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No.22B
やってきた『遠い同胞』

【シナリオデモ1開始】
地球圏エリア
ナデシコ/ブリッジ
ルリ「連合宇宙歴99.11.10、ナデシコ航海日誌…」「私達がネルガルの本社に来て3日間が経ちました」「その間、ナデシコのクルーはエリナさんの指示で色々な検査を受けました」「特にアキトさんと艦長は念入りに調べられたようでそのせいかアキトさんは元気がないです」「なお、木星トカゲが人間だった事は大河長官から新・国連事務総長へ報告を入れたそうです」「近々何らかのリアクションがあると思われるそうですが、とりあえず今は嵐の前の静けさといった感じです…と」
ミナト「…何してるの、ルリルリ?」
ルリ「ヴァルストークは航海日誌をつけていると聞いたので私もやってみました」
メグミ「艦内報告書はプロスペクターさんが書いてるじゃない」
ルリ「カズマさんとミヒロさんの話では日誌は報告書とは違うそうです」「トレイラー心得、思い出は何にも代えがたい、だから、金になる…だそうです」
ミナト「さすがはブレス艦長のお子さん…。徹底しているわねえ」
メグミ「カズマ君がつけている日誌…この戦いが終わったら手記として発売する気かも知れませんね」
ミナト「あのヤンキー君の手記ねえ…。とても読めないような漢字だらけだったりして…」
〔扉の開閉音〕
ゴート「ミナト…ちょっといいか?」
ミナト「はいはい…。ナデシコが停泊中である以上、ブリッジ要員はヒマですから…」「それじゃ、メグちゃん…後よろしくね」
〔扉の開閉音〕
メグミ「ねえ、ルリちゃん…あの二人…ちょっと怪しくない?」
ルリ「敵のスパイという事ですか?」
メグミ「そうじゃなくて! その…男と女の関係というか…その…」
ルリ「すいません。私、子供ですので、そういう事はよくわかりません」
〔扉の開閉音〕
イネス「さあ、ホシノさん…そろそろ出番よ」
ルリ「わかりました」
メグミ「え…出番って…?」
ルリ「…イネスさんのお手伝いです」
[イベントデモ「なぜなにナデシコ」]
???「3!」「2!」「1!」「どかーん!!」「わーい!」
ヒイロ「むう…」
カズマ「な、なぜなにナデシコ!?」
ミヒロ「何やってるんですか、ルリさん!?」
ルリお姉さん「………」
マオ「それに艦長のその格好は…」
ウサギユリカ「えっへん! 今のボクはナデシコ艦長のミスマル・ユリカじゃないよ」「ルリお姉さんといっしょにいろんな疑問・質問に答えるウサギユリカだぞ」
ジュン「か、かわいい…」
クルツ「どうせウサギなら、俺はバニーちゃんを希望するけどよ」
アカツキ「だが、あのセットでは艦長自慢の脚線美が隠れてしまうのがもったいないな」
リョーコ「んな事はどうでもいいんだよ、ロン毛二人!」
宗介「俺達がここに集められたのはミーティングのためと聞いたが…」
ブレス「まあ諸君…あのイネスさんの仕切りのミーティングだ。ここは事態を見守ろう」
シホミ「ふふ…楽しんでますね、お父さん」
デュオ「ま…この3日、月周辺の小競り合いしか出撃してねえからな。暇つぶしがてら見物といくか」
ウサギユリカ「ねえ、お姉さん。ボク、ボソンジャンプについて知りたいな」
ルリお姉さん「いいタイミングの質問ね。ちょうどいいから、みんなにもちゃんと説明をしようか」「ボソンジャンプ…瞬間移動、いわゆるワープの一種と思われているこの移動方法は…」「チューリップを利用して行われているのは知ってるよね」
ウサギユリカ「うん…。ナデシコも火星からチューリップを使って地球に帰ってきたね」「でも、この間の木星トカゲの新兵器はチューリップなしでボソンジャンプしたよ」
ルリお姉さん「そう…ボソンジャンプをするための超空間への侵入にはチューリップが必要と考えられていた」「ESウインドに飲み込まれたアキトお兄さんは例外ね」「でも、チューリップと同じような効果を持つものが存在するの。それが、このチューリップクリスタル…」
ウサギユリカ「わあ…きれいな青い石だね」
ブレス「な、何だって!? そりゃ本当か!」
ミヒロ「あたし…あの青い石、見た事ある!」
アカネ「うん! ヴァルストークの格納庫や倉庫の隅っこに時々落ちてる!」
カズマ「どういう事だよ、親父! どうして、俺達があの石を持ってるんだ!?」
ブレス「それは…そのだな…まあ、以前に色々あってな…」
エリナ「そこ! 静かにしなさい! 今、大事な話をしてるのよ!!」
ウサギユリカ「じゃあ、お姉さん…そのチューリップクリスタルがあればボソンジャンプできるの?」
ルリお姉さん「そうだよ。このチューリップクリスタルは超空間への入り口を作り出すんだ」「そして、アキトお兄さんも以前からこの石をご両親の形見として持っていたんだよ」
ウサギユリカ「それじゃ、アキトお兄さんは…」
ルリお姉さん「そう…。アキトお兄さんはナデシコに乗る前に火星から地球へボソンジャンプしったんだ」
アキト「俺が…地球へ来たのはボソンジャンプのせい…」
ウサギユリカ「でも…人間はボソンジャンプの超空間に耐えられないって聞いたよ」
ルリお姉さん「うん…今まではおす考えられてた。でも、木星トカゲの新兵器やアキトお兄さんはを見る限り…」「どうやら人間もボソンジャンプする事、いわゆる生体ボソンジャンプも可能らしいんだ」
ウサギユリカ「それって誰でもできるの?」「もしかして、アキトお兄さんが3日間、時間をさかのぼったのもボソンジャンプに関係あるの?」
ルリお姉さん「それは今、偉い先生達が研究中なんだ。…だから、みんなも実験に協力してね」


