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第10話
脱走


サブタイトル
「脱走」


【シナリオデモ開始】
5年3組教室
飛鳥「仁、聞いたか? ホワイトベースが出港したって…」
仁「知ってるよ。光珠とワッ太もついて行きやがった」
吼児「また僕達だけで街を守んなきゃいけないね…」
仁「あいつらなんか、ハナっからあてにしてねえよ」
吼児「仁くん…また、強がり言って…」
飛鳥「仁、本当にわかってるのか? 出動が多くなったら、補習授業を受けるはめになるんだぞ」
吼児「このままじゃ、日曜日にも補習授業がありそうだね…」
仁「聞いてねえぞ、そんな話!」
飛鳥「仕方ないだろ。うちのくらすだけ、授業日数が少なすぎるんだ」
あきら「勘弁してくれよ!」
勉「防衛隊からの出動要請が減れば何とかなると思います」「次からは早乙女研究所から助けが来るかもしれませんしね」
仁「ゲッターが来てくれるのか?」
勉「3人めのパイロット候補が見つかったようですので…」
仁「マジかよ! そいつは楽しみだぜ」
飛鳥「仁…あまり期待しすぎない方がいいぞ」
仁「なんだよ、何かあるってのか?」
きらら「そうね…今までにも何度かそんな話はあったけど…」「どのパイロット候補もダメだったみたいじゃない…」
勉「それはそうですが…」
仁「やだぞ、俺は! 日曜に授業なんて!」
マリア「少しは我慢しなさい。私達のために特別な授業を用意してくれるのよ」
勉「そうですね。ありがたい事です」
仁「ありがたくねーっての!」
マリア「ほら、みんな席について。そろそろ授業が始まるわよ」

早乙女研究所
〔機体の飛行音〕

剴「おい、応答しろ! イーグル号!」「翔! イーグルが制御不能みたいだ!」「多分、パイロットは失神してるぜ!」
翔「剴、合体だ!」
剴「なにっ!?」
翔「イーグル号を救う手は他にない!」
〔スピードを上げる音〕
剴「く…! イーグルのオートモードが切れてやがる…」
〔スピードを上げる音〕
剴「だめだ! 早すぎる!」
〔金属音〕
翔「くっ!」
〔爆発音〕
〔画面、振動〕
〔画面、赤く発光〕

剴「ああ…イーグルが…!」
翔「…………」

敷島博士「ひょほ~っ! どハデな空中爆発じゃわい!」「ぎゃっははっはは! 燃えとる燃えとる!」「こりゃまた、面白いデータが取れるぞ!」「たまらんのお~!」
隼人「やはり無理だったか…」
敷島博士「隼人くん! 次のテストはいつじゃ!」
隼人「パイロットが見つかれば、すぐにでも」
敷島博士「もっと、もっと、テストするんじゃ! 犠牲者を増やすんじゃあ!」「ワシらが開発したプラズマ駆動、ネオゲッターロボの完成度を高めるために! だーはははっ!」
隼人「はやく3人目のパイロットを探し出さねば…」

ホワイトベース デッキ
光珠「あ~あ…当分また、ホワイトベースに缶詰か…」「ほんと、短い休日だったわね…」「もう少し日本にいたかったな…」
フェアリ「今のところ、順調な航海ですね。もう随分、大陸に入りましたよ」
光珠「…日常からどんどん離れていく気がするわ…」

ホワイトベース ブリッジ
リュウ「日本を出港して、早くも中央アジアか…」
ブライト「ここまではこれといった障害がなかったからな…」
シロー「でうが、ここからしばらくはジオンやギガノスとの干渉地帯です。いつ的に遭遇するかわかりません」
ブライト「敵はそれだけではない。この地域は民間人を中心としたゲリラ部隊も多いと聞く…」
シロー「ゲリラか…。この戦争で大量の武器が民間人に流出しましたからね…」
ブライト「目的も規模も計れない連中だ。地の利を活かしたゲリラ戦法も侮れんぞ」
リュウ「地球に住んでるからと言って、必ずしも味方とは限らないって事か…」
ブライト「その通りだ。作戦にあたる時には、その点に留意してくれ」
シロー「わかりました」
〔ハッチの開閉音〕
〔歩み寄る足音〕

シャピロ「ブライト艦長、本日の訓練を終了した」
ブライト「ご苦労、シャピロ中尉」「訓練をつけた感想を聞かせてもらえないか?」
シャピロ「寄せ集め部隊にしては、思ったより連携はいい」「だが、すべてはこれからだ」
シロー「アムロはどうですか?」
シャピロ「並々ならぬ才能を感じるが、兵士としては未熟すぎる」
シロー「手厳しいな…」
シャピロ「艦長からの進言通り、他の者へもモビルスーツの操縦訓練を始めさせた…」「獣戦機のような特殊な機動兵器とは違い、モビルスーツのパイロットは比較的、養成し易い」「この先、訓練を続ければ、何人かは使い物になるだろう」

