第7話
黒の騎士団
【シナリオデモ1開始】
アッシュフォード学園 正門
かなめ「この風景を見ていると、さっきの場所が嘘みたい…」
メグ「ブリタニアの人たちが暮らす其介人日本の人たちが暮らすゲットー…」
宗介「距離は近いが、まるで別世界だな」
メグ「ええ、ゲットーの方は廃墟みたいだった…」
ディド「ここへ来た理由はなんだ?」
宗介「それは…」
市民(※メガネ)「おい、そこのイレヴン! なにジロジロと見てやがんだ!?」
メグ「えっ? あたしたち?」
宗介「違う。向こうにいる日本人だ」
市民(※金髪)「お前だよ、お前!」
沙慈「僕…?」
市民(※金髪)「ああ、そうだ! イレヴンに見られるとムカつくんだよ!」
市民(※メガネ)「謝罪しろ、謝罪! お前ら、頭下げんのが得意だろうが!」
かなめ「なんなのよ、あの人たち…!」
宗介「よせ、千鳥。俺たちの任務を忘れたか」
かなめ「だからと言って、見過ごせないわよ!」
カレン(これからブリタニアは…まったく)
かなめ「あなたは…」
カレン(…一目がなければ、手っ取り早く済ませるんだけど)
市民(※メガネ)「ん? なんか文句あんのか!?」
市民(※金髪)「おい、傍にいるのもイレヴンじゃね?」
かなめ「だから、なんだってのよ!」
宗介「これ以上ここにいれば、騒ぎになるな」
ディド「彼らは、善なる心を持つ者か…?」
メグ「ディド…今はそういう話をしてる時じゃ」
〔歩み寄る足音〕
ルルーシュ「あの、すみません」
カレン(ルルーシュ…?)
市民(※メガネ)「お前もイレヴンが可哀想だってか?」
市民(※金髪)「違うって。仲間に入りたいんだろ、なあ?」
ルルーシュ「まさか」
〔ギアスの発光音〕
ルルーシュ「もう飽きたんだろ、イレヴンいじめなんて」
市民(※メガネ)「…ああ、そうだな」
市民(※金髪)「ゲーセンでも行くか」
〔歩き去る足音〕
カレン「あ…」
ルルーシュ「飽きっぽい連中だな」
メグ(ど、どういうこと?)
宗介(あの男、催眠術でも使ったのか?)
かなめ「………」
宗介「どうした、千鳥?」
かなめ「う、ううん、別に」(さっきの感じって…)
カレン「あなた、大丈夫?」
沙慈「あ、あの、ありがとう。僕、ハーフだから、よく間違われて…」
カレン(私と同じ、か…)
宗介「…みんな、行くぞ」
かなめ「う、うん」
メグ「ほら、ディドも」
ディド「ああ」
〔歩き去る足音〕
ルルーシュ(フッ…予想どおり、食いついてきたな)(この世界の日本の有様を見て、どう思った? そして、彼らの報告を聞いて看過できるか、マリュー・ラミアス…)
アークエンジェル ブリッジ
マリュー「…そう、この世界の日本の様子は、予想以上に酷いようね」
クルツ「日本育ちの俺にとっちゃ、噴飯物だ。。正義の味方だったら、黙っちゃいられないね」
メグ「あそこは日本であって、日本ではないような気がします」
宗介「千鳥もかなり腹を立てていた」
ナタル「だが、異世界から来た我々には関係がない。場違いの義侠心は身を滅ぼすぞ」
ムウ「とは言え、俺たちは日本どころかこの世界の三分の一以上を支配しているブリタニアから敵視されている」「ミスリルからの補給のおかげで当面はなんとかなるが、元の世界へいつ戻れるかわからない以上、ジリ貧になるのは必然だぜ」
ナタル「…ディドの記憶が戻る気配は?」
メグ「ありません…」
ムウ「物資はどれぐらいもつんだ?」
ナタル「…節約して、2ヵ月です」
ムウ「つまり、孤立無援のまま行動するとしても、限界があるってことだ」
