷つけるな!!」
アクア「いや…! いやよ、アキト! その艦は邪魔なのよ! 私の未来に!」「私のためにその艦のコンピュータを破壊して! 徹底的に!!」
カズマ「そうだよ、アキトさん! ミスマル艦長よりアクアマリンのお願いを取るべきだろ!」
アクア「アキト!」
黄金「アキトさん!」
アキト「あ~! もう! ユリカもアクアマリンも! 勘弁してくれ!!」
〔モニターの開く音〕
オモイカネ「…馬鹿ばっか…」
宗介「何だ…このモニターの表示は?」
デュオ「お、おい…これって!?」
ミヒロ「ルリちゃんの口癖だ…! あのオモイカネ、ルリちゃんの口癖をこっちに送ってきた!」
銀「そんな情報を外部の人間が知っているはずがない…。では、あのオモイカネは…!」
宗介「本物か…!」
黄金「どういうことだ、アクアさん! 説明してもらおう!」
アクア「それは…」
甲児「…あんた…俺達をだましていたのかよ…!」
アクア「だましていたわけではないわ。私の未来にナデシコが邪魔なのは本当の話よ」
銀「わかったぞ…! この仮想空間はナデシコのシステムをハッキングして作られたものだ!」「つまり、あのナデシコを落とせばシステムの中枢のオモイカネを破壊することになるんだ!」
カズマ「くそおおおおおおっ! よくも、バイト代で俺達を釣り上げてくれたな!」「金がからむとトレイラーの怒りは1.5倍増しになるんだぞ!! 食らえぇぇぇぇっ!!」
〔カズマの周囲に爆発〕
〔画面、振動〕

甲児「お前らも暴れてやれ!! 中からシステムをぶっ壊してやる!」
宗介「了解だ」
〔宗介の周囲に爆発〕
〔画面、振動〕

アクア「やめて…もうやめて! 私のために争わないで!」
デュオ「私のために…って全ての元凶はあんただろうが…」
アキト「アクア! 自分の罪を認めて素直に自首してくれ!」
アクア「いいえ…駄目なの、アキト…。…やっぱり、あなたと私は結ばれない運命だったのね…」
アキト「ア、アクア…?」
アクア「元ナデシコの乗員のあなたとそのナデシコを倒した私の許されぬ愛…」「ナデシコを亡き者にした未来にはあなたが必要なのよ、アキト!」
青銅「何なんだよ、ありゃ?」
クルツ「悲劇のヒロイン願望ってやつか…? しかし、そのためにここまでの事をするとは…」
アクア「アキト! 二人の輝かしい未来のために私の下へ戻って!」
アキト「お、俺はあんたの勝手なシナリオの登場人物になる気はない!」
ルリ「その通りです」
〔オモイカネ、敵から味方へ〕
〔ナデシコのパイロット、オモイカネからユリカへ変更〕
〈出撃準備〉
アキト「ルリちゃん!」
ルリ「ありがとうございます、アキトさん」「アキトあんが敵のシステムにほころびを作ってくれたおかげでカウンタープログラムが発動できました」
ユリカ「ありがとう、アキト! やっぱりアキトは私の王子様なのね!」
アキト「いや…まあ、その…」
デュオ「で、そのナデシコとヴェルターの機体は…?」
フリーマン「こんな事もあろうかと私が用意しておいたバーチャルスペース用のデータだ」
ウリバタケ「く~! 技術屋として、男として一度は言ってみたいセリフをそんなにさらっと! ニクいねえ!!」
イネス「説明しましょう。ハッキングによりオモイカネの破壊を試みたクリムゾングループに対し…」「フリーマン氏は同様の手段を用いたカウンタープログラムを発動させたのです」「かくして、このヴァーチャルスペースはヴェルターとクリムゾングループのハッカーの対決の場となりました」
ルリ「説明、ありがとうございます」
イネス「どういたしまして」
猿頭寺「皆さんの機体のデータもこちらのものに書き換えています。安心して操縦してください」
ユリカ「クリムゾングループさん! いくらナデシコの活躍が憎いからってこんな卑怯な手は許しません!」
アクア「ああ…私の未来を阻む邪悪の影…私の騎士はいずこに…」
黒鋼「駄目だ…。あの姉ちゃん、完全に自分の世界に入っちゃってるぜ」
アクア「さあ…私の忠実なしもべ達! 邪悪の手から私を守って!」
〔敵ユニット出現〕
ノアル「こりゃまた節操のない構成だぜ…!」
アキ「クリムゾングループのデータにある機体を全て出してきたのね!」
アクア「ハハハハハハハ! 私の軍団に勝てるかしら、ナデシコ! そして、ヴェルターの皆さん!」
錫石「うわ…典型的な悪役セリフ…!」
宗介「テンカワ…お前の望み通り、美女はやはり敵だったぞ」
アキト「うるさぁぁぁぁいぃっ!!」
ユリカ「こうなったら徹底的にやっちゃってください! ゲームの中なら遠慮はいりません!!」
カズマ「くそおおおっ!! 金の恨みを思い知らせてやるぜ!!」

