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No.29
赤い魂、青い炎

【シナリオデモ1開始】
地球圏エリア
ヘリオポリス内
キラ(…僕は…モビルスーツに乗ってザフトと戦った…)(そして、ザフトの中には…アスランがいた…)
ミリアリア「大丈夫、キラ…?」
トール「すげえよな、お前! こんなモビルスーツを操縦してザフトを撃退しちまうなんてよ!」
サイ「ありがとう、キラ。お前のおかげで俺達、助かったよ」
キラ「あ…うん…」
カズイ「…やっぱり、キラは俺達とは違うんだな…」
キラ「え…」
マリュー「君…キラ君というのね…」
キラ「…すみませんでした…。何か僕…無茶苦茶やっちゃって…」
マリュー「…民間人の君が軍の最新鋭の機体に乗り込んで、戦闘中にOSを書き換え…」「そのまま襲ってきたザフトのモビルスーツを撃退した…。確かに無茶苦茶な話ね…」
キラ「…すみません…。ただ…あなたといっしょにあのガンダムに乗り込んだら…」「学校の友達が戦闘に巻き込まれそうだったのを見てそれで…後は無我夢中で…」
マリュー「ガンダム? ああ、ストライクの事ね…」「確かに革命戦争で活躍したガンダムにイメージは似ているわね」
キラ「ストライク…。それが、あのモビルスーツの名前…
マリュー「とにかく、あなたもお友達も私といっしょに来てもらいます」
キラ「え…?」
ミリアリア「そんな…!」
トール「ちょっと待ってくれよ、軍人さん。俺達、戦闘に巻き込まれただけで…」
マリュー「黙りなさい!」
〔銃声〕
ミリアリア「きゃあっ!」
サイ「ら、乱暴じゃないですか! いきなり威嚇射撃だなんて!」
キラ「サイの言う通りですよ! 彼らなんですよ、気絶しているあなたを期待から下ろしてくれたのは!」
マリュー「助けてもらった事は感謝します。…でも、あれは軍の重要機密よ。民間人が無闇に触れていいものではないわ」
キラ「でも…」
マリュー「私はマリュー・ラミアス。地球連合軍の将校です」「事情はろうあれ軍の重要機密を見てしまった以上…」「あなた方はしかるべき所と連絡が取れ処置が決定するまで、私と行動を共にしていただかざるを得ません」
カズイ「そんな…! 中立のコロニーに連合軍がいた事がそもそもおかしいじゃないか…」
マリュー「一切の反論、質問は認めません! あなた達だって今の地球圏の状況は知っているでしょう!」「中立だと、関係ないと言ってさえいればいつまでも無関係でいられる…」「。まさか、そんな風に思ってはいないでしょうね…!」
トール「それは…その…」
マリュー「このコロニーの中の平和が箱庭の世界であった事を理解しなさい。そして、それは今日で終わったのです」
サイ「そんな乱暴な…」
マリュー「乱暴でも何でもそれが現実です。…ラダムやイバリューダーの襲撃は日増しに激しくなっている…」「そして、プラントと地球…コーディネイターとナチュラルは戦争をしているんです…!」
キラ(コーディネイターとナチュラル…。そして…僕はコーディネイター…)
マリュー「アークエンジェルはすぐに出航します。キラ君…あなたはストライクを艦まで運んでもらいます」
キラ「はい…」

地球圏エリア
ヴァルストーク/ミヒロ自室
ミヒロ「連合宇宙歴100.8.26、航海日誌…」「傭兵の人達といっしょにいたのは絶対にお兄ちゃんだった…。私が間違えるはずがない…」「お兄ちゃんとお父さんは半年前の戦いから行方不明だったけどお兄ちゃんは生きていた…」「お姉ちゃんはそれだけで充分だって言っていたけど、私は嫌だ…」「お兄ちゃんに会いたい…。お兄ちゃんと一緒に暮らした…い。それなのに、どうして…」
キャレット「ミヒロサン…」
ミヒロ「ごめんね、キャレット…。この半年間、ずっと泣いてばかりで…」「もうすぐロウさん達が来るっていうのにこれじゃまた心配かけちゃうね…」
キャレット大丈夫デス。カズマサンハ キット 戻ッテキマスヨ」「ダッテ、カズマサンハ キャプテン・ブレスノ 息子サンナンデスカラ…」
ミヒロ「私もそう思いたい…でも…」
キャレット「ミヒロサン…」