ホワイトベース 食堂
忍「あぁーっ! シャピロの奴、いつにも増してキツイ訓練やらせやがって!」
光珠「そう? 私はやり甲斐あるけどな…」「厳しいけど、腕も確かだよね」「指導も適切だし…熱血だけの無意味な訓練とは大違い」
沙羅「そうだね」
亮「フ…どうやら、教官の指導はご婦人方の受けが良いようだぞ」
忍「チッ…面白くねえぜ…」
雅人「でもさ、共同訓練はまだ始まったばかりなんだ。多少きつくても、早く足並み揃えないとね」
剣人「けっ! 訓練なんて、お前らだけでやってろ!」「なんで俺達までつきあわされなきゃならねえんだよ!」
弾児「まったくだぜ!」
忍「何言ってやがる! お前らのための訓練なんだぞ! つきあわされてんのは俺達の方だ!」
剣人「訓練してくれなんて、誰も頼んじゃいねえよ!」
〔立ち上がる音〕
沙羅「あんた達、いい加減にしなさいよ!」
亮「守るべき者を守るためには、もっと強くなる必要がある」「愚痴ばっか言ってねえで、己の技を磨け!」
〔ハッチの開閉音〕
シロー「おーい! お前達、アムロ見なかったか?」
光珠「そういえば最近…戦闘の時以外はあまり見かけないわね…」

ホワイトベース 個室
〔キーボードを叩く音〕
アムロ「…………」
シロー「アムロ、いるのか?」
カイ「入るぜ、アムロ」
〔ハッチの開閉音〕
アムロ「カイさん…ハヤト…それに…シロー少尉も…」
カイ「また何か作ってんのかよ。連日遅くまでご苦労なこった…」
ハヤト「この前の休みの時も部屋ん中で塞ぎ込んでたろ…」「フラウが心配してたぞ」
アムロ「大丈夫ですよ。ちゃんと寝てますし…」「それより…何か…あったんですか?」
シロー「いや、様子を見に来ただけだ。何か手伝える事はあるのか?」
アムロ「いえ…あと少しで、終わりますから」
シロー「あまり根詰めると、後に響くぞ。ほどほどにな」
アムロ「はい…」
カイ「じゃあな、アムロ」
〔ハッチの開閉音〕
〔キーボードを叩く音〕

アムロ「よし、できたぞ」「あとはこれをガンダムにインプットするだけだ」

ホワイトベース デッキ
〔キーボードを叩く音〕
〔モニターを閉じる音〕

アムロ「ふうっ…」「次から次へと新しい敵が出てくる…」「操縦者とか環境によってまるっきり動きが違うって事か…。根本的にやり直さなきゃ…」
〔歩み寄る足音〕
ミライ「あんまり気が進まないけど…」
ブライト「セイラにだってミケルにだってシュミレーションをやらせてる」
ミライ「でもね…」
ブライト「じゃあミライはアムロがニュータイプだと信じているのか?」
ミライ「そうとでも考えなければ、アムロの働きは説明できないわ?」
ブライト「それは認めるが確証はない!」「現在の我々の課題はいかに生き延びるかだ」「今はアムロを機体から降ろして…」
ミライ「ブライト!」
ブライト「これ以上、勝手な行動を認めたら奴は自分だけを特別な人間だと…」
〔物音〕
ミライ「…あ!」
アムロ「そんな…」
ブライト「アムロ…聞いていたのか?」
アムロ「うううっ…!」
〔金属板の上を走り去る足音〕
〔ハッチの開閉音〕

ミライ「あ…」
ブライト「やめたまえ! かえって説明する手間が省けた」

ホワイトベース 個室
エレドア「へ、へへへ…」「いやっほーっ!」
ミケル「ど、どうしたんですか?」
エレドア「見ろよ、この電報をよ!」「オレの書いた曲がオーディションを通ってメジャーデビューしたんだ!」
ミケル「へ、へえ…」
エレドア「ミケル、前祝いだ! ちょっくら街へ出かけるぜ!」
ミケル「で、出かけるって…」「今は待機命令が出てるんですよ。外出許可なんて取れませんよ」
エレドア「ミケル…お前にゃ、仲間を祝おうって気持ちはねえのか?」
ミケル「でも、黙って行ったら、怒られるだけじゃ済みませんよ?」
エレドア「俺は一人ででも行くぜ。印税が入ってきても、お前にはおごってやんねえからな」
ミケル「ええっ? それってどのくらいになるんですか!?」
エレドア「知らねえよ! ま、今回は俺がおごってやるよ」
ミケル「ほ、本当ですか?」
エレドア「いいか、ミケル。俺達には重要な役目がある」「ホバートラックを使って偵察任務に行くんだ」
ミケル「そ、そうでしたね…」「任務、了解です!」
エレドア「よーっし! じゃ、行くぜ!」
〔金属板の上を走り去る足音〕
〔ハッチの開閉音〕


ホワイトベース デッキ
〔歩み寄る足音〕
アムロ「…………」
フラウ「あ、アムロ…」
フラウ「どうしたの? そんな荷物なんか持って…」
アムロ「船を降りるんだ…」
フラウ「ええっ! どうしてなの?」
アムロ「ブライトさんとミライさんが僕は不必要だって言うんだ」
フラウ「そんな…」
〔ハッチの開閉音〕
〔金属板の上を走り寄る足音〕

