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第7話
革命の転校生

【シナリオデモ1開始】
イサリビ 格納庫
アンナ「あの、雪之丞さん…エイジは? 彼に食事を持ってきたんです」
雪之丞「あいつなら、レイズナーの中にこもってるぜ」
アンナ「じゃあ、彼の先輩のことで…」
雪之丞「そいつぁどうかな」「他の連中にこないだのレイズナーの様子を聞いた後、調べたいことがあるって言って、コックピットに入っていったからな」
アンナ「………」

レイズナー コックピット内
エイジ(顔グラなし)(あの時、何が起きた…?)(他の人たちは、レイズナーがまるで蒼い流星のように高速で動いたと言っていた…)(レイが記録していた映像を見れば…)
〔システムダウンの音〕
エイジ(顔グラなし)「!?」「何故だ…? 何故、最後に先輩を攻撃した時の映像がない…? しかも、この時だけ急激なエネルギー消費が…」「レイ、答えてくれ。最後の攻撃の時だけ異常なエネルギー消費をしている。何故なんだ?」
レイ(顔グラなし)「回答不能」
エイジ「嘘をつけ!」
レイ(顔グラなし)「燃料計ハ 正常。エネルギー残存量ハ 表示通リ」
エイジ(顔グラなし)「正直に言ってくれ!」
レイ(顔グラなし)「燃料計ハ 正常。質問ノ 意味不明」
エイジ(顔グラなし)「頼む、正直に言ってくれ!」
レイ(顔グラなし)「質問ノ 意味不明」
エイジ(顔グラなし)「………」(何かある…レイズナーには、僕の知らない何かが隠されている…)(父さん…これはどういうことなんだ…?)

イサリビ ブリッジ
フミタン「あれがジオールスフィアです」
ビスケット「話は聞いていたけど、すごい…まるでモザイクの星だ」
オルガ「ここまでは無事に来られたか…」
ユージン「ギャラルホルンが仕掛けてくるって思ってたけどよ」
シノ「ま、ラッキーだったってこった」
ビスケット(本当にそうなんだろうか…)
オルガ「で、ここから先は?」
フミタン「モジュール77に入港します」
シノ「モジュール77?」
エリザベス「ジオールスフィアで77番目に建造されたモジュールです」「環境システムにより、ジオール本国とほぼ同等の住環境が造られています」
ユージン「そんな所にこのまま入って、本当に大丈夫なのかよ?」
フミタン「このイサリビはアーブラウへの特別物資輸送船ということにしてあります」「出立点と輸送している物資については機密…私たちはただ、補給のために立ち寄っただけ」「港内で何か聞かれても、機密により答えられないと言ってください」「くれぐれも火星から来たこと、お嬢様のこと、そして異邦人たちのことを喋らないでください」
ビスケット「わかりました」
シノ「フミタン…あんた、すげえな。いつの間にそんなお膳立てを…」
フミタン「アーブラウの有力者の名を出せば、多少の無理は通せます」「それに、特別物資を輸送している点については嘘ではありませんから」
シノ「そりゃ確かにな」
オルガ「よし…モジュール77に入港するぞ」

イサリビ 通路
アーサー「やった! ついに着いた! これで僕たちは助かったんだ!」
シモーヌ「もう、アーサーったら。はしゃぎ過ぎよ」
ロアン「そうですよ。まだ地球へ着いたわけじゃないんですから」
アーサー「みんなは嬉しくないのかい? 少なくとも、これで僕たちはこの艦から降りられるんだよ?」「もう戦闘に巻き込まれなくて済むんだ!」
アンナ「………」
アーサー「アンナ…?」
シモーヌ「もしかして、エイジと別れたくないの?」
アンナ「えっ…?」
デビッド「お、おい、みんな! 窓の外を、港の中を見ろ!!」
シモーヌ「!?」
アーサー「な、なんだ、あれ!?」
ロアン「血だらけの人が…!!」
アーサー「し、死んでる!?」
デビッド「どういうことだ、こりゃあ!?」