ナタル「少佐は何が仰りたいのです?」
ムウ「はっきり言おうか。ブリタニアに対抗する勢力の協力がないと、俺たちは生き残れない」
マリュー「………」
マオ「現状で確認できている反ブリタニア勢力は、ソレスタルビーイングと日本解放戦線みたいなゲリラ組織だね」
ムウ「選択肢はふたつだ、艦長。元の世界に戻れるまで、どこかに隠れ続けるが。反ブリタニア勢力と接触して、その支援を受けるか」
ナタル「後者を選べば、その代償として、我々はこの世界の争いに加担することになります。それは艦長にとっても不本意では?」
マリュー「その通りですが…ブリタニアは思っていた以上の巨大勢力だということがわかりました」「元の世界へ戻る手段が確立されておらず、かつ単独行動に限界があるとなると……」「リスクを覚悟の上で、私たちとパイプがあるゼロの協力を仰ぐ必要があると思っています」
ナタル「しかし、あの男は!」
マリュー「何か裏があるのはわかっています。だけど、諸々の状況を鑑みれば、そう判断せざるを得ません」
ムウ「異議はないね」
マオ「こっちもよ」
ナタル「…この件は、副長として正式に抗議させていただきます」
マリュー「わかりました。記録に残してもらって結構です」
ナタル「………」
マリュー「では、ゼロとコンタクトを取りましょう」
扇「…例の連中は本当に連絡してくるのか?」
ゼロ「私の読みでは、まもなくだ」(あれから2日経った。結論は出ているはず)
カレン「ふたりとも、いい?」
ゼロ「なんだ?」
カレン「今、テレビを観ていたんだけど…日本解放戦線が河口湖のコンベンションセンターホテルをジャックしたって」
扇「なんだって!?」
ゼロ「コンベンションセンターホテル…確か、サクラダイトの配分会議が行われていたな」
カレン「ええ…会議のメンバーと居合わせた観光者たちが人質に取られたみたい」
ゼロ(愚かな。そのような手がブリタニアに通用するか。相手がコーネリアなら、なおさらだ)
扇「ニュース、まだやってるよな?」
〔通信の開く音〕
カレン「あれは…!」
扇「人質の映像…か?」
カレン(そ、そんな…生徒会の…!)
ゼロ「………」
扇「日本解放戦線の連中は、何を考えてるんだ? あんな所に人質を取って立てこもっても…」
ゼロ「意地だな」
扇「え?」
ゼロ「日本最大の反ブリタニア勢力としての意地を見せるつもりなのだろう」
扇「もしかして、俺たちに対しても?」
ゼロ「おそらくな」
カレン「ゼロ…人質はどうかるかな?」
ゼロ「………」(ブリタニアと戦うために組織は必要だが、彼らは急ぎ過ぎた上、手段を誤った)(しかし、このまま放っておくわけにもいくまい。コーネリアの性格なら、人質など無視して…)(ならば、何故、動かない? その理由はなんだ?)(あのコーネリアが強攻策をためらう訳…もしや、それは…)
〔通信のコール音〕
ゼロ(これは…)
扇「誰からだ?」
ゼロ「このタイミング…渡りに船だな」
河口湖コンベンションセンターホテル 倉庫
ミレイ「とんだ災難ね…河口湖はブリタニア人の観光客が多いから治安がいいって聞いてたのに…」
ニーナ「ミレイちゃん…私…」
ミレイ「大丈夫よ、一緒にいるから…」
シャーリー(ルル…)
ルイス「ねえ、沙慈…私たち、どうなっちゃうの?」
沙慈「だ、大丈夫。きっと、助けが来るはず…」(ルイスと河口湖でデートしていただけなのに、こんなことになるなんて…)
日本解放戦線兵「おい、そこ。人質同士の会話は許可していないぞ」
