TOP PAGEへ

No.19
それぞれの戦場

【シナリオデモ1開始】
エリア11
トウキョウ租界

  ~エリア11 ブリタニア政庁~
リリーナ「…ナナリー・ヴィ・ブリタニア皇女殿下、お目通りをお許しいただき、ありがとうございます」
ナナリー「サンクキングダム元首、リリーナ・ピースクラフト王女…。私もお会いできて嬉しく思います」「でも、驚きましたわ。あのリリーナさんが、サンクキングダムの王女様でしたなんて」
リリーナ「それは私も同じですわ、ナナリー殿下」
ナナリー「私自身も突然、ブリタニア皇族として迎え入れられ、最初は驚き、とまどいました」「ですが、今は皇女として、総督として、出来る事をやろうと考えております」
リリーナ「ご立派です、殿下」
ナナリー「ところで、リリーナ様…。エリア11にいらしたという事はアッシュフォード学園へも?」
リリーナ「いえ…。日程に余裕がありませんでしたので…」
ナナリー「そうですか…。お兄様と過ごしたあの学園の今の様子も聞きたかったのに残念です」
リリーナ(ヒイロの話では、アッシュフォード学園からナナリーの痕跡は故意に消されていたという…)(ナナリーが皇女だったという事は、その兄であるルルーシュさんも同じくブリタニア皇族…)(だけど、あの方は学戦生活を送っている。…何らかの事情がある以上、受け答えには気をつけなくては…)
ナナリー「では、リリーナ様…。お話を聞かせてくださいませ」「ユフィ姉様も学んだというサンクキングダムの完全平和主義について」
リリーナ「はい…」(ヒイロ…私の戦いも始まりました。あなたもまた、どこかであなたの戦いをしているのでしょうね…)
【シナリオデモ1終了】

【戦闘マップ1開始】

〔敵ユニット出現〕
〔リーオー群、フォーメーション〕

ツバロフ「各機は隊列を組め!」
デルマイユ「これがモビルドールシステムか」
ツバロフ「はい。これまでのAI制御の自動操縦とは、その精度において格段の開きがあります」「施術理論だけは数年前に完成していましたが、ようやく技術も実戦に耐えうる域に達しました。既に先行量産試作機も完成しております」
デルマイユ「素晴らしい。これがあれば、地球連邦軍は盤石となるな。ツバロフ技師長」
ツバロフ「いえ、兵士に代わる主戦力となる日も近いでしょう」
〔味方ユニット出現〕
デルマイユ「何だ、あのリーオーは?」
ツバロフ「あのような機体が来る事は、今回の模擬線に予定されていませんが…」
トレーズ「ちょっとした余興ですよ」
デルマイユ「トレーズ…! いつ、この基地へ来た!?」
トレーズ「ついさっきです。デルマイユ公の新兵器を是非とも拝見したいと思いましてね」
ツバロフ「トレーズ特佐。リーオーでいったい何をされるおつもりか?」
トレーズ「生身の兵士を代表して、モビルドールに戦いを挑んでみようと思うのです」
ツバロフ「死にたいのか、トレーズ特佐? モビルドールは人間のように容赦はせんぞ」
トレーズ「モビルドールが優秀であれば、私はこの世に必要ありません。この場で優劣を競おうと思っております」「では…!」
〔トレーズ、リーオーへ隣接〕
〔敵ユニット撃破〕
〔トレーズ、前進〕

デルマイユ「トレーズ!」
ツバロフ「トレーズ特佐は乱心した! モビルドールよ! 特佐を討て!」
〔リーオー群、トレーズへ接近〕
トレーズ「やる気になってくれたか。では、お手合わせ願おう」
〔リーオー群、トレーズへ接近〕
〔トレーズ、前進〕
〔敵ユニット撃破〕

ツバロフ「何だと!?」
〔トレーズ、ツバロフのいる地点へ隣接〕
トレーズ「終わりだ、ツバロフ。その気になれば、私は君の生命を一瞬で奪う事が出来る」
ツバロフ「や、やめろ、トレーズ! ここにはデルマイユ公もいるのだぞ!」
トレーズ「…冗談ですよ、ツバロフ技師長。これは余興なのですから」
ツバロフ「な、何…?」
トレーズ「モビルスーツで戦うだけが戦争ではないのです。モビルドールも兵士も扱うのは人間です」「もう少し人間も評価し、人間も愛してもらいたいものです」
ツバロフ「くっ…!」
トレーズ「デルマイユ公、今一度、戦争の意味というものをお考えになっていただけないでしょうか?」
デルマイユ「何?」
トレーズ「私には、イノベイターなる者が世界を変えられる存在だとは思えません」
デルマイユ「トレーズ…!」
トレーズ(ゼクス…やはり心の中では君が私の下へ戻ってきてくれる事を切に願うよ…)(君がいないとOZはつまらん人間の下らぬ行動を許してしまう…)
〔味方ユニット離脱〕
デルマイユ「ツバロフ…! これはどういう事だ!?」
ツバロフ「こ、ここでお見せしたのは開発テストに使用した旧式のリーオーです!」「本来の戦力であるトーラスや、イノベイターに提供されたあの機体ならば、このような事には…」
デルマイユ「しかし、トレーズめ…。イノベイターの事まで知っていたとは…」「やはり、リボンズ・アルマークの言う通り、奴は危険か…」
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