エレドア「ひゃほーい!」
アムロ「…………」
エレドア「ん? アムロじゃねえか」「よう、アムロ! お前もどっか行くのか?」
アムロ「ホワイトベースを降りるんです」
エレドア「へえ、そうか」「俺達も街に出かけるところなんだ。一緒に行こうぜ!」
アムロ「あ、あの…」
エレドア「ほら、乗った乗った!」
アムロ「あ、いえ…僕はガンダムで出ますから…」
フラウ「ちょっと、待ちなさいアムロ!」
アムロ「止めるな!」
〔金属板の上を走り去る足音〕
フラウ「アムロ!」
エレドア「ミケル! 準備はできたのか?」
ミケル「今、ハッチを開けます!」
〔パネルの開く音〕
エレドア「いやっほーっ! んじゃ行こうか!」
〔エンジン音〕

ホワイトベース ブリッジ
オスカ「ブライト艦長! ガンダムが発進します!」
ブライト「なんだと! 搭乗者は誰だ!」
マーカー「アムロです! それとエレドア達がホバーで!」
ブライト「マーカー! ハッチを閉じられんのか?」
マーカー「無理です! カタパルト発進!」
〔機体の発進音〕
〔画面、振動〕

ブライト「く…アムロめ…」

荒野
〔エンジン音〕
エレドア「やるなあ、アムロ! ガンダムまで持ち出すとは思わなかったぜ!」
ミケル「まずいですよ、絶対!」
エレドア「俺は明日で軍を辞めるから関係ねえな」
ミケル「そ、そんなあ!」
エレドア「お前、一生兵士でいるつもりか?」「いつまでもそんなじゃ彼女にも逃げられちまうぜ」
ミケル「そんな事ありませんよ! B.B.は僕を待ってるんだ!」
エレドア「そうかい、そうかい。ま、頑張りな!」「いやっほーっ!」
〔エンジン音〕

ホワイトベース デッキ
シロー「何があったんだ!? 状況報告を!」
サンダース「エレドア・ミケル両伍長、それにアムロが見当たりません」
シロー「どこへ行ったんだ?」
カレン「フラウって子の話だとエレドア達は街に繰り出すと言っていたそうです」「…隊長、これは明らかに命令違反です」
シロー「今は3人を捜索するのが先だ!」
サンダース「この辺りに大きな街はありません。あるのは、せいぜい集落といったところです」
シロー「それなら捜索範囲を絞れるな…」「よし、俺が捜索に出る。バギーを用意してくれ」
サンダース「了解!」
〔金属板の上を走り去る足音〕
光珠「シローさん。無断で外出するのって…軍隊じゃまずいんですよね?」
シロー「ああ…そうなる前にうまく事態を収拾したい」
光珠「なら、私も一緒に探します」
シロー「しかし…」
フェアリ「ご心配なく。ブライト艦長には私からうまく話しておきます」
シロー「すまない…。よろしく頼む」
フェアリ「念のため、お二人の機体を近くまで運ぶよう手配します。合流地点は後ほど連絡します」
シロー「わかった」
〔エンジン音〕
〔人の着地音〕

サンダース「隊長! 車の準備ができました!」
シロー「よし、すぐに出発する」「サンダースとカレンはここで連絡を待っていてくれ」
サンダース「はっ!」
カレン「了解!」
〔空を舞う音〕
〔エンジン音〕


荒野の村

寂れた食堂
エレドア「ちっ…しけた店だぜ…」
ミケル「このあたりじゃ、しょうがないですよ」
アムロ「…………」
エレドア「ん?」「この音は…」
アムロ「何か聞こえたんですか?」
エレドア「ミケル…制服を隠せ!」
ミケル「え、え? なんでです?」
アムロ「エレドアさん…」
エレドア「こりゃあ…車の音だ…。ジオンの軍用車だよ…」

〔エンジン音〕
〔車の扉の開閉音〕
〔歩み寄る足音〕

ノリス「本日の訓練は終了だ。各隊は周辺の警備に当たってくれ」「ラル殿、すまんが後は頼む。私は一度、基地に戻らねばならん…」
ラル「承知しました」
ノリス「では!」
〔車キーを回す音〕
〔車の扉の開閉音〕
〔エンジン音〕

ラル「各隊に通達。1時間の休憩を取らせろ!」「我々も飯にするぞ!」
クランプ「隊長、あそこで休んでいきましょう」
ラル「うむ、そうだな」
〔複数の歩み去る足音〕

〔ドアノブを回す音〕
〔複数の歩み寄る足音

クランプ「おやじ、休ませてもらうぞ。13人だ!」
コズン「ひゃーっ! 日陰だぜ!」
ミケル(うわあ…)
エレドア(黙ってろ!)
アムロ「…………」
クランプ「ハモン様、こちらへ」
〔ドアノブを回す音〕
〔歩み寄る足音〕

