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No.7A
対決!悲しみの青きドナウ!

【シナリオデ開始】
ドイツ

  ~ハインリッヒ城~
シロー「あ…ああ…! そんな…!」
つばさ「………」
シロー「この人が俺のお母さん…!」
つばさ「ふん…余計な事を…」
シュトロハイム「フフフフフ、くろがね屋とやらで一緒にいてまさか親子の名乗りがまだだったとはね」
つばさ「フン…それよりもシュトロハイム…。あんたもやるじゃないか」「そんな小さな女の子を使て、シローをおびき寄せるだなんて」
シロー「ローレライが…俺をおびき寄せる…?」
ローレライ「私は、そんな事は…!」
シュトロハイム「フフ、人聞きの悪い。私は娘がお世話になったお礼をしようとお招きしただけだよ」
つばさ「相変わらず回りくどい男だねぇ」
シュトロハイム「フフフ、ハハハ! そりゃお互い様…」
シロー「何がおかしいんだ!」
つばさ「………」
シロー「俺の母さんは事故で死んだんだ! おじいちゃんがそう言ったんだ! だから、こんな所にいるわけがないんだ!」「そうだ! いるわけが…!」
シュトロハイム「やれやれ…」「君は本当に何も話してないようだね、錦織…いや、今は兜つばさだったね…」
つばさ「フン…そんな事を言われるためにわざわざドイツに来たんじゃないよ」
シュトロハイム「目的はあの殺人アンドロイド、ガミアQシリーズについてだろう?」
つばさ「その通りさ」
シュトロハイム「だが、そう急がずに少し付き合ってくれたまえ。せっかく、君に会うために地獄から帰ってきたんだからね」「ところで、シロー君…」
シロー「何だよ?」
シュトロハイム「君はこうしてお母さんと会う事が出来た…。だがもう一人、忘れてはいけない人がいるだろ?」
シロー「それって、もしかして…!」
シュトロハイム「そう、君のお父さん…兜剣造の事だ」
シロー「あ…ああ…」
シュトロハイム「当時、ロボット工学の世界には多くの天才達がいた…」「君のおじいさんの兜十蔵、この私、そして君のお父さん…兜剣造もその一人だった」「だが、シロー君…。君が聞かされていたように彼は死んだ。バードス島の機械獣発掘の折にね」
シロー「え…?」
シュトロハイム「そのバードス島の発掘現場で君のお父さんは錦織つばさと結ばれた。私というものがありながら」「そう…私は、当時の婚約者であった錦織つばさを君のお父さんに奪われたんだよ」
シロー「そんな…」
つばさ「………」
シュトロハイム「だが、兜剣造は死んだ。そして私は、彼女と剣造の間に生まれた子供ごとつばさを引き取ろうとしたが…」「君のおじいさんである十蔵博士にその申し出は拒絶された」「だが、私はどうしても引き下がらなかった。そんな私に十蔵はある勝負を持ちかけてきた」
シロー「勝負?」
シュトロハイム「互いの一体のロボットを造り上げ、戦わせる…。それで私が勝てば、つばさを好きにすればいいと十蔵は言ったのだ」
シロー「もしかして、おじいちゃんがその時に造ったロボットって…」
シュトロハイム「そうだ。光子力と超合金Zの神…マジンガーZだ」「だが、互いのロボットが完成する前に私は事故で死に、地獄へと落ちた…」
シロー「じゃあ、どうして、今ここに!?」
シュトロハイム「その地獄で私は一人の男に出会ったんだ…」「その名はDr.ヘル…!」
シロー「!」
シュトロハイム「Dr.ヘルは私をよみがえらせた。そして、その見返りとして私に最強のロボットを造らせようとしたのだ」
〔歩み寄る足音〕
???(ブランチ)「…そのロボット…我々に渡してもらおう」
つばさ「どうやら無粋なお客の登場のようだ」
シュトロハイム「何者かな?」
ブランチ「俺の名はブランチ。このドイツで世捨て人のような暮らしをしている変人博士でも、その名は知っていよう」
シュトロハイム「確かに聞いた事がある。ロボットを犯罪に使う愚か者か」
ブランチ「何とでも言うがいい。その愚か者が貴様のロボットを買ってやると言っているのだ」「お前の望む値を言え」
シュトロハイム「フン…愚かなだけでなく、礼儀も知らぬ男のようだな」
ブランチ「ほう…この期に及んで減らず口を叩くとはな」「お前の用意した殺人アンドロイドは私の部下達が既に片付けている。お前に身を守る術はないぞ」
シュトロハイム「………」
ブランチ「俺の雇い主はお前の開発した心を持ったロボットに興味があるそうだ」
シロー「心を持ったロボット…!?」
シュトロハイム「そうだ、シロー君」「マジンガーZも所詮は人の乗るロボット。いくら操縦がうまくても、それなりに手間と時間がかかる」「だが、ロボット自身がものを考え、判断すれば、その動きに対するスピードには何者も追いつく事は出来ない!」「そして、私はロボットに様々な事を教えた。怒る事、笑う事…」
ブランチ「能書きはいい…! さっさとお前のロボットを渡せ!」
〔歩み寄る足音〕
あしゅら(女)「あいにくだったな、ブランチとやら…」
あしゅら(男)「既にそのロボットの所有者は決まっている」
シロー「お前は…あしゅら男爵!」
あしゅら「久しぶりだな、兜シロー。そして、我が宿敵、錦織つばさよ」
つばさ「やっぱり、来たかい…あしゅら」
あしゅら「だが、今はお前達と遊んでいる暇はない」
シュトロハイム「来たか、Dr.ヘルの使者よ」
あしゅら「シュトロハイム・ハインリッヒに告ぐ。我が名はあしゅら男爵。貴様と同じく地獄からよみがえった者だ」「我が主、Dr.ヘルの命令により、お前より約束であった最強のロボットを受け取りに来た」
ブランチ「この化け物め! 俺を無視するつもりか!」
あしゅら「フン…愚か者めが! 貴様には電撃をくれてやる!」
〔放電音〕
〔画面、フラッシュ〕