ミレイ「私たちは会議のメンバーとは関係なんてないわ。人質としての価値なんて…」
日本解放戦線兵「ブリタニア人であるということだけで充分だ。生命が惜しければ、大人しくしていろ」
ミレイ「う…」
???(※ユーフェミア)(このままでは…)
アークエンジェル ブリッジ
ゼロ「こちらの申し出を受け入れてくれたことに感謝する。早速だが、あなたたちの力を借りたい」
マリュー「もしかして、緊急の用件ですか?」
ゼロ「その通りだ。手短に説明しよう」
マリュー「お願いします」
ゼロ「この世界には、サクラダイトという安全保障に直接関与する重要な戦略物質が存在している」「そして、日本は世界最大のサクラダイト産地であり、市場への供給量は70%に達する」「そのため、河口湖コンベンションセンターホテルで毎年サクラダイト生産国による会議が開催され、国際分配レートが決定される」「その結果はブリタニアと他国とのパワーバランスそのものと言っても過言ではない」「旧日本軍の草壁中佐が率いる日本解放戦線は、国際世論がこの会議に寄せる関心の大きさを狙いに入れ、ホテルジャックを敢行したと思われる」「そして、これが人質になった者たちの映像だ」
〔通信の開く音〕
宗介「…!」
マオ「どうしたの?」
宗介「アッシュフォード学園の近くで見た顔がいる」
マオ「ふん…女子供を人質にするなんて最低だね」
ムウ「ゼロ、連中はあんたの知り合いじゃないのか?」
ゼロ「いや。彼らは日本最大の反ブリタニア勢力だが、我々と思想が異なる」
マリュー「…もしかして、私たちに人質を救出しろと言うんですか?」
ゼロ「その通りだ、艦長」
ナタル「何故、そちらの戦力を使わない?」
ゼロ「理由は3つある。まず、強攻策を取れば、多くの血が流れる。人質も犠牲になるだろう」「ふたつ目の理由は、私の部下たちがこのような事態の対処にまだ慣れていないからだ」
クルツ「俺たちだって、そうかもしれないぜ?」
ゼロ「そこの3人は、むしろプロだと見受けるが?」
宗介「………」
マオ「じゃ、最後の理由は?」
ゼロ「君たちが、今回の事件を看過できる人間ではないからだ」
マオ「ハッ! なら、人質救出をあたしたちにやらせようとするあんたは何なのさ?」
ゼロ「…正義の味方、だ」
アークエンジェル 格納庫
メグ「それで、人質の救出を?」
マオ「そうだけど、全員で行くわけじゃないよ。まずは、ゼロをホテルへエスコートするチーム…メンバーは、あたしとクルツ、ソースケ」「M9やアーバレストのECSを使えば、日本解放戦線の目をかいくぐれるからね」
リナリア「疑問。何故、ゼロがホテルへ?」
マオ「連中のリーダーと直接会って、人質救出の時間を稼ぐんだとさ」
キラ「あの人、囮になるつもりなんですか?」
メグ「彼がホテルへ行ったって、向こうのリーダーが会ってくれるかどうか…」
クルツ「あいつは色んな意味で人気者だからな、会うと思うぜ。日本人のレジスタンスなら、なおさらな」
リナリア「危険。そのまま人質」
マオ「そうなったら、自分で何とかするってさ」
メグ「何とかって…あの人、そんなに強いんですか?」
クルツ「格闘技の類いが得意なようには見えねえけどな」
マオ「ま、最悪の場合はあたしたちで対処するしかないね」
キラ「それで…僕らは何をすればいいんですか?」
マオ「所属不明の戦力を装い…って、そのまんまだけど。河口湖コンベンションセンターホテルを急襲して、日本解放戦線の戦力を引きつけてもらう」「その間に、あたしたちがゼロをホテルへ連れて行くわ」