モジュール77 咲森学園 廊下
ハーノイン「つくづく平和ボケだなぁ、ジオールって国は」「俺らを迎え入れてくれたあの管制官殿にはかわいそうなことをした」
イクスアイン「周囲の争乱から耳を塞ぎ、中立平和を謳った代償だ。そんなもの、どこにもないのに」
アードライ「私語は慎め。任務中だぞ」
ハーノイン「でもよ、ホントに道は合ってんのか?」
エルエルフ「スプリンクラーだ」
ハーノイン「え? なんだって?」
エルエルフ「先程、ここへ入る前に確認した」「13メートル単位で並べられたスプリンクラーが、この建造物手前だけ12.5メートル単位に変わっている」「窓から見える教室の座席数は40、生徒数は480名。しかし、建造物は一般的あ積層工法で建てられている。荷重の問題から、余剰の施設人員が入る余地はない」「導き出される結論は…建造物の地下」
アードライ「さすがだな。では、ここのエレベーターから…」
ショーコ「ハルトはさ、気持ちが足りないんだよ さっきの対決…本気で勝とうって思ってなかったでしょ?」
ハルト「そんなことないけど…」「グラウンドだって、みんな半分こで使えばいいのに」
エルエルフ「…!」「お前は…」
ハルト「え?」
ショーコ「誰? 知り合い?」
ハルト「い、いや…」
エルエルフ「お前は、ハムエッグの黄身も愛した女もナイフで切り分けるのか?」
ハルト「あ、あの…」
エルエルフ「幸せは半分こになんてできない」
ハルト「…!」
ショーコ「ちょっと! 何年生?」
エルエルフ「お前が戦いたくなくても、向こうが殴ってきたらどうする?」「へらへら笑って勝ちを譲るのか? 譲れないなら…戦うしかない」
アードライ「………」「おい、住民との接触は最低限にと…」
クーフィア「エレベーター、来たよ~」
イクスアイン「急ごう」
エルエルフ「…ああ」
アードライ(…お前らしくないな、エルエルフ)
〔歩き去る足音〕
ショーコ「もう! なんなのよ、あの人! ハムエッグは白身から食べる方だから! そもそもハムエッグの主役はハムでしょ!」
ハルト「う、うん…ハムは大事だ」
ショーコ「ハルトはいいこと言ったのに! 間違ってないのに!」
ハルト「ありがとう、ショーコ。僕の代わりに怒ってくれて」
ショーコ「そ、そりゃ…友達だもん。ハルトが怒らないからだよ…」
ハルト「ショーコのそういうところが、僕は…」
ショーコ「ん? なんか言った?」
ハルト「えっと…外へ出ない?」
ショーコ「? いいけど…」

ドルシア艦 ブリッジ
クリムヒルト「エルエルフより潜入に成功したと報告がありました」
カイン「そうか」
クリムヒルト「さすが、大佐の教え子ですね」
カイン「フッ…本国に打電。オペレーション・バージンロードを開始する」
【シナリオデモ1終了】


サブタイトル
『革命の転校生』


【戦闘マップ1開始】
ショーコ「…ここでハルトもお願いするの?」
ハルト「え?」
ショーコ「ここで告白すると、絶対両想いになれるらしいよ。伝説の祠なんだって」「ふふっ、できて3年の学校に伝説はないよね」
ハルト「…ショーコ」
ショーコ「え?」
ハルト「………」
ショーコ「ああっ、待って待って」
ハルト「えっ、なになに?」
ショーコ「ちょっと待ってよ…!」「………」「ど…どうぞ」
ハルト「う、うん…」「ショーコ…僕は、君が…」
〔敵ユニット出現〕
ハルト「!?」
ショーコ「何、あれ…?」
〔マップ上に爆発〕
キューマ「なっ、なんだ!? 何が起きてるんだ!?」
ハルト「先輩っ!!」
キューマ「ハルト! それに、ショーコも無事だったか!」
〔マップ上に爆発〕
アイナ「キャーッ!!」
サキ「何これ、戦争なの…!?」
ショーコ「戦争って、ジオールは中立でしょ!? どうして、いきなり!」
キューマ「わからん! だが、まずは避難だ! みんな、走れ!」
ハルト「は、はいっ!」
【戦闘マップ1終了】

【シナリデモ2開始】

〔レーダー反応〕
イサリビ 格納庫
オルガ「モジュール内で戦闘だと!? どうなってやがる!?」
フニタン「侵入した機体はバッフェ…ドルシアの軍用兵器です」
シノ「ドルシアだぁ!? ここは中立地帯なんだろ! なんでそんな連中が!?」
ユージン「そりより、ここの軍隊は何やってんだ!?」
シノ「見りゃあわかるだろ! ドルシアンにやられちまってんだよ!」
オルガ「イサリビはただちに出港だ!」
フミタン「それには時間がかかります。しかも、モジュールの外にもドルシア機がいます。挟み撃ちにされますよ?」
オルガ「なら、モジュールの中にいる連中から片付ける! ミカたちを出せ!」
フミタン「中立地帯で戦闘をするのですか…!?」
オルガ「先に撃ってきやがったのは、ドルシアだ! ここまで来て、終わってたまるか!」
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ2開始】

