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No.57
ゼノサキスの血脈

【シナリオデモ開始】
マサキ「俺達を呼び出したって事は、話す気になったんだな?」
エラン「ああ、ようやく連中が動いてくれたからね」
マサキ「連中だと? 誰の事だ?」
エラン「ヴォルクルス教団さ。まったく、トロい連中だよ。あれだけ情報をあげたってのに、こっちの予定よりも1日遅れて動き始めるなんてね」
マサキ「てめぇは……何を考えてる?」
エラン「おいおい、何度同じ事を言わせるつもりだい? 僕の目的はただ一つ。ラスフィトートを倒す事さ」
マサキ「……て事は、ヴォルクルス教団がラスフィトート復活に動き出したってのか?」
エラン「そういう事さ。さあ、それじゃ連中が待ってる、ラスフィトート神殿に向かおうか」
マサキ「ちょっと待て! ラスフィトート復活を阻止するんなら、先に神殿を破壊すれば済む事だろうが! 何でヴォルクルス教団より先に破壊しとかねぇ!?」
エラン「……あきれたね、どうも。僕の言ってる事をまるで理解していない。いいかい? 頭の悪い君のためにもう一度だけ言う。僕は、ラスフィトートを、倒す。封印するんじゃない、倒すんだよ」
マサキ「バカか! あんなバケモンをてめぇ一人で倒せると……」
エラン「思ってるんだよ、僕は。いや、言い直そう。確信している」
マサキ「倒すために、わざわざ復活させるってのか! そんな事をしたら、被害が拡大するだけだろうが!」
エラン「そんな事は、僕の知った事じゃない。僕は、ラスフィトートを倒し、剣神ランドールを超える。それが望みさ」
マサキ「ちっ……やっぱりてめぇとは永久にわかり合えそうにねぇ。ついでに言うと、ランドールの名前を持ち出されるのも不愉快だ!」
エラン「フン、君はその名を捨てたんだろ? だったら関係ないんだ。口出ししないでもらいたいね」
マサキ「うるせぇ! ラスフィトート復活なんて聞いて、ほっておけるか! 大体、ティアンはその復活を阻止するために、命を懸けたんだ! それを侮辱するのは赦さねぇ!」
マサキ「ああ、あの一件か。言っておくけど、別に侮辱はしていないよ。むしろ、感心してるんだよ、ティアンの事についてはね。
何しろ、魔装機神でもないのにポゼッションを発動し、あまつさえラスフィトートを封印した。僕にとっては余計なお世話だったけど、その実力は認めている」
マサキ「だが、てめぇはそのティアンの行動をムダにしようとしてるんだぞ!」
エラン「だから、余計なお世話だって言ったろ? 実力を評価するのと、その結果を評価するのは別なんだよ」
マサキ「ちっ、こんな事言い合いしても埒があかねぇ! とにかく、そのラスフィトート神殿に案内しろ! 話はその後だ!」
エラン「ああ、その意見には賛成だ。僕も活きのいい内に、ラスフィトートを葬りたいからね」

〔フリングホルニ、ベランセン火山→ラスフィトート神殿へ移動〕
マサキ「ここで間違いないんだな?」
エラン「ああ、君も知ってるだろ。神殿は地下にあるんだよ」
マサキ「入り口はどこだ?」
エラン「心配しなくても、ちゃんと案内してやるよ。さあ、行こうか」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「ゼノサキスの血脈」


【戦闘マップ開始】
〔敵ユニット出現〕
サティルス「……プラーナの数値が低いな」
グレプス「残念ながら、思ったより早く戦争が終結してしまいましたので……」
サティルス「これでは、完全に封印を解くのは不可能だな」
グレプス「ですが、分け身であればなんとか……」
エラン「何だよ、セコい事言ってるな。折角色々教えてあげたのに。この体たらくとはね。がっかりだよ」
サティルス「!?」
〔第3軍ユニット出現〕
〔味方ユニット出現〕

エラン「まったく、分け身の復活もまだだなんて、僕の予想を遙かに下回るのろま加減だ。あきれるのを通り越して感心するよ」
サティルス「エラン・ゼノサキス……おのれ、そうか、貴公の手引きか」
エラン「その分じゃ、本体の復活なんて夢のまた夢だな。しょうがない、相手としちゃ不足だけど、分身で我慢してやるよ。さあ、さっさと復活させてくれないかな」
サティルス「返す返すも無礼な振る舞い……よもやそのままで済むと思ってなかろうな」
エラン「前口上はもういいよ。君達に興味なんてないんだから。さあ、ラスフィトートの分身を早く出してもらおうか」
サティルス「良かろう……天に唾するその言動、身をもって思い知るがいい!」
〔祭壇上に魔法陣展開〕
〔神の降臨〕