中央アジア

  ~イカルガ 食堂~
玉城「…アロウズが中華連邦の国境付近に集まってきてるって?」
アレルヤ「王留美からの情報だよ」
クロウ「相変わらずすごいもんだな、あの美人エージェントさんの情報網は」
ラッセ「世界有数の財閥の当主だからな。その関連で引っ張ってこられるネタもあるんだろう」
エスター「で、何でアロウズの奴等が来てるの?」
カトル「この前の一件で、中華連邦は地球連邦の中でも反主流派になりましたからね」「下手をすれば、地球連邦を脱退して、反連邦国家の旗印になる事も考えられます」
デュオ「そうさせないためにも、睨みを利かせようとして部隊を送り込んできたんだろうぜ」
玉城「だがよ、中華連邦は星刻を中心にまともな国に生まれ変わったんだろ?」「だったら、アロウズが相手でもそう簡単に降参する事はないだろうぜ」
五飛「だが、そんな事態になったら、また市民達が犠牲になる」
藤堂「それは蓬莱島の日本人も無関係ではない。下手をすれば、世界大戦の火種になる可能性もある」
玉城「じゃあ、どうすりゃいいんだよ!?」
ロックオン「お前よ…がなるばっかりじゃなくて、少しは自分で考えろよ」
クロウ「そうそう。せっかく俺達は観察権っていう必殺のパスポートを持ってるんだしな」
エスター「どういう事?」
五飛「お前も考える事は人任せか…」
カトル「つまり、僕達が臨検の名目でアロウズを牽制するんです」
エスター「すると…どうなるの?」
カトル「向こうとしても僕達は目障りな存在ですからね。きっと戦闘になるでしょう」
エスター「すると…!?」
デュオ「少しは自分で考えろって!」
エスター「うるさいなぁ、デュオは。そっちこそ、少しはカトルの親切さを見習いなよ」
デュオ「カトルよぉ…お前が甘やかすから、この女が付け上がってるじゃないかよ」
カトル「…そうかも知れないね」
エスター「え…ウソ…! カトルに見放されたら、あたし…誰に頼ればいいんだよ!」
カトル「では、エスターさん…。僕と一緒に考えましょう」「アロウズと僕達が戦闘になれば、アロウズはどうなるでしょう?」
エスター「負ける」
カトル「負けるという事は、戦力を消耗しますよね。そうしたら、アロウズはどうなります?」
エスター「困る」
アロウズ「アロウズが困ると僕達はどうなります?」
エスター「嬉しい」
カトル「それはいい事ですね」
エスター「わかったよ、カトル。ありがとう!」
デュオ「それでいいのかよ!」
クロウ「すまないな、カトル。エスターの世話係をやらせて」
カトル「いえ、エスターさんと話す事で僕も自分の考えをまとめられましたから」
クロウ「ほんとにいい奴だな、お前…。いい奴過ぎて、貧乏クジ同盟に誘えないぜ」
デュオ「どういう意味だよ、そりゃ!」
ロックオン「真面目な奴に色々と背負わせるのは酷だからな」
クロウ「その点、お前や青山はどこかで気を抜く事が出来るタイプだしな」
デュオ「微妙に褒められてる気がしないぜ…」
玉城「でよ、カトル…。じゃあ、俺達はそのアロウズのいる基地へ向かう事になるのか?」
カトル「はい、おそらくゼロやスメラギさんも同じように考えているでしょう」
藤堂「アロウズは中華連邦を恫喝するためにかなりの戦力を集結させている事が予測される。激戦は必至だな」
玉城「大丈夫っスよ、藤堂さん! 俺達だって天下のZEXISなんスから!」
エスター「そうでしょ! アロウズを負かして、嬉しい気分になりましょうよ!」
藤堂「そうだな…。楽観は許されないが、やるしかない以上、覚悟を決めよう」
ティエリア(己の信じた道を進む…)(だが、それが本当に未来につながるのか? イノベイターに敵対する事が本当の未来に…)
ヒイロ「………」
ティエリア「な、何だ、ヒイロ?」
ヒイロ「今のお前…まるで以前に戻ったようだ」
ティエリア「以前に?」
ヒイロ「そうだ。ヴェーダの力を失った頃のお前だ」
ティエリア「!」
ヒイロ「………」
カレン(…ルルーシュはギアスの事をヒイロに話した)(だけど、ヒイロを完全に信頼したわけじゃない。だから、あたしに監視を命じた…)(でも、あいつは嘘をつくような人間じゃない…。あたしはヒイロを信じるよ)
ヒイロ「どうした、カレン?」
カレン「何でもないよ、ヒイロ。アロウズとの戦い…頑張ろうね」
ヒイロ「それが俺の任務だ」
沙慈(…ルイスの事を相談しようと思ったけど、カレンも忙しいみたいだ…)(刹那の話では、ルイスはアロウズに関係しているみたいだけど…)
マリー「どうしました?」
沙慈「マリーさん…」
大山「沙慈君、良かったらあなたも私達を手伝ってくれないかしら?」
沙慈「手伝いって…。皆さんは戦っていませんよね…」
谷川「あんたねぇ! 戦場に出るだけが闘いじゃないんだよ!」
中原「実際に敵と戦ってるわけではありませんが、私達も色々とやる事があります」
横沢「市民の避難誘導や戦闘後の被害確認…。平時は補給物資のリスト出しや炊事や洗濯等の生活班としての業務…」
マリー「私も皆さんのお手伝いをさせてもらってます。アレルヤと一緒にいるためにも」
沙慈「大事なんですね、あの人の事…」
マリー「ええ…。だから、アレルヤのためにも私も出来る事をやりたいんです」
沙慈「羨ましいな…」「僕にもそう思える人がいて、もし再会する事があったら、二度と離れないと思ってて…」「でも、その人を前にしたら、きっと何も出来ないんじゃないかと思ったら、不安で…」
マリー「何も出来ないなんてことはありません」
沙慈「でも…」
マリー「でしたら、出来る事をやりましょう」
沙慈「出来る事…」
大杉「そうですよ、沙慈君。想うばかりじゃ想いは届きません」
入江「赤木君的な発想…」
大山「でも、それって…間違ってないと思うわ」
沙慈「出来る事をやる…。想うばかりじゃ、想いは届かない…」
谷川「よくわからないけどさ…その子に会いたいんなら、こんな所でうじうじしてる場合じゃないんじゃない?」
沙慈「いいんです、谷川さん。僕…このZEXISで頑張ってみます」
マリー「沙慈さん…」
石塚「そうと決まったら、行こうか」
伊集院「ノーワーク・ノーイート。働かざる者、食うべからず」
田口「とりあえず、僕達の仕事を手伝てもらって、その後は整備班のサポートだ」
沙慈「はい!」(僕に何が出来るかは、わからない…)(でも、ルイス…。いつか君に会える日のために僕は僕に出来る事をやっていくよ…)

ユーラシア大陸
中央部

  ~ハーナバード基地 司令室~
リント「ハーナバード基地へようこそ、ゼクス・マーキス特佐」「おっと…今は階級を剥奪された身でしたね」
ゼクス「その通りです、リント少佐」
リント「度重なる命令違反と作戦失敗でOZを追われ、アロウズへ一兵士として出向になるとは…」「トレーズ・クシュリナーダ司令は君を完全に見限ったのだろうな」
ゼクス「本来なら軍法会議にかけられる身です。トレーズ閣下の寛大なご処置に感謝しています」
リント「フフ…知っているぞ、ゼクス・マーキス。君はガンダムと戦うために、この基地へ来たのだろう?」
ゼクス「否定はしません」
リント「例のZEXISは中華連邦に来ている。君の願いは叶うだろう」「もっとも一兵士である君は私の指示に従ってもらうがな」
ゼクス「無論、そのつもりです。…では、マネキン大佐へご挨拶もありますので失礼いたします」
〔扉の開閉音〕
リント「上官となる私の前でも仮面を外さないとは失礼な男だ」「だが、トレーズの懐刀のあの男が追放同然の扱いを受けたとなると、いよいよOZも終わりだろう」「と言っても、もうすぐ兵士という存在が不要な時代が来るだろうがな…」