〔敵ユニット出現済み〕
〔味方ユニット出現〕

キリコ(地球の情勢は、思っていた以上に混乱しているようだな)
オルガ「ミカ、残りの連中はイサリビの守りにつかせる! そっちは頼んだぞ!」
三日月「わかった」
ドルシア兵「人型…! あんな機体がいるという話は聞いていない。どこの所属だ?」「各機! 若造どもが仕事を終えるまで奴らには手を出すな!」
<戦闘開始>

<2PP・味方援軍1出現>

アードライ「地下施設の研究員たちは全て処分した」
エルエルフ「ああ、後はこの機体を接収すれば…」
〔レーダー反応〕
ハーノイン「なんだ?」
イクスアイン「リフトが動いたようだ。誰かが事切れる前に作動させたか…!」
クーフィア「ああ~、外に行っちゃうよ」
エルエルフ「くっ…!」
〔マップ上に爆発〕
キューマ「走れ! 立ち止まったら、死ぬぞ!!」
〔味方ユニット出現〕
ハルト「な…何、あれ…!?」
キューマ「ロボット…!?」
サキ「眺めてる場合じゃない! 避難が先でしょ!」
〔カーソル、前進〕
アイナ「ショーコさん!?」
ハルト「ど、どこへ行くんだ!?」
ショーコ「あそこの車、中に人がいる! 助けなきゃ!」
〔マップ上に爆発〕
ハルト「ダメだ、ショーコ! 戻って!!」
ショーコ「大丈夫、先に…」
〔ショーコがいる地点に爆発〕
ハルト「ショーコォォッ!!」
アイナ「そっ、そんな!!」
ハルト「お、おい、ショーコ…! かくれんぼなんて、やってる場合じゃないだろ…!」「出てこいよ…な、ショーコ…ショーコ!」
キューマ「行こう、ハルト!」
アイナ「ハルトさん、もう…!」
ハルト「行けませんよ! だって…!!」
サキ「やめなさい! 受け入れるしかないでしょ!? 彼女は死んだの!」
ハルト「う…く…あ、ああ…!」「うああああああああっ!!」「…許さない…!」
〔コックピットの開閉音〕
キューマ「ハルト、ヤバいって! そんなもんに乗って、どうしようってんだよ!?」
ハルト「許さない…許さない…!」「許さない…っ!!」
ドルシア兵「隊長、特一級戦略目標です!」
ドルシア兵「失敗したのか、若造どもめ!」
ドルシア兵「パイロットだけを引きずり出します!」
〔バッフェ、ハルトへ隣接〕
ハルト「動け、動けよ! ロボットなんだろ!? ショコの仇なんだ! 頼むよ!」
〔ハルトに爆発〕
キューマ「ハルト!!」
ハルト「な、なんだよ、この表示…『ニンゲンヤメマスカ』…!?」
〔ハルトに爆発〕
ハルト「負ける…これで終わりなのか…!? 仇も取れずに死ぬ…!? 嘘だろ…!」
〔ハルトに爆発〕
ハルト「人間をやめる…何を意味するか、わからないけど…」「譲れない…だから、僕は!!」
〔システムの承認音〕
〔画面、赤にフラッシュ〕

ハルト「がっ…! うわああああっ!!」
〔ヴァルブレイヴⅠのパイロット、無人→ハルトへ変更〕
ドルシア兵「こ、こいつ!?」
ハルト「………」
[イベント戦闘「ハルトvsバッフェ」]
〔敵ユニット撃破〕
ドルシア兵「なっ! なんなのだ、あの光は!?」
キリコ「バッフェを落としたか。モビルスーツではいようだが…ここの駐留軍の機体か?」
三日月「さあ。こっちに向かってきたら、潰すけど」
オルガ「待て、ミカ。奴の様子を見ろ」
三日月「あいつ、なんか胡散臭いんだけど」
オルガ「敵の敵は味方ってこともある。奴が仕掛けてこない限り、手ェ出すなよ」
三日月「了解」

<敵全滅・勝利条件達成>
三日月「オルガ、中の敵は片付けたよ。あの赤いのはどうする?」
ハルト「こっちには…攻撃してこなかった…ドルシアの機体じゃ…ない…?」
オルガ「放っておけ。イサリビはもうすぐ出港できる。こっちに戻ってこい」
三日月「わかった」
〔味方ユニット離脱〕
〔ハルト、後退〕
〔システムダウンの音〕

ハルト「止ま…った…」「外に…出なきゃ…」
〔コックピットの開閉音〕
キューマ「ハルト…!」
アイナ「良かった、無事で…」
サキ(あなたに助けられたわね、時縞ハルト…)
ハルト「う…うう…ショーコ…」「うっ、ううう…!」
【戦闘マップ2終了】

