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No.37
雄々しく……そして、美しく

【シナリオデモ開始】
アザディスタン王国

  ~アザディスタン王宮内~
ニュースキャスター「本日のトップニュースは、三大国家の共同声明からお送りします」「続出する人類の敵やテロ行為に対してブリタニア・ユニオン、人類革新連盟、AEUは正式に軍事同盟を締結…」「国連の平和維持理事会の管理の下でそれらへの対処のために軍事行動を行なう事が決定しました」「これにより、史上最大規模の国連軍が誕生する事となります」
マリナ「…互いに牽制していた三大国家が手を取り合う事になるなんて…」
シーリン「だけど、喜ばしい事とは言えないわね」
マリナ「え…」
シーリン「この同盟には、ソレスタルビーイングの裏切り者から提供された革新的な技術の公平な分配という裏がある」「つまり、この同盟は三大国家が互いの抜け駆けを防ぐため…言わば相互監視するためのものよ」
マリナ「そんな…」
シーリン「そして、その技術は結局は三大国家が独占するに等しい…」「世界は変わるかも知れないけれど、それはアザディスタン等の小国にとってより過酷な状況になる可能性が高いわ」
マリナ「それでもインペリウムという脅威に対して、人々の心が一つになるのは世界にとって大きな前進だと思うわ」
シーリン「ナンバーズ虐殺事件を契機とした各エリアでの暴動事件にインペリウムは便乗する形で次元獣を送り込み…」「その結果、4つのエリアで政府機能が壊滅し、泥沼の戦場となった」
マリナ「………」
シーリン「マリナ…あなたはユーフェミア皇女と個人的な親交があったけれど、何か聞いていない?」
マリナ「…行政特区構想を語っている時のあの方は本当に輝いていた」「今でも私には、あの方があのような事件を引き起こした事が信じられない…」
シーリン「だけど、認めなくてはならない。そして、あの事件によって世界の混乱が加速した事も」
マリナ「インペリウム…。皮肉にも、戦いを広げる存在によって世界が一つになっていくのね…」
シーリン「…その役目…本来ならソレスタルビーイングが果たすべきものじゃなかったのかしら?」
マリナ「どういう事?」
シーリン「超技術を所有し、武力介入する独立組織…。その脅威に対して、世界は一つになる」「それこそが、ソレスタルビーイングの描く紛争根絶の最終形だったと私は考えるわ」
マリナ「共通の敵に対して統合される世界…」
シーリン「いわゆる地球連邦構想…。フロンティア船団のいた世界も同様の過程で世界が一つになったそうね」「その脅威の役が、自分達ではなくインペリウムという存在になったのは彼等としても想定外だったでしょうけどね」
マリナ「ソレスタルビーイング…そして、ZEXIS…」
シーリン「エルガン・ローディック代表の私設組織と陰で言われている彼等も、国連軍の誕生でお役御免になるのかしらね…」
マリナ(世界を一つにまとめる…。それがソレスタルビーイングの目的だった…)(戦いで戦いを否定し、平和を勝ち取る…。これがあなたの求める世界だというの、刹那…)

