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No.15AB
マン・アズ・ビフォー

【シナリオデモ開始】
中央アジア

  ~カタロン基地 跡地~
クラウス「…我々を救助してくれた事とこうして会談に応じてくれた事に感謝する、ソレスタルビーイング」
スメラギ「大した事が出来たわけではありませんが…」
シーリン「ですが、あなた方の救援のおかげでここに逃げ込んでいた民間人だけは守る事が出来ました」
〔歩み寄る足音〕
マリナ「シーリン…! シーリン・パフティヤール! あなたがカタロンに…!」
シーリン「マリナ…。ソレスタルビーイングに保護されていたとの情報は入っていたけど…」
刹那「知り合いか?」
マリナ「え、ええ…。以前、アザディスタンで私の補佐をしてくれていたの」
シーリン「マリナ…あなたが、どうしてここに?」
マリナ「私は…アザディスタンに帰ろうとして…」
スメラギ「知り合いがいるならば、丁度よかったわ」
クラウス「と言われますと?」
スメラギ「我々は次の作戦行動に入らねばなりません。あなた方の手でマリナ皇女をアザディスタンに送っていただきたいのですが」
クラウス「それは構いませんが、あの国は…」
マリナ「既に連邦の介入を受けている事は知っています。ですが、私は皇女として、あの国に戻らなければならないのです」
シーリン「わかったわ、マリナ。…ソレスタルビーイング、マリナ皇女は我々が責任を持って送り届けます」
刹那「頼む」
クラウス「ソレスタルビーイング…。現連邦政府打倒のため、我々はあなた方に協力を申し込みたい」
スメラギ「申し訳ありませんが、私達はあなた方のように政治的思想で行動しているわけではありません」
クラウス「ですが、あなた方は連邦と対立している」
刹那「俺達の敵は連邦政府ではなく、アロウズだ」
スメラギ「もっとも、ZEXISの中には連邦政府そのものを敵視している人間もいますけどね」
シーリン「ZEXIS…。あの部隊が再び結成されたのですか?」
スメラギ「以前とは所属も立場も異なりますが、変わらぬ事もあります」
刹那「俺達は…ZEXISは平和の敵と戦うために存在している。それは今も同じだ」
クラウス「…わかりました。その言葉に希望を託させていただきます」
スメラギ「では、私達はこれで失礼します」
マリナ「刹那…ここまでありがとう」
刹那「マリナ・イスマイール…。もう会う事はないだろう」
マリナ「ですが、いつかそれぞれの道が交わる事を私は願っています。では…」
〔歩き去る足音〕
刹那「………」
沙慈「マリナ皇女とは、ここでお別れなんだね」
刹那「望むならば、お前もここで降りればいい」
沙慈「そのつもりはないよ。…無論、君達を肯定する気もないけどね」
刹那「………」
沙慈「赤ハロに入っていた情報で、ルイスを巻き込んだのは、君達と直接は関係ないガンダムだったのはわかった…」「でも、だからと言って、君達の…ソレスタルビーイングの戦いを僕は認めない」
刹那「…わかってもらおうとは思わない。恨んでくれても構わない」
沙慈「君は…!」
〔歩み寄る足音〕
池田「…もしかして、君…絹江・クロスロードの弟さん…?」
沙慈「は、はい…」
池田「シャトル遭難事故の時、彼女から写真を見せてもらっていたけど、まさか、こんな所で会うとはな…」「俺は池田。前はエリア11のJNNで海外派遣員をやってたが、今はカタロンの一員だ」
沙慈「姉さんの同僚だったんですね」
池田「しかし、驚いたよ。あの絹江さんの弟がソレスタルビーイングの一員だなんて」
沙慈「…僕は彼等の仲間じゃありません。事実を求め、つなぎ合わせて、真実を知るために、ここにいるんです」
池田「その言葉…彼女もよく言っていた…。君は姉さんの遺志を継ぐために連中と行動を共にしているのか?」
沙慈「はい」
池田「…君の意思は尊重する。だけど、姉さんの事だけに囚われないでくれ」
沙慈「え…」
池田「絹江さんは言っていたよ。弟は夢のためにアカデミーの体験旅行に参加したんだ…って」「今の君は何かに無理しているように見えるよ」
沙慈「………」
池田「すまない。余計な事を言ってしまったようだ」「だが、君も知っていると思うが、戦場は全てを削り取っていく過酷な場所だ。義務感だけでは、きっとやっていけない」「君には君の夢や生き方があったはずだ。それを忘れないでくれ」
沙慈「僕の夢…僕の生き方…」(ルイス…僕は…)
刹那「………」