地球圏エリア
ナデシコ/食堂
イネス「OK、OK! ちょっと表情がぎこちなかったけど上出来だったわよ、お姉さん」
ルリお姉さん「どうもです」
メグミ「イネスさん…これ何だったんです?」
イネス「何って…見ての通り説明よ」「あなた達もボソンジャンプの実験に協力してくれるんだから説明は当然の義務よ」「ただ、小さい子にもわかりやすくするために、ちょっと工夫を凝らしてみたわけ」
カズマ「小さい子って…ミヒロのためか?」
ホリス「いえ、カズマさん。おそらくメインの対象は君やアカネさんでしょう」
イネス「…でも、ちょっと失敗したわね」「この趣向…どっちかって言えば木星行きの面子の方がよかったかも。どうもこっちは受けがイマイチみたい」
カトル「え…その…それは…」
宗介「………」
ヒイロ「………」
トロワ「…いや、面白かったぞ」
ウサギユリカ「だったら、ちょっとは笑って欲しいな」
カトル「いえ、ミスマル艦長…」「じゃなくて、ウサギさん。よくわからないかも知れませんがこれでトロワは笑ってるんです」
アカネ「とりあえず、あのチューリップクリスタルって石が重要だってのはわかったよ」
ホリス「ふむ…では、木星トカゲの新兵器もそれを応用してチューリップ無しのボソンジャンプを行っているのですね」
イネス「おそらくはね。そして、生体ボソンジャンプを行える人間の定義についてはいまだ不明…」「それにどうして時間のズレが発生する場合があるかも、まだまだ説明がつかないわ」
カズウマ「説明と言えば…親父! どうして、ヴァルストークにチューリップクリスタルがあるか…」「ん!? って、どこに消えやがった、親父!」
ホリス「出た! 社長の2000のワザの一つ、『雲隠れ』! 久々に見ましたよ」
アカツキ「ま…木星トカゲがボソンジャンプを戦術に組み込んでくる以上、こっちも対策を考えなくちゃね」
ウリバタケ「だったら、その生体ボソンジャンプの謎ってのを解かなきゃならんな」
エリナ「それについては大丈夫! 何て言ったって、こっちにはテンカワ君がいるんだから!」
アキト「………」
エリナ「地球側で唯一とも言える生体ボソンジャンプの成功例…」「あなたが協力してくれればきっとこの謎は解明できるわ!」
アキト「………」
ヒカル「な~んか、テンション低いね」
ウサギユリカ「どうしたのかな、アキトお兄さん? お腹でも痛いのかな」
アキト「…エリナさん、そろそろ俺…実験に協力するの終わりにさせてもらいます」
エリナ「どうしてなの!? あなたがいなければ生体ボソンジャンプの謎は解明されないのよ!」
アキト「それがわかってどうするんです? それを木星トカゲとの戦争に使うんですか?」
エリナ「当然よ。向こうが生体ボソンジャンプを使ってくる以上、こっちだって…」
アキト「人間同士の殺し合いのための技術に俺は協力なんかしたくない!」
〔扉の開閉音〕
ウサギユリカ「あー! アキト、待ってよ!」
イズミ「ショックだったみたいね、彼。木星トカゲが人間だった事が…」
ゼクス「彼は革命戦争の頃には火星にいたと聞く…」「人間同士の戦い…『戦争』に対して抵抗があるのも無理はないだろう」
エリナ「でも! 生体ボソンジャンプを解明しなくては戦争は終わらないわ!」
デュオ「ついでにその技術をネルガルが独占すれば大もうけだな」
カズマ「エリナさんの場合、それが第一の目的だもんな。地球の平和より、まずはネルガル!」
エリナ「何よ…会社の人間である以上、そんなの当然じゃないの!」
アカツキ「まあまあ、エリナ君。それぐらいにしたおこうよ。今日の所は解散でいいだろう?」
エリナ「え…ええ、まあ…」
シホミ(不思議ね…。強気なエリナさんもアカツキさんの言う事には最終的には従うのよね…)
ミナト「じゃあ、そういう事ならここからは自由時間ね」「メグミちゃん、シホミ…街に行こうよ。ムシャクシャしてるからパーッと買い物に付き合ってよ」
メグミ「何かあったんですか、ミナトさん?」
ミナト「ちょっとね…」
ゴート「………」
宗介「ウリバタケ班長、テスタロッサ大佐殿より班長宛のメッセージを預かっている」「何でもジェネレーターからの重力波エネルギーの戻りの改良案と聞いているが…」
ウリバタケ「待ってました、愛しのテッサちゃん! …丁度いい、相良! お前も来い!」「ついでにマオちゃんも来てくれると嬉しいな」
マオ「そうだね…班長には世話になってるし何があるのか知らないが、顔を出させてもらうよ」
クルツ「んじゃ、俺は街に繰り出すとするか。アカツキ、行こうぜ」
アカツキ「悪いね、クルツ…。僕はちょいと野暮用があってね」
カズマ(よっしゃ…ドサマギで脱出だ。ノインさんに捕まったらまた地獄の特訓だからな…)
ノイン「カズマ…」
カズマ「は、はい! 教官殿!」
ノイン「明日の訓練は10;00からだ。遅れるなよ」
カズマ「え…? じゃあ、この後は…」
ノイン「自由時間は有効に使え。…では行きましょう、ゼクス」
ゼクス「うむ…月も久しぶりだからな」
カズマ「ノインさん…何だか今日、すげえきれいだ…」
アカネ「野暮は言いっこ無しだよ。ありゃかなり深い仲だろうね」
カズマ「大ショック…。訓練の全過程をクリアしたらステキなご褒美を期待してたのに…」
ルリお姉さん「バカ…」

地球圏エリア
月面都市
かなめ「う~ん…お婆ちゃん…どうも、ここの番地も違うみたい」
老婆(ロゼ)「すまないねえ、お嬢さん。せっかくの修学旅行なのに婆さんの道案内をさせちまって」「しかし、お前さん…修学旅行だって言うのに、どうして一人なんだい?」
かなめ「それはその…色々あって…」
老婆(ロゼ)「もしかして…お前さんも道に迷ったんじゃないかい?」
かなめ「う、うはははは…! そ、そんな事ないですって!」
老婆(ロゼ)「やれやれ…どうやら頼む相手を間違えちまったようだね…」
かなめ「だ、大丈夫だって、お婆ちゃん! あたし…他の人に道、聞いてみるね!」
ミナト「ねえ、シホミ…あくまで一般論だけど…」「交際している相手が同じ職場にいてそいつが勝手な都合で自分に仕事をやめろって言ったらどうする?」
シホミ「う~ん…難しいわね…」
メグミ「もしかして、ミナトさんのムシャクシャの原因ってそれですか?」
ミナト「やだ、メグちゃん…あくまで一般論よ!」
シホミ「でも、きっとゴートさん…あなたが危険にさらされるのを心配してるのよ」
ミナト「あら…すっかりお見通しってわけね…」
メグミ「じゃあ、ミナトさん…ナデシコを降りるんですか!?」
ミナト「それはないわよ。艦長じゃないけどナデシコは私の大事な場所なんだから」「あ~あ…でも一気に冷めちゃったな…。私…どっちかって言うと守られるより守ってあげるタイプなのに…」
〔殴打音〕
〔画面、振動〕