地球圏エリア
ヴァルストーク/ブリッジ
ロウ「そうか…カズマの奴、生きていたのか…」
アカネ「うん…。でも、あたし達の前から逃げるように去っていったけどね…」
樹里「この半年の間、ずっと帰ってこなかったのって何か理由があるのかな…」
プロフェッサー「その辺りはカズマ本人に聞いてみなければわからないでしょうね」
シホミ「ええ…。ですから、今は放っておくしかないと思います…」
ロウ「だからと言って、シホミさんや俺達が心配している事も知ってるだろうに連絡の一つも寄こさないとはよ…!」「見つけたら、俺がぶん殴ってでも連れ戻してやるぜ…!」
ミヒロ「………」
ホリス「で、ロウさん…我々に手伝ってもらいたいという依頼は?」
リーアム「それは私が代わってご説明さしあげましょう」
ホリス「助かりますよ、リーアムさん。どうもロウさんの説明は勢いばかりで要点がつかみにくいですからね」
ロウ「ったくよ…相変わらずトボけた口調で毒舌だぜ、あんたは…」
リーアム「皆さんも数時間前に中立コロニー・ヘリオポリスで戦闘があったのはご存知でしょう」
ホリス「ええ。コロニー内で連合とザフトがやりあったらしいですね」
シホミ「ガレントからの情報では何でもヘリオポリスで連合軍が新型のモビルスーツを開発していたとか…」
アカネ「で、それをザフトが奪いに来て戦闘になったって話だよね」「でも、オーブもやってくれるね…。中立だって言っておきながら、ちゃっかり連合軍に協力していたとは」
プロフェッサー「オーブには公営企業のモルゲンレーテ社があるからね」「大方、連合軍はあそこの技術力に目を付け、無理やり協力させたんでしょうね」
アカネ「詳しいね、プロフェッサー。さすがはリーダー役!」
プロフェッサー「あそこにはちょっとしたコネがあるのよ」
ホリス「しかし、自分達の目的のために中立国の圧力をかけるとは…」「いくら技術力とパイロットの能力でザフトに差をつけられているからって連合軍もやり方がえげつないですね」
シホミ「…でも、連合軍に協力した事が明るみになった以上、オーブの中立は揺らぐ事になるわね…」
樹里「あの国…コーディネイターとナチュラルがいっしょに住めるって聞いてたからちょっと好きだったのに…」
アカネ「『ジョージ・グレン』オタクの樹里らしいよ」
樹里「私はオタクじゃなくてフリーク! そこはきちんと区別してよね」「そもそも…ジョージ・グレンは今日の地球圏の発展の基礎を作った偉大な人物で…」
プロフェッサー「はいはい…その話は後でキャレット相手にたっぷりしてあげてね。…リーアム、仕事の話を続けて」
リーアム「つまりは簡単な事です。戦闘になれば機体は破損し、そこにはジャンクが生まれます」
ロウ「そのお宝を俺達で回収しようって話だ。今回のは規模が大きかったからな…で、協力を頼むってわけだ」
シホミ「わかりました。距離的にも、ここからなら数時間でヘリオポリスに到着します」「この依頼…謹んで受けさせていただきます」
ロウ「そうと決まったら急ごうぜ。他の奴らに先を越されないようによ」
ミヒロ「………」
8「ミヒロ…元気がないな」
キャレット「ハイ…カズマサンノ 事ガ 気ニナッテ イルヨウデス」
8「そうか…。無理もないだろうな」
シホミ「ありがとうございます、8さん」
8「いや…シホミ艦長。私としても彼女の笑顔が曇っていると気になるしな」
ロウ「8も言ってくれるぜ。とてもコンピュータとは思えないな」
アカネ「8ってロウが回収した宇宙戦闘機に搭載されていたコンピューなんだよね?」
8「その通りだ。私は戦闘のプロフェッショナルとして人類の戦いの歴史全てを記録している」
樹里「疑似人格が搭載されているところはキャレットと同じね」
キャレット「ハイ…私ニモ イイ友達ガ デキマシタ」
ロウ「俺にとっても大事な相棒だからな。だから、こうしてミーティングにも参加してもらってる」
樹里「スーツケースに本体を移植したんで持ち運べるようになってるしね」
8「感謝している。ロウといっしょだと退屈もしないしな」
ロウ「へへ…今回の仕事は8以上の大物を釣り上げる予感がするぜ」
リーアム「ロウお得意のジャンク屋の勘ですか?」
ロウ「まあな! トレイラーにはトレイラー魂があるように…」「ジャンク屋にはジャンク屋の魂ってのがあるのさ!」
アカネ「それがお宝の匂いをかぎつけてるってわけだ」
プロフェッサー「…だったら、急いだ方がいいわよ」
〔通信のコール音〕
ホリス最新の情報が入りました。ヘリオポリスで再び大規模な戦闘が起きたようです」
樹里「えーっ!? まだ、戦闘続いてたの!?」
ロウ「ちっ…ジャンク屋としてはお宝が増えるのはありがたいが…、ザフトも連合も懲りない奴らだぜ…」
【シナリオデモ1終了】

【戦闘マップ1開始】

〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕
〔敵ユニット出現〕

キラ「ヘリオポリスが…!」
〔カーソル、ヘリオポリスを指定〕
〔ヘリオポリスに爆発〕
〔画面、振動〕

ムウ「ぼさっとしてるるな、坊主! ザフトはまだいるんだぞ!」
キラ「は、はい!」
マリュー「そんな…コロニーを破壊するなんて…」
ナタル「ラミアス艦長、指示を…!」
マリュー「わ、わかっています! …この艦とストライクは絶対にザフトには渡せません!」「我々は何としてもこれを地球連合軍司令部に持ち帰らねばならないのです!」「ストライクとメビウスを回収し、本艦はこの宙域を離脱します!」
ナタル「了解しました。…活気の回収を急げ!」
キラ(アスラン…。君はザフトにいるんだね…)(まさか、一番の友達だった君と戦う事になるなんて…僕は…)
〔味方戦艦離脱〕
〔味方ユニット離脱〕

ディアッカ「あの『足付き』、逃げやがったぜ」
イザーク「面白い…。追撃して最後のGといっしょに撃墜してやる」
アスラン「やめろ、イザーク。俺達の任務はあくまでGの捕獲だ」
イザーク「だが、クルーゼ隊長からは捕獲が不可能な場合、撃墜も止む無しと言われている…!」
ディアッカ「やめとけ、イザーク。アスランの奴は怖くなっちまったんだよ」「あのG…ナチュラルにしちゃ結構、やるものな」
アスラン(違う…あれに乗っているのはナチュラルじゃない…)(あれに乗っているのはキラだ…。だが、コーディネイターのキラがなぜ連合に味方する…!?)
ディアッカ「それともプラントに残してきた婚約者が気になるか?」
ニコル「いい加減にしてください、ディアッカ。今は作戦中ですよ」「それに僕達もまだ連合から奪った機体に慣れていないのですから無理は禁物です」
アスラン「ニコルの言う通りだ。ここはクルーゼ隊長の指示を待とう」
クルーゼ「…各機、よくやってくれた。ヘリオポリスの破壊は任務遂行上、止むを得ない事故だった」「各機はヴェサリウスに帰還しろ。これより『足付き』を追撃する」
イザーク「了解…!」
〔敵ユニット離脱〕
〔第3軍ユニット出現〕