インド洋

  ~プトレマイオス2 ブリーフィングルーム~
エスター「…ってなわけで、ZEXISは再始動したんです」
トライア「人類の敵と戦いながら、地球連邦軍の中の警察もやるとはね…」「破界事変の時もそうだったけど、部隊全体が貧乏クジめいてきたね」
エスター「ZEXISをクロウみたいに言わないでくださいよ!」
トライア「ゴメンよ、エスター。みんなが、それに文句を言ってないなら、外野がとやかく言う事じゃないね」
エスター「出て行った人間は一人だけいます。理由はよくわからないけど…」「でも、それ以外の人達はそれぞれに納得したみたいです」
トライア「でも、おかしなもんだね。所属は一応、地球連邦軍なのに連邦軍に追われる身だなんて」
エスター「ZEUTHのいた世界でも似たような状況があったって聞きます」「元々は一つの軍だったのに、その中でエゥーゴとティターンズってのが戦っていたんだそうです」「その戦いの最後はティターンズの方が悪いって事で軍全体がエゥーゴ側に傾いたって聞きました」
トライア「そんな風にアロウズやOZが駆逐されればいいんだがね」「だが、例のインサラウムって連中のおかげで世間はまた騒がしくなりそうだ」
エスター「あいつ等は、あたし達が遭遇した以降はさっぱり姿を現してないらしいですけどね」
トライア「そこでだ、エスター。あんたには、様々な敵と戦ってそのデータを収集してもらいたい」
エスター「それって破界事変の時にクロウがやってた事じゃないですか」
トライア「状況は刻一刻と変化しているんだ。あいつの集めたデータじゃそれに対応できないかも知れないからね」
エスター「お断りですよ。あたしは次元獣バスターなんですから、そういうのはクロウに頼んでください」
トライア「これが、そうもいかないのさ。あいつ…すっかり、気楽なサラリーマン生活に慣れちまってね」「自分から危険に飛び込むような仕事はノーサンキューなんだとさ」「人間、金を持つと堕落するってのはよく言ったもんだ」
エスター「って言うほど、給料もらってませんけど…」
トライア「嗚呼…スタッフは文句ばかり…。あたしもストレスがたまるよ」
〔ドラムロール〕
エスター「あたしのドラムスコ!」
トライア「ドラに続いて、こっちも使わせてもらってる。オフィスから撤去しないで、よかったよ」「欲を言うなら、左右のシンバルの代わりにスットコドッコイとクロウをはべらしたいけどね」
エスター「あ…何だかあたしもムズムズしてきました!」「…ところで、チーフ? クロウは、今どこにいるんです?」
トライア「おや? ついに熱い告白でもする気かい?」
エスター「ち、違いますよ! ZEXISが再結成されたから、あいつにも声を掛けようと思って!」
トライア「どうだろうね…。今のあいつはぬるま湯につかりきった駄目リーマンだからね」「タレ目の角度もさらに下がって、貌のしまりのなさは当社比1.5倍だよ」
エスター「…それはそれでちょっと見てみたい…」
トライア「まあ、いいさ。とりあえず、その旨は伝えておくよ」「で、ZEXISはどこに向かっているんだい?」
エスター「今後の事を検討するためにもアロウズとOZの勢力圏外に抜けようって事になって…」「リモネシアに向かってます」

リモネシア共和国

  ~リモネシア共和国 マイヤ島~
甲児「…驚いたぜ。リモネシアの復興が、ここまで進んでるとは」
さやか「破界の王が出現した時に壊滅してしまった都市部の方は、まだ手付かずだけど…」「周辺では漁業や観光を少しずつ再開させているそうよ」
カレン「よかった…。生き残った人達もいたんだ」
タケル「リモネシアも今から10年ぐらい前から急激に発展した国だ」「この10年の事は忘れて、昔ながらのリモネシアをよみがえらせるってみんなで頑張ってるって聞く」
アルト「綺麗な海も戻ってきたんだ。きっとやれるさ」
甲児「そう言や、エスターはどこだ? あいつも自由時間のはずだけど」
さやか「え…偵察の任務じゃなかったの? さっきブラスタEsが発進したのを見たけど」
アルト「あいつ…何を勝手な事やってるんだ…」

  ~リモネシア共和国 旧市街地~
エスター(破界の王に滅茶苦茶にされた国…)(ここはオーディスと…あたしの故郷と同じなんだ…)
〔歩み寄る足音〕
エスター「誰だ!」
セツコ「ご、ごめんなさい、エスターさん。驚かせてしまって…」
エスター「あ…すいません、セツコさん! 泥棒だと思って…」
セツコ「こんな所で泥棒なんて出ないと思うけど…」
エスター「…ですよね」
セツコ「隣…いい?」
エスター「は、はい…」
セツコ「ありがとう」
エスター「………」
セツコ「………」
エスター「………」
セツコ「………」
エスター「あの…セツコさん…。ここへは何をしに…?」
セツコ「私まだ…こちらの世界に来て、日が浅いでしょう?」「シン君や勝平君は、もう慣れただろうけど、やっぱりまだ囲炉裏と考えたい事があって…」
エスター「そうだったんですか…。セツコさん、いつも落ち着いてるから、もうそういうのは乗り越えたと思ってました」
セツコ「そんな事ないわ。知らない世界に来て、今だって不安で仕方ないもの」
エスター「だったら、誰かに相談すればどうです?」
セツコ「そうよね。一人で抱えきれないつらい事があったら、誰かに話すのがいいと思う」
エスター「!」
エスター(セツコさん…あたしの事、気づいてた…。あたしのために、ここに来てくれたんだ…)
セツコ「エスターさん?」
エスター「大丈夫です、あたし…。まだ頑張れますから」「ありがとう、セツコさん。本当にもう駄目になったら、セツコさんにも頼らせてもらいますね」
セツコ「わかったわ、エスターさん」
エスター「あたしの事…エスターって呼んでください。仲間なんですから」
セツコ「ありがとう、エスター。じゃあ、私…先に戻ってるから」
エスター「はい。あたしもお腹がすいたら帰ります」
セツコ「ふふ…食べ盛りあのね。じゃあ、さっき買ったシュークリーム、一つあげるわ」
エスター「ありがとうございます!」
セツコ「暗くなる前に帰ってきてね。一緒に晩御飯、食べましょう」
〔歩き去る足音〕
エスター(…シュークリーム、おいしい…)(強くて綺麗で優しくて…。いいなぁ、セツコさんって…)(あたしも、あと2、3年経ったらああいう風になれるのかな)(そうしたら、クロウと…ぬふ…)
〔歩み寄る足音〕
???(マリリン)「あの…」
エスター「にゃあっ!」
マリリン「ご、ごめんなさい! びっくりさせちゃいました?」
エスター「い、いや…ちょ、ちょっと将来の事を真面目に考えていたんで」
マリリン「ふふ…面白い方…」
エスター「え…あ…お葬式の帰り?」
マリリン「違いますよ。これはゴスロリです」「あ…でも、ゴシックな感覚は喪服に通じますから間違いじゃないですね」
エスター(綺麗な人の次は可愛い子…。あたし…女だけど、ツイてるのかな…)
マリリン「向こうの黄色のロボット、あなたのもの?」
エスター「あ…うん。破界事変で得られた膨大な戦闘データをフィードバックし…」「高い戦闘力と確実なコントロール性を両立した安心の量産モデル。それがブラスタEsだよ」
マリリン「ふふ…何だかコマーシャルみたいですね」
エスター「そうやって言えって仕込まれたからね」
マリリン「スコート・ラボのトライア博士にですか?」
エスター「チーフの事を知ってるの?」
マリリン「お名前だけは…」「でも、クロウ・ブルーストさんはよく知っています」
エスター「ど、どういう知り合い?」
マリリン「昔、お世話になったんです」
エスター「もしかして、破界事変の時?」
マリリン「もっと前です」
エスター「じゃあ、あいつがブラスタに乗る前だね?」
マリリン「ええ。あの方はとてもお優しくて、とても気高くて、とてもお強くて…」「でも、臆病者のクソ野郎でしたわ」
エスター「え…」
マリリン「あの男は急に人間性なんてものを思い出して、私の命令を拒否したんです」「クソ溜めのハエがお上品にも自分の飛び方がおかしいって気づくなんて…。フフフ、今さらなのに」
エスター「な、何なんだよ、お前は!?」
マリリン「ご挨拶が遅れました。私はマリリン・キャット…。ファイヤバグの隊長です」「オーディスの生き残り、エスター・エルハスさん。あなたの事も資料で見ました」
エスター「あたしを知ってる…!?」
マリリン「フフ…あなたにかまうとは、いまにも、あの男らしいですわ」
FB隊員(黄)「お呼びですか、姫」
FB隊員(青)「ご命令を、姫」
エスター「な、何だ、こいつ等…!? いつの間に!」
マリリン「フフ…それがファイヤバグ…。世界の陰に潜む最悪の放火魔…」「とんだ無駄足だと思ったけど、あのブラスタのコポーに乗ってたのが、あなたでよかった」
エスター「何っ!?」
マリリン「エスター・エルハス。彼を捕獲するためにエサになってネ❤」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「マン・アズ・ビフォー」