ユキナ「きゃあっ!」
ミナト「だ、大丈夫? 随分と激しくぶつかったみたいだけど…」
ユキナ「あ、あたしに触るな! この極悪非道の…」
ミナト「極悪非道…?」
ユキナ「な、何でもない! 何でもないんです~!!」
ミナト「何だったのかしら、あの子…」
シホミ「でも、極悪非道だなんて今時、あんまり聞かない言葉ね…」
メグミ「あれ…向こうを歩いている女の子…。かなめちゃんじゃない?」
ミナト「本当…すっごい偶然! …でも、お婆さんと男の人連れていったい何やってるのかしら…」
九十九「…ですから、自分は月にも不慣れでして道案内と言われましても…」
かなめ「じゃあ、女の子とお婆さんが困っているのを見捨てる気なの?」
九十九「いえ…決してそんな事は」「婦女子への親切と人生の先達への敬意を我々は叩き込まれていますから」
かなめ「ふうん…今どき珍しいくらいきちんとしつけられたのね…」
老婆(ロゼ)「ところで兄さんも旅行者のようだが目的地はどこなんだい?」
九十九「月面戦役の戦没者慰霊碑です」
老婆(ロゼ)「ほう…」
かなめ「それってお婆ちゃんの行き先と同じじゃない!」「…で、そのイレーヒって何なんです?」
老婆(ロゼ)「…嘆かわしい事だ。じゃあ、お前さんは100年前に起きた月の自治運動も知らんようだな」
かなめ「う、うはは…。あたし、歴史はイマイチなんで…」
老婆(ロゼ)「…革命戦争ではコロニーの住民が自治を求めて戦ったが、月面戦役は月と地球の戦いだった…」「戦いは地球側の勝利で終わったが、その爪あとはまだ残っている。そう、今でもな…」
九十九「ご老人…」
かなめ「ふうん…お婆ちゃんの子供の頃はそんな戦いがあったのね…」
老婆(ロゼ)「100年前の話だ! アタシはまだ生まれとらんわ!」
かなめ「あはは、ごめんなさい! お詫びってわけじゃないけど、あたしもそこに付き合うから」
ミナト「ふうん…よくわかんないけど私達もご一緒していい?」
かなめ「ミナトさん! それにメグミさんとシホミさんも! どうして、皆さんが月に!?」
メグミ「ナデシコは今、月にいるのよ。ヴェルターの半分もいっしょにね」
九十九(ナデシコ…地球製の相転移炉装備艦…。では、彼女達は…!?)
かなめ「へえ…あたし達は修学旅行で月に来てるんですよ。まあ…あたしははぐれちゃったけど…」
シホミ「宗介君も近くにいるはずよ。呼んであげよっか?」
かなめ「い、いいですよ! あんな挨拶も無しに宇宙に上がったような失礼な奴は!」「甲児君達も甲児君達よ! おかげで学校へのフォロー、たいへんだったんですから!」
シホミ「ふふふ…世話焼きぶりは変わらずね」
ミナト「で、こっちの彼はと…」
九十九「な、何です…あなたは…? 人の顔をのぞきこんで…」
ミナト「あなたの顔…どこかで見た事があるのよね…」
九十九(ま、まずい…! 正体がバレたのか…!?)
メグミ「わかった、ミナトさん! ヤマダさんだ! ヤマダ・ジロウさんに似てるんだ!」
九十九「ヤマダ・ジロウ…?」
ミナト「ごめんね…。私達の昔の知り合いに、あなた、ちょっと似てるのよ」
九十九「い、いえ…お気になさらずに」
ミナト「うふ…名前、教えてくださらない?」
九十九「は…! 白鳥九十九と申します!」
ミナト「ふふふ…か~わいい! 軍隊じゃないんだからそんなにかしこまらなくてもいいのに」「私はハルカ・ミナト。それじゃ白鳥さん…その慰霊碑にご案内してくれる?」
九十九「わ、わかりました! 自分、誠心誠意でミナトさんnご一行をご案内させていただきます!」
老婆(ロゼ)「ふふふ…若いな青年…」
かなめ「いつの間にか案内されるのがあたし達じゃなくてミナトさんになってるよ…」
シホミ「うふふ…楽しい休日になりそうね」
ユキナ「さっきの女…あたしを突き飛ばしたと思ったら今度はお兄ちゃんをたぶらかして…!」「お兄ちゃんもお兄ちゃんよ! あの漫画好きの大馬鹿に言われてのこのこ敵地の調査に来るなんて!」「もし正体がバレて極悪非道の地球人につかまったらただじゃ済まないのに…!」
〔銃声〕
???(宗介)「動くな…! 両手を頭の上で組んで地に伏せろ」
ユキナ「な、何なのよーっ!?」
宗介「警告は一度までだ。次は威嚇射撃ではすまない」
カズマ「やめろよ、宗介! この子が何したって言うんだ!?」
宗介「千鳥たちを物陰から監視していた。テロリスト…あるいは敵のスパイかも知れん」
ユキナ(バ、バレてる…!)(あたしとお兄ちゃんが木連の人間だってバレてるんだ!!)
カズマ「お前の勘違いにも飽き飽きだぜ。こんなかわいい女の子がスパイのわけないだろ?」
ユキナ「か、かわいい…? えへへ…あたし、かわいい?」
カズマ「女スパイってのはもっとボン! キュ! ボンの大人の女性が…」「そう! ナデシコのミナトさんみたいな人じゃなくちゃな!」
ユキナ「う、うるさ~い!この極悪非道の地球人め!!」
宗介「いかん! スパイが逃げる!」
カズマ「だから、やめとけって。街中で銃を振り回してるお前の方が不審者だっての」「…ところでよ、かなめ達が月に来てるようだけど、お前…会いに行かなくていいのか?」
宗介「彼女のガードはミスリルの別の人間がやっている…」
カズマ「へえ…俺はてっきり挨拶も無しに宇宙に上がったんでそれで顔を合わせられないかと思ったぜ…」
宗介「ぬ…」
カズマ「肯定だ…ってわけね。どうして、お前はかなめにそこまで弱いかね…」「まあ、んな事はどうでもいいか。とっととウリバタケさんに頼まれた部品、買って帰って…」「早い所、ご自慢の新兵器ってのを拝ませてもらおうぜ」
〔通信のコール音〕
宗介「…ヒイロからの通信か?」
〔モニターの開く音〕
ヒイロ「相良か? 緊急事態が発生した。こちらで月面都市に侵入したテロリストを発見した」
宗介「何っ!?」
ヒイロ「さらに連中は都市にかなり強力な爆発物を仕掛けたらしい」
カズマ「な、何だって!?」
ヒイロ「俺とデュオは爆発物を追う。お前達もこちらの指示に従え」
宗介「了解した」
〔モニターの閉じる音〕
宗介「…カズマ、お前は一度戻って爆発物撤去用の機材を用意するんだ」
カズマ「お、おう!! …くそ、休日ってのはロクな事が起こらないぜ!」
【シナリオデモ1終了】


サブタイトル
「やってきた『遠い同胞』」


【戦闘マップ1開始】
ロウ「アキト! そろそろ腕パーツの接合に入るぜ!」
アキト「了解だ! ロウ、やってくれ!」
樹里「でも、びっくりしたわ…。私達が拾ったアキトさんがあのヴェルターの一員だったなんて」
アキト「こっちも驚いたよ。俺が世話になったロウ達がミヒロちゃん達の知り合いだったとはね」
ミヒロ「ついでに私も驚いちゃった。そのロウさん達と月の街で会う事になるなんて」
ウリバタケ「いいのかよ、テンカワ…。知り合いのジャンク屋の兄ちゃん付きで手伝ってくれるのはありがたいけどよ…」「エリナさん、実験をボイコットしたの相当怒ってるみたいだぜ」
アキト「いいんスよ。俺…戦争の手伝いする気はないスから」「ユリカは戻れよ。お前は実験に協力するんだろ?」
ユリカ「アキトがやらないんならあたしもやらない!」
マオ「ってお姫様は言ってるよ。こりゃ王子様が戻らない以上、無理みたいね」
アキト「関係ないっスよ…。それより早く完成させましょうよ、ウリバタケさんの自信作…」
ウリバタケ「おうよ! エステバリスを改造して造り上げたこのウリバタケオリジナルバージョン…」「名付けてXエステバリス、略してエクスバリスの完成は目の前だ!」
マオ「設計図は見せてもらったよ、班長。こいつは中々の出来…ううん、完成すればかなりの戦力になるよ」
ウリバタケ「だろ、マオちゃん? 新型ジェネレータを搭載したおかげでエネルギー変換効率は5倍にアップ!」「心配していたエネルギー増幅による加圧もテッサちゃんのご指導で無事にクリア! 怖いものなしと来た!」
マオ「大したもんだよ。ソースケを通じてテッサに協力を依頼するなんてさ」「班長の熱意にあたしも頭が下がるよ。こいつの開発、喜んで協力させてもらうよ」
ウリバタケ「ありがとよ、マオ姐さん! いや~美女と新型機、絵になるねえ!」
ユリカ「ところで…ウリバタケさん…これの開発費ってとこから出てるんです?」
ウリバタケ「そ…それは俺がコツコツと経費を節約して得たヘソクリで…」
ミヒロ「それって横領って言うんじゃない?」
アキト「でも、こいつが完成してヴェルターの戦力になれば、上の人だって文句は言わないよ、きっと」
マオ「ふうん…アキトは戦争の手伝いはイヤでも戦争の道具を造るのはOKなんだ…」
アキト「…何が言いたいんスか?」
マオ「別に…。ただ、あたしは戦争と隣りあわせで生きてきたんでね…」「戦争が良い悪いなんてのはもうとっくに折り合いを見つけちゃってさ。で、あんたが新鮮に見えただけ」
アキト「………」
ユリカ「アキト…」
カズマ「た、たいへんだ! 爆弾をペロリ…じゃなくてテロリストで街が爆弾だ!」
ロウ「落ち着けよ、カズマ。いったい何が起きたんだ?」
カズマ「だから! テロリストが街に爆弾を仕掛けたんだよ!」
ユリカ「えーっ!?」
樹里「本当なの、カズマ!?」
カズマ「ああ…! 今、俺の仲間が仕掛けられた爆弾を探してる!」
マオ「まずいね、こいつは…。爆弾だけで騒ぎは終わらない…きっと敵さんは仕掛けてくる…!」
ロウ「カズマ! お前はヴァルストークに戻れ!」「爆弾は俺達が何とかする!」
カズマ「頼むぜ、ロウさん!」
ロウ「任せとけって! ジャンク屋はぶっ壊れたものを直すのは大好きだが…」「目の前でモノがぶっ壊されるのは我慢ならねえからな!」
ウリバタケ「急げよ、お前ら! どうやら敵さん来たみたいだ!」
〔敵ユニット出現〕
ゴート「皆さん! 速やかに避難を!押さないでください!」
恭子「何なのよ、もう!?」
風間「どうして僕達ってどこかに出かけると事件に巻き込まれるんだろう…」
ジュン「避難場所はおこちらです! お友達や家族と離れないようにお互いを確認してください!」
恭子「カナちゃん…どこに行っちゃったのよ…」
エリナ「ちょっと! ナデシコが動けない時にテロリストの襲撃!?」
ブレス「敵はこちらの都合はお構い無しだ! 出られる人間だけでも出るぞ!」
〔味方戦艦出現〕
〈出撃準備〉
ブレス「シホミ! 街の人達の避難は?」
シホミ「ゴートさんやジュンさんが誘導しています」「ただ、爆発物の方はジャンク屋のロウさん達も手伝ってくれていますが…」
ブレス「まだ発見できないか…!」
ゼクス「そしって、連中はバニックの隙を突いて仕掛けてきた」
ノイン「機体の構成から見てもおそらくマリーメイア軍の息のかかった者と思われます」
カズマ「しかしよ! ネルガルの施設はともかくどうして街を狙うんだよ!」
クルツ「んな事知るかよ! 俺達は来た敵を迎え撃つだけだ!」
リョーコ(アキト…やっぱり、お前…出撃してないんだな…)
ブレス「各機はテロリストを迎撃! ナデシコが出られない分、カバーするんだ!」
<戦闘開始>

