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No.05
変転する運命


サブタイトル
「変転する運命」


【シナリオデモ開始】
〔カーソル、地球圏近くへボソンアウト〕

ナデシコ/ブリッジ
ルリ「ナデシコ通常空間に復帰。座標確認中。みなさん起きてください。おーいやっほー。起きてください、みなさーん。艦長、そんなところで寝てないで早く起きてください」
ユリカ「うにゅ~。アキトぉ、おう食べられない・・・」
ルリ「艦長、艦長~。起きてください。艦長~」
ユリカ「ふえ? あ・・・ルリちゃんおはよう。・・・私たちどうなったの? ここどこ?」
ルリ「通常空間に復帰してます。各部異常なし。地球圏に戻ってきたのは間違いないみたいです」
メグミ「じゃ、私たち無事に帰ってこれたんですか!?」
プロスペクター「どうやら、そのようですなぁ」

〔カーソル、地球方面へ移動〕

ナデシコ/ブリッジ
デビッド「帰ってきた・・・ははははっ、おい見ろよ! 俺たち地球に帰ってきたんだ!」
アーサー「信じられないよ! 生きてまた地球が見られるなんて! 僕たち、本当に助かったんだよな!?」
ロアン「デビッドに一発殴ってもらったらどうです? 目が覚めたら火星かもしれませんよ」
アーサー「や、やめてくれよロアン。本当に君は意地悪な奴だな」
シミーヌ「うふふふ。あなたたちははしゃぎすぎよ。でも、あたしたち本当に帰ってきたのね・・・」
エイジ「あの星が、あれが地球・・・」
アンナ「そうよ、エイジ」
アキ「ええ。あれがあたしたちの故郷。あなたの目指す星よ」
甲児「へへっ、どうだよ感想は」
エイジ「うれしいよ。とても。思っていた通りの美しい星だった。僕はあの輝きを失わせないために、こうしてここまで来たんだ」
ユリカ「残念ながら地球圏もいろいろ大変ですけど、とりあえずようこそ地球へ! エイジ・アスカくん、私たちはあなたを歓迎します!」
イネス「それを言うのは、まだ早いと思うけど」
ノアル「ああ。地球圏にだって木星トカゲはいる。プラントと連合の戦争だってどうなってるんだが。それで、状況は」
ルリ「現在確認中」
カティア「帰ってきたわね、地球に」
<<統夜>>
統夜「ああ」
フェステニア「ありがと、統夜。統夜が頑張ってくれたから、アタシたちも△△△△△△も無事だった」
統夜「よせよ。俺はただ、自分が死にたくなかっただけだ」
フェステニア「そうかもしれないけどさ。でも、うれしんだから、いいじゃない」
メルア「そうですよ」
統夜「でも・・・ダイゴウジさんと提督はもういない。俺たちだって、一歩間違ってたら火星で・・・。もう嫌なんだよ。あんなことは」
カティア「ごめんなさい。あなたに頼りきりで」
統夜「そういうことじゃないけど・・・」
<<カルヴィナ>>
カルヴィナ「地球か・・・」
フェステニア「・・・あんまりうれしくなさそうだね」
カルヴィナ「別に、そうでもないわ。ただ・・・」
メルア「ただ・・・なんですか?」
カルヴィナ「ただ・・・戻ってきたからと言って、私にはたいして意味がないもの」
カティア「・・・・・・」