ブランチ「うわっ! み、見た目通りの化け物か!」
あしゅら(男)「既に貴様の手下は我が鉄仮面軍団が始末した」
あしゅら(女)「生命が惜しくば、さっさと引き上げるのだな」
ブランチ「くそっ、あしゅら男爵とやら! この屈辱、決して忘れぬぞ!」
〔走り去る足音〕
シュトロハイム「フン奴には世界最強のロボットの価値などわからぬだろうな」
あしゅら「では、シュトロハイムよ。我々にロボットを渡してもらおう」
シュトロハイム「それは出来ぬ」
あしゅら「…何だと? 私の聞き違いか」
シュトロハイム「出来ぬと言ったのだ。我が生涯の傑作は、まだ完成していない」
あしゅら(女)「貴様…! 期日はとうに過ぎているのだぞ!」
あしゅら(男)「さては完成したロボットを渡すのが惜しくなったか!」
シュトロハイム「そうではない…!」
あしゅら「まあいい。既に9割9分は完成したとの報告を聞いている。仕上げはDr.ヘル自らが行なわれるだろう」
シュトロハイム「退く気はないと言うのか?」
あしゅら「その通り…!」
シュトロハイム「ならば…!」
〔銃声〕
〔画面、フラッシュ〕

あしゅら「ぬおっ!」
シュトロハイム「油断していたな、あしゅら男爵! 私にも、これくらいの用意はあるのだよ!」「つばさ!」
つばさ「わかった…! シローとお前の娘の事は任せな!」
あしゅら「ええい! 鉄仮面軍団よ! シュトロハイムを押さえろ!」「どうした、鉄仮面軍団! 何故、来ない!」
〔歩み寄る足音〕
甲児「あしゅら男爵! お前の手下なら、俺達が片付けた!」
あしゅら「げえぇぇっ! 兜甲児!!」
甲児「ご自慢の軍団も甘っちょろいもんだ。今の俺には物の数じゃないぜ」
つばさ「やっと特訓の成果が出てきたね」
あしゅら(女)「ええい、兜甲児め!」
あしゅら(男)「こうなれば、最後の手段だ…!」
〔走り去る足音〕
甲児「何が最後の手段だ。逃げるだけじゃないかよ」
シュトロハイム「君が兜甲児君か…」
甲児「シュトロハイム・ハインリッヒ博士…。あしゅらと戦ってたって事はDr.ヘルの敵だったんですね」
つばさ「準備をしな、甲児。あしゅらの奴は機械獣を出してくるだろうよ」
甲児「女将…! シローと、そのガールフレンドは頼んだぜ!」
シロー「あ、兄貴…!」
甲児「シロー、ローレライはお前が守ってやれよ」
〔走り去る足音〕
シュトロハイム「フフフ…彼がマジンガーZの操縦者か」
シロー「あんたの造ったロボットをマジンガーZと戦わせるつもりか?」
シュトロハイム「無論だ。それが私の望みなのだからな」
つばさ「………」
シュトロハイム「では、つばさ…君の疑問に答えよう。Dr.ヘルが使っていたガミアQシリーズは私が造ったものだよ」
つばさ「じゃあ…」
シュトロハイム「あれだけの殺人アンドロイドを造れるとしたら、私と君の夫、兜剣造しかいない」「だから、ガミアQシリーズを見た君は恐れた。あれが兜剣造の手によるものではないかと」「怖かったろう? 自らの手で殺したあの男が生きているかも知れないと思ったのは」
シロー「え…!?」
つばさ「余計な話はいいよ。…だが、これであたいのドイツでの用事は済んだよ」
シュトロハイム「ならば、見ていくがいい。私のロボットとマジンガーZとの戦いを」