【戦闘マップ開始】
〔味方ユニット出現〕
〔エスター、前進〕
〔敵ユニット出現〕

エスター「くっ! 追ってきやがった!」
マリリン「ダ~メよ、子猫ちゃん。どんなに逃げても無駄なんだから」
エスター「子猫ちゃんって言うな!」
マリリン「ウフフ…活きのいい子って大好き。くびり殺し甲斐があるから」「…ってダメダメ、マリリン。あの子は捕まえてエサにするんだから」
エスター「あいにくだったな! クロウは、あたしが捕まっても助けに来るようなタマじゃないんだ!」「自分で言って、自分で傷ついたけど、あいつはそういう奴だ!」
マリリン「あらら…彼の事、よくわかってるのね、子猫ちゃん」
エスター「彼って言うな! あと、子猫ちゃんとも!」
マリリン「でも、心配しなくても大丈夫。彼はきっと来てくれる…」「子猫ちゃんはプロメテウス・エクスペリメントの犠牲者、唯一の生き残りだからネ」
エスター「どういう事だ!?」
マリリン「いいわ。あなたにも知る権利があるものね」「異次元から無限のエネルギーを引き出す実験…。DECの解析が進む中、各国家は研究を次の段階に進めようとした」「ブリタニア・ユニオンによるプロメテウス・エクスペリメントもその一つよ」
エスター「それがあたしにどういう関係がある!?」
マリリン「知らなかった? あなたの街を滅ぼした次元獣ってその実験の失敗で出てきちゃったのよ」
エスター「!」
マリリン「あたし達、ファイヤバグはブリタニア・ユニオンの汚れ仕事を担当してた特殊部隊なんだけど…」「その時は壊滅したオーディスの調査と実験失敗の痕跡を消すために向かわせられたの。もちろん、その中に彼もいたわ」
エスター「クロウが…あたしの街に来てた…」
マリリン「で、そこで気絶してたあなたを見つけたの。目撃者ゼロの方が上も喜ぶって事で消しちゃおうとしたんだけど…」「彼ったら、柄にもなくそれにマジで反対してんの」
エスター「クロウが…」
マリリン「あたし達って、それまでにもブリタニア・ユニオンの都合がよくなるように結構、滅茶苦茶やってきてたの」「反政府グループに潜り込んで、煽るだけ煽って、クーデターを起こさせて、介入の口実を作ってやったり…」「一触即発状態の二つの国の軍に偽装して、小競り合いを起こして、戦争の火種になったり…ってね」
エスター「ファイヤバグ…。それがあいつの過去…」
マリリン「それが今さら、自分のやってきた事が嫌になったって笑わせるじゃない」「確かに彼…やたらと上の命令に文句つけて、その度にあたしにヤキを入れられてたけどネ」「そこそこ使えるようになったと思ったら、自分の手が血まみれなのに気づくなんて、とんだ臆病者の…」
エスター「黙れ!!」「あいつは臆病者なんかじゃない!
マリリン「あら…自分の生命を助けてくれたナイトをかばうつもり?」
エスター「あいつはナイトでも、正義の味方でもない…。だけど、クロウだ!」「それを馬鹿にする奴はあたしが相手になるよ!!」
マリリン「あらら…子猫ちゃん。自分の立場ってのがわかってないのね?」「いいわ、別に少しぐらいパーツが欠けててもエサの役は出来るだろうから」「お前達…少しだけあの子を痛めつけてあげて」
FB隊員(黄)「かしこまりました、姫!」
FB隊員(太)「姫のためなら、宇宙の果てまで飛んでいきます!」
エスター「やれるもんなら、やってみろ! あたしの生命も只じゃないよ!!」
<戦闘開始>

