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No.2
逃亡者

【シナリオデ開始】
ミャンマー

  ~スコート・ラボ輸送機 コックピット~

エスター「…じゃあ、デュオとカトルは地球連邦をぶっ潰すつもりなの?」
カトル「そうではありません」「確かに僕達は地球連邦に追われていますが、国家や地球とコロニーの枠を廃し、人類が一つになるのは喜ばしい事だと思ってます」
デュオ「事実、パーフェクトってわけじゃないが、フロンティア船団のいた地球では統合政府が機能していたって聞くしな」
エスター「あの船団のいた地球って異星人との戦いで人類が滅亡寸前までいったんだよね…」「異星人にコテンパンにやられたから、人類は団結したのかな…」
カトル「正確には異星人の脅威が予測されたので統合政府が誕生したそうですが、巨大な危機が人類を一つにしたのは間違いないでしょう」
デュオ「俺達の世界の場合、その巨大な危機ってのはインペリウム…って言うより、あの破界の王ガイオウだな」
エスター「人間を次元獣に変える破界の王…」
デュオ「1年もかからずに地球連邦が誕生するとはな…。あいつとインペリウムの存在はかなりのショックだったってわけだ」「と言っても、急ごしらえのおかげで色んな歪みがあるのが、今の地球連邦だ」
エスター「その歪みって?」
カトル「旧体制の悪しき部分の継承です」
デュオ「表向きは連邦制の議会制民主主義だが、その内実は旧三大国家に属する人間に権力が集中している」
カトル「そしt、え僕達の所属しているコロニーは形の上では連邦に参加する国家ですが発言力は低く、扱いは以前と変わりません」
デュオ「いわゆる『第二加盟国』ってやつだ。国力が劣る事を理由に、権利の一部が制限されている国家群だな」
カトル「さらにその下には、ブリタニア・ユニオンの旧エリアのように…」「紛争等の問題により、国連の管理下にある『第三加盟国』も存在しています」
エスター「そうなんだ…。あたし…連邦議員にコロニーの出身者がいるからそこらは平等になったと思ってたよ」
カトル「彼等の大半は、旧三大国家の息がかかった人間です」「純粋にコロニーのために活動している議員達もドーリアン外務次官暗殺事件のために強い行動に出る事が出来ない状況にあります」
エスター「連邦設立前に地球側とコロニー側が話し合いをする場が用意されたのに…」「その仲介役だった国連の偉い人が暗殺された事件だね」
デュオ「地球側はコロニー過激派の犯行だって事でコロニ―住民の危険性を訴えてたけどよ…」「俺の見立ては、あれは逆に地球側が仕組んだ事だな」
エスター「コロニーを不利な立場に追い込むためにその外務次官さんを暗殺したっていうの?」
カトル「証拠はありませんけどね…」
デュオ(親父さんをそんな茶番で殺されたとしたら、リリーナお嬢様のやりきれなさはより一層だろうな…)
エスター「地球連邦が出来た裏でそんな事が起きていたなんて…」
デュオ「確かに連邦が誕生した事で国家間の争いはほとんどなくなった…」「けどよ、三大国家が互いの牽制をやめて、協力して利益を分配するようになった現状は前よりもタチが悪いぜ」
カトル「強者はより強者になり、弱者はより弱者に…。表面上の平穏の裏では、格差は前以上に広がっているんです」
エスター「あんた達は、その現状を変えるために戦ってるんだね」
デュオ「まあな。だが、闇雲に戦ても戦争に疲れた人間達には俺達はただのテロリストに映るだろうさ」「だから俺達は、連邦の歪みの中心を一点突破で叩くつもりだ」
エスター「その中心って?」
カトル「エスターさんも聞いた事があるでしょう。独立治安維持部隊『アロウズ』と特殊独立部隊『OZ』です」
エスター「アロウズとOZ…」
デュオ「OZは元AEUの特殊部隊だが、そのバックにいたロームフェラ財団はAEUの影の支配者と言ってもいい存在だ」「どういう方法を使ったか知らないが、連中は旧ブリタニア・ユニオン、人革連系を押さえて連邦の裏で最大勢力を誇っている」「ロームフェラ財団が連邦を裏で牛耳る今、その直属のOZは最優先の攻撃目標だ」
カトル「もう一つの勢力、アロウズは治安維持の名の下、連邦に反対する勢力を叩いています」
デュオ「俺達は個人で動いてるが、組織的に連邦に抵抗している連中もいるからな」
エスター「聞いた事がある。カタロンってグループだね」
デュオ「その通りだ。アロウズは各地のカタロンを潰して回ってるがそのついでに…」「武装しているカタロンだけでなく、連邦に批判的な旧国家や地域にも奴等の協力者として攻撃を仕掛けていやがる」
エスター「何だよ、それ!? 完全な言いがかりじゃないのさ!」「どうして、そんな事になってるのにみんな、怒らないんだよ!」
デュオ「理由は簡単だ。みんな、その事実を知らないかだら」「お前だって俺達に聞くまで知らなかっただろ?」
エスター「あ…」
