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No.7C
その名はゼロ

【シナリオデモ1開始】
エリア11
トウキョウ租界 アッシュフォード学園

  ~アッシュフォード学園 クラブハウス~
ニュースキャスター「…クロヴィス殿下の逝去に対して、ブリタニア・ユニオン政庁は今日も沈痛な雰囲気に包まれています」
ナナリー「クロヴィスお兄様…」
ルルーシュ(ナナリー…俺達を捨てたブリタニア皇族の死を悼むか…)(奴等はお前のその優しさを受けるに値しないだから、俺は…)「う…」
ナナリー「どうされました、お兄様? また、ご気分が優れないのですか…」
ルルーシュ「あ、ああ…。どうも、この数日は体調が悪いみたいだ」(覚悟を決めて、引き金を引いたというのに…。フン…我ながら細い神経だ…)
ニュースキャスター「なお、政務は代理執政官に就任した純血派のジェレミア・ゴットバルト辺境伯が担当されています」
ルルーシュ(純血派…。ブリタニア軍はブリタニア人だけで構成するべきだと主張する連中か…)(その男が代理執政官になったとなれば、軍内の名誉ブリタニア人の立場も危うくなるな…)(スザク…。お前は何のために名誉ブリタニア人となった…)(ブリタニアの人間はそんなお前を虫けらのように殺したんだぞ…)
ニュースキャスター「今、緊急ニュースが入りました。クロヴィス殿下暗殺の実行犯と思われる男が拘束されました」「発表によりますと、逮捕されたのは名誉ブリタニア人です」「枢木スザク一等兵。容疑者は元イレヴン、名誉ブリタニア人の枢木スザクです」
ルルーシュ「何だと!?」
ナナリー「お兄様…スザクさんですよね…。7年前に私達のお友達になって下さった…」
ルルーシュ「ああ…。スザク、生きてたんだな」
ナナリー「うん…。戦争の後、お別れしちゃったままでしたから、私達だって…」
ルルーシュ(スザク…生きていたか…。だが、クロヴィス暗殺の犯人だと…)
ナナリー「お兄様…」
ルルーシュ「何だい?」
ナナリー「嘘ですよね、あのニュース…」
ルルーシュ「嘘だよ。あのスザクがあんな事するはずがない。何かの間違いだよ」
ナナリー「そう…ですよね…」
ルルーシュ「だから、心配は要らない。きっと誰かが真実を暴いてくれる。だから、おやすみ、ナナリー」
ナナリー「はい…」
ルルーシュ(読めたぞ。純血派のジェレミアは名誉ブリタニア人から犯人を出して…)(一気にエリア11の名誉ブリタニア人制度を廃止する気だ)(そのような姑息な手を使う人間にスザクの生命を好きにさせてたまるか)(そのためには、俺が手に入れたあの力…ギアスを使いこなせるようにならなくては…。そして…)

  ~アッシュフォード学園 廊下~
ミレイ「…やっぱり、ナナリーはショックを受けてたか…」
ルルーシュ「はい…」
ミレイ「ランページの姓を名乗ってるけど、本当はあんたとナナリーはブリタニア皇族…。クロヴィス殿下は異母兄弟だものね」「もっとも、公式にはあんた達は7年前に死んだ事になってるけど」
ルルーシュ「昔の話です。…母マリアンヌを失い、政治の道具として俺達は日本へと送られました」「極東事変の際に死んだ事になった俺達を匿ってくれたアッシュフォード卿には感謝しています」
ミレイ「気にしないでよ。おじいちゃんが好きでやった事なんだから」「あんたこそ、いいの? 今の生活で」
ルルーシュ「はい。俺はナナリーが心安らかに生きていけるのなら文句はありません」(だが、ブリタニア皇帝はおれとナナリーが生きているのを知れば、また政治の道具として使うだろう)(ブリタニアを倒すその日までナナリーに平穏が訪れる事はないんだ…)(そのためには…)
〔歩み寄る足音〕
シャーリー「おはよう、ルル、会長」
ミレイ「おはよう、シャーリー、リヴァル。世間では暗い話題が続くけど、我が学園にはホットなニュースが飛び込んできたわよ」
リヴァル「何です、いったい?」
ミレイ「リリーナに続いて、またまた転校生。それも二人も」
シャーリー「時期外れなのに転校生が続きますね」
〔歩み寄る足音〕
カレン「………」
シャーリー「あ、カレンさん、おはよう。身体、大丈夫?」
カレン「あ、はい…。おかげさまで久しぶりに学校に来る事が出来ました」
シャーリー「授業、わからない所があったら、聞いてね。…もっとも、優等生のカレンさんに私が教えられる事なんてないけど」
カレン「ありがとうございます。では、また教室で…」
〔歩き去る足音〕
ルルーシュ(あの声…。声色は変えているが、あれは先日の赤いグラスゴーの操縦者…)
リヴァル「ルルーシュ君、何見てるのかな? ひょっとしてホレちゃった?」
シャーリー「!」
ルルーシュ「珍しいだけだよ。彼女…始業式以来、来てなかったよな」
リヴァル「カレン・シュタットフェルト 何か、身体が弱いらしくてさぁ。前の学年でもたまにしかね…」「でも、成績は抜群に優秀。シュタットフェルト家のご令嬢だから、金はあるし、性格も穏やか」「いや~御目が高い」
ルルーシュ「違うって」
リヴァル「隠さない隠さない。まあ、ちょっと箱入り過ぎるけどね」
ルルーシュ(病弱でお淑やかな令嬢が、レジスタンスの女闘士とはな。フン…わからんものだな)(だが、あの女をうまく使えば、レジスタンス共を動かす事が出来る…。そのための準備を急ぐか…)
シャーリー「あ、あのルル…」
ルルーシュ「ごめん、用事を思い出した。今日は自主休講にさせてもらう」
シャーリー「え…」
ルルーシュ「転校生の歓迎パーティーの段取りは任せる。じゃあ…」
〔歩き去る足音〕
シャーリー「あ、ルル…!」
ミレイ「相変わらずのゴーイング・マイ・ウェイね」
リヴァル「ああいう奴ですからね。この間のゲットーの騒ぎでも、こっちの心配を余所にケロっと帰ってきたし」「でも、そんな誰かがお気に入りの人もいるわけで…」
シャーリー(ルル…)