???(ギナ)「…持ち出せたのはP01だけか…。02と03が連合軍に見つかればやっかいな事になる…」「あの二機は確実に破壊する必要がある…。我らの理想実現のためにも…」
〔 ???(ギナ)、マップ端へ移動〕
〔第3軍ユニット離脱〕
〔味方戦艦出現〕

ロウ「お、おい! 見ろよ! ヘリオポリスが…ぶっ壊れちまってる…!」
樹里「そんな! いくら戦争だからって民間人も住んでるコロニーを破壊するなんて!」
シホミ「ホリス! ヴァルストークを残骸へ移動させて! 一人でも多くの生存者を救出するわよ!」
ホリス「了解です、社長代行! 『生命を大事に』はスペースマンの合言葉ですからね!」
ロウ「樹里、リーアム、ミヒロ! 俺達も救助に出るぞ! お宝探しは後だ!」
ミヒロ「りょ、了解!!」
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2終了】

地球圏エリア
ヘリオポリス残骸
樹里「ほ、本当に…本当に大丈夫かな…。ザフトや連合、戻ってこないかな…」
ロウ「ビビってんなよ、樹里。帰りたいんならミヒロといっしょに外で待ってな」「目の前で眠ってるお宝を放っておくようなマネは俺にはとてもできねえぜ…!」
アカネ「そうそう! できる限りの救助はしたんだから後はあたし達が仕事をする番だよ」
ミヒロ「ごめんね、チイ姉ちゃん、ホリス…。私…船外活動、できなくて…」
ミヒロ「気にしない、気にしない。ミヒロももうちょっと大きくなればコツを覚えるからさ」「作業ポッドの操縦だってヴァルホークを動かすのより全然簡単なんだから」
ホリス「心配しなくてもアカネさんより大きくなるのはもうすぐですしね」
アカネ「うるさい、馬鹿ホリス! 誰も胸の話はしてないじゃない!」
ホリス「その通りですよ。今回はアカネさんが自爆しただけです」
アカネ「ぬ、ぬう…不覚…!」
リーアム「では、アカネさん、ホリスさん…私達は工場エリアへ向かいます」
ロウ「道案内は頼むぜ、8!」
8「既にプロフェッサーからこのコロニーの基本構造データは受け取っている。任せてくれ」
アカネ「じゃあ、あたし達はドック跡に行ってみる。幸運を祈ってるよ!」
ロウ「お互いにな!」

地球圏エリア
ヘリオポリス/ドック跡
アカネ「…ふう…ちょっと薄いがこのブロック、空気が残ってるな」
ホリス「………」「…アカネさん…」
アカネ「どうした、ホリス…?」
ホリス「…いい機会です…。あなたにお話ししたい事があります」
アカネ「な、何よ…。柄にもなくマジな顔しちゃってさ…」
ホリス「ここなら邪魔は入りません。アカネさん…私は…」
アカネ「ま、待って…! お願い…ちょっとだけ待って…私…心の準備するから…」「だから、お願い…」
ホリス「…どうやらそうはいかないようです」「そこにいる方、出てきてください」
???(カイト)「………」
ホリス「嬉しいですね。こんな場所とはいえ、あなたに会えるなんて」
カイト「ああ…俺も驚いてるよ」
アカネ「お前…カズマ…!」
カイト「………」

地球圏エリア
ヴァルストーク/ブリッジ
リード「よおし…向こうのジャンク屋の艦はイライジャを押さえたぞ」
シホミ「………」
ロレッタ「…ごめんなさいね、シホミ艦長。昨日は仲間が世話になったのに今日は銃を突きつける事になって」
シホミ「…傭兵部隊サーペントテールがジャンク目当てで私達を拘束するとは思えません…」「という事は、これは私達がお届けしたメッセージの依頼を遂行しているのでしょうね」
ロレッタ「その通りよ。さすがは『タカの目』の娘さんね」「でも、安心して。あなた方に手荒なマネをするつもりは今の所はないから…」
リード「キャプテン・ブレスには俺達も一度や二度は助けられた事もあるしな」
シホミ「いえ…こちらこそ生前は父が色々とお世話になったようで…」
リード「こちらとしちゃ中に入った連中がとっとと引き上げてくれれば言う事はねえ」
シホミ「と言われましてもこちらも37回目の倒産の危機を乗り越えなければなりませんので」
ロレッタ「ふふ…そのとぼけた物言い、キャプテン・ブレスにそっくりだわ。あなた…いい艦長になりそうね」
シホミ「ありがとうございます。では、そう簡単に引き下がらない事もご理解していただけたようですね」
ロレッタ「でもね…シホミ艦長…。私達もプロだから…ミッションは確実に遂行させてもらうわ」「もし、あなた仲間があの中であれを見つけてしまったらその時は…」
シホミ「………」
ミヒロ「………」
風花「…あなたがカイトの妹さん?」
ミヒロ「カイトって…カズマお兄ちゃんの事?」
風花「私達の前では、そう名乗っています。私は風花・アジャー…サーペントテールのメンバーです」
ミヒロ「…お兄ちゃんは元気? ちゃんとご飯、食べてる? お兄ちゃん、おナスが嫌いだから…」
風花「…すみません。私達もカイトと行動を共にしたのは数回しかありませんので」
ミヒロ「そうなの…」
風花「心配なんですね…。カイトの事が…」
ミヒロ「うん…。だって、宇宙にたった一人の私のお兄ちゃんだもの…」
風花「宇宙にたった一人の…」