メグ「でも、河口湖の周辺にはブリタニア軍がいますよね? 彼らからも攻撃されることになるんじゃ…」
マオ「あたしたちには手を出さないよう、ゼロが連中と交渉するってさ」
メグ「えっ!?」
キラ「あの人は、ブリタニアから追われている身なんでしょう?」
メグ「それで交渉ができるなんて…」
マオ「人質の中にブリタニアのVIPがいるらしくてね、連中は強攻策に打って出られない。ゼロはそれを駆け引き材料にするってさ」
クルツ「自信はあるみたいだぜ。根拠はわからねえけど」
マオ「で、あたしたちが日本解放戦線のナイトメアフレームと戦ってる間に、ゼロの部下がホテルへ侵入し、人質を救出する」
ディド「その後は?」
マオ「全力で脱出よ」
メグ「ゼロに都合良く利用されているだけのような気がしますけど…」
マオ「向こうはあたしたちの戦力を欲し、こっちはこの世界の情報と物資を必要とする。ギブ・アンド・テイウってやつよ」
リナリア「根本の疑問。ゼロを信用できる?」
マオ「裏があるのは百も承知。だけど、あいつは高みの見物を決め込むんじゃなく、体を張って人質を助けようとしてる」「そこんとこは、信じられるわね」
ディド「………」
河口湖
スザク「僕たち特派は、救出作戦に参加できないんですか? 人質の中には、僕の知り合いがいるんです…!」
ロイド「申請はしてあるけど、うちは命令系統が違うイレギュラーだし…」
スザク「…イレヴンに作戦を任せるわけにはいかない」
ロイド「コーネリア殿下は、ブリタニア人とナンバーズをきっちりと区別されるお方でね」
スザク「受け入れてもらういは、まだ足りないんですね」
セシル「でもそれじゃ、何のための名誉ブリタニア人制度なんだか…」
G1ベース 指令室
ギルフォード「ホテルへ繋がる橋は、全て封鎖されています。上空及び水中からの接近はいずれも失敗」「人質救出作戦を展開するために残されたルートはひとつ。ホテルの真下まで伸びているライフラインのトンネルでしたが…」「敵はそこにグラスゴーを改造したリニアカノンを設置しており、突破は不可能です」
コーネリア「とはいえ、テロリストに弱みを見せるわけにはいかん」
ギルフォード「しかし、ユーフェミア様が…」
コーネリア「…わかっている」
ダールトン「その件は、まだ気づかれてはいないはずです。人質の中にユーフェミア様がいるとわかれば、必ずや交渉に使ってくるかと」
コーネリア「それに応じれば、テロという手段を肯定することになる」
ダールトン「では、強攻策に…」
ギルフォード「それは、ユーフェミア様の安全を確保してからのことではないでしょうか」
コーネリア(くっ、ユフィ…私は…)
〔通信のコール音〕
ギルフォード「これは…!」
コーネリア「どうした?」
ギルフォード「ゼロから連絡が入ったと報告がありました」
コーネリア「なに…!?」
ダールトン「本物なのか?」
コーネリア「回線をこちらに」
ギルフォード「はっ」
〔通信の開く音〕
ゼロ「………」
コーネリア「ゼロ…お前は日本解放戦線のメンバーだったのか? それとも協力するつもりか?」「いずれにせよ、私の前に姿を現せ。義弟クロヴィスの仇を討たせてもらう」
ゼロ「コーネリア、どちらを選ぶ?」
コーネリア「?」
ゼロ「死んだクロヴィスと生きているユーフェミア」
コーネリア「…!」
ゼロ(よし…やはり、そうか。第一条件はクリアされた)(相変わらずだな、コーネリア。あなたは昔からユーフェミアを溺愛していた。だから、動けない。情の尻尾が邪魔をする)