ユリカ「あれ? ねぇねぇ、アキトは?」
十三「部屋にこもっとるんとちゃうか。いろいろ堪えとったみたいやからなぁ」
メグミ「そうですよね。ヤマダさんのこともあるし・・・」
ユリカ「アキト・・・今のアキトを慰めてあげられるのは、恋人の私だけだわ。待っててアキト、いまあなたのユリカが・・・」
〔通信のコール音〕
ユリカ「ってルリちゃん、今の何?」
ルリ「すぐ近くで、連合軍の部隊が何かと戦闘してるみたいです」
リョーコ「さっそくかよ。で、相手は木星トカゲか、それともザフトか」
ノアル「どっちにしたって連合軍と出くわすのも避けたいところだな」
プロスペクター「ですな」
ルリ「・・・違う、木星トカゲでもザフトでもない。これは・・・なに」
ユリカ「じゃ連合軍同士? ネルガルには他に戦艦なんてないし・・・」
甲児「機械獣どもやリクレイマーは宇宙には出てきてないはずだしな」
ルリ「生命反応あり。連合軍が戦ってるのは機動兵器じゃない。たぶん生物です」
アキ「生物・・・? どういうこと?」
イズミ「静物が動くなんておかしいわね。プッ・・・ククククッ」
リョーコ「わかったわかった」
イネス「未確認の宇宙生命体ってところかしら。それともどこかの生体兵器かしらね」
ヒカル「本物の木星トカゲだったりしてぇ」
プロスペクター「そんな話は聞いたこともありません」
デビッド「エイジ」
エイジ「いや、グラドス軍じゃない」
ユリカ「うえ~、いったい何なのぉ?」
ルリ「連合軍全滅。・・・こっちに来る」
豹馬「俺たちも襲うつもりか!?」
ユリカ「冗談じゃないです。相転移エンジン全開! 逃げましょう!」
ミナト「だから相転移エンジンはダメなんだってば。火星でのダメージそのままなんだから」
ルリ「出力半分以下。いまのナデシコじゃ逃げきれません」
ユリカ「む~、一応退避はしてください。相転移エンジンはフィールド出力の安定を最優先。総員戦闘配置。もし攻撃をかけてくるようなら迎撃します!」

ナデシコ/格納庫
〔警報〕
アキト「なんだよ、いったい何があったんだよ!?」
リョーコ「ブリッジにこねぇからわからねぇんだろ! 敵だ! よくわからねぇ奴ら!」
アキト「敵? リョーコちゃん、よくわからないって何だよ。木星トカゲじゃないっていうのか?」
甲児「だからよくわからないんだよ。そいつらに連合軍がやられちまって、こっちに向かってきてるんだ。宇宙生物みたいなのらしい」
アキト「宇宙生物!?」
ノアル「調査もかねて出るって所だな。もともと俺たち外宇宙開発機構の専門分野さ。だが向こうがしかけてくるなら、防戦するしかねぇ」
デビッド「エイジ、ロアン、俺たちも出るぞ! ようやくなつかしの地球に帰ってきたんだ。こんなところでやられてたまるかってんだ」
エイジ「わかった」
<<統夜>>
リョーコ「おら、紫雲! なにのんびりしてんだ。敵の戦力がわからねぇ以上、お前を遊ばせとくわけにはいかねぇんだからな。さっさとしろ!」
統夜「くそ、またこれかよ・・・」
カティア「しかたがないわ。攻撃してくるんなら」
統夜「そんなこと、言われなくたってわかってる!」
<<カルヴィナ>>
カルヴィナ「発進用意よ。誰でもいいから急いで」
カティア「クーランジュさん」
カルヴィナ「なに」
カティア「もうわかってると思うけど、私たちはシステムとあなたとの間に入って、操縦を補佐してる。でも私たちもフォローのしかたにクセがある」
カルヴィナ「そうみたいね」
カティア「だから、誰と乗った方がいいかはあなたの戦い方次第になる。選択はあなたにまかせます」
カルヴィナ「ああ、そういうこと。了解よ」
フェステニア「今回はアタシが乗ろっか?」
〈サブパイロット選択〉
※※カティアを選択の場合のセリフ※※
カルヴィナ「カティア、今回は頼むわ。急いで起動させて。たぶんすぐに出ることになる」
カティア「ええ」
※※フェステニアを選択の場合のセリフ※※
カルヴィナ「そうね、あんたに出てもらうわ。急いで起動して。たぶんすぐに出ることになる」
フェステニア「うん! まかせて!」
※※メルアを選択の場合のセリフ※※
カルヴィナ「メルア、今回はあんたにやってもらうわ。いいわね」
メルア「はい、クーランジュさん」
カルヴィナ「急いで起動して。たぶんすぐに出ることになるわ」