  ~ハーナバード基地 格納庫~
カティ(ソレスタルビーイングの戦い方…。あれはクジョウが提唱していた戦術理論だ)(リーサ・クジョウ…。私が国際大学で戦術理論を学んでいた際の学友…)(もし、彼女がソレスタルビーイングにいたら、この『人形』を見て、何を思うだろうな…)
〔歩み寄る足音〕
ゼクス「ご無沙汰しています、マネキン大佐」
カティ「こうして顔を合わせるのは久しぶりだな、ゼクス特佐」
ゼクス「今はただの一兵士です」
カティ「話は聞いていたが、まさか貴官がアロウズに出向になるとはな…」
ゼクス「トレーズ閣下は私を追放されたのです」
カティ「司令の懐刀と言われた貴官を何故?」
ゼクス「私がロームフェラ財団の意向に従わないためです」
カティ「ガンダムとの決闘という利敵行為か…」
ゼクス「ガンダムとは、戦争という時間の中に必要のない個人的な感情で戦っておりました」
カティ「感情か…。確かに戦争には不要なものとされているな」
ゼクス「閣下は私という存在をOZから葬りました。それは同時にOZという組織の終焉を意味するのでしょう」「その最後として私にアロウズを見せるためにこうして出向を命じたのだと思います」
カティ「OZの終焉…。それはつまりアロウズが完全に連邦軍を支配する事を意味するか…」
〔走り寄る足音〕
コーラサワー「大佐ぁ~! 来ちゃいました~!」
カティ「お前は…!」
コーラサワー「パトリック・コーラサワー少尉! 本日付けでアロウズに着任しました!」
カティ「貴官はどこまで馬鹿なのだ! アロウズには関わるなとあれ程…!」
コーラサワー「アロウズには自ら志願しました」
カティ「な…」
コーラサワー「大佐を守りたいからであります」
カティ「…ここにいれば、ガンダムと戦う事になる。死ぬ事になるぞ」
コーラサワー「お言葉ですが、自分は何度かガンダム戦を行ない、生き抜いてきました」「仲間からついたあだ名は不死身のコーラサワーです」
カティ「それは当てこすりだ…!」
コーラサワー「いや~そうですかぁ? ホント、人気者はつらいですね」
ゼクス「コーラサワー少尉…変わりませんね」
コーラサワー「お…かつてのライバル、ゼクス・マーキス…! 色々とやらかした事は聞いてるぜ」
ゼクス「その責で、今は階級を剥奪されてアロウズに出向となりました」
コーラサワー「って事は僚友ってわけだな。よろしく頼むぜ」
ゼクス「………」
コーラサワー「な、何だよ…? もう階級はないんだから、五分の付き合いでいいだろ」
ゼクス「いえ…私は少尉を尊敬しています」
コーラサワー「いや~そうか? やっと俺の力を認めたか」
カティ「お前は…皮肉もわからんのか?」
ゼクス「皮肉ではありません、大佐。コーラサワー少尉は私が求めるものを持っています」
カティ「求めるもの…」
ゼクス「それは…」
〔歩み寄る足音〕
ブドシドー「信念…であろう?」
ゼクス「あなたは…」
ブシドー「過去は捨てた身…。今はミスター・ブシドーの名で呼ばれている」
ゼクス「ミスター・ブシドー…」
ブシドー「ゼクス・マーキス…。どんな場であろうと、こうして貴殿とまた戦う事が出来る事を嬉しく思う」
コーラサワー「何なんだよ、お前は!? いきなりやってきて場をかっさらいやがって!」
ヒリング「何あれ? 同窓会ってところ?」
リヴァイヴ「さてね…。だが、微笑ましい事じゃないか…。いかにも人間的で」
ヒリング「でも、いい気なもんね。もうすぐ、自分達の居場所がなくなっちゃうかも知れないのに」
リヴァイヴ「例のものは?」
ヒリング「納品はちょっと遅れてるみたい。もしかするとZEXSISの方が早く来るかも」「それまでは、この基地にある『人形』で相手をしなきゃならないわね」
リヴァイヴ「気にする必要はない。そのために僕達が来ている」「そう…イノベイターである僕達がね」
【シナリオデモ2終了】


サブタイトル
「それぞれの戦場」


【戦闘マップ2開始】
〔敵ユニット出現済み〕
コーラサワー「さあ来い、ZEXSIS…! 大佐の前でいい所を見せてやる!」
ゼクス(コーラサワー少尉…。貴官のその迷いのなさこそ、私の求めているものだ)(彼はそれを信念と言った…)
ブシドー「………」
ゼクス(あの仮面の下で彼が想うは、宿敵との戦いか…)
リント「各機は迎撃準備…! ZEXSISが来るぞ!」
〔味方戦艦出現〕
〈出撃準備〉
〔味方ユニット出現〕
ジェフリー「こちらは地球連邦軍外部独立部隊、ZEXSISのジェフリー・ワイルダーだ」「事前に通達した通り、ハーナバード基地ならびにアロウズの監察を行ないたい」
カティ「こちらはハーナバード基地司令、アロウズ所属のカティ・マネキン大佐だ」
スメラギ「!」
フェルト「どうしました、スメラギさん?」
スメラギ「い、いえ…何でもないわ」(カティ・マネキン…。あなたがアロウズにいたなんて…)
カティ「諸君等が監察権を所有している事は承知している。だが我々は現在、機密作戦行動下にある」「よって、諸君等の要求を拒否する」
ゼロ「我々が実行権を与えられている事はご存知か?」
カティ「無論だ。しかし、我々は独立治安維持部隊として作戦遂行に関する権利を所有している」
玉城(要するに邪魔者はぶっ潰すってわけかよ…!)
扇(黙っていろ、玉城。世界の状況を考えれば、なるべく戦わずしてアロウズを押さえる事が必要なんだ)
カティ「逆にそちらに問いたい。ガンダムや黒の騎士団を擁する諸君等に連邦軍の警察的役割を担う資格はあるのか?」
ゼロ「ある」
カティ「…!」
ゼロ「我々は正義を行なっている。胸を張って、あると言おう」
ヒイロ(いいだろう、ルルーシュ…。その言葉を信じよう)
カティ「つまり我々は互いの正義を以って、この場にいるわけか」
ゼロ「正義は人の数だけある。互いにそれを譲れないなら…」
〔味方機周辺に爆発〕
キャシー「ハーナバード基地からの攻撃です!」
ボビー「ちょっと! 話し合いの最中に卑怯じゃないの!」
カティ「リント少佐! これはどういう事だ!?」
リント「さあ…? この基地に派遣された例のライセンサーの二人がやったのでしょう」「サイは投げられたのです、マネキン大佐。ここは一気に彼等を殲滅すべきです」「彼らは我々の作戦行動を妨害しています。現行犯である以上、排除は妥当です」
カティ「…やむを得ん。各機はZEXSISを攻撃しろ」
コーラサワー「了解です、大佐」
ゼロ「やはり、戦う事になったか」
ジェフリー「このまま中華連邦が戦火に包まれるのを見過ごすわけにはいかない。我々でアロウズを抑止する」
スメラギ(マネキン…。あなたにしては乱暴な手段だったわね)(でも、私はもう迷わない。世界を向き合う事を決めたのだから、相手があなたでも戦うわ)
藤堂「気をつけろ、刹那、ヒイロ…! 向こうにはブシドーとゼクス・マーキスがいる!」
刹那「ミスター・ブシドー…。向かってくるなら、迎え撃つしかないか」
カミーユ「ゼクス特佐が、何故アロウズに…?」
ヒイロ「………」
デュオ「やれるのかよ、ヒイロ? あいつはリリーナお嬢様の兄さんなんだろ?」
ヒイロ「関係ない。ここにいる以上、奴は敵だ」
ゼクス「ヒイロ・ユイ…。ここでお前と決着をつけて、私も自分自身にけじめをつける!」
ゼロ「各機はアロウズを討て! ここで奴等を叩き、中華連邦を守るぞ!」
<戦闘開始>

