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第35話
レジスタンスの抵抗


サブタイトル
「レジスタンスの抵抗」


【シナリオデモ1開始】
ホワイトベース ブリッジ
クワトロ「重慶を後にしてからの航海は概ね順調だな」
隼人「ああ、いいペースだ。しかし、この先は…」
ミライ「ホワイトベースはまもなく北米大陸、西海岸に接近します!」
シロー「いよいよグラドスの領空か…」
ブライト「全艦警戒態勢! 対空監視を怠るな!」

ホワイトベース 食堂
〔戦艦の警報〕
〔画面、点滅〕

クリス「警戒態勢…グラドスの領空に入ったのね…」
マリア「クリス先生、授業はどうするんですか? まだ15分くらいありますけど」
クリス「ごめんなさい。今日の授業はここまでよ」
仁「ひゃっほーっ!」
ワッ太「そうこなくっちゃ!」
エマ「宿題は所定の場所に置いてあるから、各自、明日までに終わらせておくように」
あきら「え~っ! マジかよぉー!」
勉「僕達のために宿題まで…。クリス先生、ありがとうございます!」
あきら「違う! 喜ぶとこじゃないだろ、そこ!」
クリス「じゃあ、マリア。あとよろしくね!」
マリア「はい! 任せてください!」
〔歩き去る足音〕
〔扉の開閉音〕

れい子「軍隊の先生ってもっと怖いかと思ってたけど…そんな事なかったね」
クッキー「うん! 結構、楽しいよね」
まなぶ「いやいや…もう少しレベルを上げてもらわないと」
勉「仕方ありません…。みんなのペースに合わせなければいけませんから」「ですが、どの先生も専門知識が豊富ですし質問の甲斐がありますよ」
まなぶ「それは、同感です。受験とはあまり関係ない知識ですが、僕にはとても興味ある分野ですから」「ところで、勉さん。一緒に自由研究しませんか? いくつか研究テーマがありまして…」
勉「いいですね。ぜひ、やりましょう!」「ワッ太さんも一緒にどうです?」
ワッ太「ええっ! なんで俺が!?」
勉「社長なんですから、なにかと知識を身につけませんと…」
まなぶ「僕はトライダーの秘密が知りたいです…」
ワッ太「か、勘弁してくれーっ!」
仁「ったく、お前らだけでやってろよ!」
美紀「でも、助かるわよね。最近、授業遅れ気味だったから」
ラブ「ちょっと授業の時間帯が不定期なのが気になるけど…」
飛鳥「警戒態勢が解かれたタイミングに合わせてるんだから仕方ないよ」
ひでのり「船の中じゃ逃げられないから、集中講座になってるよね…」
きらら「塾の長期合宿って感じよね。そう思えば楽しめる事もあるんじゃない? 色々とね!」
ひろし「言っとくけど、マクラ投げは禁止だよ。昨日、注意されたばかりなんだ…」
きらら「じゃ、肝試しなんてどう?」
ときえ「うん、いいんじゃない?」
マリア「はいはい、そこまで! 今は警戒態勢よ!」「教室を司令部にするわ。近くに敵がいないか探すのよ」

グラドスシティ

裏路地
グラドス兵「隊長、連れて来ました。この者が治安部の同志です」
グラドス士官「誰にもつけられていないだろうな…」
グラドス兵「大丈夫です」
治安隊隊員「な、何を始める気ですか?」
グラドス士官「おおかた、察しは付いているのではないか?」
治安隊隊員「そ、それは…」
グラドス兵「お前はル・カイン様をどう思う?」
治安隊隊員「ああ…俺も今のル・カイン様の政策には少し疑問がある…」
グラドス兵「そうだろう!」「我らを差し置いて、地球人のロアン・デミトリッヒを登用するとは許せん!」
グラドス士官「その通りだ。グレスコ提督が亡くなられてル・カインの歯止めがなくなった…」
グラドス兵「グラドス人と地球人の理想国家建設などとくだらぬ妄想を!」
グラドス士官「奴は本星からの干渉を恐れ、グラドスとつながるステーション衛星をすべて破壊してしまったのだ!」
治安隊隊員「ステーション衛星を!? な、なんと言う事を…」
グラドス士官「おかげで星間連合の補給路はますます細くなり、戦局にも影響が出始めている…!」
治安隊隊員「それでは我らグラドスの星間連合内での立場も…」
グラドス兵「本国は知らんが、こちらでは悪化の一途をたどっているそうだ」
グラドス士官「今のル・カインは、若さにかかせて暴走しているにすぎない!」
グラドス兵「このままでは我々は第3惑星の虎児になってしまう!」
グラドス士官「そうだ! 我々が立ち、グラドス軍の正しい姿を取り戻すのだ!」
〔エンジン音〕
〔ブレーキ音〕
〔車のドアの開く音〕

グラドス士官「はっ…!」
〔空を舞う音〕
〔人の着地音〕

ル・カイン「フン…!」
〔機関銃を構える音〕
〔画面、「機関銃の銃口」を表示〕

治安隊隊員「あ、ああ…! ル、ル・カイン様…!」
ル・カイン「我が理想の前に立ちはだかる者は死を覚悟せよっ!」「撃てーっ!」
〔機関銃の銃声〕
グラドス士官「ぐああああ!」
グラドス兵「ぎゃあああ!」