ナデシコ/格納庫
アキト(ちきしょう。みんな何だってんだよ)
〔モニターの開閉音〕
アキト「通信?」
メグミ「アキトさん、大丈夫ですか?」
アキト「メグミちゃん?」
メグミ「この通信は他の人は開いてません。プロスペクターさんが、提督の部屋でアキトさんあてのメッセージを見つけていたらしいんです。提督は最初から、火星で死ぬつもりだったみたいで、それで・・・」
アキト「だから許せって、感謝しろっていうのか!? あいつは生きるべきだった! 火星の人たちのために、ぶざまに生きるべきだった! それなにのあいつは、ガイまで巻き込んだんだ!」
メグミ「アキトさん・・・」
アキト「・・・仲間をかばって死ぬってさ、ゲキ・ガンガーにもあったよ。そういう話。確かに俺たちはそれで助かった。だけど・・・」
メグミ「・・・・・・」
アキト「・・・だいたいみんなもおかしいよ。あんなことがあったってのに、悲しくないのかよ。ガイは仲間だったはずなのに、俺たちのためにガイが犠牲になったって、自分たちが助かったのを喜んでるだけで誰も気にしちゃいないんだ。あいつのためにみんなで頑張ろうとか、そういうのないのかよ。俺はバカみたいに1人で悩んで、苦しんで・・・」
メグミ「そんなことないですよ。アキトさんだけじゃないです。私だってつらいですよ、こういうの。でもアキトさんがいなくなったら、私もっと・・・」
アキト「メグミちゃん・・・」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

〔味方戦艦出現〕
〔敵ユニット出現〕

シモーヌ「追いついてきたわね。あいつら、やっぱりこの艦を狙ってるんだわ」
ルリ「オモイカネの分析が終了。やっぱり生物みたいです。でも、地球のじゃない」
ジュン「ということは、正真正銘の宇宙怪獣!?」
ユリカ「みなさん、敵は宇宙怪獣だそうです! 様子を見つつ、必要ならバーンとやっつけちゃってください!」
〈出撃準備〉
<<統夜>>
※※カティアがサブパイロットの場合のセリフ※※
カティア「統夜、わかる? あれはまっすぐ私たちを狙ってる。間違いなく攻撃してくる。あれが何だとしても、敵であるのは間違いないわ」
※※フェステニアがサブパイロットの場合のセリフ※※
フェステニア「統夜、わかってる? 様子見はいらない。あいつらなんだかわからないけど、絶対襲ってくるよ。やっつけなきゃ、やられる」
※※メルアがサブパイロットの場合のセリフ※※
メルア「統夜さん、あれはわたしたちを襲ってきます。戦わないとダメみたいです」

統夜「わかってる。さっきからずっと、そんな気がしてるんだ。・・・もう慣れたよ。これにもさ」
<<カルヴィナ>>
※※カティアがサブパイロットの場合のセリフ※※
カティア「クーランジュさん、あれはまっすぐ私たちを狙っています。あれが何だとしても、敵であるのは間違いないわ。攻撃してきます」
※※フェステニアがサブパイロットの場合のセリフ※※
フェステニア「クーランジュ、様子見はいらない。あいつらなんだかわからないけど、絶対襲ってくるよ。やっつけなきゃ、やられる」
※※メルアがサブパイロットの場合のセリフ※※
メルア「カルヴィナさん、あれはわたしたちを襲ってきます。戦わないとダメみたいです」

カルヴィナ「またあたしには感じられないものを感じているってわけか。了解よ。あんたを信じるわ。全機、あれは敵よ。出方を見るなんてことはしなくていい。全力で迎撃する」

<戦闘開始>

<敵撃破・味方援軍1出現>

アキト「はぁっ・・・はぁっ・・・はぁっ・・・」
ルリ「エステバリス、テンカワ機、様子が変です」
ユリカ「アキト? どうしたのアキト?」
メグミ「アキトさん!」
アキト「くそ、どうしちゃったんだよ俺。もう平気になったはずなのに・・・怖くなんてなかったはずなのに・・・。動け、動けよ・・・くそっ」
<<統夜>>
リョーコ「おいテンカワ、動きが止まってるぞ! どうしたんだよ!?」
<<カルヴィナ>>
カルヴィナ「テンカワ機、動きが直線的過ぎるわ。それでは敵の・・・」