地球圏エリア
ヘリオポリス/工場エリア跡
樹里「ロウ~! 私、新型の加速チップ、3つも見つけたよ!」
ロウ「そんなモン、捨てちまえよ…」
樹里「何よ、ロウのバカ! い~もん、私はこれ売ってレストランでお食事するんだもん…」「ロウになんておごってあげないんだから…!」
ロウ「そうじゃねえ、樹里…。こっちに来てみろ…!」
樹里「え…こ、これって!?」
ロウ「そうだ…新品のモビルスーツだ! 俺達はサイコーのお宝を見つけたぜ!」
樹里「青いのと赤いの…。二つも見つけるなんて…!」
リーアム「ロウ…向こうではモビルスーツの金色の右腕を発見しました。この二機の同型機のものでしょう」
ロウ「この二機…連合軍がオーブに発注したっていう機体か?」
リーアム「いえ…それにしては連合軍のマークが見当たりません」「おそらく、このモビルスーツ…オーブが自国で使用するために開発したものでしょうね」
ロウ「そいつは傑作だ! 連合軍はオーブを使ってモビルスーツを開発したつもりだろうが…」「そのオーブも連合軍を利用して自分達の機体を造り上げてたとはよ!」
樹里「えーっ!? それってヤバくない!?」
リーアム「ええ…オーブとしてはこの機体の存在が連合軍にバレたら大変な事になるでしょうね」
???(劾)「…そこまでわかっているのなら話は早いな…」
ロウ「誰だ、あんた!?」
劾「名乗る必要はない。…そのモビルスーツの破壊と目撃者の始末を依頼された者だ」
樹里「し、始末って…!?」
〔銃を構える音〕
劾「動くな。両手を頭の上で組み、地面に伏せろ」
リーアム「…我々は見てはいけないものを見てしまったわけですね…」
ロウ「ちっ…まさかお宝の発見があの世への入り口になるとはな…」
劾「早くしろ。お前達に選択肢はない」
リーアム「どうします、ロウ? 相手は傭兵…それもコーディネイターのようです」「逃げるのも、命乞いも無駄だと思いますが…」
ロウ「…こういう時のやり方は決まっているさ…!」
劾「!」
ロウ「うおおおおおおおおっ!!」
〔放電音〕
劾「くっ…!」
樹里「し、信じられない! この状況で向かっていくなんて!」
リーアム「強い敵に対して普通なら逃げるでしょう…。だが、逆に向かっていくなんて…」「ナチュラルとは面白い考えをするものです」
ロウ「ボサッとしてるな! 不意打ちのまぐれは続かねえ! 早く逃げろ!」
樹里「ロウはどうするのよ!?」
ロウ「せっかくのお宝を諦めてなるかよ! こうなりゃ、あっちの青いのを動かしてやるぜ!」
劾「何…!?」
ロウ「いくぜ、傭兵さんよ! いくらあんたでもモビルスーツ相手に素手じゃ勝てねえぜ!」
【シナリオデモ2終了】


サブタイトル
「赤い魂、青い炎」


【戦闘マップ2開始】
〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕

イライジャ「あのモビルスーツ…今回のミッションのターゲットか!?」
〔モニターの開く音〕
劾「…俺だ。ターゲットは既にジャンク屋に発見されていた」
リード「じゃあ、あれに乗っているのはそのジャンク屋か!」
プロフェッサー「さすがはロウ…。サーペントテールを出し抜くなんて悪運と度胸は超一流ね」
イライジャ「どうする、劾! 俺がジンで出て、奴を落とすか!?」
劾「いや…俺がやる。奴には借りがあるからな。お前達は勘を退避させろ」
イライジャ「了解!」
〔味方戦艦離脱〕
〔味方ユニット離脱〕

ロウ「8! システムチェックだ!」
8「任せておけ。操縦のフォローは私がする」
ロウ「へへ…こいつはすげえぜ! ビームライフルも使えるのかよ!」
〔敵ユニット出現〕
ロウ「さっきの傭兵か! 先手必勝でいくぜ!!」
〔ビームの発射音〕
〔劾、後退〕
〔凱がいた地点に爆発〕

ロウ「嘘だろ! この距離でかわしたのかよ!」
劾「さっきの攻撃はいいタイミングだった。油断していたとはいえ、やられた」「だが、その機体の破壊は俺の任務だ。…ミッション開始」
〔劾、精神コマンド「ひらめき」「集中」使用〕
8「どうするつもりだ、ロウ?」
ロウ「相手が戦闘のプロの傭兵ならこっちはジャンク屋のプロだ!」「一味違う戦い方ってのを見せてやるさ…!」
<戦闘開始>

<ロウ(アストレイBフレーム搭乗)vs劾(メビウス搭乗)>

ロウ「行くぜ! ジャンク屋の戦い方、見せてやる!」
劾「がむしゃらな突進か…。機体の性能を活かしていないな」

<劾(メビウス搭乗)撃破・味方援軍1&敵増援1出現>
劾「やはり、火力はケタ違いか。ならば、一転集中で仕留める…!」
〔ロウ(アストレイBフレーム搭乗)&劾(メビウス搭乗)、前進〕
〔劾(メビウス搭乗)、後退〕
〔凱(アストレイBフレーム搭乗)に爆発〕