コーネリア「くっ…!」
ゼロ「ユーフェミアを救い出そう、私が」
コーネリア「ゼロ、何を言っているのかわからないな」
ゼロ「救ってみせる、私なら!」
【シナリオデモ1終了】
サブタイトル
『黒の騎士団』
【戦闘マップ2開始】
〔敵ユニット出現済み〕
マオ「…ここまでは無事に来られたね」
ゼロ「この機体の不可視モードは、便利な代物だな」
マオ「と言っても、万能じゃないよ。電力を食うから、このままじゃ戦えないしね」
ゼロ「あと、降雨時にも使えんか」
クルツ「なあ、ゼロ。人質の中にブリタニアのVIPがいるってこと、どうやって知ったんだ?」
ゼロ「簡単な消去法だ」
クルツ「へ~え」
宗介「…別動隊が来たぞ」
日本解放戦線兵「高熱源体、3時の方向から急速接近中!」
草壁「ブリタニアのナイトメアフレームか?」
日本解放戦線兵「いえ、違います!」
〔味方ユニット出現〕
草壁「なんだ、あの連中は!?」
日本解放戦線兵「所属、機種共に不明!」
〔味方機の周辺に爆発〕
日本解放戦線兵「ブリタニアが所属不明機を攻撃!」
草壁「奴らも敵視している…!? いったい、何者なのだ!?」
クルツ「芝居というより、威嚇じゃないの」
ゼロ「大丈夫だ。今のブリタニアは我々に頼るしかない」
アル「警告。高熱源体接近。データ照合、ソレスタルビーイングのガンダム」
宗介「なに?」
〔味方ユニット出現〕
刹那(予測どおり、彼らも動いたか。ミッションプランに従い、敵をかく乱する)
クルツ「おいおい、予定外の客が現れたぜ」
ゼロ「今のところ、あのガンダムは君たちを敵視していない。むしろ、好都合だ。作戦はこのまま進める」
マオ「オッケー」
草壁「ソレスタルビーイングまで現れるとは…!」
日本解放戦線兵「彼ら相手に人質作戦は通用しません!」
草壁「ええい、邪魔者はまとめて叩き落とせ!」
<戦闘開始>
<敵全滅・勝利条件達成>
日本解放戦線兵「こちらのグラスゴーが全機撃破されました!」
草壁「地下にいる機体を出せ!」
〔味方ユニット出現〕
日本解放戦線兵「ホ、ホテル直近に所属不明機が出現!」
草壁「馬鹿な、いつの間に!?」
ゼロ「日本解放戦線に告ぐ」
草壁「あ、あれは!」
ゼロ「私はゼロだ。そちらの代表者と会って話がしたい」
草壁「な、なんだと…!?」
ゼロ(彼らが私を同志として受け入れるか、それとも邪魔者として扱うか)(いずれにせよ、ゼロに会いたいという誘惑、この心の動きに勝てるはずがない)
草壁「良かろう、ゼロ。ただし、お前ひとりだけで来い」
ゼロ「いいだろう」(作戦の前提条件は、全てクリア…)
【戦闘マップ1終了】
【シナリオデモ2開始】
G1ベース 指令室
ギルフォード「ゼロがホテル内へ入りました」
ダールトン「どうしますか、総督?」
コーネリア「これで時間が稼げる。トンネル内のリニアカノンを排除し、ホテルへ乗り込むぞ」
ギルフォード「しかし、狭い空間で砲撃をかわすのは…」
コーネリア「…特派のナイトメアフレームにやらせる」
河口湖 湖畔
ロイド「スザク君、命令が来たよ。出していいって、ランスロット」
スザク「え?」
ロイド「トンネル内をリニアカノンに向かって突っ込めってさ」
セシル「ロイドさん! それって、うちを囮にして隙を作るってことですか?」
ロイド「うん。混乱に乗じて、親衛隊が突っ込むみた~い」
セシル「みたいって、そんな!」