アキト「う・・・うわあぁぁぁぁぁっ!!」
〔アキト、前進〕
ユリカ「アキト、アキトッ! いったいどうしちゃったの!?」
〔モニターの開閉音〕
イネス「説明しましょう。聞いたところ、彼はもともと戦闘恐怖症だったそうね。一見克服されたように見えていたけど心の奥底の恐怖心はそう簡単には消えない。そしてそれは、ふとしたきっかけで表にあらわれるものなの。彼はあの火星脱出時の出来事で、特にヤマダ・ジロウの死によって、その眠っていた恐怖心を呼び起されていた、というわけね」
メグミ「そんな・・・アキトさん、戻ってください! アキトさん!」
<<統夜>>
リョーコ「お、おいテンカワ!!」
<<カルヴィナ>>
カルヴィナ「まいったわね、こんな時に」

〔味方ユニット出現〕
アキト「え・・・?」
アカツキ「あんまり手間をかけさせないでくれよ、テンカワ・アキトくん。そら、戻りたまえ」
〔アキト、ユリカのいる地点へ移動〕
〔アカツキ、ユリカへ隣接〕
〔味方ユニット離脱〕

プロスペクター「あれは確かにエステバリス。しかし・・・」
ユリカ「あなた誰なんですか?」
アカツキ「人に尋ねる時は自分からぁっ! と言いたい所だが、まあ今はそんな場合じゃないよね。僕はアカツキ・ナガレ。助っ人さ。ま、自由の旗のもと戦う男って所かなぁ」
シモーヌ「・・・なあに、この人」
ルリ「・・・またバカ?」
エリザベス「あなた、あれが何か知っているの?」
アカツキ「あれは君たちがいない間に出現した、地球の新しい敵さ。エイリアンだよ」
甲児「エイリアンだって!?」
ウリバタケ「よぉし、テンカワ機回収。安心しろ、パイロットも無事だ。いまドクター・エリザベスが連れて行った」
アカツキ「さぁさぁそれじゃ、しっかり戦おうじゃないか。いいかい、君たち」
豹馬「てめぇ、いったい何のつもりだ!」
アカツキ「人の話はよく聞きたまえ。助っ人だと言っただろう。君たちと同じ、ネルガルの雇われさ」
ヒカル「でもあんなフレーム見たことないよねぇ」
リョーコ「ああ、てめぇが味方だって保証はどこにあんだよ!」
アカツキ「熱いなぁ、君たちは。とにかく問答はあとだ。今は奴らを倒さないとね。それでいいだろう、艦長」
ユリカ「わかりました。みなさん、その人は味方と考えて、いまは怪獣を倒しましょう!」

<敵5機以下>
ルリ「敵、別の一群の接近を確認。注意してください」

<敵全滅・敵増援1出現>
〔敵ユニット出現〕
甲児「うようよと来やがったな、化け物どもめ」
〔第3軍ユニット出現〕
ブレード「うおぉぉぉっ!!」
〔ブレード、ラダム獣を撃破〕
ノアル「な・・・なんだありゃ」
小介「人型ですね。あれはあきらかにあのエイリアンとは違います」
ユリカ「あのぉ、あれは何なんでしょう?」
アカツキ「残念だが、僕も知らないな。あんな小型の人型兵器は、ネルガルにも連合軍にもザフトにもないよ」
アキ「でも、エイリアンと戦っている・・・?」
<<統夜>>
リョーコ「どうすんだよ艦長!」
<<カルヴィナ>>
カルヴィナ「艦長、どうするの?」

メグミ「一通り試したけど、呼びかけには応答ありません」
ユリカ「とりあえず様子を見ましょう。いい怪獣さんかもしれませんし、こっちを襲ってこないならそのままでいいです。みなさん注意はしておいてください」
アカツキ「ま、現状ではそれしかないだろうね」

<ブレード撃破>
ブレード(うっっ! 死んでたまるか。俺は・・・俺はまだ死ねないんだぁっ!!)
ルリ「・・・やられちゃったみたいですね」
ユリカ「ルリちゃん、あれ回収できるかな」
ルリ「今は無理じゃないですか。一応トレースしておきます」

