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No.12
ブルースカイ・フィッシュ

【シナリオデモ1開始】
ガリア大陸 南部

  ~月光号 ブリッジ~
ホランド「…行きたくねえ」
タルホ「はあ!? 何言ってんのよ!」
マシュー「出たよ、リーダーのわがままが…」
ヒルダ「でも、今回のはちょっとひどいわね」
タルホ「ヒルダの言う通りよ!」「あんたが突然、ベルフォレストに行くって言うから、みんなついてきてんじゃない!」
ホランド「………」
ケンゴウ「原因は例の件か…」
ハップ「気持ちはわかる。だが、ここまで来た以上、進路変更はただ赤字を増やすだけだ」
ホランド「………」
タルホ「ホランド!」
ホランド「へいへい、行きますよ…! 行きますとも!」
エウレカ「………」
ホランド「ったく…。世界がメチャクチャになったんなら、いっそアレも消えちまえばよかったのによ…」

ガリア大陸 ベルフォレスト

  ~ベルフォレストの大塔~
レンドン(最悪です、ダイアナ姉さん…)(姉さんも知っての通り、俺が生まれてから14年が過ぎます。…もう14年です…)(生まれてから14年も経つのに今日も俺の周りでは何も起こらず…)(かと言って、何かが起こる気配すら感じられない…。そんな最悪の人生です…)(この半年で世界は大きく変わったのに、俺の周りだけは取り残されたように全く変わりませんでした…)(きっと、この街にいる限りそれはずっと続くんでしょう…)(だから、姉さんは出て行ったんですね…。最悪の人生を変えるために…)

  ~ガレエジ・サーストン~
レントン「…ただいま、じっちゃん」
アクセル「おう…帰ってきたか、レントン。丁度いい、お前に頼みたい事がある」
レントン「工事の手伝いなら嫌だよ。俺…今からリフに行くんだから」
アクセル「そうじゃない。この人に街を案内してやってくれ」
ランド「お前がアクセルさんのお孫さんか」
レントン(な、何だ、この人!? 野人!?)
ランド「俺はランド・トラビス」「人呼んで、ザ・ヒートだ」
レントン(ダイアン姉さん…暑苦しいです…。もう息が詰まりそうなほどに…)
アクセル「こちらのランドさんは、旅の途中でマシンの整備のために立ち寄られたそうだ」
ランド「いや~自分、修理屋をやってるのに手持ちのパーツが底を尽きましてね」
レントン(この人…街の外から来たんだ…)
アクセル「何でも探し物をしておられるようでな。お前、街のUNの端末まで案内して差し上げろ」
ランド「頼むな、坊主」
レントン「俺、坊主じゃありません。レントンっていいます」
ランド「そいつはすまなかったな。じゃあ、レントン…改めてよろしく頼むぜ」
レントン「わかりました」(街の外から来た野人…。もしかして、俺の人生…動き出したのかも知れません…!)