<2PP>

???(セイナ)「あなたは街の爆破には協力しないの?」
???(五飛)「フン…その相手が誰であろうと一人の人間を消しただけで戦いが決するわけではない」
???(セイナ)「そう…あなたって結果しか重視しないタイプなのね」
???(五飛)「戦いで得られるものではなく戦いそのものが重要だ」「…どうやら、マリーメイア軍も俺の求めていた世界とは違うようだ…」
???(セイナ)「では、どうするの?」
???(五飛「)奴らにも義理はある。ケジメだけはつけさせてもらう」
???(セイナ)「いいわ…。私はあなたの戦いを見せてもらうだけだから…」

<敵全滅or3PP・味方援軍1出現>
マオ「ソースケから連絡は!?」
クルツ「まだだ! 爆弾は発見できてねえらしい!」
カズマ「急いでくれ、ロウさん! あんな連中の好きにさせるわけにはいかねえんだ!!」
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

地球圏エリア
月面都市
九十九「く…卑劣なり! 民間人をも巻き込むテロとは!」
ミナト「白鳥さんも早く避難を! 爆弾は宗介君達が探しているから!」
ユキナ「お兄ちゃん!」
九十九「ユキナ! どうしてお前がここに!?」
ユキナ「だって…だって、お兄ちゃんがいきなり地球人を調べに行くって言い出すから…」
九十九「それでこっそり付いてきたか…」
ユキナ「あたし、心配になって…だから…だから!」
ミナト「え…地球人って…? どういう事なの、白鳥さん…?」
九十九「ミナトさん…黙っていて申し訳ありません」「自分は木星圏・ガニメデ・カリスト・エウロパ・及び他衛星国家間反地球連合体所属…」「突撃優人部隊少佐、白鳥九十九です」
メグミ「え…その…それって…」
九十九「先日、あなた方と交戦したテツジンのパイロットは自分です」
ミナト「じゃあ、この人達が木星トカゲ…」
宗介「千鳥! 君も逃げるんだ!」
かなめ「ソースケ! あんたねえ2週間ぶりの再会でいきなりそれって進歩なさ過ぎ!」
宗介「それは謝る! 何も言わずに宇宙に上がったのも悪いと思っている!」
かなめ「よし、OK! それは許す! というわけで、あたしも手伝う!」「あたしも特別隊員見習いだし、爆弾解除の腕前はハイジャック事件の時に見たでしょ!?」
宗介「しかし…」
かなめ「こんな時にしかしもカカシもない!」
ロウ「そこのお前! 爆弾の手がかりはないのかよ!?」
ヒイロ「これまでの調査で爆発物はこの公園内のどこかにある事は判明している」
樹里「あ~! もういつ爆発するかわかんないのに、どうしてそんなに冷静なのよ!!」
デュオ「うるせえよ! こいつは特別なんだよ!」
老婆(ロゼ)「黙らんか、若造共!」
かなめ「お、お婆ちゃん…」
老婆(ロゼ)「どいつもこいつもこの一大事にぴーちくぱーちくと! まず、そこの木連の兄さん!」
九十九「は、はい!」
老婆(ロゼ)「今は地球も木連も関係ない! 手を貸してもらうよ!」「兄さんは向こうの植え込みからトイレの前までのブロックの爆発物探索だ! 早く行きな!」
九十九「白鳥九十九、了解しました!」
ユキナ「待ってよ、お兄ちゃん! 極悪非道の地球人に協力する気なの!?」
九十九「ユキナ…今はそんな事を言っている場合じゃないんだよ」「それにお兄ちゃんは地球人全てが血も涙もない悪魔だとは思えなくなったんだ…」
ミナト「白鳥さん…」
九十九「ミナトさん…自分はあなたの生命を守るため、爆発物探索に一命を賭す覚悟です!」
老婆(ロゼ)「次! 修学旅行中のお嬢ちゃん! そっちのムッツリ顔1号といっしょに遊具の周辺を探すんだよ!」
宗介「ムッツリ…」
かなめ「はい! わかりました! 行くよ、ソースケ!」
老婆(ロゼ)「ムッツリ顔2号とお下げはトイレの前からベンチまで! ジャンク屋は売店の周辺!」「各自、自分の行動が誰かを救う事を肝に命じ、急ぐんだよ!」
ヒイロ「任務了解だ」
メグミ「お婆ちゃん、私は!?」
老婆(ロゼ)「そばかすちゃんは連絡係だ。私からの指示をみんなに伝えてくれ。…それとそっちのグラマーちゃん…!」
ミナト「は、はい!」
老婆(ロゼ)「あんたは、その子についててやるんだ。しっかりしているようで、まだまだ子供のようだからね」
ユキナ「………」
ミナト「ユキナちゃん…だっけ? 大丈夫よ…きっとみんなが…」
ユキナ「触らないでよ、地球人! あんた達の先祖があたし達のご先祖様に何したか知ってるの!?」
老婆(ロゼ)「…やはり、木連は100年前のあの一件を恨んでおるのか…」
ユキナ「あたし…地球人を許さない…! 絶対…絶対に許さないんだから!! 爆弾なんか爆発しちゃえばいいんだ!」
ミナト「…木星の人達と地球の間に何があったかは私にはわからない…」「でもね、ユキナちゃん…あれを見て…。みんな、爆弾を発見するために一生懸命頑張ってる」「地球の人も木星の人も…」
ユキナ「………」
ミナト「だから、そんな事を言っちゃダメ。白鳥さんもきっと悲しむよ…」
ユキナ「う、うん…」
九十九「あったぞ! 爆発物を発見した!」
かなめ「見せて! あたしが解除する!」
宗介「どうなんだ、千鳥!?」
かなめ「…だ、駄目…! これ…もう起爆スイッチが入っていて時限信管が作動してる!」
ロウ「何だって! それじゃ解除は無理って事かよ!」
九十九「くっ…!」
ミナト「何する気なの、白鳥さん!」
九十九「自分が爆発物を可能な限り遠くまで運びまます! その間に皆さんは安全な場所へ!」
ミナト「ムチャよ! その爆弾、かなりの範囲を巻き込むらしいのよ!」
九十九「それでも自分は…自分はあなたを守りたいんです!!」
ミナト「白鳥さん…」
九十九「ミナトさん…自分は地球人の生態を探るために、この月へやってきました」「そして、知りました。地球人も我々と同じように仲間を想い正義を愛する心がある事を」「あなたという方に会えて自分は幸せでした!!」
ミナト「いやああああっ、白鳥さん!!」
ユキナ「お兄ちゃんーっ!!」
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ2開始】

〔戦闘マップ1から継続〕
〔味方ユニット出現〕

アキト「みんな、こっちだ!」
宗介「あのエステバリスはウリバタケ班長のスペシャル機!」
ロウ「完成したのかよ、エクスバリスが!」
アキト「爆弾は俺が捨ててきます! さあ、それを早くこちらに!」
九十九「しかし…!」
アキト「生身で走るより、こっちの方が速い! …それに俺は目の前で誰かが死ぬのはもう見たくないんだ!」
九十九「わかった、頼む! 自分は白鳥九十九だ! 君の名を聞かせてくれ!」
アキト「アキト…! テンカワ・アキトです!」
〔アキト、前進〕
メグミ「アキトさん!」
ヒイロ「急げ、テンカワ。爆発に巻き込まれればエステバリスも終わりだ」
アキト「うおおおおおおおっ! 急げ、エクスバリス!!」
デュオ「駄目だ! もう爆発する!」
ユリカ「アキトーッ!!」
アキト「うおおおおおおおっ!!」
〔光の放射音〕
〔画面、青く発光〕
〔味方ユニット消失〕
〔爆発音〕
〔画面、振動〕