日本近海
龍牙島 ドラゴンズハイヴ

  ~ドラゴンズハイヴ サロン~
アルト「…日本も色々とあったみたいだな」
甲児「ああ…ヘテロダインの出現に始まって機械獣軍団の日本同時攻撃作戦にはさすがの俺達も苦戦したぜ」「と言っても、最後はマジンガーZの新装備、ジェットスクランダーであしゅらご自慢の海底要塞をぶっ壊してやったけどな」
カミーユ「ジェットスクランダー…紅の翼か」
甲児「その通り! 飛行可能となったマジンガーZはまさに無敵のスーパーロボットだ」
竜馬「浮かれてるんじゃねえぞ、甲児。Dr.ヘルは大人しくなったかも知れねえが、俺達の敵はまだたくさんいるんだ」
甲児「は、はい、竜馬さん…」
ロックオン(随分とピリピリしてるな、竜馬は…)
シモン(ゲッターチームはミチルさんを事故で失ったんだ)
アレルヤ(早乙女博士の娘さんの?)
シモン(うん…。新型ゲッターロボの合体テスト中の事故だって聞く)(そのせいかどうかは知らないけど、早乙女博士が、この世界を破壊するって宣言して…)
竜馬「こそこそしてんじゃねえ、シモン。俺に気を遣ってんなら、お門違いだ」
シモン「竜馬…」
竜馬「ミチルさんは死んだ…。俺と隼人のミスでな…」
隼人「点」
武蔵「それは違うぜ、竜馬、隼人! あれは事故だったんだ!」
隼人「今となっちゃ、どうでもいい…。大事なのはミチルさんが死んだって事実だ」
竜馬「それと、早乙女のジジイが本気で世界にケンカを売ったって事もな」
ヨーコ「でも、あれは娘さんを失った気の迷いで…」
竜馬「理由はどうでもいい。…あのジジイは今、早乙女研究所に引きこもっているらしいが…」「本気でやるってんなら、俺が引導を渡してやるまでだ」
シモン「竜馬…」
竜馬「それが俺達の責任だからな」
甲児(悔しいんだろうな、竜馬さん…。いつもケンカばかりだったけど、内心では早乙女博士の事、信頼していたから…)
ジョニー「日本でも、そんな事件があったんですね…」
甲児「機械獣軍団の母艦である海底要塞は沈めたから、当分の間はDr.ヘルは大人しくしていると思うけどな」
ワッ太「…ネットで見たけど、アルトさんも大活躍だったじゃないのさ」
アルト「ガリア基地でのクーデター事件か」
シモン「ランカさんの歌…俺も聴いたよ」
アルト「…あの基地にはフロンティア船団から派遣されたゼントラーディの連中が駐屯していた」「そこへシェリルが慰問で訪れたのがことの発端だった」
甲児「ゼントラーディってお前達の世界にいる巨人型異星人だよな」
クラン「その通りだ。そして、事件が起こったガリア基地に派遣されていた連中は…」「素行の悪い事で有名な第33海兵部隊だった」
赤木「素行が悪いって…不良軍人って事か?」
クラン「そんな生易しいもんじゃない。奴等は戦闘種族であるゼントラーディの血を理由に常に戦いを求めている」
ミシェル「要するに何かと難癖をつけて暴れてやろうと考えてるってわけだ」
アルト「俺はシェリルのボディガードって事でその慰問団と同行していたんだが…」「基地についた途端、シェリルは体調不良で倒れちまったんだ」
クラン「それを自分達に対する侮辱だとして連中は暴動を起こしたんだ」
青山「全くの言いがかりってわけか…。シェリルが倒れなくても、何だかんだで暴動の口実にされただろうな」
ミシェル「それを救ったのがランカちゃんに勇気だ」
ルカ「彼女は、ゼントラーディの心を動かした伝説の歌姫リン・ミンメイのように暴動を起こした兵士達の前で歌ったんです」
「その歌によって多くの兵士は戦意を失い、クーデターは短時間で鎮圧されました」
ミシェル「途中でバジュラやトリニティの乱入もあったけど、何とか一件落着って運びだ」
青山「そのトリニティだが、事実上、壊滅したんだって?」
ロックオン「連中の3機のガンダムの内、1機は撃墜され、もう1機は奪われ、もう1機は逃走中だ」
いぶき「いったい誰にやられたの?」
ロックオン「詳しい状況は不明だが、用済みになったって事で連中の上層部に始末されたとスメラギさんは踏んでいる」
タケル「上層部って…あのトリニティもソレスタルビーイングの一員のはずでは?」
ティエリア「その事だが、我々の組織の中に裏切り者がいる事が確実となった」「その者がトリニティを使い、イオリア・シュヘンベルグの計画を歪めているのだ」
タケル「ソレスタルビーイング内の裏切り者…」
ティエリア「そして、その者によってソレスタルビーイングの頭脳とも言えるヴェーダが掌握されてしまった」
甲児「あれって、お前等の戦略の全てを決定していたんだろ…!?」
青山「それが奪われたって事は…!?」
ロックオン「俺達は孤立無援…。ヴェーダを押さえた裏切り者に逆に追われる立場になっちまった」
アレルヤ「だけど、僕達はガンダムマイスターとしてイオリア・シュヘンベルグから新たな力を託された」
ワッ太「新たな力って新兵器か?」
刹那「その名はトランザム…。GNドライヴに圧縮された粒子を開放する事で機体性能を引き上げるシステムだ」
ロックオン「こいつがあれば無敵…ってわけにはいかないが、それでも心強いもんだ。な…刹那?」
刹那「ああ…」
青山「ロックオン…大丈夫なのか、お前の目は?」
赤木「負傷してるんだったら、無理すんなよ」
ロックオン「ま…何とかするさ。状況が状況だしな」
アレルヤ「彼のフォローは僕達でするよ」
ティエリア「そのためのフォーメーションパターンは既に構築している」
さやか(何だか、ガンダムマイスターの四人…ちょっと変わりましたね)
いぶき(うん…。どこかってわけじゃないけど、何だかチームらしくなったわね)
カレン「………」
甲児「カレン…。スザクはZEXISに戻って来ないんだな」
カレン「あいつの話はしないで」
甲児「あ、ああ…」
カレン(あいつは、あのユーフェミアの騎士だ。もうあたし達と一緒の道を歩く事はないんだ)
万丈「カレン…。今はZEXISでの戦いに集中するんだ」
カレン「わかってる、万丈さん」
ワッ太「この人がZEUTHの快男児、破嵐万丈さんか」
勝平「ああ…俺と万丈の兄ちゃんのコンビはZEUTHでも無敵だったんだぜ」
ワッ太「何だよ、勝平! この前までは俺とのコンビは無敵だって言ってたのにさ!」
万丈「君がワッ太君か。なるほど…勝平とは気が合いそうだ」「せっかくだ。僕のダイターン3も含めて無敵トリオの結成といこうか」
勝平「そいつはいいぜ! ザンボットとトライダーとダイターンで最強必殺技の完成だ!」
ワッ太「よし! インペリウムの奴等に俺達の合体技をお見舞いしてやろうぜ!」
ロックオン「今、スメラギさん達はF.S.と今後の戦略について検討している」
アレルヤ「インペリウム、インベーダー、獣人、ギシン星人、イマージュ…。僕達の戦うべき敵は数多くいる」
万丈「進む道は困難というわけか」
タケル「それでも行くしかないんです」
甲児「誰が相手だろうと、平和を脅かす奴等はZEXISが相手になってやるさ…!」