ラスフィトート「……ようやく顕現できたか……この身には、まだ、力が戻っておらぬか。……是非もなし」
エラン「ふうん……思ったより力のある分身みたいだな。まあ、肩慣らしにはちょうど良さそうだ。それじゃ、マサキ。僕はラスフィトートを相手にするから、残りのザコは任せた」
マサキ「てめぇの指図は受けねぇ! 俺達は俺達のやり方でやる!」
エラン「そうかい。まあ、いいさ。僕も勝手にするから」
〈出撃準備〉
<戦闘開始>

<エランvsラスフィトート>

ラスフィトート「……ゼノサキスの末裔よ。なぜに我を目の敵にする? 我は戦いを好まぬ」
エラン「相も変わらず、口先だけだな。何が『戦いを好まぬ』だ。充分戦ってるだろ?」
ラスフィトート「降りかかる火の粉を払っているだけだ」
エラン「それにしちゃ、積極的だな。何にせよ、お前には踏み台になってもらわないと」
ラスフィトート「愚かな……神にあらがうとは、無思慮な男よ」
エラン「神、ね。神の概念なんて色々あるからね。まあ、それでも確かに、お前には神と名乗っていて欲しいな。僕が欲しいのは、『神殺し』の称号だからね!」

<サティルス撃破>
サティルス「くっ……悲願たるヴォルクルス様の復活も果たせず、この様な地で果てるとは……無念。ヨーテンナイ様……申し訳ありませんでした……」
〔敵ユニット撃破〕

<エラン撃破>
エラン「……何だと? ふ……まあいいさ。少しは収穫があった。練習での失敗は糧になるからな。後は君達に任せるよ」
〔第3軍ユニット離脱〕

<ラスフィトート撃破・勝利条件達成>
ラスフィトート「ぬうぅ……やはりこの身では、まだ不完全……口惜しいが、いずれまた、顕現する機会もあろう。この度は我の負けを認めよう……だが……戦いがあり限り……いずれは……」
〔敵ユニット撃破〕
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

マサキ「エラン、いいんだな?」
エラン「ああ。もうどうせ、ここの神殿は使えないからね。残ってるのはただの抜け殻さ。少しは考古学的価値がありそうだけど」
マサキ「けど、ほっとくワケにゃいかねぇんだよ。必要なデータはとった。このままにしといたら、いつどんな拍子でまた、ラスフィトート復活に使われるかわかったもんじゃねぇからな」
エラン「そうなったら、それはそれで、僕にとっては好都合だけどね。ああ、やっぱり破壊はやめておくかい? 今ならまだ……」
マサキ「爆破」
〔爆発音〕
〔画面、震動〕

エラン「……少しは人の話を聞いたらどうかな?」
マサキ「ああ、いくらでも聞いてやる。ただし、プレシアを助ける方法についてだけだがな」
エラン「ああ、そういう約束だったね。いいよ、それじゃ話そうか。お茶の飲めるところがいいな。ブリーフィングルームにしようか」
〔ドアの開閉音〕
マサキ「あ、こら! 勝手に歩き回るな!」