  ~ベルフォレストの街~
ランド「わりいな、レントン。学校から戻ったばかりなのに、また街まで付き合ってもらって」
レントン「いいっスよ、ランドさん。リフなら明日でも出来ますし、家にいてもじっちゃんの小言を聞くだけっスから」
ランド「そっか。とりあえず、俺の事はランドでいい。ザ・ヒートでもOKだがな」
レントン「じゃ、じゃあ、ランドって呼ばせてもらいます」(ザ・ヒート…。こういうセンス、俺の周りには無いんで新鮮…というか驚きです…)
ランド「で、レントン…ついでで悪いが、UNの使い方も教えてくれ」
レントン「ランド…UNを使った事がないんスか?」
ランド「俺のいた世界じゃ、その手の技術は普及してなかったんでな」
レントン「あれ、便利っスよ。UNで流されている情報は、リアルタイムで更新されて…」「ブレイク・ザ・ワールドの後の多元世界の情報が、端末さえあればどこにいてもわかるんですから」
ランド「へえ…噂以上に便利なんだな」
レントン「って言っても、このド田舎じゃ、街中の公共センターにしか端末がないんスけどね…」
ランド「田舎ねえ…。俺のいた世界は、見渡す限り一面の荒野で街なんかポツポツしなかなったけどな」
レントン(姉さん…ランドはワイルドです。野性です。オトナの男です…!)
ランド「レントンは、ここで育ったのか?」
レントン「ええ…生まれてからずっとこの最悪の街で暮らしています」
ランド「最悪の街?」
レントン「世界はブレイク・ザ・ワールドでメチャクチャになったのに、俺の周りは全然変わらなかったっス」「何も起きない、何も変わらない退屈な街っスよ…」
ランド「この辺りは『約束の地』っていう世界が跳ばされてきたそうだな」
レントン「ええ…俺達のいた世界っス」
ランド「知ってっか、レントン? 北アメリアの方にも約束の地って呼ばれる場所があるんだぜ」
レントン「へえ~初耳っス!」「でも、俺達の方の約束の地ってのは地球とは別の星なんです」
ランド「今度はこっちが初耳だ。マジか、そいつは?」
レントン「学校でそう習ったっス。俺達の住んでいた星は、地球からの移民の星だって」「今思えば、おかしな星でしたよ。いきなり盛り上がるスカブに建物を破壊されて、みんな、困ってましたし」
ランド「スカブコーラル…。約束の地の大地の事か…」
レントン「それがブレイク・ザ・ワールドのおかげで地球と一つになっちゃうなんて驚きっスよ」
ランド「時空破壊の前には時間も距離も関係ないってわけね…」
レントン「そのおかげで、あれだけ悩まされたスカブはこの多元世界では一部にしか存在しないそうです」「でも、それだけの大事件が起きたのに、俺の周りは相変わらずの毎日なんスよ」
ランド「結構な事じゃないか」「俺は世界がゴチャマゼになってからそこそこの場所を旅してきたが…ドンパチやってる所は悲惨なもんだぜ」
レントン「…ランドは、この世界の色々な場所を旅して回っているんスよね?」
ランド「まあな。何たって、さすらいの修理屋って言われるぐらいだからな」
レントン「よかったら、話、聞かせてください! 俺、凄い興味あるっス!」
ランド「UNの使い方を教えてもらう礼だ。構わないぜ」「で、何から聞きたい? 凍えるシベリアの大地から自由を求めて逃げ出す市民達…」「廃墟と化した街で人間の魂を集める堕ちた天翅達…。他には…」
レントン「全部っス! 全部、聞かせて欲しいっス!!」
ランド「まあ待て。まずは俺の用事を片付けてからだ」「しかし、この街は平和そのものだな。ちょっと西の方では、結構激しくドンパチやってるってのに…」
レントン「地球と宇宙が戦争しているって言っても、相克界のおかげで戦場になっているのは一部の地域だけなんでしょ?」「確かに、この辺りの上空は相克界が薄いんでザフトが基地を造り、拠点にしているみたいっスけど…」「でも、俺…ザフトって言うか、コーディネイターって嫌いです」「UNで見ました。あいつらが隕石を地球に落とそうとした時に発生したエネルギーのおかげで…」「ブレイク・ザ・ワールドが起きたと地球連邦は考えてるって」
ランド「へえ…そんな話までUNには流れてるんだな」「しかし、相克界が薄いって事は…ここらはトラパーが濃くなるんだな」
レントン「その通りっス。理由はわからないけど、そういうものらしいっスね」「…そのくせ、この街にはロクなリフスポットがないんですけどね」
ランド「お前、リフが本当に好きなんだな」
レントン「好きなんてもんじゃないッスよ! 俺にとってゲッコーステイトとホランドは神様と同じッスから!」
ランド「『結構、すげえぞ』?」
レントン「ゲッコーステイトっス! 聞いた事ありません?」「カリスマライダーのホランドをリーダーとする凄腕リフ集団!」「レントンと共に世界を駆け巡り、トラパーの波だけを追い求めてる自由の象徴!」「それがゲッコーステイトです!」
ランド「へえ…あの大将、元の世界じゃ随分と有名人だったみたいだな」
レントン「ホランドと知り合いなんスか!?」
ランド「まあ、ちょっとした縁でな。と言っても、一回会ったぐらいだ」
レントン(姉さん…凄いです…。やっぱりランドは大人です。ただ暑苦しいだけじゃありません…!)
ランド「だが、あいつら…俺が見た時は軍に追われてたぜ」
レントン「軍にとって、ゲッコーステイトは犯罪者集団らしいんですよ」
ランド「しかし…詳しいな、レントン」
レントン「ゲッコーステイト発行のインディーズ雑誌、その名の『ray=out』も欠かさず買ってるっス!」「俺の目下の目標は、カットバックドロップターンをキメる事ッス!」
ランド「かっとばせ…何だって?」
レントン「カットバックドロップターンっス!」「リフの高等テクニックなんスよ! ホランドは14歳の時から出来たって聞いてます!」「だから、俺もやるんです! 何たって俺の夢はゲッコーステイトのメンバーになる事っスから!」「いつかゲッコーステイトが、この街に来て…そこで俺がターンをビシっと決めてそれでホランドにスカウトされて…」
ランド「レントン…お前14歳だろ?」
レントン「…! どうしてわかったんです!?」
ランド「いや…ド真ん中の世代だと思ってな」
〔コンパク・ドライヴの動作音〕
ランド「何の音だ?」
レントン「これっス。コンパク・ドライヴのメッセージの受信音っス」
ランド「コンパク・ドライヴ…。お前達のいた世界では必須のあれか…」
レントン「人とマシンをつなぐ媒介で…これがなきゃ、俺達の世界のマシンは動かす事が出来ないッスから」
ランド綺麗なもんだな…。で、何か文字が表示されてるみたいだが…」「ええっと…エ・ウ・レ・カ?」
レントン「俺のドライヴによく来るメッセージっスよ。軍の暗証番号か、ゲッコーステイトの暗号だったらいいんスけどね」
ランド「そういう所が14歳ド真ん中ってんだよ!」
レントン「…ところで、ランドはUNを使って何を調べるんスか? 探し物をしてるって聞いたっスけど…」
ランド「探し物って言うか、人捜しだな。ブレイク・ザ・ワールドのドサクサではぐれちまったもんでな…」
レントン「もしかして、彼女さんっスか?」
ランド「………」
レントン「す、すいません! 俺、デリカシーのない事聞いちゃって!」
ランド「いや、そうじゃねえ…。この事を説明すると長くなるが、端折り過ぎると色々問題も出るんでな…」面倒なんでフィアンセって事にしておく。思いっ切り説明を省くと、そうなるんでな」
レントン(生き別れたフィアンセを捜し、己の腕だけを頼りに世界を旅する大人の男…)(姉さん…やっぱり、ランドこそが俺をこの街から連れ出してっくれる救世主かも知れません…)

レントン(結局、ランドの人捜しはUNでは手がかりはつかむ事が出来ず、今は街で聞き込みをしているそうだ)(俺も手伝いを申し出たけど笑顔で断られた…。やっぱり、頼りないのかな、俺…)
アクセル「何をしておる、レントン! ぼさっとしとらんで、ワシの仕事を手伝え!」
レントン「仕事ってランドのマシンの整備!? だったら、やる!!」
アクセル「お前もやっとメカに興味を持ったか。…なかなかに見事なマシンだぞ。見てみるがいい」
レントン「へへ…ここで俺がランドのマシンをばっちり整備したら、専属のメカニックとして雇ってくれるかも…」「そして、この街さえ出れば、きっといつかゲッコーステイトにも…」
アクセル「何を言っておる! 街を出て行く事など許さん! お前はここで生きていくんだ!」
レントン「ちょっと待て! そんな事、勝手に決めるなよ!」
アクセル「じゃあ、他に何がある!?
レントン「だから、ランドに頼んで一緒に連れて行ってもらって…」
アクセル「…いいか、レントン。お前が何に憧れても構わん。板切れに乗るのもいいだろう」「だがな…現実を見ろ」
レントン「………」
アクセル「お前の親父が死んで英雄になった所で、お前の姉のダイアンが夢を追っかけて家を出た所で…」「色々な世界が交じり合った所で何も変わっちゃおらん」「夢や理想なんつうもんを信じる奴が馬鹿だ」
レントン「そんな事は…!」
〔LFOの稼働音〕
アクセル「この音…LFOが来る!?」
〔LFOの稼働音〕
レントン「え…こっちに落ちてくる!?」
アクセル「逃げろ、レントンッ!!」
レントン「うわあぁぁぁぁっ!」
【シナリオデモ1終了】


サブタイトル
「ブルースカイ・フィッシュ」


【戦闘マップ1開始】
〔爆発音〕
〔画面、振動〕
〔味方ユニット出現〕

レントン「何なんだ、このLFO…? 俺、こんなの見た事ないぞ…」
アクセル「…ニルヴァーシュtypeZEROだ」
レントン「知ってんの!?」
アクセル「ああ…。これが史上最古のLFOだ。まさか、本物を見る羽目になるとはな…」
レントン「これがニルヴァーシュ…」
〔空を舞う音〕
〔人の着地音〕

