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No.33
オーガイン計画

【シナリオデモ開始】
ライコウ「……以上で、この戦技研周辺の地形説明は終わりです」
セニア「各種センサーは?」
ライコウ「もちろん配備されてます。ただ、相手は隠形の術などを使ってきた場合はお手上げです」
セニア「まあ、あれを察知できる技術はあたし達にもないし、しょうがないわ。それで?」
ライコウ「それで、と言いますと?」
セニア「とぼけないで。あたし達、まだオーガイン計画とやらの詳細を聞いてないんだけど」
ライコウ「……残念ですが、それはお話しできません」
セニア「あのね、何も機密情報まで教えろとは言ってないの。概要説明くらいできるでしょ?」
ライコウ「自分にはその権限がありません」
セニア「じゃ、説明できる人を連れてきてよ」
ライコウ「無理です。今から出は、敵の襲撃に間に合いません」
セニア「ちょっと! それじゃ、あたし達は一体何を護るかもわからないで戦えっての?」
ライコウ「いくらあなた達とは言え、国家機密は明かせませんので」
デメクサ「国家機密か~。だったらしょうがないですね」
セニア「う……ま、まあ、そうね」
ミオ「あのさ、こういう言い方はしたくないんだけど……あたし達、別に手伝う義務なんてないんだよ?」
ライコウ「それは承知している」
ゴシン「お嬢ちゃん、いいのかい、それで」
ミオ「え? えっと……オーダさん?」
ゴシン「ゴシンでいい」
ミオ「ゴシンさん、さっきのセリフ、どういう意味?」
ゴシン「どういうも何も、文字取りの意味よ。アンティラス隊の義務は、ラ・ギアス全体を脅かす脅威と戦う事、だろ。いいのかい、その義務をほっぽいといて」
ミオ「今回のテロが、脅威に値するかどうかは、あたし達が決める事でしょ」
ゴシン「じゃ、今回は脅威に値しないと判断したワケだ」
ミオ「だから、それを判断するだけの情報をもらってないて言ってるのよ、あたし達。護るものが豆腐か鉄の塊かもわからないんじゃ、対策が立てられないでしょ」
ゴシン「トーフってあれか。地上の日本って国の食べ物で、あの白くて柔らかいヤツか」
ミオ「へぇ、エリアルの人でも豆腐知ってるの?」
ゴシン「まあな。食った事あるが、俺は好きだぜ。トーフと鉄たぁ、面白い喩えをするねぇ、お嬢ちゃん。わかった、ちょいとだけ教えてやるよ」
ライコウ「ゴシン!?」
ゴシン「カタい事言うなよ、ライコウ。あちらさんは善意でやってくれてんだろ?」
ライコウ「だが、軍の機密を漏らすのは重罪だ」
ゴシン「じゃ、機密指定されてない情報ならいいんだな?」
ライコウ「それは……そうだが」
ゴシン「俺みたいな下っパが知ってる程度の情報なら機密には当たらんだろ」
ライコウ「それを判断するのは、俺達の範疇ではない」
ユノー「……機密指定第10093号、オーガイン計画。以下の情報は特に理由がある場合に限り機密解除される。1、オーガイン計画の名称。2、オーガイン計画の計画目的、及び名称の由来」
ゴシン「さすがだな、ユノー。そんな事まで暗記してんのか」
ライコウ「……わかった。オーガイン計画の目的は話そう。オーガイン計画の目的は、アンティラス隊に対応するものだ」
ミオ「あたし達に?」
ライコウ「アンティラス隊、分けても魔装機神の力は、あまりにも大きい。力の一極集中はバランスを欠き、危うい」
セニア「それは逆でしょ。大きな力が一つあれば、安定するわ。それが二つになる方がバランスが難しいんだから」
ライコウ「その一つの力が正しければな」
セニア「それ、あたし達にケンカ売ってるの?」
ライコウ「今、この時点での話ではない。10年後、20年後の事を考えての話だ。人も組織も、時間と共に変化する。アンティラス隊が暴君にならないという保証はどこにもない」
セニア「保証はあるわ」
ライコウ「言葉だけでは信用できないな」
セニア「精霊の存在よ。精霊は間違った力を行使しない。だからこその魔装機神なの」
ライコウ「……そうとは限らない。精霊が100%正しいワケではない」
セニア「100%正しい事なんて、そうそうあるワケないでしょ。あくまでも相対的な話よ」
ライコウ「それを一方的に信じろと言うのか?」
セニア「言葉は信じなくてもいい。けど、あたし達の過去の行動は信じて頂戴」
ライコウ「む……」
ゴシン「こいつは一本とられたな。確かに、魔装機神のこれまでの行動は非の打ち所ががねぇ」
ユノー「確かに、過去の行動から、アンティラス隊の理念と行動は一致しています」
ライコウ「……だが、それに反する情報もあるぞ」
セニア「ああ、もしかして南部シュテドニアスの広報資料の事?」
ライコウ「ああ、そうだ」
セニア「あれは典型的な歪曲報道よ。あんなデタラメ、信じてるの?」
ゴシン「お嬢ちゃん、そりゃ身贔屓ってもんだぜ。直接関係してない人間に、それを察しろってのか?」
セニア「……おじさん、鋭いとこ突くね」
ゴシン「伊達に歳くってねぇのさ。南部は大々的に広報してるからな。ウソも百編言えば真実だ」
ミオ「南部の広報って、この国にまでやってんの?」
ゴシン「ああ、ホロテレビやネットでも色々やってるぜ。あんたらの悪口をな」
セニア「……迂闊だったわ。カウンターインテリジェンスが何とか緒に就いたばかりだったから、マスコミ対策は後手に回ってた」」
ゴシン「ちょっと調べりゃどっちが正しいかはすぐにわかるが、一般人にそこまで求めるのは酷だろ」
セニア「その通りね……何か手を打たないと」
ライコウ「ともかく、オーガイン計画の目的はさっき話した通りだ。これで防衛に手を貸してくれるんだな?」
セニア「そうね……あたし達に対抗するってところが気に入らないけど、それは内政干渉だし」
ミオ「巨大ロボットでも開発してんの?」
ライコウ「!?」
ミオ「ありゃ、図星?」
ライコウ「……さあな」
ゴシン「やれやれ……」
ミオ「ま、別にいいよ。ムダな戦いを起こしたりしない限りはね」
ライコウ「我が国がその様な意図を持つ事はない」
ゴシン「……ま、今ん所はね」
デメクサ「あのぅ、そろそろ準備しておいた方がいいと思いますよ。情報が確かなら、そろそろ襲撃の時間です」
ミオ「あっと、そうだった。それじゃ、いこうか」
ライコウ「了解した」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「オーガイン計画」


