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第9話
日本侵攻作戦


サブタイトル
「日本侵攻作戦」


【シナリオデモ開始】
ホワイトベース ブリッジ
ブライト「なんとか、敵の防衛線は突破できた。後は、これからの事だが…」
セイラ「航路図、出します」
シロー「ジャブローは、目と鼻の先だというのに…」
リュウ「随分と大回りをするはめになったなあ…」
ミライ「そうね。でも、東側は完全にジオンに抑えられているし…」
ブライト「このまま西へ向かって太平洋ルートを取る方が安全だろう」「海を越えれば、連邦軍極東基地で各種補給・修理が行なえる」
シロー「それに日本の民間防衛機構は、連邦と友好関係にありましたよね?」
ブライト「ああ、その通りだ。この船にも、その関係者は多い」「日本が安全だと分かれば、皆に休暇を出す事もできる」
リュウ「サイド7からこっち、ずっと緊張の連続でしたからね。みんな喜びますよ」
ブライト「では、太平洋を横断する航路を取るということで異存はないな?」「各員、持ち場に戻ってくれ」

数日後、日本

獣戦機隊基地
〔飛行音〕
忍「ぷあっ! 飛行訓練、終了っと!」「さて、お次は、戦闘シミュレーションでもするか」
〔走り寄る足音〕
忍「ん? 何だ?」
シャピロ「…いずれ、チャンスが来る。わかってくれるな、沙羅?」
沙羅「何があっても、わたしはあなたについていくわ…」
忍「なんだ? あの二人、この忙しいのにイチャイチャしやがって」
シャピロ「沙羅、俺は必ずやる。それまで待て…」
沙羅「ええ…」
忍「何かの悪巧みかい? お二人さん!」
沙羅「忍!」
シャピロ「落ち着け、沙羅…」「藤原、さっきの着陸では合格点はやれんな」「『獣戦機隊』のメンバーとしては、あまりにも、お粗末だ」
忍「うるせんだよ!」「そっちこそ、基地内のラブシーンには気をつけてくれなきゃ!」
沙羅「忍! 隊長に対してなんて口の利き方だい!?」
シャピロ「ふん…操縦だけは抜群と言われて、有頂天になっているな?」「私から見れば、お前のは曲芸飛行に過ぎん。戦士としては、まだまだ未熟!」
忍「なにぃっ! 俺が未熟だと!?」
シャピロ「今のお前では私に及ばない…。全ての面でな…」
忍「なら、試してみるがいいさ!」
〔走り寄る足音〕
シャピロ「ふん…」
忍「うおおおおお!」
シャピロ「ハァッ!」
〔空を切る音〕
忍「うわああっ!?」
〔人の倒れる足音〕
〔画面、振動〕

忍「つっ…てて…!」
沙羅「ふふ…いい気味」
シャピロ「行くぞ、沙羅」「藤原! 貴様もつまらん言いがかりをつけてる間に、訓練を怠らぬ事だ!」
忍「ちっ!」

獣戦機基地 通路
亮「フッ…また負けるケンカをふっかけたのか? 飽きもしないでよくやるな?」
忍「んだと!?」
雅人「まあまあ、落ちついてよ! 忍、獣戦機隊に辞令が下ったよ?」
忍「なんだって!?」
雅人「もうすぐ僕ら、ホワイトベースの一員になるんだってさ!」
忍「ホワイト…? ああ、極秘開発されたっていう連邦軍の新鋭艦か…」「で? あいつも一緒なのか?」
雅人「ああ、シャピロ教官? もちろんだよ」
忍「ちっ…つまんねえ話だぜ」
〔警報〕
忍「…! スクランブル警報!」
亮「落ち着け、忍。獣戦機隊は極秘部隊だ。よほどの事でない限り、出撃はない」
イゴール長官「みんな、その場で聞いてくれ! 太平洋沖より、敵の大部隊が接近中だ!」「目標はおそらく、沿岸部の都市だが悪いことに、ホワイトベースの航海ルートと重なっている」「獣戦機隊はただちに出撃。ホワイトベースを支援する! 以上だ!」
雅人「ホワイトベースって…連邦軍にとって、よほど重要なんだね」
亮「フッ…獣戦機隊の秘密より、ホワイトベースの方が、連邦にとっては大事ということだな」
忍「ごちゃごちゃ、言ってんじゃねえ!」「ちょうど、訓練ばかりで飽き飽きしていたところだ! ひと暴れしてやるぜ!!」
亮「フッ…単純馬鹿が…」