<マリリンorマリリンの周囲のアクシオ・バーグラーと戦闘or3PP・味方援軍1出現>

マリリン「なかなかやるじゃない。子猫ちゃんにしては」
エスター「言うな!」
〔エスター、前進〕
マリリン「ふうん…まだ諦めずに逃げるんだ」「でも、そろそろ…ムカついてきたゾ」
FB隊員(黄)「いかん…! いかんぞ、これは!」
FB隊員(黄)「姫はお怒りだ!」
FB隊員(青)「俺達で姫のお気持ちを静めねば!」
FB隊員(太)「姫! 我等に指令を!」
マリリン「ウフ…可愛い子達。それじゃ、行こうか…」「アサルトコンバット! パターン・ファイズ!!」
〔マリリン&アクシオ・バーグラー群、エスターの周囲へ移動〕
エスター「な、何だ!?」
マリリン「ターゲットを中央に固定…!」
〔アクシオ・バーグラー群、エスターの周囲を旋回〕
マリリン「そのまま速やかに火力を集中…!」
〔エスターの周囲に爆発〕
エスター「くうっ!」
マリリン「最後は中央を突破!!」
〔マリリン、エスターを通過〕
エスター「ああっ!」
マリリン「どう、とっても有効な戦術でしょ?」
エスター「くそっ…! くそっ!!」
マリリン「大丈夫よ。手加減はしてあげたから」
FB隊員(黄)「だが、姫に下劣な言葉をかけた罪…許し難い!」
FB隊員(黄)「お仕置きをしてやるぞ、小娘!」
エスター「!」
〔味方ユニット出現〕
エスター「あれは…!」
クロウ「ゲットレディ! 行くぜ!!
〔クロウ、アクシオ・バーグラーへ隣接〕
〔クロウ、アクシオ・バーグラーへ攻撃〕

[イベント戦闘「クロウvsアクシオ・バーグラー」]
〔敵ユニット撃破〕
エスター「クロウ…! クロウ!!」
クロウ「悪い、ちょっと遅れた。動けるか、エスター?」
エスター「うん! うん!!」
クロウ「OKだ。俺についてこい」
〔クロウ&エスター、前進〕
マリリン「ようこそ、クロウちゃん。それとも昔みたいにフラフラちゃんって呼ぼうか?」
クロウ「相変わらずだな、マリリン・キャット」
マリリン「やだぁ。昔みたいに『姫』って呼んでよ」
クロウ「言っておくが、俺は一度だってその腐れた呼び名を使った事はねえよ」
FB隊員(黄)「クロウ・ブルースト…!」
FB隊員(青)「姫のお気に入りだと思って、調子に乗りやがって!」
FB隊員(太)「「粛清だ! 粛清だ! S・Y・U・K・U・S・E・I! 粛清してやる!」
クロウ「俺が軍を辞めた後、ファイヤバグは取り潰しになったと聞いてたが…」「俺以下のクズ野郎は今でもあの女に従ってるってわけかよ」
マリリン「もう私達は軍の所属じゃないの。自由を謳歌する傭兵部隊よ」「どう、フラフラちゃん? 戻ってくるんなら、私への無礼も許してあげてもいいわよ」
クロウ「断固お断りだ。俺も自由を愛する身だが、お前等とは違うつもりだ」「お前等の事だ。自由の名の下に好き放題やってるだけだろうさ」
マリリン「さすが身内の事は、よくわかってるネ」
クロウ「勝って絵に身内にするんじゃねえよ…!」
マリリン「いいわ。いまの私はフラフラちゃん個人より、その機体に興味があるから」
クロウ「ブラスタにだと?」
マリリン「そう。私の今のスポンサーはそのブラスタがお望みなの。さあ、早く渡しなさいな、フラフラちゃん」
クロウ「自分勝手さに磨きがかかってるな、マリリン」
マリリン「女の子は誰でもお姫様…。その中でも私は最上級なんだから、願い事は当然じゃない」
クロウ「ちっ…相変わらず、たまったもんじゃねえ」
エスター「クロウ…! ZEXISが来たよ!」
〔味方戦艦出現〕
スメラギ「ブラスタ…!」
ゼロ「クロウ・ブルーストか!」
ジェフリー「クロウ君。再会早々だが、状況を説明してくれ」
クロウ「お久しぶりです、御三方。こいつは俺の個人的なビジネスなんでお気になさらずに」
マリリン「ところが、そうじゃないのよね」
〔味方戦艦の周囲に爆発〕
扇「こちらに撃ってきた!」
玉城「どうなってんだよ、クロウ!?」
クロウ「どういうつもりだ、マリリン!」
マリリン「どういうもフォー・ユーもないわよ。私のスポンサーさんはZEXISのデータも欲しがってるの」「そういうわけなんで、皆さん…お相手、よ・ろ・し・く❤」
ゼロ「何なのだ、あの女は…!?」
エスター「見かけに騙されるなよ。あいつはとんでもないタmだ」
スメラギ「各機は発進を! こちらに攻撃してくる以上、迎え撃つしかないわ!」
〈出撃準備〉
青山「よう、クロウ…。相変わらずトラブルを連れてくるな」
デュオ「まったくよ…。尻拭いするこっちの身にもなれよな」
クロウ「そう言うなって。それが俺達、貧乏クジ同盟ってもんだろ」
青山「勝手に…」
デュオ「お仲間認定すんな!」
クロウ「OK。ノリは変わってなくて安心した」
赤木「そっちこそな、クロウ」
カレン「とりあえず、あんたの敵はあたし達も狙ってるんだ。手出ししても文句はなしだ!」
甲児「行くぞ、新ZEXISの初戦闘だ!」
マリウリン「フフ…フラフラちゃん、うちを出て行ってからステキなお仲間が出来たみたいネ」
クロウ「冗談や皮肉抜きでマジにそう思うぜ」
マリリン「私の性格、知ってるよね?」
クロウ「ああ…。人が大事にしているものを見るとすぐに奪いたくなる最悪の女だ」
マリリン「アハ! 正解! お礼にフラフラちゃんの大好きなきっついお仕置きをしてあげる!」
クロウ「ノーサンキューだ。昔の礼とエスターをいたぶった礼、たっぷりさせてもらう」
エスター「クロウ!」
クロウ「行くぜ、マリリン。ファイヤバグの残党もろとも、叩き潰してやる…!」