【戦闘マップ開始】
〔味方ユニット出現〕
ミオ「……こうしてみると、戦技研って何だか秘密基地みたいね」
ゴシン「いいところ突いてるな。ま、似た様なもんだ」
ミオ「変形して防御態勢とったりするの?」
ゴシン「……驚いたな。何でわかった?」
ミオ「だって、ありがちでしょ」
ゴシン「へぇ……地上ってのはその辺、進んでんだな」
ライコウ「お喋りはその辺にしておけ。来るぞ」
〔敵ユニット出現〕
オンガレッド「またアンティラス隊か……ことごとく我々の邪魔をしてくれる」
セニア「オンガレッド!? あんた、今度はエリアル王国でテロリストやってるの!?」
オンガレッド「テロリストだと? 遊撃隊と言ってもらおう」
セニア「似た様なもんでしょ」
オンガレッド「大きな違いがある。私は今、南部シュテドニアス軍に所属している。よって、我々の行動は南部政府の意志なのだよ」
ライコウ「南部政府の意志だと!? 我が国に宣戦布告でもするつもりか!?」
オンガレッド「場合によっては、そうなるかもしれんな。なにせ、エリアル王国は、聯盟によって禁止されている兵器を造ろうとしているのだから」
ライコウ「むっ……な、何を根拠にその様なデタラメを!」
オンガレッド「今の態度だけでも、充分証拠になると思うんだがね。我々はすでに掴んでいるんぢゃお、オーガイン計画の全貌をね」
ライコウ「何だと……」
オンガレッド「オーガイン計画とは、詰まるところエリアル王国における、魔装機神計画と言っていいものだ。違うかね?」
ライコウ「…………」
オンガレッド「ふむ、その沈黙は肯定として受け取っておこう。確かにラングランの魔装機神は、周辺国に対する脅威だ。それに対抗しようという、貴国の気持ちもわからないではない。だが、オーガイン計画は見過ごせない。ただでさえ、魔装機神は周辺諸国に多大な被害を与えているのだ。オーガイン計画は、魔装機神と同様、戦略的ヒト型汎用兵器を開発する計画だ。その様な力を、貴国が手に入れようというのであれば、我が南部シュテドニアスは実力をもって排除するのみ!」
ミオ「なんか、偉そうに言ってるけど、よその国が力を付けようとしてるのが気に入らないだけなんじゃないの?」
デメクサ「ですよね~」
オンガレッド「ゲスな物言いだな。他国が力を持つ事を脅威に感じるのは、当然だろう。ましてや、死の商人たるエリアル王国がそれを持つとなれば、看過できんのだよ。……もっとも、我が南部と提携してくれるのならば、今回の処置は考えないでもない」
ミオ「はい、本音出ました~。結局そういう度迂闊なワケね?」
オンガレッド「で、どうするね?」
ライコウ「本来なら、きちんと上に報告すべき事柄なのかもしれないが……今この場で答えさせてもらう。全身全霊を込めて、断る!」
オンガレッド「そうか。交渉は決裂したな。では、実力行使に移ろう」
〔敵ユニット出現〕
デミン「やれやれ、そんんあ上から目線で交渉しようなんて、どだい無理な話なんですよ」
ディーゴ「ま、こっちの方が楽しくて、俺は好きだがな」
ミオ「うわっ!? こんな戦力隠してたの!?」
ライコウ「臆するな! 俺達も協力する!」
ミオ「OK! それじゃ任せた!」
〈出撃準備〉
<戦闘開始>