アダルス基地
アール「剣人様、お待ちください!」
剣人「知らねえよ! 俺はあんたの言う何とかいう星の王子様じゃねえってば!」
アール「何をおっしゃいますか!」「アトラウス、ベラリオス、そしてガンパーが合体できた事こそ、何よりの証…」「あなたこそ、ハーリン王子の忘れ形見、エリオスの王となられる方に違いありません」
弾児「そうは言うけどな、じいさん。こいつは俺達と同じ戦争孤児だぜ? そんな大したタマじゃあねえよ」
アール「無礼者! 王子に向かって何という事を…」「剣人様こそエリオス復興の鍵! ザール星間帝国を倒し、再び平和なエリオスを取り戻すのじゃ!」
田之助「でも、そいつらならこの間、倒したから、いいんじゃないの?」
アール「あれはザールの偵察部隊に過ぎん!」「すでにダルタニアス出現の報は本国に届いておるじゃろう…。奴らの本隊が攻めて来るぞ!」
〔警報〕
〔画面、点滅〕

まなぶ「博士、レーダーに反応! 敵が現れました!」
アール「ええい、言わんこっちゃない!」
次郎「兄貴ぃ…」
剣人「仕方ねえ! 弾児、行くぞ!」
弾児「おう!」
早苗「二人とも、くれぐれも無理はしないでね…」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

〔敵ユニット出現〕
〔味方ユニット出現〕

剣人「あいつら、性懲りもなく来やがって! いい加減にしろよな!」
弾児「剣人、町に被害を出すんじゃねえぞ!」
ベラリオス「ガォォォォォォンッ!」
アール「剣人様! 合体を!」
剣人「ようし、合体だっ!」「クロォォスイィーン!
[イベントデモ「ダルタニアス合体」]
〔剣人、合体〕
剣人「ダルタァァニアス!
<戦闘開始>

<2PP・味方援軍1&敵増援1出現>

〔敵ユニット出現〕
〔監視ロボット、剣人へ攻撃〕

[イベント戦闘「剣人vs監視ロボット」]
弾児「うわっ! 剣人、てめえ、気をつけろ!」
剣人「うるせえ! こっちも出たとこ勝負だ!」「未だによく操縦がわからねえんだよ!」
〔味方ユニット出現〕
雅人「忍、あのロボット、胸にライオンの顔つけてるよ? お仲間かな?」
忍「何、呑気な事言ってやがる!」「おい、そこのロボット! どこの所属だ?」
弾児「な、何だ!? 誰だ、お前ら?」
忍「俺達は連邦軍特殊部隊、獣戦機隊だ!」
剣人「お前ら、軍人か?」
亮「そうだ」
剣人「だったら、手助けなんざいらねえ! 俺は、お前らみたいな軍隊が、一番鼻持ちならなくて大嫌いなんだ!」
忍「何だと!? この野郎!」
沙羅「やめなよ、忍! 任務が優先だよ!」
忍「へっ! シャピロのの前だとおとなしいんだな? 沙羅!」
沙羅「何だって!?」
雅人「仲いいね? お二人さん!」
亮「ふっ…」
シャピロ「無駄口を叩いている暇はないぞ」「そこのロボットは、敵ではないのだろう? ならば、勝手にやらせておけ」「それよりも、ホワイトベースが、戦闘空域に入るぞ」

<3PP・味方援軍2出現>
〔味方戦艦出現〕
ブライト「なにっ! 戦闘中だと?」
リュウ「ようやく太平洋を越えたと思ったらとんだお出迎えだぜ!」
沙羅「あれが、ホワイトベースね」
忍「ホワイトベース! 聞こえるか!?」「こちらは本日付でホワイトベースに配属される事になった獣戦機隊だ! あんたらを守るために来た!」
ブライト「獣戦機隊? では君達が連絡にあった軍の特殊部隊か!」
フェアリ「連邦がモビルスーツ以外の部隊を開発していたなんて…驚きですね」
<<秋水(男)>>
秋水「それじゃ、あんたらは、お仲間ってわけか…。で、そっちの派手なのは?」
<<秋水(女)>>
秋水「それじゃ、あなた達は味方なのね。じゃあ、そっちの機体は?」