  ~ドラゴンズハイヴ 司令室~
田中司令「スメラギさん、宇宙からお荷物が届いてますよ」
スメラギ「強襲用コンテナですね。ありがとうございます」
ジェフリー「その強襲用コンテナとは?」
スメラギ「プトレマイオスのモビルスーツコンテナのバリエーションで、武装が施されているのが最大の特徴です」「さらにエクシアとデュナメスはそれに収容されているGNアームズとの合体によって…」「単機で複数の敵に対する面の攻撃が可能となります」
城田「プトレマイオスも戦闘に参加するのか。これは心強いな」
スメラギ「これでロックオンの負担が少しは減ればいいのですが…」
ゼロ「ソレスタルビーイングの離反者が己の利益のために行動するとしたら、面倒な事になるな」
オズマ「先日発表された国連軍構想は、その離反者が提供したソレスタルビーイングの技術を分配する意味があると聞く」「大国に偏重しているのは問題だが、国連軍の存在はインペリウムに対していい牽制になると思うがな」
スペラギ(強大な力に対する人類の意思統一…。それ自体はソレスタルビーイングの目指したものである)(でも…)
ゼロ「統合政府の存在する地球から来たオズマ少佐はそう思えるだろうな…」
オズマ「そのトゲのある口ぶりを聞く限り、あんたは異なる意見か」
ゼロ「気を悪くしないでもらいたい。物事をうがった目で見るクセがついてしまっているのでな」「私が危惧するのは、国連軍が何者かの私兵になりはしないかという事だ」
ジェフリー「ソレスタルビーイングの離反者が、三大国家を私欲で動かすと?」
ゼロ「その通りだ。国連軍の結成が、その者のシナリオである限り、最悪の事態も想定しておく必要がある」
スメラギ「国連軍は建前上、平和維持理事会の管理下に置かれる…」「そちらの監視についてはエルガン代表にお任せしましょう」
ゼロ「しかし…」
スメラギ「代表を完全に信頼するのが危険なのは、承知しているわ」「以前にも三大国家の連合軍を放置し、それが私達に攻撃をしかけてきた事もあったものね」「でも、国連軍は世論の目がある限り、いきなり無茶はしてこないと踏む…。その間に私達が追うべき相手は別にいるわ」
城田「その相手とは?」
スメラギ「モラリア共和国のPMCトラスト…。ソレスタルビーイングの離反者はあの組織を使っている形跡があるわ」
ジェフリー「そこを締め上げれば、謎の人物の正体もわかるかも知れないか」
スメラギ「と言っても、ミスターXの目的がわからない以上、下手に手出しをすれば、我々が世界の敵になってしまいますけどね」
城田「そうなると我々の当面の活動は、国連軍を監視しつつ、インベーダーや獣人、インペリウムへの対処となるか」
田中司令「では、国連軍に負けないように我々も張り切っていきましょう!」
スメラギ「………」
ジェフリー「………」
田中司令「あら…外してしまいましたか?」
ゼロ「ミスター・田中…いい加減に自分達の立場というものをご自覚していただこう」
田中司令「とおっしゃられますと?」
スメラギ「あなたに聞いてもノレンに腕押しでしょうから、上の方に聞きましょう」
F.S.「………」
ジェフリー「ミスター・F.S.…そろそろ聞かせていただきたい」
F.S.「………」
スメラギ「このドラゴンズハイヴという組織…ダンクーガノヴァとファイナルダンクーガ、R-ダイガンの存在…」「ヴェーダにすら直接アクセス出来るWILL、エルガン代表と独自のパイプを持ち、破嵐万丈を動かしていたあなたの目的…」「さらにはチームDに語った来たるべき敵…。その全てを話していただく事を我々は要求します」
F.S.「いずれ…という答えでは納得してくれないようだな」
ゼロ「当然だ。そのような曖昧な言葉では引き下がれない」
ジェフリー「このZEXISはそれぞれの立場を尊重するものであるが、あまりにもあなたの行動は不可解だ」「表向きの行動目的だけでも我々を納得させるだけのものを聞かせていただきたい」
F.S.「…私がZEXISに参加する理由…」「それは人類の未来のために他ならない」
城田「人類の未来…」
ゼロ「話にならないな。表現を最大公約数的にするにしても、あまりにも漠然とし過ぎている」
F.S.「スケールが大き過ぎると言いたいか…。だが、それだけの選択を人類は迫られているのだよ」
ゼロ「何…?」
F.S.「その意味はもうすぐわかるだろう。世界の加速をあれは黙っていないだろうから…」
〔ドアの開閉音〕
ルゥ「あの…」
田中司令「どうしましたか、ルゥさん?」
ルゥ「表にお客様がいらしているんですが…」
田中司令「このドラゴンズハイヴにですか?」
スメラギ「どういう事…!? この基地の事は極秘ではなかったの!」
ゼロ「だが、正面から訪ねてきた以上、敵意はないと踏むが…」
田中司令「ルゥさん…そのお客様とは?」
ルゥ「はい…。アイドル様ご一行です」
ゼロ「何だと!?」

  ~ドラゴンズハイヴ 応接室~
ランカ「…すごいんだね、エイーダ…。ZEXISの人達が、どこにいるかを調べちゃうなんて…」
エイーダ「えへ…恋する乙女は無敵なの」
グレイス(エイーダ・ロッサ…。彼女のバックには謎が多い…)(私でも探れない何かが、この子にはある…)
シェリル「でも、よかったのかしらね…。アポも取らずに押しかけちゃって」
エイーダ「駄目です、シェリルさん! 女王様が、そんな弱気な発言じゃ!」
シェリル「女王様って…あなた…」
エイーダ「良いですか? 私達は普段はファンの皆さんの目があるから自由なんてものはありません」「でも、ここならファンもストーカーもパパラッチもマスコミもいません! ありのままの自分をさらけ出しましょうよ!」
シェリル「ほんと…恋する乙女は無敵ね」
ランカ「はい…」
エイーダ「何言ってるのよ。ランカも、その無敵の乙女なんでしょ?」
ランカ「え…それは…その…」
シェリル「なるほどね…。ランカちゃんのお兄様に合うためってのは口実なのか」
ランカ「そ、それは…!」
エイーダ「じゃあ、シェリルさんはどうなんです?」
シェリル「私は休養中の気晴らしよ。だから、ちゃんとマネージャー付きで来てるでしょ」
グレイス「まだ身体は本調子じゃないんだから、無理は禁物よ、シェリル」
シェリル「わかってるわよ、グレイス。キャンセルしちゃったライブの埋め合わせもしなくちゃならないしね」
ランカ(シェリルさん…この間のガリア基地の慰問からずっと体調が悪いんだ…)
〔ドアの開閉音〕
ニア「あら…また部屋を間違えてしまいました…」
エイーダ「か…!」
ニア「え…」
エイーダ「可愛い! あなた、アイドルになりませんか?」
ニア「アイドル…ですか?」
エイーダ「ルックスは満点! 天然風味もグッド! 後は歌唱力ですけど…」
ニア「歌ですね。それなら自信があります」「ア~イモ、ア~イモ~♪ フンフ、フンフフン~♪」
シェリル「ふうん…この子、ランカちゃんのファンみたいね」「ねえ、あなた…この歌が好きなの?」
ニア「私が子供の頃にお父様が歌ってくれた歌ですから」
ランカ「え…」
シェリル「子供の頃…? 『BIRD-HUMAN』の公開は先月の話だけど…」
エイーダ「どういう事なの、ランカ?」
ランカ「わからない…。私…子供の頃の記憶がないんだけど…この歌だけは覚えていた…」「ねえ…! あなたのお父さんって…」
ニア「螺旋王です」
ランカ「螺旋王…?」
ニア「獣人の王です。私はお父様に捨てられて、大グレン団に入ったんです」「では、ご飯の支度がありますので、失礼します」
〔ドアの開閉音〕
ランカ「………」
グレイス(獣人…。あの化け物達の王がランカ・リーの記憶に残っていた歌を知っていた…)(この符号…いったい何の意味を持つの?)
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「雄々しく……そして、美しく」