つばさ「………」
シュトロハイム「バードス島…全てはそこで始まった。語り継ぎ、書き残されたわずかな記憶…」「紀元を超える事、遥か昔…。ギリシャ人の先祖ミケーネ人は伝説の巨人兵士に守られ、バードス島で栄華を極めた」「だが、ある時を境に、この地上からその最強の軍事力と共に姿を消してしまった。ゼウスと呼ばれる神の手により…!」
シロー(ゼウス…! あしゅら男爵がマジンガーを見た時に言っていた…!)
シュトロハイム「彼の名前はZマジンガー…。それは知っているね?」
つばさ「ああ…」
シュトロハイム「十蔵が造ったマジンガーZ…。一目見た時にそれはわかった。そして、君の息子…甲児君も…!」「やはり、出会ってしまったのか…。まったく…やっかいな血筋だね、兜家というものは…」
つばさ「止められなかった…。彼が守り続けたあの扉を開くのを…!」
シュトロハイム「ああ…その中に眠っていたのは素晴らしき神の遺産…」「だが、私は見なかった! そうだ、私は何も見ていない! だからこそ…!」「だからこそ、今の私の幸せがここにあるのかも知れない…。そう、我が故郷ドナウ川のせせらぎに包まれて…」
ローレライ「パパ…」
シュトロハイム「だが、平穏の時は終わった。今こそ、私の宿願を果たす時…!」「ドナウα1! 私の生涯を捧げた傑作がマジンガーZと雌雄を決する時が来たのだ!」
シロー「ドナウα1…!」
シュトロハイム「そして、それを完成させるには、シロー君…君の存在が必要なんだ!」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「対決!悲しみの青きドナウ!」


【戦闘マップ開始】
〔敵ユニット出現〕
ブロッケン「後はうまくやれよ、あしゅら。せっかく、ここまでのお膳立てをしてやったのだ」
あしゅら「感謝しているぞ、ブロッケン。失敗続きで謹慎を言い渡されていた私にチャンスを与えてくれたのだからな」「お前Fが貸してくれたリバーF9で必ずやシュトロハイムのロボットを手に入れてみせる」
ローレライ「シロー君…怖い…」
シロー「大丈夫だよ、ローレライ。兄貴達が来てくれた!」
〔味方ユニット出現〕
ガロード「ブランチ達は逃げ出したみたいだぜ!」
赤木「あいつ等…あのお城から何かを奪おうとしていたみたいだな」
ゲイナー「それであしゅら男爵とぶつかったのか」
勝平「へへ…今回ばかりはあの男女に感謝しないといけないな」
ワッ太「だったら、お礼代わりに機械獣軍団を片付けてやる!」
エスター「正太郎! 甲児の弟は任せるよ!」
甲児「あしゅら…! お前にシュトロハイム博士を好きにはさせない!」
あしゅら「愚かなり、兜甲児! シュトロハイムのロボットは既に我が手中にある!」
甲児「何だと!?」
あしゅら(女)「フフフ…こちらにはバードスの杖がある!」
あしゅら(男)「奴の造ったロボットにもコントロール電波の受信機が取り付けられているはずだ!」
シュトロハイム「しまった…!」
あしゅら「さあ来い、ドナウα1! お前の力を我等に捧げよ!」
〔あしゅらのいる地点にスパーク〕
〔シュトロハイム城の入り口にスパーク〕
〔第3軍ユニット出現〕