【シナリオデモ3開始】

モジュール77 咲森学園 校舎前
ハルト「ショーコ…」
〔歩み寄る足音〕
エルエルフ「………」
ハルト「君は…!」
エルエルフ「この機体は、お前が…?」
ハルト「………」「…笑えばいいだろ。君の言う通り、勝ち負けのない世界なんて幻想だった」「誰なんだ、君は…!?」
エルエルフ「ドルシア軍特務大尉…エルエルフ」
ハルト「えっ!?」
〔刺突音〕
〔画面、赤にフラッシュ〕

ハルト「がはっ…かは……あう…!」
エルエルフ「………」
〔銃声〕
〔人の倒れる音〕

エルエルフ「俺はまた勝ったよ、リーゼロッテ。後は、この機体を本国に持ち帰れば…」
ハルト「………」
エルエルフ「!? 貴様、生きて…」
ハルト「カァァァ…!!」
〔噛む音〕
〔画面、赤にフラッシュ〕

エルエルフ「うがああっ!!」

イサリビ ブリッジ
フミタン「とりあえず、モジュール外のドルシア軍に動きはないようです」
オルガ「だが、猶予はねぇ」
ビスケット「そうだね。ジオール本国がドルシアに無条件降伏したっていうニュースが流れてるし…」
エリザベス「な、なんですって!?」
ビスケット「ジオールという国は、もうないみたいですよ…」
クーデリア「そ、そんな!」
エリザベス「ド、ドルシアがそこまで大規模な侵攻を…! ARUSとギャラルホルンは…!?」
クーデリア「これでは、大きな戦争が始まってしまう…!」
ビスケット「それは…まだなんとも」
キリコ「…ドルシア軍はあの赤い機体を狙っていた。何か情報はないのか?」
ビスケット「本当かどうかわかりませんが、あれに乗っていた人の情報がWIREDに出てます」
シノ「マジかよ!?」
ビスケット「うん。時縞ハルト…モジュール77にある咲森学園の生徒だって」「彼の知り合いがWIREDに情報をアップしたみたいだよ」「さらに、あのロボットの戦闘映像も…。学校かどこかの防犯カメラを使ったらしい。バルバトスやスコープドッグの映像まで出てる」
シノ「じゃあ、これで俺たちの有名に…!」
ユージン「つか、なんで学生がロボットに乗ってドルシアと戦ってんだよ?」
ビスケット「さあ、そこまでは…。少なくとも、正規のパイロットじゃないと思うけど」
キリコ「機体については?」
ビスケット「噂や憶測ばかりで、確かな情報はないみたいです。ジオールの秘密兵器じゃないかっていう話はよく出ていますが…」
エリザベス「もし、そうだとしたら…重大な条約違反よ」
クーデリア「しかし…どのような理由だろうと、一方的に他者を蹂躙するなどあってはならないことです…!」
三日月「………」
オルガ「ともかくだ。補給は諦める。出港準備が終わり次第、ここを脱出するぞ」
エリザベス「で、でも、モジュール77の外にはドルシア軍がいるんでしょう…!?
オルガ「これぐらいのピンチを切り抜けられねぇようなら、この先やっていけねぇ」「ドクター、あんたたちはここで降りてもいいんだぜ? モジュールの中にはドルシアの連中がなだれ込んで来るだろうけどな」
エリザベス「そ、それは…」
オルガ「ミカ、キリコ。弾薬の補給が終わったら、いつでも出られるようにしといてくれ」
三日月「うん」
キリコ「了解した」

モジュール77 咲森学園 校舎前
サキ「見て! あのロボットの傍に人が…!」
アイア「ハルトさん…!? ま、まさか!」
キューマ「大丈夫、脈はある!」
アイナ「でも、こんなに血だらけ…!」
キューマ「身体に傷はない。飛び散ったものかも」
エルエルフ「う、うう…」
サキ「こっちの男子は? 見たことないけど」
キューマ「とりあえず、ふたりとも保健室に運ぼう」
〔銃声〕
サキ「!」
〔歩み寄る足音〕
アードライ「ヴァルブレイヴから離れてもらおう」
キューマ「ヴァル…ヴ…?」
クーフィア「その笑っちゃうロボットの名前だよ 君たちジオール人が名付けたんだろ?」
サキ「咲森学園の生徒じゃないの!?」
クーフィア「ドルシアだっての」
〔銃声〕
クーフィア「!? 僕の銃が…!」
ハーノイン「誰が撃った!?」
エルエルフ「………」
アードライ「エルエルフ!?」
キューマ「お、お前…」
エルエルフ「向こうに換気口があります。そこから逃げてください」
サキ「え…!?」
エルエルフ「早く!」
キューマ「あ、ああ! 行くぞ!」
アイナ「は、はい!」
〔走り去る足音〕
エルエルフ(!)(ぼ、僕が…倒れてる…!?)
アードライ「どういうつもりだ、エルエルフ! 何故、銃を向ける!?」
エルエルフ「…っ!」
〔銃声〕
アードライ「ぐあっ!!」
イクスアイン「アードライ!」
アードライ「うぐう…! 目が…!」
エルエルフ「………」
〔走り去る足音〕
クーフィア「あっ!」
〔銃声〕
クーフィア「逃げられちゃった…」
ハーノイン「クーフィア、周りを監視しろ!」
アードライ「ううう、くうっ…!」
イクスアイン「ハーノイン、本部に連絡しろ!」
アードライ「うう…ううう…エルエルフゥ…!」「エルエルフゥゥゥゥゥゥ!!」