忍「生意気な奴だが、少なくとも敵じゃないらしい! 後で色々聞かなきゃならんがな!」
剣人「黙って聞いてりゃ偉そうに!」
ワッ太「のんびり話してないでさ、まずは目の前の敵に集中しようよ!」
<<秋水(男)>>
秋水「そりゃあそうだな! よし、行くぞ!」
<<秋水(女)>>
秋水「そうね!」

ブライト「各機、発進せよ! 獣戦機隊と共に、敵を撃退する!」
〈出撃準備〉

<敵半数・味方援軍3&敵増援2>

忍「ホワイトベースの連中、結構やるじゃないか」
亮「そのようだな…」
シャピロ「新たな脅威が接近中だ。態勢を整えろ」
〔敵ユニット出現〕
あしゅら男爵「ククク…これは面白い場面に出くわしたものよ」「あはははは…ふははははは!」「聞け! 愚かなる人間ども!」「不死身の破壊者にして無敵の殺戮兵器…」「天才科学者Dr.ヘルが創りたもうた芸術品…」「我が機械獣達が間もなく、この日本を征服する!
忍「あれは、機械獣! このタイミングで現れるかよ!」
剣人「出てきた奴はぶっ潰す! ビビってんなら引っ込んでな!」
忍「上等じゃねえか! やってやるぜ!!」
あしゅら男爵「行け、機械獣よ! 奴らをバラバラにしてしまえ!」
甲児「待ちな! そうは問屋が卸さねえぞ!」
〔味方ユニット出現〕
甲児「やいやいやい! あしゅら男爵! お前達の好きにはさせないぜ!」
あしゅら男爵「むむう…来たか、兜甲児! 鉄の城、マジンガーZ! そして…グレートマジンガー!」
鉄也「そう…偉大な勇者だ!」
〔味方ユニット出現〕
ボス「ちょっと待ったぁ! じゃんじゃじゃーん!」「正義の味方、ボスボロット参上!」
さやか「甲児君! 置いてくなんて、ひどいじゃないの!」
甲児「さやかさんもボスも、俺達の邪魔だけはしないでくれよな?」
鉄也「さあ、俺達も行くぞ!」
甲児「OK! 見てろよ、機械獣め!」

<味方援軍2出現の2ターン後PP・味方援軍4出現>
〔味方ユニット出現〕
仁「お待たせ! 地球防衛組、見参!」「…って、あれ? ずいぶん賑やかだな」
飛鳥「仁、少しは場の空気を読もうぜ?」
吼児「すいません。遅くなりました…」
ワッ太「防衛組のみんな! 無事だったんだね!」
仁「あたぼうよ! お前らが宇宙に行ってる間、誰が日本を守ってたと思ってんだ!」
<<秋水(男)>>
秋水「こんなに敵が攻めてくるんじゃ大変だったろうな」
<<秋水(女)>>
秋水「そうよね。こんなに敵が攻めてくるんじゃきっと、大変だったでしょう?」

仁「まあな! だけど、防衛組がいる限り奴らの好きにはさせないさ!」
あしゅら男爵「ええい、次から次へと! 機械獣よ、蹴散らしてしまえ!」

<あしゅら男爵撃破>
あしゅら男爵「おのれ…覚えておれよ」
甲児「へっ、おととい来やがれってんだ!」

<敵全滅・勝利条件達成>
仁「よっしゃあ、いっちょ上がり! それにしてもワッ太、秋水! 久しぶりだなあ!」
吼児「帰って来てたんなら、連絡くれればいいのに…」
ワッ太「今、着いたばっかりだよ。帰って来たと思ったら、いきなり敵だもんな」
仁「ハハ! そりゃ、大変だったな」
<<秋水(男)>>
秋水「しっかし、マジンガー軍団まで来てくれるとはね」
<<秋水(女)>>
秋水「でも、マジンガー軍団まで、出迎えてくれるとは思わなかったわ」