≪まだブレード健在≫
<敵全滅・勝利条件達成>

※※既にブレード撃破の場合のセリフ※※
ルリ「エイリアン、残存なし」
ユリカ「ルリちゃん、さっきのは?」
ルリ「まだトレースしてます。流されているみたいです」
ユリカ「回収します。近くの人、お願いしますね」
※※まだブレード健在の場合のセリフ※※
リョーコ「後は奴だけか」
甲児「結局エイリアンと戦うだけで、オレたちには攻撃してこなかったぜ」
豹馬「何者なんだ、あれは」
ブレード(・・・・・・)
デビッド「なんだか嫌な緊張感が漂ってきたぜ」
〔ブレード、後退〕
〔敵ユニット出現〕

ブレード(くっ、しまった!)
<<統夜>>
統夜「まだ残っていた!?」
<<カルヴィナ>>
カルヴィナ「まだ残っていたようね

〔ブレードにダメージ〕
ブレード(ぐぅぅぅぅっ! くそぉっ! 死んでたまるか。俺は・・・俺はまだ死ねないんだぁっ!!)
〔画面、フラッシュ〕
〔敵ユニット撃破〕

ブレード(うぅぅ・・・)
ちずる「すごい・・・」
アキ「でも、何か様子が変だわ」
ルリ「あの人型、動きが低下した。自由落下状態に移行。こっちもかなりやられちゃってたみたいね」
ユリカ「じゃあ回収しちゃいましょう! 近くの人、お願いしましね!」

【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始」

ナデシコ/格納庫
ウリバタケ「な、なんだこりゃあっ!?」
ノアル「いったいどうしたってんです。さっき回収した奴は・・・な、なんだと!?」
豹馬「に・・・人間!? おい嘘だろ!」
十三「どうないなっとんのや、こいつは!?」
ウリバタケ「そいつはこっちが聞きてぇ。さてちょいと調べてみるかと思ったら、いきなりピカーッと光ってな。そしたらあれが消えちまってこいつが横たわってやがったんだよ!」
小介「そんな、そんなことが・・・」
ノアル「こいつ・・・本当に人間か・・・? お、おいアキ、うかつに近づくな!」
アキ「・・・大丈夫よ。だいぶ弱ってるみたい。誰か、ドウター・エリザベスを呼んで。大作くん、彼をメディカルルームまで運んでちょうだい」
大作「お、おいが運ぶとですか」

ナデシコ/格納庫
アカツキ「やれやれ、とんだ騒ぎになったな。まさかあの魔人が、人間になるとはね。一体どんな魔法を使ったんだが。いったい何者なんだ、あれは」
甲児「オレたちだって知りませんよ」
十三「ああ、こっちが聞きたいくらいや」
アカツキ「そりゃそうだ。整備班長、僕の機体の整備もキッチリ頼むよ」
ウリバタケ「おう、まかせな。どれどれ・・・おおっ!? なんだこのフレームは! 新型かよおい!? 顔が違う! ジェネレーターもコンパクト! この装甲のなめらかさといったらどうだ!」
リョーコ「一生やってろ」
ヒカル「わたしたちのエステちゃんが最新だって聞いてたのに、ひどいよね」
アカツキ「それは誤解だよ。君たちが火星で消えて八ヶ月、地球圏もずいぶんと様変わりしているということさ。さっきのエイリアンの件も含めてね」
<<統夜>>
統夜「な・・・」
カティア「なんですって?」
フェステニア「火星で消えてから・・・なんだって?」
<<カルヴィナ>>
カティア「え・・・?」
カルヴィナ「アカツキ・ナガレといったわね。今のはどういうこと?」
フェステニア「なんか火星で消えてからどうとか聞こえたけど・・・」

アカツキ「君たちが火星で消息を断ったのは、八ヶ月前だといったんだよ。今は君たちが月を出てから九ヶ月以上たっているってことさ。その間も戦いは続いている。新型くらいできるのは当然だろう?」
甲児「あれから八ヶ月だって!? そんなバカな!」
さやか「いったいどういうことなの・・・?」