あしゅら「おお! 何と素晴らしいロボットだ!」
さやか「あれが天才と言われたシュトロハイム博士が造ったロボット…!」
〔カーソル、あしゅらのいる地点→ドナウα1へ接近〕
あしゅら「ドナウα1よ! 我が下へ来るのだ!」
〔ドナウα1、あしゅらのいる地点へ移動〕
シュトロハイム「待て! 待つのだ、ドナウα1!」
〔カーソル、シュトロハイムのいる地点→あしゅらのいる地点へ移動〕
シュトロハイム「あしゅら男爵! 私のドナウα1を返すのだ!」
あしゅら(女)「もう遅い、シュトロハイム! ドナウα1は我等のものだ!」
あしゅら(男)「貴様には先ほどの礼をしてくれる!」
あしゅら「死人め! もう一度、あの世へ戻れ!!」
〔あしゅらのいる地点にスパーク〕
シュトロハイム「ぐわっ!」
ローレライ「パパ!」
あしゅら「さらばだ、シュトロハイム! 地獄から、己の最高傑作の活躍を見守るがいい!」
〔ドナウα1、前進〕
ローレライ「パパ!」
シュトロハイム「…パパはもう駄目だ…。だが、その前にお前に話さなければならない事がある」「それはお前の秘密だ」
ローレライ「秘密…?」
シュトロハイム「すまない、ローレライ…。お前は…お前は私の娘ではない…」「そして、お前は人間でもない…」
ローレライ「え…」
シュトロハイム「お前こそ…お前こそ、本当のドナウα1なのだ…!」
ローレライ「そ、そんな…!」
シロー「ローレライが…人間じゃない…」
シュトロハイム「確かに私は十蔵との勝負をつけて、その後でDr.ヘルに渡すつもりでいた…」「だが、お前に感情を教えようと人間と同じ様に育てるうちにロボットだという事を忘れ始めた…」「そして、本当の娘のように愛してしまったのだよ…」
シロー「そんな…! じゃあ、あのロボットは…!」
シュトロハイム「あしゅらが連れていったドナウは、ローレライの身体だ」「そして、ローレライ…お前はドナウの頭脳なのだ! 心なのだ…!」
つばさ「でも、完成には至らなかった」
シュトロハイム「そう…ローレライ、お前は限りなく人間に近い。でもね…たった一つ、足りなかった。それは悲しみだ」
ローレライ「悲しみ…」
つばさ「シュトロハイムが教える事が出来たのはその愛情がもたらす幸せなものばかり…」「悲しいという感情からは程遠く、成す術はなかった…。そこでシローを使う事を思いついた」
シロー「俺を…!?」
シュトロハイム「仲良くなった君に不幸な事があれば、きっとこの子は悲しむに違いない…。だからね…最悪、生命を奪おうとも考えていた」
つばさ「でも、皮肉だねぇ。結局は自分の生命でそれを…」
シュトロハイム「ああ、本当だ…。本当に…皮肉なものだ…」
ローレライ「パパ!」
シュトロハイム「なあ、ローレライ…最後に私の願いを聞いてくれるか?」
ローレライ「願い…?」
シュトロハイム「マジンガーZを倒すのだ!」「奴を倒し、十蔵との勝負をつけてくれ! そして、ドナウα1の優秀さを世界に認めさせるのだ!」「このDr.シュトロハイム・ハインリッヒの名を不滅のものにするために!」
ローレライ「やります…! それがパパの望みなら!」「私に生命をくれたパパのため! 私を人間として愛してくれたパパのため! 私はマジンガーZを倒します!」
シュトロハイム「お! ならば、頭のリボンを引き抜け! それがドナウとの合体装置だ!」
ローレライ「はい!」
シロー「駄目だ! それを取ったら、君は人間じゃいられなくなるんだぞ!」「だから…! だから、止めるんだ! ローレライ!」
ローレライ「兜の家は口を挟むな!」「パパ! 行きます!」
シロー「ローレライ!」
〔カーソル、ドナウα1を指定〕
あしゅら「どうした、ドナウα1! 何故、立ち止まる!? バードスの杖御を持つ私の命令が聞けんのか!?」
〔ドナウα1、発光〕
ローレライ「!」
シュトロハイム「そうだ! リボンを引き抜く事でお前はドナウと引き合い、その胸にあるローレライの目に飛び込む!」
「その時こそ…! その時こそ!」
甲児「何だ!? 何が起こってるんだ!?」
あしゅら「おお! ドナウの! ドナウの色が…!」
〔ドナウα1、変化〕
シロー「ああ、ローレライの…! ローレライの顔が…!」
ドナウα1「………」
シュトロハイム「そうだ…! ローレライが一体となる時、黒いドナウの全身は、この我が故郷に流るるドナウ川の青に変わる!」「その時、ドナウの手はお前の手だ…! ドナウの足はお前の足だ…!」「そして! 我が最愛の娘、ローレライ・ハインリッヒはドナウα1になる!」
あしゅら「な、何が起きているのだ!?」
ドナウα1「あしゅら男爵! 私はお前のようなちっぽけな人間の操り人形ではない!」
あしゅら(男)「何と! 口を利いた!」
あしゅら(女)「完成させておったのか…!」
あしゅら「心を持ったロボットを!」
正太郎「心を持ったロボット…!」
勝平「あれ…機械獣じゃないのか!?」
ゲイナー「あしゅら男爵と敵対しているみたいだけど…」
ドナウα1「私は父シュトロハイムと静かに暮らしていたかった…」「なのに、貴様は! 父を…! 父を! その罪、死に値する!」
あしゅら「黙れ、失敗作め! 我が命に従わぬのなら、破壊してくれる!」
甲児「ローレライ…。シローのガールフレンドのローレライなのか…」
ドナウα1「マジンガーZ! 貴様との勝負、ひとまず預けるぞ!」
赤木「どうします、佐伯さん!?」
佐伯「どうするって言われても、こんなケースは過去に例がないし…」
赤木「ああ、もう! そんな事、言ってる場合じゃないでしょ!」
甲児「みんな…! 今は機械獣軍団に攻撃を集中させてくれ!」
ガロード「あっちのドナウα1ってのは無視すりゃいいんだな?」
甲児「ああ…! もし、向こうが仕掛けてきても防御に徹してくれ!」
ワッ太「わかったよ! シローのガールフレンドと戦う気にはなれないもんな!」
シロー「ローレライ…! ローレライ! 俺の声が聞こえないのかよ!」
正太郎「シロー君、あのロボットと話したかったら、このVコンを使うんだ!」「鉄人をあのロボットに接触させて、君の声を送る!」
シロー「ありがとう、正太郎さん! やってみるよ!」
あしゅら「兜甲児とその仲間! そして、ドナウα1よ!」「このあしゅらに逆らった報いをその身で受けるがいい!」
甲児「お前達の好きにはさせないぞ、あしゅら! 俺達も、ローレライも、そして、この世界も!!」
<戦闘開始>