<カミーユvsゼクス>

カミーユ「ゼクス特佐! 何故あなたがアロウズにいるんです!?」
ゼクス「全ては私の迷いが招いた結果…。自業自得というやつだ」「だから、私はこの戦いで見つけるつもりだ! 私なりの答えを!」
カミーユ「そんな個人的な理由が許されるような戦いじゃないんだ!」「あなたがアロウズに加担するのなら、俺達はそれを止めるまでだ!」

<ヒイロvsゼクス>
ゼクス「ヒイロ! ここでお前とも決着をつける!」
ヒイロ「ゼクス。そのためにお前はアロウズにいるのか?」
ゼクス「今はそれも思考の外だ! お前との戦いだけが私の求めるものだ!」「そして、私も手に入れてみせる! 迷いなき心…信念を!!」

<シンvsゼクス>
シン「ゼクス特佐! あなたならOZを変え、アロウズを止めてくれると思っていたのに!」
ゼクス「君も私を買いかぶっている。私の器は、この程度だ」
シン「そうやって、責任も何も放り出して自分の好き放題をやるっていうのなら…」「俺達が相手になる! あなたのその身勝手さを止めるために!」
ゼクス「その迷わぬ意志…! シン、君との戦いも私にとって必要なもののようだ!」

<ゼクス撃破or4PP・敵増援1出現>
※※ゼクス撃破の場合のセリフ※※
〔ゼクスに爆発〕
ゼクス「くっ…! ここまでか…!」
ヒイロ「ゼクス・マーキス」
ゼクス「トールギスはまだ戦える…。だが、私の心が敗北した」
〔敵ユニット出現〕
リヴァイヴ「だらしないものだね、ライトニングカウントと呼ばれた男が」
※※4PPの場合のセリフ※※
ミレイナ「敵の基地から新たな機体の反応です!」
ラッセ「敵の増援か!」
〔敵ユニット出現〕
リヴァイヴ「だらしないものだね、ミスター・ブシドーもライトニングカウントも」
※※※※※※※※※※※※※※※※※

ヒリング「でも、大丈夫。後はあたし達がやってあげるから」
刹那「アロウズの新型か…!」
〔脳量子波の共鳴音〕
リヴァイヴ「…ZEXSISの中に脳量子波を使う人間がいるね」
bヒリング「ヴェーダの情報で見た超兵とは違う。この感じ…あの子とも違うみたいね」
カミーユ「何だ、この感覚は…」
シン「どうした、カミーユ!?」
カミーユ「気をつけろ…! あの2機に乗っているのは並のパイロットじゃないぞ!」
リヴァイヴ「気に入らないね。僕達の存在を感じ取れる人間がいるのは」
ヒリング「ツインドライヴを手に入れるついでにやっちゃおうよ、リヴァイヴ」
アレルヤ「彼等は何者なんだ?」
ティエリア「イノベイター…」
ロックオン「イノベイター…? 何だ、そりゃ?」
リヴァイヴ「僕達を前にしておしゃべりとは余裕だね、ZEXSIS」
ヒリング「でも、それもここまで。あんた達の相手に面白いオモチャを用意したから」
〔敵ユニット出現〕
カティ「モビルドールを出しただと!」
リント「あれの起動は二人のライセンサーに任されています。我々の関知する事ではありませんよ」
カティ「くっ…!」
デュオ「何だよ? もったいぶって出してきたと思ったら、ただのトーラスじゃねえか」
カレン「せっかくの歓迎だけど、あたし達にはちょっと物足りないね!」
カティ「聞こえるか、クジョウ! あれはモビルドールだ!!」
スメラギ「え…!」
カティ「もう一度言う! 連邦軍はモビルドールを完成させた!」
リント「敵にこちらの情報を流すとは血迷ったのですか、マネキン大佐!?」
カティ「…あれは…あってはならない兵器だ…!」
五飛「何なんだ? そのモビルドールというのは」
スメラギ「各機、気をつけて! あれは、ただのトーラスじゃないわ!」
ヒイロ「どういう事だ?」
スメラギ「あれはモビルドール…。高度にプログラミングされた無人機よ」「その動きは、従来のAI操縦の比じゃない…。恐れも疲れも知らない最悪のパイロットよ」
リヴァイヴ「さすがだね、スメラギ・李・ノリエガ」
ヒリング「でも、知っているからって、こいつ等には勝てないよ!」
ゼクス「人の乗らない兵器だと…!」「それはもう兵器ではない…! 殺戮のためのマシンだ!」
〔ゼクス、敵から味方へ〕
ゼクス「そのような存在を私は認めない!」
リント「ゼクス・マーキス! 貴様も裏切る気か!」
ゼクス「あのようなものを投入する事こそ、人類の歴史に対する裏切りだ!」「モビルドール…! その存在は、この手で破壊する!」
ブシドー(ゼクス特佐…。怒りで心の迷いを振り切ったか)(余計な心配をした私が無粋というものだったな)
ヒイロ「ゼクス・マーキス…」
ゼクス「ヒイロ…! 私は私の心の命じるままに戦う!」
デュオ「よくわからねえが、あっちは放っておいてもいいようだな」
カトル「問題は、あのモビルドールと2機の新型だね」
スメラギ「各機は互いの死角をカバーして! モビルドールを今までの無人機と同じだと考えるのは危険よ!」
ヒリング「さあ楽しませてもらおうか」
リヴァイヴ「人間の限界を君達に教えてあげるよ。モビルドールと僕達イノベイターが」