カトル「エスターさんは僕達の事を信用してくれている…。だから、この話も信じる事が出来たんでしょう」「ですが、電文で話を聞いた人達では、にわかには信じられない事です」
デュオ「おまけに破界事変のおかげで市民は戦争の恐怖っていうのを嫌って程、味わったからな」「身の回りが平穏ならば、それでいいって思うのも無理はないさ」
エスター「でも、そんなのは嘘っぱちだ! そんなのは…そんなのは…」「うまく言葉には出来ないけど、そんなのやっぱりおかしいよ!」
カトル「僕達もそう思っています。だから、こうやって戦ってるんです
デュオ「唯一の救いは、ライバル関係にあるアロウズとOZが互いに牽制しあってる事だ」
エスター「ちっさい連中だな。結局は中で権力争いかよ」
カトル「そこをうまく突く事が出来れば、戦い様はあると思います」
デュオ「それにしても恐ろしいのは連邦の情報統制だ」「アロウズはかなり大規模な作戦行動をしてるのに市民には完全に正義の作戦って形になっている」
カトル「この短期間に完全に情報を制御されたのは大きな痛手です」
エスター「相手は地球のほとんどの国家を統合した軍隊…。おまけに戦っても、市民にはテロリストとしか思われない…」「「そんな状況で、あんた達はどうやて戦っていくんだよ?」
デュオ「地道にやってくしかないさ。仲間を増やしてよ」
エスター「カタロンに合流しないのか?」
デュオ「俺達には俺達にやり方があるからな。あの連中とも必要ならば、手を組むさ」
カトル「僕達はまず同じ目的のために戦っていたコロニーのガンダムを捜しています」
エスター「でも、コロニーのガンダムは3ヶ月前の戦いで…」
デュオ「ああ…。あの時はOZの卑怯な手にやられたよ」
カトル「ヒイロの自爆で僕達はOZの包囲から脱出できたのですが、その後の彼等の消息は不明のままです」
デュオ「そんな顔すんなって、カトル。あのバカが、そう簡単にくたばるはずがないって」
エスター「あのバカって…暴走自爆のヒイロの事?」
デュオ「クロウの奴、ロクな紹介をしてないな」
エスター「でも、あいつ…言ってたよ。傍から見れば暴走野郎だけど、ヒイロってのは自分の中で筋が一本通ってるって」
デュオ「へ…ちゃんとわかって言ってんなら、安心だぜ」
エスター「優しいんだね、デュオって。クロウと同じで貧乏クジ役だから?」
デュオ「やめてくれ…! 俺とあいつをチーム扱いするな!」
カトル「ふふ…」
エスター「やっと笑ったね、カトル」
カトル「…あの戦いから後、ずっと僕は焦りと不安の中にいました」「でも、こうして僕達の戦いを話す事で僕は決して一人じゃないんだって事を思い出せました」
エスター「信じてるんだね。ヒイロが生きてる事を」
カトル「はい。彼だけでなく、トロワと五飛の事も」
エスター「どうだ! 同じガンダムなんだから、ソレスタルビーイングと協力したら?」
デュオ「…あっちの方の譲歩は完全に押さえられてるみたいだな…」
カトル「ソレスタルビーイングは宇宙での戦いで壊滅したらしいんです」
エスター「え…」
デュオ「連邦軍がまだ発足する前だ。国連軍は全力を挙げて、あいつ等を潰しにかかった」「三大国家の連中にとっちゃ、コロニーを人質に取る事で押さえられる俺達よりあいつ等の方が脅威だったんだろう」
エスター「そうか…」
デュオ「ま…厳しい戦いだってのは最初からわかってたんだ。地道にやっていくさ」
〔通信のコール音〕
カトル「連邦軍からの通信?」
エスター「大丈夫だよ、カトル。この輸送機は次元獣バスターのライセンスをもらってるから」「事前に航路の申請をしておけば、フリーパスだよ。まあ見てなって」「…こちらスコート・ラボ所属の次元獣バスター。連邦軍が何の用です?」
連邦兵「そちらの積み荷を確認させてもらう」
エスター「対次元獣用の機動兵器、DMバスターが一機。それだけです」
連邦兵「申告の必要はない。我々が直に確認させてもらう」
エスター「こっちはバスターのライセンスがある」
連邦兵「この周辺で不審な機体の目撃例がある。念のためにだ」
エスター「え…でも…!」
デュオ「おい、女! 輸送機の進路を変えろ!」
エスター「いきなり何を…!?」
カトル(エスターさん、ここはデュオに合わせて!)
デュオ「ちっ! 連邦軍に見つかったなら、ここで連中を迎え撃つ!」
連邦兵「な、何だ、お前は!?」
デュオ「見てわからないのかよ。俺達はハイジャック犯だ」
連邦兵「テロリストめ! 逃げられると思うなよ!」
〔通信の閉じる音〕
デュオ「どうやら、うまくいったようだな」
エスター「何言ってんだよ! 連邦軍はモビルスーツを出してくるぞ!」
カトル「でも、これでエスターさんは僕達とは無関係だと認識されたはずです」
エスター「あんた達…」
デュオ「そういう事。行こうぜ、カトル!」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「逃亡者」