  ~アッシュフォード学園 図書館~
カレン「………」
デュオ「そんな顔するなよ。驚いたのは俺達の方なんだから」
カレン「何で、あんた達がアッシュフォード学園にいるのさ?」
デュオ「ちょいと調べ物があってな。転入生ってわけよ」「転入手続きの方はヒイロが学園のコンピュータに侵入して、ちょちょいとな」
ヒイロ「………」
カレン「そうだったの…」
デュオ「しかし、驚いたぜ。あのカレンが見事にお嬢様してるんだもんな」「おまけに病弱だなんてキャラまで作ってよ…。どこまで俺を笑わせてくれるんだ」
カレン「うるさいね…! 学校を休みがちなのを疑われないためにもそうするしかなかったんだ!」
デュオ「と、地が出ちまってるぜ」
カレン「…あたしだって、こんな設定にしたの、後悔してるんだから…」「で、何しに来たのさ? わざわざ呼び止めたのはあたしを笑うため?」
デュオ「そうじゃねえよ。…例の謎の男から扇に連絡が入った」
カレン「…!」
デュオ「俺達に会いたいんだとよ。で、それについて検討したいから、今晩アジトに集合だ」
カレン「わかった」
デュオ「お嬢様なんだから、そこは『承知いたしましたわ』だろ?」
カレン「黙れ…! そのみつあみを根元からぶった切ってやろうか」
デュオ「おお、怖…。それでこそカレンだぜ」
〔歩み寄る足音〕
リリーナ「ヒイロ・ユイ君とデュオ・マックスウェル君ですね」
ヒイロ「………」
リリーナ「私は生徒会役員のリリーナ・ドーリアンです」「あなた達の歓迎パーティーを生徒会主催で催しますので、それのご招待に参りました」「これが招待状です」
ヒイロ「………」
〔紙を破る音〕
リリーナ「!」
ヒイロ「………」
〔歩き去る足音〕
リリーナ「あ…」
ルイス「何よ、あれ!? 招待状を破り捨てるなんて、人間のやる事じゃないわよ!」
沙慈「照れてるんじゃないかな…? …とてもそうは見えなかったけど…」
デュオ「悪いな。俺もヒイロも苦学生なんで、放課後はバイトで忙しいんだ」「じゃあな。パーティーは、みんなで盛り上がってくれ」
〔歩き去る足音〕
リリーナ「待って下さい…! 少し話を聞かせて下さい!」
ルイス「あ…待ってよ、リリーナ! あたし達も行くから!」
〔歩き去る足音〕
カレン(無邪気なもんね…)
ルルーシュ「騒々しい連中で、すまなかったね」
カレン「ルルーシュ君…」
ルルーシュ「シュタットフェルト家のご令嬢に名前を覚えてもらっていたとは光栄だ」
カレン「え、ええ…まあ…」
ルルーシュ(まずは情報を収拾する)「質問に答えろ」
〔ギアス発動〕
〔画面、フラッシュ〕