<敵増援1出現の次PP・敵増援2出現>
フェルト「このエリアに急速に接近する機体があります! 数は1機!」
ティエリア「アロウズの増援か!」
刹那「だが、1機なら…」
サーシェス「ところがぎっちょん!」
〔敵ユニット出現〕
刹那「あのガンダムは!」
ティエリア「スローネの発展型! ま、まさか!」
刹那「生きていたのか、アリー・アル・サーシェス!」
サーシェス「おうよ、クルジスの小僧。けどな…!」「お前等のせいで身体の半分が消し炭だ! あの野郎の生命だけじゃ、物足りねえんだよ!」
刹那「貴様!」
ロックオン「何者だ、奴は?」
アレルヤ「名前はアリー・アル・サーシェス…」
ティエリア「あの男がロックオンの生命を奪った!」
ロックオン「兄さんの…」
クロウ「ああ、そうだ。あいつとの戦いでロックオンは…」
刹那「アリー・アル・サーシェス! あんたは!」
サーシェス「そう焦るなって。せっかく土産を持ってきてやったんだからよ」「ほれ…そろそろ到着だ」
〔敵ユニット出現〕
ルナマリア「嘘!」
ファ「あれって…」
カミーユ「バイアランとゲルズゲー…!」
甲児「どうした!? あの新型を知ってるのか!?」
ガロード「新型じゃねえ…!」
シン「あれは俺達の世界の機体だ!」
クロウ「何だと?」
サーシェス「驚いたろ? うちの大将からのプレゼントだ。たっぷり楽しんでくれ」「ついでに言っとくが、こいつ等も例のモビルドールって奴だ。甘く見てるとヤケドするぜ」
勝平「おい、お前! どうして俺達の世界のメカを持ってるんだ!?」
サーシェス「んな事は、どうでもいいだあろうが。俺達が戦争を楽しむのに関係ねえんだからよ」
ゼロ「どうする、ミス・スメラギ?」
スメラギ「モビルドールが相手では長期戦になればなるほど、こちらが不利になる…」「あと3分…。それ以上の戦闘は取り返しのつかない事態を招くわ」
ゼロ「それが、こちらの限界か」
サーシェス「ごちゃごちゃとうるせえよ! とっくにこっちはやる気になってんだ!」
刹那「あんたって男は…!」
サーシェス「さあ、始めようじゃねえか! ガンダム同士による、とんでもねえ戦争ってやつをよっ!!」

<ゼクスが戦闘>
ゼクス「トレーズ…! 君はこうなる事を見越して、私をアロウズに出向させたのか!」「すべてが君の計算の中だとしたら、トレーズ…! 私と君の関係は今日までだ!」

<コーラサワーと戦闘>
コーラサワー「やるぜ、ギルフォード卿! 俺の姫様の下へ来られたんだからな!」「見ててくださいよ、大佐! パトリック・コーラサワー! お役に立ってみせます!」

<クロウvsサーシェス>
クロウ「戦争なんだ…。やった、やられたで恨み言を言う気はねえ…」
サーシェス「どうやら、お前さん…俺と趣味が合いそうじゃねえか」
クロウ「だがな…遊び半分で戦争をやってる奴に俺の大事な仲間をやられたとなっちゃ腹の虫が収まらねえんだよ」「覚悟しやがれよ、戦争屋! ZEXSISを代表して俺があんたを潰してやる!!」

<ヒイロvsサーシェス>
サーシェス「こっちのガンダムも元気そうだな! 嬉しくなってくるぜ!」
ヒイロ「戦争を楽しむ男…。地獄からよみがえったか」
サーシェス「いいな、そのフレーズ! 今度からは、そう名乗らせてもらおうか!」
ヒイロ「好きにしろ」「お前はここで終わらせるのだから…!」

<刹那vsブシドー>
ブシドー「少年! またこうして剣をかわす事が出来たな!」
刹那「お前が何を求めているか知らないが、かまっている時間はない!」
ブシドー「つれないな! 我々の関係は既に愛も憎しみも超えたものになったというのに!」「ならば、この剣で君に私の想いを刻もう! 敗北という名の傷で!」

<刹那vsサーシェス>
サーシェス「クルジスの小僧! 再生治療は、そりゃ大変だったぜ!」
刹那「くっ…! この男の動き…相変わらず読めない!」
サーシェス「そりゃそうだ! 教え子に負けちまうようじゃ、センセイ様はやってられねえぜ!」
刹那「俺はもう! あんたの所にいた無力な子供ではない!」
サーシェス「そうかよ! ガキじゃなくなったかも知れねえが、無力なのは変わってねえよ!」
刹那「アリー・アル・サーシェス!」
サーシェス「再生治療のツケを払ってもらうぜ! てめえの生命でな!!」

<ロックオンvsサーシェス>
サーシェス「この機体…俺がやった奴の後継機かよ!」
ロックオン「貴様が兄さんを…!」
サーシェス「兄さん? って事は、お前…あのスナイパーの弟かよ!」「こいつはいい! 兄弟揃って俺に殺されるとはお前等、最高にツイてるぜ!」
ロックオン「貴様はーっ!!」

<ティエリアvsサーシェス>
ティエリア「ロックオンの仇討ちをさせてもらう!」
サーシェス「殊勝なこった! だが、ハイそうですかって首を差し出す程、俺もお人好しじゃねえぜ!」
ティエリア「だったら、実力でお前を討つまでだ! 彼のためにも!!」

<スメラギvsモビルドール>
スメラギ(モビルドール…。理論だけが先行していたあれが、完成していたなんて…)(だけど、私は逃げない…! ソレスタルビーイングとして、ZEXSISとして戦う!)(彼を…エミリオを奪ったモビルドールとそれを生み出した過去の私自身と!)