≪味方援軍1出現後≫
<カズマが戦闘>

カズマ「くそっ! この話…最初っからおかしいと思ったぜ!」
ミヒロ「その割りにお兄ちゃん…本気でナデシコ、攻撃してた…」
カズマ「と、とりあえず、その件は親父とミスマル艦長とノインさんとマオさんにはナイショな!」

≪味方援軍1出現後≫
<デュオが戦闘>

デュオ「死神をだますとは大したもんだよ、あの女は…。だが、いい退屈しのぎにはなったぜ!」

≪味方援軍1出現後≫
<甲児が戦闘>

甲児「ちっきしょおおおお! うまい話には裏があるってのはさやかさんの言った通りだったぜ!!」「こうなりゃ暴れまわって憂さ晴らしだ!!」

≪味方援軍1出現後≫
<ボスが戦闘>

ボス「お、俺のチャーシューメン大盛り全部乗せが…遠のいていく…」
ヌケ「元気出してくださいよ、ボス!」
ムチャ「そうですよ! 金がないなら一杯のラーメンをまた3人で分け合いましょうよ!」
ボス「嬉しい事、言ってくれるじゃねえか! だが、チャーシューはゆずらないぜ!」

≪味方援軍1出現後≫
<アキトが戦闘>

アキト「くっそおおおお!! よくも俺の何年越しの憧れを踏みにじってくれたな!」
ユリカ「憧れって何なの、アキト…?」
アキト「い、いや、その…! お、俺…昔からゲームのデバグのバイトをしたくて…」
ルリ「アキトさん、ゲームやらないじゃないですか…」
アキト「とにかく! こいつらは許せない! 行くぞ!!」
ミナト「あ…ごまかした…」

≪味方援軍1出現後≫
<宗介が戦闘>

宗介「契約は破棄させてもらうが前金はしっかりもらう…! 傭兵として、それはゆずらない」

≪味方援軍1出現後≫
<クルツが戦闘>

クルツ「きれいなバラにはトゲがあるって聞いたけどまさか毒まであったとはよ!」「女にだまされるのは嫌いじゃないがコケにされるのはご勘弁だ!」

≪味方援軍1出現後≫
<黄金が戦闘>

黄金「よくも俺達の恩人であるナデシコを卑怯な手で攻撃してくれたな!」「一瞬でも報酬に目がくらんだ自分達とお前達を許さないぞ!!」

<敵全滅・勝利条件達成>
アクア「ああ…私の未来は闇に閉ざされる…。ナデシコ…私はあなたを許さない…!」
ユリカ「いいですよ。ナデシコはいつだって受けて立ちます!」
フリーマン「だが、ミス・クリムゾン…ハッキングは重大な犯罪だ。既に我々は警察に通報している」
アクア「え…?」
〔パトカーのサイレン〕
アクア「や、やめて…いや…! アキトさん…! 助けて、私の王子…」
〔モニターの閉じる音〕
ルリ「回線…切断されたようです」
デュオ「やれやれ…ある意味、これまでの敵以上にやっかいな相手だったぜ」
猿頭寺「このバーチャルスペースももうすぐ消滅します」
ユリカ「皆さん、お疲れ様でした! さあ、現実世界に帰りましょう!」
ルリ「………」
アキト「あ、あの…ルリちゃん…俺………」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

