第３話
その名はガンダム
【シナリオデモ開始】
アークエンジェル ブリッジ
チャンドラ「先方の到着予定時刻になりました」
マリュー「何かがやって来る様子はないわね…」
ナタル「…これで罠だったという話では済まされませんよ、艦長」
マリュー「わかっているわ、バジルール中尉」
ムウ「さて、傭兵集団は時間にルーズなのか、あるいはもう来てるのか」
ノイマン「えっ？」
ムウ「潜水艦なら、あり得るぜ」
ナタル「本艦は海上に浮いているだけです。水中から攻撃を受けたら、ひとたまりもありません」
ムウ「そう、悲観的にならなくても…」
〔通信のコール音〕
ミリアリア「ミスリルより入電！ 救援活動を行う前に、アークエンジェルにて、艦長同士の階段を行いたいとのことです」
マリュー「直接、話を…」
ムウ「その前に、向こうも艦長なんだな。近くにいるってんなら、やっぱり潜水艦か？」
マリュー「…会談の件、受けると先方に伝えて」
ミリアリア「わかりました」
アークエンジェル 食堂
トール「キラの様子、どうだった？」
カズイ「まだ寝てる。モビルスーツで大気圏突入なんて無茶をしたから、絶対安静だってさ」
サイ「そう…なんだ」
カズイ「…やっぱり、キラってコーディネイターなんだよな」
トール「今さらどうしたんだよ」
カズイ「いや、だってさ…ヘリオポリスでストライクに初めて乗った時もＯＳを書き換えて、いきなり戦ったり…」「今回の地球降下にしても、ナチュラルだったらまず助からなかったって…」「見た目は同じように見えても、能力は全然違うってこと、目の当たりにしちゃったからさ」
サイ「確かに、キラは俺たちとは違う」
トール「おい、サイまで…あいつはコーディネイターだけど、敵じゃない。友達だろ」
サイ「わかってるさ」
〔扉の開閉音〕
フレイ「キラは？」
サイ「あいつはまだ医務室にいるよ。君も少し休んだ方がいい」
フレイ「私は…大丈夫よ。それより、キラに早く良くなってもらわなくちゃ…」「そう…早く、ね」
サイ「…疲れてるみたいだし、部屋まで送ってくよ」
フレイ「ううん、キラの所に行くわ。ひとりでね」
〔扉の開閉音〕
サイ「………」
カズイ「フレイさ、なんか様子が変じゃない？」
トール「無理ないよ。目の前で父親を亡くしたんだし」
カズイ「まさか、ザフトが大西洋連邦の外務次官の艦を沈めるなんてね…」
トール「俺たちやキラ、ミリィだって、少し前まで普通の学生だったんだ」「戦争に巻き込まれて、軍に入ることになるなんて思ってもみなかったよ」
カズイ「これからどうやっちゃうんだろ、僕たち…」
アークエンジェル 艦長室
テッサ「そちらの事情はわかりました。まずは補給と修理資材の手配を…」「その後、地球連合軍最高司令部があるアラスカ基地の近くまで護衛します」
マリュー「ご協力、心より感謝します」
テッサ「我々ミスリルにとって、貴艦もさることながら『Ｇ』の存在を看過するわけにはいきませんので」
ナタル「何故、『Ｇ』のことを…！」
テッサ「こちらもそれなりの情報を掴んだ上で協力を申し出ていますから。そうですよね、カリーニンさん」
カリーニン「ええ。たとえば、プラントの歌姫であるラクス・クラインの一件なども」
マリュー「！？」
ムウ「ほう、大した情報収集能力ですね」
カリーニン「アークエンジェルは、トラブルで漂流していたプラント最高評議会議長シーゲル・クラインの娘であるラクス・クラインを保護」「その後、クルーの良心的な判断により、ザフト側へ彼女を引き渡し、更なる緊張状態に陥る危機を回避した…と認識している」
ムウ（正確な情報だ。この艦にミスリルのスパイがいると言わんばかりだぜ）
テッサ「なお、我々の関与については内密にお願いします」
ナタル「あのような大型潜水艦と行動を共にする以上、無理があると思われますが」