<ブシドー撃破>
〔ブシドーに爆発〕
ブシドー「くっ! このアヘッドでは我が想いを受け止められぬか!」「ガンダムと雌雄を決するためにはこれ以上の剣が必要となるか!」
〔敵ユニット離脱〕

<コーラサワー撃破>
〔コーラサワーに爆発〕
コーラサワー「ま、またかよ!! くそぉぉぉぉっ!!」
〔敵ユニット撃破〕

<サーシェス撃破>
〔サーシェスに爆発〕
サーシェス「ハハハ! そうこなくっちゃな! やっぱり、お前等との戦争が一番楽しいぜ!」
刹那「まだ言うか!」
サーシェス「人形なんかに負けんじゃねえぜ1 お前等は俺の獲物なんだからよ!」
〔敵ユニット離脱〕

<リヴァイヴ撃破>
〔リヴァイヴに爆発〕
リヴァイヴ「なかなか楽しませてくれるね。次の機会は本気で戦わせてもらうよ」
〔敵ユニット離脱〕

<ヒリング撃破>
〔ヒリングに爆発〕
ヒリング「へえ…! 思ったよりもやるじゃない、あんた達!」「フフ…また会えるのを楽しみにしてるよ」
〔敵ユニット離脱〕

<敵全滅or敵増援2出現の3ターン後PP・勝利条件達成>
※※敵全滅の場合のセリフ※※
モニカ「敵の全滅を確認しました」
キャシー「ですが、各機の消耗が激しく、特にパイロットの疲労は限界に達しています」
ジェフリー「各機に離脱の指示を…」
モニカ「待ってください! さらに敵の増援です!」
※※敵増援2出現の3ターン後PPの場合のセリフ※※
フェルト「さらに敵の増援です!」
スメラギ「いけない…! こちらの離脱前に!」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

〔敵ユニット出現〕
エスター「嘘だろ…」
クロウ「ちっ…こいつはマジで厳しいぜ」
ゼクス「数による圧倒的な暴力…。殺戮のためだけのマシン…」「トレーズ…! これが私に見せたかった現実か!」
〔ゼクス、前進〕
デュオ「あいつ…! 何をする気だよ!?」
カトル「まさか…!」
ゼクス「トレーズ…そんなに付きまとうな…! 過剰な期待に応えたくなるではないか!」
〔ゼクス、前進〕
〔敵ユニット撃破〕
〔ゼクスの周囲に爆発〕

ゼクス「人形などに私の戦士の誇りを砕けるものか!」
〔ゼクス、前進〕
〔敵ユニット撃破〕

ゼクス「トレーズ! 元同志のよしみ…! 仮面砕けるまでの付き合いだぞ!」
〔ゼクス、前進〕
ゼクス「トレーズ! 私は君の友達にはなれない…! さらばだ、トレーズ!!」
〔味方ユニット離脱〕
ヒイロ「ゼクス「…」
五飛「奴め…! 敵陣を突破したか!」
ゼロ「敵の包囲は崩れた! 各機、全速で離脱せよ!!」
〔味方ユニット離脱〕
〔味方戦艦離脱〕

ヒイロ「…このままでは俺達は負ける…」
〔ヒイロ、前進〕
ヒイロ「せめて、この基地を破壊する」
カティ「あのモビルスーツ! この基地の動力炉を巻き込んで自爆する気だ!」」
リント「う、撃て! 奴を何としても止めろ!!」
〔ヒイロの周囲に爆発〕
ヒイロ「あと少しだ…。あと少しだけもってくれ」
〔ヒイロ、前進〕
ヒイロ「ここが俺の死に場所か…」
〔味方ユニット出現〕
〔???(トロワ)、ヒイロへ隣接〕