【戦闘マップ開始】
〔味方ユニット出現済み〕
シェリル「ほら、アルト! もっと飛ばしなさいよ!」
アルト「無茶言うな! 後部座席に強引に二人乗せてるんだぞ!」
ランカ「ごっめんね、アルト君…。三人乗りは無理だったみたい…」「やっぱり、私が留守番してればよかったよね…」
アルト「気にするな、ランカ。せっかくなんだから、楽しめよ」「でも、人気急上昇のお前がよく休暇が取れたな」
ランカ「本当はエリア16でエイーダとジョイントライブの予定だったんだけど、あそこは今、危険って事で…」
アルト「そうか…。世界の混乱がお前達の仕事にも影響してるんだな」「隊長がお前達をドライブに連れてってやれって言ったのはそれを慰めるためだろうな」
ランカ「お兄ちゃん…気を遣ってくれたんだ…」
アルト(本音の半分はドラゴンズハイヴから引き離したかったんだろうけどな…)
シェリル「しかし、役得ね、アルト。あたしとランカちゃんを乗せてなんて」
アルト「まあな。甲児やエイジ達は羨ましがってた」「そういう連中に不公平にならないためにも俺が選ばれたんだろうな」
ランカ「どういう事?」
アルト「あいつらはお前達二人によこしまな気持ちで一杯だからな」
シェリル「ふうん…じゃあ、アルトはあたし達を見ても何も感じないんだ?」
アルト「感じるって…」
シェリル「女の口から、それを言わせるつもり?」
アルト「お、おい…」
シェリル「冗談よ。ちゃんと運転手役をやらないとランカちゃんのお兄さんに殺されるわよ」
アルト「了解だ」
ランカ(さっきのシェリルさん…ちょっと本気っぽかった…)
シェリル「せっかくだから、とびっきりのドライブミュージックを聴かせてあげようか?」
アルト「って言われても、VF-25にオーディオなんてないぞ」
シェリル「何言ってるのよ。あたしとランカちゃんの歌よ」
ランカ「え…」
シェリル「大サービスよ、アルト。あなたの望む歌を歌ってあげるわ」
アルト「じゃあ…」
「シェリルの歌をリクエスト」
「ランカの歌をリクエスト」


※※「シェリルの歌をリクエスト」」を選択した場合のセリフ※※
アルト「シェリル…何か歌ってくれ」
シェリル「OK! それじゃ…いこうか!」「あたしの歌を聴けぇっ!
〔BGM「What Bout My」〕
アルト(いい歌だな、シェリル…)
ランカ「シェリルさんの歌を聴きながら空中ドライブなんて夢みたい」
アルト「しかし、お前も災難だな。あのエイーダって子に振り回されて」
ランカ「ううん。エイーダには感謝してる」「私もあの子ぐらい積極的になれたらな…」
アルト「何か言ったか?」
ランカ「ううん! 何でもない!」
アルト「しかし、あの子…どうやってドラゴンズハイヴの場所を知ったんだ?」
ランカ「それは聞いても教えてくれないの。あの島にも現地集合だったし」「あれ…そう言えば、エイーダって、どうやってあそこまで来たんだろう」
※※「ランカの歌をリクエスト」」を選択した場合のセリフ※※
アルト「ランカ…何か歌ってくれ」
ランカ「うん! それじゃ…行くよ!」「みんな、抱きしめて! 銀河の果てまで!
〔BGM「星間飛行」〕
アルト(いい歌だな、ランカ…)
シェリル「今をときめく超時空シンデレラの生ライブ…。うふ…最高じゃない」
アルト「超時空シンデレラ?」
シェリル「ランカちゃんのキャッチフレーズよ。例のガリア基地のライブの様子が全世界に流れたおかげで大ブレイク中よ」
アルト「そうか…」「しかし、お前も休養中に災難だな。あのエイーダって子に振り回されて」
シェリル「いい気分転換になったわよ。エイーダもランカちゃんも刺激になるから」

アルト「しかし、あの子…どうやってドラゴンズハイヴの場所を知ったんだ?」
※※「シェリルの歌をリクエスト」」を選択した場合のセリフ※※
ランカ「それは聞いても教えてくれないの。あの島にも現地集合だったし」「あれ…そう言えば、エイーダって、どうやってあそこまで来たんだろう」
※※「ランカの歌をリクエスト」」を選択した場合のセリフ※※
シェリル「そこは聞いても教えてくれなかったわ。あの島にも現地集合だったし」「そう言えば、あの子…どうやって、あそこまで来たのかしら…」

アルト「そこらはカレシのジョニーが問い詰めてるだろうな…」
〔モニターの開閉音〕
アルト「こちらスカル4。何かあったのか?」
キャシー「気をつけて、アルト准尉! そちらに獣人の部隊が向かっているわ!」
アルト「何だって!?」
キャシー「ZEXISも救援に向かっています。あなたは直ちに帰還して…」
アルト「もう間に合わないようだ…!」
〔敵ユニット出現〕
獣人「見つけた…! あそこに螺旋王が所望する人間共がいる!」
ランカ「ア、アルト君…!」
アルト「心配するな、ランカ…! 俺がいる限り、お前達に指一本、触れさせはしない!」
シェリル「アルト…! 言ったからには、やってみせなさいよ!」
アルト「わかっている…! シェリル…ランカを頼むぞ!」(俺は今日までランカとシェリルに何度も助けられてきた…! だから、今度は俺が!)
〔アルト、出力上昇〕
アルト(行くぞ…! 俺は大切なものを守るためにこの空を飛んでいるんだ!)
<戦闘開始>