【戦闘マップ開始】
〔味方戦艦出現済み〕
〔味方ユニット出現済み〕

エスター「デュオ、カトル!」
デュオ「お前はハイジャックされた不幸な民間人だ。犯人が逃げ出したんだから、この場を離れろよ」
エスター「でも…!」
カトル「エスターさん、さっきも話したように僕達は地球連邦そのものを破壊したいわけじゃないんです」
デュオ「だから、任務に従うだけの連邦軍の一般部隊とは必要以上に戦うつもりはないさ」
カトル「あなたは確かに連邦に疑問を持ちました。でも、この戦闘に参加しては駄目です」
エスター「だからって…!」
カトル「では、正直に言います。あなたがいると足手まといなんです」
エスター「!」
カトル「僕達だけなら逃げ切る事でも出来ます。でも、あなたがいては、それも難しくなるんです」
エスター「わかったよ…」
〔味方戦艦離脱〕
カトル「ごめんなさい、エスターさん…」
デュオ「悪かったな、カトル。お前に嫌な役をやらせちまって」
カトル「いつまでも君に貧乏クジ役を押し付けるわけにはいかないよ」
デュオ「お前…」
カトル「僕達は困難な道を行かなければならないんだ。甘えは捨てなくてはいけない」「そんな戦いに、あの人を巻き込むわけにはいかないんだ」
デュオ「そうだな。あいつは世間にスレまくってた師匠とは違うんだ」「覚悟も出来てないのにこっちの事情に引っ張り込むわけにはいかないぜ」
カトル「連邦軍が来る…! 気をつけて!」
〔敵ユニット出現〕
連邦兵「ガンダム…! 奴等がハイジャック犯だったか!」
連邦兵「しかし、隊長…! 偵察部隊が発見したのは、小型の機体だったはずでは…」
連邦兵「今は目の前の敵を叩く! ガンダムを使う者はテロリストなのだからな!」
デュオ「問答無用ってわけかよ。ガンダムの悪名ってのは、すごいもんだ」
カトル「彼等にとっては悪の代名詞でも、僕達にとっては残された希望なんだ」「その灯…ここで消すわけにはいかない!」
<戦闘開始>

<デュオvs連邦兵>

デュオ「悪いが、そっちが追ってくるんなら、こっちも迎え撃つまでだ」「死ぬぜ…。俺の姿を見た奴はみんな死んじまうぞ…!」

<カトルvs連邦兵>
カトル「この人達は、もしかしたら、地球連邦の理想を信じて、戦っているのかも知れない…」「だからこそ、僕はここで死ぬわけにはいかない! 連邦の歪みを討ち、本当に平和な世界を勝ち取るためにも!」