エウレカ「………」
レントン「君は…」
エウレカ「ねえ…」「この子、調子が悪いみたいなの。だから…ちょっと診てくれない?」
レントン(か、可愛い…!)
ホランド「…どうやらエウレカはターゲットに接触したようだな」
マシュー「つーかさ…」
ホランド「ん?」
マシュー「何でこんな面倒ややり方すんだよ?」「あのジジイに面と向かって、ニルヴァーシュの調子が悪いから直してくれって頼めばいいじゃん」「知り合いなんでしょ、リーダーの?」
ストナー「ま、俺は構やしないんだけどさ、直接会いたくないっていうお方がいらっしゃるからな…」
ホランド「…何だよ」
マシュー「何それ? リーダーの弱み? 弱み!?」
ホランド「っせえよ。それより、タルホに言っとけ、周辺に気をつけろってよ」「俺達、ゲッコーステイトの周りを連邦軍とは別のネズミが嗅ぎ回ってるみたいだからな」
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

ランド「…で、そのニルヴァーシュって機体を整備する事になったんですか?」
アクセル「断る理由もありませんからな」
ランド「よかったら、俺も手伝いましょうか? LFOだろうと、少しぐらいは役に立つと思いますよ」
アクセル「お心遣いは感謝しますが、あのLFOの場合、メカニックとは別の領域に問題があるようなんです」
ランド「…あのLFO、実はちょいと見かけた事がありましてね…」「上手く言えないんスが、確かに他のマシンとは違う所があるように思えます」
アクセル「…ランドさん、人捜しの方はどうなりましたかな?」
ランド「残念ながら、かすりもしませんでしたよ。と言っても、当てがあってここに来たわけでもありませんがね」
アクセル「あなたのマシンの整備は済んでおります」「しかし、大規模修理作業用のマシンと聞いておりましたが…メインは破壊活動に使っておられるようですな」
ランド「いやぁ…お恥ずかしい…」
アクセル「さらに機能の一部は意図的に封印されておられますな…」
ランド(鋭いジイさんだぜ…。やっぱ年季が違うもんだな…)
アクセル「それでですな、ランドさん。あなたは、なるべく早くここを発たれる方がいいでしょう」
ランド「どういう事です?」
アクセル「ワシの思い過ごしならいいのですが、ここの平穏はもうすぐ破られるでしょう…」「そう…。あのニルヴァーシュと共に来た娘が奴と関係するのなら…」
ランド「奴…ゲッコーステイトの事ですか?」
アクセル「知っておられたか…」「ランドさん…厚かましい話ですが、一つ頼みがあります」「街を発つのは、レントンの奴に気づかれないようにしてくれませんか?」
ランド「なぜです…?」
アクセル「あの子は街の外に興味を持っています。きっとあなたについていきたいと駄々をこねるでしょう」
ランド「駄々ね…。…だけど、そういう時期なのかも知れませんぜ?」「誰にでも来る旅立ちの時…。それがレントンの奴にも…」
アクセル「あれには平穏な暮らしを送らせてやりたいのです…! あの子にだけは…!」
ランド「アクセルさん…」

エウレカ「………」
レントン「か、変わってますね。このニルヴァーシュってLFO…」
エウレカ「どうして?」
レントン「え…だって、その…コンパク・ドライヴが付いてないのに動いていたし…」
エウレカ「ああ…あれ最初から付いてなかったし、意味ないから要らないよ」
レントン「でも…あれがなくちゃ、LFOは本当は動かないはずじゃ…」
エウレカ「………」
レントン「じゃあ、試しに俺のをつけてみよう。実験だ」
エウレカ「…大丈夫かな?」
レントン「大丈夫ですよ。こう見えても、俺、プロのメカニックですから」
エウレカ「プロ…?」
レントン「俺くらいのメカニックになると、機械にも心があるってわかるんですよ」
エウレカ「…何言ってるのよ? そんなの当り前じゃない」
レントン「………」(姉さん、凄いです! 俺の言う事を変に思わない理想の女の子です!)
エウレカ「?」
レントン(ちょっと変わった感じだけど…)
エウレカ「…それでどうなの?」
レントン「あれ…おかしいな? コンパク・ドライヴを差しても何も起きない…」
エウレカ「やっぱり、外してよ」
レントン「あ…いや、でも…」
エウレカ「今まで無くても動いてたんだし、それに知らないものは信じられないから」
レントン「信じられないって、そんな…」
エウレカ「それに…」「信じたからってどうにかなるわけじゃないじゃない」「信じすぎちゃった事で不幸になる事もある。信じる事が辛い事だってあるんだよ…」
レントン「そんな…」
〔歩み寄る足音〕
アクセル「…お前さん、ホランドの仲間じゃな?」
エウレカ「……」
レントン「じっちゃん…!」
アクセル「いや、そんな事はどうでもいい。誰が来ようと渡すつもりでいたんだ」
〔画面、「アミタドライヴ」を表示〕
レントン「これは…?」
アクセル「アミタドライヴだ」
エウレカ「………」
アクセル「お前さんが来た目的はこれだな?」「…こんなもんのせいでワシの家はバラバラになってしまった」「持っていきたければ、持っていけ! そして…二度とワシらの前に現れんでくれ!」
レントン「じっちゃん! そんな言い方ないじゃんか! だいたい何だよ、いきなりやってきて!」
エウレカ「…待って! 何か、来る!」
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ2開始】

〔戦闘マップ1から継続〕
〔サーストン家の周囲に爆発〕

レントン「う、うわあぁぁっ!」
エウレカ「こんな時にあいつらが来るなんて!」
〔敵ユニット出現〕
ドミニク「なぜミサイルを発射したのです!?」
ユルゲンス「なぜも何も、我々はtypeZEROを保護しろとは命ぜられてはいない」
ドミニク「しかし! 情報部として、この行為は容認出来ません!」
ユルゲンス「連中には、これまでも散々煮え湯を飲まされてきている」「ここで連中を取り逃がせば、ティターンズのさらなる台頭を許す事になるのだ!」
ドミニク「ですが!」
ユルゲンス「口を慎め、ドミニク情報士官!」
ドミニク「…!」
ユルゲンス「戦場では実行部隊の指揮権が優先される。士官学校で教わらなかったのかね?」
ドミニク(…俗物が…!)
〔味方ユニット出現〕
〔ランド、前進〕