グラドスタワー グレスコ広間
ジュリア「ル・カイン様…また無意味な粛清をされたのですか?」
ル・カイン「…………」「およそ理想というものを持たぬ者のざれ言によって本星より新司令官を乗せた艦隊がこの地球へ向かったとの事だ…」「優れた者による、より良き支配…。それに従う無垢なる従順…」「私の理想とする国家の建設はこのまま夢に終わるかもしれん」「違うか? ジュリア…」
ジュリア「…………」
ル・カイン「父上! あなたが悪い!」「幼き日よりグラドス人としての誇りを持ち続けるように言い続けてきたのが父上!」「そう教えたのは父上、あなたです! あなたでは…ありませんか!」
ジュリア「…………」
ル・カイン「ジュリア…祈ってくれ…」「父のために祈ってくれ」
ジュリア「ル・カイン…」
ル・カイン「祈れ…祈ってくれ! 祈るのだっ!」
ジュリア「…………」
ル・カイン「グ…祈れっ! 我が父のために祈れ!」「お前が聖女と呼ばれるなら父のために…そして…この私のために祈ってくれ…」「優れた者に加護があるように…己の父を手にかけた哀れな男のために…」「祈ってくれぇ…! うう…ううう…」
ジュリア「…ル・カイン様、私はこれで…」
〔歩き去る足音〕
ル・カイン「どこへ行く!」
ジュリア「お別れの時が来たようです。私は去らねばなりません」
ル・カイン「待てっ! お前は私の人質だ。勝手な真似はさせん!」
ジュリア「どうぞ、お好きなように」
ル・カイン「無事にここを出られると思っているのか! 戻れ!」
ジュリア「ル・カイン様…すべてはあなたの意のままです」
ル・カイン「待て! ジュリア!」
〔歩き去る足音〕

グラドス軍 本部庁舎
グラドス兵「司令官閣下! クスコの聖女が脱走との連絡が!」
ル・カイン「…………」「好きにさせるがいい…!」

シアトル 廃墟
レジスタンス「おい、聞いたか! クスコの聖女が解放されたって言うぜ!」
民間人(市民・男)「おお…! 殺されずに済むとは…それだけでも奇跡だ…!」
レジスタンス「どうやら、この街に向かってるらしい!」
民間人(市民・女)「なんとありがたい…。皆に伝えましょう…」
〔爆発音〕
〔画面、振動〕

民間人(市民・男)「ぐあああああ!」
民間人(市民・女)「ああ…グラドス軍が!」
レジスタンス「い、いや…違う…。あれは…いったい…!」
【シナリオデモ1終了】

【戦闘マップ1開始】

〔敵ユニット出現〕
カブト将軍「フフフ…クスコの聖女が向かった先には反抗的な地球人どもが集まってくる」「奴らはすべてレジスタンスの温床だ。まとめて始末しろ!」
ザール兵「民間人もですか?」
カブト将軍「当然だ! やれっ!」
〔マップ上に爆発〕
〔画面、振動〕

カブト将軍「フハハハハ! 殺せ! 殺せ!」
〔マップ上に爆発〕
〔画面、振動〕

【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

ミライ「ホワイトベース、北米大陸の中央部に侵入しました」
フラウ「ガンドールも追従しています。特に異状はありません」
クワトロ「北米大陸はグラドスが制圧しているはずだな…」
ブライト「これだけ内陸に入ったのに、グラドスによる迎撃がないのはどういう事だ…」
號「レジスタンスが怖くて出てこれねえんじゃねえのか?」
甲児「なんだよ、グラドスってのは腰抜けなのか?」
デビッド「そんなはずはねえ…。奴らはレジスタンスの壊滅を狙っているはずだ」
シモーヌ「でも、確かに妙ね…」
アラン「グレスコが暗殺され、ル・カインが常軌を逸した行動に出ているとの情報がある…」
アイザック「司令官の交代劇があったとなれば、組織内の事態収拾に忙殺されているのかもしれんが…罠とも考えられる」
エイジ「ル・カインの事です…我々をおびき寄せる作戦という可能性は捨てきれません」
〔戦艦の警報〕
〔画面、点滅〕

シロー「なんだ? 敵襲か!?」
オスカ「レジスタンスとの会合予定ポイント近くでの戦闘をキャッチしました!」
マーカー「都市が砲爆撃を受けているようです!」
デビッド「く…あの街にはレジスタンス以外にもかなりの民間人が住んでいたはずだ…」
アラン「偵察隊から連絡が入った! 敵の主力はザール軍らしい!」
剣人「なんだって!」
アラン「現地との通信はすぐに途絶した。詳しい事はわからんが、かなりの被害が出ているようだ」
アール博士「奴らは民間人にも容赦せん。早く救援に向かわねば…」
剣人「ちくしょう…ザールめ!」
アラン「まずは状況を把握したい。エイジ、部隊を率いて先行するんだ」
エイジ「了解!」
デビッド「行くぜ、シモーヌ!」
シモーヌ「ええ!
〔複数の金属板の上を走り去る足音〕
剣人「弾児! 俺達も行くぜ!」
弾児「おう!」
〔複数の金属板の上を走り去る足音〕
シロー「お、おい、勝手に…」
アラン「行かせてやれ…。あいつらはザール軍に特別、恨みがあるようだからな」
ブライト「ホワイトベース隊も現地に急行する!」
クワトロ「敵の布陣に合わせて部隊を展開する。各機動兵器は発進準備のまま待機だ!」
〔機体の発進音〕
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ2開始】

〔戦闘マップ1から継続〕
〔マップ上に爆発〕
〔画面、振動〕

カブト将軍「フハハハハ! 出て来い、レジスタンスども! このままでは全員死んでしまうぞ?」「街からの逃走を許すな! 地球人どもに恐怖を味あわせてやれ!」
〔マップ上に爆発〕
〔画面、振動〕

民間人(市民・女)「きゃあああ!」
民間人(市民・男)「うわあああああ!」
ジュリア「ああ、なんと言う事を…! やめるのです!」
民間人(市民・女)「ああ、聖女様! そんな所にお立ちになっては危のうございます!」
〔マップ上に爆発〕
〔画面、振動〕

民間人(市民・女)「あああっ!」
ジュリア「ああ…どうして…」「撃つのなら、この私を撃ちなさい!」
カブト将軍「フハハハハ! クスコの聖女は殺すなよ。あれは奴らを釣る餌だからな!」
ザール兵「はっ! 心得ております!」
〔マップ上に爆発〕
〔画面、振動〕