テッサ「あなたたちが事を公にしなければ、それで結構です」
マリュー「…わかりました」
ムウ（根回しと情報操作はお手の物ってことかい）
テッサ「とりあえず、トゥアハー・デ・ダナンから出せる物資はすぐに提供します」「推進部の修理に必要な資材は、こちらで手配し、ここへ運ばせます」
マリュー「お願いします。艦が動かなければ、どうにもなりませんので」
テッサ「ザフトがモビルスーツ部隊を送り込んでくる可能性はありますから、こちらはＡＳを待機させておきます」
マリュー「すみませんが、よろしくお願いします」
低軌道上 ザフト艦 ブリッジ
クルーゼ「地球へ降下した足つきが所属不明の部隊と接触したようだ」
ニコル「地球連合軍ではないのですか？」
クルーゼ「ああ。彼らの目的は不詳だが、ストライク絡みだろう」
ニコル「では、僕たちに追撃命令を」
クルーゼ「その前に…アスラン、君に問いたい。足つきとストライクを仕留めてくれるな？」
アスラン「………」
クルーゼ「あの機体のパイロットが君の旧友だといえ、撃たなければ、君自身が撃たれるのだよ」
アスラン「わかっています。以前に話した覚悟は今も変わりありません」
クルーゼ「次は撃つと言った君の言葉を信じているよ」
アークエンジェル 医務室
キラ「う、うう…ここは…」
フレイ「気がついた？」
キラ「フレイ…あの後、僕は…アークエンジェルは…？」
フレイ「地球に降りたのよ。ストライクが着艦した時には意識がなかったそうだから、覚えてないんでしょ」
キラ「！ 一緒に降下したシャトルは…！？ ヘリオポリスから避難してきた人たちは…！？」
フレイ「…みんな死んだわ」
キラ「そ、そんな…！」「ぼ、僕は…僕は守れなかった…！ うっ、うう…！」
フレイ「大丈夫、私がいるから…私の想いがあなたを守るから…」
キラ「フレイ…？」
トゥアハー・デ・ダナン 第一状況説明室
メグ「「そう…南極のＭＡＲＴであたしと話していたことも、２体の巨人のことも覚えていないのね…」
？？？（※ディド）「………」
メグ「じゃあ、あなたがあたしたちを守ってくれた理由は？」
？？？「善なる心を持つ者たちを…人間を守れ…」「それが、俺に与えられた使命…」
メグ「使命…！？」（そんなこと、ＭＡＲＴにいた時は言ってなかった…！）
リナリア「善なる心を持つ人間…私たち？」
？？？（※ディド）「そう…らしい」
メグ「らしいって…。相良君たちが民間人を守るために行動したのは事実だけど…」
リナリア「誰？ 君に使命を与えた者」
？？？（※ディド）「…わからない」
メグ「じゃあ、他に覚えていることはある？」
？？？（※ディド）「ディド…」
メグ「え？」
ディド「子の姿でいる時、そう呼ばれていたような気がする」
メグ「誰に…って聞いても、覚えてないよね？」
ディド「ああ」
メグ「わかったわ。あたしたちもこの世界に来たばかりで、ミスリルに頼るしかないから…」「一緒に行動してもらうわよ、ディド。元の世界へ戻るにしても、あなたがいなければ無理っぽいし」
ディド「２体の巨人…奴らはまた現れるかもしれない」
メグ「そのことは想定しているわ。そして、今のところ、あなたの素性を知っているのは彼らだけ…」「テスタロッサ大佐も予期してるだろうけど、伝えておかないとね」
〔警報〕
メグ「！？」
リナリア「たぶん、敵襲警報…！」
【シナリオデモ終了】
サブタイトル
『その名はガンダム』
【戦闘マップ１開始】
〔味方戦艦出願済み〕
トノムラ「ザフトのモビルスーツ部隊、６０秒後に戦域内へ侵入！」
マリュー「同じ場所に止まっていれば、狙われて当然ね」
テッサ「カリーニンさん、メグさんたちにも出撃要請を出してください」
カリーニン「彼らが重要な調査対象であることを承知の上で？」
テッサ「ええ。こちらは動きがままなりません。この場を切り抜けるために、必要な手段だと判断しました」