甲児「なぁに、困った時はお互い様さ。それじゃあ俺達は引き上げるぜ。仁、お前も戻るんだろ?」
仁「おっといけね! まだ学校の途中だった! じゃあ、またな?」
鉄也「縁があったらまた会おう!」
〔味方ユニット離脱〕
イゴール長官「ホワイトベース、聞こえるか?」
ブライト「はい、ホワイトベース艦長、ブライト・ノアです」
イゴール長官「私は、獣戦機隊を預かるロス・イゴールだ」「君達の船は、このまま獣戦機基地に入港してもらう」「あとは、誘導に従ってくれ」
ブライト「了解しました。よろしくお願いします」
剣人「けっ、俺達も帰るぜ!」
弾児「おう!」
〔忍、剣人へ隣接〕
忍「おおっと!」
剣人「てめえ、何の真似だよ?」
忍「お前達にも来てもらうぜ。俺達の基地で、詳しい話を聞かせてもらう!」
剣人「勝手なことを!」
アール「剣人様、今日はこの方々のおかげで助かったようなものです。ここは素直に従うのが寛容ですぞ」
剣人「チッ…わかったよ」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

戦闘母艦
クロッペン「何? ダルタニアスを取り逃がしただと!?」
ネシア将軍「エリオスの滅亡直前に行方不明になっていた幻のロボが、今なぜ、この惑星に現れたのか…」
ボイダー将軍「だが…敵はダルタニアスだけではないようだな…」
カブト将軍「ぬう…おのれ…我が偵察部隊を全滅させるとは…」
クロッペン「何者かはわからぬが、我々の邪魔をした以上、消えてもらうだけの事!」「ザール星間帝国の名にかけて、奴ら共々、ダルタニアスを倒すのだ!」

獣戦機隊基地
イゴール長官「ふむ…あのロボットはダルタニアス、というのか…」
シャピロ「先ほどの戦闘で、機械獣軍団とは別の勢力が展開していたが、あれが、ザール軍なのか?」
アール「いかにも…。我が故郷エリオスはザールによって滅ぼされたのじゃ」「ワシはザールからエリオスを守るため、ダルタニアスを造った…」「しかし、完成した時にはすでに手遅れ…」「王も亡くなり、エリオスは奴らの手に…」「その後、ワシはこの地球へ落ち延び、エリオス再興の時を待つ事にしたのじゃ」「だが…地球に降りる前に隕石に接触し、ハーリン王子を見失った…」「そのハーリン王子の忘れ形見がこちらの剣人様だ」
忍「は!? こいつが、王子様の子孫だってか? 見えねえな!?」
剣人「ガラじゃねえ事は俺自身が一番良く知ってんだよ!」
シャピロ「それが、遠い銀河の彼方で本当にあった話だと?」
アール「そうじゃ」
イゴール長官「にわかには信じがたい話ですが…」
アール「じゃが事実じゃ。先ほどの攻撃を見ればわかるじゃろ?」「あれは奴らのほんの一部に過ぎん」
イゴール長官「宇宙からの侵略者か…。とすると、我々は共通の敵を相手にしているのかもしれません」
アール「ほう…?」
イゴール長官「実は獣戦機隊は、例の火星基地を襲った異星人に対抗するために作られた組織なのです」「その点においては我々は、ジオンやギガノスと戦う通常の部隊とは一線を画しています」
アール「力を貸していただけると!?」
イゴール長官「我々としても外宇宙の事に詳しいあなた方の協力を得たい」
アール「ふむ、悪くない話じゃな…」
剣人「おいおい、勝手に進めんなよ! 俺は行かねえぜ!」
弾児「めずらしく気が合うな? …俺もだよ」
おちゃめ「剣人兄ちゃん…」
早苗「弾児くん…」
剣人「何の関係もない人達が、この戦争で命を落としてんだぜ?」「ここにいる俺の仲間は、多かれ少なかれそうなんだよ!」「ザールとかも関係ない! 軍隊に協力する気もない!」
イゴール長官「だが、さっきの話が本当ならば、君達は敵に狙われている」「それこそ周りに迷惑になるのではないかね?」
弾児「…!」
剣人「くっ…!」
忍「へっ…お前、本当は戦うのが怖いんじゃねえのか!?」
剣人「な、何だと!」
亮「やめろ、忍!」
雅人「悪いね? ウチのリーダーは口の利き方を知らないんだ」
亮「こいつなりに心配しているのさ。お前達のことをな?」
忍「お前ら…」
亮「この状況下で、お前達だけで仲間を助け続けられると思うか?」「だったら逆に俺達を利用するんだ。生き延びるためにな…」
剣人「…………」
イゴール長官「決まりだな…」