カブト将軍「フハハハハ! 焼き殺してしまえ!」
〔味方ユニット出現〕
エイジ「やめろーっ! お前達の相手は、この俺だ!」
〔味方ユニット出現〕
エイジ「お前達の相手は、この俺だ!」
〔味方ユニット出現〕
デビッド「好き放題やりやがって! 許さねえぜ!」
シモーヌ「来なさい! あたし達が相手よ!」
ジュリア「あれは…レイズナー…」「エイジ…」
ザール兵「未確認機捕捉! 地球軍の兵器と思われます!」
カブト将軍「ほう…早速、獲物が釣れたようだ」
〔味方ユニット出現〕
剣人「やい、やい、やい! ひでえ真似してくれるじゃないか!」
カブト将軍「フフフ…ダルタニアスまで出おったわ! これほど早く貴様に出会えるとは、なんという幸運!」「奴を倒せば、ドルメン大帝は我が軍の働きをお認めになって下さる!」「全軍、かかれ!」
<戦闘開始>

<2PP・味方援軍1出現>
〈出撃準備〉

ミライ「先行した部隊はみんな、戦いに参加しているようね」
クワトロ「街全体が、かなり大規模な攻撃を受けているようだが…」
アール博士「ぬうう! ザール軍め! 無差別にやりおって!」「剣人様、敵はザール軍ですぞ! 気をつけなされ!」
剣人「今更、何言ってんだ! もうとっくに戦ってるよ!」
ブライト「すぐに後続を送る。もう少し頑張ってくれ!」
剣人「はいよ!」
隼人「ここにレジスタンスのアジトがあるのか?」
アラン「はい。私の手の者が動き、この街に集結させました」「通信装置を借ります。ここからなら連絡が取れるでしょう」
〔ノイズ〕
アラン「聞こえるか? 私はアラン・イゴールだ。応答してくれ」
〔ノイズ〕
〔通信のコール音〕

レジスタンス「うう…アラン隊長…来てくれたんですね」
アラン「しっかりしろ! 状況は!?」
レジスタンス「奴ら、クスコの聖女を囮に…。浮き足立った民間人が多数…犠牲になっています…」「早く…早くクスコの聖女を救出してください…!」
アラン「わかった。座標を教えてくれ!」
〔通信のコール音〕
アラン「エイジ、聞こえるか!」
エイジ「はい、アランさん」
アラン「エイジ! クスコの聖女を救出してくれ」
リジ「クスコの聖女を?」
アラン「ああ、座標はここだ!」
〔カーソル、目標地点を指定〕
エイジ「しかし…多数の民間人の中から、この戦況下でどうやって見分ければ…」
アラン「お前ならわかるはずだ。クスコの聖女は、お前の姉ジュリア・アスカだからな」
エイジ「…! ジュリア姉さんが…!?」
アラン「やってくれるな? エイジ!」
エイジ「はい!」
ブライト「よし! 突撃!」「エイジを援護しつつ、奴らをこの街から追い出すぞ!」
〈出撃準備〉
※※ジャック出撃の場合、セリフ追加※※
ジャック「YEAH! アメーリカのピープルはミー達が守る!」
メリー「兄さん、それは違うわ! 私達のバトルはフォア・ザ・ワールドよ!」
ジャック「OH! そうでした」「では改めて…」「全世界のピープルはミー達が守る!」
メリー「ザッツ・ライト! 行きましょう、兄さん!」
※※ケーン出撃の場合、セリフ追加※※
ケーン「おっと! すっげえ!」「えらい加速だな、おい…」
プラート博士「どうじゃな、ケーンくん? 新しいD-1の乗り心地は」「見た目はそう変わらんかもしれんが、中身で勝負だ」
ケーン「ああ、なんかこう…パワーの塊そのものだぜ!」
リンダ「気をつけてね、ケーン!」
ケーン「おう!」
※※タップ出撃の場合、セリフ追加※※
タップ「うわっ! とんだ暴れ馬だぜ、こいつ!」
ローズ「タップ! ファイト!」
タップ「おっ! 嬉しい声援だねえ! 頑張っちゃうよ、俺!」
プラート博士「はっはっは! パワーに振り回されるなよ」
タップ「了解!」
※※ジュドー出撃の場合、セリフ追加※※
ジュドー「おおっ?」「今の発進、ちょっとカッコ良くなかった?」
エル「うん! 調子いいみたいね。勝てるよ、ジュドー!」
ジュドー「やっぱ、そう?」「んじゃ今日もパッと手際よくいこうか!」
カミーユ「ジュドー! お前はどうして、そう緊張感がないんだ!」
ジュドー「まあ、そんなに怒りなさんなって!」
エル「そうだよ。カルシウムが足りないんじゃないのぉ?」
カミーユ「2人とも! 遊びじゃないんだぞ!」
ジュドー「へい、へい…!」「でもカミーユさんもちょっとはリラックスした方がいいと思うよ?」
ベン「ふむ…カミーユとジュドー、案外、いいコンビかもしれませんね」
ブライト「ああ…あれで2人ともよくやってくれている」
リィナ「そうかなあ…。カミーユさんはともかく、お兄ちゃんは…」「やっぱり今日は夕飯抜きね」
ファ「じゃあカミーユには特別メニューで牛乳とメザシを用意しとくわね」


<2EP・敵増援1出現>
カブト将軍「フハハ、馬鹿め! まんまとかかりおって!」「奴らを包囲、殲滅しろ!」
〔敵ユニット出現〕
弾児「おい! 新手が出て来たぞ!」
剣人「へっ! かまいやしねえ! まとめて相手してやらあ!」
カブト将軍「フン! 減らず口を…」「これまでの屈辱…今ここで晴らしてくれるわ!」

<3PP>
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

ル・カイン「なんだと!? ザール軍がジュリアを餌にレジスタンスの掃討を始めたと!?」
ロアン「はい…。ザール軍のカブト将軍は度重なる敗北で功を焦っております」
ル・カイン「…同盟軍であっても、我が管轄下での勝手な振るまいは許さん!」
ロアン「問題はクスコの聖女とやらをどうするかです」
ル・カイン「これ以上、ジュリアを捨て置くわけにはいかぬという事か…」「いずれにせよ、ただちに討伐部隊を送り、事態を収拾せねばならん」
ロアン「お待ちください。閣下が自らお出かけになるまでもないかと…」
ル・カイン「なんだと!?」
ロアン「クスコの聖女は少なからず、民衆の支持を得ております」「その抹殺に、ル・カイン閣下が直接手を下されるのはいかがかと…」「閣下がクスコの聖女と対等の立場にお立ちになる事はないのです」
ル・カイン「フ…その通りだ。私とした事が熱くなりすぎたようだ」「ロアン・デミトリッヒ! お前の意見を取り入れる。ただちに別働隊を組織せよ!」
ロアン「はっ!」