アクセル「ランドさんか…!」
ランド「逃げろ、アクセルさん、レントン! 軍はあのLFOを狙ってる!」
ユルゲンス「何だ、あのマシンは?」
連邦軍兵(エウレカ)「旧中央政府のデータベースによると、あの機体のパイロットは犯罪者として登録されています」
ユルゲンス「あの連中にとっての犯罪者という事は…エクソダス主義者という奴か?」「だが、今は連中も我々も同じ連邦政府を構成する一員だ…。よし! 奴も攻撃対象とする!」
エウレカ「…!」
〔エウレカ、浮上〕
〔エウレカ、前進〕

レントン「あの子…戦うのか!?」
ランド「聞こえるか、お嬢ちゃん! ランド・トラビスだ。覚えてるか?」
エウレカ「一度跳ばされた時に会った人…」
ランド「愛想のねえのは相変わらずだな。ま…俺達は同じ立場…軍に追われている身らしいな」
エウレカ「………」
ランド「まあ、安心しな。お嬢ちゃんの所の大将が来るまで、俺に任せときな」
エウレカ「私は一人でやるわ。今までも、そうして来たから」
ランド「遠慮すんな。とりあえず共同戦線といくぜ!」
レントン「そ、そんな…。ここが戦場になるのか…!?」
エウレカ「ニルヴァーシュ…行くよ」
<戦闘開始>

≪味方援軍1出現前≫
<エウレカが戦闘>

エウレカ「ニルヴァーシュ…まだどこか悪いの?」「でも、大丈夫。私が君を守ってあげるから」

<ユルゲンスと戦闘or3PP>
〔カーソル、サーストン家を表示〕
【戦闘マップ2終了】

【シナリオデモ3開始】

アクセル「うう…レントン…」
レントン「じっちゃん…」
アクセル「ニルヴァーシュはどうした?」
レントン「ぐ、軍と戦ってるよ!」
アクセル「レントン…あの娘っ子にこれを届けてやれ」「コンパク・ドライヴの拡張パーツ…アミタドライヴを」
〔画面、「アミタドライヴ」を表示〕
レントン「アミタドライヴ…」
アクセル「そうだ。これを載せればサトリは開かれ、あのLFOは真に目覚める…。そうお前の親父は言っとった」
レントン「父さんが…!?」
アクセル「行け、レントン! こいつを使って、みんな消えてもらっちまえ!!」
レントン「………」
【シナリオデモ3終了】

【戦闘マップ3開始】

〔戦闘マップ2から継続〕
〔味方ユニット出現済み〕
〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕

ホランド「無事か、エウレカ!」
エウレカ「ホランド…!」
ホランド「無理はするな、エウレカ! ニルヴァーシュは本調子じゃないんだ!」
エウレカ「でも…」
ランド「久しぶりだな、『結構、すげえぞ』の大将!」
ホランド「お前…修理屋のザ・ヒートか!」
マシュー「へえ! こんな所で会うなんてすげえ偶然!」
ストナー「! ホランド、あれを見ろ!」
ホランド「何だ!? 今は戦闘中だぞ!」
ヒルダ「あれ…子供!?」
エウレカ「!」
〔カーソル、エウレカを指定〕
レントン(別は俺はじっちゃんに言われたから、こんな無茶な事をしようと思ったわけじゃないんだ、姉さん!)(ただ俺は、さっき言えなかった事をあの子に伝えなきゃいけないって思っただけなんだ!)(あの時、姉さんが言っていた事…信じることが出来たら、信じる力は現実になるって事を…)(そして、俺が…今信じてる事を…。だから…)「行くぞ、レントン! 行くぞ、俺! 俺はあの子の所に飛んで行く!!」
〔カーソル、レントンのいる地点からエウレカへ接近〕
ホランド「あのチビ…まさか!」
エウレカ「急いで、ニルヴァーシュ…!」
レントン「ねだるな、勝ち取れ! さすれば与えられん!!」「アイ・キャン・フラァァァァァァァァァァァイ!!
[イベントデモ「アイ・キャン・フライ」]
〔エウレカのサブパイロット、レントン追加〕
ホランド「カットバックドロップターン! あいつ…!」
エウレカ「君…」
レントン「出来た…本当に出来た! カットバックドロップターンが俺にも出来たんだ!」
エウレカ「え…」
レントン「君のおかげだ…君がいたから出来たんだ! 君、最高だ!」「俺は君が好きなんだ!」
エウレカ「はあ?」
レントン「君だから出来たんだ! 君じゃなきゃ、駄目なんだ! 俺は…君が大好きだあっ!!」
エウレカ「………」
マシュー「このドサクサの中でコクるか、普通!?」
ヒルダ「でも、あのエウレカが笑ってる…」
ホランド「あいつ…まさか、ダイアンの…」
タルホ「どうするの、ホランド!?」
ホランド「エウレカを援護しろ! 軍の連中を蹴散らすぞ!」
ハップ「了解だ!」
ホランド「エウレカもいいな?」
エウレカ「わかったわ、ホランド」
レントン「エウレカ…!? それにホランドって…まさか!」
エウレカ「ホランドは彼。私、エウレカ」
レントン「エウレカ…! 君がエウレカ! 君はゲッコーステイトのメンバーだったんだ!!」「俺はレントン! レントン・サーストン!!」
エウレカ「行くよ、レントン!」
レントン「う、うん!」
エウレカ「大丈夫! ニルヴァーシュも君が来て喜んでるよ!」
レントン「LFOが喜んでいる…?」
エウレカ「さあ、行こう!」
レントン「ちょ、ちょっと! ままま、待って! うわあぁぁぁぁっ!!」
〔エウレカ、前進〕
エウレカ「踊ろう! ニルヴァーシュ!」