≪まだ敵健在の場合≫
<ドナウα1と戦闘>

ドナウα1「我こそはドナウα1! 地上最強のロボットだ!」
シロー「ローレライ!」
ドナウα1(さようなら、シロー君…。もう私の事は…忘れて…)

<エスターvsリバーF9>
あしゅら「その機体には前の戦いでも何度も煮え湯を飲まされてきた…!」「いい機会だ! ここでお前を血祭りに上げてうさを晴らしてくれる!」
エスター「小さいね、あんた…! そんな個人的な恨みに付き合ってるほど、あたしも暇じゃないんだよ!」
あしゅら「何だと、小娘が!?」
エスター「その小娘とブラスタEsがあんたの自慢の機械獣を倒す!」「次からは、クロウじゃなく、このあたしを標的にしな!!」

<ガロードvsリバーF9>
あしゅら「フフフ…民衆の敵であるガンダムが我等の邪魔をするとはな」
ガロード「うるせえ! 刹那やデュオをお前達と同じだと思うなよ!」「それに、ガンダムがテロリストなんてつまらないデマは俺とDXが活躍すれば、すぐに消えるってもんだ!」

<甲児vsリバーF9>
甲児「あしゅら男爵! しばらく大人しくしていたと思ったら、また出てきたか!」
あしゅら「黙れ、兜甲児! サルードを失った責により、私は謹慎を言い渡されていたのだ!」「だが、ここでお前達を倒し、ドナウα1を手に入れ、再び私はDr.ヘルの信頼を取り戻すのだ!」
甲児「上のご機嫌取りかよ! そんなもののために俺達がやられると思うなよ!」