<敵4機撃破or3PP・味方援軍1出現>

〔味方戦艦出現〕
〈出撃準備〉
アルト「ZEXIS!」
オズマ「スカル4、状況を報告しろ!」
アルト「スカル4、健在。シェリル・ノームとランカ・リーも傷一つ負っていません」
オズマ「そうか。よくやったぞ、アルト!」
かっぺい「やいやいやい、獣人! よくも銀河の妖精と超時空シンデレラを怖い目に遭わせてくれたな!」
エイジ「俺達、ZEXISが落とし前をつけてやる!」
アポロ「覚悟は出来てるだろうな! 倍に…いや10倍にして返してやる!」
シモン「それじゃ足りない! 万倍にして返す!!」
ルナマリア「何よ…男性陣の張り切りぶりは!?」
いぶき「シェリルとランカにいい所を見せようって張り切ってるのよ」
グレイス(以前も獣人はシェリルのコンサート会場を襲撃した…)(もしかして、あの化け物…歌の力に気付いているの…?)
ジョニー「ランカさん、無事なんですね」
ランカ「え…ジョニーさんがどうして、ここに…?」
ジョニー「今まで黙っていましたけど、僕も実はパイロットなんです」
ランカ「エイーダは…?」
ジョニー「彼女はドラゴンズハイヴにいます。心配は要りません」
スメラギ「ラッセ、強襲用コンテナを装備したからトレミーも戦闘に参加するわよ」
ラッセ「了解だ! やっと砲撃士の腕が振るえるぜ!」
スメラギ「刹那、ロックオン、GNアームズはこちらから操作するわ」「使用する場合は、トレミーに隣接しなさい」
刹那「了解」
ロックオン「GNアームズ…。あれを使いこなせば、敵を一気に片付ける事が出来るか…!」
クロウ「それじゃ行くとするか。みんなのアイドルに手出ししたケダモノはお仕置きだ!」

<シモンorロシウvsカトラ・リーダー>
ロシウ「気をつけて下さい、シモンさん! 相手は空中から攻めてきます!」
シモン「グレンラガンにも翼があれば、あんな奴等にも負けないのに…!」

<敵全滅・味方援軍2&敵増援1出現>
シモン「どうだ! みんなの大事なものに手を出すなら容赦はしないぞ!」
ロラン「すごいな、シモン…。気持ちが張っている」
ヨーコ「そりゃそうよ。大ファンのランカのためだもの」
ニア「そうなんですか、シモン?」
シモン「う、うん」「ランカさんは俺にとって目標とする人だから」
ランカ「ありがとうね、シモン君」
甲児「しかし、モテモテだな、ランカちゃんは」
赤木「だけど、獣人まで寄ってくるのはな…」
ワッ太「わかんないよ、赤木さん! 獣人はシェリルさんがお目当てだったかも知れないぜ」
桂「ま…あんな連中にモテても嬉しくないだろうけどな」
カミーユ「獣人がアイドルを襲うのか?」
ミシェル「前にも奴等…シェリルのコンサートを襲撃したんだ」
ゲイナー「いったい何のために…?」
ゲイン「気をつけろ…! また何か来るぞ!」
〔敵ユニット出現〕
竜馬「インベーダーか!」
ルカ「気をつけて下さい、アルト先輩! 奴等は…」
アルト「!」
〔インベーダー、アルトへ隣接〕
アルト「俺を狙っている!?」
〔アルトに爆発〕
ランカ「きゃあっ!」
シェリル「大丈夫なの、アルト!?」
アルト「不意を突かれた…! このままじゃ!」
〔味方ユニット出現〕
葵「R-ダイガン!」
???(エイーダ)「!」
〔???(エイーダ)、インベーダーへ隣接〕
〔敵ユニット撃破〕

アルト「あの紅いダンクーガ…俺を助けてくれたのか…」
???(エイーダ)「………」
くらら「違う…! R-ダイガンが助けたのはアルトじゃない…!」
朔哉「ランカとシェリルだ! ガリア基地の時と同じようにあいつはランカとシェリルを助けたんだ!」
ジョニー「でも…いったい何のために…」
???(エイーダ)「………」
ランカ「…エイーダなの?」
シェリル「え…?」
ランカ「その紅いロボットに乗っているのはエイーダなんでしょ!?」
レントン「エイーダって…アイドルのエイーダ・ロッサ…!?」
ティエリア「それがR-ダイガンのパイロット…トリニティの協力者だったのか!?」
ジョニー「エイーダ…。君は…エイーダなのか…?」
???(エイーダ)「…ジョニーさん…。あなたはダンクーガノヴァに乗っていたんですね…」
〔マップ上に爆発〕
竜馬「話なら後にしやがれ! インベーダーの連中はお待ちかねだ!」
オズマ「気をつけろ、アルト! 獣人に続いて、インベーダーもランカとシェリルを狙っているようだ!」
アルト「了解…! 二度とヘマはするもんか!」
隼人「何故だ…? 知性らしきものが見られないインベーダーが何故、彼女達を狙う…」
グレイス(これはいけないわね…。どうやら、リトルクィーンの目覚めは想像以上の事態を引き起こす事になりそうだわ)(それとも、これはシェリルの力…?)
葵「R-ダイガン、こっちを手伝うっていうなら、一時休戦よ」
???(エイーダ)「了解」
ジョニー「君の正体について、今は何も言わない…。でも…必ず生き残ってくれ」
???(エイーダ)「はい…」
ランカ(エイーダ…)

<敵4機撃破or敵増援1出現の次PP・敵増援2出現>
ニア「皆さん! 上から何か来ます!」
リーロン「上…? 空からって事…!?」
〔敵ユニット出現〕
シン「何だ、あいつ…!?」
キラ「該当データは無い…! 正真正銘のアンノウンだ!」
タケル「あのフォルム…地球製とは思えないが…」
勝平「じゃあ、異星人が攻めてきたってのかよ!」
万丈(ついに…月よりの使者が…!)
〔マップ上に爆発〕
クロウ「くっ…! 問答無用かよ!」
闘志也「どこの星から来たか知らないが、いきなり乱暴じゃねえかよ!」
カミーユ「通信は通じない! 向こうは最初から俺達を潰すつもりだ!」
マリン「気をつけろ! 奴等の力…かなりのものと見た!」
???(エイーダ)「…!」
葵「ちょっと! あなた!?」
〔???(エイーダ)、レギュラスαへ接近〕
〔???(エイーダ)に爆発〕

???(エイーダ)「ああっ!」
ジョニー「エイーダ!」
くらら「無理よ、あなた! 下がりなさい!」
???(エイーダ)「無理でも、やるんです…! 地球の平和のために…私は…R-ダイガンは負けてはならないんです!」
ジョニー「エイーダ…君は…」
くらら「負けられないのは、私達も同じなのよ…!」
朔哉「そうだぜ! 俺達は…ZEXISは誰よりも強くなけりゃいけないんだ!」
葵「行くわよ、みんな! あの子ばかりに戦わせるわけにはいかないんだから!」
???(忍)「その気合は買ってやる」
葵「!」
〔味方ユニット出現〕
葵「ファイナルダンクーガ!」
忍「行くぜ!」
〔忍、出力上昇〕
〔忍、「野性化」発動〕