ハモン「…………」
ラル「おやじ、まずはうまい水をくれ!」「みんな、座れ座れ! 何を食ってもいいぞ! 作戦前の最後の食事だ」
クランプ「はっ!」
アムロ(作戦前…?)
ハモン「何もないのね…。マスター、できるものを16人分ね」
ラル「ん…数が多いぞ、ハモン?」
ハモン「あの少年達にも…」
アムロ「…!?」
エレドア(うわ…今は勘弁してほしいぜ。美人だけどよ)
ミケル(うう…)
ラル「フフ、ハモン…あんな子が欲しいのか?」
ハモン「フッ…まさか」
アムロ「…………」
〔立ち上がる音〕
エレドア「お、おい…アムロ!」
ミケル「何を…」
アムロ「あの…なんていうか…ご好意は嬉しいんですけど…僕にはいただけません」
ハモン「なぜ?」
アムロ「あなたに物をめぐんでもらう理由がありませんので」
ラル「はっはっはっ! 一本取られたな、ハモン! この小僧に…」
アムロ「…………」
ハモン「君の事を私が気に入ったからなんだけど、理由にならないかしら?」
アムロ「そ、そんな…」
ラル「小僧、ハモンに気に入られるなぞ、よほどの事だぞ」
クランプ「まったくだ。遠慮したらバチが当たる」
コズン「あやかりたいくらいだよ、坊主」
アコース「男冥利に尽きるってもんだぞ」
コズン「わーっはっはっはっは!」
アムロ「僕、物乞いじゃありませんし」
ラル「気に入ったぞ、小僧! それだけハッキリ物を言うとはな」「ハモンだけのおごりじゃない。ワシからもおごらせてもらうよ」「なら、食っていけるだろう?」
アムロ「…………」
〔ドアノブを回す音〕
タチ「ランバ・ラル隊長! 怪しい奴を捕まえました!」
ラル「スパイか!?」
タチ「は! 行動不審の女が…ほら、歩け!」
〔足音〕
フラウ「きゃっ!」
ラル「なんだ、子供じゃないか」
アムロ「フラウ・ボウ…!」
フラウ「え? ア、アムロ!?」
エレドア(やべえっ…)
ミケル(あの子…僕らを追いかけてきたんだ…)
ハモン「あなたのお友だちね?」
アムロ「え、ええ…」
タチ「しかし、こいつの着ているのは連邦軍の制服です」
ラル「そうかな…ちょっと違うぞ」
タチ「間違いありません」
ラル「そうなのか? ハモン…」
ハモン「さあ、そうらしいけど。その子…この子のガールフレンドですって」
ラル「ほう…」「放してやれ」
タチ「あ、はい…」
〔歩み寄る足音〕
フラウ「アムロ…」
アムロ「…………」
ラル「言い目をしているな。ふふ…それに度胸もいい…。ますます気に入ったよ」「…アムロとかいったな?」
アムロ「はい…」
ラル「しかし、戦場で会ったらこうはいかんぞ? がんばれよ、アムロくん!」
アムロ「は、はい」「ランバ・ラルさんも、ハモンさんも…ありがとうございました」
フラウ「アムロ…」
アムロ「行こう…」
〔歩き去る足音〕
〔ドアノブを回す音〕

エレドア「へ…へへ…。じゃ、じゃあ俺達も…」
ミケル「失礼しまーす…」
ラル「そいつらは逃がすな!」
ミケル「ええーっ!?」
アコース「ツキがなかったな、坊主」
コズン「これも隊長の作戦ってやつよ」
ミケル「そ、そんなあ~」

ジオン軍 駐屯地
ノリス「故障個所を再チェック! 修理と補給を急げ!」
ラル「ノリス大佐…。連邦兵を捕獲しました」「どうやら、連邦の部隊が近くをうろついているようですな」
ノリス「なぜ奴らがこんな辺境に…」
アイナ「私達の行動が読まれているのかもしれません。撤収を急ぎましょう」
ノリス「そうですな…。アプサラスの修理を急がせます」

砂漠
〔エンジン音〕
シロー「ふう…手がかりなしか…」「それにしても、熱いな…」

〔エンジン音〕
シロー「お! あった…水場だ!」
〔エンジン音〕
〔空を舞う音〕
〔人の着地音〕
〔砂の上を歩き去る足音〕


オアシス
〔エンジン音〕
〔砂の上を歩み寄る足音〕

シロー「ふう…うめぇ~…」
〔銃を構える音〕
シロー「ん?」
〔銃声×3〕

シロー「う、うわ! ま、待て! ちょ、ちょっと!」
〔砂の上を歩み寄る足音〕
キキ「連邦の…パイロット?」「ふうん…」
シロー「あ、危ないじゃないか! いきなり発砲はないだろ…?」
〔銃声〕
シロー「うわっ! や、やめろ!」「お、お前…いったい何者なんだ!」
キキ「兵隊なんて皆同じさ! 下衆で、粗野で、うそつきで…!」「勝手に人のエリアに踏み込んで、勝手な戦いをするお前達は許せないんだよ!」
シロー(この子…ブライト艦長の言っていたゲリラか…)「お前…この地域の住民か…?」
〔走り寄る足音〕
〔殴打音〕

シロー「うっ…」
〔画面、暗転〕
〔人の倒れる音〕


ゲリラの村
シロー「う…こ、ここは…」
キキ「あ…こいつ、目ぇ覚ましたみたいだよ」
バレスト「ふん…キキ、どいてろ」
シロー「あんたがボスか!?」
バレスト「ワシらの土地に何か用か?」
シロー「あんた達の土地に黙って入った事は謝る!」「だが、俺はここで何かをするつもりはない」
バレスト「立場をわかっていないようだな。質問にだけ答えてもらおうか」
シロー「今は…仲間を探してるんだ!」
バレスト「仲間…?」「それは、ワシらの村に駐屯してるジオン兵に捕まった間抜けな連邦兵の事かな?」
シロー「なっ…何? 知っているのか!? その場所を教えてくれ!」
バレスト「ただじゃ教えられねえな…」
シロー「わかった…。救出作戦を行いつつ、駐留するジオンを叩く!」「村にとっても悪い話じゃないはずだ!」「頼む! 俺を行かせてくれ!」
キキ「…………」
シロー「初めて持った部下なんだ! それに仲間を死なせたくない! 行かせてくれぇっ!」
キキ「ねえ、父さん。この際だから、こいつを利用してやらない?」
バレスト「ふむ…」
シロー「約束する! 仲間を救出した後、村は解放する!」
バレスト「軍人の約束ほどあてにならねえもんはねえ」
キキ「こいつは大丈夫! あたしが監視につくからさ、ね?」
バレスト「ふふ…この通り言い出したら聞かない子でな?」「…キキ。少尉さんに道を教えてやんな」
キキ「うん!」