ユリカ「いや…いやああああああっ!! アキトーッ!!」
かなめ「そ、そんな…アキトさんが…爆発しちゃった…」
九十九「くっ…テンカワ・アキト…。彼こそは真の偉大なる戦士だ…」
宗介「まだだ…あの男は…!」
〔味方ユニット出現〕
ユリカ「アキト!!」
アキト「お、俺…生きてるのか…」
デュオ「あいつ…またボソンジャンプを成功させたのかよ…!」
宗介「爆発物は撤去した。千鳥、とりあえず避難するぞ」
メグミ「皆さん! とりあえずネルガルのドックに逃げましょう!」
ヒイロ「ロゼ・アプロヴァール事務総長、案内する」
ロゼ「うむ…頼むぞ」
ロウ「じ、事務総長って、この婆さんがかよ!」
かなめ「うそぉ! 何、この超有名時代劇みたいな展開!?」
ロゼ「フン…今日日の女子高生は新聞も読まんのか…」「だが、かなめちゃんと言ったか…あんたの親切は忘れないよ。ありがとうね」
かなめ「は、はい!」
ロゼ「それと白鳥少佐…」
九十九「はい…」
ロゼ「…過去を許してくれとは言わん。だが、地球も木連も新たな時代に進まねばならん」「私は地球に住む人間の過去を清算するつもりだ」
九十九「…その言葉、信じてよろしいでしょうか?」
ロゼ「命懸けでホレた女子を守ろうとした男の前で嘘はつけんな」
九十九「ホ、ホレただなんて、その…!」
ロゼ「ふふ…もしかしたら、お前さん達が地球と木連を無すぐ架け橋になるかもしれんな」
ミナト「もう…お婆ちゃんたら!」
〔アキト、後退〕
アキト「お前ら…! 何で無差別爆弾テロなんて事ができるんだよ…!?」「俺はお前達を許さない…! 人の生命を奪って平気な奴らを許すもんかよ!」
ユリカ「アキト…」
ミナト「さあ、白鳥さん…ここはネルガルに避難しましょう。絶対に悪いようにはしないから」
九十九「いえ、ミナトさん…。自分は木連の軍人としてケジメをつけなくてはなりません」「ミナトさん…ユキナをお願いします!」
ユキナ「お兄ちゃん!!」

<敵全滅・敵増援1出現>
カズマ「一昨日来やがれってんだ、べらぼうめ!」
トロワ「まて、まだ敵はいる」
〔敵ユニット出現〕
カトル「五飛! まさか今回の作戦の指揮は君が…!?」
五飛「これは戦いの意味を履き違えた者の単独行だ。俺は関係ない」
ゼクス「では、何をしに来た、張五飛?」
五飛「お前達に警告を与えにきた」
トロワ「………」
五飛「木連が動き出した今、『終わらない円舞曲』の幕が上がる日は、そう遠くない」「お前達はそこで自分達の戦いがいかに無意味であるかを知るだろう」
カズマ「てめえ…! いきなり出てきて訳のわかんねえ事、言ってんじゃねえ!」
五飛「俺もお前達も歴史の中で永遠に踊り続けるだけだ…」
〔敵ユニット離脱〕
カトル「五飛、君は…」
トロワ「………」
ノイン「彼の言葉…マリーメイア軍の決起と見て間違いないでしょうね」
ゼクス「デキム・バートン…。ついに行動を起こすか…」
〔レーダー反応〕
キャレット「警戒警報、警戒警報。10時ノ方向 木星トカゲ 来マス」
〔ボソンジャンプ〕
〔敵ユニット出現〕

アカネ「来たね、木星トカゲ!」
元一朗「そのような呼び名はやめてもらおう!」「俺は木星圏・ガニメデ・カリスト・エウロパ・及び他衛星国家間反地球連合体、通称『木連』所属…」「「突撃優人部隊少佐、月臣元一朗…お前達に天誅を下す正義の戦士だ!」
ブレス「こちらは新・国際連合事務局所属GGG・プリベンター・スペースナイツ・及び民間協力団体…」「ならびにミスリル合同の特殊戦術隊所属」「ヴァルストーク艦長ブレスフィールド・アーディガンだ!」
カズマ「親父…こんな時まで相手に合わせたコミュニケーションかよ!」
シホミ「ただ張り合っただけだと思うけど…」
クルツ「見ろよ、アキト! 向こうのメカ、みんなゲキ・ガンガーにそっくりだぜ!」
ヒカル「ほんと! ゲキ・ガンガーだけじゃなくウミ・ガンガーとリク・ガンガーもいる!」
アキト「あいつら…!」
リョーコ「お、おい…アキト…?」
元一朗「フ…お互い名乗りは済んだか! ならば、いざ尋常に勝負だ!」
アキト「黙れ!! いきなり攻めこんできて尋常に勝負も何もあるかよ!」「お前達が火星に攻めてきたおかげでユートピアコロニーは壊滅してアイちゃんも死んで…」「火星ではフクベ提督もガイも…他にもいっぱい死んで…!」「そんな奴らがゲキ・ガンガーのマネなんかするな!」
元一朗「マネなどではない! ゲキ・ガンガーは我らの聖典! これは魂の証だ!!」
マオ「ちょ、ちょっと…聖典って…!?」
カズマ「あ~もう! 何言ってるか、さっぱりわかんねえ! 何なんだよ、あいつらは!」「俺達と同じ人間なのに木星に住んでて、ゲキ・ガンガーが好きでそれで戦いを仕掛けてきやがって!」
アキト「理由なんてどうでもいい!」「…戦う事でしか、この戦争が終わらせられないなら…! 俺はもう戦う事をためらわない!!」
九十九「そうだ、テンカワ・アキト君!」
〔ボソンジャンプ〕
〔敵ユニット出現〕

元一朗「九十九! 貴様が地球人の調査に行ったというのは本当だったのか!?」
九十九「すまん、元一朗「自分の中の迷いを正すためにも俺はこうするしかなかったのだ…!」
アキト「その声…! あんた…さっきの白鳥九十九さんか…!?」
九十九「そうだ、テンカワ君! 自分は白鳥九十九少佐だ!」
メグミ「やめて、アキトさん! 白鳥さんは悪い人じゃないわ!」
アキト「黙っててくれ、メグミちゃん! 俺は…俺は木連の連中を許すわけにはいかない!!」
元一朗「地球人め、戯言を!」「先祖の罪を忘れて地球にのうのうと暮らす貴様達こそ天誅を受けるべき存在だ!」
九十九「残念だ、テンカワ君。…君とも生まれる星が違えば友達になれたかも知れない」
アキト「ゲキ・ガンガーのセリフを言うな!! お前達は…お前達は俺の手で倒す!!」
エリナ「極端な子ね…。少し前まで戦争を嫌っていたかと思えば今度は積極的に戦おうとする…」
イネス「戦争への罪悪感が相手への怒りに摩り替わったみたいね。デリケートなのか、単純なのか…」

<九十九or元一朗と戦闘or敵増援1出現の次PP・味方援軍2&敵増援2出現>
キャレット「ネルガルドック付近ボース粒子ノ 増大ヲ確認!」
ブレス「ボソンジャンプか!」
〔ボソンジャンプ〕
〔敵ユニット出現〕
〔月面都市に爆発〕
〔画面、振動〕

アキオ「やめろーっ! そこにだって人が住んでるんだぞ!!」
ブレス「いかん! このままではドックの中のナデシコが危ない!!」
ユリカ「大丈夫です、ブレス艦長!」
〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕

シホミ「ナデシコ、出ました!」
クルツ「あれがナデシコかよ!? 何だか形が違うぜ!」
ユリカ「えっへん! これぞYユニットを装備した新しいナデシコです!」
エリナ「何が『えっへん』よ…。Yユニットは4番艦シャクヤクに装備されるはずだったのに…」
ルリ「そのシャクヤクですが、最初のテロリストの攻撃で既に破壊されています」
ウリバタケ「そうだ、見たか!? 4番艦に付くものが1番艦に付かないわけがねえんだ!!」
ユリカ「あのまま敵の攻撃でYユニットまで破壊されたらもったいないですもんね。だから、ナデシコがいただきました」
元一朗「くっ…! あの艦、報告にあった時空歪曲場を使う艦か!」「だが、俺達は負けない…! なぜなら、正義が勝つのがこの世の定めだからだ!」
アキト「黙れ、木星人! お前達に正義なんかあるもんか!」
メグミ「艦長! いいんですか、このまま戦って!?」
ユリカ「わかりません!」
エリナ「艦長…あなた…!」
ユリカ「でも、街を破壊させはしませんしナデシコは負けられません」「だって、ここはみんなと…アキトが帰ってくる場所なんだから!」
九十九「………」
ミナト「白鳥さん…」
九十九「ナデシコ、そして、ヴェルター! お前達の覚悟はわかった! だが、我々にも退けない理由がある!」「我々は戦う! 愛する祖国のために! だから、お前達も戦え! それぞれの信じる正義のために!!」
ブレス「武士道とは死ぬ事と見たり…か。あの男…迷いの果てに決意したか」
シホミ「お父さん…!」
ブレス「各員、木連が退く気がないのならこちらは迎え撃つだけだ!」「この戦いの先に何があるかを考えるのは後の話だ! 今は生き残る事を考えろ!」

<カズマvs九十九>
カズマ「悪いが俺はゲキ・ガンガーに何の思い入れもねえ! そういうわけで遠慮なくいくぜ!!」
九十九「バカな…! ゲキ・ガンガーの根底に流れる熱いドラマを理解せぬ人間がいるとは!?」「やはり地球人とは悪逆非道で卑劣な人間なのか!?」

<カズマvs元一郎>
元一郎「噂のヴェルターとやらが相手だと聞いていたが、なぜだ!?」「なぜ、小兵ばかりが相手で巨大ロボットが出てこない!」
カズマ「戦いは機体の大きさじゃねえ! 肝っ玉の大きさだ!」「てめえらが木星から来たならさよならジュピターにしてやるぜ!」

<ヒイロvs九十九>
九十九「この機体のパイロット…ムッツリ2号君か!」
ヒイロ「俺はそういった名前ではない」

<ヒイロvs元一郎>
元一郎「来い! 獅子はネズミを狩る時も全力を尽くす! 俺も手加減はしないぞ!」
ヒイロ「当然の話だ。だが、俺は狩られるウサギでも、ネズミでもない」

<アキトvs九十九>
九十九「テンカワ君…出来れば君とは戦いたくないが仕方ない!」
アキト「敵なら敵らしく戦えよ! くそっ! 殺し合いをするんなら名前なんか聞くんじゃなかった!」

<アキトvs元一郎>
元一郎「来い、卑劣な地球人! 木連の未来、俺とダイマジンがつかんでみせるぜ!」
アキト「黙れよ、木星人! 無差別に街を焼くお前達に未来なんかあるものか!!」

<アカツキvs九十九>
アカツキ「木星の遺跡を手に入れ、次は火星の遺跡を手に入れて地球を攻撃する気かい?」
九十九「どうしてそれを!?」
アカツキ「悪いけど、僕としては火星の遺跡は誰にも渡す気はないんでね!」

<アカツキvs元一郎>
アカツキ「気に入らないんだよね、正義、正義って…」「まるで自分達だけが正義を持ってると思っちゃってさ…!」
元一郎「黙れ、地球人! この世の正義は常に一つ! そして、それは木連にありだ!」

<宗介vs九十九>
九十九「この機体のパイロット、ムッツリ2号…いや、1号…? ええい、どっちだ!?」
宗介「俺はムッツリ1号…ではなくウルズ7、相良宗介軍曹だ」

<宗介vs元一郎>
元一郎「巨象に挑む蟻か…! お前にもこのダイマジンの恐怖を教えてやる!」
宗介「戦いはサイズではない。また、アニメのようにもいかない。俺はそれを教えてやる」

<元一朗撃破>
元一朗「バカな! この俺とダイマジンが負けるというのか!」
九十九「ここは退け、元一朗! 後は俺に任せろ!」
元一朗「すまん、九十九! この借りはいつか返すぞ!」
〔ボソンジャンプ〕
〔敵ユニット離脱〕


<九十九撃破>
九十九「くっ…! 動け! 動いてくれ、ダイテツジン!」
〔九十九に爆発〕
九十九「うおおおおおおっ!!」
※※まだ元一朗健在の場合、セリフ追加※※
〔ボソンジャンプ〕
※※まだ敵健在の場合、セリフ追加※※
〔敵ユニット離脱〕
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ルリ「敵、白鳥九十九機を残して後退しました」
ユキナ「お兄ちゃんーっ!!」
〔アキト、九十九へ隣接〕
九十九「とどめを刺しに来たか…」
アキト「………」
九十九「商社は君達だ…。さあ、やるがいい…」
アキト「…できるわけないじゃないですか…」
メグミ「アキトさん…」
アキト「ゲキ・ガンガーが好きで自分の生命を懸けて街を救おうとした人を」「殺せるわけないじゃないですか…!」
九十九「…テンカワ君…」
ミナト「投降して、白鳥さん! 私…もっとあなたと話をしたい!」
九十九「…わかった、ミナトさん…。あなたの言う通りにする…」
宗介「終わったか…」
ヒイロ「いや…これは始まりだ」
ユリカ「アキト…」
アキト「ユリカ…俺、思ったんだけど…地球と木連…俺達と白鳥さんみたいにやれないかな…」
ユリカ「え…」
アキト「戦いで戦争を終わらせるんじゃなくて…その…話し合いとか、和平とかで終わりにする事ってできないのかな…」「俺…白鳥さんを見てたらできるような気がするんだ…」
ユリカ「大賛成! さっすがあたしのアキト!」
エリナ「何とまあ単純な…」
イネス「いいんじゃない? この場合はシンプル イズ ベストで」
ロゼ「ふふふ…今日という日は地球と木連にとって大きな分岐点になったかも知れんな…」
【戦闘マップ2終了】