<ユルゲンス撃破or5PP・味方援軍2&敵増援1出現>
ギジェット「レーダーに反応! 連邦軍の部隊、来ます!」
ケンゴウ「敵の増援か!」
〔敵ユニット出現〕
ユルゲンス「あの部隊…ティターンズか!」
ドミニク「面倒な連中が来たか…」
ジェリド「こちらはティターンズのジェリド・メサ中尉だ。ここは俺達に任せて後退しろ」
ユルゲンス「断る! ゲッコーステイトの追撃は、我々イズモ隊の任務だ」
ジェリド「一般将校がティターンズの命令に逆らう気か…!」
カクリコン「艦長、職務熱心なのはいいが…その戦力でこれ以上戦えるのか?」
ユルゲンス「くっ…ジャミトフ・ハイマンの私兵め! 何様のつもりだ!」
ドミニク「艦長、彼らと衝突するのは得策ではありません。ここは後退するべきです」
ユルゲンス「何を言う、ドミニク士官!」
ドミニク「元々我々の任務は、ゲッコーステイト並びにtypeZEROの調査です」「それならば、後方からでも出来るはずです」
ユルゲンス「くそっ! 後退だ! ティターンズ様のやり方を見物させてもらうぞ!」
〔敵ユニット離脱〕
カクリコン「さて、邪魔者が退場した所で狩りといくか」
ジェリド「ああ。ザフトの連中よりも楽しめそうだ」「各機、行くぞ! 連邦軍に反抗する連中を叩き落とせ!」
タルホ「どうするの、ホランド!? 数が違い過ぎるわよ!」
ホランド「エウレカ…お前は逃げろ。軍の連中は俺が食い止める…!」
エウレカ「ホランド…」
ホランド「いいな、お前ら! エウレカだけは絶対に逃がすぞ!」
タルホ「ホランド…あんた…」
ギジェット「待ってください! 別の部隊が来ます!」
〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕

ランド「ちっ! またゾロゾロと現れやがったか!」
アーサー「艦長、ゲッコーステイトを確認しました」
タリア「これより我々はゲッコーステイトを保護します。よろしいですか、アーガマ?」
ブライト「了解です、グラディス艦長」「彼らと交戦中の部隊がティターンズである以上、我々としても望む所です」
クワトロ「各機、散開。速やかにティターンズを叩くぞ」
レイ「了解です、クワトロ大尉」
ルナマリア「でも、あのゲッコーステイトって、基本的にリフをするだけの流れ者の集団でしょ?」「特命部隊のあたし達がどうしてわざわざ保護を?」
レイ「これはデュランダル議長からの特命の一つだ。疎かには出来ない任務だ」
メイリン「艦長、ゲッコーステイトの他に未確認の機体がいます」
アーサー「データベースにない以上、どこかの世界の軍の規格品ではないようですが…」
タリア「どういう事情かはわからないけど、あの機体もゲッコーステイトに協力しているようね」
アーサー「では、一応友軍機として設定します」
ランド「え~と…UNで見たぞ。あれ…確かザフトの艦だ」「つまり、あっちの連邦軍とは敵って事だな」
カクリコン「本命が向こうから来てくれたか。丁度いい…お尋ね者ごと叩き潰してやるぞ」
ジェリド「ガンダムMk-II…カミーユ…! ライラの仇を討たせてもらうぞ!」
〔ニュータイプの共振〕
カミーユ「…っ!」
シン「どうした、カミーユ?」
カミーユ「…嫌な気配は感じる…」
シン「そんなものをいちいち気にするなよ。予感なんてものに囚われてたら戦えないぞ…!」
カミーユ「わかっている。だが、シン…お前も気をつけろよ」
シン「ああ、お互いにな」
クワトロ(カミーユがプレッシャーを感じている? あの部隊からか…?)
マシュー「リーダー! あいつら、俺達を助けてくれるみたいだぜ!」
ホランド「油断するな! 連中はイズモ隊とは別に俺達を追っかけまわしていたんだ!」
ハップ「味方と判断するのは早いってわけだな」
ホランド「ランドもいいな? あいつらを利用して軍の連中を叩き、速やかに離脱するぞ!」
ランド「了解だ、ホランド!」
エウレカ「………」
レントン「ゲッコーステイトと軍とザフト…! いったい、どうなるんだよ…!?」

<ジェリドorカクリコン撃破or味方援軍1出現の次PP・敵増援2出現>
〔ニュータイプの共振〕
カミーユ「来る…!」
レコア「カミーユ…!?」
〔敵ユニット出現〕
シン「モビルアーマー!?」
レイ「気をつけろ。あのフォルム…可変型と見た」
シロッコ「…木星の重力さえも振り切るこのメッサーラなら、大気圏内でも何の問題もないが…」「肌にまとわり付くこの感覚…。地球の重力の持つベタつきは、不快としか言いようがない…」
カミーユ「嫌な気配はあいつからか…!」
クワトロ「ここまでのプレッシャー…何者だ…?」
シロッコ「…それでも面白い相手がいるようだな。せっかく地球に降りたのだ、楽しませてもらおう」
クワトロ「各機、警戒しろ。あのモビルアーマーの戦力は未知数だ」
レコア「………」
エマ「どうしたの、レコア少尉?」
レコア「い、いえ…何でもないわ」
シロッコ「私を見ている人間…女か…? ますます楽しめそうだな」

<ランドが戦闘>
ランド「メールの手がかりはつかめなかったのに、モメ事には巻き込まれる…。毎度の展開ってわけかよ…!」「こうなりゃ、あいつらを落として厄落としだ! 悪いが、覚悟してもらうぜ!」

≪味方援軍1出現後≫
<エウレカが戦闘>

レントン「う、うわあぁぁっ!」
エウレカ「大丈夫。ニルヴァーシュも君も私が守るから…」
レントン(ね、姉さん…俺、情けないです。好きな女の子に守られるなんて俺、男の恥です…)(でも、この揺れ、この衝撃…俺、もうすぐ限界を迎えそうです…。さようなら……)

<ホランドが戦闘>
ホランド「さっきのガキ…目元の辺りがあいつとよく似てやがった…」「あいつの弟か…」
マシュー「ん? 何か言った、リーダー?」
ホランド「何でもねえよ! まずはこいつらを叩いてエウレカを守るぞ!」

<クワトロvsシロッコ>
クワトロ「百式の運動性でも容易には追いつけんとはな…!」
シロッコ「目立つ機体に乗るだけの腕は持っているようだな…。だが、ここまでだ…!」
クワトロ「この男のプレッシャー…アムロとも違う…! もっと暗く、底知れぬ深さだ…!」

<カミーユvsジェリド>
ジェリド「カミーユ! やっとお前に会えたぜ!」
カミーユ「ジェリド中尉か!」
ジェリド「世界がどうなろうとお前が俺の敵である事に変わりはない!」「ライラの仇! ここで叩き落としてやる!」
カミーユ「こいつ…こんな状況でも私怨で戦うというのか!」

<カミーユvsシロッコ>
カミーユ「こいつか、プレッシャーは!」
シロッコ「このパイロット…私のプレッシャーを感じながらもそれを押し返そうとするか」「惜しいな…! 素質を持ちながらも、それを活かせず死んでいくか!」
カミーユ「そんな風に好きにやらせるか!」