森の中
〔砂の上を歩み寄る足音〕
キキ「ほら! こっちだよ! 妙な真似見せたら撃つからね!」
シロー「大人に向かって…何するってんだ」
キキ「あんたよりは世間の事をを知ってるさ!」
〔画面、「アイナの時計」を表示〕
〔時計のアラーム音〕

キキ「馬鹿! 変な音、立てるんじゃないよ!」
シロー「あ…すまない…」(アイナから借りてる時計だ…なんで、こんな時に鳴るんだ…)
キキ「ふ~ん…」
〔物音〕
シロー「ああっ! こらっ!」
キキ「へぇ~、綺麗じゃない」
シロー「その時計は借り物なんだ! 返せっ!」
キキ「あたしがもらったんだよ! あんたには似合わないよ!」
シロー「だめだ!」「え…えーと…君の名前は…」
キキ「キキだよ! キキ・ロジータ!」「急ぐんだろ、シロー?」
シロー「シローって…」(子供に呼び捨てかよ…)

砂漠
〔足音〕
光珠「手分けして探すって言っても…こんなに広大だと気が滅入っちゃうわよ…」「あの子達…どこへ行ったのかしら…」
〔砂の上を歩み寄る足音〕
シロー「おーい! 光珠!」
光珠「あ、シローさん! アムロ達、見つかったの?」
キキ「ねえ…なんなの、この女…」
〔銃を構える音〕
光珠「わっ、やめ! 撃たないでよ!」「シローさ~ん! この子、誰なの~?」
シロー「この先にある村のゲリラだ。ジオンの駐留部隊を追い出して、アムロ達を救出する!」
光珠「あの子達、捕まったのね…」「すぐ助けなきゃ…合流ポイントに急ぎましょう!」
キキ「こらっ! 仕切るのはあたしだよ!」
シロー「わかった、わかった。俺の機体に乗せるから、指示を出してくれ」
キキ「よし! あんた! その合流ポイントとやらに案内しな!」
〔銃を構える音〕
光珠「わかったから、銃むけないでよ~」

合流ポイント
フェアリ「光珠様! こちらです!」
フラウ「あ、シロー少尉! それに、光珠さん!」
シロー「フラウ上等兵! どうしてここに?」
フラウ「そ、それが…」「なぜか、私とアムロは見逃してくれたんだけど…」
光珠「じゃあ、やっぱりエレドアさん達…」
フラウ「捕まったみたいです…」
シロー「それで、アムロはどうした?」
フラウ「助けに行くって…一人で…」
シロー「なんだって!?」
光珠「まったく…勝手なんだから…」
シロー「フラウ! ホワイトベースに戻ってみんなを連れてきてくれ!」
フラウ「わかったわ…。あなた達はどうするの?」
シロー「アムロを助けに行く!」
キキ「そういう事! さっさと行って増援を呼んできな!」
フラウ「あ、はい…!」
〔走り去る足音〕
〔車のキーを回す音〕
〔車の扉の開閉音〕
〔エンジン音〕

【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

〔敵ユニット出現〕
ミケル「うわああああ! この後、拷問されて銃殺されるんだ」
エレドア「帰りてえよ! 死にたかねえよ!」「だいたい、俺は兵隊向きじゃねえって!」「なあ…お前、わかるだろ?」
ミケル「そりゃあ…僕だって…」「僕なんかB.B.にさよならの手紙も書けないのに…!」
エレドア「昔から遠距離恋愛にハッピーエンドはねえんだよ!」「くそぉっ! 俺なんか華々しいデビューが目の前にあるっていうのに!」
ミケル「あったまくんなあ! そもそもこうなったのは、エレドアさんのせいじゃないですか!」
エレドア「てめえ! よくもそんな事が!」
〔マップ上に爆発〕
〔画面、振動〕