ロウ「くそっ! ただのメビウスがどうやったらあんなに早く動けるんだよ!」
8「向こうの腕は相当なものだ。もう一度、あの攻撃を受けるともたないぞ」
ロウ「くそっ! ただのメビウスがどうやったらあんなに早く動けるんだよ!」
8「向こうの腕は相当なものだ。もう一度、あの攻撃を受けるともたないぞ」
ロウ「こうなったら、一か八かだ! やるぞ、8!」
〔ハッチの開く音〕
劾「…何…?」
ロウ「へへ…」
劾「コックピットから降りた…。降参する気か」
〔劾(メビウス搭乗)、ロウ(アストレイBフレーム搭乗)がいる地点へ隣接〕
ロウ「今だ、8!」
〔ハッチの開く音〕
〔劾(メビウス搭乗)に爆発〕

劾「!」
ロウ「驚いたか! こっちにはもう一人パイロットがいるんだよ!」「とっとと脱出しな! そのメビウス、もうもたないぜ!」
〔敵ユニット撃破〕
ロウ「あ、あいつ! 宇宙空間を泳いでモビルスーツに取り付きやがった!」
劾「さっきお前は素手ではモビルスーツにかなわないと言ったな…。だが、これならどうだ?」
8「いかん! コックピットに入られた!」
ロウ「て、てめえ!」
劾「なかなかいい作戦だったな。だが、このモビルスーツは破壊する」
ロウ「そいつは俺んだ! 破壊するなんて奴にはジャンク屋の意地に懸けても渡せねえ!」「もったいなくてな!」
劾「………」「なるほど…面白い考え方だ。だが、この状況ではどうする事もできまい?」
ロウ「まだ、わからないぜ。俺は宇宙一悪運が強いんだ」「今日だって、こんなお宝を見つけたんだからな」
劾「運だけでは戦場では生き残れない…」
〔敵ユニット出現〕
劾「何っ!?」
〔味方ユニット出現〕
イライジャ「たいへんだ、劾! あいつら、いきなりこっちに攻撃を仕掛けてきやがった!」
劾「あの機体はオーブのものだな…。依頼人が裏切ったか…」
ロウ「読めたぜ…! オーブとしちゃこのモビルスーツの存在は何としても秘密にしたい…」「で、あんたらを雇って機体と目撃者を始末しようと思ったんだろうが…」「どうやら、あんたら自身も『コイツを見ちまった人間』って事になるらしいな」
劾「…これもお前の言う悪運の力かも知れんな…」
〔アストレイBフレームのパイロット、ロウ→劾へ変更〕
ロウ「うわっと!」
8「無事か、ロウ?」
ロウ「俺達とデブリに押しやがって! 何をする気だ!?」
劾「コイツを借りるぞ!」
8「チャンスだ。今の内に逃げるぞ」
ロウ「おいい、あんた! その機体は俺んだからな! 傷つけたら弁償してもらうからな!」
〔劾(アストレイBフレーム搭乗)、イライジャへ接近〕
イライジャ「劾なのか…!? どうして、その機体に…」
劾「話は後だ。まずは奴らを叩くぞ。…裏切りは許さない…!」

<敵3機以下or味方援軍1出現の次PP・味方援軍2出現>
〔味方ユニット出現〕
イライジャ「あの機体…カイトの妹か!」
ミヒロ「許さない…! どうして、みんなそんなに戦争したがるのよ!!」
〔ミヒロ、劾(アストレイBフレーム搭乗)へ接近〕
劾「まずいな…。パイロットは冷静さを欠いている」
ミヒロ「みんな…みんな、おかしいよ! 何で戦争なんかするのよ!!」
〔敵ユニット出現〕
イライジャ「ちっ…! 伏兵かよ!」
キャレット「ミヒロサン! 後ロデス!!」
ミヒロ「ダ、ダメ! 振り切れない!」
ロウ「危ねえ、ミヒロ!!」
〔味方ユニット出現〕
〔ロウ(アストレイRフレーム搭乗)、メビウスへ隣接〕

[イベント戦闘「ロウ(アストレイRフレーム搭乗)vsメビウス」]
ミヒロ「ロウさん…!」
ロウ「気持ちはわかるがよ、ミヒロ。お前まで死んじまったら姉ちゃん達、どうすりゃいいんだよ」
ミヒロ「ごめんなさい…」
劾「もう一機のターゲット…さっきのジャンク屋か」
ロウ「へへ…あんたがそいつを持ち逃げしねえように見張りに来たぜ」
劾「いいだろう。だが、それは互いに生き残れたらの話だ」
ロウ「俺の悪運を甘く見るなよ! いくぜ、8!サポートは任せた!」
8「了解だ。今こそ私の力を発揮する時だ」

<敵1機以下・敵増援2出現>
イライジャ「残るは一機だけだ!」
〔敵ユニット撃破〕
ロウ「何だ…!? 俺、撃ってねえぞ…!」
劾「気をつけろ…! 別の敵が来たようだ」
〔レーダー反応〕
キャレット「コノ反応…イバリューダーデス!」
〔敵ユニット出現〕
ロウ「こいつらが最近、地球圏を荒らしまわっているイバリューダーか!」
劾「どうやら、奴が指揮官らしい…」
リーブ「………」
〔マップ上に爆発〕
〔画面、振動〕

イライジャ「くそっ! 見境無しの所はラダムと同じだぜ!」
劾「この状況では応戦するしかない。やれるな、ジャンク屋?」
ロウ「当ったり前だ! お宝を手に入れたら死んでも持ち帰る! それがジャンク屋ってもんだぜ!」
ミヒロ「イバリューダー…! あの時にあんた達が現れなければお父さんも…お兄ちゃんも!!」「絶対に許さないんだから!」
リーブ(オーガンの焦がれた星…。あそこに何があるというの…)