<GN-XIII撃破or4PP・味方援軍1&敵増援1出現>
※※GN-XIII撃破の場合、セリフ追加※※
〔GN-XIIIに爆発〕
連邦兵「ガンダムめ…! 噂以上の力だ!」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

〔マップ上に爆発〕
〔GN-XIIIに爆発〕

連邦兵「何だと!?」
〔敵ユニット撃破〕
デュオ「こちらの援護…じゃないよな」
カトル「ええ、さっきの攻撃は僕達も標的にしていた」
デュオ「来るぜ…!」
〔敵ユニット出現〕
傭兵団(老)「フン…連中を追っていたら、別の獲物が引っかかったか」「だが、奴等はガンダムだ。連邦政府に高く売れる」
デュオ「あの編成…傭兵団らしいな」
カトル「僕達を連邦軍に引き渡すつもりのようだけど…」
デュオ「連邦軍を後ろから撃っておいて、よく言ってくれるぜ」
傭兵団(老)「全てはお前達のせいにすればいい。何せ、ガンダムは世界の敵だからな」
???(エスター)「そんな悪党相手なら、遠慮は要らないね!」
〔味方ユニット出現〕
デュオ「エスター!」
カトル「どうして戻ってきたんです!?」
エスター「戻ってきた…? 何、言ってんのさ?」「あたしは通りすがりの次元獣バスター! 連邦軍に攻撃を仕掛けた悪の傭兵団を発見! 市民の義務として、その駆逐に全力を尽くす!」
デュオ「…ったく、こういう所は師匠ゆずりなのかね」
カトル「ありがとうございます、次元獣バスターさん」
傭兵団(老)「ちいっ! 何を言ってるのか、わからんが、俺達の邪魔をするなら、まとめて片付ける!」「我等『暁の牙』の力、思い知らせてやる!」
エスター「言っとく…! あたしっは次元獣も嫌いだけど、卑怯な奴、セコい奴、ずるい奴は大嫌いだ!」「その三つを満たしたあんた達! 覚悟しなよ!」
デュオ(お前のお師匠も、その内の一つはばっちり満たしているけどな)

<地上空母型ジェノサイドロンと戦闘or味方援軍1出現の次PP・味方援軍2出現>
傭兵団(老)「ちっ…! こいつ等、思った以上にやりやがる!」
傭兵団(若)「団長! このエリアに接近する機体があります! これは…KMFです!」
傭兵団(老)「奴等が来るのか!?」
〔味方ユニット出現〕
カトル「紅蓮弐式! カレンさんなんですか!」
カレン「カトル! それにデュオ! あんた達、生きてたんだね!」
デュオ「そりゃ、こっちの台詞だ!」
傭兵団(老)「黒の騎士団…! 形勢が有利になったと見て、反転してこちらを迎え撃つ気か!」
カトル「あの傭兵団…本来は黒の騎士団を追っていたようだね」
デュオ「連邦軍の言っていた不審な機体ってのもカレン達の事か」
C.C.「おしゃべりは、そこまでにしろ。あちらがお待ちかねだぞ」
デュオ「そっちの無頼に乗ってるのはC.C.か」
傭兵団(老)「こうなれば、ガンダムも黒の騎士団もまとめて叩くまでだ!」
カレン「やれるもんなら、やってみな…! 黒の騎士団は、まだ健在なんだ!」「この紅蓮と紅月カレンもね!」
エスター(紅月カレン…。黒の騎士団のエース…)
C.C.「そっちの借金持ちもどきは何だ?」
カトル「彼女はクロウさんの後輩で僕達の味方です」
カレン「だったら、期待させてもらう」
エスター「は、はい! こちらこそ、よろしくお願いです!」
デュオ「な、何か、おかしな雰囲気だな…」