ジオン兵「なっ、なにっ!?」
バレスト「モビルスーツは相手にするな! 歩兵を始末しろ!」
〔マップ上に爆発〕
〔画面、振動〕
〔機関銃の銃声〕

ジオン兵「うおお! ゲリラがいやがったのか!」
〔機関銃の銃声〕
〔マップ上に爆発〕
〔画面、振動〕
〔崩落音〕

ミケル「うわああっ! な、なんなんだ!」
〔人の倒れる音〕
エレドア「ぐ…おお…」
ミケル「うわああっ! しっかりしてくださいよ、エレドアさーーーん!」
エレドア「くたばるかよ…俺は帰るぜ…」
ミケル「そ、そうですよ!」
エレドア「ミケル…チャンスだぞ…。爆発で壁が壊れた…。今ならホバーを取り返せる!」
ミケル「そ、そんな…そんな怪我で…無茶ですよ」
エレドア「うるせえ! こんな所で死んでたまるかよ! ミケル、わかったら早く行けよ!」
イケル「う…ですが…」
エレドア「早く行けーっ!」
ミケル「わかりました! 死なないで待っていてくださいよ!」
〔味方ユニット出現〕
アムロ「エレドアさん! ミケルさん! どこにいるんですか?」
〔味方ユニット出現〕
ミケル「おーい、ここだよー!」
アムロ「良かった。無事だったんですね」
ミケル「無事じゃないですよ! エレドアさんが…エレドアさんがーっ!」
〔敵ユニット出現〕
ラル「フフフ…やはり来たな」
コズン「読み通りでしたな。ネズミを救いに、のこのこと現れるとは…」
ハモン「あなた…敵の力は未知数です。お気をつけて」
ラル「わかっている」
アムロ「あのモビルスーツ…やっぱり、さっきの人達が乗っているのか…?」
<戦闘開始>

<2PP・味方援軍1&敵増援1出現>

〔味方ユニット出現〕
光珠「ああ、もう始まってる!」
アムロ「やってやる! やってやるぞ!! 新型のモビルスーツが何だぁっ!」
キキ「うひょう! 凄いとこに出くわしちゃったね」
シロー「こ、こら! 前に出るんじゃない! 操縦できないだろ!」
ミケル「た、隊長!!」
シロー「ミケル! よかった、無事なんだな?」
ミケル「エレドアさんが動けないんですよぉ! 助けてください、隊長ぉ!」
シロー「とにかく、お前達は脱出する事だけを考えろ。話は後だ!」
〔敵ユニット出現〕
ノリス「こんな辺境でガルマ様の仇に出会えるとはな!」「ラル大尉、助太刀するぞ!」
ラル「ノリス殿と馬首を並べて奴等と戦えるとは…このランバ・ラル戦いの神に感謝いたしますぞ」
ノリス「フッ…では、参ろうか!」

<3PP>
ミケル「勝手な行動とってすみませんでした、隊長…」「僕…僕…!」
シロー「謝罪は後だ!」「今はエレドアが心配だ! ミケルは早く戦闘域から脱出しろ!」
ミケル「りょ、了解しました!」

<5PP・味方援軍2出現>
〔味方戦艦出現〕
ノリス「ほう…木馬も姿を現したか!」
ラル「返り討ちにしてくれる!」
アムロ「ホワイトベース、来てくれたのか…」
ブライト「話は後だ! とにかく敵を黙らせる!」
シャピロ「各機、出撃しろ!」
〈出撃準備〉
忍「…ったく、世話の焼ける奴らだぜ」「息抜きするなら、もっと上手くやりやがれってんだ!」
剣人「へぇ…軍人なんて、すぐ銃殺とか言い出すと思ってたのに…」「あんた、意外と話のわかる奴なんだな」
雅人「あははは…忍は黙って規則に従うタイプじゃないからね」
忍「うるせえよ!」
セイラ「おしゃべりはそこまでよ。みんな、敵に集中して!」
ブライト「よりによってガンダムを持ち出すとは! 戦闘が終わったら…わかってるな、アムロ!」
アムロ「…………」
ブライト「返事はどうした、アムロ!?」
アムロ「わかってますよ。そんなに怒鳴らないでください」
ブライト「なんだと!?」
フラウ「アムロ…」

≪味方援軍1出現後≫
<アムロが戦闘(戦闘後)>

光珠「もう! 脱出したくなる気持ちはわからなくはないけど、余計な手間かけさせないでよね!」
アムロ「こっちの事情も知らないで」
光珠「知らないわよ!」「でも、あなた達がやった事の結果がこれよ! 後始末だけはちゃんとつけてよね!」
アムロ「言われなくてもやってやる!」「見てろよ!」

≪味方援軍2出現後≫
<アムロが戦闘(戦闘後)(1回目)>

ケーン「アムロ、勝手に脱走なんてしてんじゃねえよ!」
アムロ「…………」
ケーン「今度する時は俺達にも一声掛けろよな!」
アムロ「え? あ、あの僕は…」
ケーン「慣れない軍隊生活だ。たまには息抜きも必要だよな」「良くやったぜ、アムロ!」
アムロ「あ、いえ…すみませんでした」

≪味方援軍2出現後≫
<アムロが戦闘(戦闘後)(2回目)>

雅人「アムロの気持ち、俺、わかるつもりだよ」「俺も時たまシャピロ教官のシゴキから逃げ出したくなるしね」
亮「逃げるのも選択肢の1つだ。それを悪いとは言わん…」「だが、逃げるにしても時と場合を考えろ。周りに迷惑をかけるんじゃない」
アムロ「そんな事言って結局は軍規で縛るつもりなんだ。あなた達、軍人は!」
沙羅「軍規ってのは味方の損害を防ぐためにあるんだよ」「勝手に出てった上、仲間をピンチに追い込むような今のあんたみたいな奴が出ないようにね!」
アムロ「くっ…!」
忍「俺も一言言わせてもらうぜ、アムロ」「いつまでも『仕方ないからやっている』なんて考えでいるなら、とっととその機体から降りな!」「そんな甘ったれた根性でいつまでも生きてけるほど戦場ってのは甘かねえんだっ!」「それだけは覚えとけっ!」