<マリリンと戦闘>
マリリン「ウフン…獲物はたくさん。狩りの時間の始まりネ」「フラフラちゃん以外にも楽しい相手がいるといいな!」

<クロウvsマリリン>
マリリン「どうなの、フラフラちゃん? いい加減、いい人できた?」
クロウ「お前には関係ない事だ」
マリリン「もう…! 男のツンデレは可愛くないゾ!」
クロウ「…お前の許せない所は腐る程ある。残虐な所、遊び気分で人の生命を奪う所、任務の名の下に自分の趣味を丸出しにする所…」「そして、その人の神経を逆撫でする所だ」
マリリン「アハ! 愛情の裏返しってやつカナ?」
クロウ「逆恨みと言いたきゃ言えよ…! だがな、お前が向かってくるんなら、俺は喜んでお前を叩き落とす!」

<クロウvsFB隊員>
クロウ「ファイヤバグ…最低のクズ野郎共…。お前達は、まだその中で遊んでやがるのか」「他人の事を言えた義理じゃねえ…。だが、俺の前に現れた以上、この手でお前達を潰す…!」

<エスターvsマリリン>
マリリン「さあ、子猫ちゃん。私とキャットファイトを始めよっか」
エスター「ふざけるな! 遊び気分で戦ってんじゃないよ!」
マリリン「何言ってるのよ? 人生はパーティなんだから、何だって楽しまなくちゃ」「それに子猫ちゃんと私の力の差じゃ、本当なら遊びにもならないヨ❤」
エスター「だったら、お前に本気を出させてやる!」
マリリン「ウフ…若いっていいわね!」

<マリリン撃破・敵増援1出現>
〔マリリンに爆発〕
クロウ「そこまでだ、マリリン。とっとと機体を捨てて俺の目の届かない所へ消えちまいな」
マリリン「ちょっとばかり、いい機体に乗ってるからってム・カ・つ・く…!」
クロウ「…どんなやり方でも勝った奴が勝ちって俺に教えたのは、お前だぜ」
マリリン「あら? そうだったっけ?」
クロウ「その減らず口もここまでだ…!」
マリリン「ざ~んねん。時間切れみたいよ」
エスター「クロウ! 何か来るよ!」
〔敵ユニット出現〕
アルト「あの機体…インサラウムか!」
ワッ太「あいつ等、俺達と戦うために来たのか!?」
AS団員「マリリン・キャット殿、お迎えにあがりました」
マリリン「グッドタイミングよ、ボクちゃん達。じゃあ、後は任せるわね」
エスター「まさか、お前等のスポンサーって…!?」
マリリン「ご名答よ、子猫ちゃん。私達…聖インサラウム王国に雇われるの」
クロウ「インサラウム…。マルグリット達の国か」「マリリン…! どこまで見境無しなんだよ、お前等は!」
マリリン「どこまでって? 決まってるじゃない…」「どこまでもよ」
〔敵ユニット離脱〕
クロウ「あの…クソ女が…!」
エスター「クロウ…」
ジェフリー「聖インサラウム王国、アークセイバーへ。こちらは地球連邦軍、外部独立部隊、ZEXISのジェフリー・ワイルダーだ」「貴官等の目的を問いたい」
AS団員「…答える必要はない」
ゼロ「マルグリット・ピステール卿より、貴官等は騎士として礼節と教養を身につけていると聞いている」「宣戦布告も無しに攻撃を仕掛けてくるとは随分と無作法ではないかな?」
AS団員「そのような非難も甘んじて受ける…! …各員、戦闘用意!」
マリン「やはり、戦う気か…!」
アポロ「だったら、受けて立つまでだぜ!」
シン「待てよ、アポロ! このまま戦っちゃ駄目だ!」
アポロ「だけどよ!」
シン「アークセイバー! 戦うんなら理由を聞かせろ! そうでなければ…」
AS団員「我等の戦いは全て聖王国のためだ!」
〔スメラギの周囲に爆発〕
甲児「駄目だ、シン! 向こうはもう完全にやる気だ!」
シン「戦うしか…ないのか!」
刹那「聖インサラウム王国…! この世界に新たな戦いを呼ぶならば…!」
ゼロ「我々は侵略者を迎え撃つ義務がある! 各機、ZEXISとしてインサラウムを迎撃しろ!」
エスター「クロウ…」
クロウ「…四の五の言ってる場合じゃなさそうだ。エスター…やるしかないってんなら、余計な迷いは捨てろ」
エスター「う、うん…」