獣戦機隊基地
ブライト「ホワイトベース艦長、ブライト・ノア中尉、出頭しました!」
イゴール長官「極東基地司令官、ロス・イゴールだ」
葉月博士「技術主任の葉月考太郎です」
シャピロ「参謀士官のシャピロ・キーツです」
イゴール長官「中尉、よくここまでたどり着いたな。補給及び修理に関しては、全面的な協力を約束しよう」
ブライト「ありがとうございます」
イゴール長官「それと、獣戦機隊とダルタニアスを君たちの部隊に編入する」
ブライト「なぜ、そこまで我々にご協力してくれるのですか?」
イゴール長官「我々はホワイトベースにいる避難民を引き取ることができない…。軍の機密に触れたという理由でな」「我々ができることは、戦力を提供する事だけだ」「それに、本格化しつつある外宇宙からの脅威をジャブローに伝える意味もある」
ブライト「確かに…先ほどの敵もジオンやギガノスとは違いましたね」
シャピロ「連邦の上層部はジオンへの対応に必死で、他の脅威への認識が甘い」
ブライト「わかりました。我々もできうる限り、協力いたします」
イゴール長官「頼むぞ、ブライト中尉」

ホワイトベース 食堂
<<秋水(男)>>
秋水「おい、ケーン! 久々に、休みが出るんだって?」
<<秋水(女)>>
秋水「ねえ、ケーン! 久々に、休みが出るってほんと?」

ケーン「ああ! しかも、外出プラス自由行動だ!」
タップ「今回は、楽しめそうだよな」
ライト「ああ、今までみたく、宇宙や荒野じゃないからな」
ケーン「秋水、お前達も一緒に休み、取るんだろ?」
<<秋水(男)>>
秋水「そうだな、久しぶりに帰ってきたんだ。パァーッと…」
<<秋水(女)>>
秋水「もっちろん! 久しぶりに帰ってきたんだもん! 羽をのばすわよ」

フェアリ「そういう訳にはいきません。私達は、最上重工で機体のメンテナンスを行ないます」
<<秋水(男)>>
秋水「え? マジなの…?」
フェアリ「はい!」
<<秋水(女)>>
秋水「え~、そんなあ~!」
フェアリ「家に帰れるんですから、秋水様は、がまんしてください!」
秋水「うう~」


翌日…

最上重工 社長室
<<秋水(男)>>
秋水(久々に自宅で寝たし…今日くらい、まじめに親父に会ってやるか)(ん? なんだ? 廊下にまで声が聞こえるけど…この声…フェアリさんか?)
<<秋水(女)>>
秋水(久々に自宅で寝てスッキリしたし、今日くらい、お父さんの話をまじめに聞いてあげようかな…)(ん? 廊下まで声が聞こえるけど…この声…フェアリさん?)

フェアリ「…私は、もう耐えられません。みんなに黙ったままなんて…」
瑞雲「そうは言ってもな…。彼らは、生き残ることで精一杯だ」「敵の全容がわからんうちは、話しても仕方なかろう…」
陣風「つらいだろうが、我々自身が選んだ道だ」
フェアリ「ですが、せめて秋水様には!」
<<秋水(男)>>
秋水(なんだ? 俺の事? あんな感情的なフェアリさん、はじめてだぜ…)
<<秋水(女)>>
秋水(なに? 私の事? でも…こんな感情的なフェアリさん、はじめて…)

瑞雲「あいつは、感情だけで突っ走るタイプだからな…。戦力が整うまでは言わん方がいい」
陣風「まあここまで黙っていたんだ。もう少しだけ辛抱しよう」
※※スーパー系主人公の場合のセリフ※※
陣風「ソウルセイバーの強化パーツが完成する日も近い。もうすぐだよ、フェアリさん」
※※リアル系主人公の場合のセリフ※※
陣風「それに、ソウルガンナーの修理ももうすぐ終わる…」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