<剣人が戦闘>
剣人「こんな脱走するような奴らと一緒に行動して本当に大丈夫なのかよ?」
弾児「これだから軍人って奴は信用できねえんだ」「俺達は俺達で勝手にやらせてもらおうぜ」
剣人「そうだな。ジオンの連中を村から追い出すんだ! やるぜ、弾児、ベラリオス!」

<ワッ太が戦闘>
ワッ太「お兄ちゃん達、脱走するなとは言わないけどさ…」「その分の負担が俺達にまわってくるって事、忘れないでくれよな」

<光珠vsラル>
ラル「フフフ…」「民間で開発されたと言うその機体の実力、確かめさせてもらうぞ!」
光珠「何この青いモビルスーツ…見た事ないけど…」
フェアリ「どうやらジオンの新型のようですね」「光珠様、ここは慎重に行きましょう」

<アムロvsラル(戦闘後)>
ラル「ほう…思いきりのいいパイロットだな
アムロ「こ、こいつ…違うぞ…ザクなんかと、装甲もパワーも…
ラル「ザクとは違うのだよ ザクとは!

<ミケルvsハモン(戦闘後)>
サンダース「無断外出したあげく、捕虜になるなんて…隊長に迷惑かけるんじゃない!」
ミケル「す、すみません…」
サンダース「それで、エレドアの状態は!?」
ミケル「それがかなり…」
サンダース「だったらさっさと医務室に連れて行け! 絶対に死なせるなっ!」
ミケル「は、はい!」
サンダース(死ぬなよ、エレドア…。俺が死神じゃないと証明してくれ!)

<ケーンvsラル>
ケーン「行くぜ、ジオンの青いの! ドラグナーの力、とくと味わいやがれ!」
ラル「機体の性能だけでいつまでも戦い抜けるものではない事をその身に教えてやろう!」
ケーン「うるせえ! 青けりゃ偉いと思うなよ!」

<ラル撃破>
※※アムロが撃破の場合のセリフ※※
〔ラルにダメージ〕
ラル「ぬうっ! や、やるな…ガンダム!」「しかし、こちらとてまだ操縦系統をやられたわけではない!」
〔ラル、アムロへ隣接〕
アムロ「あ…あなたは、や…やっぱり…」
ラル「…ぬ!? お、お前は! さっきの坊やか…!」「まさかな…。時代が変わったようだな」「坊やみたいなのがパイロットとはな!」「うおおーっ!」
〔機体の歩行音〕
〔画面、振動〕

アムロ「くっ…!」
〔機体の起動音〕
アムロ「これで、どうだ!」
〔武器を構える音〕
〔武器の使用音〕
〔ラルにダメージ〕
〔画面、振動〕

ラル「見事だな! しかし小僧、自分の力で勝ったのではないぞ!」「そのモビルスーツの性能のおかげだという事を忘れるな!
アムロ「ま、負け惜しみを!」
ラル「フッフッフ! さらばだ、アムロくん! また会おう!」
アムロ「ま、待てっ!」
〔敵ユニット離脱〕
アムロ「く…」
※※アムロ以外が撃破の場合のセリフ※※
ラル「ちいっ! 敵を侮ったか!」「ここは撤退する!」

〔敵ユニット離脱〕

<ハモン撃破>
〔ハモンにスパーク〕
ジオン兵「船体に被弾しました!」
ハモン「ここまでのようですね…」「この空域に滞在するのは危険です。艦を後退させなさい!」
ジオン兵「了解! 戦線を離脱します!」
〔敵ユニット離脱〕

<クランプ撃破>
〔クランプにスパーク〕
クランプ「ぬう…敵がこれほどとは…」
〔通信のコール音〕
ハモン「クランプ、これ以上は無理です。期待を捨てて脱出なさい!」
クランプ「申し訳ありません。脱出します!」

<アコース撃破>
アコース「くそ…やられたのか!」「脱出する!」
〔敵ユニット離脱〕

<コズン撃破>
コズン「く…ここまでかよ…」「こりゃ、機体を捨てるしかないな…」

<タチ撃破>
タチ「う…こ、これ以上は…」「だ、脱出します!」
〔敵ユニット離脱〕

<ノリス撃破>
ノリス「木馬の位置さえ把握しておけば、いつでも再戦は挑める!」「ここは大事をとり、一時撤退だ!」
〔敵ユニット離脱〕

<敵全滅・勝利条件達成>
バレスト「よーし、モビルスーツさえいなくなりゃこっちのもんだ!」「野郎ども、総攻撃だ! 村を取り戻せ!」
ゲリラ「おおーっ!」
〔機関銃の銃声〕
シャピロ「フ…大したものだ。敵歩兵の始末は、ゲリラに任せた方がよさそうだな」
ブライト「よし、我々の戦いは終りだ。全機、帰還しろ!」
〔味方ユニット離脱〕
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ホワイトベース デッキ
シロー「歯ぁ食いしばれよ!」
ミケル「…うっ…」
〔殴打音〕
〔画面、振動〕

ミケル「…いってぇ…」
シロー「これだけは言っておく! 隊はチームで動いてるんだ!」「一人の勝手な行動で、隊が全滅することもある!」
ミケル「申し訳ありませんでした!」
シロー「とにかく、無事でよかったな。今日はもういい…ゆっくり休め」
ミケル「はい…」「ううぅ…ううっ…」