モジュール77 地下通路
エルエルフ「………」
サキ「あなたは…どういうつもり?」
キューマ「どうして俺たちを助けた? お前…いったい、何者なんだ?」
エルエルフ「僕は…ハルトです」
キューマ「何言ってんだ…!?」
エルエルフ「なんでこの身体なのか、わからないです…」「でも、ハルトなんです!」

イサリビ ブリッジ
ビスケット「オルガ、出港準備が終わったよ!」
オルガ「外のドルシア軍の様子は?」
フミタン「バッフェの部隊がいくつか動き出しました。港外へ来るつもりかも知れません」
ユージン「あいつら、俺たちが出てくるのを待ってやがったのか…!?」
オルガ「どうあろうと突破しなきゃならねぇんだ、自分たちの力でな」「ミカたちを艦の前に出せ! 出港するぞ!」

モジュール77 地下通路
キューマ「じゃーんけん!」
ハルト(顔グラはエルエルフ)「ぽん!」
サキ「…これで8連敗」
キューマ「ハルトなのか…お前」
ハルト「これで認識されるのは、ちょっと複雑ですけど…そうです」
アイナ「じゃあ、本当に!?」
ハルト「よく覚えてないんだけど、あのロボットから降りて…そして…」「…!」(僕は、あいつの首を噛んだ…?)
キューマ「お前、銃なんて撃てたっけ?」
サキ「記憶喪失と一緒ね」「記憶を失っても、言葉を喋ったり、電話を掛けたりはできるでしょ 身体が覚えてるってことじゃない?」
ハルト(顔グラはエルエルフ)「この身体の持ち主は、戦うのが日常ってことか…こいつ、どういう奴なんだ?」
キューマ「………」
サキ「…これからどうします?」
アイナ「ハルトさんの身体、取り返しましょう!」
キューマ「そうだな…このままじゃ落ち着かないし」
ハルト(顔グラはエルエルフ)「それだけじゃ、ダメです」「あのロボットを取り返して、あいつらを…ドルシア軍を叩き出します!」
アイナ「ハルト…さん?」
ハルト「それくらいじゃ、まだ…僕が失ったものと全然釣り合わないから…!」「あいつらは、ショーコを殺したんだ…!」

モジュール77 埠頭
イクスアイン「モジュール77の住人は一部を除き、身柄を拘束…移送準備に入っています」「また、特一級戦略目標…ヴァルブレイヴはほぼ無傷で確保できました」「パイロットはいまだ意識不明。ネットに出ていたあの学生です」
カイン「エルエルフはどうした?」
イクスアイン「そ、それは…」
クーフィア「エルエルフは裏切りました~!」
カイン「…!」
イクスアイン「エルエルフはアードライを負傷させ現在逃走中…理由は不明です」
カイン「ならば、彼を見つけ出し、身柄を確保しろ」「お前たちはアードライを連れて戻れ。こちらはモジュール77の港内から出て来る所属不明艦を拿捕する」
イクスアイン「拿捕、ですか?」
カイン「ああ、興味深い機動兵器を持っているからな」
イクスアイン「了解しました。我々は帰還します」
〔通信の閉じる音〕
クーフィア「さ~て、どこへ行ったのかなぁ、エルエルフは」
〔通信の開く音〕
イクスアイン「どうした?」
ドルシア兵「エルエルフが現れ、特一級とパイロットを奪還! その後、逃走しました!」
イクスアイン「なんだと…!?」