<敵増援1出現の次PP・敵増援2出現>
〔敵ユニット出現〕
〔ジェラウド、前進〕

葵「敵の増援!?」
ヒイロ「だが、敵は一機だ」
ジェラウド「ナイトオブナイツから各機へ。陣形を立て直せ」
AS団員「ジェラウド卿! 卿が来てくださったのですか!?」
ジェラウド「そうだ。ジェラウド・ガルス・バンテールが命じる。各機は我が指示に従え」
AS団員「ですが、ジェラウド卿…。ディアムドはどうしたのですか?」
ジェラウド「今回の出撃はあくまで私の独断だ。殿下のご命令でない以上、ディアムドは動かすわけにはいかない」「だが、心配は要らん。このディム・リーとてDエクストラクターを装備している」「ナイトオブナイツとして、何者であろうと後れは取らぬ」
AS団員「了解です!」
タケル「あの男…敵の指揮官クラスか…!」
カミーユ「ナイトオブナイツ…。騎士の中の騎士という事なのか…」
ジェラウド「その通りだ」
エスター「な、何なの…あいつの威圧感は…」
ジェラウド「我が名はジェラウド・ガルス・バンテール。アークセイバーのナンバー1、ナイトオブナイツだ」
ゲイナー「ナンバー1…! この間のウェインという男より、さらに上か!」
勝平「だがよ、敵のトップの登場だ! だったら、あいつを倒せば、アークセイバーも終わりだぜ!」
ジェラウド「お前達にそれが出来るか?」
〔ジェラウド、出力上昇〕
藤堂「何という気迫…!」
シリウス「アークセイバーのナンバー1…! その名は伊達ではないか!」
ジェラウド「我が闘気を感じるだけの力はあるか」
AS団員「各機はジェラウド卿に続け! 我らの戦いを殿下に捧げるのだ!」
〔群、出力上昇〕
ジェラウド「ZEXIS…。シュバルにお前達の勇名は聞いている」「この瞬間だけは一人の武人として、お前達と剣を交えよう」
ジェフリー「各機は敵の指揮官に攻撃を集中させろ!」「油断はするな! 破界の王クラスの敵だと思え!」
佐伯「え!?」
ジェラウド「破界の王…我等の宿敵…、インサラウムの全てを奪った悪鬼…」「あの男を倒したお前達に敬意を表す。このジェラウド・ガルス・バンテール個人の全力を以って、お前達に挑もう!」

<ジェラウドと戦闘>
ジェラウド「騎士の矜持、武人の意地…。許せ…今だけは、それを思い出す」「ZEXIS…! 私に残された最後の誇りの一片…お前達に受けてもらうぞ!」

<クロウvsジェラウド>
ジェラウド「ブラスタ…。この機体こそが次元科学の結晶か」
クラオウ「何だよ…? あんたも俺のブラスタのファンか?」
ジェラウド「お前個人には何の恨みもない。だが、その機体は殿下へ捧げる…!」
クロウ「ブラスタは俺の飯の種だ。ここであんた等にホイと渡したら、また多額の借金を背負わされる…!」「もうあんな暮らしは真っ平だ! 俺は清く正しく生きるんだよ!」

<エスターvsジェラウド>
エスター「頭を潰せば、戦いは終わる!」
ジェラウド「少女よ…。お前の力では私の相手は務まらぬ。潔く剣を引け」
エスター「言われなくても、そんな事はわかってる! だけどね! このリモネシアを見たら、退く気にはなれないんだよ!」「あたしは戦いを憎む! 戦いを広げようとする奴はあたしが叩き潰してやるよ!!」

<セツコvsジェラウド>
ジェラウド「ウェイン卿の言っていたDエクストラクターを装備した機体とはお前のものか?」
セツコ「Dエクストラクター…? もしかして、バルゴラ・グローリーのスフィアの事を言っている…?」
ジェラウド「どうやら、ブラスタ以外にも我がインサラウムの力となる機体のようだ」「そのバルゴラ・グローリーとやら、我が手によって殿下へと捧げよう!」

<ジェラウド撃破・勝利条件達成>
〔ジェラウドに爆発〕
ジェラウド「…さすがだ、ZEXIS。私個人の力では、お前達に勝つ事は出来ないだろう」「次は陛下より賜った我が剣…ディアムドにて挑ませていただく」「客人を迎え入れる目的は果たした! 各機は後退しろ!」
〔敵ユニット離脱〕
エイジ「勝てたのは紙一重だ…。乗っている奴は化け物レベルだった」
斗牙「あの男…やはり、ウェイン・リプテール以上か…」
アルト「艦長の言っていた破界の王以上ってのも本当だったかもな…」
ワッ太「それでも勝ちは勝ちなんだ。胸を張ろうぜ、みんな」
クロウ「ワッ太の言う通りだ。逃げていった敵さんより、こっちが、沈んでどうするんだよ?」
青山「やれやれ…収入が安定すると人間ってのは気持ちが大きくなるもんだ」
クロウ「それは経営が順調なワッ太の事か? それとも俺の事か?」
デュオ「ちぇ…余裕しゃくしゃくってやつだ」
エスター「クロウ…」
クロウ「ZEXISの事はチーフから聞いた。ちょっと挨拶でもしようと思ったら、まさか、お前があいつ等に襲われてるとはな」
エスター「あたし…あいつからプロメテウス何とかっての…聞いたよ」
クロウ「…そうか…」
エスター「あんたと二人で話がしたい…。いいか?」
クロウ「ああ…。俺には、その義務があるからな」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