<シンvsシロッコ>
シロッコ「ザフトの最新型か。フ…世界は違おうと、人のセンスは変わらんものだな」
シン「こいつ…! 俺を相手に遊んでいるのか!」
シロッコ「別世界のガンダムだろうと私の敵ではないのだよ!」

<ホランドvsシロッコ>
シロッコ「機動性なら私のメッサーラ、運動性なら君のLFO…。さて、どちらが勝つかな?」
ホランド「こいつ…ただもんじゃねえ…! 俺のリフについてきやがるか!」

<ジェリド撃破>
〔ジェリドに爆発〕
ジェリド「くそっ! なぜだ!? なぜ俺は奴らに勝てない!!」「この屈辱…必ず晴らしてみせる! ライラのため…俺のプライドのために!」
〔敵ユニット離脱〕

<カクリコン撃破>
〔カクリコンに爆発〕
カクリコン「エゥーゴめ! コーディネイターと組んで戦力を増強するとはな!」「ここは後退するしかないか!」
〔敵ユニット離脱〕

<シロッコ撃破>
〔シロッコに爆発〕
シロッコ「…遊びが過ぎたようだな。これではジャミトフ殿の所への到着が遅れる…」「まあいい…あの程度の連中はいつでも落とせる。今日はここまででいい」
〔敵ユニット離脱〕
カミーユ「退いたか…」
シン「何だったんだ、あいつ…。ティターンズとは別系統だったようだけど」
レイ「だが、手強い敵だったのは事実だ」
クワトロ「…あの男、いったい何者だ…」

<敵全滅・勝利条件達成>
ギジェット「ま、また来ます! 軍のKLF部隊です!」
タルホ「今度は確実に敵ってわけ!?」
〔敵ユニット出現〕
ホランド「イズモ隊! 戻ってきやがったのか!?」
ドミニク「どうです、艦長? ティターンズを相手にした事で彼らも消耗しています」
ユルゲンス「確かにな。ザフトも接近していた以上、あのままでは泥試合だったな」
ドミニク「こうして援軍と合流した今、我々の任務は確実に成功します。ですから…」
ユルゲンス「いいだろう。だが、まずは奴の足を止める! 各機、突撃!」
エウレカ「!」
ハップ「まずい! 奴らの狙いはニルヴァーシュだ!」
ホランド「エウレカ、逃げろ!!」
〔エウレカ、後退〕
〔モンスーノ10隊、エウレカへ接近〕

ストナー「数が違い過ぎる! いくらエウレカでも振り切れんぞ!」
〔エウレカの周囲に爆発〕
レントン「う、うわああっ! こ、このままじゃ!」
エウレカ「ニルヴァーシュ…ごめん…」
レントン「そ、そうだ…! これだ…アミタドライヴだ!!」
エウレカ「それ…」
レントン「俺…守るんだ! 俺がこの機体と君を守ってやる! このアミタドライヴで!」
ホランド「何っ!? あのガキ…あれを!」
レントン「じっちゃんが言ってたんだ。これをつければ、サトリが開かれる…」「そしたら、このLFOは…ニルヴァーシュtypeZEROは真に目覚めるんだ! だから…!」「アミタドラァァァイヴ!! セーーット・オン!!」
[イベントデモ「アミタドライヴ起動」]
エウレカ「!」
〔コンパク・ドライヴの動作音〕
〔エウレカ、着地〕

マシュー「ニルヴァーシュが止まっちまった!」
ホランド「まずい!!」
ユルゲンス「未だ! typeZEROを叩け!!」
レントン「ちょ、ちょっと待って! 何で動かないの! 何で!? 何でなの!? 俺の人生、ここで終わりなの!?」「14年で終わっちゃうの!? ちょ、ちょっと待って! うわあぁぁぁぁっ!!」
エウレカ「大丈夫…」
レントン「!」
エウレカ「私を信じて」
〔エウレカからセブンスウェル現象〕
ホランド「みんな、退け!」
マシュー「どうして!?」
ホランド「いいから逃げるんだ! 命が惜しかったら急げ!!」
メイリン「艦長! あのLFOの墜落地点から未確認の粒子を検出!」
タリア「何ですって!?」
クワトロ「各機、後退だ! 何かが起きるぞ!」
連邦軍兵「トラパー領域、急速拡大!」
ドミニク「これは、まさか!?」
ホランド「さっきのチビだ! あのチビッコがアミタドライヴをニルヴァーシュに届けたんだ!」「来るぞ、セブンスウェルが!!」
[イベントデモ「セブンスウェル現象」]
〔画面、発光〕
レントン「うわあぁぁぁぁぁっ!!」
〔衝撃音〕
連邦軍兵「KLF部隊、全滅! あの光に包まれた機体は無力化していきます!」
ユルゲンス「何という事だ…」
ドミニク「これがセブンスウェル…」(だが、これで証明される…。あの方の理論が正しい事が…)
アクセル「まったく…」「こんな事を引き起こす物を遺していくお前は親不孝者だ…」「あまつさえ、お前の息子まで巻き込んでいく。これはワシらを破滅させ、死を導く光だ…」「しかし…何と美しい…」
【戦闘マップ3終了】