〔扉の開閉音〕
〔歩み寄る足音〕

ゴステロ「ル・カイン様ぁ!」
ル・カイン「ん? なんだ、ゴステロ!」
ゴステロ「ジュリアの始末! この役は自分を置いて他には…!」「討伐隊に自分を…このゴステロを加えて下されぃ!」
ル・カイン「お前はすでに何度も敵との戦いに敗れている!」
ゴステロ「閣下! 今度こそ! 最後の機会を自分に与えて下されぃ!」
ル・カイン「それほどまでにクスコの聖女が憎いか?」
ゴステロ「もったいなくて、人になんかゆずれねえ!」「自分こそは、うってつけの戦士でございます!」
ル・カイン「フッ…今の言葉、忘れるなよ?」「これが最後の機会だ」
ゴステロ「お任せください!」
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ2開始】

〔戦闘マップ1から継続〕

<4PP・敵増援2出現>
〔敵ユニット出現〕
エリザベス「ターミネーターポリス!」
ブライト「グラドス軍か!?」
オスカ「あれは敵の前衛部隊です! 後方からさらに大部隊が接近中!」
カブト将軍「むうう…手間取っている間にグラドスの連中が来おったか!」「ええい! 我が軍も残りの部隊を全部出せ!」「なんとしても我が軍の力で奴らを仕留めねばならんのだ!」
〔敵ユニット出現〕

<敵半数or6PP・敵増援3出現>
オスカ「グラドスの大部隊が戦闘エリアに入ります!」
ブライト「来たか!」「各機、迎撃態勢!」
〔敵ユニット出現〕
グラドス兵「地球の機動兵器を捕捉! 攻撃を開始する!」
〔敵ユニット出現〕
エイジ「む…あれは死鬼隊!」
ゴステロ「ひゃーっはっはーっ! 脳がはちきれそうだぜぃ!」
マンジェロ「ゴステロ、貴様…この作戦をル・カイン様に直接取り入ったそうだな?」
ボーン「てめえ! 聖女抹殺の功績を独り占めしようってのか?」
ゲティ「へっ! 俺達が先にぶっ殺しちまえば、それまでよ」
ゴステロ「バッカ野郎ーっ! お前らみたいに品のない奴にジュリアを殺す資格はねえっ!」

≪エイジが目標地点へ未到達≫
<エイジが戦闘(戦闘後)>

光珠「戦いは私達に任せて、エイジは早くお姉さんを助けてあげて!」
エイジ「すまない…」
光珠「気にしない、気にしない! 仲間の肉親を見捨てるわけにはいかないもんね!」

<エイジが目標地点へ到達>
エイジ「姉さん!」
ジュリア「ああ…エイジ…」
エイジ「姉さん…生きていたんだね?」「今助ける! レイズナーに乗ってくれ」
ジュリア「…………」
エイジ「姉さん!」
レジスタンス「聖女様! お願いです! 今はこの場から脱出してください!」
ジュリア「…わかりました。エイジ、頼みます」
エイジ「ああ…」「こちらエイジ! 目標の身柄を確保した。一旦、艦に戻る!」
アラン「よくやったぞ、エイジ!」
〔エイジ、ブライトor葉月長官へ隣接〕
〔味方ユニット離脱〕

【戦闘マップ2終了】

【シナリオデモ3開始】

エイジ「姉さん…戦いが終わったらゆっくり話をしよう」
ジュリア「そうね…。私も決心がつきました」「エイジ…そして、皆さんに話さなければならない事があります」「だからエイジ…必ず戻って来るのですよ?」
エイジ「もちろんだよ、姉さん」
【シナリオデモ3終了】

【戦闘マップ3開始】

〔戦闘マップ2から継続〕
エイジ「アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ、発進する!」
〔味方ユニット出現〕
〔エイジ、HP回復〕
〔エイジ、EN回復〕


≪まだゴステロ健在≫
<エイジが目標地点へ到達の次EP>

ゴステロ「エイジィ…やってくれるじゃねえか。ジュリアを戦艦に入れやがったな?」「だが、逃がしても無駄だぁ! 木馬ごと沈めてやるぜぃ!」

<光珠vsカブト将軍>
フェアリ「民間人にまで手を出すなんて…!」
カブト将軍「レジスタンスを支持する奴らなど殺して当然ではないか」
光珠「私達が来た以上、もう誰一人やらせないんだから!」

<アムロvsゴステロ>
アムロ「エイジさんのお姉さんは地球とグラドス、両方の希望なんだ!」「お前なんかに渡してたまるか!」
ゴステロ「素直に渡さねえってんなら仕方がねえ…。てめえら全員、ブッ殺した後でゆっくり手に入れるとするぜ」

<カミーユvsカブト将軍>
カミーユ「何だってそんなに人を殺すんだ! そんなに人殺しが楽しいかよ!?」
カブト将軍「狩りが楽しいのは当然だ。そんな事もわからんのか、貴様は?」
カミーユ「だったら貴様が狩られる立場になってみろ!」

<ジュドーvsゴステロ>
ゴステロ「バカが! 俺の前に立つと死ぬだけだってのがわかってねえようだな!」
ジュドー「へっ、そんな妄想を口にするようじゃ、あんたのオツムもそうとう痛んでるみてえだな!」

<クリスvsゴステロ>
ゴステロ「邪魔すんじゃねえ! 俺様を拒絶しやがったジュリアはこの手で殺してやらねえと気が済まねえんだよ!」
クリス「そういうの、逆恨みっていうのよ!」

<シローvsカブト将軍>
シロー「武器を持たない一般人巻き込むなんて、お前は軍人失格だ!」
カブト将軍「そんなもの、いちいち区別していられるか! 手っ取り早く皆殺しだ!」