<ミヒロが戦闘>
ミヒロ「そんなに戦争がしたいんなら私が相手になってやるから!」「そして、知ればいいんだ! 大事な人が死んじゃった時の悲しさを!!」

<リーブと戦闘(戦闘後)or敵増援2出現の2ターン後PP・味方援軍3出現>
イライジャ「劾! このままじゃコロニーにいるロレッタ達まで危ないぜ!」
ロウ「ミヒロ! お前は後退しろ! いくらヴァルホークでも無理だ!」
ミヒロ「いや!」
ロウ「お、おい…ミヒロ…!?」
ミヒロ「サーペントテールさん! コロニーにはお兄ちゃんもいるんでしょ!?」
イライジャ「あ、ああ…」
ミヒロ「私…あの時はお兄ちゃんを助ける事ができなかった…。私の大事なお兄ちゃんなのに…」「だから、絶対に逃げない! 今度は絶対にお兄ちゃんを守ってみせるんだから!」
リーブ(守る…? 何だ…この強い感情は…)
【戦闘マップ2終了】

【シナリオデモ3終了】

地球圏エリア
ヘリオポリス/ドック跡
〔爆発音〕
〔画面、振動〕

ホリス「外の戦闘、激しくなってるみたいですね…」
アカネ「カズマ! ミヒロも戦ってるんだよ! なのに、あんたはこんな所で…」
カイト「…やめてくれ…。俺は…もう…戦いたくない…。戦えないんだ…」
アカネ「カズマ…お前…」
カイト「…怖いんだ…戦う事が…。だから…」
ホリス「そうやって、あの日の自分とキャプテン・ブレスの影に怯え続けるんですね…」
カイト「ホリス…」
ホリス「あなたの中にある恐怖心と負い目がこの半年間の失踪の理由と見ました。でも、言ってあげましょう」「キャプテン・ブレスはあなたを守って死んだのです…!」
カイト「………」
アカネ「やめて…! やめてよ、ホリス!」
ホリス「いいえ、言わせてもらいます。認めなさい、カズマ…それはゆるぎない事実なのです!」
カイト「…親父は…俺を守って死んだ…。俺が未熟なばかりにあの親父が死んじまった…」「俺はもう戦いたくない…。俺の力が足りなければまた…誰かが死んでいくんだ…」
ホリス「そうかも知れません。ですが、それは可能性の話です」「ですが、ここであなたが足を止めれば救える生命は確実に失われるのです」
カイト「失われる…生命が…」
ホリス「…もう一つ教えてあげましょう。キャプテン・ブレスは確かに死にました…」「だけど、あの人は本望だったでしょう。大事なものを守るためにその生命を使ったのですから」
カイト「親父が…」
ホリス「カイト…あの戦いはあなたのミスではありません。ただ、運が無かったんです」「でも、今あなたが戦わない事は明らかにあなたの弱さです」「そんな情けない男のために、あの『タカの目』が生命を投げ出したなど私は許しません」「それはキャプテン・ブレスをもう一度殺しているのと同じです!」
カイト「俺が親父を殺している…」
ホリス「タカがトンビを生んだ…。言わせたい者には言わせればいいじゃないですか」「だが、あなたはブレスフィールド・アーディガンの息子です」「その誇りは受け継がれていないのですか?」
カイト「………」
アカネ「…もういいよ、ホリス…」「カズマが戦わない理由もあたし達を避ける理由もわかった…」「ヴァルストークに戻ろう…。お姉ちゃん一人じゃ戦えないよ…」
カイト「………」「…待てよ、チイ姉…。作業ポッドは一つ置いていってもらうぜ…」
ホリス「カズマ…」
カズマ「宇宙の怖さ、一人の人間の弱さ…、そして、生命の大切さ…」「俺は弱い人間だ…! だが、生命の大切さは忘れない…!」
【シナリオデモ3終了】

【戦闘マップ3開始】

〔戦闘マップ2から継続〕
リーブ(確かめたい…。オーガンの求めたものを…)
ミヒロ「あのイバリューダー…こっちに来る!?」
〔リーブ、前進〕
〔ミヒロに爆発〕

ミヒロ「きゃあああああっ!!」
〔ミヒロ、後退〕
ロウ「ミヒロ!」
イライジャ「あのままじゃ、デブリに衝突する!」
〔味方ユニット出現〕
カズマ「ミヒロ! 腕を伸ばせ!」
〔カズマ、ミヒロへ隣接〕
〔機体の稼働音〕

ロウ「作業ポッドのアームでヴァルホークを受け止めた…!」
イライジャ「慣性の計算、相対速度の調整、タイミング、バランス、対ショック…全て神業レベルだ…!」
ミヒロ「お兄ちゃん…? お兄ちゃんなの!?」
カズマ「ああ、そうだ…! コックピットハッチを開けてくれ!」
ミヒロ「うん!」
〔味方ユニット離脱〕
〔ヴァルホークのパイロット、ミヒロ→カズマへ変更〕

ミヒロ「お兄ちゃん!」
カズマ「すまなかったな…。心配かけちまって…」
ミヒロ「ううん…! いいの…今はいいの…!」
〔味方戦艦出現〕
ミヒロ「お姉ちゃん達も来てくれた!」
カズマ「キャレット! バトルフォーメーション、パターン・クロスだ! やれるな!?」
〔コードの解除音〕
キャレット「了解デス! コード・ドライブ!」「バトルフォーメーション、パターン・クロス!」
シホミ「ヴァルストーク、了解!」
〔シホミ、カズマへ隣接〕
〔カズマ、合体〕