ヴァルブレイヴⅠ コクピット内
サキ「上手く中に入り込めたわね。その体の持ち主、信じられないくらいの身体能力だわ さ、自分の身体をそこに置いて」
ハルト(顔グラはエルエルフ)「う、うん…」
サキ「傷がすっかり治ってるのね…」
ハルト(顔グラはエルエルフ)(刺された上に撃たれのに…どうして?)
サキ「さて、次は…」
ハルト(顔グラはエルエルフ)「待って、流木野さん。ここは危ないんだ…!」
サキ「外もでしょう? ドルシアの追っ手がいるんだから。犬塚先輩とアイナが逃げる時間を稼がないとね」
ハルト(顔グラはエルエルフ)「で、でも…!」
サキ「独りじゃ、できないことがあるでしょ。さ、手を出して縄で縛るから」
ハルト(顔グラはエルエルフ)「え?」
サキ「元に戻ったら、その身体の持ち主が暴れるでしょ」
ハルト(顔グラはエルエルフ)「元に、って…」
サキ「最初のきっかけをもう一度やればいいのよ。少なくとも、映画ではだいたいそう」
ハルト(顔グラはエルエルフ)「やれることを試すしかないか」
サキ「じゃ、縛るわよ」
ハルト(顔グラはエルエルフ)「…!」
サキ「はい、終わり」
ハルト(顔グラはエルエルフ)「自分の首を噛むなんて、変な感じだけど…」
〔噛む音〕
ハルト「…!」「僕は…」「戻ってる、僕の身体に!」
エルエルフ「うう…!」
ハルト「やっぱり、嚙みつくと元に戻るのか」
エルエルフ「貴様…なぜ、生きてる…?」
サキ「気がついたようね」
エルエルフ「ここは…?」
サキ「喋らないで。大人しくしていなさい」
ハルト「流木野さん、掴まってて! 外にいるドルシアを叩く!!」
【シナリオデモ3終了】

【戦闘マップ3開始】

〔味方ユニット出現〕
ハルト「これが…宇宙…!」
サキ「地球が見える…!」
〔敵ユニット出現〕
ハルト「敵!」
〔ハルトの周囲に爆発〕
ハルト「うわああっ!」
エルエルフ「降伏しろ。たった1機で勝てるはずがない」
ハルト「くっ…!」
〔味方ユニット出現〕
エルエルフ「奴らは…!」
三日月「あの赤いのも出てきたんだ」
オルガ「ミカ、奴と共闘しろ! パイロットがモジュール77の人間なら、今回もドルシアと戦うはずだ!」
三日月「了解」
ハルト「あの人たち、撃ってこない…! 味方してくれるのか!?」
〔レーダー反応〕
サキ「まだ何か来るわ!」
〔敵ユニット出現〕
アードライ「エルエルフ…!」
クーフィア「ふふっ、いっぱい出てきたね~。ただ捕まえるだけってのは、嫌だな」
サキ「大きい…! なんなの、あれ…!?」
エルエルフ「イデアール級機動殲滅艦…国力で劣るドルシアが、ARUSと戦える理由だ」
アードライ「エルエルフ、聞こえるか!」
ハルト「通信!?」
エルエルフ「…アードライか」
アードライ「何故、私を撃った!?」
エルエルフ「なに…!?」
アードライ「裏切り者が! お前だけは、この手で!!」
エルエルフ「裏切った…俺が? 何を言ってるんだ?」
サキ「あなたは仲間を撃った! だから!」
エルエルフ「俺は撃ってない。貴様ら、俺に何をした? 俺がアードライを討つなど、あり得ない」
サキ「事実よ!」
エルエルフ(…俺がアードライを撃った記憶はない…。しかし、記憶にない傷がある…)(俺が知らない内に、俺の肉体に何があった…? 操られた…? 誰に?)
〔電話の着信音〕
ハルト「!」「この音、ショーコの!?」
ショーコ「ハルト! ハルトなの!?」
ハルト「その声、ショーコ…! ホントに!」
サキ「!」
ハルト「ショーコ、今、どこにいるんだ!?」
ショーコ「土の中…! 車ごと土砂に埋まっちゃったみたいで!」
ハルト「そうか…あの時、車に乗っていたのか…!」「ああ…良かった…!」
ショーコ「ごめん、電池切れそう!」
ハルト「大丈夫…すぐに帰るから! 直接会って、話せばいい!」「約束する、必ず帰るから!」
ショーコ「う、うん!」
クーフィア「そろそろ始めようよ! そーれ、ドーン!」
〔三日月の周囲に爆発〕
オルガ「ミカ!」
三日月「…大丈夫。だけど、あいつ…ちょっとイライラする」
アードライ「いくぞ、エルエルフ!!」
ハルト「来る…!」
サキ「ね、ねえ! このコンソールの数字は!?」
ハルト「100になったら、動かなくなる!」
サキ「そんな!」
ハルト「ずっと動いてると、オーバーヒートするんだ!」
サキ「そ、そうなったら、私たちは…!」
ハルト「大丈夫、必ず帰る! 帰ってみせる! ショーコが生きていたんだから!」
<戦闘開始>