ナデシコ/ブリッジ
イネス「説明しましょう。チューリップが稼働する時、周辺に光子、ボース粒子など“ボソン”の増大が観測される。仮にこれを、ボソンジャンプと呼びましょう。このボソンジャンプが物質を空間転移させるものだということは、すでに私たち自身が体験した。問題は、チューリップを通ってボソンジャンプした物体が、瞬間移動しているとは限らないということよ」
小介「なるほど、そうか! わかりましたよ、ヒントはクロッカスですね。ノアルさんの話では、クロッカスは火星に出現してからかなりの時間が経過していた。つまり僕たちが地球圏を出る前にチューリップに飲み込まれたクロッカスは、それより以前の時間軸の火星に出現したことになるんです」
イネス「ご名答。それを考えれば、ナデシコが八ヶ月後の地球圏に出現したことも、それほど不思議なことでもないわ。ま、詳しくは今後の研究待ちというところね」
甲児「なんてこった・・・」
〔扉の開閉音〕
アキ「あ、ドクター・エリザベス。彼は・・・」
エリザベス「意識不明のままよ。それから・・・私には彼が地球人と同じ、少なくともエイジと同じくらい地球人と同じ存在に見える。それがどういうことなのかはわからないけれど・・・」
エイジ「・・・・・・」
ノアル「チッ、わけのわからないことだらけだぜ」
〔扉の開閉音〕
プロスペクター「みなさん、お待たせしました。ネルガル本社と連絡がつきました。やはりこちらでは八ヶ月が経過しているようです。その間に、地球圏の情勢も大きく変化しました。プラント・連合間の戦争は今も続いています。ただしザフトが地上への降下作戦を展開した後に、我々が先ほど遭遇したエイリアンが出現。ザフト軍がエイリアンや木星トカゲへの対応におわれたこともあり、戦線は膠着状態になっているとのことです。当初はニュートロンジャマーとザフト軍の新型兵器“モビルスーツ”の威力もあり、早期に講和がなされるものと思われていたようですが、そうはならなかったようですな」
ミナト「まいったわね」
エイジ「グラドスのことは」
ユリカ「木星トカゲが地球侵略を狙うグラドス軍が送り込んできた兵器だということは、もちろん伝えました。ネルガルを通じて、連合はもちろんプラントや反連合国家へもこのことは伝達されるはずです。今ごろみなさん大騒ぎですね、きっと」
エイジ「そうですか。ありがとうございます」
プロスペクター「もっとも、お聞きの通りの状況です。一応グラドス側の策略の可能性も示しましたが、プラントと連合というのはもともと多くの問題を抱えていましてね。コーディネイターに対する一部の人々の憎しみというのは、根が深いのです。残念ながら地球が一丸となってグラドスに対抗する、というのには少々無理があるといわざるをえません。むろん我が社といたしましては、できるかぎりの努力は惜しみませんが」
エイジ「信じます」
デビッド「よかったな、エイジ。とりあえずの目標は達成できたってとこだ」
アカツキ「まさか木星トカゲが本物の異星人の兵器で、本当の敵がまだ控えているとは、やっかいなことだよ。プラントとの戦争は厳しいし、あのエイリアンどももいるというのにさ。君たちは知らないだろうが、連中は地上にも降下しているんだ。迎撃を逃れたエイリアンたちは地中にもぐり、植物になって怪しいエイリアンの森をつくっている。今のところ人間に直接害はないようだが、これから先もそうとは限らない」
アキ「そんな・・・」
ノアル「なんてこった」
ユリカ「えーと、それでですね。みなさんにお伝えしなきゃいけないことがあるんですけど・・・」
プロスペクター「はい。このような状況をかんがみ、現在ネルガルは方針を転換し、連合と共同戦線をとるということになっておりまして。これまでのいきさつは忘れ、ナデシコも連合軍へ編入されることになります。詳細は今のところ未定ですが」
豹馬「連合軍って、あのコルベットのハゲ親父みたいな奴らのいうこと聞かなきゃならないのか。なんでそんなことになるんだよ!?」
十三「このどあほう。今地球がどうないなっとるのか、よう考えてみい」
ちずる「プラントと連合も戦争をしているし、これ以上私たち同士で戦っている場合じゃないということね」
ノアル「確かに、しかたねぇってことか」
ミナト「でも、あたしたちに軍人になれっていうの?」
アカツキ「いやいや、そうじゃない。ただあまりに先が見えない状況だから、しばらく協力するってだけさ」
アキト「火星は、火星はどうなるんすか!?」
プロスペクター「グラドス軍がいるんですよ。あの敵に、もう一度乗り込んで勝てます? 生存者も残っていませんし、そんなことには意味はないと当社としても・・・」
ジュン「戦略的にみれば確かに正しい。でも」
リョーコ「オレたちは戦争屋かよ」
アカツキ「それが嫌なら降りればいいだけさ。契約内容が変更されるんだ。当然そういう選択だって可能だよ」
アキト「・・・・・・」
※※カルヴィナが主人公の場合、セリフ追加※※
カルヴィナ「確かにね。民間らしく自由意思は尊重するってわけね」
アカツキ「ふーん、君が“ホワイト・リンクス”カルヴィナ・クーランジュか。名前にふさわしく野生的な美しさがあるねぇ。もちろん君は残るんだろう? 君のような美人とご一緒できて光栄だよ」
カルヴィナ「それはどうも。だけどそんな隊内の呼び名なんて、メディアには出ていないはずだけど」
アカツキ「ははは、僕は火星に興味があってね。いろいろ調べたのさ。木星トカゲとの初期の戦闘のこともね」