【シナリオエンドデモ開始】

地球圏エリア
ナデシコ/ブリッジ
九十九「………」
リョーコ(しかし、こうして見ると本当にガイの奴に似ているよな…)
ヒカル(ほんと…ほんと…! おまけに声も似ているし…!)
プロスペクター(しかし、両者が似ているのは顔形以上に、あのゲキ・ガンガーのキャラのマネをしているからでは?)
かなめ(あの服と髪型って、もしかしてゲキ・ガンガーの主人公のコスプレ?)
九十九「………」
ロゼ「では、白鳥少佐…尋問を始めさせてもらうよ」
クルツ「ところで、この婆ちゃん…誰?」
ブレス「そうだな…。俺達が『灯台守』だとしたら地球の『舵取り』と言えばいいかな?」
ロゼ「少しは気取った言い回しができるようになったじゃないか、ブレス…」「まあ、散々やりあった幸太郎や激、フリーマンと共に仕事する程度には大人になったって事かのう」
ブレス「昔の事は言いっこ無しですよ、ロゼ・アプロヴァール…」
クルツ「ロゼ・アプロヴァールっていやあ!」
ヒカル「もしかしって、お婆ちゃん…国連の事務総長さん!?」
ロゼ「その通り。あたしがヴェルターの最高責任者」「新・国連事務総長ロゼ・アプロヴァールだ」
ノイン「国連事務総長と言えば、地球人類の最高意思を決定する議会の議長でもある…」
ゼクス「アプロヴァール女史…なぜ、護衛もつけずに月にお一人で?」
ロゼ「先人の犯した過ちを正そうと思ってね。その決意を固めるために月面戦役の慰霊碑を訪ねたのさ」「おかげで白鳥君や親切な女子高生、ムッツリ君達に出会えたけどね」
かなめ「あはは…迷子の取り持つ縁ってやつですか…」
九十九「………」
ミナト「白鳥さん…それに、ユキナちゃん…。話してくれないかしら…」「どうして、あなた達の木連と地球が戦争しなくちゃならないか、その理由を」
ユキナ「お兄ちゃん…」
九十九「わかりました、皆さん…。捕虜である以上、自分は尋問には可能な限り答えるつもりです」
ユリカ「そんな固くならなくても…!」
ブレス「その通りだ。まずは俺達は君に礼を言わなくてはならない」
宗介「白鳥九十九少佐…爆発物探索における貴官の協力、感謝いたします」
九十九「いえ…あの時の自分は軍人としてではなく一個人として行動したまでです…」「大事な人を守るために…」
ミナト「白鳥さん…」
ユリカ「何か、いい雰囲気…」
ゴート「………」
九十九「…全ては100年前の月面戦役にさかのぼります」「付で起こった独立運動に手を焼いた世界連合国家は、これを武力で鎮圧し…」「最後まで連合国家に従わなかった一派を地球圏から追放したのです」
カズマ「追放って…!?」
ロゼ「文字通りの意味だ。彼らは地球圏を追われ」「それ以外の場所に生活の場を移すしかなかったのだ」
九十九「それが我々の祖先です。彼らはその居をまずは火星へと移したのですが…」「連合国家は字武運たちの行動が世にもれるのを恐れ、火星に攻撃部隊を送り込んだのです」
宗介「自由を求める独立運動を弾圧し、さらにそれを隠蔽するとは…」
イネス「まあ統治者としては妥当な行為ね。誉められはしないけど」
ロゼ「………」
九十九「そして、我々は火星をも追われた。だが、それ以上、地球から離れた場所で人類は生存した事はなかった…」「それゆえ、さすがの連合国家の追撃もそれで終わりました」
ゼクス「しかし、ジョージ・グレンの木星調査団の前に人が火星の先の地に到達していたとは…」
九十九「祖先達は火星を離れ、最後は木星の衛星軌道上に安住の地を求めました」「もっとも、その過酷な生活は安住という言葉にはほど遠かったようですが…」
カズマ「じゃあ、どうやってあんた達は生きてたんだよ!?」
ホリス「それに無人兵器を始めとする数々の独自のテクノロジー…その開発経緯も興味がありますね」
九十九「全ては我々の祖先が木星の衛星群で発見したあれのおかげです」
ブレス「あれ…とは?」
九十九「それは何者かの遺した相転移炉の工場でした」「それに遺されていたテクノロジーを利用し、我々の祖先は木星圏に独自の国家を造り上げたのです」
ユリカ「ナデシコが火星の遺跡の技術を使って造られたのと同じですね」
アカツキ「そして、君達は祖先の恨みを晴らすために地球へ戦闘を仕掛けた…と」
九十九「その通りです」
ノイン「そんな…木星トカゲは過去に不当に地球を追放された地球人で」「戦争の原因がその復讐だったなんて…」
かなめ「学校の教科書とは全然違う歴史ね、これは…」
アカツキ「こりゃ確かに軍が真相を知ったとしても公表できないはずだよ」
ロゼ「その通りだ。だが、これは残念ながら全て真実だ」「地球人類は厳粛にこの事実を受け止めねばならないだろう」
カズマ「戦争の原因はわかったけどよ…じゃあ、なんであんたらはゲキ・ガンガー大好きなんだ?」
マオ「戦闘中にあんたのお仲間は聖典とか言っていたけど…」
九十九「その通りです。ゲキ・ガンガー3は木連の人間にとって聖なる福音なのです」
ユキナ「あたし…あの漫画嫌い…。ガキっぽいし、暑苦しいし…」
九十九「何を言うか、ユキナ!」
アキト「ゲキ・ガンガーは愛と勇気と希望を与えてくれる最高のアニメじゃないか!」
九十九「テンカワ君…」
アキト「白鳥さん…」
かなめ「今度はこっちが怪しい雰囲気…!」
ロゼ「白鳥少佐…そのゲキ何とかと木連の関わりについて話を進めておくれ」
九十九「失礼しました!」「…生きることだけに懸命だった我々の祖先は今から約60年前に大きな転機を迎えることになります」「それは地球からの調査団、ジョージ・グレンとの遭遇でした」
デュオ「じゃあ、ジョージ・グレンは木連の事を知っていたのかよ!?」
アカネ「それなのに、木星から帰ってもずっとその事を黙ってたんだ…」
ブレス「ジョージ・グレン…」「今から70年ほど前に計画された人類初の木星調査団の責任者であり…」「人類史上、公に記録されている初の遺伝子操作によって誕生した人類」「ファースト・コーディネイターか…」
九十九「伝え聞く話では彼は我々の境遇に同情し、その存在を秘匿する事を約束してくれたようです」「そして、その約束通り今日まで地球に対して木連の存在は隠し通されてきました」「それゆえジョージ・グレンは我々にとって『正義の人』であり、『伝道師』でもあるのです」
クルツ「しかしよ…どうしてジョージ・グレンが木連に同乗なんかしたんだ?」
シホミ「…推測だけどジョージ・グレンはコーディネイターの未来を彼らに重ねたからじゃないかしら?」
ミヒロ「どういう事なの、お姉ちゃん?」
シホミ「ジョージ・グレンは木星へ出航する際、自分がコーディネイターである事を世間に公表していった…」
ゼクス「いわゆるジョージ・グレンの告白か…」
シホミ「おそらくあの人は自分の告白の後、地球圏がコーディネイターの是非を問う論争に揺れ動く事を予想していた…」「ううん…もしかするとナチュラルとコーディネイターの対立が起こる事もわかっていたのかも…」
ブレス「彼は、いつの日かコーディネイターが木連と同じように不当な理由で争いに巻き込まれる事を憂いていたのかもな…」
九十九「おそらく、その通りだと思います」「事実、彼は我々の祖先にいつの日か『コーディネイター』になって欲しいと頼んだそうです」
デュオ「遺伝子を改造しろって事か?」
九十九「いえ…コーディネイターの本来の意味である『調停者』としての役割を果たして欲しいとのことだそうです」「いつか地球で争いが起きた時、遠くからそれを見ているであろう我々に」「両者の間を取り持つ事を頼んだのでしょう」
アカツキ「フフ…皮肉な話だね。確かにジョージ・グレンの予想通り、反コーディネイターの機運は高まっている」「だが、そんなときに君達は自信が争いの火種として地球圏に戻ってきたのだからね」
九十九「………」
カズマ「やめなよ、アカツキさん。…そりゃ確かに戦争を仕掛けられて迷惑しているのはこっちだし…」「それに復讐たって、もう世界連合国家もないけどよ…」「でも、俺…何だか木連の人が絶対的に悪い奴には思えないぜ…」
九十九「ありがとうございます…我々も『伝道師』ジョージ・グレンに教えられた正義を信じ…」「今日まで戦ってきましたがどうやら、それはあなた方の正義とぶつかっているようです」
マオ「正義、正義って…現実はアニメじゃないんだからさそう簡単には割り切れないよ」
アキト「ちょっと待った! ジョージ・グレンが伝道師ってまさか…!?」
九十九「はい…我々にゲキ・ガンガーを教えてくれたのはジョージ・グレンです」
メグミ「ウソ…ファースト・コーディネイターもアニメ好きだったの!?」
九十九「いえ…さすがにジョージ・グレン本人からディスクを渡されたわけではないのでしょうが…」「少なくとも彼が率いる調査団の一人が持っていたゲキ・ガンガー3に我々の祖先は夢中になったのです」
エリナ「なるほどね…。極端に娯楽に飢えた状況にはあの手の刺激は強烈だったみたいね」
九十九「ただ保存状態に問題があり、現在・木連ではゲキ・ガンガーの9話、13話、33話は欠番になっています」
アキト「それなら、後で俺の部屋に来てください。その幻の話、ありますから」
九十九「ほ、本当ですか!? それだけで自分は地球圏に来た甲斐があったというものです!!」
ユキナ「お兄ちゃん! そんな事してる場合じゃないでしょ! この漫画バカ!」
九十九「う、うん…そうだったな」
ブレス「それで白鳥君…君はこの後、どうする気だ?」
九十九「許されるなら木連へ戻り、地球との和平を説くつもりです」
ロゼ「ほう…」
アキト「そうだよ、白鳥さん! 俺達…不孝な歴史から戦争になっちまったけど…」「だからって、お互いを滅ぼすまで戦う必要なんてないんだよ!」
ユリカ「どうしましょう、事務総長さん…?」
ロゼ「難しい問題だね。彼が捕虜である以上、そう簡単に解放を決定するわけにはいかない」
ブレス「そうでしょうな。確かに彼は信義に値する人間のようだがそれはあまりに早計だ」
ユキナ「だったら、オジサン! あたしが捕虜になるわよ!」
ブレス「オ、オジサンね…。まあ間違いではないが、出来ればキャプテンと呼んでもらいたいな」
ユリカ「でも、ブレス艦長…ユキナちゃんがこちらに残ってくれれば連合軍への言い訳も立ちますし…」
ブレス「そうだな…。ユキナ君、君さえよければこちらに残ってくれるかい?」「無論、三食オヤツ付きは保障するよ」
ユキナ「はい、喜んで!」
ホリス「さすが社長…この場面で2000のワザの一つ『かどわかし』ですか…」
アカネ「馬鹿ホリス! 人聞きの悪い事、言うな!」
ブレス「アプロヴァール事務総長もそれでよろしいですかな?」
ロゼ「白鳥君とユキナちゃんがよければアタシが全ての責任を持つよ」
九十九「本当にいいのか、ユキナ?」
ユキナ「大丈夫よ。少なくとも、ここの人達はいい人みたいだし。…例外もいるけどね」
宗介「………」
カズマ「宗介…やっぱり、お前…恨まれてるみたいだぜ…」
かなめ「まあ、あんたの事だから何をやったかだいたい見当つくけど…」
ユキナ「お兄ちゃん迎えにくてくれるの待ってるね」「その間にあたし、ミナトさんの事、ばっちりチェックしておくから」
ミナト「え…」
九十九「お、おい、ユキナ! お、お前…な、何言ってんだ!?」
ユリカ「隠さなくてもいいですよ、白鳥さん! あたし達、みんなで白鳥さんとミナトさんを応援してますから!」
シホミ(う~ん…若干一名を除いてかな…)
ゴート「………」
ユキナ「だから、早く迎えにきてね、お兄ちゃん」
九十九「わかったよ、ユキナ。…では、ブレス艦長、ミスマル艦長、ユキナをお願いします」
ブレス「期待させてもらうよ、白鳥少佐。俺も君と戦いたくないんでね」
ロゼ「この場での発言は非公式なものだがいずれは全てをはっきりさせる日が来る…」「白鳥少佐…アタシは君を信じるよ。その日が来るまでに木連の上層部を説得してくれ」
九十九「はい! 身命に代えましても!」
アキト「白鳥さん…幻の3話は地球と木連の間に平和が戻った日にいっしょに見ましょう」
九十九「わかったよ、テンカワ君…。その日のために自分も力の限りに頑張るよ」
かなめ「じゃあ、ソースケ…あたしは修学旅行に戻るから甲児君達にもよろしくね」
宗介「了解した。くれぐれも周囲には気をつけてくれ」
かなめ「できれば冬休みはみんなでどこかに遊びに行きたかったけど…この調子じゃ無理みたいね」
宗介「………」
かなめ「でも、いつか戻ってくるんだよね、陣代高校に?」
宗介「肯定だ。ゴミ係の仕事もしなくてはならん」
かなめ「じゃあ、待ってるよ。約束だからね」
宗介「問題ない。約束の遂行のために全力を尽くす」