クロウ「…マリリンにどこまで聞いた?」
エスター「プロメテウス何とかでMDが来た事…。その後始末でクロウがいたファイヤバグがオーディスに来た事…」
クロウ「…全て事実だ」
エスター「そして、クロウがあたしを助けてくれた事…」
クロウ「…そうか…」
エスター「それだけ?」
クロウ「言い訳も付け足しもする必要はねえ」「ファイヤバグってのは、あの女…マリリン・キャットが語った通り、最低最悪のクズの集まりだ」
エスター「でも、クロウは…!」
クロウ「その一員だった事は事実だ」「俺はハイスクールを出た後、親父との折り合いが悪くて家を出た…。そして、一人で生きていくために軍に入った」「2年後に配属になったのが、あのファイヤバグだ…。そこで幾つもの作戦に参加した」
エスター「………」
クロウ「最初は、その汚さに文字通り反吐を吐いた…。だが慣れちまうもんだな、人間ってのは…」「オーディスの惨状を見るまで俺の精神は完全に死人も同然だった。任務の名の下、心を殺していた」「それが、あの日…唐突に俺の中で何かがよみがえった」
エスター「それであたしを助けてくれたんだ…」
クロウ「そんな事は何の免罪符にもならねえよ」「幻滅したろ? 俺はそういう男なんだよ」
エスター「でも、あたしは生きてる…! あんたに助けられた生命で!」「あたしは二度、あんたに生命を助けられた! オーディスで…そして、あんたに生きる意味を教えられた事で!」「あたしの前で自分を否定するなよ! それはあたしが生きてるのを否定するのと同じだ!」
クロウ「エスター…」
エスター「つらいなら、あたし達に話せ! 自分が許せないなら、何かで償え!」「でも、あたしの前ではヘラヘラでスカしたお前で…本当のお前でいてくれよ!」
クロウ「…本当の俺…か…」
エスター「頼むからよ…」
クロウ「了解だ…」
エスター「ホントか!?」
クロウ「俺だって、そう生きたいと願ってる。だから、お前を言い訳にさせてもらうさ」
エスター「それでいいよ! それで!」
クロウ(…ってなわけには、いかないがな…)「…そういうわけだ、みんな。そろそろ出てきていいぜ」
〔歩み寄る足音〕
甲児「まさか…クロウにそんな過去があったなんて…」
ワッ太「でも、今のクロウは俺達の仲間だ! もうあんな奴等と同じじゃない!」
シン「…クロウが自分の意思でその部隊を辞めたんなら、俺は何も言わない」
クロウ「いいんだぜ、シン。俺は蔑まれても当然の男だ」
シン「でも、今は違う。そうなんだろ?」
クロウ「…そのつもりだ」
デュオ「過去に犯した過ちを償う気があるから、エスターを助けて、MDを倒そうとしたんだろ?」
クロウ「金のためだよ」
エスター「でも、報酬は10Gだったじゃないか!」
クロウ「…それだと、俺が安い金で動く男って取られるか…」
カトル「そんなあなたなら、信じる事が出来ます」
刹那「過去を償う気があるのなら、それをやれ」
ヒイロ「ミスは許されない。命懸けで取り返せ」
クロウ「いいね…その迷いの無さ。こっちの心まで現れてくる」
エスター「決めたんなら、もう何も言うな! あたしはヘラヘラは許したけど、くよくよやグダグダは赦さない!」
クロウ「そうは言うが、この歳になると、なかなかに過去は吹っ切れないもんだぜ」
エスター「誰だって、過去を振り切って生きてるんだよ!」「あ、あたしだってな! ジュニアハイの頃まで自分の事をネコの妖精って言ってたんだぞ!」
ルナマリア「え!?」
さやか「何なの、それ…?
カレン「まさか、エスター…あんたの『にゃ』って…」
エスター「ああ、そうだよ! その時の口癖だよ! 今でも時々出ちゃうんだよ!!」「以上、あたしの黒歴史だ! 文句あるか!」
ゲイナー「ええっ!?」
ガロード「さっき、お前…何て言った?」
エスター「あたしはネコの妖精だ! 何度も言わすな!!」
ゲイナー「そうじゃなくて、さっきの黒歴史って言葉は…!」
エスター「封印された過去って意味だよ。あんた達の世界では使ってなかった?」
ガロード「まあ…一応、その言葉はあったけど…」
カミーユ「不思議なものだな。同じ様な意味だけど、俺達の世界とは言葉の重みが全然違う」
エスター「とにかくだ、クロウ…! あんたも過去を償いたいなら、ZEXISで償え!」
クロウ「悪いな、エスター。やり方は人それぞれだ」
エスター「え…」
クロウ「俺はアロウズやOZを非難できるような身じゃねえんだ。ZEXISには不似合いだ」「また会おうぜ、エスター。俺は遠くからお前達の活躍を見守ってる」
〔歩み寄る足音〕
市民(中年・男)「あの…あちらの白いロボットに乗っておられるのは、どちらの方でしょうか?」
クロウ「ブラスタの事なら、パイロットは俺だ」
市民(中年・男)「それはよかった。あの…すいませんが、あなた…先程、高速で飛んでいきましたよね?」
クロウ「次元獣バスターの業務外とはいえ、非常事態だったんでな」
市民(中年・男)「その衝撃で煽られてフルーツを積んだ私のトラックが横転しましてね…」「怪我人は出なかったのですが、積荷がパーになりまして1000Gの損失が出ました」
クロウ「そいつはすまなかった。俺の責任だから、自費で弁償させてもらうぜ」
市民「おお! あなたは潔い方だ! …お~い、みんな!」
クロウ「みんな…?」
市民(若者・男)「そのトラックからこぼれたリゴでうちのトラックも横転して、積んでいたミルクも全て流れてしまったんだ」
市民(青年・男)「その流れたミルクをよけようとして、うちの社のトラックが道路沿いの畜舎に突っ込んでしまいまして…」
市民(ニット帽)「おかげでうちのブタが全て逃げちまってよ…」
市民(若者・女)「そのブタがうちの花屋の商品を全部食べちゃって…」
市民(中年・女)「さらにブタがうちのスーパーに飛び込んで店の中が滅茶苦茶になって…」
市民(メガネ)「パニックになったスーパーの客が道に飛び出して、それを避けようとしたトレーラーが工場に突っ込んで…」
クロウ「も、もういい! 被害総額だけ言ってくれ!」
市民(中年・男)「締めて100万Gです」
クロウ「ひゃくまんんんっ!!」
エスター「ど、どうするんだよ、クロウ!?」
市民(中年・男)「どうするもこうするもありませんよ」
市民(若者・男)「払うって言ったんだから、払ってもらう!」
市民(ニット帽)「まさか、口先だけの約束だったんじゃないだろうな?」
クロウ「ぬうう…」「ちょっと待ってくれ」
〔電話の呼び出し音〕
エスター「どこに電話してんだよ!?」
クロウ「少し黙っててくれ…」
〔スイッチを入れる音〕
ゼニトリー「おう、俺だ」
クロウ「もしもし、ゼニさん?」
ゼニトリー「クロウちゃんか。どしたい、また飲みの誘いか?」
クロウ「金…貸してくんないか?」
ゼニトリー「そりゃ…それがうちの仕事だがよ。で、幾らだ?」
クロウ「100万G…」
ゼニトリー「!?」
クロウ「駄目か?」
ゼニトリー「…100万Gの男、再びか…。いいだろう」
クロウ「マジで!?」
ゼニトリー「お前さんの事は信用してるが、額が額だ。確実に取れる所から取らしてもらう」「キツネの姐さんに連絡を入れる。とりあえず、ラボに100万Gを貸す形にさせてもらうぜ」
クロウ「ぬうう…仕方ない…」
ゼニトリー「頑張んな、クロウちゃん。また戻ってきたら、一杯やろうや。無論、割り勘でな」
〔スイッチを入れる音〕
クロウ「また金がなくなった…」
青山「そう気にするなって」
デュオ「そうそう。金は天下の回り物ってやつだろ?」
ワッ太「どうする、クロウ? うちでバイトする?」
カレン「ゼロに黒の騎士団の専属になるように話してあげようか?」
アレルヤ「ソレスタルビーイングで出せる給料には限界があるよ」
エスター「ありがとう、みんな。でも、クロウの取る道は決まってるよ」
クロウ「…仕方ねえな…。気楽なサラリーマン稼業は、ここまでだ」「俺もZEXISに参加する。また機体データを集めて、出来高でチーフに買い上げてもらう」
青山「それが就職活動の態度か?」
デュオ「参加する…じゃねえだろ?」
クロウ「…是非、ZEXISに参加させてください」
エスター「OK、クロウ! あたしからスメラギさん達にお願いしてやるよ!」
クロウ「あばよ、俺の自由と平和の日々…」「ま…俺には似合いの生き方かも知れねえな、これが…」