<勝平vsリバーF9>
勝平「お前達もツイてないな! 本当は俺達、ブランチの相手をするためにドイツに来たってのによ!」
あしゅら「そうでもないぞ、小僧! ここでお前達を倒せば、私の謹慎は解かれ、再びDr.ヘルの下僕として戦う事も出来よう!」
勝平「随分と仕事熱心なようだな! 竹尾ゼネラルカンパニー特別社員として尊敬するぜ!」「だけど、俺だってお前等みたいな悪党を相手にすれば、やる気が出るってもんだぜ!」

<ワッ太vsリバーF9>
ワッ太「生首おばけに男女…! Dr.ヘルは怪物ばっかり手下にしているんだな!」
あしゅら「Dr.ヘルは我等の創造主! その創作物である我々を侮辱する事はDr.ヘルの侮辱と同意!」
ワッ太「悪者のくせに偉そうに言うな! みんなの平和を奪うような奴は俺もトライダーも容赦しないからな!」

<正太郎vsリバーF9>
正太郎「心を持ったロボット…。せっかくの素晴らしい発明を戦う道具としか考えていないなんて!」
あしゅら「ハッハッハ、甘いな、小僧! 全てはDr.ヘルがこの世界を握るため!」「あのドナウα1も、その戦力の一員となる栄誉を授かるのだ!」
正太郎「そんな事を、あの子が望んでいるものか!」「やるぞ、鉄人! ロボットを悪用するような奴を許してなるものか!」

<ゲイナーvsリバーF9>
あしゅら「髪の毛付きめ! お前のおかげで我がサルードはマジンガーZを倒す事が出来なかったのだ!」「あの時の恨み、このドイツで晴らしてくれるわ!」
ゲイナー「過ぎた事をいつまでも…! そういうのって、みっともないんだぞ!」「やるぞ、キングゲイナー! 女々しい悪党を返り討ちにするんだ!」

<リバーF9撃破>
〔リバーF9に爆発〕
あしゅら「何という事だ…! これではDr.ヘッルの謹慎を破って出撃した意味がないではないか!」「戻れ、リバーF9! ここでお前をうしなうわけにはいかない!」
〔敵ユニット離脱〕
ドナウα1「機械獣など恐れるに足りず…! 最強のロボットは、このドナウα1とマジンガーZの闘いで決まるのだ!」

<敵全滅>
つばさ「見えるかい、シュトロハイム。機械獣軍団は全滅したよ」
シュトロハイム「なあ、つばさよ…」
つばさ「何だい?」
シュトロハイム「一つ…頼みが…ある…。もう…生き返させ…ないで…くれ……よ………」「………」
つばさ(ふん…やはり科学者という輩はこんなものだ。最後には自分の研究を優先する…)(それにお前がドナウの優秀さを見せたかったのは世界にじゃない…。お前を捨てたあたしにさ)(だけどねあんた一つだけ勘違いをしてたよ。そうさ、あんたが死んだ事故はあたしがやったのさ)(だってね…私にゃあ十蔵の造るあれが必要だったからね)
〔ドナウα1、前進〕
〔甲児、ドナウα1へ接近〕

ドナウα1「マジンガーZ…! 私はドナウα1。Dr.ハインリッヒの造った最高のロボットだ」
甲児「………」
ドナウα1「邪魔者は消えた! 私が最高のロボットである事を示すため、マジンガー! お前を倒す!」
シロー「駄目だよ、ローレライ! 今まで通りのローレライでいてくれよ! 兄貴もやめてくれよ!」
甲児「ローレライ…シュトロハイム博士は死んだ。それでも戦うのか?」
エスター「そうだよ! もう誰も、あんたに戦いを望む人はいないんだよ!」
ワッ太「やめてくれよ! シローが悲しんでんのがわからないのかよ!」
ドナウα1「黙れ! これは私とマジンガーZの…兜家とハインリッヒ家の問題だ!」
ガロード「わからず屋が! 頭の中まで機械になっちまったのかよ!」
ゲイナー「どうしても戦うっていうなら…
甲児「ゲイナー…それは俺の役目だ」
ゲイナー「でも、甲児…! シロー君が…」
エスター「そうだよ! あの子の兄貴のあんたが戦っちゃ駄目だ!」
甲児「それでもだ!」
赤木「甲児…お前…」
甲児「あの子はマジンガーと戦う事を望んでいる…! だったら、それを受け止める!」
シロー「やめてくれ、兄貴!」
皇子「シロー…! ドナウとマジンガーは戦いを避けられない運命だ!」「みんなは手を出さないでくれ」
ゲイナー「わかったよ…」
甲児「よし…! スクランダー・オフ!」
〔甲児、変化〕
〔甲児、着地〕
〔甲児、気力上昇〕