【シナリオエンドデモ開始】

アクセル「…レントンはどうした?」
ホランド「気を失っているようですので部屋に運び込みました」
アクセル「ニルヴァーシュのあれの跡はどうなっている?」
ホランド「一面が塩の柱になっています。あの時と…師匠の時と同じです」
アクセル「そうか…」
ホランド「…ご無沙汰でした。まさか、再び御目にかかる日が来るとは思いませんでした」
アクセル「…どの面下げて来やがったんだ…え? ホランド…!」
ホランド「………」
アクセル「まったく…そうやって毎回お前はワシの生活を無茶苦茶にしていく。とんだ疫病神だ…!」
ホランド「一言だけ…。一言だけ言わせてください…」「ありがとう…」
アクセル「…まあ、お前がなぜtypeZEROと共に現れたのか、おおよその察しはつく」「二度と顔を出さないと約束したお前が来たんだ…。決心したのか? だから、ここに来たんだな」
ホランド「………」
アクセル「こうなっちまった以上、ワシらがどうなろうとそれなりの責任を取るしかあるまい」「…だが、ワシはレントンだけにはここで普通の幸せを与えてやりたいと思っとる」
ホランド「普通の幸せね…。あの子がその普通とやらを望んでいるとでも?」
アクセル「いつか…どちらが正しいのかわかる日が来る!」
ホランド「だったら、なぜアミタドライヴを届けさせた? なぜ、あんな無茶をさせてまであの子に届けさせた?」
アクセル「…!」
ッホランド「あなたはそんな事信じちゃいない。いや、本当に信じている事をごまかしているだけだ」
アクセル「違う! ワシは本当にそう思っとる! お、お前みたいな宿無しに何がわかるというのだ!?」
ホランド「なら、どうして後生大事に隠しもっていた!?」
アクセル「あれを…アミタドライヴを生み出したのがワシのせがれだからだ!」「本当はお前にあれを持つ資格はない! ワシ以外に持てるのは…レントンだけだ!」
ホランド「………」
アクセル「…ワシはお前を許すつもりはない。だがな、今はお前以外にあれを託せる人間がおらんのだ…!」「もういい…もう帰ってくれ…」
ホランド「…すみません…」
〔草の上を歩く足音〕
レントン「わかんない…わかんないよ…」
アクセル「レントン、お前…」
レントン「俺、わかんない…。父さんがあんな物を作った理由もじっちゃんがそれを隠していた理由も」「何でこんな事になっちゃったのか…。俺…俺…どうしたら…」
ホランド「それはお前が決める事だ」
レントン「!」
ホランド「お前が何を信じ、何を決意するかは全てお前自身の責任だ」「波を生かすも殺すも自分次第…。それがリフをする奴の心構えだろ」
レントン「本物の…ホランド…」
ホランド「答えなら、もう出てるんだろう?」
レントン「え…」
ホランド「お前は波を信じた…。でなけりゃ、カットバックドロップターンなんて出来やしない」「結果的にお前は世界を信じたんだ。そして…それに世界は応えてくれた」「ここで決めるのも手かも知れん。その決断もいいだろう…。だが、俺の師匠は言っていた」「…ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん」
アクセル「ホランド…! お前はっ!」
レントン「それって…父さんの遺してくれた言葉…」
ホランド「…お前が信じてるものは何だ?」
レントン「!」
ホランド「前はニルヴァーシュの中で何を信じたんだ?」
レントン「俺は…」
アクセル「レントン! 奴の…ホランドの口車に乗るな!」
ホランド「ここからは俺達が口を出す問題じゃねえ。後は…」
レントン「俺は…俺は…」
エウレカ「レントン…」
レントン「エウレカ…」
エウレカ「君…やっぱり面白いね。ニルヴァーシュも君が好きみたい」
レントン「え…?」
エウレカ「君みたいな人間、久しぶりだよ」
レントン「………」
エウレカ「君みたいな人間に昔会った事があるの。君はその人間にそっくりだね」
レントン「…エウレカ…」
エウレカ「行こう…」
レントン「え…?」
エウレカ「もうすぐ、いい波が来るよ」
レントン「…うん」

  ~月光号 格納庫~
マシュー「へえ…」
ストナー「ほお…」
ケンゴウ「ふむ…」
ムーンドギー「………」
レントン「あ、あの~?」
ギジェット「へえ…こいつが、あのエウレカを笑わせた子ねえ…」
ハップ「しかし、思ってたよりも…」
ヒルダ「フツー…な子よね」
マシュー「…ボケろよ」
レントン「は?」
マシュー「ダ~メだ、ボケでもねえ」
ハップ「キャラ、よえ~なぁ…」
ギジェット「…君って、結構ダッサイよね!」
レントン「はあ!?」
ギジェット「行こう、ドギー。つまんないよ」
ムーンドギー「けっ…」
マシュー「せっかくのフリが台無しだぜ」
レントン「え、ええ?」
ヒルダ「違うわよ。本当に普通の子なのよ」
ハップ「どんな濃い奴かと思ってたのにさ」
ストナー「見込み違いかな…」
レントン「え? あ、あの~」
タルホ「………」
レントン「あ、あの! タルホさんですよね! 『ray=out』の専属モデルの!」
タルホ「あんた…」
レントン「は、はい!」
タルホ「だっさ~」
レントン「ええっ!」
ランド「うんうん…見習いの小僧ってのはああじゃなくちゃな」
ホランド「結局、家出同然で転がり込んで来たんだ。メンバーの玩具になるぐらいは我慢してもらわんとな」「で、ランド…お前もゲッコーステイトに入りたいってのか?」
ランド「まっさか…! 俺は地に足がついた生き方が好きなんでな」「とりあえず、北の方へ…そうだな、太平洋の真ん中まで乗せてってくれよ。知らぬ仲じゃないんだしよ」
ホランド「おいおい…俺達はお尋ね者だぞ」
ランド「俺だって似たようなもんさ」
ホランド「…OKだ。お前にはエウレカとあのガキが世話になったみたいだしな」
ランド「ありがとよ、大将。さっすが若者のカリスマだぜ」
ホランド「今日は特別だ。…ま、悪くない一日だったからな」
レントン「これがゲッコーステイト…」
〔画面、明滅〕
〔殴打音〕

レントン「んがっ!」
リンク「………」
レントン「こ、こいつ…! いきなり人を蹴っ飛ばして…」
エウレカ「駄目よ、リンク」
リンク「だって、ママ! 知らない奴がいたから…」
レントン「今日から俺もゲッコーステイトのメンバーなんだよ!」「ん? マ、ママって…!?」
モーリス「………」
メーテル「………」
エウレカ「モーリス、メーテル、リンク…。私の子供よ」
レントン「こ、子供ぉ!?」(姉さん…ゲッコーステイトって色々大変みたいです…)