???(エイーダ)「これは…!」
葵「あたし達がゴッドビーストモードを発動させた時と同じ…?」
くらら「ううん…! パワーが桁違いだわ…!」
朔哉「何なんだよ、あんたらは!?」
沙羅「これが獣戦機隊の…ダンクーガの力よ」
ジョニー「ダンクーガ…」
雅人「野性を縛る理性はいらないってね」
亮「乾坤一擲…! ついに戦いの時が来た!」
アラン「行け、藤原!」
忍「やってやるぜ!」
〔忍、レギュラスαへ接近〕
〔忍、レギュラスαへ攻撃〕

[イベント戦闘「忍vsレギュラスα」]
〔敵ユニット撃破〕
ジョニー「すごい…」
忍「おい…動けるか、お前?」
???(エイーダ)「は、はい…!」
沙羅「一度退くよ。ついてきな」
〔忍、後退〕
〔???(エイーダ)、後退〕

スメラギ「あれがファイナルダンクーガ…」
万丈「そう…。F.S.の切り札にして希望…」「チームDのダンクーガノヴァのベースになったマシンだそうです」
葵「え…!?」
忍「詳しい話は後だ。まずは奴等をぶちのめす!」
くらら「奴等って…あのアンノウンを知ってるの?」
忍「話は後だって言っただろうが!」
雅人「ぷ…本当は自分も知らないだけなのに」
亮「勢いで誤魔化すクセは変わらんようだ」
忍「うるせえぞ、てめえら!」
沙羅「内輪もめはそこまでにしな。後輩の前でみっともないよ」
忍「そういう事だ! 気合を入れな、チームD!」
葵「言われなくても、やってやろうじゃん…!」
忍「声が小せえぞ!」
葵「え…?」
忍「へ…やっぱり、まだまだだな。こういう時は腹の底から叫ぶんだよ! こういう風にな!」「やあってやるぜっ!!」

<アルトが戦闘>
ランカ「アルト君…!」
シェリル「アルト!」
アルト(ここでこいつらを守れないようじゃ、俺が空を飛んでいる意味はない…!)(やってみせる…! これが俺が飛ぶべき空なんだ!)

<忍vsシルバー兵士>
沙羅「忍…! 調子はどうだい?」
忍「リハビリは、もう十分だ…! 今日から本気で行くぜ!」
雅人「って事は忍の無鉄砲ぶりにまた付き合わされる事になるんだ…!」
亮「フ…それもまた一興だ」
アラン「ここがどこだろうと我々のやるべき事は一つだ…!」
忍「世界をどうこうしよって野郎はこのダンクーガが相手になってやる!」「俺達の野生を燃え上がらせる! やってやるぜ!!」

<葵vsシルバー兵士>
朔哉「また得体の知れない奴が出てきたぜ…!」
くらら「どう見ても、お友達になりに来たようには見えないわね!」
ジョニー「でしたら、早々にお帰り願いましょうか。力ずくで」
葵「了解! 何が相手だろうとダンクーガノヴァは退かないよ!」

<???(エイーダ)vsシルバー兵士>
???(エイーダ)「負けるわけにはいかない…! こいつらと戦うために私とR-ダイガンは存在するのだから!」

<敵全滅・勝利条件達成>
???(エイーダ)「敵の全滅を確認…」
ジョニー「エイーダ…・。やっぱり、君はエイーダなのかい?」
???(エイーダ)「ごめんなさい、ジョニーさん…」
〔味方ユニット離脱〕
ジョニー「エイーダ!」
アラン「追う必要はない」
ジョニー「え…?」
亮「進む道が同じであれば、いずれは共に歩む事になる」
まさと「そういう事。だから、焦る事はないって」
沙羅「その前にあんたらはもっともっと強くならないとね」
葵「今日は逃げないの?」
忍「F.S.の旦那も腹をくくったらしいからな。お前等に知りたい事を教えるってよ」「ま…ついに来るべきものが来ちまったようだしな」
くらら「来るべきものって…!」
葵「じゃあ、あれが…F.S.の言っていた来たるべき敵…」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

日本
東京

  ~ゾルブレイン社 オフィス~
ウラジミール「…私達の完璧な負けね」
エイーダ「はい…」
ウラジミール「ラグナ・ハーヴェイは暗殺され、トリニティも壊滅したわ」
エイーダ「これまでの私の命令違反はとがめないのですか?」
ウラジミール「その必要はないわ。元々トリニティへの協力はやむを得ずの処置だったのだから」「あなたはR-ダイガンの使命を果たした。おかげでダンクーガノヴァはゴッドビーストモードに進化する事が出来た」「…もっとも、空っぽの存在だったあなたが、私の命令に背いた事は驚いたけれどね」「戯れに始めさせたアイドルの仕事がいい影響を与えたようね」
エイーダ「申し訳ありません」
ウラジミール「謝る必要はないわ。多少の紆余曲折はあったけれど、すべては計画通り…」「WILLの意思にそったものなのだから」
エイーダ「これからどうするのですか?」
ウラジミール「まずは身の安全を確保する事が必要ね」
〔ドアの開閉音〕
PMC「………」
PMC「………」
エイーダ「PMCトラスト…!」
ウラジミール「用済みの私も処分するつもりね。逃げるのが少し遅かったみたい」
エイーダ「ウラジミールさん…!」
ウラジミール「逃げなさい、エイーダ。私が時間を稼ぐから」
エイーダ「え…!」
ウラジミール「あなたは生き延びなくてはならない。人類の未来のためにも」
エイーダ「でも…!」
???(サンドマン)「…心配は要らない」
PMC「何者だ!?」
サンドマン「貴様達に名乗る名前などない…!」
〔殴打音×2〕
PMC「うっ…!」
PMC「ば、馬鹿な…我々がこうも簡単に…」
〔人の倒れる音〕
エイーダ「すごい…! たった一人で資格を一瞬のうちに!」
サンドマン「お怪我はなかったかな、お嬢さん…。そして、レディも」
ウラジミール「ありがとう。とりあえず、助けてもらった礼は言うわ」
サンドマン「それには及びませんよ。これも我が友の頼みですから」
ウラジミール「友…?」
サンドマン「はい…。WILLがあなた達を待っています」