地球圏エリア
ヴァルストーク/カズマ自室
カズマ「連語宇宙歴99.12.20、航海日誌…」「白鳥さんが木連に帰ってから約一ヶ月…地球圏はあれからてんやわんやの大騒ぎになった」「あの肝っ玉婆さん…じゃなくてロゼ・アプロヴァール事務総長は…」「あの後すぐに地球圏の人々に木連との不幸な歴史を公表し、公式に過去の政府の過ちを認めた」「これに連合軍は大反対したらしく国連の会議はかなり紛糾したそうだ」「だが、事務総長と白鳥さんの頑張りでついに木連側も和平の会談に応じることになった」「そして、その会談に先立ち、白鳥さんが和平に関する木連側の草案を持ってやってくるそうだ」「ミナトさんとすっかり仲良くなったユキナちゃんはその日が来るのを今か今かと楽しみにしている」「無論、俺やアキトさんもだ」「アキトさんは相変わらずネルガルの協力要請は無視してるが、少なくとも戦う事は拒否しなくなった」「これも和平という一つのゴールが見えてきたおかげだろう。とにかくめでたいことが続く」「木星に旅立ったヴェルターのメンバーも木連の協力で」「火星で超竜神を発見し予想以上に早く戻ってくるそうだ」「しかし驚きなのは超竜神で一度は木星に飛ばされたものの…」「ザ・パワーという謎の力で火星で復活したって話だ」「火星にはガルラのシンクラインとかいう新たな敵が現れたそうだが人類の力を一つにすれば怖いものなしだ…と」

地球圏エリア
X18999/オフィス
ロゼ「よく来てくれたね、白鳥少佐。まずうはこの度の会談までの骨折りの労、ねぎらわせてもらうよ」
九十九「いえ、これも木連と地球の未来のためですから」
ロゼ「そういえば、あのグラマーちゃんとはその後、どうなったんだい?」
九十九「ミ、ミナトさんとはお互いに通信で近況を報告しあう間柄になっておりまして…」
ロゼ「ウブな事だね…。だけど、木連との和平が成立した後は風紀の乱れが心配だよ」
九十九「いえ! 自分を含めて木星の男児は女性に対してに礼節をわきまえ常に責任ある行動をとるつもりです!」「自分も和平成立の暁には正式にミナトさんに結婚を申し込み…」
ロゼ「…ちょっと待っとくれ、白鳥少佐。少佐はこの草案を読んだのかい?」
九十九「草壁中将謹製の和平草案でしょうか? それは今日まで機密として扱われてきてますので…」
ロゼ「読んでないのかい…。では、自分の目で内容を確かめてみるがいい」
九十九「こ、これは…!?」
ロゼ「…これのどこに和平などという平和的な意図がある…!?」「地球圏の武装放棄…財閥の解体…政治理念の転換…。木連は地球を植民地にするつもりか!?」
九十九「お待ちください、事務総長! これは何かの間違いです!」
ロゼ「とにかく和平交渉は理由をつけて延期とする。白鳥少佐はもう一度、木連上層部の意図を確かめてくれ…」
九十九「はい…承知いたしました…」

太陽~木星エリア
木連旗艦かぐらづき
九十九「どう言う事です、草壁中将!? あの草案の意図するところを教えてください!」
草壁「読んでの通りだ。100年の忍従を強いてきた地球に対し我々は賠償を請求したまでだ」
九十九「しかし! それは新・国連の正式な謝罪という形で決着が着いたはずでは!?」
草壁「それに我々は火星でついに『都市』を手に入れたのだ」「これよにって枯渇した古代太陽系文明の遺産が充填されるばかりか戦局は大いに我々に傾く」「勝てる戦を途中で放棄する愚か者は木連にはいない」
九十九「それでは和平交渉は何のために行われるのです!?」
草壁「まずは頭を冷やせ、白鳥少佐。今後は対策を追って連絡する。別名あるまで、そこで待機せよ」
九十九「…了解しました」
〔モニターの閉じる音〕
草壁「熱い男だ…」
???(北辰)「ですが、木連の未来には邪魔者となりましょう」「動きましょうか?」
草壁「お前達が出る必要はない。彼を始末する任務は月臣少佐に与えた」
???(北辰)「あの男にできるでしょうか? 白鳥の親友であるあの男に…」
草壁「月臣も純粋な男だ。その正義の想いの前には友情など小さなものだよ」「そして、白鳥九十九は英雄になる。志半ばで卑劣なる地球っ陣に討たれた正義の英雄に…」「後は愚か者共が動き始めれば我々の士気は最高潮に達するだろう。その時こそ我らの決起の時だ…」

地球圏エリア
X18999/個室
〔銃声〕
???(九十九)「お、お前は…」
???(元一朗)「九十九…全ては木連の未来のためだ」「お前の死…決して無駄にはしない」
〔扉の開閉音〕
???(九十九)「は…はは…何だこりゃ…。俺…ここで死ぬのか…」
【シナリオエンドデモ終了】


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