<デメクサvsオンガレッド>

デメクサ「あ~、余計なお世話かもしれませんけど、交渉する時は、あんまり威圧的にならない方がいいですよ~」
オンガレッド「くだらん! 交渉では主導権を握るのが最善の手だ」
デメクサ「でも、それで揚げ足とられてちゃ意味ないですよねぇ」
オンガレッド「ぬっ……」

<セニアvsオンガレッド>
セニア「エウリードとはまた、懐かしい機体を持ち出してきたわね」
オンガレッド「我がシュテドニアスではエウリードの一部量産に成功したのでね」
セニア「まったく……カークス将軍も厄介なものを残してくれたわ……」

<セニアvsドレップ>
セニア「エウリードって、ずっとあたし達と敵対する運命なのかもね……」
ドレップ「…………」

<ドレップ撃破>
ドレップ「エウリードでも歯が立たんか……撤退する」
〔敵ユニット撃破〕

<オンガレッド撃破or敵3機以下・勝利条件達成>
※※オンガレッド撃破の場合のセリフ※※
オンガレッド「くっ……指揮官を集中的に狙うとは、なかなかの戦法だ、ここは一旦退かせてもらう」
※※敵3機以下の場合のセリフ※※
オンガレッド「どうやら大勢は決したな。これ以上の戦闘は無意味だ。これ以上の戦闘は無意味だ。各機個別に撤退せよ」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