甲児「来い、ドナウα1! 正々堂々と勝負だ!」
ドナウα1「やっと、やる気になったか!」
〔ドナウα1、気力上昇〕
シロー「お願いだ…お願いだから、戦わないでくれ、ローレライ!」「だって、ドナウが勝ったら、俺は兄貴とマジンガーを失う。でも、マジンガーが勝ったら、俺は君を…」「嫌だ! 嫌だっ!! ローレライ!!」
ドナウα1「おおおおおおっ!! 行くぞ、マジンガーZ!!」
甲児「来い、ドナウα1!!」

≪既に敵全滅の場合≫
<甲児vsドナウα1>

シロー「お願いだ、ローレライ! 戦いをやめて、元のローレライに戻ってくれ!」
ドナウα1「私は完全にドナウα1の一部になったの…! 人間には戻れないの! だから、だから…私は戦う!」
甲児「ローレライ…」
シロー「ローレラァァァァイ!!」
ドナウα1(シロー君、ありがとう…友達になってくれて)(シロー君、ありがとう…優しくしてくれて)(でも…でも、マジンガーとの戦いは止められない! たとえあなたの兄を殺そうとも、たとえあなたに嫌われようとも…)(それが…それが生命をくれたパパの願いだから!)
甲児「くそっ…! くそぉぉぉっ! 許せ、シロー、ローレライ!!」

<正太郎がドナウα1を説得>
正太郎「シロー君! Vコンを通して、あの子に呼びかけるんだ!」
シロー「やめてくれ、ローレライ! 君は戦いなんて似合わない優しい子のはずだ!」「君は人間なんだ! だから、戦っちゃ駄目なんだ!」
ドナウα1「私はドナウα1! Dr.シュトロハイム・ハインリッヒが造り上げた最強のロボット…」「Dr.シュトロハイム・ハインリッヒが造り上げた最強のロボットだ!」
シロー「違う、ローレライ! 君は人間だ!」「俺の大好きなローレライだ!!」
ドナウα1(ありがとう、シロー君。あなたに会えて、本当によかった…)(もう心残りはない…。私は戦う…パパを殺したあしゅら男爵と、そして、マジンガーZと…!)
シロー「ローレライッ!!」