カリーニン「了解。ダイモン。メグル以下２名に出撃要請を出します」
〔味方ユニット出現〕
ムウ「俺の機体は出せないのか？」
マードック「無茶言わんでくれ、ストライクの整備で手一杯なんだ！」
キラ「僕が行く！」
ムウ「坊主！？ お前、身体は！？」
キラ「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ！」
マードック「おい、待て！ ストライクは…！」
トノムラ「ザフトのモビルスーツ部隊、戦域内に侵入！」
〔敵ユニット出現〕
リナリア「あれがモビルスーツ…！」
ミリアリア「艦長、ストライクが発進許可を求めています！」
マリュー「！」
キラ「僕が行って、やっつける！ ハッチを開けろよ！」
ナタル「ヤマト少尉、勝手な真似は許さんぞ！」
マリュー「…言いようは気に入らないけど、動けないこの艦を守るためには彼にも出てもらった方がいいわね」「ストライク、発進させて！」
〔味方ユニット出現〕
宗介「あれがＧ…ストライクか」
クルツ「つーか、ザフトはあれを狙ってんだろ？ 出していいのかよ」
マオ「これまでに結構な戦績を上げてるらしいじゃない。パイロットはコーディネイターだっていうし、うかうかしてると見せ場を奪われるよ」
クルツ「へいへい」
キラ「もう誰も死なせない…！ 死なせるもんか！ 僕がガンダムで！」
フレイ（ふふ…ふふふふ…キラ、私を守ってね。あいつら、みんなやっつけて…）（そして、あなたは戦って、戦って…死ぬの）（でなきゃ、許さない…！）
＜戦闘開始＞
＜キラが戦闘＞
キラ「僕がやらなくちゃ…！ アークエンジェルを守ってみせる！」
＜敵全滅・勝利条件達成＞
マデューカス「艦長、現戦域内の敵反応が全て消失しました」
テッサ「これで終わりだとは思えません。第２波に備えて下さい」
マリュー（まだ来るわね、きっと…）
〔アークエンジェルの警報〕
トノムラ「敵の第２波、接近！ ３０秒後に現戦域内へ侵入！」
マリュー「迎撃用意！」
【戦闘マップ１終了】
【戦闘マップ２開始】
〔味方戦艦出現済み〕
〔味方ユニット出現済み〕
トノムラ「敵第２波、現戦域内へ侵入！」
〔敵ユニット出現〕
マリュー「「イージスとブリッツ…！」
テッサ「ストライクと同時期に開発され、ザフトに奪われたＧ兵器ですね」
ニコル「ストライクを確認…！」
アスラン「キラ、これが最後だ。俺たちのもとへ来る気はないんだな？」
キラ「何度聞かれても、答えは同じだよ」
アスラン「………」
クルツ「あのふたり、知り合いなのかよ？」
ミリアリア「はい、幼年学校からの親友だそうです」
クルツ「それが今や敵味方ってか。ドラマだねえ」
ッマオ「あたしらにとっちゃ、敵以外のなんでもないよ」
クルツ「そりゃそうだ」
キラ「…アスラン、退く気はないんだね？」
アスラン「俺が何のためにここへ来たと思っている？」
キラ「なら、僕は…！」
アスラン「お前のストライクと足つきは、俺が仕留める！」
キラ「そんなこと、やらせるもんか！」
＜戦闘開始＞
＜キラvsアスラン＞
キラ「どうしても退かないっていうのなら…！」
アスラン「ここは戦場だ！ そして、お前は敵なんだ！」
＜ニコル撃破＞
ニコル「こ、ここまで押されるなんて…！」
アスラン「後は俺がやる！ お前は下がれ！」
ニコル「ごめん、アスラン…！」
〔敵ユニット離脱〕
＜アスランＨＰ３０％以下・勝利条件達成＞
アスラン「くっ！ だが、突破口は見えたぞ！」
〔アスラン、アークエンジェルへ接近〕
トノムラ「イ、イージスが本艦に急速接近！」
マリュー「…！」
キラ「アスラン！！」
〔キラ、アスランへ隣接〕
アスラン「キラ、邪魔をするな！」
[イベント戦闘「キラvsアスラン」]
〔キラにスパーク〕
キラ「う、うううっ！」