<甲児vsカブト将軍>
甲児「この兜甲児様が戦線に復帰したからにはてめえらの好きにはさせねえぜ!」
カブト将軍「カブト甲児だと!?」「地球人ごときに我が一族の名を使う資格はない! 貴様には死んで詫びを入れてもらうぞ!」

<號vsカブト将軍>
號「喧嘩を売る相手を間違えるんじゃねえ! てめえの相手は俺達だ!」
カブト将軍「少しくらいパワーアップしたからと言っていい気になるなよ、小僧!」
剴「少しくらい、ねぇ。何にも知らないみたいだな」
翔「フ…少し脅かしてやるとするか」

<剣人vsカブト将軍>
弾児「ひ、ひでえ! レジスタンスだけじゃなく、民間人までやられてやがる…!」
剣人「無抵抗な奴にだけ強いってのはあいかわらず変わらねえな! てめえらザールはよ!」
カブト将軍「ハーッハッハッハッ! ザールに楯突くからこうなるのだ!」「お前達もすぐにとどめをさしてやる! こいつら同様にな!」
剣人「くっそーっ! なめやがって!」

<ワッ太vsゴステロ>
ゴステロ「これ以上の失敗は許されねえ! なんとしても、てめえらをブッ殺してやる!」
ワッ太「しつっこいなぁ! 何度来ても同じだっての!」

<ミト王子vsゴステロ>
ゴステロ「エドンの王子だろうが関係ねえ! 俺様の邪魔をするってんならブッ殺すだけだ!」
ミト王子「余の命、そなたにくれてやるほど安くはない!」

<ダバvsカブト将軍>
ダバ「民間人に攻撃するなんて許せないな!」
カブト将軍「何を言ってるんだ、お前は? 戦争に犠牲はつきものだろうが!」
ダバ「何が戦争だ! お前がやっているのは、ただの虐殺だ!」

<ケーンvsゴステロ>
ケーン「女の尻を追いかけるのは悪かねえが、やりすぎはよくないぜ、おっさん」
ゴステロ「青臭いガキの分際で俺をおちょくってんじゃねえ!」

<忍vsカブト将軍>
カブト将軍「この街の連中同様、貴様も地獄の業火に焼かれるがいい!」
沙羅「調子に乗るのもそこまでにするんだね!」
亮「この外道が! それなりの覚悟はしてもらうぜ!」
雅人「怒りで燃えたぎる俺達の野生、あいつにぶつけてやろうぜ!」
忍「おうよ!」「いくぜ、ザールの昆虫野郎! 獣の野生が爆発したらどうなるか思い知らせてやるぜ!」

<エイジvsゴステロ>
ゴステロ「エイジ! てめえをブッ殺してからじっくりとジュリアを痛ぶってやる!」
エイジ「姉さんには指一本触れさせるものか!」「火星からの永きにわたるお前との因縁、ここで終わりにしてやる!」

<キッドorボウィーvsゴステロ>
キッド「やれやれ…しつこい男は嫌われるぜ?」
ゴステロ「てめえらとジュリアは俺の獲物だ! 絶対に逃がしゃしねえ!」
お町「あらま。これじゃ完全にストーカーねぇ」

<士郎vsカブト将軍>
カブト将軍「この者達を見捨てておけば、痛い目にあわずにすんだものを」
佐馬「痛い目にあうのを怖がってちゃ、戦はできねえよ」
士郎「身体の痛みなど、殺された人の無念に比べればたいした事はありません…」
ディーゴ「その無念に応えるためにもお前は我ら銀河烈風隊が討つ!」

<ロックorビートvsゴステロ>
ゴステロ「ジュリアは俺のもんだ! 俺以外が殺すのは絶対に許さねえ!」
ビート「ありゃ~! どうやらこの人、そうとう聖女様に入れ込んでるようだぜ!」
ブルース「しかも、まったく相手にされてないと見えるな」
ロック「いいか、おっさん。女ってのは惚れるもんじゃなく惚れさせるもんだぜ」「あの世に行ってもそれだけはよ~く覚えときな」

<カブト将軍撃破>
〔カブト将軍にスパーク〕
カブト将軍「なんという事だ…。奴ら…いつの間にあんな強さを…」「我が総力をもってしても奴らにかなわぬというのか…!」「くう…撤退する!」
〔敵ユニット離脱〕

<ゴステロ撃破>
ゴステロ「ひぎいいい! の、脳が痛てぇ~!」「ぬおおお…憶えてろ! てめえらは…俺がぁ!」
〔敵ユニット離脱〕

<ゲティ撃破>
ゲティ「ぐ…か、勝てねえ…!」「くっそーっ!」
〔敵ユニット離脱〕

<マンジェロ撃破>
マンジェロ「く…マシンが限界だ…」「退くしか…ないというのか…」「おのれ、おのれ、おのれぇーっ!」
〔敵ユニット離脱〕

<ボーン撃破>
ボーン「ぐおお…なんて奴らだ!」「こ、このままじゃやられちまう! 逃げるしかねえっ!」
〔敵ユニット離脱〕

<敵全滅・勝利条件達成>
フラウ「敵残存部隊、後退していきます」
ブライト「みんな、よくやった! すぐに帰還してくれ」
ダイアン「怪我人を収容しましょう! 手の空いている人は救助活動を手伝って!」
リンダ「私、行きます!」
ローズ「私も!」
マリア「私達も被災者の救助を手伝うのよ!」
ゆう「そうね」
ときえ「私達、こういう事はもう素人じゃないもんね」
ひろし「さあ、行こう! みんな!」
あきら「おーっ!」
【戦闘マップ3終了】