関東エリア
雪谷食堂
かなめ「へえ…あのバイト、結局、そんな事になったんだ…」
甲児「あの後、大河長官とレディさんにたっぷりしかられて当面バイトは禁止だってよ…」
宗介「その代わり、ナデシコ食堂での食券が支給になった。これが千鳥の分のチケットだ」
かなめ「やった! これだけで特別隊員見習いになった甲斐があったわ」
クルツ「で、あのアクアちゃんについてボルフォッグが調べてきたデータがこれだ…」
黄金「アクア・クリムゾン…巨大コンツェルン・クリムゾングループの社長令嬢…」
銀「その行動には多くの問題あり。パーティーで全員の料理にシビレ薬を盛ったり…」「自分のためだけの漫画を書かせるために大ファンの少女漫画家を誘拐したり…。…何だ、これは…?」
マオ「要するにワガママお嬢様ってことよ。それも財力をバックにした筋金入りの」「今回の一件もナデシコが注目を集めているのが気に入らなくて…」「クリムゾングループを私的に動かしてやったんだってさ」
かなめ「ついでにアキトさんに目をつけ自分を悲劇のヒロインに仕立て上げようとしたのね…」
ノイン「クリムゾン家としてもあの娘の行動には頭を痛めていたそうだ」
かなめ「しかし、珍しいですね…。マオさんとノインさんがここに来るなんて」
ノイン「それはだ…」
カズマ「ただいまっと! 3丁目のテラさんチの出前、終わったぜ!」「…でも、本当はテラさん…ラーメンよりカレーが好きらしいぜ」
マオ「遅かったな、カズマ」
ノイン「ああ、待ちくたびれたぞ」
カズマ「い…! マオさんにノインさん…!」
ノイン「アルバイトの時間は終わりだ。そろそろ訓練に戻るぞ」
カズマ「だ、誰だよ!? 俺の居場所をノインさん達に教えたのは!」
ミヒロ「…ごめんね、お兄ちゃん…。でも、やっぱりバイト代より大事なものがあると思うし…」
マオ「ミヒロはいい子だね。お兄ちゃん想いでさ」
カズマ「イ、イヤだ…! あの地獄の特訓は勘弁してくれ!!」
ノイン「邪魔したな、かなめ。みんなはゆっくりしていってくれ」
カズマ「いやだーっ!!」
マオ「キリキリ歩きな! 今日は密林地帯での基本戦術、パターンCをやるよ!」
甲児「…頑張れよ、カズマ…」
宗介「未熟な兵士に待つのは死だ。マオにしごいてもらえるとはあいつも幸せなやつだ」
かなめ「とてもそうは見えないけど…」
ユリカ「はい! チャーハン、お待たせ! 冷めないうちにどうぞ!」
青銅「待ってくれよ! このコゲコゲとベチャベチャがまざったのは何だよ!?」
クルツ「おまけに何だか異臭までするぜ、おい…!」
ユリカ「え~と…カリッとした食感とみずみずしさの調和を狙って…。あとハーブもたくさん入ってます」
錫石「俺達、評判のアキトさんのラーメンを食べに来たのに…!」
黒鋼「アキトさんはどうしたんだよ!? アキトさんはよ!」
ユリカ「アキトはルリちゃんに話があるんですって」「だから今日はあたしが厨房も担当してるんです!」
黄金「…少しだけアキトさんの苦労がわかった気がする」
クルツ「男のハートは胃袋にあり…。艦長…アキトのハートを射止めるには道のりは遠いかもな…」
ユリカ「えーっ! そんなぁぁぁぁっ!!」

関東エリア
ナデシコ/ブリッジ
アキト「ごめんよ、ルリちゃん…。俺達、知らなかったとはいえオモイカネを傷つけちゃって…」
ルリ「………」
アキト「オモイカネはルリちゃんが大事にしているのに、俺達…」
ルリ「………」
アキト「本当にごめん! 俺達にできる償いは何でもするよ」
ルリ「…確かにもう少しでオモイカネは全てを忘れてしまうところでした」「そして、それは私のナデシコで過ごした時間が消えるのと同じことでした…」「…でも、いいんです…」
アキト「ルリちゃん…」
ルリ「誰にでも大切な記憶…忘れたくても忘れられない大切な思い出はあります…」
アキト(大切な記憶…。火星…アイちゃん…)
ルリ「でも、人は思い出を失っていく…。それでも、人は人であることをやめない。だって、思い出はまた増えていくから」
アキト「…オモイカネもそうだと?」
ルリ「オモイカネも私もここで色々なものに出会い、思い出を増やしていきます」「そして、人が人であるように私達も私達であることをやめません」
アキト「ルリちゃん…」
ルリ「ほら、オモイカネも…」
〔プログラムの動作音〕
オモイカネ「    あの忘れえぬ日々
          そのためにいま
          生きている       」
アキト「わかったよ、オモイカネ…」
ルリ「…ありがとう、アキトさん。オモイカネを…そして、私を守ってくれて」
アキト「そんな…! あの程度のこと…大したことないよ…!」
ルリ「でも、嬉しかった…」
アキト「…約束するよ、ルリちゃん…。これからだって君が困っていたら俺は君を助けに来るよ」
ルリ「本当ですか…?」
アキト「言ったろ? 約束するって…。だから、安心してよ」
ルリ「はい…」
【シナリオエンドデモ終了】


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