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No.42
非道の作戦

【シナリオデモ開始】
ギド「相席よろしいかな?」
シモーヌ「ああ、構わないけど」
ギド「それでは失礼。おや、本格的なフレンチだな」
シモーヌ「まあね。ちょっと無理言ってサトさんに作ってもらった。そういうあんたはドイツ料理かい?」
ギド「ああ、やはりジャガイモとソーセージ、ザワークラウトは欠かせんよ」
シモーヌ「ジャガイモねぇ……ま、ドイツらしいけど」
ギド「何だ? ジャガイモは嫌いか?」
シモーヌ「嫌いっていうか、野暮ったい」
ギド「む、ジャガイモは優れた救荒作物だぞ。料理の幅も広い。質実剛健、ジャーマン精神の現れといってもいい」
シモーヌ「けど、パサパサしてるしねぇ」
ギド「そんなバターや生クリームばかりのゴテゴテした料理を食べていては太るぞ。ほら、このザワークラウトをあげるから、野菜をしっかりとれ」
シモーヌ「要らない。あたしそれ嫌い。もしかして嫌味? キャベツ踏みって太い足の事だろ」
ギド「ああ、そういう言い回しもあったな」
シモーヌ「何よ、あたしの足が太いっての?」
ギド「穿ちすぎだ。しかし、食事のバランスは考えておけよ。今はいいが、歳をとると一気に反動が来るぞ」
シモーヌ「余計なお世話。あたしは太らない体質なんだよ」
ギド「自信過剰だな」
シモーヌ「……いちいち突っかかるね」
ギド「突っかかっているのはそっちだろう。私は忠告しているだけだ。統計的にもフランス女性は30代に入ると急激に……」
シモーヌ「あー、もう、いちいち理屈っぽいんだよ、ドイツ人は。大人しくジャガイモ食ってろ」
ギド「なら君はカエルでも食べておけ」
シモーヌ「……言ってくれたね!」
ギド「売り言葉に買い言葉だ」
ベッキー「ちょっと、ちょっと、二人共よしな」
ギド「味音痴の国は」
シモーヌ「引っ込んでな!」
ベッキー「うっ!?」
マサキ「おいおい、何ケンカしてんだ? そろそろブリーフィングの時間だぞ」
ギド「む、そうだったな。この続きはまた後にしよう」
シモーヌ「ちっ、まあいいけど……」

ギド「現在、シュテドニアス南北戦争は、北部優位で推移している。南部から穂首に転向した州は全部で四つ。戦力比はおおよそ、北部3に対し、南部2といったところだ」
ワグネル「このまま推移すれば、近いうちに北部の勝利は確定しそうですね」
シモーヌ「アクレイドは大したものよ。どっかの作戦参謀も見習って欲しいものね」
ギド「突っかかるな。さっき言い返せなかったからって、まだ根に持っているのか?」
シモーヌ「まだ終わっちゃいないよ! そっちこそ……」
ヤンロン「それくらいにしておけ。今はブリーフィング中だぞ」
〔通信のコール音〕
セニア「ロドニーから通信よ」
マサキ「ロドニーから? なんかあったのか? メインに回してくれ」
ロドニー「すまん! お前らの力が借りたいんや! 助けてくれ!」
マサキ「助けてくれって……南部が攻撃してきたのか?」
ロドニー「ああ、完全に不意打ちされた。こっちの援軍は間に合わん!」
マサキ「奇襲かよ……それで場所は?」
ロドニー「ワイドント市や」
ワグネル「ワイドント市ですか? あそこには軍事施設などありませんが……」
ロドニー「連中、工場を攻撃しとるんや!」
ウェンディ「工場って……そんな、条約違反よ!」
ロドニー「ああ、聯盟に訴えるつもりや。そやけどその前に、まずは救援せんと」
マサキ「地図出してくれ。ワイドント市は……なるほど、ここからなら20分ほどだな」
ロドニー「引き受けてくれるんか?」
マサキ「当然だ! 非戦闘員を巻き込むなんざ、赦せるかよ!」
ワグネル「ええ、その通りです。至急ワイドント市に向かいましょう」

〔フリングホルニ、ソーム市郊外→ワイドント市へ移動〕
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「非道の作戦」