<三日月vsクーフィア>

クーフィア「それ、ガンダム・フレームだろ! ちょっとやそっとじゃ壊れないよねぇ!」
三日月「その前にそっちが潰れるよ」
クーフィア「ははっ! 面白いな、こいつ!」
三日月「…やっぱり、イライラする」

<ハルトvsアードライ>
アードライ「エルエルフ! この裏切り者が!」
エルエルフ「アードライ、俺の話を聞け!」
ハルト「必ずショーコの所へ帰る! 邪魔をするな!!」

<ハルトvsクーフィア>
クーフィア「裏切ってくれて、ありがとー! エルエルフとは一度バトってみたかったんだよね!」
エルエルフ「クーフィアか…!」
ハルト「ここでやられてたまるか!」

<クーフィア撃破>
クーフィア「ちぇーっ、何だよ! 調整不備なんじゃない? 先に帰るね」
〔敵ユニット離脱〕

<アードライHP40%以下・勝利条件達成>
アードライ「まだだ! エルエルフ! 俺は貴様を!!}
〔アードライ、ハルトへ隣接〕
〔ハルトに爆発〕

ハルト「うあああっ!!」
サキ「す、数字が! 100を超えた!?」
アードライ「動きを止めたか!!」
ハルト「なんでだよ!? ショーコが生きてたんだ! 約束したんだ、絶対帰るって!!」
エルエルフ「………」
ハルト「なのに、これで終わりって! おい! 動けよ!!」
エルエルフ「…41ヘルツ30マイクロパスカル」
ハルト「え!?」
エルフ「エンジン音は継続している背面のメディカル・ボックスに文字を書き換えた跡がある」「全ての文字をゴシック体で統一する為だ。このコックピットのデザイナーは、病的に几帳面な性格だとわかる」「だが、熱量の目盛りを見ろ。100の次に666がある」「このデザイナーが無意味な数字を設定するとは考えがたい」
ハルト「こんなに危険だってアラートが出てるのに、666の先に何があるんだ!?」
エルエルフ「可能性だ」
アードライ「まずは手脚をもぎ取る!」
〔ハルトに爆発〕
サキ「ああっ!」
ハルト「死ねない…死にたくない!}「だって、ショーコが生きてたんだ!」
アードライ「降伏してくれ、エルエルフ!」
エルエルフ「!」
アードライ「私は、君を…!!」
ハルト「ショーコと約束したんだ!」「絶対に生きて帰るって! だから!!」
〔ハルト、出力上昇〕
アードライ「なんだ、あの光は!?」
[イベント戦闘「ハルトvsアードライ」]
〔アードライに爆発〕
アードライ「エルエルフゥゥゥゥゥゥゥッ!!」
〔アードライに爆発〕
〔敵ユニット離脱〕

三日月「赤くなったり、金色になったり…。まあ、エイジのレイズナーも青く光ったけど」
ハルト「助かった…のか」
サキ「そうよ、助かったのよ!」
エルエルフ「…答えろ。お前は俺が殺したはずだ」
ハルト「!」
エルエルフ「なのに、何故生きている? どうして、俺はアードライを撃った?」「俺にその記憶がないのは何故だ?」
ハルト「…!」
エルエルフ「全てお前がやったのか。化け物め…!」
ハルト「う…!」
エルエルフ「………」(予想が的中していれば、こいつの力は…)(俺の計画に福音をもたらすだろう)
【戦闘マップ3終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ドルシア艦 ブリッジ
イクスアイン「こうなったら、私もイデアールで…!」
カイン「一時後退だ」
イクスアイン「大佐…!」
カイン「ギャラルホルンの部隊がこちらに向かっている」
イクスアイン「! どういうことなのです…!?」
カイン「いずれにせよ、イレギュラーが重なっている現状でギャラルホルンと交戦したという事実を残したくない。相手がARUSならともかくな」「一時後退し、機を窺う」