ホワイトベース 医務室
シロー「どうだ? エレドアの様子は…」
カレン「はい、あとは熱がひけば…」
シロー「そうか…」「すまない、カレン。もう少し、面倒をみてやってくれないか?」
カレン「はい…」
エレドア「ううっ…生きて帰って…そしてメジャーデビューだ!」
カレン「こいつ…そんなに音楽がやりたいのか…?」
エレドア「ううっ…」
カレン「大丈夫、お前は死なないよ…」

ホワイトベース 独房前
〔鉄の扉を閉める音〕
ブライト「どんな理由があろうと独断専行は重罪だ!」
アムロ「ブライトさん、一方的すぎます! 僕だって好きで降りたんじゃない! 僕の言い分だって…」
ブライト「聞くわけにはいかんな」
アムロ「ブライトさん!」「どうせ敵が来れば僕が必要になってくるくせに!」
リュウ「アムロ!」
アムロ「リュウさん…」
リュウ「ガンダムを扱えるのはお前だけじゃない!」
カイ「その辺を、よーっく考えるんだな、アムロ!」
アムロ「リュウさん! カイさん! ブライトさん!」

ホワイトベース 通路
リュウ「なあ…あれでいいのかな、アムロの奴…」
ブライト「奴は他の者と違い、反省の色がまるで見えない…。よく頭を冷やすまで、あのままだ」
シロー「ブライト艦長。この度は申し訳ありませんでした」
ブライト「その事はもういい。それより2人の扱いはどうした?」
シロー「2人とも厳重注意に留めました」
ベン「そんな軽い処罰でよろしいのですか?」
シャピロ「その通り…。他の者に示しがつくかどうか…」
シロー「敵の捕虜にされた事で、身をもって思い知ったようです…」
ブライト「君の部下だ。それならそれでいい」
シロー「ありがとうございます」
ベン「ところで、エレドアの傷の方は大丈夫だったんですか?」
シロー「カレンのおかげでな…。彼女、実は医学専攻なんだ」
ベン「そうだったんですか」「ま、とにかくみんな無事でよかったですな」
シャピロ「しかし、この辺りにジオンが展開しているとなると、この先のルートにも影響してくる」「ゲリラから情報を引き出すためにもしばらくこの地域に留まってみてはどうかな?」
ブライト「そうだな…」

ホワイトベース 独房
アムロ「僕が…一番…ガンダムをうまく使えるんだ…」「一番…一番うまく使えるんだ!!」「う…ううっ…」
〔画面、発光〕
ラル「うぬぼれるなよ。お前の力で勝ったのではない。ガンダムの性能のおかげで勝ったのだ」

アムロ「僕は…あの人に…勝ちたい!」

次の日…

荒野の村
〔ざわめき〕
シロー「朝から何の騒ぎだ?」
キキ「よーし! 残されてる物資で使えそうなのは全部集めとけよ!」
〔ざわめき〕
シロー「…めちゃくちゃだな」
キキ「当然の権利だろ?」
シロー「たくましいんだな…君達は」
カレン「た、隊長!」
シロー「やあカレン。昨日は助かったよ」
カレン「いえ…」「ですが、隊長…。民間人が軍事物資を持っていくなど、許していいんですか?」
シロー「これが条件なんだ。好きにさせてやれ…」
カレン「…………」(この隊長がゲリラを動かしたのか…)
キキ「おーい、シロー! こいつも貰ってくからね!」
シロー「ああっ! それは俺のガンダムの…」
キキ「堅い事言うなよ。どうせ、予備があるんだろ?」
シロー「仕方ないなぁ…1つだけだぞ」
キキ「やったー! もーらいっと!!」

ホワイトベース 医務室
シロー「よく耐えたな、エレドア…」
サンダース「命を拾ったのはカレンのおかげだぞ?」
エレドア「へっ…あんな冷血女…」「けど、この借りは働いて返しますよ」
シロー「ああ…」

サイド3

サイド3 公王庁舎
ギレン「我々は一人の英雄を失った!」

ギレン「しかし、これは敗北を意味するのか!?」「否! 始まりなのだ!」

ギレン「地球連邦に比べ、我がジオンの国力はわずか30分の1以下である」「にもかかわらず、今日まで戦い抜いてこられたのはなぜか!」

地球
ギレン「我がジオン公国の戦争目的が正義だからだ!」「宇宙に住む我々が自由を要求して、何度踏みにじられたか!」

ギレン「ジオン公国の掲げる人類ひとりひとりの自由のための戦いを、神が見捨てるわけはない!」

酒場
ギレン「…私の弟、諸君らが愛してくれたガルマ・ザビは死んだ…」「なぜだ!」
シャア「坊やだからさ…」
ギレン「国民よ! 悲しみを怒りに変えて立てよ、国民よ!」「我らジオン国国民こそ選ばれた民であることを、忘れないでほしい!」「優良児だる我らこそ、人類を救い得るのである!」「ジーク・ジオン!」
シャア「…………」
???(ジーク)「さて、ジオンの政治宣伝を見終わったところで話を戻してもよろしいか?」
???(サリー)「我々はジオンではありません。ですが、これは少佐にとって悪くない話だと思いますが?」
シャア「確かにな…。君達はキシリアの手の者とは匂いが違う」「それで…この私に一体何をさせようというのかね?」
【シナリオエンドデモ終了】


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