???(トロワ)「そこまでだ」
ヒイロ「!」
トロワ「まだお前は死ぬ事は許されない」
ヒイロ「トロワ・バートン…」
【戦闘マップ2終了】

【シナリオエンドデモ開始】

  ~プトレマイオス2 格納庫~
エスター「ヒイロが季刊してないって…!?」
カトル「基地から離脱する時までは確かにいたんですが…」
赤木「まさか、ヒイロの奴…俺達を逃がすために基地に残って…」
甲児「くそっ! あいつ、格好つけすぎだぜ!」
デュオ「心配する事はねえよ」
エスター「でも!」
デュオ「大丈夫だ。あいつは必ず生きてる」
赤木「そんな慰めを…!」
デュオ「慰めじゃないって。気持ちはわかるけど、落ち着けよ」「あいつはやる時は確実にやる男だ。俺達を逃がすために自爆したんなら、確実にやり遂げるはずだ」
いぶき「でも、ハーナバード基地で爆発が起きたなんて確認されていない…」
デュオ「つまり、あいつは自爆してない。だったら、生き延びてるさ」「ま…あいつの場合、自爆しても死ぬタマじゃないけどな」
クロウ「一番付き合いの長いお前が言うなら、そうなんだろうな」
ロックオン「だったら、あいつ…捕虜になってる可能性もある」
アレルヤ「それについては王留美に調査をお願いしよう」
五飛「俺達が今、考えなければならないのはあのモビルドールという兵器とそれを指揮していたイノベイターという奴だ」
〔歩み寄る足音〕
スメラギ「あのモビルドールについては、いくらかわかってる事があるわ」
クロウ「スメラギさん…。あんた…あの基地の司令と知り合いなのか?」
スメラギ「ええ…。もっとも、そっちの方は私のプライベートなので話すつもりはないけど」
ロックオン「じゃあ、別の質問だ。何であんたが、あのモビルドールってのを知っている?」
スメラギ「モビルドールの戦術理論は私が提唱したものなの」
エスター「え!?」
カトル「スメラギさんがモビルドールの開発者…」
スメラギ「…あの頃の私は大学で戦術を勉強していた…」「その時の卒業論文が『無人機戦闘における戦術理論と予想被害規模』…」
アレルヤ「無人機戦闘…」
スメラギ「卒業後、AEUの戦術予報士になった私はOZのバックアップを得て、モビルドールの研究を進めた」「もっとも、当時は理論は完成していたけれど、技術自体は稚拙だったから、その使用は有人機との連携が必須だった」「そして…」
刹那「スメラギ・李・ノリエガ…」
スメラギ「大丈夫よ、刹那。私は自分の過去とも向き合うと決めたのだから」「モビルドールの実戦形式のテストでそれは起きた…」「ターゲットを誤認したモビルドールは暴走し、その結果、テストに参加していた友軍は壊滅的な打撃を受けた…」「そして、私の大切な人もその戦いで生命を落としたの」
エスター「スメラギさん…」
カトル「そんな事があったなんて…」
スメラギ「その結果、モビルドール計画は凍結になり、私はAEU軍を辞めた」
刹那「そして、ソレスタルビーイングに参加したのか」
スメラギ「…私は戦争を早期終結させるため、また人的被害を減らすために無人機の戦術理論を構築した…」「でも、それは間違いだった。戦争は人間の手で起こす以上、それはあくまで人間の手で行なうものであり…」「人間の手によって終えなくてはいけないと私は思ったの」
クロウ「だが、その研究を連邦軍は引き継ぎ、ついに完成させたってわけか」
スメラギ「ええ…。そして、技術も理論に追いつき、その戦術効果は私の理論通りになった」「後はモビルドールの運用に最適な機体を開発すれば、計画は完成するわ」
シン「しかし、どうやってアロウズは俺達のいた世界の機体を手に入れたんだ?」
ルナマリア「あたし達のガンダムに記録されていたデータから再現したのかしら?」
カミーユ「登録データから、そこまでは無理だ。やはり、何らかの手段で実機を手に入れたとしか思えない」
シン「時空震動に巻き込まれた機体を回収して、量産したのか?」
クロウ「その答えは知っても無意味だな。問題は、それを操っている奴等をどうやって倒すかだ」
ロックオン「そうなると、あれを連れてきたイノベイターとかいう野郎が鍵か…」
ティエリア「………」
刹那「ティエリア…」
ティエリア「聞いてくれ、みんな」「あのイノベイターこそが地球連邦を裏から操り、世界を支配しようとする者達だ」
スメラギ「どうして、あなたがそれを?」
ティエリア「僕は中華連邦のパーティーで彼等と会った」
ロックオン「何っ!?」
ティエリア「彼等はヴェーダによって生み出された生体端末だそうだ」
エスター「生体端末って…」
クロウ「人造人間って事かよ…」
デュオ「そいつ等がアロウズを動かして、お前等のヴェーダも掌握してるってのか…」
カトル「じゃあ、あのアレハンドロ・コーナーの協力者も…」
ティエリア「ああ…。そのイノベイターだ」「3機のガンダムスローネを武力介入させたのも、擬似GNドライヴを搭載したGN-Xを国連に提供したのも彼等の仕業だ」
アレルヤ「つまり、イオリア・シュヘンベルグの計画を歪ませたのも彼等なんだね」
スメラギ「そのせいでロックオンや、クリスやリヒティが…」
ロックオン「ティエリア…。お前、中華連邦のパーティーで連中と接触したんだよな」
ティエリア「………」
ロックオン「何故、そんな大事な事を今まで言わなかった?」
ティエリア「…彼等はイオリア・シュヘンベルグの計画を続けているとも言った」「それが事実なら、彼等の手足であるアロウズと戦っている我々の方が異端である可能性も…」
スメラギ「そんな事は…!」
エスター「そうだよ! あいつ等は市民まで巻き込むような戦いをやってるんだ!」
カトル「そんなやり方で本当の平和が得られるなんて僕には思えません」
刹那「破壊する」
アレルヤ「刹那…」
刹那「アロウズを倒し、イノベイターを駆逐する。俺が…俺の意思で」
クロウ「相変わらずシンプルな奴だぜ」
デュオ「だが、俺もそれに乗るぜ」
シン「俺もだ」
クロウ「俺もやるぜ。金の…」
アレルヤ「ストップ」
クロウ「はい…」
ロックオン「本当に筋金入りだな、あんた…」「で、ティエリア…。お前はどうなんだよ?」
ティエリア「僕の心は決まっている」
スメラギ「言わなくてもわかるわ、ティエリア。あなたは私達の仲間よ」
ティエリア「はい…」
五飛「だが、状況は厳しいぞ。あのモビルドールもイノベイターもこれまでの戦力では太刀打ち出来ない敵だ」
クロウ「今回の戦いで、それなりに連中の戦力を削ぐ事も出来た」
クロウ「とりあえず、中華連邦にいきなり攻め込む事はないだろう」
カトル「敵の追撃をかわすためにもどこかに身を隠してから、今後の行動を検討するのがいいでしょうね」
スメラギ「そうね…。ゼロやジェフリー艦長と検討して、至急、逃走ルートを決めましょう」
〔通信の開く音〕
フェルト「スメラギさん、通信が入っています。ブリッジへ上がってください」
スメラギ「ゼロから作戦の検討かしら?」
フェルト「いえ…破嵐万丈さんからです」
スメラギ「噂の快男児から?」
シン「万丈さんって竹尾ゼネラルカンパニーの社員になったって聞いてたけど…」
カミーユ「ワッ太の話では新規の顧客獲得のために出張に出て、そのまま連絡がないそうだ」
スメラギ「きっと彼の事だから、こうして連絡を取ってきた以上、有用な情報を届けてくれると思うわ」
エスター「でも、悔しいよ…。アロウズから逃げる事になるなんて…」
クロウ「だが、連中のトップが見えてきたんだ。これからの戦い方も変わるだろうぜ」
ルナマリア「OZの方はどうするの?」
シン「さっきのスメラギさんの話ではモビルドールの研究はOZで行なわれてたのに今日の戦闘ではアロウズが使っていた…」
カミーユ「それにゼクス特佐が単独でアロウズにいたのも気になる」
デュオ「このままいけばアロウズが、完全にOZを食っちまうのかもな」
カミーユ「OZとの対立でアロウズの暴走にも歯止めがかかると思っていたが、それももう期待できないか…」
ロックオン「だが、敵が一本化された方が狙いが絞りやすい。今は、そう考えようぜ」
スメラギ(マネキン…。エミリオアを失ったあの事故の現場にはあなたもいた…)(あなたならモビルドールとそれを使おうとする人間の恐ろしさはわかっているはずよ…)(それでもあなたはアロウズで戦うつもりなの…?)