<ドナウα1撃破・勝利条件達成>
〔ドナウα1に爆発〕
ドナウα1「見事だ、マジンガーZ…。お前の勝ちだ」「パパ、ごめんなさい…。ローレライはパパの望みを叶える事が出来ませんでした…」
〔ドナウα1、マップ端へ移動〕
ローレライ「さようなら、シロー君」
シロー「ローレライ!」
〔第3軍ユニット離脱〕
シロー「ローレライ! 待ってくれ、ローレライ!」
つばさ「追うんじゃないよ!」
シロー「どうしてさ!?」
つばさ「あの子はあんたに死に際を見られたくなかったんだ。男なら、わかってやんな」
シロー「くそっ…! くそぉぉぉぉっ!!」
甲児「シロー…」
シロー「馬鹿野郎…マジンガーの馬鹿野郎! 何で…何でてめえは負けねえんだよ…! う…うう…馬鹿野郎っ!!」
甲児「………」
正太郎「あの子は…心を持ったからこんな事になったのか…」「何も考えないロボットだったら、こんな悲しい事にはならなかったのか…」
勝平「わからねえ…。わからねえけどよ…!」「こんなのやりきれねえよ!」
つばさ(シュトロハイム…。あんたは最後は科学者として死んだ…。あの子の未来を奪ってね)(だがね、あたしも同じだよ…。あたし達に人の親をやる資格はないね…)
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ゲイナー「シローはどうしてる?」
甲児「勝平とエスターがついてくれてる」
宇宙太「勝平は以前の戦いで友達を亡くしてるからな。シローの気持ちをわかってやれる」
アデット「エスターも自分からシローの処へ行ったみたいだけど…」
サラ「詳しくは話してくれないけど、エスターも昔、つらい目に遭ったみたいです」
赤木「戦闘中、時々あいつがすごい意気込んでるのはそれに関係しているのかもな…」
〔歩み寄る足音〕
つばさ「ご苦労だったね、あんた達」
甲児「女将…どうして、あんたはドイツに来てたんだ?」
つばさ「…その辺は後シローに聞きな」「それより、甲児…。そろそろあんたはくろがね屋を出てもらうよ」
甲児「どうしてだよ? 俺の修行は、まだ終わっちゃいないぜ」
つばさ「動き出すんだよ」
甲児「Dr.ヘルがか?」
つばさ「ヘルだけじゃないよ。世界の裏に巣食ってた悪党共が一斉に牙を剥くのさ」
正太郎「ロボットマフィアの事ですか?」
つばさ「あんなのは表面的なもんに過ぎないね」
ワッ太「おばさん、どうしてそんな風に自信たっぷりで言えるんだよ!?」
つばさ「長く生きてれば、色々とわかるんだよ、坊や」「ついでに言っておく。あたしの勘じゃ、これからの戦いは今まで以上になる」
赤木「今まで以上って…破界事変よりも激しい戦いになるって事っスか?」
つばさ「怖いかい?」
木下「は、はい…」
つばさ「正直でいいね、あんた。でも、それが当然ってもんさ」
甲児「だが、俺は…俺達は退かない。どんな強大な敵が来ようと」「今日のシローとローレライの涙に誓う何が来ようと、俺とマジンガーZは負けない」「あんな風に誰かが泣くような事は二度と繰り返させない」
赤木「俺も違うぞ、甲児。そのために俺達だってダイ・ガードに乗ってるんだ」
ワッ太「俺もだよ…! もう今日みたいなのは、たくさんだ!」
ガロード「ああ…! ティファに悲しい想いをさせないためにも俺もやるぜ!」
サラ「ゲイナー…!」
ゲイナー「僕も同じ気持ちだよ」「もし、また世界が戦いを覆うなら、みんなを笑って暮らせる世界にエクソダスさせよう」
大杉「…いいものですな」
柿小路「はい…! 私まで武者震いがしてきましたよ!」
〔走り寄る足音〕
佐伯「皆さん、ドイツでの任務完了により、大塚長官から日本への帰還指示が出ました」「そこで我々は宇宙から戻ったクラッシャー隊とフロンティア船団のS.M.Sと合流するそうです」
ワッ太「タケルさん達も戻ってくるんだね」
ゲイナー「S.M.Sって事はアルトやアポロ達も地球に降りてくるのか」
さやか「…そういえば、暗黒寺警部…結局、どうしたのかしら…」
いぶき「あのやさぐれ警部、ドイツに来てたの?」
さやか「はい…。あの人…ガミアQの事が気に入って、色々調べていたらしいんですけど…」「その製作者の手がかりをつかんだって、私達にくっついて、ドイツに来たんです」
甲児「と言っても、すぐに別行動になって、その後は連絡なしだけどな」
つばさ「あのしぶとい男の事だ。きっとどこかで適当にやってるだろうさ」「さあ、クロス…。あたし達も日本に戻るよ」
クロス「へい…!」
つばさ(あの男が生きてると思ったのはあたしの取り越し苦労だったようだね…)(だったら、いいさ。他に気を張らなきゃならない事はいくらでもあるからね)
甲児「行こうぜ、みんな。たとえ、この先にどんな敵が待っていても」(ドナウα1…いや、ローレライ。君の魂とシローに俺は勝利を誓う)(だから、安らかに眠ってくれ。君が生まれた、この青きドナウのほとりで)

バードス島

  ~バードス島司令部~
ピグマン「Dr.ヘル…。あしゅら男爵とブロッケン伯爵は作戦に失敗した模様です」
Dr.ヘル「そうか…。ドナウα1が手に入らなかった以上、あれを使わざるを得ないようだな」
ピグマン「ですが…!」
Dr.ヘル「あれの危険性は重々承知している」「だが、黒の英知は既に時間が残されていないと言っている」
ピグマン「では…」
Dr.ヘル「そうだ。終末の時…世界最後の日は近い」「ワシはあれの調整に入る。完成まではブロッケンに時間を稼がせよ」
ピグマン「そのようにお伝えします」
Dr.ヘル「そして、ピグマン…。お前は、例のブランチの様子を探れ」
ピグマン「承知いたしました。しかし、何故にロボットマフィアを…」
Dr.ヘル「奴はワシの盟友となるべき運命だからだ。そして、共に世界を救うべき存在となろうぞ」「そう…。この世界を終わらせないために」
【シナリオエンドデモ終了】


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