カレン「はい…」
ルルーシュ「先日のシンジュクでの騒ぎでグラスゴーに乗っていたな?」
カレン「はい」
ルルーシュ「どうしてテロを?」
カレン「私は日本人だから。ブリタニア人の血も半分入ってるけど」「7年前の幸せだった暮らしを取り戻すため…あの頃の夢をずっと見ているお母さんのために戦ってる」
ルルーシュ「ハーフか…」
カレン「………」(学校でこれだけの事をベラベラしゃべるとはギアスの効力は完璧という事か…)「カレンさん…」
カレン「何でしょうか? 私に何かご用ですか、ルルーシュ君」
ルルーシュ「いや、もう用は済んだ」「そうだ、念のため…。シンジュクの事は何も言うな」
カレン「え…シンジュクって、どういう事? どうして、そんな事を言うの…?」
ルルーシュ(効かない…!? 同じ人間には一度しか強制力がないのか…!)
カレン「どういう事なの? シンジュクって何の事?」(彼…もしかして、あたしの正体を知っている? それにこの声…どこかで聞いたような気が…)(まさか、彼が…あの謎の声の…)
ルルーシュ(ヤブを叩いて蛇を出したか…。だが、こんな時のために手は打ってある。後はタイミングを…)
カレン「答えて。あなた…あの日、シンジュクにいたの?」
ルルーシュ「何の事だ?」
カレン「とぼけないで! 何故、シンジュクと言ったの?」
ルルーシュ「シンジュクだと、何か都合が悪いのか?」
カレン「質問に質問で答えないで。答えはイエスか、ノーか…。それ以外は聞きたくない…!」
ルルーシュ(時間だ…)
〔電話のベル〕
ルルーシュ「君の携帯の着信だ。出たら?」
カレン「あなたは、ここにいてね。…もしもし」
???「久しぶりだな、赤いグラスゴーの操縦者」
カレン「何故、携帯の番号を…!?」
???「今夜、私の事を話す。集会に遅れるな」
〔通信の切れる音〕
カレン「もしもし…! もしもし!」
ルルーシュ「どうしたの?」
カレン「な、何でもないわ…。私…帰るから…」(彼はあの声の主じゃなかった…。だったら、これ以上、問い詰めるのは逆に危険だ…)
〔歩き去る足音〕
ルルーシュ「………」(想定の時間を過ぎた場合の時限装置が発動したか。もしもの時の準備をしておいてよかった)(あらかじめ用意しておいた謎の男の声を俺の目の前で彼女に電話で伝える…。これで俺に容疑がかかる事はない)(そして、ギアスの使い方もわかってきた。ならば、行動あるのみだ…)

エリア11
シンジュクゲットー

  ~扇グループアジト~
扇「お、おい、待ってくれ! まだこちらの話は終わってない!!」
〔通信の閉じる音〕
扇「通信が切れた…」
玉城「何だよ! あっちが会いたいって言ってたのに、結局、また声だけかよ!」
杉山「謎の声の主…。あいつ…俺達をからかってるのか?」
扇「そのつもりはないらしい。俺達に力を貸す事を約束してくれた」
南「そんな一方的な通信だけじゃ信用は出来ないぞ」
扇「だから、彼は力を見せると言った。不可能を可能にして見せる事で信頼を勝ち取ると」
カレン「不可能を可能に…」
クロウ「夢を見せてくれるぜ。で、具体的に何をやるってんだ?」
扇「枢木スザクを救ってみせると言った」
デュオ「枢木スザクってのは、クロヴィス暗殺の容疑者だろ? それを強奪するってのか?」
扇「わからない。彼は3日後の枢木スザク護送の際に仕掛けると言っていた」
クロウ「3日後ね…。その日に何も起こらなければ、そいつの化けの皮もはがれるな」
扇「俺達も動けるように準備しよう。ドーリアン令嬢の誘拐も保留だ」
デュオ「了解だ」
扇(3日後…。そこでいったい何が起こる…)

エリア11
トウキョウ租界 アッシュフォード学園

  ~クラブハウス ルルーシュの部屋~
〔ノックの音〕
ルルーシュ「どうぞ」
〔ドアの開く音〕
ナナリー「お兄様…お茶をお持ちしました」
ルルーシュ「ありがとう、ナナリー。それに咲世子さんも」
咲世子「いえ、そんな…」
ルルーシュ「こんな遅くまで申し訳ありません」
咲世子「ルルーシュ様とナナリー様のお世話が私の仕事ですから」
ナナリー「今日はね、お兄様…咲世子さんに折り紙を教えてもらったんです」
ルルーシュ「これは鶴かい? 器用なものだな」
ナナリー「この鶴を千羽折るとね、願いが叶うんですって。もし、お兄様に叶えたい願いがあるのなら…」
ルルーシュ「いや、俺は…。ナナリーは、何かないのかい?」
ナナリー「うーん…優しい世界でありますように」
ルルーシュ「お前の目が見えるようになる頃にはきっとそうなってるよ」
ナナリー「本当に?」
ルルーシュ「約束する」(俺達には選択できる未来が限られている)(ここで匿われているといってもアッシュフォード家がいつまで後ろ盾になってくれるか…)(素性がばれたら、シャーリーやリヴァル達だって離れるだろうし…。行く末は政治の道具か、陰謀の餌食だ)
ナナリー「お兄様…?」
ルルーシュ(創らねば…。ナナリーだけでも幸せに過ごせる世界を…)
ナナリー「お兄様…小指を立てて下さい」
ルルーシュ「こうか?」
ナナリー「この前、教えてもらったの。日本の約束のやり方」「ゆぶきりげんまん、うそついたら、はりせんぼん、のーます。ゆびきった! ふふ…」
ルルーシュ「怖いな。千本も針を飲まなくちゃいけないのか」
ナナリー「そう。だから、嘘ついたらいけないんですよ」
ルルーシュ「大丈夫。俺は嘘はつかないよ」(お前にだけは…)
咲世子「さあ、ナナリー様。そろそろお休みの時間ですよ」
ナナリー「そうですね。もう少しお兄様とお話したかったのですが、仕方ありません」
ルルーシュ「すいません、咲世子さん。…おやすみ、ナナリー」
ナナリー「お休みなさいませ、お兄様」
〔ドアの開く音〕
ルルーシュ(おかげで俺に対する疑いは晴れた。後は明日、俺が力をみせるだけだ)