  ~パレス・インサラウム ブリッジ~
ジェラウド「…ジェラウド・ガルス・バンテール、只今、帰還いたしました」
ユーサー「ご苦労だったね、ジェラウド。ナイトオブナイツ自らの出撃、大儀であった」
ジェラウド「こちらが客将としてお招きしたマリリン・キャット殿です」
マリリン「はぁい! マリリン・キャットとその愉快な仲間です。よ・ろ・し・くデス❤」
ジェラウド「マリリン殿、殿下の御前です。控えていただこう」
マリリン「え~マリリン、最高の笑顔でご挨拶したのにぃ」
ユーサー「構わぬ、ジェラウド。我々の世界のやり方を彼女に押し付けるのも不調法であろう」
マリリン「話せるぅ! さすが皇子サマ!」
ウェイン「ちっ…」
マルグリット「………」
アンブローン「マリリン…我々はおぬしの力を見込んで戦力として雇い入れたのだ。期待をしておるぞ」
マリリン「それはバッチリなんですけど…」
ユーサー「何か希望があるのかな?」
マリリン「私も、強い機体が欲しいな…っと」
ウェイン「いい加減にしろ、メスガキ。アークセイバーはお前の遊び場じゃねえんだ」
アンブローン「ウェイン卿…! マリリンは客将だぞ。礼を尽くさずして、何のハイナイトか」
マリリン「気にしてませんわ、おばさま。私…タレ目の男子って嫌いじゃないですし」
ウェイン「ちっ…」
アンブローン「マリリン、お主には黒い真珠を与えよう」
マリリン「黒い真珠?」
ユーサー「それはいい。白と黒の二粒の真珠…。インサラウムの新たな華だな」
アンブローン「マルグリット卿、それでいいな?」
マルグリット「私に異論はございません」
マリリン「ふうん…」
アンブローン「殿下…これで戦力も整いましょう。いよいよ時が来たのです」
ユーサー「で、では…!?」
アンブローン「はい。ZONEを打ち込む地点の選定も完了しました」
ユーサー「よし…! では、これより聖インサラウム王国はこの世界に打って出る!」
マリリン(わくわく…)
ジェラウド「………」
ユーサー「ZONEと合わせて余は宣戦布告を行なう! 再世の聖戦が始まるのだ!」
ウェイン「いよいよか…」
マルグリット「………」
ユーサー「立て、アークセイバーよ! 民達のため、この地に新たなインサラウムを築くのだ!!」
【シナリオエンドデモ終了】


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