【戦闘マップ開始】
〔味方戦艦出現〕
マサキ「ひでぇ……辺り一面廃墟じゃねぇか……」
シャリアン「まだかなりのケガ人がいる様だ。フリングホルニはここに待機。ケガ人の収容を最優先とする」
ブラッドロイ「うむ。フリングホルニ、投錨!」
〔敵ユニット出現〕
オンガレッド「ほう、ようやくお越しか。遅かったね、アンティラス隊の諸君」
テュッティ「あなたは……オンガレッド!? 大統領補佐官、自らお出まし?」
ヤンロン「貴様……どういうつもりだ!? 市街地への攻撃は、条約で禁止されているんだぞ!!」
オンガレッド「条約を守って戦争に負けるより、条約を破ってでも戦争に勝つ方が大事なのだよ」
ヤンロン「卑劣なっ!」
オンガレッド「君達地上人に言われたくはないな。君達のやり方を参考にしただけだ。勝ったものが歴史を作る……地上の歴史はそうなのだろう?」
テュッティ「だからといって、これが赦される行為だと持ってるの!?」
オンガレッド「ここは北部の魔装機の重要パーツ工場だ。即ち、ここもまた軍事施設」
マサキ「屁理屈こねるなっ! 民間人を巻き込んで言う事かっ!」
オンガレッド「総力戦ともなれば、前線も銃後もなかろう」
ファング「地上の悪いところをマネてどうする! 何のための条約だ!」
オンガレッド「我々は負けるワケにはいかんのだよ! 負けたものがどうなるか、我々は身に染みて知っているのだからな!」
マサキ「てめぇは……前々から思ってたが、心底腐ってやがるぜ!」
〈出撃準備〉
<戦闘開始>

<マサキvsオンガレッド>

マサキ「やっぱ、てめぇはただのテロリストだ! 民間人を巻き込まねぇってのが、この世界の最低限のルールだろうが!」
オンガレッド「例の召還事故事件で、ラ・ギアスの人々の意識も変わったのだ。ならば、戦い方も変わるのは当然の事」
マサキ「!? 殿下のせいだってのか!? 責任逃れも大概にしろっ!」

<ザッシュvsオンガレッド>
ザッシュ「父さんだって、あのラセツだって、民間人には手を出さなかった! それなのに、あなたはっ!」
オンガレッド「カークス将軍の息子か……カークス将軍は大義に縛られすぎていた。勝つための非情さが足りなかった。だから敗者となったのだよ」
ザッシュ「あなたはっ……いや、お前はっ! このままにはしておけないっ!」

<ファングvsオンガレッド>
ファング「貴様には騎士道精神がないのか!?」
オンガレッド「私は効率だけを考えているのでね。論理的に考えれば、当然の帰結だよ」
ファング「大昔の悲惨な戦争を繰り返す気か!?」
オンガレッド「戦争に負けるよりはマシだからね」
ファング「貴様っ!!」

<オンガレッド撃破or5EP・敵増援1出現>
オンガレッド「……そろそろ時間だな。では、私はここで失礼させてもらう」
マサキ「てめぇっ! 逃げる気か!?」
オンガレッド「君達だけの相手をしているほど暇ではなくてね。後は彼らに任せるよ」
〔敵ユニット出現〕
レッフェン「…………」
オンガレッド「さて、後の事は頼んだよ、ダスドレーシュ将軍」
レッフェン「わかっている」
オンガレッド「虎の子のエウリードを与えているのだ。それなりの成果は見せてくれたまえ」
〔敵ユニット離脱〕
リコ「……将軍」
レッフェン「この様な非道な作戦の一端を担わねばならんとはな……」

<マサキvsレッフェン>
マサキ「ダスドレーシュ将軍……あんたがこんな作戦に手を貸すとはな」
レッフェン「決まってしまった事だからな。後は命令を遂行するしかない」
マサキ「……命令違反はできねぇって事か」
レッフェン「責任を回避するつもりはないが、できるだけの反対はした」
マサキ「……大変だな、あんたも」

<マサキvsリコ>
マサキ「リコ・サンドリーブか……やりにくい相手だな」
リコ「遠慮は要らない!」

<テュッティvsレッフェン>
テュッティ「ダスドレーシュ将軍……軍は退けないのですね?」
レッフェン「ああ、オンガレッドは督戦隊まで組織している。たとえ私でも、戦意を見せねば後ろから撃たれる」
テュッティ「やはり元凶はオンガレッド……このままにはしておけない……」

<ジノvsレッフェン>
ジノ「……将軍、提案があります」
レッフェン「よせ、この会話も記録されている。迂闊な事を言えば、隊の全員に連帯責任が及ぶ」
ジノ「……オンガレッドはそこまで手を回していましたか……わかりました。ですが、死に急ぐ事だけは避けてください」
レッフェン「ああ、こんなくだらん事で死ぬワケにはいかんよ」

<ジノvsリコ>
ジノ「リコ、君の事だから心配は要らないと思うが……無理はするな」
リコ「わかってる、ジノおじさん」

<ロザリーvsレッフェン>
ロザリー「レッフェンおじさん……おじさんでも、この作戦は止められなかったの?」
レッフェン「すまんな、ロザリー……私の力不足だ」
ロザリー「おじさん……」

<ロザリーvsリコ>
ロザリー「参ったな……こんな戦いでリコちゃんとやり合わなきゃなんないなんて……」
リコ「うん……ただの剣術の試合だったらどんなに良かったか……」