〔ドアノブを回す音〕
<<秋水(男)>>
秋水「俺のいない所で何の話だ?」
<<秋水(女)>>
秋水「私のいない所で何の話?」

フェアリ「秋水様…!」
瑞雲「お、お前、いつからそこに?」
<<秋水(男)>>
秋水「ついさっき来たとこだよ! ある程度、聞いちまったがな!」
<<秋水(女)>>
秋水「今来たとこ! 聞きたくなかったけど、聞こえちゃったわよ!」

瑞雲「まだ、お前には関係ない!」
<<秋水(男)>>
秋水「大ありだっつうの!」
〔頬を叩く音〕
フェアリ「盗み聞きするなんて最低です! …失礼します!!」
<<秋水(女)>>
秋水「大ありよっ!」
フェアリ「秋水様…何も聞かなかった。そうですよね?」
秋水「え? でも、フェアリさん! 私に何か伝えたいことはあるんでしょう?」
フェアリ「今はまだ教える事はできません! 失礼します!!」

〔ドアノブを回す音〕
<<秋水(男)>>
秋水「いてて…フェ、フェアリさん…?」
瑞雲「今のはお前が悪いぞ、秋水」
<<秋水(女)>>
秋水「あ…フェ、フェアリさん」
瑞雲「盗み聞きはよくなかったな、秋水」

陣風「フェアリさんは、お前に隠し事があることが自分でも許せないんだ。それを、こんな形で知られてはな…」
<<秋水(男)>>
秋水「く…! 俺が悪かったよ…」「フェアリさんが自分から話してくれるまで、さっきの話は聞かなかったことにしといてやる」
瑞雲「いい心がけだ。戦場をくぐり抜けて、少しは成長したようだな」
<<秋水(女)>>
秋水「わかってる…。そこが、フェアリさんのいいとこだもん…」「私が悪かったわ…」「お父さん! この件については、しばらく聞かなかったことにしといてあげる」「勘違いしないでよ。フェアリさんに免じて、だからね!」
瑞雲「ふん、いい心がけだ。戦場をくぐり抜けて、少しは成長したようだな」
秋水「まったく、もう! それが娘に言う言葉?」
瑞雲「ここは、戦場だ。私を親だと思うな!」
秋水「あー、もう! わかってるわよ!」