ルルーシュ(全ての準備は整った。これを造らせた者もギアスで口を封じている)(後は進むだけだ。待っていろ、スザク…)(不可能を可能にしてみせる…。そうだ、引き返すべき道はいらない…!)
【シナリオデモ1終了】


サブタイトル
「その名はゼロ」


【戦闘マップ1開始】
ディートハルト「そろそろ時間ですな、閣下」
ジェレミア「中継の方は万全だろうな、ディートハルト・リート」
ディートハルト「抜かりはありません。どのようなサプライズが起きようとも」
ジェレミア「まるで、異変が起こる事を望んでいるような口ぶりだな」
ディートハルト「これは失礼しました。テレビ屋の戯言として聞き流してくださいませ」
ジェレミア「軍に入る気はないか? 報道担当が手薄だ」
ディートハルト「力足らずは承知しております。私ごときでは」
ジェレミア「民放の方が好みか…。まあいい、枢木スザクは私がサザーランドで直接護送する」
ディートハルト「いい画が撮れそうです」
ジェレミア「フ…護送は顔がよく見えるようにな」
ヴィレッタ「しかし、ジェレミア卿…イレヴンの中には枢木一等兵を英雄視する者もいます」
ジェレミア「奴が日本最後の首相、枢木ゲンブの遺児である事を考えれば、当然だろう」
ヴィレッタ「ですから、奪還を考えるグループもあるかと」
ジェレミア「その時は混乱の中で護送が公開処刑になるかも知れんな」
ディートハルト「………」
ジェレミア「冗談だ。のこのこ出てくる者がいるなら、返り討ちにしてやるまでだ」
ロイド「あ~あ…肝心のパーツがなくなっちゃせっかくのランスロットもハリボテだ」
セシル「何とかならないんですか?」
ロイド「余所のパイロットは所属がガチガチで動かせないし、頼めたとしても彼並の数値は出せないだろうし…」
セシル「では、スザク君の釈放を…」
ロイド「残念でした~!」「彼、名誉ブリタニア人でしょ?純血派のジェレミア辺境伯が代理執政官である以上、無理無理」
セシル「クロヴィス殿下の側近のバトレー将軍も失脚されましたしね…」
ロイド「そりゃ、殿下の御側を離れた隙に暗殺が起きたんだもの。責任は重大だね」「さらに職場放棄の理由について、その時の事は覚えてないなんて言うからさらに心証を悪くしちゃったみたい」
セシル「その結果、軍はジェレミア辺境伯を筆頭とする純血派が統制する事となりました」
ロイド「彼からすれば、名誉ブリタニア人制度を廃止するためにも、スザク君は格好の犯人役だよね」
セシル「じゃあ、スザク君は…」
ロイド「僕達の証言なんて問題じゃないのさ」
セシル「スザク君は何て言ってるんです? ロイドさん、面会したんですよね?」
ロイド「申し開きは法廷でするって言ってたよ。法廷は真実を明らかにする場所だからってね」
セシル「でも、そんな事をしても無罪を勝ち取る事は…」
ロイド「真実は明かされない事の方が多いって僕も言ったさ」「でも、彼はこう答えたよ。それが世界だというなら、自分は未練はありません…ってね」
セシル「スザク君…」
ロイド「ねえ、それって博愛主義? 人道主義?」
セシル「こんな時に言葉遊びですか!?」
ロイド「他にやる事ある? 君だって知ってるでしょ、こういうケース」「国連の会議に出てるあの方とも連絡取れないし、もう諦めるしかないよ」
〔敵ユニット出現〕
ニュースキャスター「間もなくです、間もなく時間となります。ご覧下さい、沿道を埋め尽くした人だかりを」「皆待っているのです。クロヴィス殿下殺害の容疑者、名誉ブリタニア人の枢木スザクが通るのを」「元イレヴンを今か今かと待ち構えているのです」
ディートハルト(フン…こんな出来レースの片棒を担ぐとは俺も落ちたものだ)
ニュースキャスター「事件解決に尽力したジェレミア辺境伯自らが代理執政官として、枢木スザクを直接護送しています」
杉山「扇達は?」
南「一応配置についている。だが、ここで手出しをすれば、枢木スザクを殺す事になるだけだ」
杉山「あの謎の男…この状況でいったいどんな手を使うつもりだ…?」
〔敵全機、前進〕
〔ゼロ、前進〕