イサリビ ブリッジ
シノ「ドルシアの連中、俺たちに恐れをなして逃げていきやがったのか?」
キリコ「いや、違うだろう」
昭弘「なら、あの赤い奴か? 金色に光った後、腹に刀を刺したように見えたが…」
シノ「巨人に変身したディドや蒼い流星になったレイズナーにも驚いたけどよ、あいつもわけわかんねぇよな」
エイジ「あれは…本当に地球の兵器なのか?」
メグ「なんにせよ、助かったよね…」
マイコ「はいぃ…一時はどうなることかと」
ビスケット「でも、さっきの戦闘でいよいよ弾薬が底をつきかけてる。どこかで補給をしないと…」
オルガ「ああ、わかってる」
〔通信の開く音〕
フミタン「…ARUSの大使代理と名乗る人物から暗号通信が入っています」
オルガ「ARUSの…? なんて言ってる?」
フミタン「補給物資を提供するので、モジュール77に入港せよ、と」
オルガ「なんだと…!?」
フミタン「それと、私たちの代表者…つまり、団長とお嬢様に指定の場所へ来てほしいと言っています」
オルガ「俺はともかく、なんでクーデリアまで…?」
フミタン「意図はわかりません」
キリコ「ARUSの大使代理とやらに心当たりはあるのか?」
フミタン「…いえ」
エイジ「モジュール77やアーブラウの人ならともかく…何故ARUSが直接僕たちに連絡を?」
メグ「ARUSはドルシアとは対立関係、ジオールとは友好関係にあるのよね」「だから、モジュール77を助けに来るついでに、あたしたちにも手を差し伸べてくれたんじゃない?」
三日月「随分と親切だね」
ユージン「うまい話には裏があるっつーけどな」
オルガ「………」
ビスケット「どうする?」
オルガ「胡散臭い話だが、これからのことを考えると補給はどうしても必要だ」「ARUS大使代理の話を受ける。モジュール77へ戻るぞ」
ビスケット「わかったよ」
オルガ「指定の場所には、昭弘とディドを護衛として連れて行く」「キリコはミカたちと艦内で待機。いつでも出られるようにしておいてくれ」
キリコ「ああ」
シノ「だったら、ディドも残した方がいいんじゃねぇのか?」
オルガ「いや、何かあったら、あいつに変身してもらう。言っちまえば、持ち運びできるモビルスーツみてえなもんだからな」
メグ「そうね…人間サイズで潜入し、巨大化する機動兵器…。ディドは敵になったら、恐ろしい存在になるわ」

モジュール77 咲森学園 校舎前
アイナ「お疲れ様です、ハルトさん」
キューマ「休む間もなく偵察に出てもらって悪かったな。ショーコとすぐ会いたかったろうに」
ハルト「いえ…しょうがないです」
キューマ「で、どうだった?」
ハルト「ドルシア軍は、モジュール77から出て行ったみたいですね」
キューマ「やっぱりな」
ハルト「え?」
キューマ「さっき、ARUSの大使代理から連絡があってな。彼らの艦隊がこっちへ向かってるらしい」「ここにいたドルシア軍は、それを知って引きあげたのかもな」
ハルト「あの…モジュール77の他の人たちは? 偵察中、街で人影を見かけなかったんですけど」
キューマ「ドルシア軍が一緒に連れて行ったみたいだ。もしかしたら、モジュール77に残っているのは俺たちだけなのかもしれない」
ハルト「そんな…」
キューマ「だけど、学校のみんなはお前に感謝してるよ。ほら、校舎を見ろ」
〔歓声〕
ハルト「みんな、どうして…?」
サキ「私が拡散したの。時縞ハルトがこの学校を守ってくれたって」
キューマ「レインボーって奴も戦闘の映像をアップしてた。そのおかげでお前…とんでもない有名人になってるぜ」「ドルシアに抗う高校生、世界と戦う少年ってな」
ハルトが「な、なんで、そんな…」
サキ「有名になりたくないの?」
ハルト「ぼ、僕は…アイドルだった流木野さんとは違うんだ」
サキ「………」
アイナ(流木野さん…)
キューマ「そうだ、ハルト。例の奴のことだが…今は生徒会室に監禁されてる。会長が情報を聞き出すつもりなんだってさ」
ハルト「あいつは大人しくしているんですか?」
キューマ「ああ。何を考えているのか、わからないが…今のところはな」
〔走り寄る足音〕
ショーコ「ハルト!!」
ハルト「ショーコ…!」
サキ「………」
〔歩き去る足音〕
ショーコ「ありがとう、ハルトのおかげだね」
ハルト「いや、そんなこと…」
ショーコ「あの、続き…」
ハルト「!」
ショーコ「その…祠で…途中になっちゃったから」
ハルト「………」「ショーコ…僕は…」「ショーコのことを…」
ショーコ「…うん」
ハルト「………」「Tシャツがダサいよ」
ショーコ「は!?」
ハルト「前からずっとそう思ってたんだ」
ショーコ「えーっ!? 何それ、信じらんない! そんなこと言うために、あんなマジな顔してたの!?」
ハルト「それくらい深刻だって! ショーコのセンスのなさは!」
〔走り去る足音〕
ショーコ「ちょっと、どこ行くのよ!?」
キューマ(あいつ…!)

ハルト「………」
〔歩み寄る足音〕
キューマ「おい、いいのか?」
ハルト「だって…仕方ないじゃないですか」
キューマ「なんで…?」
ハルト「僕はこんな…化け物になってしまって…」「気持ちを伝える資格なんてないですよ…」「う、ううう…う…」
キューマ「ハルト…」
【シナリオエンドデモ終了】


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