最上重工周辺
<<秋水(男)>>
秋水「ふう…ようやく解放されたか…」「日本に帰ってくるなり親父はうるせえし、ちっとも休んでる気がしないぜ…」「お? あれは…サリーじゃないか…!」「おーい! サリー! 元気だったかぁ!?」
サリー「え!?」「あ…秋水くん!」
秋水「へへっ! 憶えていてくれたか。感動だね!」
サリー「ひどいよ、秋水くん!」
秋水「え?」
サリー「ここにいれば、会えるって言うからほとんど、毎日来てたのに!」
秋水「そ、そりゃあ時間帯が悪かったんじゃないか?」「でもさ、サリーが俺を待っていてくれたなんて、すっげーうれしいよ」
サリー「…か、勘違いしないでよ! そ、そう! ロボットの写真、見せてくれるって言ってたじゃない」
秋水「あ…?」「ああ! そ、そうだった!」(やばい…。すっかり、忘れてた…)「ゴメン! 今、持ってないんだ」
サリー「しょうがないなぁ。ねえ、今度はちゃんと時間決めて会おうよ」
秋水(くうぅ~なんて嬉しいことを…ちくしょ~!)
サリー「…?」
秋水「そうしたいんだけど…実は俺、最近いろんなところに出張しててさ…」「この間までは、そうでもなかったんだけど…」
サリー「どこに行っていたの? それも、企業秘密なの?」
秋水「どっちかっつーと軍事機密…い、いや何でもねえよ!」
サリー「ふ~ん…」
秋水「ん? あれ? 手に持ってる、その写真…誰が写ってるんだい?」
サリー「あ、これ…? 実は人を探してるの…」「あ、あの…親戚なの」
秋水「へえ~、ちょっといいかい?」
<<秋水(女)>>
秋水「はあ…帰ってくるなり説教ばっかり。ちっとも休んでる気がしないわ…」「あーもう、最悪! きぃーっ!!」
ジーク「なに、奇声をあげてんだ。恥ずかしい奴だな、お前は!」
秋水「ああっ! み、見たわね!」
ジーク「アホ! 注目の的だ!」
秋水「うう…!」
ジーク「それより、お前!」
秋水「な、何よ…」
ジーク「ここによく来るなんて言うから、俺は毎日のように、ここに来てたんだぞ!」「なのに全然出てきやしねえ…」
秋水「私を待ってたの?」
ジーク「そうだよ! ったく…よけいな時間、使わせやがって!」
秋水「あれれぇ? それってもしかして…」
ジーク「バ、バ、バカ野郎!」「お、俺はお前じゃなくて、最上重工に興味があるんだよ!」
秋水「最上重工に…?」
ジーク「そ、そうだ、怪しいもん造ってそうだしな…」
秋水「うう…そんな…ひどいよ…。ジークにとって…私って…」
ジーク「な…! い、いや…その、少しは…心配だったんだぞ?」「あれから、爆撃もあったからな…。だから、その…」
秋水「く、く、く…あはははははは! 冗談に決まってるじゃない」「あはははははは! く、苦しい…。面白いよ、ジーク…」
ジーク「こ、この野郎…ほんとに怒るぞ!」
秋水「あはは…ゴメン…」「最近、いろいろあってさ…なかなか笑えなかったんだ。だから、ありがとう」
ジーク「………」
秋水「それに、心配しててくれたなんて…すごくうれしいよ」
ジーク「そ、そうか…。とにかく、無事でよかった」
秋水「うん…あなたもね、ジーク」
ジーク「あ? ああ…」「それより、お前 学校にも行ってないだろ?」「あのビルで、何をやらされてるんだ?」
秋水「なっ! なんでそんな事、知ってるのよ?」
ジーク「んなもん、同じ学校の人間に聞きゃ すぐわかる!」
秋水「そっか…ほんとに心配してくれてたんだね…」
ジーク「だから、何してたんだ?」
秋水「ゴメン…言えないの…それは…」
ジーク「おいおい、それじゃ友達できないぞ?」
秋水「はうっ! 痛いところを突くわね…」「うちは色々事情があって…言いたくても言えない事が増えちゃったのよ」
ジーク「まさか、お前 妙な兵器の実験台とかになってるんじゃ…」
秋水(ううっ! な、なんて鋭い…)(慌てちゃだめよ…秋水。男の子は武器とかに興味あるから、そんなふうに結びつけるのよ…)
ジーク「やはり、あのビルでは怪しい実験を…」
秋水「そ、そうよね。うちで造ってる商品に興味があるのよねぇ?」
ジーク「まあ、そうだな…。前に見た人型兵器は特に興味がある」「そういや、ここんとこ見てないな…。あの機体、どうなったんだ?」
秋水(きつ~っ!!)「ゴメン…私、そういうの詳しくないから…」
ジーク「チッ なんだよ、使えねえな」
秋水「ハハハ…仕方ないでしょう?」
ジーク「で? 結局、ここんとこお前は何してたんだ?」
秋水「ああーん、もう! 出張よ、出張!」「時々、お父さんの出張について行くのよ!」
ジーク「怪しいな…。そんな事、秘密にするか?」
秋水「失礼ね、お父さんは一応、大企業の社長なんだから…」「外部に足取りとかつかまれたら危ないじゃない?」
ジーク「なるほど…確かに、理にかなっているな」
秋水「ああ、もう…これ以上は、ほんとにダメなんだからね!」
ジーク(こいつ…やはり何か隠しているな…)(まあいい…。少し、話題を変えてやるか)「わかった、わかった。悪かったな、家のこと色々と聞いたりしてさ」
秋水「え…? あ、気にしてないよ」
ジーク「そうか、ならいいんだが…」
秋水(うう…ほんとは、私の事…知って欲しいんだけどな…)
ジーク「ところで、この写真、見てくれないか?」
秋水「え? 何々?」「きゃっ! すごい美人じゃない? これ、ジークの彼女?」
ジーク「違う! こいつは…親戚だ」「行方不明だから、探してるんだよ」
秋水「ふーん…ちょっと、見せて?」