日本近海
龍牙島 ドラゴンズハイヴ

  ~ドラゴンズハイヴ 司令室~
葵「…聞かせてもらうわよ、F.S.…。全ての謎の答えを」
F.S.「………」
忍「随分と尖った女だな」
沙羅「あたし達の後輩に相応しいんじゃない?」
くらら「この人達がファイナルダンクーガのパイロット…」
忍「じゃあ、改めて自己紹介といくか。俺は藤原忍…」「獣戦機隊のリーダーで乗機はイーグルファイター。ダンクーガのメインパイロットだ」
沙羅「あたしは結城沙羅。忍の暴走にブレーキをかける役ってところね」
雅人「俺、式部雅人。可愛い後輩が出来て嬉しいな」
亮「司馬亮だ。よろしく頼む」
アラン「アラン・イゴール。獣戦機隊のお目付け役のようなものだ」
F.S.「彼等の駆るダンクーガは君達のダンクーガノヴァのベースでもある」
朔哉「つまり、俺達のダンクーガの先輩ってわけか」
スメラギ「ですが、あのような機体が開発されたという話は聞いた事がありません」
F.S.「それも当然だろう。なぜなら、彼等…獣戦機隊とダンクーガは時空震動によって、この世界へ来たのだから」
葵「え…」
F.S.「今から数年前…。私は偶然から転移してきた彼等と出会った」
忍「と言っても、当時の俺達はムゲ帝王との戦いの直後でボロボロの状態だったんだがな」
城田「そのムゲ帝王というのは?」
亮「我々の世界の地球は、宇宙からの侵略者ムゲ・ゾルバドス帝国の攻撃にさらされていましたよ」
アラン「それに太古するべく開発されたのが獣戦機であり、その究極の形態がダンクーガなのです」
沙羅「元々あたし達、獣戦機隊は四人編成だったんだけど、そこへアランの旦那が加わったんだよ」
雅人「それで五機合体になったのがファイナルダンクーガってわけさ」
忍「俺達は次元の狭間でムゲ帝王を倒したものの既に瀕死の状態だった…」「さらに、その空間から脱出する時にこっちの世界に跳ばされたらしいんだ」
F.S.「私は彼等を保護し、ダンクーガの修理を行なった」「だが、獣戦機隊の彼等は治療のために数年の間、眠ってもらわざるを得なかった」
ゼロ「そして、異世界のダンクーガをベースにダンクーガノヴァを造りあげたと?」
F.S.「その通りだ。…先の話にも出たムゲ帝王のような存在がいつ地球に訪れるかもわからない…」「私はその脅威に対抗する力と知って新たなダンクーガを開発したのだ」
葵「なるほど…。それがダンクーガノヴァの誕生秘話てわけね」「でも、そのダンクーガノヴァがどうして戦場に乱入して、負けてる側の味方をする必要があったの?」
F.S.「それは真の目的のため…」
くらら「真の目的…?」
F.S.「ダンクーガノヴァは、只の戦闘ロボットではなく、地球の生命体全てだと言っていい」
朔哉「はぁ…?」
ジョニー「地球の生命体…?」
F.S.「ダンクーガノヴァは地球に生息する数々の生物のライフデータが収められている」
くらら「ライフデータって…DNAのサンプルが保管されてるって事?」
F.S.「そう思ってくれて構わない。それは、不測の事態が発生した場合、地球の生物を復活させるためのものだ」「だが、その中でも最も複雑な生命体の記憶が不完全だった…」
田中司令「つまり、人類…」
葵「田中さん…その真の目的っての知ってたの?」
田中司令「司令官をやってましたからね。薄々とは…」
F.S.「我々はダンクーガノヴァに地球を代表する生命体として人類の行動パターンを学習させるため…」「サンプルとなる様々なパイロットを試してきたのだ」
ジョニー「僕達もサンプルって事ですか…」
葵「dあから、あたし達以前のパイロットも人種も年齢もバラバラってわけね」
F.S.「データ収集のためだけの君達をパイロットに選んだわけではない」「ダンクーガノヴァの持ちうる最大の力、ゴッドビーストモードを引き出すためのパイロットが必要だった」」
くらら「例のアレね…」
F.S.「ダンクーガノヴァの進化形態…。そして君達の手でその形は完全なものとなった」「幸いにして私はそのパイロット達に巡り会えたわけだ」
朔哉「それは偶然か?」
F.S.「偶然ではなく、試行錯誤の連続だった」
ジョニー「しかしまあ…地球の生命体全てをダンクーガに保存するなんて…」「そんな呆れたというか、誇大妄想的な事をする理由がどこにあるんです?」
葵「そうよ。別にダンクーガノヴァじゃなくてもカプセルかなんかにしまい込んでおいてどこかに埋めておけばいいじゃない」
くらら「そこよ。私にとって…いえ、私達みんなにとって一番聞きたい事が残っているわ」
F.S.「何故ダンクーガノヴァが戦闘ロボットでなければならないか…かな?」
くらら「戦う意味がなければ兵器である必要はない…。そうでしょ?」
F.S.「その必要があるのだよ」
葵「それが戦場に乱入した理由?」
ジョニー「そして、負けてる側につくようにしているのは、敢えて不利な状況に身を置くためですね」
F.S.「さすがにお見通しか…」「ダンクーガノヴァは強くあらねばならない。人類を守るために」
葵「あなたの言う来たるべき敵と戦うために?」
朔哉「で、今日現れた奴等が俺達が戦うべき敵なのかよ?」
F.S.「あれも、その一つなのだろう」
くらら「なのだろう…って…」
F.S.「この世界はあまりに不安定だ。いつどのような過程で人類の脅威となる者が現れるかわからない」「そして、いつか地球を滅ぼすような大きな戦いが起こる。ダンクーガノヴァがいかに強大な力を持とうとも、地球全てを守りきるのは不可能だ」
葵「!」
F.S.「地球の生命体を保存したダンクーガノヴァの行き場所は宇宙にしかなくなる」「地球の生命体を守るため、ダンクーガノヴァは戦いを続けなければならない」
田中司令「つまり、ダンクーガノヴァは地球の全生命体を滅亡した地球から宇宙に逃すために作られたノアの方舟…」
ジェフリー「あのマシンは、我々の地球の超長距離移民船団と同じ意味を持つのか…」
ジョニー「では、R-ダイガンは何です? あれもファイナルダンクーガからあなたが作ったものなのですか?」
F.S.「あれは私と同じ志を持った者…言わば同志が用意したものだ」「ダンクーガノヴァとR-ダイガン…二つのダンクーガは戦う必要があったのだ」「互いに競い、高め合い、強大な敵に立ち向かう力を手に入れるために」
ジョニー「あれのパイロットは何者なのです?」
F.S.「それは私の関知する所ではない」
葵「…結局、あたし達はダンクーガノヴァを完成させるための素材でしかないのね…」
F.S.「君達の思考と戦闘パターンをインプットしたダンクーガノヴァはまるで人間が操縦しているかのように動くだろう」
ジョニー「やはり、僕達はサンプルか…」
朔哉「今までの戦闘は俺達のサンプルを取るためのもの…」
F.S.「そういう事になるかな」
くらら「ふざけないで…!」
F.S.「君達の怒りは、よくわかる。しかし、人類の力では抗えない強大な力が地球を飲み込もうとしているのだ」「インベーダー、異星人、イマージュ、獣人、バジュラ…そして、インペリウム」「それらに対して、ダンクーガノヴァは地球の全ての生命体の希望となる」
葵「何が希望よ…。ふざけるんじゃないわよ!」
F.S.「………」
葵「最初から負ける気でいるような奴にそんな言葉を口にする資格はないわよ!」
忍「俺も同感だぜ」「ダンクーガは方舟だぁ? あんたは戦う前から逃げる事を考えてたってわけかよ…!」
F.S.「………」
忍「あんたには助けてもらった恩もある。だから、今日までは協力してきたが、さっきの話で、そいつも終わりだ」「あんたと手を組んでたら、こっちまで負け犬になっちまうからな!」
葵「あなた…」
沙羅「そういうもんなのよ、獣戦機隊ってのは」
雅人「気持ちで負けてたら、何も出来ないしね」
亮「己の全ての力を出し切るまで負けを認めるわけにはいかない」
アラン「これは獣戦機隊全員の意思だ」
F.S.「では、どうする?」
忍「決まってるぜ。俺達と同じく、あんたおやり方に納得できないZEXISと一緒に行くさ」
葵「センパイ…」
忍「そういうわけだ。今日から俺達もあんたらの一員だ」
スメラギ「よろしく頼むわね、獣戦機隊」
ゼロ「たとえ強大な敵が待ち、滅びが運命だとしても、それに抗う者を私達は歓迎する」
ジェフリー「ミスター・F.S.…。あなたの考えは理解できるが、それを受け入れるわけにはいかない」
F.S.「…了解した。協力者に過ぎない以上、あなた方の行動に口を挟むつもりはない」「二体のダンクーガはあなた方のやり方で使われるがいい」
葵「じゃあね、F.S.…。あたし達はあたし達の道を行くから」
忍「今日までありがとよ。あんたに受けた恩は忘れねえぜ」
〔ドアの開閉音〕
F.S.「………」
田中司令「よろしいんですか?」
F.S.「…君もわたしに幻滅したのではないのかな?」
田中司令「滅相もない…! 中間管理職として上司を批判するような真似はいたしませんよ!」「それに先程の話があなたの本音とは思えませんから」
F.S.「食えない男だよ、君は」
田中司令「あなたの部下ですからね」
F.S.「フ…」
〔モニターの開く音〕
WILL「彼等に事実を話したのか?」
F.S.「おかげで負け犬呼ばわりされたよ」
WILL「彼等は君達の言う言葉でタフだ。だが、それ故に鈍感であるとも言える」
F.S.「………」
WILL「外敵の手によらずとも地球人類は滅びる可能性がある」「人類始まって以来、戦争を止めた事のない人間が今になって、この星を大切にすると思うのかね?」「インペリウムという災厄を呼び込んだのも人間のエゴと言えるものだ」
F.S.「私は人間の可能性を信じたい…。その一つの形をあなたも聴いたはずだ」
WILL「歌…か。確かにあれは信じるに値する可能性かも知れない」「だが、その可能性を否定する存在…もう一つの私が動き出した」
F.S.「もう一つのあなた…。月よりの使者か…」
WILL「彼はどう見るだろうな…。インペリウム…そして、国連軍の動きを…」
F.S.「………」