【シナリオエンドデモ開始】

レジスタンス地下基地 格納庫
タップ「今回、エイジの奴、やけに張り切ってたなぁ」
ケーン「あれ? そういや、エイジを見てないな。どこへ行ったんだ?」
アラン「今、クスコの聖女と話をしている」
ライト「ふーん…で、何なんです? その…クスコの聖女って」
アンナ「打ちひしがれた民衆から救世主とも神の再来とも騒がれている女の人がいるのよ」
タップ「それが聖女様なわけ?」
アンナ「南米のクスコから噂が広まった事から私達はそう呼んでるの」
デビッド「一言でいやあ、無抵抗主義者だな」
ライト「無抵抗主義!?」
アンナ「ええ…武器を持たないでグラドスの政策を暗に批判し、人々に訴え続けているのよ」「地球人とグラドス人は差別したりされたりではなく、共存しなくてはいけないと…」
エリザベス「グラドス兵の一部にも彼女の考え方に共鳴する者が、出ているって話よ」
ローズ「ねぇ、なんていう人なの? その女の人の本当の名前は?」
アンナ「え? 知らないわ…クスコの聖女としか…。顔も見たことないし…」
アラン「聖女の本当の名前はアルバトロ・ミル・ジュリア・アスカ…」「ジュリアは元グラドス軍のパイロット。そして、エイジの姉だ」
アンナ「エイジのお姉さん?」

シアトル 廃墟
ジュリア「エイジ…久しぶりね」
エイジ「姉さん…生きていたなら、どうして今まで…」「僕がゲイル先輩を倒したからかい…?」
ジュリア「いいえ…それはもう過ぎた事」
エイジ「それならなぜ?」
ジュリア「グラドス軍を抜けた後、私はクスコの地に辿り着きました」「そこで知ったのです。私には、やらねばならない使命があることを…」
エイジ「使命? それはいったい…」
ジュリア「それは世界の争いをなくす事…」「でも、あなた達は戦う事でそれを成そうとしている…」「だから私はあなたに近づく事ができなかったのです」
エイジ「…………」
ジュリア「私は私のやり方でこの戦争を終わらせます」「エイジ、あなたはあなたの成すべき事をなさい」
エイジ「僕の成すべき事…?」
ジュリア「いずれすべてを話します」「私はしばらくここで待ちます。その間に、戦いに対する皆さんの気持ちを聞いてきて下さい」
エイジ「…わかった。それじゃまた後で…」

カブト戦闘母艦 ブリッジ
カブト将軍「申し訳ありません、クロッペン様!」「ダルタニアスだけならいざ知らず、地球軍は新兵器を開発し、その大量投入が本格的に始まりました」「我らは思わぬ苦戦を強いられております」
ボイダー将軍「また、ル・カインの暴挙によりステーション衛星が破壊され…補給の不安も生じております…」
クロッペン「ええい! くだらん言い訳は聞かぬ!」「ネシア将軍はジャブロー攻略という戦果を上げておるではないか!」
ボイダー「畏れながら、申しあげます! ジャブローは奴らの欺瞞工作にて、敵の本隊は別の場所に…」
クロッペン「黙れっ!」「仮にそれが事実だとしても、貴様らの失敗とは無関係だ!」
ボイダー将軍「はい…」
クロッペン「地球制圧軍の指揮はネシア将軍に委ねる。お前達はすぐに戻ってくるのだ!」
ボイダー将軍「何故に! 何故にですか! クロッペン総司令!」「あのような葉っぱに地球制圧軍の指揮を任せるとは!」
カブト将軍「ドルメン大帝への忠誠ならば、この私もネシアに負けぬはず!」
ボイダー将軍「私とて同じ事です!」
クロッペン「ええい、黙れ! 大帝の命令に不服があるのか!」「お前達の身の振りようは、おそれ多くもドルメン大帝のご采配を仰ぐ事になったのだ!」「失態を演じておきながら処分されないだけでもありがたいと思え!」「言いたい事があれば、大帝の御前で述べてみせよ!」
ボイダー将軍「は、ははーっ!」
カブト将軍「寛大なるご配慮、感謝いたしまする!」

オンドロン宇宙要塞
オンドロン「今日はザクロン様に戦況を報告する日だ…」「しかし、地球はまだ制圧できていない…」「ううう…私はどう言い訳すれば良いのか…」
〔通信のコール音〕
ザクロン「久しぶりだな、オンドロン」
オンドロン「は、は、はい! ザクロン様!」
ザクロン「その後、地球侵攻作戦はどうなっておる」
オンドロン「はい、現在のところ、諸勢力のぶつかり合いで、人間どもは戦い続けております」「我らは奴らの経済を押さえ、月面でのロボット生産も軌道に乗りました」「人間どもが戦争で疲れきった時、秘かに生産したロボット軍団で一気に制圧する手はずです」
ザクロン「でかしたぞ、オンドロン!」
オンドロン「は、はあ…?」
ザクロン「よいか! すぐに生産したロボット軍団を持って本国に戻って来るのだ」
オンドロン「な、何故ですか? 人間どもをここまで追い詰めておきながら…」
ザクロン「「異次元同盟に不穏な動きがある。地球侵攻作戦は後回しで良い!」「ドルメン大帝より、星間連合の防衛体勢を早急に固めよとのご命令だ」
オンドロン「なるほど…。しかし、地球の人間どもが野放しになってしまいます」
ザクロン「これは命令だ! すぐに戻って来い!」
オンドロン「は、はい!」
〔通信のコール音〕
オンドロン「ふう…左遷されずに済んだのはいいが…」「これまで作り上げた地球経済のコネクションを失うのは痛い…」「それにザール帝国の要請で動くというのが気に食わんが…ザクロン様の命令とあっては仕方がない…」

グラドス軍 本部庁舎
ル・カイン「なに? ジュリアを奪われた上、こちらが送った部隊が壊滅だと?」「死鬼隊もか!?」
ロアン「はい…それどころかザール軍も再起不能な被害を受けたようです」
ル・カイン「我が軍どころか、あのザールの1軍をも壊滅させるとは…侮れん戦力になったものだ…」「奴らの次の攻撃目標を洗い出せ! 総力をあげて奴らを殲滅せねばならん!」
ロアン「はっ!」