〔写真をつかむ音〕
<<秋水(男)>>
秋水(あれ? この女の人…フェアリさんじゃ…)
サリー「…知ってるの?」
秋水「知っている人に似てるんだ…。写真の方が若いけどね」
サリー「何年か前の写真だから今は、容姿が変わっちゃってるかもしれないけど…」
秋水「そういえば、サリーもそうだけど この人、どこの出身の人なの?」
サリー「え、え~と…宇宙…かな?」
秋水「ああ、コロニー出身?」
サリー「う、うん…」
秋水「じゃあ、ちがうかな…確か、イギリス出身だって言ってたから…」「あのさ、コピーもらえれば探しといてやるぜ?」「うちは結構でかい組織だから見つかるかもしれないしさ」
サリー「ありがとう…でも、あまり、大げさにしたくないの…」
秋水「いいのかい? 本当に…」
サリー「うん…」「あ、そろそろ時間だから…私、もう行くね?」
秋水「ああ…またな」「あ~あ…結局、会う約束できなかったな」
<<秋水(女)>>
秋水(あれ? よく見たらこの人、フェアリさんの若い頃に似てない?)
ジーク「知っているのか?」
秋水「うん…知ってる人に似てる…。若い時…こんな感じだった」
ジーク「何年か前の写真だからな」「多少、容姿が変わっているかもしれん。よく見てくれ」
秋水「ねえ…この人、どこ出身の人なの? 名前は?」
ジーク「ぬ…出身は…宇宙だ…。名前は…わからん」
秋水「ああ、コロニー出身って事? でも、何で名前がわからないの?」
ジーク「偽名を使ってる可能性が高いからな」
秋水「なんか、訳ありみたいね…」
ジーク「お前とおあいこだ。これ以上、聞くな」
秋水「あ…そうだね…。でも、私が知ってる人とは、ちがうかな…」「確か、イギリス出身だって言ってたから…」「あの、コピーもらえれば探しといてあげるわよ?」「うちの組織で調べてもらえば見つかるかもしれないしさ」
ジーク「気持ちはありがたいが…事を大げさにしたくない…」
秋水「いいの? 本当に…」
ジーク「ああ…」「おっと、そろそろ時間だ…。俺は、もう行くぞ?」
秋水「あ…そう…」「また…会えるかな…」
ジーク「ん? ああ、また会おうぜ!」
秋水「向こうの家庭事情も色々ありそうね…」(フフ…! でも、ちょこっと嬉しい出来事だったかも!)

 
≪男主人公≫
裏路地
サリー「秋水くん…最上重工で何してる人なんだろ…」「結局、肝心な事聞けなかったなぁ…」
ジーク「ちっ…あいつ、原住民のくせに馴れ馴れしいな」
サリー「兄さん…盗み聞きしてたの?」
ジーク「当たり前だろ? …にしても、らしくないな」「情報を探るどころか、こっちの素性をしゃべりそうになっていたぞ?」
サリー「ごめんなさい。うかつだったわ…」
ジーク「まあ、相手が間抜けだったせいで余計な事を言わずに済んだが、次はもっと気をつけろ」
サリー「兄さん! あの人の事、あまり悪く言わないでよ」
ジーク「はあ? おい、サリー…まさか、お前…?」
サリー「別に何でもないわ!」
ジーク「まあ、いいさ。俺達は『C.U.B.E.』の調査を急がなければならん」
サリー「ええ…。それに、フェアリの行方もね?」
ジーク「そういう事だ…」

≪女主人公≫
街中
ジーク「秋水め…最上重工で何かしているに違いない…。あの人型の事も知ってそうだな…」「まあ、じっくり聞き出してやるさ」
サリー「ふーん…。兄さん、あの子に妙にこだわるよねぇ?」
ジーク「サリー、お前 盗み聞きしていたな?」
サリー「だって、危なっかしいんだもん。こっちの素性、しゃべっちゃいそうじゃない?」
ジーク「そんなヘマやるかよ!」
サリー「気がついてる? あの子の前だと兄さん、正常じゃないわよ?」
ジーク「確かに、なんかペースを狂わされるんだよな」「ま、俺があいつにこだわっているのは一種の直感だな」「あいつは、絶対何か重要な情報を握ってるぜ…」
サリー「兄さんの直感は認めるけど…今回ばかりは、信用できないなぁ」「兄さん…私達は『C.U.B.E.』の調査を急がなければならないのよ?」「それに…フェアリの行方もね…」
ジーク「わかっている。まあ、見ていろ…」
【シナリオエンドデモ終了】


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