ブリタニア・ユニオン
エドワーズ基地

  ~オーバーフラッグス基地 格納庫~
ビリー「…謎の人物から国連軍に提供された例のブツは計30基だそうだ」
グラハム「ガンダムと同タイプの動力炉か」
ビリー「その名もGNドライヴ…。あれを搭載した機体30機は三大国家で当分に分ける事になったよ」
ダリル「つまり、国連軍には三大国家から10名ずつが参加するという事ですね…」
ビリー「厳密にはそういうわけじゃない。例えばトールギスに乗るゼクス特尉はGGNドライヴを必要としないからね」「ブリタニア・ユニオンで言えば、シュナイゼル殿下お抱えの特派は自前の機体で国連軍に参加するそうだ」
グラハム「そうか…。ゼクス特尉も行くのか…」
ビリー「各国家とも精鋭を送り込むからね。WLFへの対処のための連合軍とは質的に異なるものとなる」「当然、ブリタニア・ユニオンは、オーバーフラッグス隊員がメインで選ばれる事になるだろうね」「もちろん隊長は君だよ」
グラハム「断固辞退しよう」
ビリー「え…」
グラハム「私はフラッグで戦いぬく。ハワード・メイスンの墓前にそう誓ったのだよ」
ダリル「しかし、隊長…! フラッグの性能では今後…」
グラハム「男の誓いに訂正はない」
ビリー「やれやれ…」
グラハム「カタギリ…君に頼みがある。そのGNドライヴなる機関…何とかして入手してくれ」
ビリー「いったい何のために?」
グラハム「決まっている。ガンダムを倒すフラッグを用意するためだ」
【シナリオエンドデモ終了】


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