ホワイトベース デッキ
〔機体の稼働音〕
〔機体の武器を構える音〕

エリザベス「エイジ、どうかしら? ドールの使い心地は」
エイジ「地球上ではこのくらいの方がいいと思います」
エリザベス「レイズナーを随分と参考にさせてもらったわ」「でも皮肉ね…。世界の軍備に反対していた私達がこんな兵器を作るなんて…」
デビッド「こいつは外宇宙の連中と戦うために最低限必要な武器だ」「特に地球人の誇りを踏みにじるグラドスの奴らは許せない」
あんな「でも…エゴと誇りはどう違うのかしら…」
シモーヌ「かつて、この地球上では米ソの対立が大国のエゴと言われていたわね…」
エリザベス「連邦とジオンもそうよね…。地球人同士でも争いはやまなかった…」
デビッド「俺達は自分達の利益のために戦ってるんじゃないぜ?」「地球は侵略され、蹂躙されるんだ!」
アンナ「でも、どんな戦いも人の命を奪う…!」「人の命を奪い合うのに意味があるのかしら…」
シモーヌ「人間以外は動物ってこんな無意味な事はしないわよ」
デビッド「俺達は動物じゃない! 心があるんだ! 白か黒か決める心が!」
アンナ「白か黒かではなくて、つまり…宇宙か地球かではなく…」「他に道はないのかしら…殺し合うんじゃなくて」
デビッド「くそっ! それができりゃ、とうにそうしてるぜ!」
エイジ「今は戦いをやめられない…」「でも僕は、いつか地球とグラドスが分かり合える日を楽しみにしているんです」
エリザベス「私も信じるわ…。きっとお姉さんもそうなのよね?」

ホワイトベース 食堂
剣人「戦いについてどう思うかだって?」
光珠「いきなりそんな事聞かれても…」
弾児「こいつは結論の出ない話になりそうだな…」
エイジ「なんでもいいんだ。思った事を言ってくれれば…」
カミーユ「戦争は破壊と殺戮…憎しみが憎しみを呼ぶシステムだ。いい事なんて1つもない」
マリア「そうですね…戦争がひどいって事はみんなわかってるのに…」
光珠「そりゃ、戦争なんてないほうがいいに決まってるけど…」
フェアリ「では、どうして私達は戦っているのでしょう」
仁「あいつらが先に攻めてきたんだ。やっつけんのは当たり前だろ!」
剣人「そうだな…平和な町を焼き払った奴らは許せねえよな…」
ひろし「自分達の身を守るために戦うのは仕方がない事だと思う」
仁「とにかく、先に始めた方が悪い!」
キッド「どっちが先に始めたかで善悪を判断してもいいってもんでもないぜ」
ロック「相手を挑発して戦争に引き込む事だってある」
ブルース「大抵は国力に余裕のない方が先に戦端を切るように持って行かれるがな」
ライト「そうだな…ジオンやギガノスが戦争を始めたのだって、連邦政府にも責任がある」
ケーン「おいおい…どうしちまったんだよ、ライト。いくらなんでもそりゃないだろ…」
アイザック「地球連邦が政策を有利に進めるためにジオンとギガノスの動きに政治的圧力を加えていたのは事実だ」
セイラ「ザビ家の独裁が原因ではあるけれど、それを引き起こした要因は、宇宙移民をないがしろにした連邦政府にもあるわ」
ローズ「でも政治的圧力って…例えばどんな?」
モンド「地球では普通に手に入る空気や水が宇宙では何倍も貴重な資源だろ?」「それを抑えられたらどうだい?」
エル「従うしかなくなるよね…」
きらら「連邦政府がそんな事してたの?」
雅人「普通の人の目には見えない形でやるんだよ…」
クッキー「目に見えないって?」
雅人「そうだな…例えばカードゲームを有利に進めるためにはすべてのカードを見せずに戦うだろう?」
クッキー「うん、うん…」
雅人「自分のカードは全部見られてて、相手には見えないカードがいっぱいある…」「どんな気持ちになる?」
クッキー「うーん…不安かな…」
ときえ「勝てる気がしないわね…」
雅人「つまり、実際にカードを使わなくても相手の戦意をなくす事ができるんだ」
ブルース「危険なカードをちらつかせるだけで実際には何もせずに勝つ…。それが駆け引きの世界だ」「しかもゲームの世界と違い、互いのカードの数も強さも平等ではない」
ボウィー(顔グラはキッド)「それが、お国とお国の関係ってわけね」
吼児「対等に交渉できないなんて、なんだかずるい気がする…」
あきら「強い国がそれをわかっててやってるとしたら、そっちの方が悪くないか?」
士郎「まあ、そうかもね」「でも加害者側は頭でそれをわかっていても、なかなか相手の痛みまで実感できないものだよ」
ライラ「そうね。だから時には、やりすぎてしまう事もある」
ラブ「なんとなくわかる…」「私達だって、何気なく言った言葉で知らず知らずのうちに人を傷つけているかもしれない…」
シロー「だから話し合いが大切なんだよ。お互いの立場を理解する事から始めなきゃいけないんだ」
號「けどよ、星間連合にしても異次元同盟にしても、話し合いのできる相手じゃねえんだろ?」
翔「いや、必ずしもそうではない」
ダバ「そう…敵の兵士だって、むやみに争う事を望んでいるわけじゃない」
エイジ「グラドス人もそうです。彼らは地球人が劣っていると教え込まれているだけなんです」
ディーゴ「しかし、戦争って奴はやっかいなもんだ…」「一度、始まっちまったら、そう簡単に終わらせられねえ」
ジュドー「馬鹿げてる! そんな戦争を始める前に、どうして大人達は話し合おうとしないんだ」
佐馬「何がきっかけで戦いになるかなんて、はじめはわからねえもんさ…」「人が集まれば必ず格差ができる。思想、能力、土地、それに運…必ず優劣がついちまう…」「はじめな小さな食い違いでも積もり積もれば戦いの温床になる」
沙羅「多数決で決まった事に従わせるのも一方の意見を退けている事になるんだよね」
ダバ「少数の不満を完全に解消できる社会はない。人それぞれが我慢して助け合いながら暮らしていかなければいけないんだ…」
バーディ「それが我慢の限界を越えちゃうと戦争になる事があるってわけね」
れい子「みんな平等にすればいいんじゃないの? 住む所も食べ物もみんな同じにするの」
カイ「それが人間って奴は、そううまくは行かないわけよ」
リィナ「どうしてです?」
キッド「君達だって周りからまったく競争がなくなったら頑張れないだろ?」「スポーツだって人の優劣をつけてしまう事に変わりはない」
きらら「みんなで仲良くやればいいじゃない。男子ってつまんない事でケンカばっかりするんだから…」
キッド「ハハハ、そうかもね」「…じゃあ例を変えよう」「恋愛もできなくなるとしたらどうだい?」
きらら「ええーっ!? どうしてーっ!?」
キッド「相手を平等に見るなら、誰が好きかなんて優劣を付けちゃいけないって事になるだろ?」
ビート「実際、男が戦う時は女がらみって事も多いよな」
お町「あら、それは女も同じよ」
リィナ「でも、そんな事が戦争につながるなんて飛躍しすぎじゃないですか?」
雅人「まあ、そうだね」「でもキッドさんの説明でわかったと思うけどすべて平等という考え方を飛躍させると、人間の本質をも否定する事になるんだ」
亮「つまり、あらゆる不平等を完全に否定してしまう社会体制には、必ず反発する者達が現れる…という事だ」
プラート「まぁ、自由と平等は根元的には相反する概念じゃからの」
アイザック「人間の社会は複雑に成長した」「すでに自然の摂理から逸脱した人間は、自分達の英知でこの命題を解かねばならんのだ」「人類が理想社会を勝ち取るまでには、莫大な時間と経験が必要になるだろう」「戦争のその経験の1つだ」
ダバ「戦争の歴史も無駄ではないと…?」
アイザック「戦争の苦難を教訓として活かす事こそ、理不尽に命を落としていった先人達に対する我々の使命だ」
仁「ああ、もう! なんか難しくてわかんなくなってきた!」
マリア「大事な事なんだから真剣に考えなきゃ!」
勉「そうですよ。子供だからといって、大人に甘えてはいけません」
シュテッケン「とにかく、今は戦乱の時代なんだ。ボヤボヤ迷っている場合じゃない!」「俺達は俺達が信じる未来を潰されねえように戦うしかないんだ」
翔「そのために自ら手を汚す事もいとわない…」
ディーゴ「ま、これは俺達『烈』の精神だ。あまり気にしないでくれ」
クリス「いえ…その覚悟なくして、戦いなんてできません…」
バーニィ「そうだね…俺達は自覚しなきゃいけない」
アムロ「自分達の正義を振りかざして慢心してはいけないんです」「僕達は戦争をしているんですから…」
エイジ「…………」