ジェレミア「どういうつもりだ、貴様!? 隊列を乱すな!」
〔コックピットの開く音〕
ゼロ「………」
ジェレミア「仮面…!? 貴様、何者だ!?」
ゼロ「我が名はゼロ」
ヴィレッタ「ゼロ!?」
ニュースキャスター「何者なのでしょう、この人物は!? 自らゼロと名乗り、護送の一段の前に立ちはだかっています!」
扇「あの声…! 奴が俺達を救った男なのか…」
カレン「でも、何なの、あの仮面は…」
ディートハルト「ゼロ…無という事か…」
スザク(イレヴン…なのか…?)
ゼロ(スザク…借りは返すぞ)
ジェレミア「もういいだろう、ゼロ! 君のショータイムはお仕舞いだ!」
玉城「あの馬鹿! 真正面から行って勝てると思ってるのかよ!」
ゼロ「………」
ジェレミア「さあ、まずはその仮面を外してもらおうか」
ゼロ「私は先日、君達がゲットーで捜していたものを持っている」
ジェレミア「何っ!?」
ゼロ「ここで私に危害を加える事が得策ではないのがわかるはずだ」
ニュースキャスター「ゼロという男は何かを持っているようです! 爆弾の類でしょうか!?」
ジェレミア(あの毒ガスを持っているというのか…!? こいつ…沿道のブリタニア市民を人質に取った…)(それも人質に気付かせないまま…!)
ゼロ(フ…動けんか。やはり、カプセルの中身が毒ガスでないのを知るのは、ごく一部だけか)
ジェレミア「…わかった。お前の要求は何だ?」
ゼロ「枢木スザクをこちらに渡してもらおう」
ジェレミア「笑止! この男はクロヴィス殿下を殺めた大逆の徒! 引き渡せるわけがない!」
ゼロ「違うな。間違っているぞ、ジェレミア。犯人はそいつじゃない」「クロヴィスを殺したのは、この私だ!」
ジェレミア「な…」
ニュースキャスター「な、何という事でしょう! ゼロと名乗る仮面の男…いや、性別はわかりませんが…」「とにかく自ら…自ら真犯人を名乗って出ました! では、今掴まっている枢木一等兵はどうなるのでしょう!?」
ディートハルト(あいつ…事件をショーにするつもりか!?)
ジェレミア「こやつはまともではない! これは殿下への愚弄だ! その罪、贖うがいい!」
ゼロ「いいのか? 公表するぞ、オレンジを」
ジェレミア「!?」
ヴィレッタ「オレンジ…?」
ブリタニア騎士「何だ、それは…」
〔ゼロ、ジェレミアへ隣接〕
ゼロ「私が死んだら、公表される事になっている。そうされたくなければ…」
ジェレミア「何の事だ…何を言っている…?」
ゼロ(この角度なら…)
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

ゼロ「私を全力で見逃せ! そっちの男もだ!
ジェレミア「!」
〔画面、発光〕

〔ギアス発動〕

ジェレミア「!」
〔画面、発光〕
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ2開始】

〔戦闘マップ1から継続〕
ジェレミア「…フン、わかった。その男をくれてやれ」
ヴィレッタ「ジェレミア卿! 今何と!?」
ジェレミア「その男をくれてやれ!」
ブリタニア騎士「しかし…」
ジェレミア「くれてやれ! 誰も手を出すな!」
スザク(君はいったい…)
ゼロ「………」
〔敵ユニット出現〕
キューエル「どういう事だ、ジェレミア卿! 貴様、何を考えている!?」
ジェレミア「手を出すなと言ったはずだ!」
〔キューエルの隣の地点に爆発〕
キューエル「血迷ったか、ジェレミア!」
ジェレミア「私の命令に従えないのか! これ以上の行為は処罰の対象となる! いいな、全部隊に徹底させろ!」「全力を挙げて奴等を見逃すんだ!!」
ゼロ「協力に感謝する」
〔ゼロ、マップ端へ移動〕
〔味方ユニット離脱〕

ジェレミア「…! わ、私はいったい何を…」
キューエル「ええい! 奴等を追うぞ、逃がすな!」
カレン「そうはさせない!」
〔味方ユニット出現〕
ニュースキャスター「テロリストが現れました! ガンダムの姿も見えます!」「やはり、あのゼロという男、テロリストの一味だったのでしょうか!」
〔味方ユニット出現〕
ゼロ「ご苦労。枢木スザクは安全な場所に隠した」
扇「ゼロ…お前の指示通り、俺達も配置についていたぞ」
ゼロ「では、続いてブリタニア市民に軍の敗北シーンをお見せしよう。各機、集結せよ」
〔味方全機、フォーメーション〕
ヴィレッタ「ジェレミア卿! 市民は避難させました!」
ジェレミア「わ、わかった! 全機、攻撃開始だ! テロリスト共を殲滅せよ!」
デュオ「さっきまでは全力で見逃せって言ってたくせによ…。おかしな奴だぜ」
クロウ「よくわからんが、ゼロとかいう奴の言ってたオレンジってのを余程ばらされたくないようだな」
ゼロ(フ…戻ってきた事でギアスの効果が切れたようだな、だが、問題無い)「私が指揮を執る。各機、ブリタニア・ユニオンを撃破せよ!」
玉城「おう! こうなったら、やってやるぜ!」
カレン「ブリタニアの奴等に目にもの見せてやる!」
ゼロ(フ…完全に奴等の心は掴んだか。後は追手を叩けば、俺への信頼は盤石になる)
<戦闘開始>