ガリア大陸 南部

  ~アーガマ ブリッジ~
ブライト「例の現象の方はどうだ?」
トーレス「逃げ遅れたKLFは全てあのLFOに撃墜されました」「それ以外のモビルスーツも全てシステムダウンにより無力化、または内部から爆発したようです」
ブライト「まさにトラパーが牙をむいたというわけだな」
サエグサ「細かな分析はプラントにて行うそうで…我々には現場の詳細な状況の報告を頼むとの事です」
クワトロ「セブンスウェル…トラパー領域の反転現象…」
ブライト「我々にとってトラパーの研究自体が始まったばかりだというのに…こんな惨事に遭遇してしまうとはな…」「こうなると『サマー・オブ・ラブ』の再来を恐れるデュランダル議長の意向も理解出来る」
クワトロ「サマー・オブ・ラブ…。ブレイク・ザ・ワールド以前に発生したトラパーの異常増大と聞く」
ブライト「…トラパーを利用していた約束の地では、全域でマシンの暴走やライフラインの破壊が発生し…」「それが各地での混乱や紛争を招き、世界の秩序が崩壊する寸前まで行ったそうだな」
クワトロ「それを食い止めたのが英雄アドロック・サーストンか…」
ブライト「ザフトの情報部からの報告では、奇しくもあのベルフォレストの街には英雄アドロックの生家があったそうだ」
クワトロ「そして、ゲッコーステイトはあの街を訪ねた…」
ブライト「やはり、ゲッコーステイトはサマー・オブ・ラブに関する何かを握っていると見るべきか」
クワトロ「少なくともデュランダル議長は何らかの根拠を持ち、我々とミネルバにゲッコーステイトとの接触を命じたのだろう」
ブライト「ブレイク・ザ・ワールドによってエゥーゴの戦力は激減してしまった。今、我々はザフトの協力の下で活動している」
クワトロ「それは元の世界にいた時と変わらない状況だろう。戦争の影にはスポンサーがいるものだ」
ブライト「その状況を批判しているわけではないさ。少なくとも、我々とザフトの当面の目的は一致している」
クワトロ「新連邦政府のあり方を歪める者を叩く…。敵はティターンズとブルーコスモスか」
ブライト「うむ…。連中こそが連邦に巣食うガンと言ってもいい」
クワトロ「新地球連邦は、各世界の最大の政体が合併して誕生した組織だ」「だが、その成立は軍事同盟と同義であり、政府は軍部の傀儡と言ってもいいだろう」
ブライト「そして、世界の警察を自称し、各地の紛争に強制的に介入する…」「その実態は、治安維持の名の下での強引な併合と反対勢力への攻撃か」
クワトロ「結果として、現在の地球は新連邦にほぼ統一されたと言っても過言ではない」「その直接の支配下にはなくても、協賛という形で、多くの国や組織が何らかのつながりを持っている」
ブライト「そして、真実さえも連中の望んだとおりに書き換えられる」「状況がわからない民衆は、ユニウスセブン落下のエネルギーが多元世界を発生させたと刷り込まれているようだ」
クワトロ「あの時の戦いで、我々の動きを旧連合が撮影していた事がここまで尾を引くとはな…」「おかげで地球の世論は完全に反ザフトに傾いている」
ブライト「まったく馬鹿げた話だ。何の科学的根拠もなく災害をプロパガンダに使うとは…!」
クワトロ「だからこそ戦わねばならない。我々が連中の動きをかく乱する事で議長も次の手が打てるのだからな」
ブライト「当面はゲッコーステイトを追いつつ、ティターンズを散発的に叩く戦いが続くか…」
〔ハッチの開閉音〕
カミーユ「クワトロ大尉、何か用ですか?」
クワトロ「カミーユ…百式とメタスの稼働をデータをまとめておいてくれ。例の機体の開発に使うそうだ」
カミーユ「わかりました」
クワトロ「…万が一の事もある。我々も独自の戦力を用意しておく必要があるだろう」
カミーユ「万一の時って…大尉はデュランダル議長の事を疑っているですか?」
クワトロ「あくまで保険だよ。議長の手腕には、これでも感服している。ただ…」
カミーユ「ただ?」
クワトロ「あの手の口調の人間は、腹に一物あるように思えるだのよ…」

北アメリア大陸 新地球連邦本部

  ~新地球連邦政府 賢人会議~
クゼミ「では…」
コーダ「セブンスウェルが確認された以上、アドロック・サーストンのアゲハ構想を疑う余地はないでしょう」
ブラヤ「…わかった。あの男の部隊復帰を認めよう」
ジャミトフ「三賢人…あなた方はこの世界の先に待つのは滅びだと言うのか?」
コーダ「このまま手をこまねいていれば、そうなるでしょう」「ですから我々は、この問題の対処に最も適した人物を用意しました。…入りなさい」
〔扉の開閉音〕
デューイ「初めて御目にかかります、ジャミトフ総帥。旧塔州連邦軍所属、デューイ・ノヴァク大佐です」
ジャミトフ「貴様がアドロック・サーストンの遺志を継ぐというわけか」
デューイ「どのような世界であろうと、私は、そのために全力を尽くすつもりです」
ジャミトフ「…よかろう。軍内の旧塔州連邦軍系は、貴様の指揮で動かすがいい」「必要とあらば、戦力の増強も認めよう」
デューイ「ありがとうございます、総帥」
クゼミ「随分と豪気な事で…」
ジャミトフ「世界が崩壊しては我らの存在する意味もなくなるからな」
ブラヤ「しかし、旧塔州連邦軍の戦力を割けば、その分他に支障が出るのではないか?」「相克界があるとは言え、宇宙の方が騒がしいようだからな」
ジャミトフ「ロゴスの青二才がコーディネイターを叩けとうるさいが物事には順序がある」「それを成すためにこちらも人材を用意した。…いい機会だ、紹介しておこう」
〔扉の開閉音〕
シロッコ「失礼します。ジャミトフ総帥、そして、約束の地を治められていた三賢人の方々」「お目通りを許された事を光栄に思います」
ジャミトフ「パプテマス・シロッコ大尉だ。この男に邪魔者をつぶすための特務隊の指揮を執らせる」
コーダ「見たところ、ティターンズの人間と趣が異なるようだが…」
ジャミトフ「この男は木星帰りだ。それに、先にセブンスウェルからも間近にいながら生還している」
デューイ「…それはそれは。さすがはジャミトフ総帥の懐刀ですな」
シロッコ「お褒めに与る事は光栄ですが、あの程度は造作もない事です」
ブラヤ「では、対コーラリアンの策についてはデューイ・ノヴァクに一任する」
デューイ「了解しました。必ずや成果をあげてご覧にいれます」
ジャミトフ「シロッコ、お前には部隊を与える。邪魔者を確実に潰せ」
シロッコ「了解です。私の実力をご覧にいれましょう」
コーダ「全ては、この星と混沌の世界に平穏を与えるために…」
シロッコ(フ…)
デューイ(待っていろ、ホランド…。今ここに王は帰還したぞ…)
【シナリオエンドデモ終了】

【バザー】

珍味パンチャの実、入荷中。オススメの一品。

【概要】
 平凡な日々を送っていたレントンは謎の少女エウレ
カと出会う。新連邦軍とゲッコーステイトの戦いを経
て、レントンは旅立ちを決意するのであった。


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