カズマ「よし…!」
ロウ「しびれるぜ! あれが噂のヴァルガードか!」
リーブ(彼らを見ていると私の中で未知の感情が増していく…。何なの、これは…?)」(この感情がオーガンの求めていたものなの…)
〔敵ユニット離脱〕
劾「指揮官は後退したか」
イライジャ「あの合体ロボに恐れをなしたんだろうな」
ロウ「後は残りを片付けるだけだぜ!」
シホミ「コントロールはヴァルホークに! 各員はそれぞれの担当を!」
アカネ「了解! 照準補正は任せて!」
ホリス「こっちもOKです! 出力制御は私がやります!」
カズマ「姉さん…」
シホミ「何も言わなくていいわ。…でも、今、やるべき事はわかっているわね?」
カズマ「ああ…! 守ってみせる、みんなの生命を! そして、俺の中の誇りを!!」

<カズマが戦闘>
カズマ「この感触…やはり、いいな…ヴァルホークのコックピットは…」
ミヒロ「お兄ちゃん…久々だけど大丈夫…?」
カズマ「心配するな、ミヒロ…!」「一日だってみんなとヴァルホークを忘れた事はなかったからな!」

<ロウ(アストレイRフレーム搭乗)が戦闘>
ロウ「よっしゃ! こいつのコツはさっきのブルーフレームでばっちりつかんだぜ!」「いくぜ、レッドフレーム! あいつらにはきっちりジャンクになってもらおうぜ!」

<劾(アストレイBフレーム搭乗)が戦闘>
劾「悪くない機体だ…。どうやら俺との相性もいいらしい」「この気体なら負ける気はしない…!」

<イライジャが戦闘>
イライジャ「くそっ…! 俺だってサーペントテールの一員だ!」「顔以外にも取り得があることを見せてやる!」

<敵全滅・勝利条件達成>
ホリス「終わったようですね」
カズマ「ああ…」
ミヒロ「お帰りなさい、お兄ちゃん…」
カズマ「ただいま、ミヒロ…。色々すまなかったな…」
劾「生き残ったようだな、ジャンク屋」
ロウ「どうだい、最強だろ? 俺の悪運は」
〔味方ユニット出現〕
リード「で、どうする、劾? 結局、依頼主が裏切ったおかげで中途半端なミッションになっちまったな」
劾「向こうとしてもザフトと連合の戦闘がこれほどまでに早かったのは予想外だったのだろう」
イライジャ「ヘリオポリスが破壊されたんで焦って部隊を動かして、俺達ごとその機体を亡き者にしようとしたのか」
ロウ「あんたらも俺達と同じように追われる立場になっちまったようだな」
劾「そのようだ」
ロウ「それであんたらに貸したその機体…ブルーフレームだけどな…」「くれてやるよ」
劾「いいのか?」
ロウ「結果的にこっちも世話になったしな。借りは必ず返さなきゃならないって死んだ爺ちゃんもよく言ってたぜ」「ま…スペースマンの仁義ってやつだ」
劾「では、遠慮なくもらっておこう」
ロウ「名前…聞いてもいいか?」
劾「サーペントテールの叢雲劾だ」
ロウ「俺はロウ・ギュール。またどこかで会いそうな気がするぜ」
劾「ああ…。その時は敵同士かも知れんがな」
ロウ「そん時ゃそん時だ」
イライジャ「じゃあな、カイト…。お前とは、ここでお別れだな」
カズマ「ああ…世話になったな、みんな…」
風花「あなたの幸運を祈ります、カイト…」
ロレッタ「いいのよ、風花。もっと普通の言葉で…」「カイトは家族の元へ帰っていくけど私達の仲間であるのは変わらないんだから」
カズマ「風花もありがとうな」
風花「…カイト…初めてちゃんと笑ったね」
カズマ「フ…そうかもな…。…また会おうな、風花」
風花「うん…! ミヒロさんと仲良くね…!」
劾「ミッション終了だ。行くぞ」
〔味方ユニット離脱〕
カズマ(ありがとう、サーペントテール…。お前達に会えてよかったよ…)
【戦闘マップ3終了】

【シナリオエンドデモ開始】

地球圏エリア
ヴァルストーク/ブリッジ
〔扉の開閉音〕
カズマ「…ただいま、みんな…」
ロウ「カズマ! てめえ、どのツラ下げて戻ってきやがった!」「シホミさんやアカネやミヒロがどれだけ心配したと思ってやがる!」
カズマ「すまない…。俺には謝ることしかできない…」
樹里「半年の間、ずっと傭兵の人達といっしょにいたの?」
カズマ「…色んな事をやったさ…。傭兵の真似事から、運び屋、用心棒…時には宇宙海賊紛いの事までも…」「ただ、半年前のあの事から逃げるために…」
ミヒロ「お兄ちゃん…」
カズマ「でも、どこかでわかっていたよ…。そんな事をしても何の解決にもならないって事が…」「だから、すまない…。俺にもう一度チャンスをくれ…」「やはり俺はトレイラーとして生きていきたい」
ロウ「へ…いいツラじゃねえか。それに免じて一発で許してやる! 歯を食いしばれやがれよ!」
〔頬を叩く音〕
〔画面、振動〕

カズマ「う…」
シホミ「ロウさん…その一発は私の役目です」
カズマ「効いたぜ、姉さん…」
シホミ「…これはお父さんの代わりの一発です」
アカネ「さっすが、お姉ちゃん…いい男させてる!」
樹里「シホミさん…怒ると怖いのよね…」
カズマ「何年ぶりかな…姉さんにぶたれたのは…」
シホミ「そうありがたがる必要はないわよ」
〔頬を叩く音〕
〔画面、振動〕