甲児「ちょっと待ってくださいよ。オレたちはどうなるんです」
さやか「私たち、あくまで協力者って扱いでしょう」
プロスペクター「その通り。初期の予定が終了しましたから、みなさんはそれぞれの所属する場所へ帰っていただいて結構です。おつかれさまでした」
豹馬「ここで放り出されたって困るぜ」
プロスペクター「もちろんそんなことはいたしませんよ。我々はひとまず中立国オーブの衛星都市コロニー“ヘリオポリス”へ入港してナデシコの修理を行い、その後地上へ降下する予定です。東アジアへ向かいますので、みなさんはそれまで乗艦が許可されます」
豹馬「了解了解。そいつは楽でいいや」
※※統夜が主人公の場合、セリフ追加※※
甲児「ってことだ。オレたちは地上まで一緒に行ってから研究所に戻るつもりだが、お前はどうするんだ?」
統夜「俺はヘリオポリスで降りる。冗談じゃない。結局そんなことになるんなら、連合軍に捕まったのとたいして違わないじゃないか。いったい何のためにあんな思いまでしてきたのかさ。しかも戦争だって? いくらコーディネイターだって、エイリアンやグラドス人とは違う。相手は同じ人間なんだ」
甲児「そりゃわかるけどよ。今さらどうするつもりなんだよ」
カティア「統夜・・・本気なの?」
統夜「今までなんとかやってきた。お前たちも△△△△△△も無事だ。もう勘弁してくれよ。オーブは中立だって話だから、そこでなんとかするさ」
フェステニア「ま、まってよ統夜」
統夜「だってそうだろ? 連合軍が△△△△△△やお前たちを調べるってことになったら、俺だって一緒ってことになる。今度はどこにも逃げようがないじゃないか!」
フェステニア「そうだけど・・・それじゃアタシたちはどうなるのよ」
メルア「統夜さん・・・」
統夜「そりゃお前たちのことは気になるよ。俺しか一緒に乗れないのだって、いろいろ試して本当らしいってわかってもいる。なんでなのか気にもなるさ。それに今さら、お前たちがどうなったって俺とは関係ないなんていいたくない。なんとかしてやりたいと思うよ。だけど、俺は・・・」
プロスペクター「ご心配無く。あなた方はネルガルのスタッフという扱いになっています。仮に軍の指揮下に入ることになったとしても、そうそう好きなようにはさせませんよ。ですからあなたも安心して・・・」
統夜「かわりにナデシコで連合軍と一緒に戦えっていうんだろ! どう違うっていうんだよ!?」
アカツキ「何をいきりたっているのか知らないが、少なくとも君という個人が尊重されるさ。ここならね。君たちの噂も聞いているよ。面白いシステムのメカに乗っているそうじゃないか」
統夜「なんであなたが・・・」
ウリバタケ「悪いがこれまでとったデータは、ネルガルにもまわってるんだよ。最初からそれが条件の一つだったろ。ま、そういうもんだとあきらめろや」
アカツキ「とはいえネルガルには今のところ、君たちをどういうしようという気はないらしい。だが軍ではそうはいかないだろうねぇ」
統夜「・・・俺に選択の余地はないって、そういいたいんですか」
アカツキ「どう考えるかは君の自由さ。だが地球圏はこんな状態だ。力を手にした君がやるべきことってものがあるんじゃないかな。ま、ヘリオポリスにいる間に、考えるんだね」
統夜「・・・・・・」