フランス
パリ OZ本部

  ~OZ総会~
デルマイユ「ハーナバード基地での勝利の報告は既に諸君等の君にも入っていると思われる」「我々の開発したモビルドールは地球圏の恒久和平において大きな原動力となるだろう」「今こそ我々は地球の秩序を守る者としてアロウズと手を組み、この世界の歴史に永遠の平和を刻もうではないか」
〔歓声〕
トレーズ「………」
デルマイユ「トレーズ、OZとアロウズは一つになる。お前には副司令として、ホーマー・カタギリの補佐を頼むぞ」
トレーズ「ついに最後の砦も落ちましたか…」
デルマイユ「それはどういう意味だ?」
トレーズ「デルマイユ公。私はアロウズの共に歩むロームフェラ財団のやり方に賛同いたしかねます」
デルマイユ「何?」
トレーズ「この世界に脈々と受け継がれてきたのは人間の奥深い感情が築き上げた労わりの歴史…」「生命が尊い事を訴えて、失われる魂に哀悼の意を表したい」「私は人間に必要なものは絶対的な勝利ではなく、戦う姿…その姿勢と考えます」「しかし、非戦闘員までをも巻き込み、人々の自由さえも奪うアロウズのやり方…」「モビルドールという心無き戦闘兵器の使用は後の世に恥ずべき文化となりはしないでしょうか?」
デルマイユ「………」
トレーズ「しかし、その境遇の中から私の理想を超えた新しい戦士が生まれました」「彼等は見返りを求めず、ただ己の信じるもののために迷いを越えて、戦い続ける…」「その献身的な姿は決して報われない…。言うなれば、彼等は敗者なのです」「戦いにおける勝者は歴史の中で衰退という終止符を打たなければならず、若き息吹は、歯医者の中から培われていく…」
デルマイユ「トレーズ、何が言いたい?」
トレーズ「私は…敗者になりたい」
デルマイユ「では、ロームフェラ財団はお前の手から一切の権力を没収しよう」「今世界に求められているのは圧倒的な勝者なのだから」
トレーズ「わかりました」
デルマイユ「今までのお前の功績もある。お前をロームフェラ財団本部に幽閉する」
トレーズ「謹んでお受けいたします」(ただ人を殺すためだけの銃では、たとえ敵の胸板を撃ち抜いたとしても私に感動を与えない)(ガンダムのパイロット達、ゼクス、そして、ZEXSISよ…)(無垢なものは無軌道なのではない。自由なのだ、心が)(君達の未来に祝福あれ)

  ~OZ本部 貴賓室~
シュナイゼル「…とんでもない事になったね。まさか、デルマイユ公がトレーズ閣下にあのような処分を下すとは」
カノン「そうはおっしゃいますが、殿下…。全ては殿下の思惑通りではありませんか?」
シュナイゼル「そう思う根拠を聞かせてもらおうか、カノン?」
カノン「では、畏れながら、私めの推理を述べさせていただきます」「まずは、デルマイユ公とイノベイターの接触をトレーズ閣下に伝え、さらにモビルドールの開発状況をリークする…」「トレーズ閣下のご気性を考えるにあのような行動に出られることを殿下は予測していたのではありませんか?」
シュナイゼル「さすがだよ、カノン。私の侍従を長年やっているだけの事はある」
カノン「しかし、よろしかったのですか? 閣下は殿下にとって唯一とも言えるご友人だと思っていたのですが…」
シュナイゼル「今でも、その気持ちに変わりはない。…だが、私には世界を守る身として、市場よりも優先しなくてはならない事がある」「トレーズ閣下のお考えは理解できるし、また賛同すべき点も多い」「だが、デルマイユ公がおっしゃられた通り、今日の世界が求めているのは圧倒的な力を持った勝者だ」
カノン「それがイノベイターであり、アロウズなのですね」
シュナイゼル「その通りだ。皇帝陛下もイノベイターの存在を認められている」「個人的な想いは別として世界は敗者になってはならないのだ」
カノン「これからどうなされるのですか?」
シュナイゼル「私が動く必要はないさ。OZが瓦解した以上、後はイノエイターが世界をコントロールするだろう」
カノン「有用な駒は失いましたが、キングは未だ健在というわけですか」
シュナイゼル「私は閣下の事を駒などと思ってはいないよ。それに自分の立ち位置が盤石だとも思っていない」
カノン「わかっております。インヴォーグの方も、トロモ機関の方も研究を急がせます」
シュナイゼル「では、そろそろデルタ航との会談に向かおうか」「公もトレーズ閣下を失って、内心では不安を覚えているだろうからね。私が支えてあげなければならない」
カノン「悪魔のごとく緻密で、天使のごとくお優しい…。殿下は怖い御方です」

  ~OZ総帥 執務室~
クワトロ「…トレーズ司令」
トレーズ「先ほどの総会で聞いての通りだ。本日を以って、私はOZ総帥の地位を追われ、蟄居を命じられた」「OZはアロウズの協賛組織となり、いつかは、その名も歴史に消えていく…」「もっとも、当初の存在疑義を失ったOZは既に死んでいたも同然だろう」
クワトロ「この日を見越して、ゼクス特佐を逃がしたのですか?」
トレーズ「私から友への最後の手向けだよ。シュナイゼル殿下も、ここまでは読めなかっただろう」「クワトロ特佐…。あなたにも手向けを用意しておいたよ」
クワトロ「とおしゃられますと?」
トレーズ「アムロ・レイの転属先の情報だ」
クワトロ「…!」
トレーズ「どういう理由かまではわからないが、彼はイノベイターの所にいる」
クワトロ「イノベイター…この世界を陰から支配する者達…」
トレーズ「残念ながら、彼等の居城まではつかめなかった。これ以上は、あなたは自らの手で彼の行方を追ってくれ」
クワトロ「了解です」
トレーズ「なお、あなたが行動しやすいようにライセンサーの資格も手に入れたおいた。これで最低限の自由は保障される」
クワトロ「感謝します、トレーズ司令」
トレーズ「だが、気をつけてくれ。アロウズの闇は深い…」「もし人々が敗者の持つ美しさに気がつかなかったら、この世界はその暗黒に飲まれてしまうだろう」
クワトロ「最後に聞かせていただきたい。それを理解しながら、何故あなたは自らが起とうとしなかった?」
トレーズ「…私の手は汚れ過ぎている。そのような資格は既にない」「クワトロ・バジーナ。あなたにはZEXSISとは別に期待させていただく」
クワトロ「買いかぶりはよしていただこう。私もあなたと同じなのだ」
トレーズ「だから、私に付き従ってくれた…。だが、あなたはその壁を破り、もっと先に進めるだけの器を持っている」
クワトロ「………」
トレーズ「クワトロ・バジーナ…。あなたに最後のお願いがある」
クワトロ「命令ではなく、願いか…」
トレーズ「もはや私はOZの総帥ではない。あなたの善意にすがるしかない身だからね」
クワトロ「これまでの礼の意味もある。可能な限り、あなたの希望にそうように努力しよう」
【シナリオエンドデモ終了】


● No18「アッシュフォード・ラプソディ」 へ戻る

● No20「白と黒」 へ進む


◆ 「第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇」 へ戻る




当館に記載されている作品名・製品名などは、各社の登録商標です。
当館の内容は、各社からの正式許可を受けてはおりません。