<レッフェン撃破>
レッフェン「……最後の1機まで戦え、か。まったく、無理な命令を……撤退する」
〔敵ユニット撃破〕

<リコ撃破>
リコ「やりたくないけど……やれるだけの事はやった。撤退する」
〔敵ユニット撃破〕

<敵全滅・勝利条件達成>
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ウェンディ「オンガレッドは、なりふり構わなくなってきたわね……」
セニア「聯盟の緊急決議が出たわ。南部の今回の行動について、制裁措置をとるって。どうやら正式に、南部への実力行使をあたし達に依頼してきそうね」
ワグネル「聯盟にしては素早い決議ですね。よほど今回の件は腹に据えかねたんでしょう」
マサキ「連盟の決議なんざ、俺達には必要ねぇ。オンガレッドはこのままにしちゃおけねぇんだ」
テュッティ「そうね……民間人を巻き込むなんて卑劣な事、赦してはおけない」
ミオ「それに、ヴォルクルス教団との繋がりって疑惑もあるしね」
ヤンロン「セニア様、オンガレッドの動きはわかりますか?」
セニア「探ってるけど……南部は情報が少ないのよね。もっと人員を増やさないと」
マサキ「それはまた後のでの話だ。今はとにかく手持ちの情報網で何とかあいつの動向を探ってくれ」
セニア「うん、まあ、できるだけやってみる。メフィル、手伝って」
メフィル「わかりましたぁ」
マサキ「頼んだぜ、セニア、メフィル。オンガレッドは……赦さねぇ」
テュッティ「ケガ人の収容はどう?」
ベッキー「大体終わったよ。けど、ここの治療施設じゃ人手が足りない。近くの治療院まで運ばないと」
テュッティ「そうね、至急近くの治療院に連絡を。私も治療の手伝いに行くわ」

ギド「やれやれ……やっと人心地ついたな」
シモーヌ「ケガ人の運搬も終わったし、後は北部の部隊に任せておけばよし。さ、食事食事。腹減って死にそうよ」
ギド「ん? 何か厨房が騒がしいようだが……」
シモーヌ「あれ? あ、ホントだ。かけ声というか、叫び声といか……何だろ?」
[イベント「あんた、料理できたの?」]
ヤンロン「はっ! ふっ! ほわあっ!」
シモーヌ「ヤンロン!? あんた、何やってんの?」
ヤンロン「見ればわかるだろう。料理を作っている」
シモーヌ「料理って……あんた、料理できたの?」
ヤンロン「ああ、それなりの腕は持っているつもりだ」
マサキ「なんかいい匂いがすんな」
ミオ「中華かな? あれ? ヤンロンさん?」
ヤンロン「千客万来だな。まあいい、量は多めに作っている」
マサキ「ヤンロン、お前……料理できたのか」
ヤンロン「やれやれ、皆同じ事を訊く。そんなに珍しいか?」
ミオ「うん、珍しい」
ヤンロン「中華料理は炎が命だ。炎の精霊の加護を受けている僕にはふさわしいだろう」
ミオ「いやいや、関係ないから、それって」
マサキ「それにしたってなぁ。。今までそんな姿、見せた事ないだろうが」
ヤンロン「昔はよく作ったものだ。それに、修行していた時にも、こうして自炊していた」
ランシャオ「ご主人様の腕前は、私が保証します」

ヤンロン「よし、できたぞ。カキのオイスター炒めだ」
ミオ「へぇ、広東料理なんだ」
ヤンロン「職は広州に在りと言ってな」
ミオ「ヤンロンさんって、上海出身だったの?」
ヤンロン「いや。ただ、若い頃は修行で色々な所を巡ったからな」
ミオ「修行って……料理の修業じゃないよね?」
ヤンロン「拳法だ。さあ、それよりできた料理を運んでくれ。まだまだあるぞ」
ミオ「りょーかい」
マサキ「OK」「へぇ、うまそうじゃねぇか」
シモーヌ「ホント。それにしてもヤンロン、どうして急に料理を?」
ヤンロン「なに、君とギドが料理の事でケンカしていると小耳に挟んだのでな。フランスとドイツが料理でもめたのなら、中華で解決するのが一番だ」
ミオ「普通もめるのはフランスとイタリアだと思うけど……おいしそうだからいっか」
ギド「む……そうか。手間をかけてしまったな、ヤンロン」
シモーヌ「へぇ、こんな料理が食べられるんなら、これからちょくちょくギドとケンカしてもいいかな」
ヤンロン「シモーヌ、それは本末転倒だ。大体お前達は食文化に対して狭量すぎるのがいかんのだ。いいか、中華四千年の料理の歴史は異民族の文化、食材、調理法を吸収し、医食同源、薬食帰一の思想と共に……」
マサキ「ストップ! また説教始める気かよ! せっかくの料理が冷めるぜ」
ヤンロン「ふむ……まあよかろう。この続きは食事が終わってからにしよう」
シモーヌ「……ギド、食べ終わったら、速攻で逃げるよ」
ギド「……同感だ。説教などされては、折角のごちそうが胃にもたれる」
シモーヌ「ふふ今回は意見が一致したね」
ギド「ああ、そうだな」
【シナリオエンドデモ終了】


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