<クロウが戦闘>

クロウ「ただ頭が切れるだけじゃねえ。あのゼロという男…華があるじゃないか」「あの仮面は、ちといただけないが、奴に賭けてみるのも悪くないかもな」

<デュオが戦闘>
デュオ「やってくれるぜ、あのゼロとかいう奴…。いったい、どんな魔法を使ったんだ…」「あいつが頭脳労働をやってくれるんなら、俺は身体を動かすとするか…!」

<ゼロが戦闘>
ゼロ(こいつらが俺の手足となって動けば、ブリタニア・ユニオンを倒すための力となる…)(だが、今のままでは戦力差は歴然だ…。どうする…どう戦えば、あの牙城を崩す事が出来る…)

<カレンが戦闘>
カレン(謎の男、ゼロ…。その正体がルルーシュ君でないとしたら、いったい誰なの…)(考えるのは後だ…! 今は戦う…! この戦いを見ている日本人にあたし達の勝利を見せるんだ!)

<扇が戦闘>
扇(不可能を可能にする男、ゼロ…。彼がいれば、きっと勝てる…)(この戦いも…そして、もっと大きな戦いも…!)

<ジェレミア撃破>
ジェレミア「ぐ…! なんという事だ…!」
〔敵ユニット撃破〕

<ヴィレッタ撃破>
ヴィレッタ「こ、こんな所で死ねるものか…!」
〔敵ユニット撃破〕

<キューエル撃破>
キューエル「馬鹿な! こんな事が…!?」
〔敵ユニット撃破〕

<敵全滅or5PP・勝利条件達成>
ゼロ「よし…各機、撤退だ。機体を隠した後、ポイント1521へ来るがいい」
〔味方ユニット離脱〕
ロイド「鮮やかな引き際だね。惚れ惚れしちゃうよ」
セシル「スザク君は…!? スザク君はどうなったんです!?」
ロイド「残念でした~! あのテロリスト達がどこかに連れてっちゃったんだろうね」「スザク君は元々はイレヴンだからね…。これを機会にテロリストの一味になっちゃうんじゃない?」
セシル「そんな…」
ロイド「連中の誘いを断っちゃったら、テロリストの敵って事で処刑されちゃうしね」「第一戻ってきたって、茶番の裁判で死刑が決まるだけだ」「どっちにしても、もう彼には会えないだろうね。あ~あ…別のパーツを探さないと…」
セシル「スザク君…」
【戦闘マップ2終了】