<エスターが戦闘>
エスター「カトル達とあんた達のどっちが正しいとか、言うつもりはないけど…!」「自分の目的のために人を後ろから撃つような奴は大っ嫌いだーっ!」

<C.C.が戦闘>
C.C.「世界が統一されても戦いは終わらない…」「シャルル…お前の言う通りかも知れないな」

<カレンが戦闘>
カレン「紅蓮もあたしも傷だらけだけど、立ち止まるわけにはいかないんだ!」「あたし達は戦う…! あいつを迎えに行く日のために!」

<地上空母型ジェノサイドロン撃破orHP50%以下>
※※撃破の場合、セリフ追加※※
〔地上空母型ジェノサイドロンに爆発〕
※※※※※※※※※※※※※※※※

傭兵団(老)「くそっ! 暁の牙ともあろう者が、このような無様を!」「ガンダム! それに黒の騎士団! この借りはいつか返すぞ!」
※※撃破の場合のセリフ※※
〔敵ユニット撃破〕
※※HP50%以下の場合のセリフ※※
〔敵ユニット離脱〕
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

デュオ「暁の牙ね…。地球連邦は、俺達よりもああいう連中を取り締まるべきだと思うがな」

<敵全滅・勝利条件達成>
デュオ「ま…あいつ等も運が悪かったな。ガンダムと黒の騎士団のエースが相手とはよ」
カレン「でも、こんな所で勝っても何の意味もないよ…」
エスター「あ、あのカレンさん! お疲れのようですが、良かったら、あたしの輸送機に来ませんか!?」
カレン「いいの?」
エスター「はい! 遠慮なんて要りませんから!」
デュオ「丁度いいや、カレン。そっちの状況も聞きたいし、とりあえずエスターの所に厄介になろうぜ」
カレン「…わかったよ。少しの間だけ、世話になるよ」
C.C.「その少しが、面倒な事にならなければいいがな」
エスター(紅月カレン…。黒の騎士団のエース…)(イカす…)
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

フランス
パリ OZ

  ~OZ総帥執務室~
トレーズ「…見てくれ、ゼクス。南アジア地区でガンダムが発見されたとの報告が入ったよ」
ゼクス「この形状…02と04ですか」
トレーズ「ゼクス…。いずれ君達には部隊を率いて、彼等を追ってもらう事になるだろう」
ゼクス「…よろしいのですか?」
トレーズ「放っておけば、アロウズが動く。だったら、先手を打ちたい」
ゼクス「了解しました」
トレーズ「01が破壊された今、ガンダム追跡は気が乗らないかな?」
ゼクス「…確かに私にとって、あの翼のガンダムに乗っていた少年の存在はあらゆる意味で驚異でした」「その戦闘技術…そして、その迷いなき瞳…」
トレーズ「彼は戦士だった…と。君と同じく」
ゼクス「はい」
トレーズ「01は我々が回収したが、あのパイロットの遺体は発見できなかった」
ゼクス「私は信じています。彼が生きて、再び私の前に立つ事を」「そして、その時は…」
トレーズ「それ以上は聞かないようにしよう。今、我々OZに求められているのは戦果だ」「デルマイユ公はアロウズがお気に入りだ。無能の烙印が押されれば、OZは彼等に吸収されるだろう」
ゼクス「理解しています」
トレーズ「では、ゼクス特佐、クワトロ特佐…。正式な指令は先になるが、準備だけは進めてくれ」
クワトロ「了解です」
トレーズ「なお、部隊の人員編成は一任する。必要とあらば、各地に散っているOZの隊員に召集をかけてもかまわない」
クワトロ「閣下は旧ZEXISの人員でガンダムを討てと?」
トレーズ「それだけの相手だと踏んでいるのだよ」
クワトロ「………」