〔敵ユニット離脱〕
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ミオ「図らずも、あいつら色々と説明してくれたね」
ライコウ「我々の軍事機密が駄々漏れだ……」
ゴシン「ま、しょうがねぇんじゃねーの? 俺達も色々あるんだしよ」
スメラ「我が軍に裏切り者がいる、という事か」
ライコウ「外患誘致罪は死刑だぞ」
ゴシン「本人にそのつもりはねぇんだろ。オーガイン計画の予算を削減したいだけで」
スメラ「大地の党の連中か……」
ゴシン「野党時代は優秀だったんだがな」
セニア「エリアル王国内も色々あるのね」
ミオ「まあ、どんなにCEPが優秀なミサイルだって、不規弾は出るものよ」
ゴシン「……お嬢ちゃん、元軍人だったのか?」
ミオ「ううん、一般人だけど」
ゴシン「何でそんな軍人みたな喩えをするんだ?」
ミオ「わかりやすいのかなって思って」
ゴクー「お師匠さん、最近ミリヲタの属性手に入れたですな」
ミオ「まあね~。前からその気はあったけど、ちょっと本格的にね」
ゴシン「……そいつがファミリアってやつかい?」
ミオ「そうだよ。面白いでしょ」
ゴシン「面白いっつーか……変だぜ」
ミオ「いやあ、それほどでも」
????(マンジ)ユニークなお嬢さんだねぇ」
ミオ「ありがと……って、おじさん、誰?」
ライコウ「フィールドナウ博士!? いつこちらに?」
マンジ「ついさっきだよ。オーガイン計画が狙われているとなれば、責任者の私が出向くのは当然だろ?」
ミオ「オーガイン計画の責任者?」
マンジ「ああ、そうだよ。君は確か、アンティラス隊の……えーと、ミオ・サスガ」
ミオ「え? あ、うん」
マンジ「そちらがセニア様で、デメクサ、ガエン、それと……あー……」
ゲンナジー「ゲンナジー・I・コズイレフだ」
アンジ「ああ、そうだった、そうだった。それで、ほかの皆さんは? 特にウェンディは?」
セニア「ウェンディなら別行動よ。ソラティス神殿にう向かったわ。何? あんたウェンディの知り合い?」
マンジ「ええ、まあ。そうか……また会えるかと楽しみにしていたのに……はあ……」
セニア「何よ、そのため息。それより責任者のあなたに訊きたい事があるのよ」
マンジ「あ、ええ。私で答えられる事なら、何なりと」
セニア「オーガイン計画で開発してる魔装機ってどんなデザイン?」
マンジ「は?」
ミオ「ちょっと、セニアさん。いきなりボケないでよ。そうじゃないでしょ、そうじゃ」
セニア「え~? だって気になるじゃない」
ミオ「そんな事より、オーガイン計画が新しい脅威にならないかどうか、そっちの方が重要でしょ?」
セニア「デザインだって重要だと思うな」
マンジ「あー、まあ、デザインはともかくとして、オーガイン計画が脅威にならない様にするのは私の役目だからね。その点はご心配なく。私を信用してくれれば」
ミオ「詐欺師が使うセリフよ、それ」
マンジ「これは手厳しい。そう返されると、確かに胡散臭いな。では、一つだけ極秘情報をお教えしよう。これを知れば、君達も信用してくれるだろうね」
ライコウ「待ってください、博士! 勝手にそんな事をしては……」
マンジ「そう固い事言わない、ライコウ君。統括責任者の私が責任を持つって言ってるんだからいいじゃないか」
ライコウ「……いつもそう言いながら責任から逃げてるじゃないですか」
マンジ「それはそれ、今回はちゃんとしてるから」
ライコウ「……まったく」
ミオ「それで、その極秘情報って?」
マンジ「あー、そうだったね。簡単に言うと、オーガイン計画の魔装機は、高位の精霊と契約してるんだ」
セニア「えっ!? 高位の精霊と契約って……魔装機神と同じって事?」
マンジ「その通り。まあ、そうは言ってもある条件が整わないと、その契約は完了しないんだけど………そこまでは残念ながら話せない」
ミオ「魔装機神ととおんなじって事は……自分の意志を持ってるって意味だよね?」
マンジ「そう。だから、精霊の意志に反する様な悪事は働けない。低位ならともかく、高位の精霊は操者を選ぶからね」
セニア「まあ……100%じゃないけど、おおむねその通りね。契約する冷静にもよる部分はあるんだけど。それにしても、この国に契約技術があるとは思わなかったわ。あれって、アカデミー独自なのに」
マンジ「そういうワケだから、君達と敵対する事はない。これで信用してもらえるかな?」

ミオ「まあ、そこまで話してくれたんだし、信用してもいいかな」
セニア「ま、今のところはね」
マンジ「では、友好の証として、歓迎会を開こうか。時間はまだあるんだろう?」
ミオ「う、うん。でもいいの? なんかみんな、また始まった……って感じの顔してるけど」
ライコウ「あー……博士は何かというと宴会を始めるのが好きでね……」
ゴシン「俺は好きだけどな、宴会」
スメラ「……博士のへたくそな歌さえなければな」
セイア「まあ、今日は多分何もないと思うからいいけど」
ミオ「そういや、みんなはどうしてるのかな。特にマサキ達の事、気になるよね」
セニア「うん……うまくいってるといいけど」
【シナリオエンドデモ終了】


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