スザク「セシルさん、やります! やらせてください!」「人質を助ける可能性があって、僕とランスロットが必要とされているなら、やるべきです!」「それがたとえ、囮であろうと!」
セシル「スザク君…!」
ロイド「適当なところで戻ってきてよ。ランスロットを壊すわけにはいかないしさ」
スザク「わかりました!」
河口湖コンベンションセンターホテル 倉庫
ルイス「ねえ、さっきから聞こえる音と振動なんだけど…」
沙慈「ああ、もしかしたら…」
ニーナ「う…うう…」
ミレイ「大丈夫、大丈夫よ、ニーナ」
ニーナ「で、でも、このままじゃ、イレヴンに…」
日本解放戦線兵「おい、貴様! 今、何と言った!?」
ニーナ「ああ…っ!?」
日本解放戦線兵「訂正しろ! 我々はイレヴンではない!」
シャーリー「訂正するから!」
日本解放戦線兵「なんだ、その言い方は! お前たち、外へ出ろ! じっくり教え込んでやる!」
ニーナ「嫌っ! 嫌ぁぁぁ!!」
ユーフェミア「おやめなさい!」
日本解放戦線兵「! 今のは貴様か…?」
ユーフェミア「私はブリタニア第三皇女、ユーフェミア・リ・ブリタニアです」
ニーナ「!?」
シャーリー「ええっ!?」
日本解放戦線兵「ま、まさか…!?」
ユーフェミア「私をあなたたちのリーダーに会わせなさい」
河口湖コンベンションセンターホテル 応接室
草壁「それで、話とはなんだ?」
ゼロ「草壁中佐、私と手を組むつもりはないか?」
草壁「ならば、素顔を見せてもらおう、ゼロ。無礼であろう」
ゼロ「わかった。しかし、その前に聞かせてほしい。お前はこの行動の果てに何を求めている?」
草壁「知れたことを日本人がまだ死んでいないことを内外に知らしめるのだ」
ゼロ「…古いな」
草壁「何…?」
〔通信のコール音〕
日本解放戦線兵「失礼します、中佐。先程連絡した人質を連行しました。ユーフェミアと名乗っていますが」
ゼロ(!)
草壁「しばし待て」
日本解放戦線兵「はっ!」
ゼロ「お前たちは古い。もう救えない」
草壁「どういう意味かな、ゼロ?」
〔銃を構える音〕
ゼロ「ほう、ここで私を殺す気か」
草壁「ああ。その後で、ゼロの名と姿を利用させてもらおう」
ゼロ「もうお前の末路は見えている」
〔ギアス発動〕
ゼロ「死ね」
〔ギアス発動〕
草壁「…!」
〔銃声〕
〔人の倒れる音〕
ゼロ「………」
〔扉の開閉音〕
日本解放戦線兵「ちゅ、中佐!!」
ユーフェミア「こ、これは…!」
ゼロ「草壁中佐は自決した。行動の無意味さを悟ったのだろう」
ユーフェミア「そんな…!」
ゼロ「ユーフェミア…民衆のために人質を買って出たか。相変わらずだな」
ユーフェミア「えっ…?」
〔通信の開く音〕
ゼロ「ウルズ2、聞こえるか」
マオ「ええ。そっちの首尾はどう?」
ゼロ「首謀者の草壁中佐は自決した」
マオ「それ、マジ!?」
ゼロ「ああ。そして、ブリタニア第三皇女の身柄を確保した」
マオ「ちょっと…予想外の展開なんだけど」
ゼロ「おかげで事が早く済む。今から私の部下を突入させ、他の人質を解放する。後は頼むぞ」
マオ「了解」
〔通信の閉じる音〕
ユーフェミア「ゼロ、あなたは…」
ゼロ「副総督に就任されたと聞きました、ユーフェミア皇女殿下」
ユーフェミア「喜ぶことではありません」
ゼロ「そう、クロヴィスが死んだからですね…私が殺した」
ユーフェミア「!」
ゼロ「彼は最後まで私におもねり、命乞いをした。イレブンを殺せと命令したその口で」
ユーフェミア「だから、兄を殺したのですか…!」
ゼロ「いいや」
ユーフェミア「では、何故!?」