シアトル 廃墟
ジュリア「どうでしたか? みんなの意見は出ましたか?」
エイジ「皆、戦争が良くない事だと理解している…」「でも今は戦いをやめる事ができない…」
ジュリア「そうですね…。多くの人が平和を望んでいても戦争という現実がそれを許さない…」
エイジ「そんな矛盾を抱えながらも、あの船の人達は前に進もうとしている…」「人々が安心して暮らせる未来を信じて…」
ジュリア「そう…」「エイジ、私をクスコへ連れて行ってください」「おごれる者の力を阻むため…先人達の偉大な知恵の助けを借りるために…」

ホワイトベース ブリッジ
デビッド「おいエイジ! クスコに行くってどういう事だ? 説明してくれよ」
ブライト「クスコに何があると言うのだ…」
ジュリア「皆さんには私から話をしましょう…」「まずは、グラドス人と地球人の関係についてお話します」
ブライト「二つの人類に因果関係があるのですか?」
ジュリア「はい…」「はるか昔、種としての継続が困難になったグラドス人は、種の再生のため同種の生命体を探し広大な宇宙の調査を始めました…」「そして、この地球で探し求めていた同種の生命体を発見したのです」
ブライト「それが我々地球人なのですか?」
ジュリア「ええ…生命力に溢れた地球人類の祖先…」「偉大な先人達は、その新しい命の力を得て、新たなグラドス人を創り出したのです」「そして、兄弟となった二つの種族が成熟しないうちに接触しないよう、ある装置を地球に残しました」「それがクスコの遺跡に眠る『グラドスの刻印』と呼ばれるものです」
ブライト「グラドスの刻印…」「それを使えば、戦いを終わらせる事ができると?」
ジュリア「すぐには終わらないかもしれません…。ですが、きっかけになるはずです」
アラン「ブライト艦長。私にも敵がなぜ南米にこだわるのか見えてきた気がします…」
ブライト「どういう事だ?」
アラン「私の組織から、星間連合が南米全域の遺跡調査を始めたとの報告を受けています」「彼らにとって重要な何かが隠されているのは間違いない」
ジュリア「刻印について、それぞれの惑星になんらかの伝承が伝わっていても不思議はありません」「ですが、力を求める者達はそれを強大な武器か何かと勘違いしているのでしょう…」「でも、それでは…クスコの秘密を見つけ出す事は決してできないのです」
アラン「おそらく、そういう事でしょう」
クワトロ「…であれば、我々にもチャンスがあるな」
ブライト「わかりました。作戦を検討してみましょう」

ホワイトベース 通路
光珠「ねえ、フェアリさん? グラドスの刻印ってさ、もしかして『XENON』なんじゃない?」
フェアリ「随分、飛躍しますね…。まだ見てもいないのですよ?」
光珠「どこの勢力も『XENON』の力が何なのか、よくわかってないんでしょう?」「万が一、刻印と『XENON』が同じ物だったら、危ない装置かもしれないじゃない?」「ヘルルーガは『XENON』を使って宇宙を支配しようとしてるんでしょう?」
フェアリ「確かに、『XENON』ではないかと思える節もありました」「ですが、ジュリアさんの話を聞く限りだと、危険な装置ではないと思いますよ」「『XENON』自体は自然の産物ですし、利用方法は様々です」「あるいは平和利用もできるのかもしれません」
光珠「制御が難しいって事?」
フェアリ「そうです。一種の力場みたいな物ですから通常空間に留めておけなくて…」「先住グラドス人の優れた科学力なら、『XENON』を制御できたのかもしれませんね…」
光珠「でも、その失われた力がクスコにあるってわかったら…」
フェアリ「当然、敵に奪取される危険があります」「そうならないために私達が行くのではないですか?」
光珠「…やっぱり、きつい戦いになりそうね…」
【シナリオエンドデモ終了】


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