カズマ「うお…」
シホミ「これはヴァルストークファミリーの現代表としての一発…」「続いて、姉として…ここにいないガレントの代わりとして…背が届かないキャレットの代わりとして…」
〔頬を叩く音〕
〔画面、振動〕
〔頬を叩く音〕
〔画面、振動〕
〔頬を叩く音〕
〔画面、振動〕

カズマ「う…うおお…」
ロウ「うわ…見てらんねえ…」
アカネ「まだ終わりじゃない! 今度はあたしの番だよ!」
〔殴打音〕
〔画面、振動〕

カズマ「ぬおっ! グーかよ!?」
ホリス「私の分はさっきので帳消しですが、ここはミヒロさんの代わりに…」
ミヒロ「どいて、ホリス!」
〔頬を叩く音〕
〔画面、振動〕

カズマ「ミ…ミヒロ…」
ミヒロ「お兄ちゃんの…バカ…。本当に…本当に心配したんだから…」「う…うう…うえええ…」
カズマ「ごめんな、ミヒロ…」
シホミ「おかえりなさい、カズマちゃん…。ううん、カズマ…強くなって帰ってきたわね」
カズマ「いや…まだまださ。まだまだ俺は『トンビ』だよ…」
〔通信のコール音〕
樹里「リーアムからだ…!」
〔モニターの開く音〕
リーアム「お取り込み中のところすみません。レッドフレームのパーツを探索中に救命ポッドを回収しました」
アカネ「救命艇に乗り遅れた人間か…。とにかく発見できてよかったよ」
シホミ「わかりました。リーアムさん」「ホーッムの格納庫はジャンクでいっぱいでしょうからこちらへ運んでください」
リーアム「了解しました」
〔モニターの閉じる音〕
ロウ「行くぜ、樹里! 救命ポッドをお出迎えだ」
シホミ「治療の必要もあるかも知れないわ。アカネちゃんとミヒロちゃんも私といっしょに来て」
アカネ「了解! ブリッジは任せるよ、ホリス!」
カズマ「あの…俺は?」
シホミ「決まってるわ」
ミヒロ「お兄ちゃんは夕食当番! 半年間、サボっていた分、しっかり働いてよね!」
ロウ「カズマ! うまい飯、期待してるぜ!」
アカネ「私の分はマヨネーズ大盛りでね!」
〔扉の開閉音〕
カズマ「…やっぱり、こういう扱いかよ…」
ホリス「ヒーローに帰還とはいかなかったみたいですね…」
カズマ「…感謝してるよ、ホリス…。ホリスの言葉で俺、目が覚めたよ…」
ホリス「いえいえ…。私はキャプテン・ブレスに憧れてこの道に進んだものですから…」「だから、カズマ…これからはあなたに期待させてもらいます」
カズマ「俺に…?」
ホリス「ええ…キャプテン・ブレスの誇りを受け継ぐあなたにです」「私に借りがあると思うのならこの期待に応えてください」
カズマ「ああ…誓うよ。いつか親父を超える男になるってな…」
ホリス「では、手始めに料理の腕からよろしくお願いします」「この半年間、シホミさんが当番の日以外はロクなものを食べていませんので」
マズマ「フ…やれやれだぜ。こいつはとんだ大仕事だ…」

地球圏エリア
ヴァルストーク/格納庫
ロウ「いいか…ポッドを開けるぞ…」
シホミ「お願いします、ロウさん」
〔扉の開閉音〕
フレイ「こ、ここは…?」
シホミ「ここはトレイラーシップヴァルストークです」「私は艦長のシホミ・アーディガンです」
フレイ「わ、私はフレイ・アルスター…ヘリオポリスのカレッジの学生です」
ロウ「乗っていたのは、あんただけか…」
フレイ「は、はい…。ヘリオポリスが戦いに巻き込まれて…それで…私…」「あの…他にヘリオポリスで生き残った人はいないんですか…!?」」
シホミ「大丈夫よ、フレイさん。多くの人達が救命艇で脱出しています」
アカネ「ラッキーだったね。推進装置のない救命ポッドじゃ発見が遅れたら命取りだったんだから」
フレイ「…ありがとう…ございます…」
シホミ「まずは疲れているでしょうから身体を休めましょうね。ミヒロちゃん、客室に案内してあげて」
ミヒロ「はい…! では、こちらにどうぞ…」
ロウ「どうするんだい、シホミさん? あの子、送り届けてやらなきゃなんねえぜ…」
樹里「でも、送るってどこへ?」
シホミ「リーアムさん、ヘリオポリスを脱出した救命艇がどちらに向かったかわかります?」
リーアム「おそらく『アルテミス』だと思います」
アカネ「ユーラシア連邦の宇宙要塞か…」
シホミ「あの辺りは今の所、大きな戦闘は起きてないようね…」「では、ヴァルストークは彼女を送りがてらアルテミスへ向かいましょう」
ロウ「だったら、俺達も付き合うぜ。一度、あそこは行ってみたいと思っていたんだ」
リーアム「ロウのお目当ては『アルテミスの傘』ですね」
ロウ「ああ…。噂をアレを拝んでみたくてよ!」
シホミ「では、ジャンクの回収が済み次第出発しましょう」
樹里「その前に晩御飯! プロフェッサーも呼ばなくちゃ!」
アカネ「カズマの奴…半年振りの料理がマズかったら承知しないからな…」
【シナリオエンドデモ終了】


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