【シナリオエンドデモ開始】

エリア11
シンジュクゲットー

杉山「まさか、本当に枢木スザクを助け出すなんて…」
南「何なんだ、あいつは…」
玉城「馬鹿馬鹿しい! あんなハッタリが何度も通用するかっての!」
扇「…しかし、認めざるを得ない」
玉城「え…」
扇「彼以外の誰にこんな事が出来る? 日本解放戦線だって無理だ。少なくとも俺には出来ない…」「みんなが無理だと思っていた事だってやるかも知れない、彼なら…」
カレン「不可能を可能にする男…」
バニラ「で、その勝利の立役者はどこにいんだよ?」
デュオ「向こうで枢木スザクと話をしてる。俺達には来るなってよ」
クロウ「奴を助けたのは、あいつの手柄だ。あいつがそう言うなら、大人しく待つとするか」
ゼロ「…双頭手荒い扱いを受けたようだな。犯人に仕立て上げられた事で奴等のやり口はわかったろう、枢木一等兵」
スザク「………」
ゼロ「ブリタニアは腐っている。君が世界を変えたいなら、私の仲間になれ」
スザク「君は…君が本当にクロヴィス殿下を殺したのか?」
ゼロ「これは戦争だ。敵将を討ち取るのに理由がいるか?」
スザク「毒ガスの存在をほのめかしたのは? 民間人を人質に取って…」
ゼロ「私がガスを持ってないのを知っているか…。交渉事にブラフはつきもの。結果的に誰も死んでいない」
スザク「結果…。ふふ…そういう考えで…ふふ…」
ゼロ「私の所に来い。ブリタニアはお前の仕える価値のない国だ」
スザク「そうかも知れない…」「でも、だから僕は価値のある国に変えるんだ。ブリタニアの中から」
ゼロ「変える?」
スザク「間違った方法で手に入れた結果に価値はないと思うから」
ゼロ「待て! どこへ行く!?」
スザク「政庁へ行くんだ。あと一時間で軍事法廷が始まる」
ゼロ「馬鹿か、お前は!」「あの法廷はお前を犯人にするために仕組まれている! 検察官も、判事も、弁護士も!」
スザク「それでも、それがルールだ僕が行かないとイレヴンや名誉ブリタニア人に対して、弾圧が始まる」
ゼロ「だが、お前は死ぬ!」
スザク「…構わない」
ゼロ「馬鹿だ、お前は!」
スザク「昔、友達にもよく言われたよ。この馬鹿…って…」
ゼロ「………」
スザク「僕の欠点なんだろうな。…君を捕まえたいが、ここでは返り討ちだろうからね」「どうせ殺されるなら、僕はみんなのために死にたい」「でも、ありがとう。助けてくれて…」
〔歩き去る足音〕
ゼロ(…この…馬鹿が…!)
〔歩み寄る足音〕
扇「枢木スザクは…?」
ゼロ「行ってしまったよ」
玉城「何で引き止めなかったんだよ! 俺達の仲間にならないってんなら、それ相応の対応があるだろうがよ!」
ゼロ「死にに行く人間を止める術などあるか」
玉城「何っ!?」
クロウ「やめとけよ。奴の生命を救ったのは、こいつなんだ。俺達が口を出す事じゃない」
ゼロ「配慮に感謝しよう」
クロウ「こいつはどうも。傍若無人ってわけじゃなさそうだな」
ゼロ「では、お前達に聞こう今日の戦いをどう見る?」
カレン「どうって…」
扇「俺達の勝利だと言ってもいいと思うが…」
ゼロ「違うな。あんなものはブリタニア・ユニオンにとって何の痛手にもならない」
扇「確かに我々とブリタニアの間には大きな差がある。絶望的な差だ」「だから、レジスタンスとして…」
ゼロ「違うな。テロではブリタニアは倒せないぞ」
扇「倒す…?」
ゼロ「テロなんて、子供っぽい嫌がらせに過ぎない」
南「何だと!?」
杉山「俺達がガキだって言うのか!」
ゼロ「相手を間違えるな。敵はブリタニア人ではない。ブリタニアだ!」
扇「………」
ゼロ「やるなら戦争だ。民間人を巻き込むな! 覚悟を決めろ! 正義を行なえ!」
玉城「そ、そんな事はお前に言われなくったってわかってる!」
ゼロ「ならば、やってみせろ」
玉城「それは…」
扇「ゼロ…あんたなら、それが出来るのか?」
ゼロ「私の力は見せた通りだ。不可能を可能にして見せたはずだ」
扇「その力を俺達に貸してくれ。いや…リーダーとして俺達を導いてくれ」
カレン「扇さん…!」
扇「ゼロがジェレミアの前に立った時から考えていたんだ。この男に賭けてみたいと」「聞いてくれ! 俺はゼロに俺達の戦いを賭けたい! みんなはどう思う?」
南「それは…」
杉山「いきなり言われても…」
ゼロ「考えるための時間など1秒も無限の同じようなものだ。答えは一つしかないのだからな」
クロウ「いいぜ、扇。俺はゼロに乗る」
デュオ「俺もだ。仮面はうさんくさいが、こいつの知恵と度胸は一級品だからな」
ゼロ「私にも事情がある。素顔については詮索しないでもらいたいな」
クロウ「OKだ。だが、そいつはハンデって事で当分は警戒させてもらうぜ」
ゼロ「当然だな。私とて、この出で立ちですぐに信用されるとは思っていない」
デュオ「ヒイロ…お前はどうだ?」
ヒイロ「お前を受け入れれば、勝てるのか?」
ゼロ「約束しよう。そのために私はここにいる」
ヒイロ「…いいだろう」
ゴウト「キリコには…聞いても無駄だろうな」
バニラ「あいつなら、ATの整備に行っちまったよ。ほんと、協調性のない奴だ」
扇「反対する者はいないのか?」
玉城「お、俺は…その…」
南「………」
杉山「………」
カレン「ゼロ…あんたを信じていいの?」
ゼロ「私を信じたからこそ、シンジュクと鏡の戦いは勝てた」
カレン「わかった…。あたしは勝ちたい…この日本を取り戻すために」
扇「では、ゼロ…今日から俺達はあんたの指示に従って行動する」
ゼロ「よかろう。私はお前達と日本に勝利を約束する」(ナナリーが幸せに過ごせる未来のため俺は世界を変えてみせる…)(そのためには、あらゆるものを利用する。俺を信じると言ったこいつらだろうと…!)

エリア11
トウキョウ租界アッシュフォード学園

  ~アッシュフォード学園~
デュオ「…昨日はあれだけの大騒動だったってのに学園は今日も平常通りだな」
カレン「ブリタニア人なんて、そんなものだ。みんな…自分だけは無関係って顔して平和のぬるま湯につかってる」
デュオ「ソレスタルビーイングも人革連の領内で暴れてるし、もう片方の日本にゃギシン星人とかいう奴が現れたってのにな…」「ま…平和ボケってのは必ずしも悪いもんじゃないがな」
カレン「学校では声を掛けないで。あたしの裏の顔がばれるかも知れないから」
デュオ「はいはい。お前さんの友達の前じゃ、近づきもしないよ」
カレン「…友達なんて…いない…」
デュオ「そっか…。当然と言えば、当然だな…」「お…あれに見えるは、リリーナお嬢様か…」
カレン「あの子を誘拐するの?」
デュオ「それは新リーダーの判断に任せるさ。な、ヒイロ?」
ヒイロ「………」
デュオ「お、おい! お前、どこ行くんだよ!?」
リリーナ(昨日もブリタニア・ユニオンとレジスタンスの戦いがあった。あれにヒイロ・ユイは関係しているの…)
〔歩み寄る足音〕
ヒイロ「………」
リリーナ「あ…おはよう、ヒイロ君」
ヒイロ「…お前を殺す…
〔歩き去る足音〕
リリーナ「………」「ヒイロ…あなたは…」