〔カーソル、ヘリオポリス方面へ移動〕

ナデシコ/食堂
〔モニターの開閉音〕
ルリ「本艦はこれより“ヘリオポリス”へ入港します。艦長からネルガルのドックへ係留後、半舷上陸の許可が出ています。詳しくはコミュニケータ参照のこと。みなさんよい休暇を」
ヒカル「なんだぁ。修理中は全員降りられるんじゃないんだ。ってわたしたち最初は待機組~? ひどいよこんなの。プンプン!」
<<統夜>>
リョーコ「中立ったって、プラントと連合の戦争だけだからな」
デビッド「グラドスやエイリアンには、関係ないってわけですね」
<<カルヴィナ>>
カルヴィナ「オーブが中立というのは、あくまでプラントと連合の戦争に関してのみ。木星トカゲやエイリアンはそんなこと関係なく攻めてくる。修理とはいってもナデシコが動かせないわけじゃなし、半舷上陸は当然のことだわ」

イズミ「半舷上陸で喜びも半減。フフフフ」
甲児「ま、それでも久々に降りられるなぁ。街に出てパーッとやろうぜ」
アーサー「ホントホント。僕たちなんかさ、ずっと追われっぱなしで、安心できたことなんてなかったんだぜ」
さやか「私たちも月を出発してからずっと乗りっぱなしだったものね。お買い物にいかなくちゃ」
シモーヌ「うふふふ、楽しみだわ。アンナも行くんでしょ。なんたって数ヶ月ぶりだものね」
アンナ「私は・・・」
ロアン「エイジのことなら大丈夫ですよ。僕たちが責任をもって一緒にいますから」
甲児「さやかさん、まさかオレたちもつきあうってわけじゃ・・・」
さやか「何言ってるのよ甲児くん。そんなの当たり前でしょ」
ノアル「ドクター、アキ、そろそろ用意してくれ」
十三「そちらさんはどこ行くんや」
アキ「外宇宙開発機構の支部よ。火星でのことをチーフに報告入れないといけないし、彼のこともちゃんと調べてみるわ。それにエイリアンの情報を手に入れておく必要もある。あたしもさやかたちと買い物に出かけたいところだけどね。これも仕事だから」
豹馬「エイリアンと戦ってたあいつか。いったい何なんだろうな、奴は」
ノアル「ああ。野郎の正体も突き止めねぇとな」
ちずる「アキさん、欲しい物があったらいってくださいね。私たち買ってきますから」
アキ「ええ、ありがとう。お願いするわ」

〔カーソル、ヘリオポリス付近を指定〕
ザフト軍高速戦闘艦/ヴェサリウス/ブリッジ
クルーゼ「ネルガルの戦艦が入港した?」
ミゲル「間違いないですね。開戦前、連合軍と交戦して火星へ向かった奴です。消息不明になっていたはずですが」
クルーゼ「相転移エンジンとやらを搭載した戦艦・・・ナデシコといったか。よくも無事で戻ってきたものだな。私もよくよく運のない男だ。いや・・・それとも運が良いのかな」
ニコル「隊長、あれはナチュラルの艦でも、連合と敵対していたのではありませんか」
クルーゼ「ネルガルは連合と手を組んだ。ならば戻ってきたあの艦もまた、連合側につくということだ。戦艦ナデシコは我らの敵だよ。それも単艦火星へ向かい戻ってきた、ナチュラルにしてはやっかいな敵だ。どうしたアスラン・ザラ。何を難しい顔をしている」
アスラン「仮にも中立国のコロニーです。評議会の返答を待っても、遅くないのではありませんか」
クルーゼ「いや、遅いな。私のカンがそう告げている。それに先に協定を破ったのはオーブだ。モルゲンレーテの件といい、中立国が聞いてあきれる。ここで見逃せばその代価、我らの命で払わなければならなくなるぞ」
ニコル「ですがヘリオポリスの市民が・・・」
イザーク「ハッ、自業自得さ。どうなろうと連中が悪いんだ」
アスラン「・・・・・・」
クルーゼ「ネルガルの戦艦ナデシコと、連合の新型機動兵器。あそこにあるうちに始末をつける」
【シナリオエンドデモ終了】


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