ミャンマー

  ~スコート・ラボ輸送機 格納庫~
カレン「…あたし達は、あの暁の牙ってのに追われてたんだ」「連中があんた等に仕掛けたんで、あたし達も逆襲に出られた。感謝してる」
エスター「いえ! とんでもありませんです!」「あたし、エスター・エルハスっていいます。スコート・ラボの次元獣バスターです」
カレン「あそこのラボの人間って事はクロウの知り合いか。よろしくね」
エスター「は、あい! こちらこそ、よろしくお願いでございます!」
デュオ「何なんだ、この妙なテンションは?」
C.C.「ふふ…女にはもてるようだな、カレン」
カレン「え!?」
エスター「あたし…クロウからあなたの事を聞いて、ずっと憧れてたんです」「黒の騎士団のエース、紅月カレン…。その名前と裏腹の赤い悪魔、戦場の女鬼…」
カレン「クロウの奴…! あたしの事を何だと思ってる!」
エスター「ちょっと待ってください…! あいつは確かにヘラヘラしてて、いつもテキトーな事しか言わないけど…」
デュオ「フォローになってねえ…」
エスター「でも、カレンさんの事、言ってました。裏には強い意志と優しさがあるって」
カレン「え…」
エスター「だから、あたし…ずっとお会いしたかったんです」
カレン「な、何よ…あいつ…。そんな事、言ってたんだ…」
C.C.「しおらしいな、カレン。久々に名前に見合う仕草だ」
カレン「う、うるさい!」
エスター「そういうわけなんで握手してください、カレンさん」
カレン「やだよ」
エスター「え…」
カレン「クロウが何と言おうとあたしは、そんな風に誰かに憧れられるような人間じゃない」「あんたの夢を壊して悪いけど、普通に接して欲しいな」「それじゃ駄目?」
エスター「ううん! そんな事ない!」
カレン「じゃあ、今からあたし達は友達だ、エスター。歳も近いから、呼び捨てでいいよ」
エスター「うん! よろしく、カレン」
C.C.「残念だよ、カレン。その子が徐々にお前に失望していく様を見られなくて」
カレン「うるさい! 黙ってろ、魔女!」
エスター「C.C.さんの事も聞いてます。よろしくです」
C.C.「C.C.でいい。とりあえず、休ませてもらう」「夕食はピザをリクエストする」
〔歩き去る足音〕
エスター「話には聞いてたけど、何だか不思議な雰囲気の人だね…」
カレン「まあね」(ブラックリベリオンの後、あたしはC.C.から、ルルーシュの事やギアスの事を聞いた…)(あいつは正真正銘の魔女…。でも、ゼロを取り戻すためには…)
カトル「でも、よかったですよ。カレンさんもC.C.さんも無事で」
カレン「あのトウキョウ決戦で敗北した黒の騎士団は散り散りになって、あたし達は日本から逃げ出した…」「扇さんや藤堂さん達はブリタニアに捕まり、残りの連中も…」
デュオ「黒の騎士団が負けた事で各地のレジスタンス活動は一気に沈静化に向かっちまった…」「その…残念だったな、ゼロの事…」
カトル「今でも信じられません。あの用意周到なゼロが捕まり、処刑されるなんて…」
カレン「…その事は言わないで。あたし達はゼロがいなくても戦っていくつもりだから」「紅蓮もボロボロだけど、まだあたし達は負けたわけじゃない」
デュオ「俺達も似たようなもんだ。お互い傷だらけだが、気持ちだけは前向きに生きていこうぜ」
カレン「あんた達も大変だったみたいだね」
デュオ「まあな。その辺はおいおい話すよ」
カトル「僕達は他のガンダムのパイロットを捜して、世界中を回っています」
デュオ「当てのない放浪の旅みたいなもんだが、そっちはどうするつもりだ、カレン?」
エスター「どこか行き先があるのなら、あたしが送るよ。遠慮なく言って」
カレン「…じゃあ、シンガポールに向かって」
エスター「お安い御用だ」
カレン「エリア11は地球連邦が出来てもブリタニアの領地扱いだ…」「地球連邦があたし達の日本を認めない以上、あたしも連邦を認めない」「だから、黒の騎士団は日本を独立させるために連邦と戦っていくつもりだ」
デュオ「シンガポールに行くのは何のためだ?」
カレン「あたし達が再び戦うためにはそれなりの資金が必要だ」「だから、あたしとC.C.はシンガポールにいる知り合いの伝手で傭兵をやるつもりなんだ」
エスター「わかったよ、カレン。そこまでは、あたしが責任を以てあんた達を運ぶ」
カレン「頼むよ、エスター」
エスター「だから、少し休みなよ。あんたも疲れてるみたいだから」
カレン「…ありがとう。少しだけ甘えさせてもらうよ」
エスター(クロウ…。世界はあたしが思っている以上に複雑だったよ…)(あんたは今、どこで何してる? 会って、話がしたいよ…)
【シナリオエンドデモ終了】


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