ミリアリア「キ、キラ！！」
クルツ「あいつ、やべえぞ！」
アスラン「終わりだ、キラ！」
キラ「ぼ、僕がやらなきゃ…！ 守らなきゃいけないんだ！」
〔キラ、ＳＥＥＤ覚醒〕
[イベント戦闘「キラvsアスラン」]
〔アスランにスパーク〕
アスラン「うぐうっ！！」
キラ「もう止めてくれ、アスラン…！」
アスラン「キ、キラ…！ くっ！」
〔敵ユニット離脱〕
マデューカス「艦長、戦域内の敵機が離脱しました」
テッサ「第３波は来なさそうですが…修理と補給が必要な機体はただちに帰艦。それ以外は周辺の警戒を」
マリュー「なんとか凌げたようね…」
ムウ「ああ、最後の最後で坊主に助けられたな」
クルツ「あそこから巻き返すなんて、さすがコーディネイターってか」
マオ「けど、危ういね、あの子…」
【戦闘マップ２終了】
【シナリオエンドデモ開始】
アークエンジェル ブリッジ
ミリアリア「ストライク、着艦しました」
マリュー「では、バジルール中尉。補給物資の搬入と艦の修理を再開させてください」
ナタル「了解です」…
ムウい「で、ミスリルからの贈り物はいつ届くんだ？」
ナタル「５時間後です」
ムウ「その後、どれぐらいで推進部の修理が終わる？」
ナタル「３時間後と推定しています」
ムウ「つまり、あと８時間は動けないってわけか。こりゃあ、敵はもう１回襲ってくるぜ」
マリュー「…わかっています。少しでも早くアークエンジェルが動けるよう、善処しましょう」
トゥアハー・デ・ダナン 格納庫
〔走り寄る足音〕
かなめ「ソースケ！」
宗介「千鳥…何故ここに？ 君は、個室で待機していなければならないはずだ」
かなめ「もう、あんたって奴は！戦闘があったんでしょ！？ だから、心配して来てあげたってのに！」
宗介「す、すまない」
かなめ「その話はいいわ。あんたに聞きたいことがあったの」
宗介「なんだ？」
かなめ「あたしたちは、いつミスリルの基地へ行けるの？ いつまでこんな所にいなきゃならないの？」
宗介「俺は下士官なので、そこまでの情報は与えられていない。どうしてもというのなら、少佐に確認を…」
かなめ「ああ、もういいわよ！ あたしが悪かったわ！ 個室で大人しくしてますよ！」
宗介「千鳥、俺に何かできることがあれば、遠慮なく…」
かなめ「下士官さんにお願いしても、無駄でしょうから！」
宗介「…彼女は何故ここまで怒っている？ 情報収集不足をとがめられているのか、それとも…」
アークエンジェル 通路
サイ「あっ、フレイ。ちょうど良かった、君に話があって…」
フレイ「…馴れ馴れしくしないで」
サイ「え？」
フレイ「あなたとの結婚は、パパが決めたことだけど…そのパパはもういないわ」「まだお話だけだったんだし、状況も変わったんだから、もうその関係に縛られる必要はないと思うの」
サイ「フ、フレイ…君、何を…」
フレイ「私、キラに食事を持っていかなきゃならないから」
〔歩き去る足音〕
サイ「フレイ…」
ザフト艦 ブリッジ
クルーゼ「なるほど…そのような状況だったのならば、仕方かなろう」
アスラン「申し訳ありません、隊長」
クルーゼ「だが、足つきが動かぬようであれば、まだチャンスはある」
アスラン「はっ、次こそは必ず…！」
クルーゼ「目的を完遂するために、援軍を手配した。まもなく、そちらに着くはずだ」
ニコル「もしかして、イザークとディアッカですか？」
クルーゼ「いや、ザフトの者ではない。ガウルンという名の傭兵だ」
アスラン「………」
【シナリオエンドデモ終了】
● 第２話「九龍襲来」 へ戻る
● 第４話「混迷への扉」 へ進む
◆ 「ワールド３」 へ戻る
◆ メインワールド序章 へ戻る
◆ 「スーパーロボット大戦ＤＤ」 へ戻る
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