ブリタニア・ユニオン
ニューヨーク 国連本部

  ~AEU大使控え室~
トレーズ「…先程のドーリアン外務次官のスピーチ、呆れる程、反応がなかったよ」
レディ「あの男は頻発するテロを止めるためにコロニー宗主国連合はコロニー側と話し合うべきだと言っていますが…」
トレーズ「正論だよ。それ故に三大国家は沈黙するしかないのだろうけどね」「そして、仮に彼の主張が通ったとしても両者の話し合いは平行線に終わるだろう」
レディ「私もそう思います」
トレーズ「次官は時代とずれてしまっている。それは正しい、正しくないとは関係なしにだ」「この世界を変えるためにはまだ犠牲が足りない…」
レディ「トレーズ様…世界を変えるためにOZの将兵全てがあなたのお言葉を待っています」
トレーズ「ありがとう、レディ…。だが、その大役は私独りでは演じる事は出来ない」「私がデルマイユ公のお供でここへ来たのは、それを分かち合う同志を見つけるためでもある」
レディ「それは…」
トレーズ「もうすぐわかるよ。彼等も私と同じ種類の人間だと信じたい…」「そして、私は敗者になろう。この世界で…」

エリア11
トウキョウ租界

  ~マンション エントランス~
沙慈「あ…姉さん。また出かけるの…?」
絹江「特ダネが入ったのよ。悪いけど、夕飯は適当に食べてね」
沙慈「例のクロヴィス殿下の暗殺事件の続報?」
絹江「私の所属は国際部だから、そっちは取材対象じゃないわ」
ルイス「お久しぶりです、お姉さん。相変わらず忙しいみたいですね」
絹江「ソレスタルビーイングのおかげで世界は色々と動いてるからね」「ルイス…あなたはいいの? こんな物騒な時にエリア11に留学なんかしていて」
ルイス「AEUとブリタニア・ユニオンが直接戦争しているわけじゃありませんから」「それにエリア11には沙慈もいますから。当分、スペインに帰る気はありません」
絹江「ほんと…わからない。あんたみたいなお嬢さんが、うちの沙慈のどこが気に入ったのか…」
ルイス「はい…! あたしもわかってませんから!」
絹江(この子のこういうとこ…苦手なのよね…)
沙慈「それで、姉さん…。特ダネって何なの?」
絹江「…ここだけの話よ。先日、ソレスタルビーイングに襲撃されたエゼミスタンなんだけど…」「政府と反政府ゲリラが和解したらしいの」
沙慈「え…!」
ルイス「嘘…。あそこの紛争は大時空震動前から続いてるって今日の授業でやったばかりなのに…」
絹江「このままじゃ、ソレスタルビーイングに国ごと潰されるって判断したんでしょうね」「これからは平和的な方法でエゼミスタンを変革させていくそうよ」
沙慈「これって…ソレスタルビーイングがエゼミスタンから戦争をなくしたって事…?」
ルイス「そうなるよね…」
絹江「じゃあ、私…行くから。ルイス…うちで夕食を食べてもいいけど、泊まりは許さないからね」
ルイス「は~い! いってらっしゃ~い!」
〔走り去る足音〕
沙慈「世界は変わっていく…ソレスタルビーイングによって…」
ルイス「エリア11にもソレスタルビーイングが来るかもね」
沙慈「勘弁して欲しいよ…。ゲットーの方じゃ、連日騒ぎがあるっていうのに…」
ルイス「あそこで暴れてたモビルスーツ…コロニーから送り込まれたガンダムだって噂されてるよ」
沙慈「こっちもガンダムか…」
ルイス「それでね、ゲットーのレジスタンスに協力してるらしいよ」
沙慈「ねえ、ルイス…。姉さんも言ってたけど、スペインの実家に帰った方がいいんじゃない?」
ルイス「沙慈…」
沙慈「そりゃさ…ルイスには感謝してるよ」「僕…学校じゃイレヴンの血を引いてるってちょっと周りに距離、おかれてたけど、君はそういうの気にしないで接してくれたから」「僕が生徒会の一員になれたのも君のおかげみたいなものだからね。…でも、世界がこんな状況じゃ…」
ルイス「そういう時だから、沙慈と一緒にいたいの! もう…! 女心がわかってないんだから!」
沙慈「ご、ごめん…!」
ルイス「そういう所がいいんだけどね…!」
〔歩み寄る足音〕
刹那「…失礼」
沙慈「あ…すいません。マンションの入口で邪魔でしたね」
ルイス「ねえ、沙慈…! あの子、沙慈の隣の部屋の郵便ボックスを使ってるよ!」
沙慈「じゃあ…!」
刹那「………」
沙慈「あの…お隣さんですか? 僕、沙慈・クロスロードっていいます。君の隣の部屋で姉と二人で暮らしています」
刹那「刹那・F・セイエイだ」
沙慈「セイエイ…? 変わった名前ですね。これからも、よろしく」
刹那「………」
〔歩き去る足音〕
沙慈「行っちゃった…」
ルイス「何、あれ…! 愛想無いの!」
沙慈「僕と同じ位の歳かな…。仲良く出来るといいな…」
【シナリオエンドデモ終了】


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