ゼロ「あの男がブリタニア皇帝の子供だから」
ユーフェミア「え…!?」
ゼロ「そう言えば、あなたもそうでしたね」
ユーフェミア「ならば、私も…?」
ゼロ「………」
【シナリオデモ2終了】
【戦闘マップ2開始】
〔味方ユニット出現済み〕
〔敵ユニット出現済み〕
刹那「…敵の動きが乱れている。ホテル内部で何かあったか」
〔味方ユニット出現済み〕
カレン「ゼロ、出口までのルートは確保したよ」
ゼロ「ならば、お前は先に脱出しろ。有人たちに正体を知られるのは、まずいからな」
カレン「わかったわ」
扇「ゼロ、取付作業は全て終わったぜ」
ゼロ「よし…私はここに残り、最後の仕上げをする」
扇「やっぱり、仕掛けてくるか?」
ゼロ「ああ、コーネリアが黙って我々を見逃すものか」
扇「…だよな」
ゼロ「各機へ。敵残存戦力を掃討し、退路を確保せよ」
<戦闘開始>
<敵全滅・勝利条件達成>
ゼロ(ブリタニア軍が来る前に事を終えたか。上出来だ。彼らがいれば、私の計画は…)
〔ホテルの周囲に爆発〕
ゼロ(!?)
〔敵ユニット出現〕
スザク「よし、突破できたぞ!」
ゼロ「白カブト…!」
スザク「人質はどこだ!?」
ゼロ「よりにもよって、奴が一番手か…! 各機、ただちに離脱しろ!」
〔味方ユニット離脱〕
刹那「ミッション終了。エクシア、離脱する」
〔味方ユニット離脱〕
スザク「撤退した!?」
ゼロ「お前の突入は、計算の内に入れていた。タイミングは予想と違ったが…」「僅差で我々の勝ちだ」
〔ホテルに爆発〕
スザク「なっ…!?」
【戦闘マップ2終了】
【シナリオエンドデモ開始】
G1ベース 指令室
ギルフォード「総督、ホテルが爆破されました!」
コーネリア「親衛隊を突入させろ! 人質の救出が最優先だ!」
ギルフォード「イエス、ユアハイネス!」
コーネリア(ユフィ…!)
ダールトン「ゼロめ! 人質を犠牲にし、我らの足を止めて脱出を図るとは!」
〔通信のコール音〕
ギルフォード「これは…! 総督、ゼロが映像を放映しているという報告が入りました!」
コーネリア「なんだと…!? モニターに出せ!」
〔通信の開く音〕
ゼロ「ブリタニア人よ、動じることはない。ホテルに捕らわれていた人質は、全員救出した!」「しばらくの後、あなた方のもとへお返しすることを約束する」
コーネリア「ぬけぬけとよく言う…! お前に手を出したら、人質んい逆戻りということだろう!」
アークエンジェル ブリッジ
ゼロ「人々よ! 我らを恐れ、求めるがいい! 我らの名は、黒の騎士団!」「我々黒の騎士団は武器を持たない全ての者の味方である。イレヴンだろうと、ブリタニア人であろうと!」
ムウ「やれやれ…テレビ放映の準備までしていたとはな」
ナタル「おかげで、我々の存在が悪目立ちすることになります」「これがどのような危機を招くことになるか…」
ゼロ「私は戦いは否定しない。しかし、強い者が弱い者を一方的に殺すことは断じて許さない!」「撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ!」「我々は、力ある者が力なき者を襲う時、再び現れるだろう」「たとえその敵が、どれだけ大きな力を持っているとしても…!」「力ある者よ、我を恐れよ! 力なき者よ、我を求めよ!」「世界は、我々黒の騎士団が裁く!」
【シナリオエンドデモ終了】
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