エラン「ふうん、悪くないお茶だね。珍しいな、どこのお茶だい?」
デメクサ「日本茶ですよ」
エラン「ニホン……ああ、そういや、そんな国が地上にあるらしいな。確か一時期流行していた事も……」
マサキ「世間話をしにきたんじゃねぇだろうが! さっさと本題に入れ。こっちはちゃんと等価交換ってのを果たしたんだぞ!」
エラン「君はもう少し、心にゆとりを持った方がいいな」
マサキ「うるせぇ! 時と場合によるんだよ!」
エラン「わかったよ、ちゃんと話してやる。2000年以上前に分かれたとはいえ、プレシアは親戚だからな。プレシアの呪いを特には、この前説明した螺旋の型……あれを正式な型として、まず覚える必要がある。両手を使い、二重螺旋の型にする。ここまでは説明したよな?」
マサキ「ああ、けど、そのままじゃ役に立たねぇとも言ってたがな」
エラン「本来この技は、敵を倒すための技じゃないんだよ。剣術よりも、むしろ魔術に近いものなんだ。そもそも検診ランドールが使った神衹無窮流は、魔術、いや、魔法とも言える代物でね。だからこそ、ヴォルクルスをも封印できた。もっとも、彼自身の素質が大きく左右していたのも確かだけど。今では、彼ほどの素質を持つ者なんて、ラ・ギアス中を見回しても、果たして一人でもいるかどうか……」
マサキ「おい、話が脱線してねぇか?」
エラン「ああ、そうだったな。この辺りを説明したところで、君に理解できるワケおなかったか。それじゃ、要点だけを言おうか。二重螺旋の型は、本来内観として自分自身に使う型なんだよ」
マサキ「内観ってなんだよ?」
エラン「……ふう。自分自身の動きを観察する事だ。確か、地上には座禅というものがあると聞いたが……」
マサキ「ああ、座禅なら俺も知ってるぜ」
エラン「なら話が早い。それと同じで、自分の中に二重螺旋をイメージする」
マサキ「イメージするだけでいいのか?」
エラン「君は、二重螺旋と聞いて、何か思い当たるものはないかい?」
マサキ「二重螺旋?」 あー……螺旋階段とか」
エラン「……DNAは知ってるな?」
マサキ「えっ? あ、あー……えーと……い、遺伝子の事だっけ?」
エラン「正確には少し違うが、まあ、そこまで正確さを求めるのは酷だろうね。まあ、君の認識で間違いない」
マサキ「……何でいちいちそう、上から目線なんだ、てめぇは」
エラン「DNAの構造は、二重螺旋だ。二重螺旋の間に、アデニン、グアニン、シトシン、チミンの4種の塩基が結合し、遺伝情報を作っている」
マサキ「……生物の授業かよ」
エラン「まあ、君が知らなくともプレシアは知っているはずだから、問題ないだろうね。さて、イメージした二重螺旋のとは、即ち自分のDNA情報だ。その構造を知り、改変する事が、ヴォルクルスの呪いを解くのに必要な技となる」
マサキ「……そんな事ができるのか?
クロ「ちょっ、マサキ! それって魔術の初歩じゃニャいの!」
シロ「そうだよ、マサキ。おいら達だって知ってる事だぜ」
エラン「……自分の使い魔以下の知力しかないのか、君は?」
マサキ「う、うるせぇ! 俺には魔術なんて必要ねぇんだよっ!」
エラン「やれやれ。まあ、使い魔が知っているなら、いざとなれば彼らに頼めば事は済む、か。プレシアも神衹無窮流を修めるために、魔術を嗜んでいるはずだ。さっきの説明をすれば、理解する」
マサキ「……俺は理解しなくていいって言ってるな?」
エラン「ザルで水を汲むバカはいないだろう?」
マサキ「ふん、好きに言ってろ」
エラン「さて、これが最後のレクチャーだ。イメージした自分のDNA構造に、違和感があるはずだ。その違和感の元を探り、イメージで修復する。実践の仕方は魔術と同様だ」
クロ「うん、ニャんとニャくだけど、理解できる。確かに魔術ではイメージが大切だもんね」
エラン「二重螺旋の型は、使い手のDNA情報を無意識に利用している。だからこそ、内観にも使えるワケだ。一度、二重螺旋の型を実戦で使いさえすれば、確実に自分のものにできる。いいかい? ここがポイントだ。二重螺旋の型を使って、実際に攻撃する事。これだけは忘れちゃいけない」
クロ「ニャるほど。そうすれば、確実に成功しそうね」
エラン「うん、君は理解が早くて助かるよ。本当にマサキの使い魔なのかい?」
クロ「不本意ニャがら……」
マサキ「おい、こら、どういう意味だ!」
エラン「さて、これで伝えるべき事は全て伝えたよ」
マサキ「ああ……ありがとよ」
エラン「!? あ、ああ……いや、どういたしまして」
マサキ「何だ、その意外そうな顔は?」
エラン「実際意外だったんだよ。まさか君の口から素直にお礼の言葉を聞くとは思わなかったんでね」
マサキ「用が済んだんなら、とっとと帰れ!」
エラン「そうそう。君はそうでなくちゃな。それじゃ、失礼するよ。また会う事があれば、今度は手加減しないからそのつもりで」
マサキ「へっ、その言葉、そっくりそのまま返してやるよ」
エラン「ハハハ、じゃあな」
〔ドアの開閉音〕
シロ「結局あいつ、次はおいら達と敵同士にニャるって言ってんだよニャ」
マサキ「ああ、厄介な相手だぜ、まったく」
【シナリオエンドデモ終了】


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